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沖縄県離島のモデル地域における地域ケアシステム構築に関するアクションリサーチ-住民主体の移送サービスの形成プロセスー: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

沖縄県離島のモデル地域における地域ケアシステム構築

に関するアクションリサーチ−住民主体の移送サービス

の形成プロセスー

Author(s)

佐久川, 政吉; 大湾, 明美; 大川, 嶺子; 牧内, 忍; 川崎, 道子

Citation

沖縄県立看護大学紀要 = Journal of Okinawa Prefectural

College of Nursing(6): 58-63

Issue Date

2005-03

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/5229

(2)

OkinawaPreEec上ura1Co11egeoENursing 沖縄県立看護大学紀要第6号(2005年3月)

報告

沖縄県離島のモデル地域における

地域ケアシステム構築に関するアクションリサーチ

-住民主体の移送サービスの形成プロセスー

佐久川政吉')大湾明美')大川嶺子')牧内忍、川崎道子')

本報告の目的は、沖縄県離島のモデル地域における「移送」に着目し、ニーズ把握からサービス誕生に至る形成プロセス を明らかにし、今後の住民主体の地域ケアシステム構築への示唆を得ることである。 対象地域はモデル地域のA島、B島、C島。参加型アクションリサーチとして、介入により対象地域の地区踏査や高齢 者関連の実態調査において地域特性を把握し、島内の組織団体代表や行政(町村・県)とワーキング設立のための調整等を 行う。設立後は、継続的に支援者の立場でワーキングに参加。移送関連データとして、交通状況(空路、海路、陸路)、サー ビス誕生前の高齢者の移送手段を地区踏査等で把握。実態調査結果から移送サービス利用希望者、利用希望場所等の把握、 移送サービス方法は討議内容等を抽出した。 特に移送に関連し住民主体の展開が明確であったA島を中心とし、比較対象としてB島.C島を用い交通状況を整理した。 移送関連データについて、対象地域別、時系列ごとに分類し、移送ニーズの把握からサービス誕生に至る形成プロセスとし て、段階別にカテゴリー化した。 その結果、1)モデル島の高齢者は島内での移動手段に困っていた。2)住民主体による移送サービス誕生までのプロセスは、 ①移送ニーズの把握、②ワーキングでの討議、③地域全体での情報の共有化、④移送サービスの誕生と同様のプロセスを経てい たが、その内容は対象地域により相違があった。3)A島の特徴は当事者の個別のニーズを出発点とし、複数のニーズへ、さら に全体のニーズへと拡大しながらのニーズ把握及び、具体的な移送サービスの討議を重ねていることであった。 今後の住民主体の地域ケアシステム構築への示唆として、1)ニーズ把握からサービス誕生に至る形成プロセスにおいて、 住民の意識変化や行動の活性化の可能性、2)行政による予算措置がなくても、互助機能により地域特性に応じサービス誕 生が可能であること、3)移送サービスを誕生させた成功体験から新たな地域ケアの誕生が期待され、地域ケアシステムヘ と発展していくことが期待される。 キーワード:離島、移送、高齢者、住民主体、地域ケアシステム I緒言 沖縄県は東西約1,000km、南北約400kmの広大な海域 に160の島々が点在する全国でも有数の島喚県である。島々 は交通の利便性や過疎化・高齢化の進行等課題が多く')、 保健・医療・福祉領域でも基盤整備が遅れている2)3)。 一方、ソーシャルネットワーク等の互助機能が残ってい ること⑪5)、地域や人口サイズが小規模であることから実 態把握の容易さ等の有利性がある。 報告者らは離島の地域ケアシステム構築をめざし、無人 島や架橋により沖縄本島等との陸路が確保されている島を 除いた27島を対象に市町村との関係で類型化し、モデル地 域を設定し、参加型アクションリサーチを展開している6)。 モデル地域では、地域特性を反映した課題もあるが、 島内における高齢者の「移送」は共通課題である。離島 ゆえに海路の課題は話題性を持つが、島内での陸路問題 については着目されにくい。しかし、過疎化と高齢化を 特徴とする島々では、日常生活の移動手段の確保は深刻 な問題である。 井上は「外出を保障する移動や交通については、交通 権や移動権として、基本的人権の一つとして位置づけら れ、高齢者や障害者等の移動制約者の外出を可能にする ための交通整備は、福祉的基盤整備を目的とする福祉の まちづくりだけでなく、国の施策の重要課題となってい る」7)と述べている。移送に関連する最近の動向として、

