理 学 療 法学 第
25
巻第5
号336 〜344
頁 (1998年 )報
告
脳 血
管 障害
患
者
の
肺
合併
症発 症 関連 因子
の
検討
*星
孝
* *高 橋 哲
也
河
合
亜
紀
子
佐 藤
り
え
小 林 博 雄
要 旨本 研 究の目的は
,
急 姓 期 脳 血管
障害
患者
の肺合併
症 発 症に影響
を与
え る因 子 を検 討 し,
明確化
することである。 対 象は脳 血 管 障 害 患 者120
例で,
入 院 期 闇 中の肺 合 併 症の有
無に加え,臨床
症状
など30
項 目 (基 礎情報
, 身体情報
,栄養情報
, 感染
,期間
, 転 帰など) を 後 方 視的
に調査
し た。対象 120 例
中,
肺 合 併 症 を 有し た症 例は 28 例 (23,
3
% )で あっ た。 その内
訳は無 気 肺2
例(
1.
6
%)
, 誤嚥性肺
炎4 例
(3 .
3
% ),
細 菌 性 肺 炎22
例 (18.
3
%)であっ た。肺合併症
発 症に関 連が あっ た もの は,年齢
呼 吸 器 疾 患 既 往 入 院1
週 時 意 識 度 入院 1
週時
上肢 Brunnstrorn −
stage 入 院1
週 時 身 体 能 力自
立度
入院
1
週時
アル ブミン量 食 事 状 況嚥 ド障害
臥床期間
MRSA
であっ た。 ま た,
これ らの中で も臥 床 期 問,
アル ブ ミン量,
年 齢が,
肺 合 併 症 発 症に対 し, よ り重要
な関 連 因子
で あ るこ と が判 明 し た。 キー
ワー
ド脳 血
管障害
,肺合併
症,栄
養 緒 言高齢
患 者が激 増す る中
で, 脳
血管障害 (
CVA
) の早期
リハ ビ リテー
シ ョ ン (早期
リハ)
の重要性
は,
従 来に も増 して強
調さ れ る よ う に なっ て きた。し か し,
CVA
発 症 早 期のさ ま ざ ま な合 併 症は,
臥 床 期 間を長期化
し リハ の進 行を円 滑に行い得な い ばか りか,
死 亡や重 癒 化の 原 因と な り得
るとさ れる]) 。 ま たCVA
患 者 は高 齢 者が多い こ ともあ り, その合
併 症は高 齢者
の病
態を反映
し, 心循
環uRisk Factors Contributing
’
to tbe I)evelopment of Pul−
monary Complications ill Paticnts with Acute Cere
−
bral VaScular Accidcnts
*
*
石 岡脳神経 外科病
1
院 リハ ビリテー
ショ ン部(〒311
−
3400茨 城 県 新 治 郡E
里 村 栗 又 四ケ 1768−
29)Takashi Hoshl
,
RPT,
Tetsuya Takahashi,
RPT,
Akik 〔〕Kawai
,
RPT,
Rie Sato,
RPT,
Hiroo Kobayashi,
MD :De.
partment Qf RehabMtation Medicine
,
Ishioka Neure−
surgery Hospital (受付日 1997年2月25EV 受理1
.
1 1998年5月 16日) 器系
,呼
吸器系,
消 化 器 系,
泌 尿 器 系など多 岐に わ た る ため1−
a’
)s 多 面的
な管
理 が必要
と さ れ る。肺 合 併 症は それ らの含
併症
を代表
する もの の ひ とっ で あり,
本 邦で は鳴 瀬がCVA
患 者で21,
4
% の合 併 頻 度が あっ た と報告
してい る 3) 。 ま た山下
は肺合併
症によ る活 動 性の低 下が新た な合 併 症を誘発
す る危険性
を 示 唆して いる4)。 これ らの報 告 を 受 けて, 最 近で は早期
リハ と して肺理学療法
を併
用 する傾 向が見 られる ようになっ た。 しか しな が ら, 岡 田ら は高
齢CVA
患者
に対
し,肺
理学療
法を集 中 的に続け る の み で は廃
用 症 候群
が進む た め, かえっ て 臥 床 期 間が延び リ ハ の進 度を遅らせ るこ と を指摘
して い る5)。従っ て
, CVA
患 者の肺 合 併 症に対
す る理学療
法は,
単に呼 吸 機 能の 改 善にの み目を向 けるの で はな く,肺
合 併 症に起 因 する デ ィ コ ン デ ィ シ ョ ニ ン グ(
Deconditioning
) を 最 小 限 に留 め る と脳 血 管障害 患者の肺合併症 発 症関連 因 子の検 討
337
い っ た, 全身
的な管 理 を念 頭に進め る必 要が あ る。 しか し,
既に肺合併症
を発 症 し た後
の肺 理 学 療 法 は対
症 療 法と同 様であり,
今 後は より積極 的
な肺 合 併 症の予防
的方策
を講 じ る必 要がある。そ の た めに は肺
合併症
の発症
に寄与
する因
子 を 知ること が重要
である。 そ こ で今 回 我々 は, 調 査 対 象 を 理 学 療 法 処方患者
に限定
せず, 入院 CVA
患者
個々 の背 景 因子な ら びに臨床
的特
徴と肺 合 併症
発 症 との関 連を調 査 検 討 し,
今 後の 早期
リハ に お ける予 防的
肺理学療
法の導
入に反映
させ るべ く分析
を 試みた。 対象
対 象は
1995 年 11
月か ら1996 年
4
月
まで の半
年間
に当院
を退院
し た (死 亡 退 院 も含む) 脳 血 管 障害
患者 139 例
の うち,
入院期
間1
週問未満
と年
齢30
歳 未満
の 症 例 を 除いた120
例。 対象
患者
の 内 訳は,
脳 梗 塞52
例
,脳
出血24
例,
く も膜 下 出1
([120 例
, 頭 部 外 傷16
例, その他 (
脳腫瘍
,硬膜
.
