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Studies on May beetles injurious to the turfgrass XV Life history, ecology and prevalence habit of turfgrass injurious chafer, Anomala osakana SAWADA

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Academic year: 2021

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(1)

〔論 文 〕

芝 草 を加 害 す るコ ガネ ムシ類 に関す る研 究XV

オ オ サ カ ス ジ コ ガ ネ の 生 活 史 ・生 態 お よ び 経 過 習 性*

高 橋 和 弘**・ 吉 田 正 義***

Studies on May beetles injurious to the turfgrass

XV

Life history, ecology and prevalence habit of turfgrass injurious chafer,

Anomala osakana SAWADA

Kazuhiro

TAKAHASHI

and Masayoshi

YOSHIDA

I.緒 言 オ オ サ カ ス ジ コガ ネ は沢 田(1942)に よ り新 種 とし て発 表 され た もの で あ るが,そ の後 の採 集 例 は きわ め て 少 な く,珍 虫 とし て 考 え られ て きた昆 虫 で あ る。 吉 田 ・梅 村(1973)は 本 種 が 浜 松 シ ー サ イ ドゴル フ場 (静岡 県 磐 田 市 鮫 島)の 芝 草 地 で 異 常 発 生 して い る こ と を発 見 し,さ らに 吉 田(1977)は この 虫 は 成 虫 ・幼 虫 と もに 芝 草 地 で 生 息 し,増 殖 を繰 り返 す こ とが 可能 で あ る重 要 な芝 草 害 虫 で あ る こ と を報 告 した 。 一 方, 同 ゴ ル フ場 は1966年 に遠 州 灘 の海 岸 に面 し て造 成 され た平 坦 な ゴ ル フ コ ー ス で,本 種 の生 息 分 布 は 最 近 ま で そ の 中 で も さ らに低 い芝 草 地 に 限 られ て い た の で あ る が,1975年 以降 は そ の 分布 は ほ ぼ芝 草 地 全域 に拡 大 さ れ,そ の幼 虫 の 食害 に よ る芝 草 の 被 害 は と くに顕 著 で あ る。 ま た,そ の 増殖 した幼 虫 を 捕 食 す る カ ラス に よ る二 次 的 の芝 草 地 の 被 害 が大 き く,緊 急 に 防 除 の 必 要 を せ ま られ て い る状 態 で あ った。 著 者 らは この 虫 の 異 常 発 生 の 実 態 に つ い て 明 らか に し,併 せ て防 除 方 針 をた て る 目的 を もっ て,そ の 生 活 史,生 態 的 知 見 お よび 経 過 習 性 等 に つい て調 査 した の で報 告 す る。 