高齢者や障害者に移送ニーネがありサービスの必要性を

示唆した報告8),)、外出環境や整備との関係で交通バリ アフリーが話題になっている'01。しかし、離島の移送に 関する報告はみあたらない。 今回、移送サービスが整備されていないモデル地域に おいて、高齢者の「移送」に関するニーズを導き、住民 が主体的にボランティア移送サービスを誕生させた。 本報告においては、モデル地域における「移送」に着 目し、ニーズ把握からサービス誕生に至る形成プロセス を明らかにし、公共交通機関の乏しい地域における地域 ケアシステム構築への示唆を得ることを目的とする。 1)沖縄県立看護大学 -58- NエエーE1ectronicLibraryService

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OkinaWaPreEecturalCol1egeoENursing 佐久川他:沖縄県離島のモデル地域における地域ケアシステム構築に関するアクションリサーチ 表1ワーキングメンバー サービス誕生前の高齢者の移送手段を地区踏査等で把握 した。実態調査結果から移送サービス利用希望者、利用 希望場所等の把握、移送サービス方法(サービス提供者、 使用車両、予算措置、維持費、利用範囲、利用者負担) は討議内容等から抽出した。ワーキング設立時、介入を 了解し、関連資料について研究使用許可をワーキングメ ンバーから得ている。 3)分析方法:特に移送に関連し住民主体の展開が明確 であったA島を中心とし、比較対象としてB島.C島を 用い交通状況を整理した。移送関連データについて、対 象地域別、時系列ごとに分類し、移送ニーズの把握から サービス誕生に至る形成プロセスとして、段階別にカテ ゴリー化した。 所属1A島IB島IC島 。Ⅲ侭 U Ⅱ研究方法 1.対象 対象地域は、モデル地域のA島、B島、c島である。 対象は、モデル地域のワーキングメンバーである。ワー キングメンバーは、老人クラブ会長や婦人会長、区長、 学校関係者、保健・医療・福祉関係者等の住民代表で構 成され、役職交替や人事異動等により変更する。また、 必要時にメンバーの追加があり、柔軟でオープンな組織 である。平成15年12月の各モデル地域のワーキングメン バーは表1のとおりである。 Ⅲ結果 1.介入前の移送状況 介入前の陸路の移送状況は、島内における公共交通機 関(タクシーやバス)は、A島は船舶の離発着時のみ 村委託のバスが定期運行し、B島とc島では公共交通 機関はない(表2)。民間による交通機関は、A島とC 島では民宿業者による観光客対象の送迎バスは運行して いるが、住民が利用することはほとんどない。つまり、 高齢者の日常的な移動手段は存在せず、用件は徒歩を中 心に移動手段の必要時には家族や友人・知人等に直接依 頼している。 2.方法 1)研究期間:平成12年4月1日~平成16年9月30日 2)データ収集:参加型アクションリサーチとして、介 入により対象地域の地区踏査や高齢者関連の実態調査に おいて地域特性を把握し、島内の地区組織団体代表や行 政(町村・県)とワーキング設立のための調整等を行う。 設立後は、継続的に支援者の立場でワーキングに参加す る。支援者の役割は、ワーキング委員長と議題等調整、 行政(町村・県)との情報交換や調整を行なう。ワーキ ングには原則的に毎回参加し、専門職の視点から把握し た情報提供や相談に応じる。 移送関連データとして、交通状況(空路、海路、陸路)、 2.移送ニーズの把握からサービス誕生に至る形成プロ セス 住民主体による移送サービス誕生までのプロセスは、 対象地域において、1)移送ニーズの把握、2)ワーキ ングでの討議、3)地域全体での情報の共有化、4)移 送サービスの誕生と同様のプロセスを経ていたが、その 内容については対象地域により相違があった。 1)移送ニーズの把握 A島の移送ニーズの浮かび上がりは、ワーキングに 表2介入前の移送の実態 A島 B島 C島 行政区