ド・
外 血 腫な ど)
8
例
で, 男 性76
例,
女 性44
例, 平均年齢
は65.
9
±12.
4
歳であっ た。 方 法肺合併
症は無 気 肺,
誤嚥性肺炎
,細
菌性肺炎
の3
っ に分
け,
その うちの いず れかに該 当 し たもの を肺合
併 症 (+) 群,該当
し な かっ たもの を肺 合 併 症 (一
)群
と した。 肺 合 併 症の診断
は医師
と と もに確 認 し,肺炎
につ い て は そ の診断
基準
をMarin
♂)の基準
と成書
7)の診 断 基 準 を もとに,
臨 床 症状 (
痰
や発 熱な ど)・
聴 打診
な どの 理学的所
見の記 載と,
検査所見
か ら原 因 菌 (グラム 陰 性 桿菌
, ブ ド ゥ球 菌,
セ ラチ アな ど)
・
生 化 学 検 査 デー
タ・血液検
査デー
タ とX −P
の炎症所
見か ら 判 断 した。調
査項 目
は, 表1
に示 すごとく基礎情報
,身体
情 報,
栄 養1
青報, 感染
,期
間,
転 帰な どの30 項
目で,
カ ル テ よ り後
方 視 的に 調 査し,
入 院 中の 肺合併
症の有 無との関 連を検
討 した。調
査項 目中
,CVA
基 礎 疾患
は脳梗
塞・
脳 出血・
く も膜 下 出1臼
レ頭部
外 傷・
脳 幹 梗 塞・
脳 幹出
血・
その他
の7
っ に分類
した。
年 齢は実 年 齢に加え60
歳 未 満, 60
歳 以上70
歳 未満,
70
歳
以 トの3
層
に分類
し た。 呼 吸 器 疾 患 既 往 症は喘 息・
肺 炎・
肺 水 腫・
肺 腫瘍
に当
ては ま るもの を 既往 (
+) と した。 入 院タ イ プは初 発・
再 発に分類
し,喫煙歴
はカル テ より抽出
したQ また心 電図
よ り肺性
心電 図 変 化 (肺 気 腫 ;全誘導低
電位
,肺梗
塞;SIQ
3 ,
胸 部 誘 導 逆 転T
波,
貝誘 導ST
低下,
希に右脚
ブ ロ ッ ク)
の有 無 を 調 査 し た 8) 。 意 識度
はJapan
Coma
Scale
(
JCS
)
を用い入院 1
週時点
・
2
週時点
を 調 査 した。 運 動 麻 痺はBrunnstrom −
stage (Br −
stage)
を使
用し入院 1
週の状
況 を 調 査し た。 身 体 能 力自
立度
は二木
の報告
に準
じ 9),
入 院前
と入 院1
週 時 点の能 力を歩 行 自立・介助歩
行・
ベ ッ ト⊥動作 自
立・
全介
助に分け た。
栄 養 指 標に は入IE
1
週 以 内の総タ ン パ ク(
TP
)値,
ア ル ブ ミン(
ALB
) 値 と食 事 状 況 を 選 択 し,
TP
値 は6.
7 〜
8
.
3g
/dl
を,ALB 値
は3
.
7 〜 5.