この実 験 を行 うに あ た り東 京 農 業 大 学 教 授 沢 田玄 正 博 士 に は 本種 の 同 定 の 労 を,ま た元 農林 省 北 海 道 農 業試 験 場 病 理 昆 虫部 長 長 谷 川 仁博 士 に は 数 々 の 助 言 を い た だ い た。 ま た 本実 験 の 野 外 調 査 は 浜 松 シ ー サ イ ドゴル フ場 で 行 った もの で,同 ゴル フ場 管 理 課 の 山 田英 夫 ・大 橋 謙 作 の 両氏 に は 種 々 ご便宜 を い た だ い た。 こ こに 銘 記 して 深 謝 す る。 II.材 料 お よ び 方 法 この 実 験 は1977年4月 か ら1979年3月 まで の2力 年 に わ た っ て行 っ た もの で あ る。 野 外 調 査 は直 接 前 記 の ゴ ル フ場 の芝 草 地 で行 い,室 内実 験 は材 料 を静 岡大 学 農 学 部(静 岡 市 大 谷836)に 持 ち帰 っ て行 っ た。 実 験 に 使 用 した 成 虫 は,両 年 と も4∼5月 の 間 に 採 集 した 老 熟 幼 虫 と蛹 を実 験 室 で 羽 化 させ た もの で あ る。 ま た 同 幼 虫 は4∼12月 の 間 に ゴル フ場 の芝 草 地 か ら直 接 採 集 した もの で あ る。 1.成 虫 期 に お け る 調 査 (1)成 虫 の 夜 間活 動 につ い て の 実 験 地 上 に 出 現 し た 成 虫 の 密 度 の 多 い 場 所 を選 ん で100回 のSweepingで 採 集 され る成 虫 数 を,15分 ご と に調 査 し た。 (2)成 虫 の地 上 に 出現 す る回数 の調 査 芝 草 を植 え た 植 木 鉢 の上 に直 径24cm1,高 さ50cmの ガ ラス 円筒 を置 い た装 置 に,羽 化 直 後 の成 虫 を放 飼 して夜 間 に 出現 す る か否 か を 調 査 した。 (3)餌 の 有 無 と成 虫 の寿 命 お よ び 産 卵 に 関 す る調 査 成 虫 に 芝 草 を与 え た 場 合 と与 え ず に 飼 育 した 場 合 に お け る生 存 日数,産 卵 前 期 間,産 卵 期 間 お よび 産 卵 後 の 日数 を調 査 す る と と もに,産 卵 数 を調 査 した 。 2.卵 期 に お け る調 査 卵 期 間 とふ化 率 に 関す る実 験 直径9傷 の シ ャー レ の底 に湿 し た ろ紙 を敷 き,そ の上 に湿 し た木 材 粉 を つ め,そ の上 に 卵 粒 を放 置 して20°,25°,30℃ お よ び 室 温 の も とで 管理 し,卵 期 間 とふ化 率 を 調 査 し た。 3.幼 虫 期 に お け る 調 査 幼 虫 の 齢 の 測 定 と成 長 に つ い て の 実 験 本 種 の 発 生 す る場 所 を選 ん で,ほ ぼ1ヵ 月 ご とに 幼 虫 を 採 集 して *静 岡 大 学 農 学 部 応 用 昆 虫 学 研 究 室 業 績No.98