人一銭▲H_

老年人口 ロー喬歸花率 主産業 空路

移弓蔭『す

送雇rZ亘宕

状路「鰯一

祝高齢者の 移送手段 2区 1区 1区 582人 214人 36.8% 農業 飛行機(25分):1便/日 高速船(60分):3便/日 フェリー(130分):1便/2日 なし --~~~民i菅葉著1戴葛~~~~~ ̄ 観光客対象の送迎 必要時、友人・知人等に 直接依頼 742人 198人 26.7% 277人 115人 41.5% 観光業 な.し 高速船(35分)82便/日 フェリー(70分):1便/日 漁業 なし 高速船(15分):3便/日 フェリー(20分):3便/日 船の雛発着時に合わせ 村委託バスが運行 一一~民宿葉著にrろ~-- ̄ 観光客対象の送迎 なし 、 ̄ ̄ ̄■ ̄ ̄■ なし 必要時、友人・知人等に 直接依頼 必要時、友人・知人等に直接依頼 -59-

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OkinawaPreEec上uralCoユユegeoENursing 沖縄県立看護大学紀要第6号(2005年3月) 表3移送ニーズの浮かび上がりとニーズ調査 当事者からの =-ズ ワーキング メンバーからの ニーズ 4% A島 B島 c島 ①当事者からの ニーズ把握

①ワーキングメンバー からのニーズ把握

①調査結果からの ニーズ把握

②優蕊の侈蓉確潔 ②全筒齢看の実、ニーズ枳梶 ②重点課題への反映 基泙的な移送ニースc 討騒 ③重点諜懸 アー庁Hj・ひ可=起 討8$ ’1凶 7】_ ⑤移送サービスの甑

⑥基泙阿糖鶏

D甑 図1ワーキングにおける移送サービス誕生の討議プロセス おける老人クラブ会長からの「足が弱く、荷物を持ちな がらの港までの移動は大変。車を個人的に頼んでいるが 不便」という当事者からの個別的ニーズであった(表3)。 B島では、ワーキングメンバーから「お年寄りは、荷物 運びに隣人などに謝礼を支払っている」、「ミニデイサー ピス利用への送迎車が必要」等当事者のニーズを代弁し た意見であった。一方、C島では、報告者らが専門職の 立場から実施した実態調査からの移送ニーズの浮かび上 がりであった。 移動手段で困っている現状が把握された後、移送の利 用希望者は、A島21.0%、B島28.9%、C島22.4%で高 齢者の約2割を占め、移送ニーズやそれに着目した支援 の必要性が裏付けられた。 2)ワーキングでの討議 図1はワーキングを中核とした移送サービス誕生まで のプロセスである。A島は、①当事者からのニーズ把握 で始まり、他の高齢者の移送ニーズを確認するため、要 介護高齢者や民生委員・福祉関係者等に聞き取り調査を 実施した。その結果、②複数の移送ニーズであることが 確認できた。ワーキングで③具体的な移送サービスの討 議が行われ、「移送サービス利用者のサインを決める」、 「移送協力車にステッカーを貼る」、「バス停のような移 送集合場所の確保」等のアイディアが出た。「移送サー ビスの整備」を④重点課題として位置づけ、島内全体の ニーズを把握するため、全高齢者と障害者を対象 (175人)とした⑤移送ニーズ調査が実施された。その結 果、移送サービスを「今すぐ利用したい」26人(21.0%)、 「今は希望しないが将来利用したい」56人(45.2%)であ り、移送ニーズが再確認された。利用希望場所は「自宅 ~港」が一番多く71人(57.3%)であった。 移送ニーズが地域全体の課題であることを確認後、⑥ 再度具体的な移送サービスの再討議に繋げていた。タイ ムリーで具体的な課題解決に向け、定例のワーキングと は別に「移送小委員会」を立ち上げ、移送サービスを誕 生させていた。 B島、C島の移送サービス誕生のプロセスにおいても、 ニーズ把握から出発し、全高齢者の実態・ニーズ把握、 重点課題への位置づけ、具体的な移送ニーズの討議を行 なっていた。 A島の特徴は、当事者の個別のニーズを出発点とし、 複数のニーズへ、さらに全体のニーズへと拡大しながら のニーズ把握及び具体的な移送サービスの討議を重ねて いることであった。 3)地域全体での情報の共有化 ワーキングでの討議内容を地域全体で共有するため、 ワーキング設立と同時に『通信』を発行し、全世帯に配 -60- NエエーE1ectronicLibraryService ② 複数の移送ニーズの確認 ③ 具体的な移送ニーズの討畿 ⑦移送サービスの誕生 ② 全高齢者の実態.ニーズ把握 ③重点課題への位置づけ ④ 具体的な移送ニーズの討識 ⑤移送サービスの誕生 ②重点課題への反映 ③ 具体的な移送ニーズの討譲 ④移送サービスの誕生