2
g
/dt
を 正 常 値 とし1°),
止 常 値 未 満と 正常値範
開を越
え るの3
層に分
け た。 ま た食
事 状 況は二木の分 類を用
い9),
介助 ・実行
の2 群
に分
け,介助群
を経
口摂
取 不 能で 点 滴,
経 鼻 栄 養,
ある いは経
口摂 取だ が介助
を要
するとし,
実 行 群は食べ 方は問 わ ず 毎 回 最 後 まで 自 力 摂 取 する もの と し た。嚥下障害
は リハ 評価
やカル テ よ り状
況 を 確 認 した。 なお,
食 事,
嚥 下 障 害 は入院
1週時 点
の 調 査 と し た。MRSA
に関して は肺炎
や合併
症の感染
起因
菌の ひとつ で あり,
院 内 感 染の重 要 性か ら調 査項
目と し た。喀痰,
咽頭液
か らの細 菌検
査デー
タ よりStaphlococcus
aureus (Methicnlin 耐性)
の存
在を確
認 し, 肺合併
症(
十)群
で は,
特に調 査 時 期を規 定せず 肺合併
症 発 症以前
の存在
を調
査し た。 人工呼 吸 器は使 川の有 無と期 間を記 録よ り抽出
し, 肺 合併症発症
以前
の使
用 も調
査 し た。臥床
期 間は,
他 動 自動に関係
なく入院後初
め て車椅子
に乗
っ た 日を 離 床旧 と し,
入 院日 か ら期 間を計 算し た。 全120
例の 転 帰に関して は,
入 院1
週 時と退 院 時の身体能
力自
立度の比 較 と し,
緩 解・
停 滞・
重 症 化・
死 亡の4
つ に分 けた。338 理 学 療 法 学 第
25
巻第5
号 表 1 調査 項 目 匚基礎 陦報 ] 性 別; 年齢1
(歳 ); 年 齢2; 基 本 疾 患 名; 呼 吸 器 疾 患 既 往; 入 院タイ プ ; 身 体 能 力自立度 (入院前 ); 喫 煙 歴; 心電 図 所 見;1
;男2
:女 1159歳以 下2
:60
歳〜69
歳3:70歳以上 1:脳 梗 塞
2:脳出血
3
:くも膜 下 出 血4
:頭 部 外 傷5
:その他 1:あ り (喘息 , 気 管支炎,
肺 炎,
肺 水 腫, 肺 腫瘍な ど)2
:な し1
:初 発 入院2
:再発入院3
:そ の他1
:歩 行 自立2
:歩行 介助3
;ベ ッ ド上 生活 臼立4
:全 介 助1
:あ り2
:な し1
:肺 性の変 化なし2
:肺性の変化あり [身体 情報3
JCS
ス ケー
ル (入 院1
週 ): (入 院2
週);Brunnstrom ・
stage (上肢); (下 肢 ); 身 体 能 力 自立 度 (入院1週 ); 尿意 (入 院1
週 );1
:1桁2
:2
桁3
:3
桁 4:清 明 1:1桁2
:2
桁3
:3
桁4:清 明
ユ:stage I[
2
:stage 皿IV3
:stage V VIl
:stage I H2istage
皿IV3
:stageVVI
11
歩 行 自立2:歩行 介助
3
:ベ ッ ド上 生 活自立4
:全介助1
;実行2
:介 助 [栄養情報] 食事 (入 院1
週); 総タン パ ク 量 (入 院1
週 ): 平 均 総タン パ ク量 (g/d1
); ア ル ブミン量 (入 院1
週): 平 均ア ル ブミン量 (g/dl); 嚥下 障 害;1
:実 行2
:介助 1:6、
7g
/dJ以下2
:6,
8〜8.
3g
/dl 3
:8.
49
/d♂以 上1
:3.
7g
/dl
以 下 2:3.
8〜5.
2g
/dl
3
:5.
3gfdl以上1
:あ り 2:なし [感染な ど] 肺 合 併症 ; 人工 呼 吸 器;MRSA
ユ :あり (無気肺, 誤 嚥 性 肺 炎,
細 菌 性肺炎, 肺水腫,
その他 )2
:な し1
:肺 合 併 症 発 症前か ら使用2
:使 用せず1
;肺 合 併 症 発 症 前か ら あ り2
:感 染なし 匚期間な ど〕 臥床期間;1
:1
週以内2
:4
週 以 内3
:5
週以降 臥床期 間 (日); 入 院 期間 (囗); リハ ビ リ期 間 (日) ;CVA
発 症か ら リハ ビリ開 始 まで の 日数 (日) ; リハ ビ リ ;1
:施 行 2:施 行せ ず 転 帰;1:緩 解
2:停滞
3
:重症 化4
:死 亡 分析 方 法統計学
的手法
は年齢
, 入院期
間,臥
床 期 間,
入 院 後 リハ 開 始まで の期 問の群 悶 比 較 はMann −
Whitney
のU
検 定 を 用い,
各カテゴリー
一
変数
と 肺 合 併 症の有 無との関 連は κ2検 定を用い て解析
し た。 さ らにx2
検 定よ り得
ら れ た肺合併
症の 有 無に関
連のあ る因 予か ら,
肺 合 併 症が発 症 しや す い背 景 因 子 をより明
確にする た めにロ ジ ス テ ィ ッ ク解析
IDを行っ た。 ロ ジス ティ ッ ク解 析 を行
う に あ た り, まずκ 2 検 定よ り得ら れた結
果か ら有 意 差に関連
のあっ た変 数どう しで 内 相関
を求
め,各
変 数の独 立 性 を 分 析 した。 基準変数
は肺 合 併 症の 有 無 と し,
他の変 数と全く相
関 関 係を示さ な か っ脳 血管障害患者の肺 合 併 症 発 症 関 連 因 子の 検討 339 た
変数
を説
明変
数に,
ま た他の変 数 と相関
関係
を 示 した変 数 か らは臨床
的に有
意昧
と思わ れ る因 了一
を説
明変数
に加え た。 W ジス ティ ッ ク解析
は,統
計 解 析ソ フ トHALUBOU
を用い た。 各検 定の有 意 水 準は5
%未満
と し たu 結 果文寸象
120
イ歹ll
9
−
],
胴
i合
fM
:症(十)
群
}ま28
{歹i亅 (
23,
3
%)であっ た。 そ の内 訳は28 例中無気
肺2
例 (L6
% ),
誤 嚥性肺炎 4 例
(3
.