Laboratory of Applied Entomology, Faculty

of Agriculture, Shizuoka University

**現 在 神 奈 川 県 職 員

(2)

78 高 橋 和 弘 ・吉 田 正 義:芝 草 を加 害 す る コ ガ ネ ム シ類 に 関 す る研 究XV そ の頭 幅 の 頻 度 分 布 につ い て調 査 した 。 また 実 験 室 で 腐 葉 土 を餌 と し て幼 虫 を飼 育 し,5日 目 ご とに 体 重 と 齢 に つ い て 調 査 した。 4.蛹 期 にお け る 調 査 蛹 期 間 と羽 化 率 に 関 す る実 験 芝 草 地 で採 集 した老 熟 幼 虫 を 適 度 の 含 水量 を 保 った 木材 粉 で餌 育 し20°, 25°お よ び30℃ の恒 温室 で管 理 し,蛹 期 間 と羽 化 率 を 調 査 した 。 皿.結 果 お よ び 考 察 1.成 虫 期 に 関 す る 調 査 (1)外 部 形 態 体 長 は11∼16mm,暗 黄 褐 色 を した コ ガ ネ ムシ で,チ ビサ ク ラ コガ ネ を 一 回 り大 き く した よ うな形 態 で あ る。 頭 部 お よ び周 辺 部 を 除 い た 前胸 の背 面 は通 常 緑色 で光 沢 を帯 び るが,赤 褐色 な い し そ の 中 間 の 個 体 もみ られ る。 ま た翅 鞘 の基 部 は 暗色 を帯 び, 翅 鞘 全 体 も体 色 よ りや や 暗 色 を帯 び る もの が多 い(図 版A参 照)。 (2)雌 雄 の 相 違 野 村(1963)はAnomala属 の コ ガ ネ ム シで は 雌 雄 に よ り前 脚 の 形 態 に 相 違 が あ る こ と を 述 べ て い るの で,こ の 成 虫 の 前 脚 の 脛 節 と附 節 に み られ る雌 雄 の 相 違 に つ い て 調 査 し図版Gに 示 す。 雄 の 脛 節 の 第一 歯 は 雌 に 比べ て短 く光 って い るが, 雌 で は長 く先 端 は な め らか で あ る。 ま た,雄 で は附 節 の爪 の形 状 は幅 広 くな っ て い るが,雌 で は細 長 く鋏 子 状 で あ る。 この ほか 体 長,体 重 お よび 触 角 の 形 状 等 に つい て調 査 した が,一 般 に 雄 は 雌 に 比 べ て小 さ く,体 重 もや や 軽 い 傾 向 は あ るが 明 確 な 相 違 は み られ な い。 (3)成 虫 の 地 上 に 出 現 す る期 間 成 虫 の 半 旬別 誘 殺 曲 線 を 図1に 示 す。 成 虫 の 発 生 は6月 上 旬 か ら始 ま り 最 盛 期 は6月 中 旬 で あ っ た。 そ の後 誘殺 数 は次 第 に減 少 し8月 中 旬 ま で 誘殺 され た が,こ の虫 の 防 除 を行 う に は,6月 中旬 の成 虫 の 出現 期 を 目標 にす る必 要 が あ 図1オ オサ カ ス ジ コ ガ ネの 半 旬 別 誘 殺 数 (磐 田市 鮫 島) 図2夜 間 飛 翔 中 の オ オ サ カ ス ジ コ ガ ネ の Sweeping法 に よ る 採 集 数(1978年6月18日) ろ う。 (4)成 虫 の夜 間活 動 吉 田 ・釜 野(1973)は,芝 草 害 虫 チ ビサ ク ラ コガ ネ の成 虫 は 日中芝 草 地 に潜 土 し て い て,夜 間地 上 に出 現 し て群 飛 し た後 芝 草 上 で交 尾 す る こ とを報 告 し てい る。 この 虫 の 成 虫 もこれ とほ ぼ 同 様 な習 性 が あ るの で,夜 間飛 翔 中 の 成 虫 をSweeping 法 で 採 集 して その 傾 向 を 図2に 示 す。 成 虫 の 地 上 へ の 出 現 数 は 日没 直 後 の19時 ころ か ら始 ま り,そ の 後 急 激 に 個 体 数 を 増 加 す る。 芝 草 の上 に 出 て い る個 体 は 雌 よ り雄 の ほ うが約2倍 多 い。 地 上 で 飛 翔 す る個 体 数 の最 高 に達 す るの は19時45分 ころ で(図 版B),そ の あ と急 激 に減 少 し22時 以 降 には 飛 翔 す る 個 体 は ほ とん どみ られ ない 。 成 虫 は 群 飛 の あ と芝 草 の 上 に 降 りて 交 尾 し(図 版A),雌 は 芝 草 地 に 潜 入 して 産 卵 す る。 次 に成 虫 の 羽 化 後 の 各 日 々に お け る雌 雄 の 地 上 へ の 出現 日数 を 表1に 示 す。 雄 の 場 合 は 羽 化 後6日 目か ら 表1オ オ サ カ ス ジ コガ ネ の 雌雄 に お け る地 上へ の 出現 回数 の 相違

