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今回のポイント 18/3 期は前期比 2.7% の増収 同 3.3% の経常増益 サラダ 総菜類 タマゴ加工品 マヨネーズ ドレッシング類の全てで売上が増加し 7 期連続の増収となり 6 期連続の過去最高売上高更新 特に厚焼き卵や和惣菜がコンビニエンスストア向けを中心に伸びた 利益面では 天候不順等

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Academic year: 2021

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Bridge Report

ケンコーマヨネーズ(2915)

- 株式情報 - 株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位 3,970 円 16,475,559 株 65,408 百万円 9.7% 100 株 DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実) 37.00 円 0.9% 174.80 円 22.7 倍 1,880.61 円 2.1 倍 *株価は 07/09 終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。 - 連結業績推移 - (単位:百万円、円) 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS DPS 2015 年 3 月(実) 60,327 3,001 2,776 1,642 115.57 23.00 2016 年 3 月(実) 66,933 3,436 3,426 2,085 146.76 28.00 2017 年 3 月(実) 70,812 3,987 4,017 2,867 194.88 37.00 2018 年 3 月(実) 72,759 4,173 4,149 2,877 174.65 37.00 2019 年 3 月(予) 77,000 4,100 4,150 2,880 174.80 37.00 *予想は会社予想。2016 年 3 月期より当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益(以下、純利益については同様)。 東証 1 部に株式を上場するロングライフサラダのパイオニア、ケンコーマヨネーズの中期経営計画の成果と今後の取り組みに ついて、会社概要と共にご報告致します。 1.会社概要

2.中期経営計画「KENKO Five Code 2015-2017」(16/3 期~18/3 期)の成果 3.2018 年 3 月期決算

4.2019 年 3 月期業績予想

5.新中期経営計画「KENKO Value Action 〜価値の創造〜」(19/3 期~21/3 期)の概要 6.今後の注目点 炭井 孝志 社長 会社名 ケンコーマヨネーズ(株) 証券コード 2915 市場 東証 1 部 業種 食料品(製造業) 社長 炭井 孝志 所在地 東京都杉並区高井戸東 3 丁目 8 番 13 号 事業内容 企業理念は「食を通じて世の中に貢献する。」。日本で初めて日持ちのするロングラ イフサラダを開発。サラダ類の売上が全体の 40%超。サラダが主役、サラダが主 食、サラダが食卓の王様になれる企業作りを目指している。 決算月 3月 HP http://www.kenkomayo.co.jp/

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今回のポイント 1.会社概要 サラダ類を主力とする業務用食品メーカー。業務用のマヨネーズ専門メーカーとしてスタートし、マヨネーズ・ドレッシング類を基盤とし つつ、サラダ・総菜類やタマゴ加工品を拡大させており、連結子会社を通して量販店向け等のフレッシュ総菜も手掛ける。日持ちのす るサラダ「ロングライフサラダ」のパイオニアでもあり、ごぼうサラダやパンプキンサラダなどサラダとしてあまり使われていなかった 食材を使用したサラダ等、特長ある商品を送り出し、ロングライフサラダでは、発売当時から現在に至るまで業界のパイオニアとして、 トップシェアを堅持。マヨネーズ・ドレッシング類で 2 位、卵焼き類で 3 位(富士経済「食品マーケティング便覧」を基に同社推計)。 グループは同社の他、連結子会社 7 社 10 工場とインドネシアに拠点を置く持分法適用関連会社 PT.Intan Kenkomayo Indonesia。同社 がマヨネーズ・ドレッシングやタマゴ加工食品等の製造販売を行い(調味料・加工食品事業)、連結子会社がフレッシュ総菜等の量販 店への販売等を行う(総菜関連事業等)。同社の生産拠点は、厚木、山梨、御殿場、静岡富士山、西日本(京都)、神戸、西神戸。 【企業理念(同社 Web サイトより)】 「食を通じて世の中に貢献する。」 企業理念は、当社グループの社会における存在意義を示すものです。当初の企業理念は「食品を通じて世の中に貢献する。」であっ たのですが、インターネットの普及を背景に、Web 等を利用しての様々な情報発信や地域住民の皆様との食育活動等、企業としての 活動領域が「食品」から広がったことを受け、「食」に改めております。私たちは今後とも食に係る様々な商品・サービス・情報の提供 を通じて少しでも社会のお役に立てるよう邁進いたします。 【グループ経営理念(同社 Web サイトより)】 「心身(こころ・からだ・いのち)と環境」 グループ経営理念は、企業理念に基づく当社グループの思いを示すものです。当社が提供する食品を召し上がっていただいている お客様のみならず、企業活動を通じて関係するすべての方々の心と身体、生命を大切にしたい、また命の源となる食べ物を育む地 球環境に係る問題に真摯に取組んでいきたいと私たちは考えています。 【グループ経営方針(同社 Web サイトより)】 「サラダ No.1 企業を目指す。」、「品質、サービスで日本一になる。」 グループ経営方針は、経営理念に基づき、当社グループの目指すべき方向性を示すものです。私たちはサラダが主役、サラダが主 食、サラダが食卓の王様になれる企業作りを目指しています。また、サラダという切り口で市場を演出すること、サラダ料理というジャ ンルを確立すること等を目指しています。 更に、お客様の満足のために安全・安心・高品質な商品を提供することは私たちメーカー の責務であり、より高い品質・サービスを目指してたゆまぬ努力を続けています。 ・18/3 期は前期比 2.7%の増収、同 3.3%の経常増益。サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の全てで売上が増 加し、7 期連続の増収となり、6 期連続の過去最高売上高更新。特に厚焼き卵や和惣菜がコンビニエンスストア向けを中心に伸び た。利益面では、天候不順等によりジャガイモをはじめとした野菜類の調達コストが上昇したが、主要な原料のメリットで吸収して 3 期連続の最高益更新。19 円の期末配当を予定しており、上期末配当と合わせて年 37 円(配当性向 21.2%)。 ・19/3 期予想は前期比 5.8%の増収ながら、経常利益は前期比微増。子会社 2 社の新工場稼働で総菜関連事業等の売上が同 16.4%増と伸びる他、調味料・加工食品事業も同 3.9%の増収と堅調な推移が見込まれる。期末までに同社の静岡富士山工場及び 西日本工場でも新ラインを稼働する見込み。4 工場立ち上げに伴う経費の増加を販売数量増による売上の増加で吸収する。配当は 年 37 円を予定している。