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OkinawaPreEecturalCo11egeoENursing ) 佐久川他:沖縄県離島のモデル地域における地域ケアシステム構築に関するアクションリサーチ 表4『通信』をとおした情報の共有化 平成12年12月 『c島通信』 平成12年12月 ワーキング討議 1回/月 全世帯 ボランティア グループ 80.3% ワーキング メンパー 表5移送サービスの現状 ミニデイサーピスの ボランティア登録者 移送サービスの ボランティア登録者 任意団体 提供者 ボランティアメンバーの 自家用車 サービス専用のリフト付軽自動車 なし ボランティア登録者の 自家用車 予置 費 用両 的措 持 使車 公算 維 なし なし ボランティア登録者の 自己負担 ボランティア登録者の 自己負担 任意団体 生きがいデイサーピス時、 または時折、イベントや依頼時 本人の希望に応じて、 どこでも可 利用 範囲 利用者 負担 ミニデイサーピス時 なし なし なし Ⅳ考察 布している(表4)。各世帯への『通信』配布者は、A 島では各班の班長、B島ではワーキングメンバー、C島 ではボランティアグループであり、いずれも無償で配布 している。『通信」発行から1年後の高齢者への周知度 は、A島58.4%、B島60.0%、C島80.3%であった。 4)移送サービスの誕生 移送サービスの現状(平成16年9月末)は、表5に示 すとおりである。A島では、移送サービスボランティア を公募し、希望者(7人)をボランティア登録し自己負 担によりボランティア保険に加入。利用希望者には、ニー ズ調査から浮かび上がった高齢者を中心にワーキングメ ンバーが希望者宅を訪問し、移送サービス開始を説明。 利用希望時、いつでも利用可である。B島では利用範囲 が「ミニデイサーピス時のみ」であり、C島では生きが いデイサーピス等を実施している任意団体が「生きがい デイサーピス時、イベント時や依頼時」に実施している。 つまり、A島は「必要時、いつでも、どこでも」と利用 範囲が広いことに特徴がある。 モデル島の共通点は、公的な予算措置がないこと、利 用者負担がないことであった。 モデル島の高齢者は移動手段に困っていた。そのニー ズの浮かび上がりは、当事者側と専門職側からの両者が あったが、いずれも移送サービスが誕生していた。移送 サービスは予算措置を伴わず、ボランティアや任意団体 によって無料で提供されていた。特にA島では、ニー ズを「個」から「複数」へ、さらに「全体」へと拡大し、 具体的方法の検討も繰り返されていた。これは、従来の 行政主導・専門職主導の「サービス優先」ではなくニー ズを出発点とした「ニーズ優先」の移送サービス誕生と いえる。高橋らは「地域ケアシステムづくりを推進する には、まず高齢者の意見や要望を知り、高齢者のニーズ と高齢者支援に関する地域の現状を明らかにする必要が ある」'0)と述べており、モデル島のサービス形成プロセ スは、地域ケアシステム構築に寄与すると考えられる。 また、佐瀬は「住民が地域福祉活動へ参加する過程は、 住民が主体性を獲得していく過程である」u)と述べ、永 田は「住民参加の基底となる住民の価値意識の変革・変 容は、活動への参加による実践的経験により、価値観・ 意識・態度の変革が進み、初歩的ボランティア活動を経 て、地域ぐるみ運動を推進する協働活動へ進む」'2)と述 べている。住民主体のワーキング討議を中核として誕生 -61-