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地 上 へ 出現 し始 め,以 後3∼10日 間 ほ ぼ連 続 的 に 毎 晩 地 上 に 出 現 した 。 雌 の 場 合 は 羽 化 後5∼7日 目に ほ ぼ 1回 に 限 って 出 現 す る傾 向 が み られ た 。 この よ うに 雌 雄 の 間 に 明 らか に 相 違 が 認 め られ,特 に 雌 の 場 合 は 交 尾 後 一 た び 地 中 に 潜 土 す れ ば,そ の 後 は ほ とん ど地 上 に 現 わ れ な い もの と推 察 され る。 地 上 で 採 集 され る成 虫 の 性 比 は い つ も雌 が 少 ない の は,こ の よ うな習 性 が 原 因 に な っ てい る もの と思 わ れ る。 (5)成 虫 に対 す る餌 の有 無 とそ の寿 命 お よ び産 卵 数 一般 に コガ ネ ム シ類 に は成 虫 と幼 虫 が摂 食 す る餌 植 物 が異 な る もの が 多 く,ま た成 虫 が産 卵す る た め に は 餌 植 物 を摂 取す る こ とが 必要 で あ る。 これ に対 し て, ウス チ ャ コガ ネ,チ ビサ ク ラ コガ ネな どは成 虫,幼 虫 と もに芝 草 地 で 増殖 す る こ とが 可能 で あ る と報 告 され て い る(奥 富 ・吉 田,1976;吉 田 ・安 田,1975)。 こ の 場 合,成 虫 の 産 卵 に 対 して 芝 草 の 摂 食 が 必 要 で あ る か否 か の 疑 問 が 生 ず るの で あ るが,こ の こ とを 明 らか に す るた め,成 虫 に 芝 草 を 与 え た 場 合 と,与 え な か っ た 場 合 に お け る成 虫 の 生 存 日数 と産 卵 数 を 比 較 し,表 2に 示 す 。

表2餌

の有無によ る成虫の生存 日数 ・産卵数 ・

産卵期 間

雌 雄 と もに 芝 草 を 与 え た 場 合 と与 え な か った 場 合 に お け る生 存 日数 は,そ れ ぞ れ 雄 で は16.3日,16.5日 お よび 雌 で は17.1日,18.0日 で 有 意 差 は 認 め られ な い。 また,産 卵 数 で は45.2個,47.2個 で あ り,産 卵 期 間で は5.0日,4.4日 で,こ れ らの 場 合 で も有 意 差 は 認 め ら れ ない 。 した が っ て,成 虫 の 寿 命 お よび 産 卵 に は 芝 草 な ど の餌 植 物 は 全 く必 要 は な い もの と考 察 され る。 雌 成 虫 の生 存 期 間 を産 卵 前 期 間,産 卵 期 間 お よ び産 卵 後期 間 の3つ に分 け て,図3に 示 す 。 産 卵前 期 間 は6∼12日 で そ の最 高 値 は7日 で あ り, 産 卵 期 間 は2∼8日 で 最高 値 は4,5日 で あ っ た。 産 卵 後 期 間 は0∼9日 で,こ の実 験 で は 個 体差 が大 き く 最 高 値 は み られ な か った。 成 虫 の 産 卵 前 期 間に もか な り 個 体 差 が み られ るの で,産 卵 期 間内 に お け る産 卵 数 の 変 化 を調 べ 図4に 示 図3成 虫 の 産 卵 前 期 間 ・産 卵 期 間 ・産 卵 後 期 間

図4成

虫の産卵期 間内にお ける産卵数の変化

す 。 餌 の 有 無 に 関 係 な く,産 卵 開始 後 ほ ぼ4日 間 で産 卵 され る こ とが推 察 され る。 本 種 の 産 卵 は きわ め て短 期 間 の う ちに行 わ れ る もの と思 わ れ る。 2.卵 期 に 関 す る 調 査 (1)卵 の 吸 水 成 長 内 田 ・中 島(1948),中 島(19 52),沢 ・田 村(1953)ら は コガ ネ ム シ類 の 卵 は 吸 水 成 長 す る こ と を報 告 して い るが,本 種 も全 く同 様 で あ っ た。 産 卵 直 後 の 卵 の 長 径 と短 径 は1.76,1.29mmの 長 だ 円体 で あ っ たが,ふ 化 直 前 に は2.35,2.07mmの ほ ぼ 球 形 に(図 版C)変 化 し た。 ま た卵 重 で比 較 す れ ば, 産 卵 直 後 で は1.35mgで あ っ たが,ふ 化 直 前 には4.65mg