・最終の 21/3 期に、売上高 850 億円、経常利益 46 億円の達成を目指す「新中期経営計画「KENKO Value Action~価値の創造~」 がスタートした。同中計では、CSV 経営(Creating Shared Value)「共通価値の創造」を基本方針とし、CSV 経営を経営の根幹に据え た上で、地域貢献、環境・資源、サプライチェーン、ソリューション、及び働き方、の 5 つのテーマを掲げている。また、①お客様と共 にビジネスを創造、②“創り・応え・拡げる” 生産体制、③サラダ料理を世界へ、という 3 つの事業戦略を推進していく。数値目標の 達成だけでなく、このテーマの下で社会と企業の双方に価値を生み出す企業活動にも注力していく考え。

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【事業内容】 事業セグメントは、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の製造・販売を行う調味料・加工食品事業、連結子会社 の事業である、フレッシュ総菜(賞味期間 1~2 日の日配サラダ、総菜)の製造・販売とグループ内製造受託の総菜関連事業等、及び ショップ事業(Salad Cafe)と海外事業のその他に分かれる。 18/3 期の売上構成比は、それぞれ 82.6%(17/3 期 82.6%)、15.6%(同 15.6%)、1.8%(同 1.7%)。商材別では、サラダ類 44.6%(同 43.7%)、タマゴ類 28.8%(同 28.7%)、マヨネーズ・ドレッシング類 24.4%(同 24.8%)、その他 2.2%(同 2.8%)。販売先分野別では、コ ンビニ 28.3%(同 27.9%)、ファーストフード・ファミリーレストラン等の外食 26.1%(同 27.4%)、食品スーパー等の量販店 21.9%(同 20.0%)、製パンメーカー等のパン 13.5%(同 14.4%)、給食 4.6%(同 4.8%)、生協や業務用キャッシュ&キャリー等のその他 5.6% (同 5.5%)。 調味料・加工食品事業 ① サラダ・総菜類 (ロングライフサラダ、フレッシュサラダ、和惣菜等) 同社は日本で初めて日持ちするサラダを開発した。「ごぼうサラダ」や「パンプキンサラダ」などを世の中に広めたのも同社が初めて である。この日持ちするロングライフサラダは“FDF®(ファッションデリカフーズ®)”というブランドで、外食産業・製パン業・コンビニエ ンスストア等で利用されている。業界初のロングライフサラダの販売メーカーとして、更には No.1 シェアを誇り市場を牽引するメーカ ーとして継続的に商品開発に取り組んでいる。 (同社 Web サイトより。以下同じ) ② タマゴ加工品 (フレッシュエッグ、卵焼き、錦糸卵) サンドイッチや総菜パンの具材として使われるタマゴサラダ、弁当に入れる厚焼き卵、冷し中華にのせる錦糸卵、おでんの煮卵等、タ マゴ加工品全般を生産。2014 年 4 月には殻付卵から製品までの一貫ラインを整備した焼成たまご工場静岡富士山工場が稼働した。 ③マヨネーズ・ドレッシング類 (マヨネーズ、ドレッシング、クッキングソース等) 同社の基盤事業であり、創業期から業務用メーカーとしてプロフェッショナルな顧客の要望に応えて、様々なマヨネーズやドレッシン グを開発してきた。冷凍食品向けに開発したダイス状の固形タイプ、ポテトチップスなどの菓子類に振りかけてマヨネーズ味にする粉 末タイプのもの等はその一例である。

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総菜関連事業等 スーパーマーケットや量販店向けのフレッシュ総菜(日配サラダ、総菜)類の製造・販売を担っている。主要商品であるポテトサラダは、 常に高品質な商品をお届けするために、産地・季節事の品種・産地リレーを行い、素材を生かした商品づくりに徹している。 その他 サラダカフェ事業 ケンコーマヨネーズグループの中で唯一エンドユーザーとの接点を持ち、ショップ、Web の双方からエンドユーザーの声をグループ全 体に届けると共に、エンドユーザーに対して情報発信している。出店は、主要ターミナル駅にある百貨店や駅ビル、スーパー等。 現在の店舗数は 16 店舗。 海外事業 同社は 30 を超える国と地域に商品を輸出している。東南アジア最大の人口を誇るインドネシアは、急速な経済成長によって食文化の 多様化が進んでおり、更なる需要拡大が見込まれるため、2012 年に PT.Intan Kenkomayo Indonesia を設立。2013 年には製造工場が 竣工し、現地での製造・販売体制を確立した。また、2015 年には北米や欧州を中心とする食にまつわる情報収集拠点として、カナダ に Vancouver Research Office を開設した。市場演出型企業として、新しい食文化をいち早くキャッチし、情報発信していく考え。 ※海外事業は持分法適用会社のため、売上高には含まれない。 製造・販売ネットワーク(国内:自社 7 工場、連結子会社 7 社 10 工場) 全国に自社 7 工場、連結子会社 7 社 10 工場を展開し、地域に密着した生産体制を構築している。フレッシュ化への対応、変種定量、 顧客仕様への対応等、顧客ニーズに対応した生産が強み。 (同社資料より) 連結子会社 (株)ダイエットクック白老 惣菜関連事業 ライラック・フーズ(株) 惣菜関連事業 (株)関東ダイエットクック 惣菜関連事業 (株)関東ダイエットエッグ 惣菜関連事業 (株)関西ダイエットクック 惣菜関連事業 (株)ダイエットクックサプライ 惣菜関連事業 (株)九州ダイエットクック 惣菜関連事業 サラダカフェ株式会社(販売) (海外拠点) その他(販売のみ) PT.Intan Kenkomayo Indonesia 惣菜関連事業(販売のみ) Vancouver Research Office その他