3
% ),
細 菌 姓 肺 炎22 例 (
18
,
3
%)
で あっ た (表2
)。1,
基
礎爭
青
幸侵(表
3
)全
対象者
の 平均年
齢は65.
9
土12.
4 歳
、 肺 合 併 症 (一
) 群64,
3
±11.
8
歳 肺合併
症 (−
!.
)
群の 平 均 年 齢71,
1 ’
.
トー13.
0
歳
で肺 く》併 症 (+) 群が有 意に高齢
であっ た (p
く0.
05
)。
また
3
年齢
層の 比較
では肺 合 併 症(
.
) 群70
歳
以上が33
例 (35
.
8
% )に対 し,
肺 合 併 症 (+ )群
では17
例 く60.
7
% ) であり, 年齢
と肺合
併 症 との間
に有
意な関連
を認めた (p
<O.
05
)。呼 吸 器 疾 患 既 彳主 を持っ症
例
は17 例
(14.
1%)。 その うち肺 合 併 症 を 有 した もの は8 例
で有 意な関
連があ っ た(
X2;
6
.
24,
df= 1 ,p
〈0.
05
)。
某 礎 疾患
・
基 礎CVA
疾 患に関しての初 発,
再 発といっ た入 院タ イ プ・
入院
前の身 体 活 動 状 況・
喫
煙 歴・
入 院 時の 肺 性 心 電1
剰変 化 ら と肺合併
症と の 間に は関 連は見 ら れ な か っ た。2 .
身 体情報
入
院 1
週 目と2
週目
の意識
度は,
どちら も その80
% 以 上が清 明か 1桁
で あ っ た、, 1
週時 ・2
週 時JCS
と肺合併症
の白無 に有 意な関 連を 認 めた (1週li
寺κ2= 12.
21,
df= 3 ,
p<
0
.
Ol
。2
週i
「寺X2
r24,
84,
df; 3
, p<0
,
01
) (表3
)o入
院時下
肢Br −
stage と 肺合併
症の有
無との問 で は関連は認め られ な か っ た が, 入 院 時i
.
肢
Br
−
stage は肺 合併症
の 存 無 と有 意 な関
連を 認 め た(
冫〜
亠
7
.
75,
df= 2 ,
p
<0.
05)
。入 院
1
週 時の 身 体能
力自
立度
と肺合併
症の有
無 との検討
で は,
歩 行 自立 も し くは介助歩行
が可能 で あっ た49
例il「6
例 (12、
2
%)
,
ベ ッ ト上動 作 自 立 者33
例中 7 例
(2L2
% ), 全 介 助38 例巾 15
例(
39.
5
%)
に肺 合 併 症を認め,
有 意な閲連を認め た (X2= 8.
99,
df
=3 ,
p
くO.
05
) 。3 .栄養情報
TP
値・
ALB
値 ともIE
常範
囲を越え た症 例 は 見られ なかっ た。TP 値
と肺 合 併 症の有 無との検
討
で は,TP
値6.
7
g
/dl
以 下の69
例
中19
例 (27.
5
% ),6,
8
以L8
.
3
g /dl
未 満の50
例中
8
例
(
16、
O
%)
が肺 合 併 症 を有 し た。ALB
値と肺 合 併 症の有
無との検 討で は,ALB
値3.
7g
/d
’以 ド51
1
列中20f
列(
39.
2
% ),
3
.
8
以.
.
ii
5.
2g
/dl
未1
茜691
列中 8 例 (
IL6
% )が肺 合 併 症 を有
してい た,, 肺 合 併 症の有無 とTP
値の 閥に は有
意な関 連は認め ら れ な かっ た が, 肺合併
症の 有 無とALB
値の 間に 表2
対象者の内 訳 脳 血 管 障 害 患 者.
