編 集 後 記 本年度より,竹田喜美子先生(昭和女子大学名誉教授)から紀要の係を引き継いだ。紀要とは, 周知のように大学や研究所が刊行する学術論文集のことである。筆者が紀要という名の刊行物 を見たのは,学生時代の図書館においてであった。そのときから,この言葉には一種独特の語 感があるという思いを持ち続けている。 そもそも紀要の語源は何だろう。前々から一度調べようと思って今に至ってしまった。手元 の『岩波新漢語辞典』を引くと,要とは「かなめ。物事をしめくくる大切な部分。」とある。 とくに調べるまでもなかった。では紀とは何か。解字は「糸に目じるしをつけて糸すじを分け る意。」で,「しるす。順序よく筋道をたてて書き記す。」ことだという。なるほど,紀要は論 文の本質を突いた意味をもっていたのである。 本学科の紀要の特徴は,原稿の種類を論文,資料,研究ノート,デザインノートとし,様々 な種類の投稿を歓迎している点にある。そのことで,最新の研究室の活動成果を知ることがで きる。今回,論文,研究ノート,デザインノートに計 5本の投稿があり,それぞれに査読を経 て掲載に至っている。ただ,敢えて苦言を呈するならば,投稿者の専門に偏りがあったため, 多様な専門分野を有する本学科の紀要としては物足りないということである。 紀要以外にも,各教員が所属する学会で論文を発表する機会があるため,紀要への投稿は二 の次になるのかもしれない。また,紀要に価値を置かない考えの持ち主もいることだろう。 筆者の例で申し上げると,今年になって,以前に本学科紀要で発表した論文が日本建築学会 計画系論文集掲載の論文に引用されていたことがわかった。それは紀要が電子化公開されてい ることによる効果である。本紀要においても,良い発表の機会が得られたという気持ちでご投 稿いただければと思う。また,編集者とのやりとりを通して,論文を正確によりわかりやすく 相手に伝えるための書く力を磨く機会ともなる。 末筆ながら,今回査読を快く引き受けてくださった教員に感謝申し上げるとともに,次回の 紀要がより一層充実したものとなることを期待する。 編集委員 堀内正昭 学苑 八百八十五号 定 価 八六四円(本体八〇〇円) 購読料 一カ年分 一〇三六八円 (本体 九六〇〇円) 平成二十六年 六 月二十日 印刷 平成二十六 年七月一日 発 行 編集発行人 齋藤 彰 印 刷所 三秀舎 発行所 昭和女子大学 近代文化研究所 〒154 -8533 東京都世田谷区太子堂 一ノ七ノ五七 電話 03(三四一一)五三〇〇 ☆掲載論文の無断転載を禁じます。
編集後記 / 奥付
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1998 年奈良県出身。5