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【業界ポジション(同社資料より)】 マヨネーズ・ドレッシング類の市場規模は(2017 年見通し)、販売量ベースで 441 千トン(前年比 1.2%増)、販売金額ベースで 2,023 億 円(同1.0%増)。日刊経済通信社「酒類食品統計月報」を基にした同社資料によると、生産量ベースで国内2 位の 15.6%(1 位56.8%、 3 位 13.6%)。 ロングライフサラダの市場規模は(2017 年見通し)、販売量ベースで 120 千トン、販売金額ベースで 614 億円超。同社はロングライフ サラダのパイオニアとして 42.7%の販売シェアを有し、2 位以下(2 位 20.2%、3 位 12.4%)を大きく引き離している。 卵焼き類の市場規模は(2017 年見通し)、販売量ベースで約 85.5 千トン、販売金額ベースで 610.5 億円超。同社の販売シェアは業界 3 位の 9.9%。今後も、シェア拡大を目指す(1 位 25.9%)。 業界シェア(2017 年) (マヨネーズ・ドレッシング類) (ロングライフサラダ) (卵焼き類) (同社資料より) (2017 年) (2017 年見込み) (2017 年見込み) 【社会・環境活動】 社会・環境活動として、環境マネジメント、食育、そして地域や社会への貢献に取り組んでいる。 環境マネジメント 大半の「食品廃棄物量の 85%以上の再生使用等」を達成 環境管理対策委員会が、環境目標、計画を策定、環境管理状況の把握や環境保全対策、ゼロエミッションの更新審査等を行い、その 傘下に置かれた、工場、東京本社、販売拠点、及び関連会社の 4 つの環境管理推進委員会が、廃棄物削減、ゼロエミッション・省エ ネ、環境法令等コンプライアンス管理等の活動を行っている。食品リサイクルでは、飼料化・肥料化を中心とした再生使用や乾燥・脱 水等による食品廃棄物量の減量化により、一部の工場を除き、「食品廃棄物量の 85%以上の再生使用等」を達成している。プラスチ ック類、金属類等、その他の廃棄物についてもリサイクル化に取り組み、08/3 期に廃棄物のリサイクル率 90%以上を達成し、09/3 期 には自社工場全てでゼロエミッションを達成した。16/3 期以降、関連会社(子会社)においても、ゼロエミッションの取り組みを始め、 グループ全体でのゼロエミッションを目指している。 食育 栄養や食事の摂り方等の講習及び調理実習を織り交ぜた食育活動を行っており(事前に直接訪問して、困り事や知りたい知識等の 要望を踏まえて打ち合わせを行い、テーマを決定している)、2007 年に近隣小学校で始めた食育活動の場が、今では、児童養護施設、 近隣マンション、地元社会福祉法人等に広がっている。 地域や社会への貢献 2006 年に本社所在地で開催される「行事」を中心に協賛を始めた。現在、本社を置く杉並区を中心に行事への参加や商品の提供を 行っており、自社工場や関連会社においても、地元行事への協賛や商品提供を行っている。同社は 2007 年から、セカンドハーベス ト・ジャパンのフードバンク活動に賛同しており、同社製品を寄贈している他、炊き出し準備のボランティア等にも定期的に参加してい る。また、国際社会への貢献として、2005 年 9 月以降、評議会員として NPO 法人・国連 WFP 協会(世界食糧計画)の評議会員となり、 活動に参加している。同社は、2006 年「アフリカの角・飢餓救済キャンペーン」(募金活動)、2007 年「学校給食プログラム・キャンペー ン」(募金活動。2010 年まで 4 年)、2012 年 6 月「西アフリカ サヘル地域干ばつ」緊急支援への寄付金拠出、「フィリピン台風」(緊急支 援への募金活動)、「エボラ出血熱」(緊急支援への募金活動)、更には「学校給食プログラム・キャンペーン」(募金活動)等、多くの実 績を残している。

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【沿革】 1958 年 3 月に設立され、1961 年 9 月に業務用サラダ向け「ケンコーマヨネーズ AS」の製造販売を開始。1966 年 6 月にケンコー・マヨ ネーズ(株)に商号を変更した(1992 年 6 月にケンコーマヨネーズ(株)に商号変更)。外食・中食市場の拡大をとらえるべくサラダ・総 菜類の調理加工食品やタマゴ加工食品へ事業を広げ、1977 年 10 月に業界初のロングライフサラダ「ファッションデリカフーズ」を発 売。1986 年 12 月には、ファイバーブームに先駆け、ごぼうサラダを発売する等、独自の商品戦略を進めた。 1994 年 11 月に日本証券業協会(現 東京証券取引所 JASDAQ 市場)に株式を店頭登録。以後、国内の生産・販売ネットワークを拡充 した。2005 年 8 月には、トレンド情報を活かした商品開発と消費者への情報発信を目的にサラダカフェ(株)を設立。2011 年 3 月の東 証 2 部上場を経て、2012 年 3 月に東証 1 部に市場変更。同年 7 月、インドネシア(ジャカルタ)に PT.Intan Kenkomayo Indonesia を設 立し、2015 年 7 月にはカナダ(バンクーバー)に Vancouver Research Office を開設し、海外展開も進めている。

1958 年 3 月 同社設立 1961 年 9 月 業務用サラダ向け「ケンコーマヨネーズ AS」の製造販売を開始 1966 年 6 月 ケンコー・マヨネーズ株式会社に商号変更 1977 年 10 月 業界初のロングライフサラダ「ファッションデリカフーズ」を発売 1986 年 12 月 ごぼうサラダ(業務用)を発売 1994 年 11 月 日本証券業協会(現 東京証券取引所 JASDAQ 市場)に株式を店頭登録 2005 年 8 月 サラダカフェ(株)を設立 2011 年 3 月 東京証券取引所市場第 2 部に上場 2012 年 3 月 東京証券取引所市場第 1 部に指定

7 月 インドネシア(ジャカルタ)に PT.Intan Kenkomayo Indonesia を設立 2015 年 7 月 カナダ(バンクーバー)に Vancouver Research Office を開設