120
例 平均年齢 基 礎 疾 患 肺 合 併 症 脳 梗 塞 脳 出血 く も膜.
.
F
出血 頭 部 外 傷 その 他 無 気 肺 誤 嚥 件 肺 炎 細菌 性肺 炎 男 性76例 女 性44
例mli
合 {并症 (一
ト) 群28
{歹Tl 71.
1±13.
0歳9
例5
例8
例3
例3
例2
例4
例22
例 肺 合 併 症 (一
)群92
例64.
3
±1L8 歳43
例19
例12
例13
例5
例340 理学療 法学 第
25
巻 第5
号 [基礎 情 報 〕 (n=
28) 表3
対象例の属性 肺 合 併症 (・
1う 群魚哩
) 肺 合 併 症 (一
) 群一
譱
差 年 齢 基 本 疾 患 名 呼吸器 疾 患 既 往 入 院タ イプ 身 体 能 力 自立度 (入 院前) 喫 煙 歴 心 電 図 所 見 81「
OFDQ
り
001 り自
72 11111112:6 3: 2:532
:202 :5 32 :3 32 :212 :3 17 :8
4:3
5:3 :5 :2 4:2 1 :29 2:30 1:43 2:19 1:9 2:83 1:66 2:22 1:77 2:9 1:26 2:66 1:84 2:8 3:333 :12 4:13 5:5 3:43 :54
:1
pく0.
05 nsP 〈O.
05 ns ns ns ns [身 体 情 報 ] JCS ス ケー
ル (入院1週) (入 院2週) Br−
stage 〔上 肢 ) 〔下 肢 ) 身 体能力 自立 度 (入 院1週) 尿 意 (・ 二.
量
8) (n・
・
92) 5「
鍵 3 1…
44 を一
1 11817 3n δ 333 8一
喝 3 」 32a一
222222.
863
0111Q
σ
41111111
1:342
:8
3
:3
4:47 ユ:30 2:5 3:2 4:55 1:22 2:17 3:53 1:王9 2:17 3:56 1:29 2:14 3:26 4:23 1:52 2:40 P<O.
QIP 〈O.
Olp く0.
05 nsp <0.
05 ns 匸栄 養 情 報 ] 食事 総タン パ ク量 平 均総 タン パ ク量.
(g/di) アル ブミン量 平 均アル ブ ミン量 (g/dl) 嚥 ド障害 (n−・
2S)* 総タン パ ク は デー
タ 1例 欠如 (n=
92) 1:10 2:18 1:⊥9 2:8 3:0 6,
45一
ヒ0.
47g/dl 1:20 2:S 3:0 3.
79±Q,
43g/dl 1:9 2:19 1:56 2:36 1:50 2:42 3こ0 6.
66±,
.
〔}.
63g/dl l:3ユ 2:61 3:0 3.
91士0.
35gfdl 1:/2 2:80 pく0.
5 ns nsP <O.
01p <0.
01P く0.
OS [感染な ど ] (n=
28) (n− 92
) 入工呼 吸 器 MRSA 1:2
2:26 1:7 2:21 1:3 2:89 1:9 2:83 nsp く0.
05 〔期 問な ど] (n=
.
28) 臥 床期問 転 帰 1:1G 2:5 3;13 1:13 2:1 3:0 4:14 (n=
・
92) 1:63 2:18 3:11 1:84 2:3 3:0 4:5 pく0.
01P く0.
0正 有 意な関 連を認め た(
κ2=
12、
50, df = 1 ,
p<
O.
Ol)
。食 事 状 況 と肺
合併
症の有 無 との検 討では,実行
66 例
r・
1
.
llO 例 (15.
2
% ),
介助
54
例
中18
例 (33.
3
% )が肺 合併
症(
+) で有 意な関 連を認め た(
X2= 5.
50,
df=
1, p<O.
05
)。嚥 下
障害
は120
例 中21 例
に存
在 した。
そ の う ち肺 合 併 症を有
し たの は9
例で,
肺 合 併症
と嚥
下障害
との 問に有 意な関 連を認め た(
κ2; 5.
40,df
=1 ,
pくO
.
〔)5
)。
また嚥 下 障 害を 呈 し た21
例 巾,
誤 嚥 性 肺 炎と:確定で きたの は・
i
例であっ た。4
,
感染
な どMRSA
は120 例
ril」25
例(
20.
8
%)
に存 在 し た。 その うち 肺 合 併 症の発 症 以 前にMRSA
を 有 した もの が7
例
で,MRSA
の有 無 と肺合併
症の有
無.
との聞に は有 意な関連
を 認め た (X2
..4.