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OkinawaPreEec上uralCo11egeoENursing 沖縄県立看護大学紀要第6号(2005年3月) した移送サービスは、住民によりサービスが提供されて いた。ワーキングは、ニーズの把握者、計画の立案者、 サービスの実施者としての役割から、潜在化した住民の 互助機能の活性化に影響を与えたと推察する。我々の先 行研究において、離島には互助(ソーシャルネットワー ク)の強さがあることが明らかになっている'3)'4)。この ように、行政による予算措置がない場合でも、住民の互 助機能を活性化させることによって、住民の力量がエン パワメントされ、地域特性に応じたサービス誕生まで発 展させることが可能であることが示唆された。 今後の住民主体の地域ケアシステム構築への示唆とし て、1)ニーズ把握からサービス誕生に至る形成プロセ スにおいて、住民の意識変化や行動の活性化の可能性、 2)行政による予算措置がなくても、互助機能により地 域特性に応じサービス誕生が可能であること、3)移送 サービスを誕生させた成功体験から新たな地域ケアの誕 生が期待され、地域ケアシステムヘと発展していくこと が期待される。 文献 1)沖縄県企画開発部地域・離島振興局編:離島関係資 料,25,2002. 2)佐久川政吉,大湾明美,村上恭子他:沖縄県一離島 における介護保険サービスに関する研究一H島に おける要介護高齢者の在宅サービス2年間の実態, 沖縄県立看護大学紀要,第4号,110-117,2003. 3)大川嶺子,吉)I|千恵子,金城利香他:沖縄県有人離 島における地域ケアシステム構築に関する研究(第 4報)-28有人離島の介護保険サービスの実態-,第 66回日本民族衛生学会総会講演集,第67巻付録, 124-125,2001. 4)大湾明美,仲間冨佐江,宮城重二:沖縄県一離島に おけるソーシャルネットワークと生活満足度・介護 意識・受療意識に関する研究一波照間島の事例-, 女子栄養大学紀要,38,133-141,2000. 5)大ノ||嶺子,佐久川政吉,大湾明美他:離島T村に おける住民主体の地域ケアシステム構築に関する研 究(第1報)-ソーシャルネットワーク及び主観的 健康観,生活満足度について-,日本老年看護学会 第8回学術集会抄録集,87,2003. 6)大湾明美,伊藤幸子,吉川千恵子他:沖縄県高齢者 離島・過疎地域支援計画一波照間島をモデルとして-, 沖縄県福祉保健部報告書,2001. 7)井上由美子:協生の福祉-もうひとつの援助技術論, 初版,明石書店,103,2004. 8)吉本照子,川田智恵子:公共交通が不便な地域の在 宅高齢者における保健行動、外出行動、交通環境に 対する認識の相互関連性,日本老年医学雑誌,36(3), 191-198,1999. 9)藤井直人:高齢者・障害者の通院手段の現状と課題, リハビリテーションエ学研究,20,36-39,1999. 10)高橋和子,太田喜久子:都市部と農村部における高 齢者の地域ケアシステムに関するニーズとその傾向, 老年看護学,6(1),51,2001. 11)佐瀬美恵子:福祉活動における主体形成過程-住民 参加をめぐって-,地域福祉研究,NC25,30,1997. 12)永田幹夫:改訂地域福祉組織論,初版,全国社会福 祉協議会,56,1985. 13)前掲書4),133-141. 14)前掲書5),87. V結論 モデル地域で「移送」に着目し、ニーズ把握からサー ビス誕生に至る形成プロセスを明らかにし、今後の住民 主体の地域ケアシステム構築への示唆を得ることを目的 に分析した結果、以下のことが明らかになった。1)モ デル島の高齢者は島内での移動手段に困っていた。2) 住民主体による移送サービス誕生までのプロセスは、① 移送ニーズの把握、②ワーキングでの討議、③地域全体 での情報の共有化、④移送サービスの誕生と同様のプロ セスを経ていたが、その内容は対象地域により相違があっ た。3)A島の特徴は、当事者の個別のニーズを出発点 とし、複数のニーズへ、さらに全体のニーズへと拡大し ながらのニーズ把握及び、具体的な移送サービスの討議 を重ねていることであった。 謝辞 本研究をまとめるに際し、ご協力をいただいたA島、 B島、C島のワーキングメンバー及び役場担当者に感謝 致します。 -62- NエエーE1ectronicLibraryService