中期経営計画の推進により継続的な売上高の拡大、利益率の改善、及び財務の健全化を実現

19/3 期にスタートした新中期経営計画「KENKO Value Action」は、事業の再構築に取り組んだ中期経営計画「KRP520」(05/3 期~ 06/3 期)から数えて 6 回度の中期経営計画。04/3 期は不採算事業等もあり、売上高が 492 億円、経常利益 10.4 億円にとどまり、有 利子負債が 110 億円を超え、自己資本比率は 20%に届かなかった。成長軌道への回帰を目指して開始したのが「KRP520」(再構築 期間)であり、KRP とは、「Kenko Revival Plan」の略で、520 とは、目標とした売上高 500 億円、経常利益 20 億円。市況があるタマゴや サラダオイルの仕入価格安定化に取り組むと共に、不採算事業からの撤退や不動産の売却、更には有利子負債の削減を急ピッチで 進め、2 年で売上高・利益目標を達成した。さすがに、リーマンショック時は収益が落ち込み、東日本大震災の痛手もあったが、 「DASH SALAD」+「C-08」(発展期間)、「KVR」(筋肉質の体制作り)、「中期経営計画Ⅳ(フォース)2012-2014」、「KENKO Five Code 2015-2017」と中期経営計画を進める中で、売上高を拡大させつつ利益率を改善させると共に、財務の健全化を実現してきた。この間 の 2007 年 10 月に西日本工場が竣工し、2014 年 4 月には静岡富士山工場が竣工。生産体制の整備・増強が進められ、現在、更なる 飛躍を期して、静岡富士山工場及び西日本工場の工場増設と(株)ダイエットクック白老及び(株)関東ダイエットクック神奈川工場の新 設による生産拠点構想が進められている。 売上高・利益の推移(百万円) 05/3期 06/3期 07/3期 08/3期 09/3期 10/3期 11/3期 12/3期 13/3期 14/3期 15/3期 16/3期 17/3期 18/3期 売上高 49,812 50,079 50,317 53,075 53,193 51,101 50,629 51,878 54,533 57,301 60,327 66,933 70,812 72,759 売上総利益 12,966 13,953 14,095 13,280 12,295 14,348 14,092 13,624 14,904 14,770 15,718 17,244 18,378 18,922 販管費 11,352 11,393 11,476 11,673 11,318 11,397 11,319 11,480 12,126 12,342 12,717 13,807 14,391 14,748 営業利益 1,614 2,560 2,619 1,606 977 2,951 2,773 2,144 2,778 2,428 3,001 3,436 3,987 4,173 経常利益 1,418 2,533 2,534 1,529 920 2,853 2,681 2,073 2,574 2,258 2,776 3,426 4,017 4,149 当期純利益 140 1,322 1,714 710 300 1,446 1,319 1,029 1,409 1,265 1,642 2,085 2,867 2,877 経常利益率 2.8% 5.1% 5.0% 2.9% 1.7% 5.6% 5.3% 4.0% 4.7% 3.9% 4.6% 5.1% 5.7% 5.7% 財政状態の推移(百万円) 総資産 27,543 25,636 28,654 29,678 29,538 29,775 30,753 30,404 33,998 39,686 39,448 42,306 51,442 64,877 純資産 5,002 6,526 8,109 9,622 9,593 10,916 12,711 13,492 14,801 15,810 17,967 19,311 28,456 30,984 有利子負債 11,379 7,791 7,783 6,862 7,338 5,748 5,239 2,720 4,178 5,029 4,193 3,573 2,409 8,296 ROEの推移 ROE - 22.9% 23.4% 8.0% 3.1% 14.1% 11.2% 7.9% 10.0% 8.3% 9.6% 11.2% 12.0% 9.68% 売上高純利益率 - 2.6% 3.4% 1.3% 0.6% 2.8% 2.6% 2.0% 2.6% 2.2% 2.7% 3.1% 4.0% 3.95% 総資産回転率 - 1.88 1.85 1.82 1.80 1.72 1.67 1.70 1.69 1.56 1.52 1.64 1.51 1.25回 レバレッジ - 4.61 3.71 3.29 3.08 2.89 2.56 2.33 2.28 2.41 2.34 2.19 1.96 1.96倍

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2.中期経営計画「KENKO Five Code 2015-2017」の成果

更なる飛躍を目指して 2015 年4 月にスタートさせた中期経営計画「KENKO Five Code 2015-2017」が 2018 年3 月に終了した。「KENKO Five Code 2015-2017」では、「Globalization:世界的拡大」、「Innovation:革新」、「Best practice:最良実施」、「Knowledge management: 知識管理」、「Communication(Branding):コミュニケーション(ブランド育成)」、という「5 つの指針」の下、(1)「サラダ No.1 (Leading company)」のポジション確立、(2)「サラダ料理」の更なる進化、(3)グローバル市場への積極展開を進める経営基盤強化、の 3 つの 戦略を進め一定の成果をあげた。

3 つの戦略と成果

(1)「サラダ No.1 (Leading company)」のポジション確立

商品ブランドの強化と市場ニーズにあった商品開発(簡便性、ロス削減、健康・ヘルシー志向、高付加価値、素材の美味しさ等)に取り 組み、サラダ・総菜類、タマゴ加工品で成果をあげた。サラダ・総菜類では、和惣菜の新ブランド「和彩万菜」の 18/3 期販売重量が前 期比約 2.1 倍に拡大した他、素材系・ベース商品も外食向けを中心に拡大した。また、タマゴ加工品では、味や品質を高く評価された 静岡富士山工場製の「惣菜亭®」(厚焼き卵とだし巻き卵のシリーズ)の販売重量が同 11%増加した。「惣菜亭®」は、17/3 期にパッケ ージ変更、賞味期限延長、及びだし汁にこだわったリニューアル効果に加え、新たな使い道やメニュー提案に取り組んだ成果も現れ た。この他、マヨネーズ・ドレッシング類では、低カロリー、低糖類、減塩を実現したノンオイルドレッシング「トリプルバランス」シリーズ の展開を 2016 年 10 月に開始しており、同シリーズは小型形態戦略も推進した。 (2)「サラダ料理」の更なる進化 「サラダ料理」の発信及びブランドイメージの向上に向け、Web サイト(アクセス数が約 2 倍に拡大)での季節の特集・業態別提案レシ ピ(2018 年 3 月末レシピ掲載数約 3,100)・トレンド発信、SNS 活用による各種キャンペーン・イベントの実施、更には Salad Cafe での サラダ料理の発信や“和サラダ”の提案を強化した。この他、消費者向け料理教室の開催(3 年間で 59 回)、サラダサイエンス(ケンコ ーマヨネーズ)寄附講座での研究・発表(第 2 回公開シンポジウム「サラダと健康」)、東京農業大学との包括連携協定締結、帯広畜産 大学「バレイショ遺伝資源開発学講座」等、地道な活動にも取り組んだ。 (3)グローバル市場への積極展開を進める経営基盤強化 原料調達・開発・生産・販売・情報収集等、世界へ視野を広げた活動を実施した結果、輸出拡大で成果を上げた他、インドネシア事業 も進展した。この他、情報収集拠点として、2015 年 7 月にカナダ・バンクーバーにリサーチオフィス「Vancouver Research Office」を開 設した。輸出販売では、グルテンフリーやグルタミン酸ナトリウム不使用等、各国のニーズに合わせた商品開発に取り組み、39 の国 と地域に輸出した結果、18/3 期の売上高は 15/3 期比 1.7 倍に拡大した。インドネシア事業では、現地のマヨネーズ市場・文化の拡大 をとらえ、日系企業への業務用用途での商品導入が進んだ。「Vancouver Research Office」では、食材、調理法、トレンド等、様々な情 報の収集に取り組む。これを社内で共有する事で商品化へつなげていく考え。 [連結経常利益率及び ROE の目標を達成] 数値目標として掲げていた、連結売上高 750 億円、連結経常利益率 5%以上、ROE8%以上キープ、自己資本比率 50%、の 4 項目に ついては、天候不順の影響(長雨や大型台風の上陸が続いた事等)で夏から秋にかけての売上の伸び悩みが響き売上高が 727 億 円にとどまったものの、連結経常利益率(価格維持に努めた結果、5.7%)及び ROE(9.7%)は目標を達成。期末が休日だったため売 上債権・仕入債務の決済が期ずれした影響を受けた自己資本比率も 47.8%と目標に迫った(影響を考慮すると、実質 49.1%)。 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 0 20,000 40,000 60,000 80,000 05/3 06/3 07/3 08/3 09/3 10/3 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 17/3 18/3 売上高・経常利益の推移(百万円) 売上高 経常利益 「KRP520」 再構築期間 「DASH SALAD」 + 「C-80」 発展期間 「KVR」 筋肉質の体制作り 「中計Ⅳ」 「KENKO Five Code」