30,
df=
1,p
<0,
05
)。人 院
期
間中
人工呼 吸 器 を 使 用 したもの は120
例
中 15
例。 肺 合 併 症を 発症す る前
に人 匚呼 吸 器を装着
して いた者は2
例であ り,
人工呼 吸 器の使
用 と肺 合 併 症の有
無との聞
に は有 意な関 連はな か っ た。5 .
期 間 (表 4 )入 院 期 闇は
, 肺合併
症 (一
) 群は44.
2
±55
.
9
日,肺
合 併 症 (−1・
) 群は91
.
7
士82.
9
日で肺 合 併症
(十)群
で有 意に長か っ た(
P<0
,
01
)
。脳 血 管 障 害 患 者の肺 合 併 症 発 症関連因子の検討
341
表4
各 群にお ける平 均 年 齢,
平 均 臥 床 期 闘,
平 均 入院口数 理 学 療 法 開 始ま での平均日数の比較 肺 合 併 症 (+) 群 肺 合 併 症 (一
)群 有意 差 (nr28 ) (n=
92
) 平 均 年 齢 (歳 )71.
1
⊥13.
0
臥 床 期 間 (日) 14.
8±18.
2 入院期間 (日)91.
7
±82.
9
理学療 法開始まで (日)11.
5
±10.
6
64,
3
±11.
9
12.
9
±45.
7
44.
2
まτ55.
9
12.
0
±19.
7 P〈0.
05p
〈0.
05p
<0.
01
11S臥床期
閤は肺 合 併 症 (一
) 群で12.
9
÷45.
7
日,
肺 合 併 症 (十) 群は14.
8
±18.
2
日で2 群
問に は 有 意 な差 を認め た(
p<0
.
05
)
。 入 院 後 リハ 開 始まで の期 間は,
肺 合 併 症 (一
) 群は12.
0
:1− 19.
7
口 ,肺合併
症 (十) 群
は11.
5
十 10.
6
日。 ま た リハ ビ リ施彳
.
∫
期
間は肺 合併
症 (一
) 群5L6
±60,
4
日,
肺 合 併 症 (+) 群は66.
1±58.
9
日で あり両 群 間に有
意な差は 認め な かっ 忽,6 ,
転 帰文
寸象
120
イ歹lj Ll997
{歹1
(
80
.
8
% )カゴ改 善
,
41
歹lj (3.
3
% )が停 滞, 19
例 (15.
8
% )が死 亡であっ た。 そ の うち肺合併
症者
は そ れ ぞ れ緩解 13 例
,停
滞1
例,
死 亡14例
で肺合併
症の有無
と転 帰 との問 には有 意な関 連を認め た (p
<0.
Ol
)。
7
.
ロ ジ ス テ ィ ッ ク解 析 結 果 (表5
) 以.
ヒの結 果か ら肺 合併 症の有 無 と関 連の あっ た変数
を抽出
し,変数
問の 内 柑 関を求め, 各 変 数 問 の独
立性を確 認 した とこ ろ,
年 齢と呼 吸 器 疾 患 既 往が独’
立 して おり,
JCS
,
上 肢Br−
stage,
食 事,
嚥 下 障 害,MRSA
は 互い に有
恵な相
関を示 し,
従
属 関 係を示 し た。 これ ら互い に有 意な内 相 関 を 表5
ロ ジス テ ィッ ク解 析の結 果 示 し た変数
は ロ ジス テ ィ ッ ク解析
の説 明変数
か ら は除 外し た。ロ ジス ティ ッ ク解
析
に は他
の 変 数と全 く相 関 関係
を示
さ な かっ た変
数 (年 齢,
呼 吸 器 疾 患既往
) を説 明 変 数に,
ま た 他の変 数と一
部相
関 関 係を示 し た変数
か ら は臨 床 的に有 意 昧と思われる因
了 (入院
lmeALB ,
臥 床 期 間 , 入院 1
週身 体 活 動 能 力 )を説 明 変 数に加え た。
基準変数
は肺 合 併 症の 有 無 (肺 合 併 症有
を1
,無
を2
と割 り当て た) と し,
ロ ジス ティ ッ ク解 析 を 行っ た 。 その結
果,
臥 床 期 聞,
ア ル ブ ミン景,年齢
が よ り重 要な意 味 を持
っ てい た。考
因 了 名 臥床期間 入 院1
週アル ブ ミン 年 齢 呼 吸 器 疾 患 既 往1
週身 体 能 力 自立 度 限 界 確 率0.
017000
.
035310
.
046510
.
159960
、
41934 オ ッ ズ 比*2.
22
3,
07
1.
952.
50
L23 * 回帰 係 数の指 数 を とっ て得ら れ る オッ ズ比は,
各 因 子が肺 合 併 症発 症 に 影 響 す る 重 み を表す.
察
CVA
患者
の合併
症の中
で も呼
吸 器疾患
の占
め る率 は高 く,
鳴 瀬はCVA
患者 500 例
の対 象1.
