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プロジェクト研究報告 多様化する学生と大学英語教育

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Academic year: 2021

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73 プロジェクト2年目の今年も、前年に引き続 き ALC NetAcademy 2を用いた英語学習の調査 を行った。今年は昨年度とは異なり、春学期に 「英文法コース」を、秋学期に「PowerWords コースプラス」を学生への課題とした。毎週欠 かさずに学生の学習を追跡調査したり、月一度 の割合で予定の課題がこなせない理由を聴取し たり、学習のモチベーションを上げるための 様々な働きかけを実施した。この試みは一部学 生には効果があったものの、学生の多数派を取 り込むほどの効果を持ちえなかった。 昨年度は学会にてポスター発表を行い、各大 学での様々な学習の動機づけのための試みを知 る機会を得たが、今年度は研究メンバー全員で の学会発表や情報収集のための学会参加を実行 することはできなかった。代わりに、人間学研 究所の紀要に、2年間の研究の成果をまとめる こととした。3年間を一つのスパンとする本研 究プロジェクトにあって、2年目で論文を寄せ ることは未だ調査の中間報告的な要素を多分に 含むものである。しかしながら、一度研究の成 果を客観的に見ることは重要と考えた。 概略は以下の通りである。 京都文教大学は、平成8年(1996年)に開学 した。英語科目は3年次まで必修の形態をとり、 6単位が卒業要件でかつ段階制をとっていたた め、再履修を2度繰り返すと卒業延期が決定す るという、学生にはきわめて厳しいシステムで 動いていた。「コミュニケーション科目群」と いう名の括りの中には、選択の英語 IV の他、 初習外国語として仏語 I&II、西語 I&II、中国語 I&II が置かれた。この科目群の卒業要件は、計 10単位である。 開学5年目、京都文教大学はセメスター制の 「新カリキュラム」を始めることとなった。1年 次に週に2回開講される英語科目より4単位を修 得した上で、残りの8単位は新たに加わった独 語 I,II,III&IV と仏語 I,II,III&IV、西語 I,II,III&IV、 中国語 I,II,III&IV の初習外国語と、英語コミュ ニケーション III,IV,V&VI と英語リーディング III,IV,V&VI との中から選択する。 その後この「新カリキュラム」は、2004年度 の新学科 ( 現代社会学科 ) 立ち上げを経て2008 年度まで続く。その間新しい問題が顕著になる。 学生の英語基礎力の低下や大学での学習への不 適応である。こうした大学での学習に困難を示 す学生の多くが迷走し始める。2年次配当の英 語科目に失敗した後、初習外国語にも挫折する。 そして、英語に再チャレンジする。その結果、 特に選択英語クラスの履修者数にばらつきが生 じ、英語科目担当者は学期の初めにその対応に 追われるようになった。さらに深刻な問題は、 こうした学生は初習外国語の基礎をものにでき ないばかりか、ブランクを経て英語クラスに回 帰するため英語に対する学習効率も悪くなって しまう。つまり、彼らの語学の学習が全く中途 半端に終わるのである。 2009年4月、英語の必要単位数を明確にした。 すべての学生は、毎週2回の英語の授業を2年間 受講し、8単位を修得する。合わせて、初習外 国語を2単位修得する。この結果、学期の初め に必ず対応に追われていたクラス間の人数調整 の必要性がなくなった。また、学生にとっては、 2年にわたり会話型と購読型の授業を並行して 学ぶことにより、語学学習の中心に英語が置か れていることが明確になった。必修英語科目の

共同研究プロジェクト

多様化する学生と大学英語教育

2014年度活動報告

陸   君・中窪  靖

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74 締めくくりの意味を込め12月に実施しているス ピーチのテストが彼らの目標の一つであること は疑いがない。2013年4月臨床心理学部に教育 福祉心理学科が開設され、総合社会学部が総合 社会学科の一学科体制になって以降、一部学科 ( 臨床心理学科 ) を除き学生の語学の負担は軽減 した。初習外国語が卒業要件から外された。そ うした時間の流れの中で、いわゆる2009年から の「新新カリキュラム」は概ね順調に運営され ていると言える。しかしながら、未だ解決でき ない問題は残ったままである。大学での学習に 適応できない学生の存在である。本学のように 心理学・臨床心理学を置いている大学に顕著で ある「精神的不適応の学生」のみならず、教室 に決められた時間に集まり決められた環境の中 で集中することのできない「物理的不適応の学 生」への適切な対応の方法の模索である。 2013年4月より始まった本研究プロジェクト は、この対応の方法として自宅からもアクセス 可能であるコンピューターによる自学自習の英 語学習の効果を模索することである。今年はそ の中間報告的な意味合いの結果報告を、人間学 研究所紀要『人間学研究』にて行った。

参照

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