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3.2018 年 3 月期決算 (1)連結業績 (単位:百万円) 17/3 期 構成比 18/3 期 構成比 前期比 3Q 時修正予想 予想比 売上高 70,812 100.0% 72,759 100.0% +2.7% 72,700 +0.1% 売上総利益 18,378 26.0% 18,922 26.0% +3.0% - - 販管費 14,391 20.3% 14,748 20.3% +2.5% - - 営業利益 3,987 5.6% 4,173 5.7% +4.7% 4,080 +2.3% 経常利益 4,017 5.7% 4,149 5.7% +3.3% 4,100 +1.2% 当期純利益 2,867 4.0% 2,877 4.0% +0.4% 2,870 +0.2% ※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。 7 期連続の増収、6 期連続過去最高売上高、3 期連続過去最高益 売上高は前期比 2.7%増の 727 億 59 百万円。調味料・加工食品事業の売上が 601 億 39 百万円と同 2.8%、総菜関連事業等の売上 が 113 億 27 百万円と同 2.4%、それぞれ増加。サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の全てで売上が増加し、特 に厚焼き卵や和惣菜がコンビニエンスストア(CVS)向けを中心に伸びた。 利益面では、天候不順で野菜類の調達コストが上昇したものの、主要原材料のメリットと生産性の向上(2 億 29 百万円の増益要因) で吸収して前期と同水準の売上総利益率を確保した。増収効果(1 億 87 百万円)と相まって、人員増強や IT 投資等による固定費(2 億 65 百万円増)を中心にした販管費の増加を吸収して営業利益が 41 億 73 百万円と同 4.7%増加。前期にその他引当金戻入益を計 上した反動や持分法投資損失の増加等で営業外損益が悪化したものの、経常利益は 41 億 49 百万円と同 3.3%増加した。 予想との比較では、第 3 四半期決算発表時の修正予想に沿った着地。期初予想との比較では、昨年夏から秋にかけての長雨や大型 台風の上陸が続いた事等で売上(期初予想:750 億円)が下振れしたものの、販売価格の維持に努めた結果、利益面では期初予想に 沿った着地(同:営業利益 40 億 80 百万円、経常利益 41 億円、当期純利益 28 億 70 百万円)。 商材別売上高 (単位:百万円) 14/3 構成比 15/3 構成比 16/3 構成比 17/3 構成比 18/3 構成比 サラダ類 25,453 44.4% 27,258 45.2% 30,496 45.6% 31,443 44.4% 32,458 44.6% タマゴ類 17,092 29.8% 16,772 27.8% 18,055 27.0% 20,322 28.7% 20,964 28.8% マヨネーズ・ドレッシング類 13,690 23.9% 15,190 25.2% 17,064 25.5% 17,577 24.8% 17,777 24.4% その他 1,066 1.9% 1,107 1.8% 1,318 2.0% 1,470 2.1% 1,560 2.2% 分野別売上高 (単位:百万円) 14/3 構成比 15/3 構成比 16/3 構成比 17/3 構成比 18/3 構成比 CVS 10,543 18.4% 11,402 18.9% 17,202 25.7% 19,757 27.9% 20,591 28.3% 外食 16,158 28.2% 16,107 26.7% 17,403 26.0% 19,402 27.4% 18,990 26.1% 量販店 12,892 22.5% 13,996 23.2% 13,654 20.4% 14,162 20.0% 15,934 21.9% パン 8,194 14.3% 8,566 14.2% 9,705 14.5% 10,197 14.4% 9,822 13.5% 給食 3,152 5.5% 3,378 5.6% 3,213 4.8% 3,399 4.8% 3,347 4.6% その他 6,360 11.1% 6,877 11.4% 5,756 8.6% 3,895 5.5% 4,075 5.6% 経常利益増減要因 (単位:百万円) 17/3 期 経常利益 4,017 売上高アップ +187 生産効率向上 +229 原材料価格変動による影響 -19 固定経費等の増加 -265 18/3 期 経常利益 4,149