D
21.
4
% に肺 疾 患 を 合 併し た と 述べ て い る3 )、,
我々 の結 果
も23.
3
% の 合 併 率で あ り,
同 様の傾向
を 示し た。今回
の結果
よ り,高齢,
呼 吸 器 疾 患 既 往の存在
, 意識度
の低
さ,
上肢 Br−
stage や身休活動
能 力の 低さ,
人 院早 期か らの低 栄 養 状 態,臥床期
間の長 さ,
嚥 下や食事
の状
況や能力
の低
い ケー
ス に肺 合併症
が多
い こと が判 明 した。これ らの
結果
を考
え合
わ せ る と,
加 齢や低 栄 養 状 態, 既往
にあ る呼 吸 器 疾 憲 等に よ る生 休 予備 力 の 基本 的 低F
をベー
ス に且2),
脳 血 管 障害
を有
し た ことに よ る意識度
や身体活動性
の低 下が臥 床 期 間 の 延 長 を 余 儀な く させ,
さ らにMRSA
を有し感 染防御能
の低
下を来
すこ と が,
肺 合 併 症を有 しや すい状 況を作 っ て ゆ くと考え られた。さ らに摂食
・
食 事 能 力の低 下に よ り良 好 な栄 養 状 況 を維持
しに342
理学療法学 第 25巻 第 5号 くい こ と も, 全身状
態の改 善を遅 らせて ゆ く一因
に な るもの と推察
さ れ た。年
齢につ いてVickers
は上腹部術後
の 肺 合 併症
発症
の重要
な 誘 因 と して年 齢70
歳 以.
上を あげ て い る1’
9)。
我々 の結 果 も肺合併 症 (
十)
群 の60.
7
% が70
歳
以上で あ り, Vickers
の対 象と異 な る とは いえ,
年齢
は肺合併
症 発 症の重 要な関 連 因f
二 で あ るこ とに変 わりはない 。 大 川は高齢者
で は健 常 者におい て も肺
の伸展性
の減少
や呼 吸筋力
の低下
か ら呼
吸 予 備 力の低下
を既に呈 してい ると 述べ 14 ), 高齢
で発 症 したCVA
患 者は その ため に 呼 吸 機 能に障 害を有 する危険性
が高
い ことを 示 唆 して い る。CVA
J
’
「麻 痺患者
の肺機能特性
と して上 肢 自動 運動機能
の低
下,
肩 甲 帯・
胸 郭 可動 姓の 低下
に よ る拘 束 性 障 害や14)t5), 全肺気
量,
機 能 的 残 気 量,
予備呼気
量,
肺 活量,分時最
大 換 気 量の 低 下,
最 大 呼気
圧 吸気
圧の 低 ド等の肺 機 能 低 下が あげられ て い るL6)。 呼 吸 器疾患
を 既往
と して有 した ものは,
その 程度
の 差こ そあ れ 呼 吸 機 能の障害
を潜在
的に 持っ てお り,
CVA
に よ る呼 吸 機 能 低 下が加わ る こ と によ り,
肺 合 併 症を誘
発し やすい状 態 を増 し て いる もの と考
え られる。ま た里 宇ら は呼 吸
機能
・
可
動性
・
筋 活 動が と も に麻 揮 側で低
下して お りそれは随
意 的最
高 換 気 下 で表 出して い る と して い る16)。 しか し我々 の対象
では意 識 障 害に より随
意的
な最
高 換 気 がで きない ケー
スを多
く含
んで おり,
呼 吸 機 能 低ド
のみ な ら ず中
枢 性の呼 吸 諷 節 障 害 も肺合併
症の誘因
とな り やすいとい え る。中 枢 性 呼 吸 調 整
障害
は, 意識
との関 係におい て も重 要で ある と考え ら れ る。 意識
障 害や覚 醒の低 い状況
は, まだ 脳 内 環 境が安定
してお らず,
上行
性 網 様 体 賦 活 系と大
脳皮質
との連 関 が 不 全で あ る こと を表
し て お り17),
呼 吸 中枢が 延髄
,橋
に存 在 し,
上位 中枢
か ら影 響 を 受 けて い ること を考
え る と,
意 識 度の低 下は呼
吸 調整の不 全 化に大きく影響
を与
え ると考え ら れ る。我
々 の結果
か らも入 院2
週 峙のJCS
2
桁か3
桁に留 ま る症例
の 肺 合 併 症 率は高
く, 意 識 レ ベ ル の 低 下は肺合併
症 発 症の 重 要な因 了で あっ た。栄
養
につ い て は近 年 合 併 症 との関 連で そ の重 要 性が認め ら れて お り,宮城
ら は栄養管
理の指 標と して ア ルブ ミン量,
トラン スフ ェ リン量, 総 リン パ 球 数な ど を提 唱して いる18)19) 。 ま たAptaker
は低栄養
患者
の入 院 中の合 併 症 率が高い こ と, 退 院 時の 移動能力
及びADL
レベ ル が低
く留まっ て い る こと を報告
してい る2の。 今 回の結 果 か ら も,
入院 1
週ALB
が肺 合 併 症の有 無 と有意
な関 連を 示 した こと か ら,
CVA
患者
の栄養状
況 を 維 持 す るこ とは肺 合 併 症の予 防に重 要で あ ること が示
唆 さ れ た。 ま たCVA
患 者 特 有の誤 嚥と嚥 下 障 害 と の関 係は無 視 出 来ない。 今 回 誤嚥性肺炎
を確 認で き たの は4 例
で あっ たが,他
の ケー
ス におい て も嘔
吐の事 実等
か ら おそ ら く は誤 嚥 を契 機に細 菌 性 の肺炎
を 畢 した と疑わ れ る状 況を含んで い た。嚥
ド障害
と栄養
との関
係にっ い て脳 卒 中 急 性 期に嚥 下 障 害が ある患 者の49
% が低栄養状
態と し た報告
も あり21),
嚥.