(7)

Okinawa Prefectural College of Nursing

Journal of Okinawa Prefectural College of Nursing No.6 March 2005.

An

Action Research

in

Initiating the Regional Care System

at Off-shore Islands

in

Okinawa Prefecture

-A Process of Residents-Centered Transportation

Services-Masayoshi SAKUGAWA, R.N., P.H.N., M.N.

Akemi OHWAN, R.N., P.R.N., M.N.

Mineko OHKAWA, R.N., P.R.N., M.N.

Shinobu MAKIUCHI, R.N., P.H.N., M.H.Sc.

Michiko KAWASAKI, R.N., P.R.N., M.R.Sc.

Abstract

The purpose of this paper is to make clear the process of organizing transportation services at model re-gions in off-shore islands in Okinawa Prefecture, thereby contributing to finding effective ways to establish the regional care system aiming at the welfare of the people living in the religions. Attention is focused on the transportations in the regions.

Areas investigated are Island A, Island B, IslandC, all located at model regions. The research started out by grasping regional feature by pinpointing relevant factors related to the research and by acquiring demographical data of aged residents. Adjustments had been made with leaders of various organizations in the regions as well as people at municipalities and at the Prefectural government before the working team was formed. Our group continued to playa role of supporters throughout the research. The action conditions of transportations in terms of air, sea and l~nd were made known and the information concerning who needed transportations and from where to where was gathered. With there as a basis, possible means of transportations were searched.

The research was focused on the transportation system in island A where the system was successfully tar-geted for aged residents. A comparison was made with island Band C. Data regarding transportations were chronologically categorized by regions. A step -by-step process of identifying transportation needs and providing actual services was also illustrated.

Findings are:

1) The aged living in model islands had difficulties finding proper means of transportation in the islands; 2) Though an effort of providing transportation services for the aged was made, firstly by identifying needs for

transportations, secondly by deliberating the issue in the working team, thirdly by sharing information with people in the regions, and fourthly by providing services for the aged, there were regional differences in the effort: and,

3) The transportation services in Island A were characterized by starting with individual needs, which were ex-tended to group needs and then to whole needs and sufficient discussions were made at each step.

Suggestions for the future are:

1) A further research is suggested to investigate changes in people's consciousness and possibilities of their being more active within the time span of their initial request for transportations and the fulfillment of their needs;

2) Such services are not necessary provided by municipalities and the Prefecture alone but, in case of lack of budget, could also be made possible by communal spirit of helping each other in the regions; and

3) One successful experience of solving a transportation issue may give birth to new types of regional services.

Key Words: off-shore islands, transportation, the aged, residents-centered, regional care system

1) Okinawa Prefectural College of

Nursing

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