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(2)事業別動向 (単位:百万円) 17/3 期 構成比・利益率 18/3 期 構成比・利益率 前期比 サラダ・総菜類 19,685 27.8% 20,347 28.0% +3.4% タマゴ加工品 19,860 28.0% 20,520 28.2% +3.3% マヨネーズ・ドレッシング類 17,576 24.8% 17,777 24.4% +1.1% その他 1,390 2.0% 1,495 2.1% +7.6% 調味料・加工食品事業 58,511 82.6% 60,139 82.7% +2.8% 総菜関連事業等 11,062 15.6% 11,327 15.6% +2.4% その他 1,238 1.7% 1,292 1.8% +4.3% 連結売上高 70,812 100.0% 72,759 100.0% +2.7% 調味料・加工食品事業 3,012 5.1% 3,400 5.7% +12.8% 総菜関連事業等 1,023 9.2% 811 7.2% -20.7% その他 -31 - -98 - - 調整額 11 - 36 - - 連結経常利益 4,017 5.7% 4,149 5.7% +3.3% 調味料・加工食品事業<サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類、その他> 売上高 601 億 39 百万円(前期比 2.8%増)、販売重量同 2.7%増、販売単価同△0.6 円/Kg。このうち、サラダ・総菜類は売上高が同 3.4%増、販売重量が同 3.6%増。主力商品のポテトサラダが CVS や外食向けに伸びた他、アイテム数を増やした「和彩万菜」シリー ズも好調に推移した。この他、春雨サラダやマカロニサラダが外食向けに採用された。タマゴ加工品は売上高が前期比 3.3%増、販 売重量が同 4.3%増。サンドイッチ用や総菜パン用のタマゴサラダ、弁当用やサンドイッチ用の厚焼き卵、麺用の金糸卵等の採用が CVS を中心に進んだ。マヨネーズ・ドレッシング類は売上高が前期比 1.1%増、販売重量が同 0.6%増。CVS 向けの小袋形態のドレッ シングが前年を上回って推移した他、ファーストフード向けのナゲットソースや 500 ミリリットル形態のドレッシングが伸長。輸出向けマ ヨネーズ・ドレッシングも伸びた。 総菜関連事業等<フレッシュ総菜(日配サラダ、惣菜)、グループ内生産受託> 売上高 113 億 27 百万円(前期比 2.4%増)。食品スーパー向けにシーフード(イカ、カニ、明太子他)を使用した商品やパスタにハム等 をトッピングした商品が新規採用され増収に寄与した他、菜の花を使用した商品や季節のイベント商品も好調に推移した。 その他<ショップ事業(Salad Cafe)、海外事業> 売上高 12 億 92 百万円(前期比 4.3%増)。関東ではグリーンサラダ、コールスローなど葉物系サラダが、関西ではフルーツサラダ、 ポテトサラダ、ゴボウサラダ等のロングセラー定番商品が根強い人気を維持した。また、関東地区では、旗艦店「Salad Cafe 小田急 百貨店新宿店」を新ブランド「SAROUND」にリニューアルした。 (3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF) 財政状態 (単位:百万円) 17 年 3 月 18 年 3 月 17 年 3 月 18 年 3 月 現預金 13,779 13,072 仕入債務 8,751 10,765 売上債権 11,436 13,566 未払金・長期未払金 7,651 10,592 たな卸資産 2,817 2,976 有利子負債 2,409 8,296 流動資産 29,196 30,443 負債 22,985 33,893 有形固定資産 18,469 30,466 純資産 28,456 30,984 固定資産 22,245 34,434 負債純資産合計 51,442 64,877 期末総資産は前期末との比較で 134 億 35 百万円増の 648 億 77 百万円。生産拠点構想の推進(静岡富士山工場、西日本工場、(株) ダイエットクック白老、(株)関東ダイエットクック神奈川工場の 4 工場立ち上げ)に伴い建設仮勘定(8 百万円→85 億 43 百万円)を中心 にした固定資産の増加や、期末が金融機関の休日だった影響で売上債権・仕入債務の決済が期ずれした事等が資産増加の要因。 CF の面では、49 億 50 百万円(前期 46 億 92 百万円)の営業 CF を確保したが、上記設備投資に伴い投資 CF は△118 億 11 百万円 (同△39 億 29 百万円)。手元資金(17/3 期に公募増資を実施)及び長期借入金の積み増しで必要資金を賄った。

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4.2019 年 3 月期業績予想 (1)連結業績 (単位:百万円) 18/3 期 実績 構成比 19/3 期 予想 構成比 前期比 売上高 72,759 100.0% 77,000 100.0% +5.8% 営業利益 4,173 5.7% 4,100 5.3% -1.8% 経常利益 4,149 5.7% 4,150 5.4% +0.0% 当期純利益 2,877 4.0% 2,880 3.7% +0.1% 4 工場立ち上げに伴う経費増を売上の増加で吸収して前期と同水準の利益確保を目指す 売上高は前期比 5.8%増の 770 億円。(株)ダイエットクック白老(2018 年 4 月稼働)と(株)関東ダイエットクック神奈川工場(同年 6 月 稼働)の稼働を受けて総菜関連事業等の売上が同 16.4%増と伸びる他、調味料・加工食品事業も同 3.9%の増収と堅調な推移が見 込まれる。 経常利益は前期比微増の 41 億 50 百万円。上記の子会社新工場の稼働に加え、期末までに同社の静岡富士山工場(2019 年 2 月) 及び西日本工場(同年 3 月)の新ラインも稼働する予定。増収効果(6 億 67 百万円)を見込む一方、4 工場の立ち上げ費用を含めた生 産効率による影響(2 億 04 百万円)、原材料価格の変動による影響(2 億 99 百万円)、人材確保・育成等の固定費の増加(1 億 63 百 万円)を織り込んだ。営業利益が 41 億円と同 1.8%減少する見込みだが、インドネシアに拠点を置く持分法適用関連会社の損益改善 で経常利益はわずかに 18/3 期を上回る見込み。減価償却費は 23~24 億円を見込んでおり、前期の 17 億 45 百万円から 6 億円程 度増加する見込み(来 20/3 期は 30 億円弱が見込まれるが、継続的な生産能力向上が期待できる)。 経常利益増減要因 (単位:百万円) 18/3 期 経常利益 実績 4,149 売上高アップ +667 生産効率による影響 -204 原材料価格変動による影響 -299 固定経費等の増加 -163 19/3 期 経常利益 予想 4,150 (2)事業別見通しと取り組み (単位:百万円) 18/3 期 実績 構成比 19/3 期 予想 構成比 前期比 サラダ・総菜類 20,347 28.0% 21,604 28.1% +6.2% タマゴ加工品 20,520 28.2% 21,214 27.6% +3.4% マヨネーズ・ドレッシング類 17,777 24.4% 18,132 23.5% +2.0% その他 1,495 2.1% 1,556 2.0% +4.1% 調味料・加工食品事業 60,139 82.7% 62,506 81.2% +3.9% 総菜関連事業等 11,327 15.6% 13,183 17.1% +16.4% その他 1,292 1.8% 1,310 1.7% +1.3% 連結売上高 72,759 100.0% 77,000 100.0% +5.8% 調味料・加工食品事業では、シリーズ商品の拡充と定着化に取り組む。サラダ・総菜類では、「和彩万菜®」シリーズ等の和惣菜や素 材系では冷凍ポテト等。タマゴ加工品では、たまごサラダ等の基盤商品や「惣菜亭®」シリーズ等。マヨネーズ・ドレッシング類では、 「トリプルバランス」シリーズや小型形態商品等である。上記に加え、変化する市場に向けた商品開発も進める。 総菜関連事業等では、多様化するニーズに対応したメニュー提案により販売拡大を図る。例えば、食品スーパーの総菜売場では、サ ラダ類だけでなく、新たなバリエーションとして主菜とも言える商品のニーズが高まっている。また、中食市場に対する営業対策として、 商品、メニュー開発、販売活動等、ケンコーマヨネーズ本体との連携を強化する事で拡大する需要を取り込んでいく。 尚、2018 年 4 月に(株)ダイエットクック白老の新工場が稼働し、北海道内での日配サラダやフレッシュ総菜、冷凍品、素材系ポテト、 外食向けロングライフサラダ等の供給力が強化された。また、6 月には、首都圏の食品スーパー向けに日配のフレッシュ総菜・和惣 菜等を供給する(株)関東ダイエットクック神奈川工場が稼働する(静岡富士山工場及び西日本工場(同年 3 月)の新ラインの寄与は 来期以降になる)。