ド・
食 事・
栄 養の関 係は肺 合 併 症 予 防の観 点か ら は無 視で き ない 関係
で あ る。さ ら に
今
回の検 討では臥 床 期 闇と肺 合 併 症の 有 無に有意 な関 連を 認め た。 臥 床 期 間の延 長は,
肺 尖 部の血 流障害
と低酸素
血 症,
気 道・
□腔・
咽 頭 ク リア ラ ン ス の不 浄 姓,
分 泌 物の貯 留 傾向等
によ り,
肺 合併
症 感染
の可能
性 を 高 く して い るものと 考え られた22 )。最
後
に院内
感染
菌と して のMRSA
は, 多剤 耐 用 性であ り,
その メカニ ズム は薬剤
を不活性化
す る酵 素の 産生 ・薬効性質
の変 化・
細 菌外膜
の透過 性 減 少に よ る薬剤効
果の低
下が あげられ,
免 疫 能 低 下 者や身 体 活 動の低 ドしてい る高齢者
,手術
に よ り大
き な侵 襲 を 受 けた外 科 患 者に対 する感染防
御 能 を 低 ドさ せ深部
感染
を誘
発 し やすい と さ れ る23)。脳
血 管 障 害 患 者 もその対 象であ る が,解決
策は十 分で な く, 現 状では臨 床の中で そ の 予 防 方 策 を 工 夫 するこ と しかな く,CVA
に限
らず 特に 急 性 期 リハ ビ リテー
シ ョ ン に携わ るPT
には今 後必須
の知識
とな るもの と思わ れ る。以上
,
肺合併
症の 発 症は,
様々な因 子が関 係し 合っ て発 症 する ものとい え る が,
その 中で も今 回脳 血 管 障 害 患 者の肺 合 併 症 発 症 関 連 因 子の検 討 の我々 の検 討で は臥 床 期 開, ア ル ブ ミン量,
年 齢
が肺 合 併 症 発 症に 関して最 も重 要な因 子で あ っ た こと か ら,
CVA
発 症 早 期の肺 合 併 症の予 防に は,
栄 養 管理 に加え,臥床期
間を短縮
し離床
を 早 期 か ら促すこと が重要
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Centributimg
totheDevelepment
ofPulmenary
Complications
Em
Patients
withAcute
Cerebral
Vascular
Aceidents
Takashi
HOSI-II,
RPT,
Tetsuya
TAKAHASHI,
RPT,
Akiko
KAWAI,
RPT,
Rie
SATOH,
RPT,
Hiroo
KOBAYASHI,
MD
DePartment
ofRehabiltgation
Mealicine,
Ishioka
AJeu?wsurgen,
ffbspitai
Pulmonary
complications(PC)
are common sequelaeto
acute cerebral vascular accidents(CVA).
One
hundred
andtwenty
patients
with acuLeCVA
were exarninedto
determine
tlie
factors
which contributeto
the
development
ofPC.
Data
concern-ipg
the
type
ofPC
were obt,ainedfrom
the
patients' medical records.Thirty
otheritems
including
nutritional status andphysical
activitylevel
were analyzed toestab-Iish
thc
relationshipbetween
these
factors
andPQ
Twenty
eight patients(23,3%)
had at
least
onePC
during,
hospitalization.
I?actors
associated withPC
werepatient's age,
history
of pulmonarydisease,
consciousnesslevcl
(as
ciassificdby
the
Japan
Coma
Scale),
level
of physical activity, serum albuminlcvel,
severity of motorparesis on upper extremities
(as
classifiedby
Brunnstrorn-stages
of recovery),dura-tion of
bedrest,
presence
ofdysphagla
and eating ability, anclpresence
of methicillinre$istant staphloccus aureus