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JAIST Repository: ハイテク企業のR&Dの国際化

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Academic year: 2021

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(1)

Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

ハイテク企業のR&Dの国際化

Author(s)

中田, 義直

Citation

年次学術大会講演要旨集, 5: 98-100

Issue Date

1990-10-27

Type

Presentation

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/5267

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

2B8

ハイテク企業の

R&D

の国際化

中田 義直 ( 日本 AT&T, AT&T ベル研究所 ) 多くの分野で 市場が国際化してきていることは 疑いのない事実であ り、 企業が この状況にうまく 対応していかないと、 国際化に成功した 競争相手に遅れを 取る

ことになるのはまず 間違いないであ

ろう。 企業が国際化を 試みる場合、 最初に海外に 派遣するのはマーケティンバと 営業 部門であ る。 新製品の企画を 立てたり、 また、 実際個々の顧客を 訪問して製品を 売ろ うと 思えば、 現地に住み込んでその 地域の人の流れ、 文化、 習慣、 趣向等に

ついて理解するのが 必要となってくるからであ

る。

次の段階として

考えなければならないことは、

製造部門の海外進出であ

る。 こ れには、 人件費が安いこと、 顧客や主要な 部品下請け業者と 密接な連絡が 保てる こと、 または政治的配慮等、 幾っかの理由が 挙げられる。 そして、 通常、 最後に 考えられるのが 研究・開発部門の 海外進出であ る。 そこで一企業の 研究・開発ぎは 門の国際化を 考えてみたい。 研究・開発部門を 海 外で設立する 場合、 先ず、 企業戦略の全体の 一部として考えなければならない。 ( 注 1 )

企業が全体の

運営の中において、

現地でどのようなビジネスを

運営して いくかによって、 海外に設立する 研究・開発部門の 性格・形態が 決定されるから ・であ る。 例えば、

海外に販売およびマーケティンバ 部門のみを設立するというの

であ ればシステム

設計や故障分析部門だけで

事足りるであ ろう。 それ故に、 研究 開発部門を晦外に 設立する際には、 企業の国際化戦略を 十分に練り上げることが 第一歩となる。 第 2 番目に必要になってくることは、 研究・開発部門の 国際進出計画に 対する

経営者側からの 長期的な見解であ

る。 これは全ての 海外ビジネ 、 スに 不可欠なこと であ る。 つまり、 設立当初は規模が 小さくても、 いずれ長期的には 大規模な組織 へと成長していくと 現地社員を納得させられなければ、 現地で有能な 人材を獲得

することは困難であ

る。 次に、 海外での研究・ 開発部門運営においてはその 存在を正当化する 明白な使

命を持つことが

必須であ る。 ウェストニー、 榊原両氏 ( 注 2 ) は、

海外に研究

開発部門を設立する 主な理由に次の 四点を挙げている。 ( 1 ) 本社の研究・ 開発活動を促進すると 思われる、 現地の技術発展動向把握 のための技術監視。 く 2 Ⅰ 外国の競争相手の 技術戦略分析のための 技術監視。 ( 3 ) 現地のニーズに 合わせるための 既存製品の現地化と 新製品の設計。 ( 4 ) 生産技術、 材料工学、 H D T V

のような相手国が 世界をリードしている

特定技術分野における 研究開発。 一 98 一

(3)

以上四点、 に 、

私は海外に研究

開発部門を設立する

理由として、 さらに、 次の 二点を付け加えたい。 ( 5 )

海外に製造工場を

設立した場合に、 研究・開発部門も 共存させること て

研究・開発から 製造への移行を』

屑 、 容易にする。 ( 6 ) 豊富な理 J-

系人材が現地にあ

る場合。 上記理由 ( 1 ) と ( 2 ) が多くの場合、 海外に研究・ 開発部門を設立する 背景 となっている。 その理由は、 研究員が現地で 実際に研究・ 開発を行わない 限り、

現地企業間の 研究・開発コミュニティの

一員とはなり 得ず 、 従って、 十分な技術 もしくは、 政策監視 か

出来ないからであ

る。 理由の ( 3 ) は、 おそらく最も 一般的だと思われる。 円本 とョ一 ロッ バ の企業 の 多くが、

米国内にデザインセンターを

設置し、

自社製品を現地のニーズに

合う ように設計している。 理由の ( 4 ) もまた、 近年かなり多く 見受けられる。

日本企業が欧米にソフト

ウェア開発用の 研究所を開設しているし、 米国企業は日本において 材料工学用の 研究所を設立している。 理由 ( 5 ) も世界中に多くの 研究・開発部門が 設置される理由となっている。 しかしながら、

研究・開発部門の 設立を妨げている

要因の 一 っとして、 製造現場 周辺での熟練した 人材不足が挙げられるだろう。 理由 ( 6 ) は、 英国や米国に 基礎研究所を 開設している H 本 企業が参考 何 であ る。 A T & T ベル研究所の 場合、 現在、 海外に 3 つの開発部門を 設けている。 シン ガボールに 2 か 所、 東京に 1 か 所であ る。 シンガポールのうち 1 か 所では、 シシ

ガポールおよびバンコックで

製造される各種電話機の

設計を行っており、 ら 、つ か 所では I C の設計を行っている。 東京にあ る開発部門もまた I C のデザインセ ンタ一であ る。 これら 2 つの l C デザインセンターは、 前述の理由 ( 3 ) に該当 し 、 電話機デザインセンターは、 理由 ( 5 )

から設立されたのであ

る。 この電話 機は米国で販売されているため、

この電話機デザインセンターは

理由 ( 3 ) には 該当しない。 A T & T は、 上記 3 か 所のべ ル 研究所開発部門以外にも、 ベル研究所には 属さ

ない研究・開発部門を

海外に多く キき, ,ていることをここで 付け加えておきたい。 ところで、 海外に研究・ 開発部門を設立し、 企業の長期戦略と

合致した使命が

決定された後には、 その目標達成のためにどのような 経営方法を取らなければな らないか。 我々の経験によれば、 研究・開発部門を 海外に設立する 際には、 現地 の 文化と本国の

文化が混成された

性格を持っよ う に経営して い く。 そうすれば、 両国の良 い

面を維持することが

可能となる。 これは、 本国の古 い

伝統が存在しな

ぃ 現地で研究・ 開発部門を設立すると、 さらに、

それが可能となるのであ

る。 もう一つ重要な 点 は、 新しく海外で 設立した研究・ 開発部門が本当の 意味で、 その企業全体の

研究・開発グループの 一部になることが 必要だということであ

る つまり、 現地と本国の

研究・開発機関の 間の自由な人の

交流 か 望まれる。 このよ 一 99 一

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(?@ 1 )@ G e o r g e@ A 「 A C C J J o u r n a l 」 1 9 8 6 年 4 月号、 P . 7 2 一 7 8 より抜粋。 ( 注 2 ) D . E . W e s t n e y 、 K . S a k a k @ b a r a 共著 1 9 8 5 年発刊 「 T e c h n o l o g y l n 、 S o c i e t y 」 7 巻、 P . 3 1 5 -- 3 3 0 より抜粋。 一 100 一

参照

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