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この他、「Salad Cafe」で和サラダの提案を強化すると共に、和サラダの引合いの増加に対応するべく、主要総菜を販売する店舗でも 和サラダの品揃えを増やしていく。また、一般消費者向けに Web サイトや SNS を活用したサラダの情報発信にも注力していく。 (3)配当政策及び株主還元

配当は、1 株当たり上期末 18 円、期末 19 円の年 37 円を予定している(配当性向 21.2%)。同社は連結ベースでの配当性向 20%を 意識すると共に配当の継続性に配慮しつつ、今後の成長と発展に合わせて安定配当の水準を高めていく考え。

5.新中期経営計画「KENKO Value Action 〜価値の創造〜」(19/3 期~21/3 期) 【事業環境とケンコーマヨネーズグループが目指す姿】 単身世帯の増加、女性の社会進出、少子高齢化を背景とする中食の拡大や食の外部化、人手不足による調理の簡便化、健康志向 や食の安心・安全に対する意識の高まりを背景とした食多様化・高付加価値化、更には訪日外国人の増加による日本食・和食の拡 大・定着等で、当面、良好な事業環境が続くとみている。こうした中、「食を通じて、世の中に貢献する」という企業理念の下、“サラダ No.1 企業”として成長・発展を続ける事で企業価値を向上させる。 【基本方針と 5 つのテーマ】

CSV 経営(Creating Shared Value)「共通価値の創造」を基本方針とし、社会と企業の双方に価値を生み出す企業活動を推進していく。 CSV 経営を実践するに当たって、①地域貢献、②環境・資源、③サプライチェーン、④ソリューション、⑤働き方、の 5 つのテーマを掲 げている。 ① 地域貢献では、社会貢献度No.1 企業を目指して、地産地消の推進と地域特産品の活用に取り組むと共に、農業生産活動の維持 に向けた共同運営・育成等の貢献活動や地域人材の採用活動を推進していく。 ② 環境・資源では、資源・エネルギー利用の効率化に向け、CO2 排出量削減を目指した物流改革、原材料・商品ロスの削減、更に は包装資材の見直し等に取り組む。 ③ サプライチェーンでは、サプライチェーンの短縮と事業活動改革を進め、産地から最終消費者へのサービスまでの短縮を図る。 ④ ソリューションでは、技術・サービスの事業化に取り組む。具体的には、商品・メニュー開発を進め、料理教室やワークショップ展 開、レシピ資産の提供(Web サイト)、メニュー開発コンサルティング等を展開していく。また、品質保証に関する知識や技術の向 上を図り、顧客サポート体制の進化、HACCP 導入支援、検査・衛生指導支援等につなげる。 ⑤ 働き方では、働きやすい職場環境づくり、人材育成や研修制度の充実、及び人事評価制度の見直し等により、従業員満足度の 向上を図る。 【目標と 3 つの事業戦略】 数値目標として、最終の 21/3 期に売上高 850 億円、経常利益 46 億円の達成を掲げている。CSV 経営と共に、目標を達成するべく、 ①お客様と共にビジネスを創造、②“創り・応え・拡げる” 生産体制、③サラダ料理を世界へ、という 3 つの事業戦略を推進していく。 ①お客様と共にビジネスを創造 課題解決により、新たな価値を創造していく。このため、市場ニーズに応える商品の開発、事業領域の拡大、及び事業別・分野別で の課題解決に取り組む。市場ニーズに応える商品の開発では、サラダ・総菜類で、素材系ポテト・冷凍ポテトの強化や和惣菜(「和彩 万菜」)・FDF(ファッションデリカフーズ)のブラッシュアップ、及び高付加価値商品(「ケンコーリファイン」)に注力する。タマゴ加工品で は、たまごサラダやゆでたまご等の基盤商品や厚焼き卵とだし巻き卵の「惣菜亭」シリーズ等、マヨネーズ・ドレッシング類では、健康 志向(「トリプルバランス」)・小型形態等に力を入れる。 また、素材・原料、形態、用途等、従来廃棄(歩留まりの中での廃棄)していた原料の有効活用も含めて、商品供給を通して新たな価 値を市場へ提案する事で事業領域を拡大させる他、商品ブランディング、販売強化、新たなメニュー提案等で、事業別(サラダ・総菜 類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の 3 分野)・分野別(ファミリーレストラン、居酒屋、コンビニエンスストア、総菜・量販、ベ ーカリー等 19 分野)での課題解決に取り組んでいく。 上記に加え、テーマを「サラダ料理と健康」とし、蓄積してきた技術力・開発力・情報力により、顧客に新たな価値を提供していく。 ②“創り・応え・拡げる” 生産体制 ケンコーマヨネーズ本体、連結子会社、及び Salad Cafe が三位一体となり、新技術・新設備で新しい商品を“創り”、少量多品種など顧 客の要望に応え、新工場や増設により広げていく(生産能力拡大、平準化、セントラルキッチン化等)ことで業務用市場の様々なニー ズに応えていく。既に説明した通り、現在 4 工場の増築・新築を進めており、第 1 四半期に(株)ダイエットクック白老と(株)関東ダイエ

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ットクックの新工場が稼働し、第 4 四半期には静岡富士山工場と西日本工場(同年 3 月)の新ラインが稼働する予定。 工場・連結子会社 主な生産予定品目 稼動 完成後の増加能力(見込) 増 設 静岡富士山工場 卵焼き製品(厚焼き卵、錦糸卵等) 2019 年 2 月予定 タマゴ加工品 年間約 3,020t増 西日本工場 ロングライフサラダ(小型形態のポテトサラダ等) 2019 年 3 月予定 サラダ・総菜類 年間約 4,300t増 新 設 (株)ダイエットクック白老 日配のフレッシュ総菜・和惣菜(北海道地区向け)、 冷凍品(素材系ポテト等) 2018 年 4 月 サラダ・総菜類 年間約 3,000t増 (株)関東ダイエットクック 神奈川工場 日配のフレッシュ総菜・和惣菜等(関東地区向け) 2018 年 6 月 サラダ・総菜類 年間売上高約 60 億円 ③サラダ料理を世界へ 輸出販売によるサラダ料理の提案・拡販やグローバル企業を目指したコミュニケーションに力を入れる。輸出販売によるサラダ料理 の提案・拡販では、地域毎に、きめ細かな提案・対応を実施する他、世界のテイストやトレンドにあった商品・メニュー開発、インバウ ンド需要を意識した商品づくり、更には現地ニーズに合わせた商品提供(インドネシア)等、グローバル対応商品の開発に取り組む。 グローバル企業を目指したコミュニケーションでは、海外展示会や Web サイトを通じたサラダ料理の情報発信、バンクーバーリサー チオフィスの活用によるトレンドや新たな食材の調査・発掘、及びグローバル人材の育成に力を入れる他、技術指導・共同開発・協業 など新たな取り組みの検討も進める。 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 05/3 06/3 07/3 08/3 09/3 10/3 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 17/3 18/3 19/3 予 21/3 計 売上高・経常利益の推移と計画 売上高(左軸:百万円) 経常利益(右軸:百万円) 6.今後の注目点 19/3 期は上期が前年同期比 4.3%の増収、同 3.9%の経常減益予想であるのに対して、子会社 2 工場のオペレーションの軌道化を 想定する下期は売上高が前年同期比 7.4%増と伸び、経常利益が同 4.3%増加する見込み。19/3 期業績予想は、原材料価格の変動 による影響等も比較的多めに織り込んでいると思われ、保守的な印象を受けるが、新工場のオペレーションを早期に軌道に乗せ、期 初予想に対して、売上・利益をどれだけ上積みできるか注目していきたい。今期末にはケンコーマヨネーズ本体の 2 工場が稼働し、 来期はフルに寄与する見込み。女性の社会進出や単身世帯の増加等を背景に引き続き中食市場の拡大が見込まれる中、今期に新 工場の早期オペレーション軌道化で実績を作れば、来期の見通しも一段と明るさが増してくる。加えて、新中期経営計画「KENKO Value Action」の達成確度も高まってくると考える。 成長材料 懸念事項 ・外食・中食市場の拡大 ・国内人口減少 ・人手不足による外食市場の簡便化ニーズ ・コンビニの成長鈍化 ・海外展開 ・4 工場立ち上げ ・海外展開

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参考:コーポレート・ガバナンスについて ◎組織形態及び取締役、監査役の構成 組織形態 監査役会設置会社 取締役 8 名、うち社外 2 名 監査役 5 名、うち社外 3 名 ◎コーポレート・ガバナンス報告書 (詳しくは、http://www2.tse.or.jp/disc/29150/100920180712480642.html ) 更新日:2018 年 07 月 13 日 基本的な考え方 当社グループは、企業としての社会的責任を果たし信頼される企業であり続けるために、法令遵守はもとより経営基盤の整備、強化に取り組み続け ていくことがコーポレート・ガバナンスの基本と考えております。そして、ガバナンス体制のより一層の確立、徹底を図り、適時かつ適切な情報開示に より企業活動の透明性を高める事で、より開かれた企業になることを目指しております。 (1)株主の権利・平等性の確保 (2)株主以外のステークホルダーとの適切な協働 (3)適切な情報開示と透明性の確保 (4)取締役会等の責務 (5)株主との対話 <開示している主な原則> 原則 1-4 政策保有株式 1.政策保有に関する方針 事業会社の株式保有については、株式保有に伴う一層の関係強化により、事業拡大及び収益力強化に繋がることが見込まれ、そのキャッシュ・フ ロー増加効果により投資資金を回収できる株式について政策保有するものとしております。金融取引先の株式保有については、当社グループの成 長に向けた資金調達の円滑化及び財務基盤の安定強化に繋がると判断した株式について政策保有するものとしております。 2.政策保有株式に係る議決権の行使 保有目的である中長期的な安定株主となる事で取引先との円滑な関係を維持、また更なる関係を強固なものとする事で事業拡大及び収益力強化 に繋がることを原則としつつ、当社及び投資先企業の企業価値を毀損しないことを基準として、議案ごとに検討し、判断いたします。また、原案が現 状の経営成績・財政状態から著しく乖離しており、適正性に欠けると判断した場合は、担当部門を通じた対話を進めたうえで、株主として適切に議決 権の行使を判断いたします。 原則 3-1 情報開示の充実 (1)経営理念、経営戦略及び経営計画 当社コーポレートサイトにおいて開示しております。 http://www..kenkomayo.co.jp/company/philosophy http://www.kenkomayo.co.jp/ir/policy/managementplan (2)当社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針 本報告書1.基本的な考え方に記載のとおりです。 (3)取締役報酬の決定方針と手続き 常勤取締役の報酬は固定報酬と業績連動報酬からなり、中長期的な業績と評価に基づき決定しています。社外取締役は固定報酬のみとなります。 決定手続は独立社外取締役からの助言を踏まえつつ、取締役会で決定しています。 (4)取締役・監査役候補の指名方針と手続き その経験、見識、専門性等を総合的に評価・判断して適当と判断できる者を候補とすることを方針とし、決定手続は独立社外取締役からの助言を踏 まえつつ、取締役会で決定しています。監査役については独立社外取締役からの助言を踏まえつつ、監査役会の同意を得た上で取締役会において 決定しています。 (5)取締役・監査役候補者の個々の選任理由 本報告書別表に記載の通りです。 原則 5-1 株主との建設的な対話に関する方針 当社では株主等との建設的な対話を重視し、経営陣幹部を中心に様々な機会を通じて対話を持つように努めております。IR 担当責任者である経営 企画室長が経営企画室、財務経理本部、総務法務本部等の IR 活動に関連する部署を統括し連携を図っています。経営企画室にて、投資家からの 電話取材やスモールミーティング等の IR 取材を積極的に受け付けるとともに、決算説明会を半期に 1 回開催し、社長、IR 担当責任者が説明を行って います。それらの結果は、IR 担当執行役員が毎月2回進捗報告会で取締役に報告しています。また、投資家との対話については、当社の事業内容 や中期経営計画における成長戦略をテーマとすることにより、インサイダー情報管理に留意しています。決算期末日から決算発表日までをサイレン ト期間としております。

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