(4)

80 高 橋 和 弘 ・吉 田正 義:芝 草 を加 害 す る コ ガ ネ ム シ類 に関 す る研 究XV

表3各

温度区におけ る卵期間とふ化率

に増 加 し,増 加 率 は3.48倍 で あ っ た。 (2)卵 期 間 とふ化 率 各 温度 に お け る卵 期 間 とふ化 率 を表3に 示 す 。 卵 期 間 の平 均 値 は20°,25°,30℃ で は それ ぞれ22.9,13 .9,11.1日 で あ っ た。 室 温 では 2回 実 験 を行 い,平 均 値 は16.0日 と15 .4日 で あ った 。 本 実 験 の範 囲 では 温 度 が 高 い ほ ど卵 期 間は 短 く な っ た。 ふ 化 率 は20°,25°,30℃ で は,そ れ ぞれ92 .7, 93.1,93.9%,室 温 で は97.7%,95 .9%で,い ず れ も きわ め て高 い ふ 化 率 を示 した。 3.幼 虫 期 に 関 す る 調 査 (1)幼 虫 の 識 別 野 外 で 採 集 され た 本 種 の幼 虫 を 他 の コガ ネ ム シ類 の 幼 虫 と区 別 す る こ とは 非 常 に 困 難 で あ るが,実 際 に は 発 生 地 で 本 種 に 混 って採 集 され るの は ウス チ ャ コガ ネ の み で あ る。 ウス チ ャ コガ ネ と本 種 の幼 虫 に 関 す る識 別 法 は,3齢 幼虫 の 間 で は大 き さが 明 らか に異 な る の で特 に 問 題 は な い。 し か し,ウ ス チ ャ コガ ネ の3齢 虫 と本種 の2齢 虫 で は大 き さが近 似 し て い て紛 らわ し い が,ラ ス ター の刺 毛 配 列(図 版H) が 明 らか に異 な る こ と,お よび 幼 虫 の 形 態 がや や 異 な る こ と に よ り,識 別 す る こ とが 可 能 で あ っ た。 (2)幼 虫 の成 長 と齢 幼 虫 の ふ 化 は6月 下 旬 か ら始 ま り,ふ 化 した 幼 虫 は 直 ちに 芝 草 の 根 を食 害 し て成 長 す る。 年 内 には ほ とん どの 個 体 が3齢 に 達 して 越 冬 し,翌 年 の5月 中 旬 か ら蛹 化 が 始 ま る。 この 虫 の 発 生 地 に お い て,ほ ぼ1ヵ 月 ご とに 採 集 した 幼 虫 の 頭 幅 の 頻 度 分 布 を 図5に 示 す。 明 らか に3つ の 山 が 認 め られ,本 種 も他 の コガ ネ ム シ類 と同 様 に3齢 を経 過 す る こ とが 推 察 され た。 野 外 で は1齢 虫 は7月20日 の 調 査 で,2齢 虫 は7月20日, 8月24日 と9月26日 の 調 査 で み られ た。3齢 虫 は8月 24日 の 調 査 か ら出現 し,越 冬 は大 部 分 が3齢 虫 で行 う もの と考 え られ る。 越 冬虫 に は黄 色 の3齢 後 期 に属 す

図5オ

オサカスジ コガネ幼虫の頭幅の頻度分布 と

その季節 的変動

る幼 虫 と,体 色 が 白 く腹 部 の 後端 が黒 色 の3齢 前 期 の 幼 虫(図 版E)の2つ が み られ る が,前 者 の比 率 が高 い。 飼 育 に よ る5日 目 ご との体 重 の変 化 お よ び各 齢 虫 の比 率 の変 化 を 図6に 示 す 。 ふ化 後 の経 過 日数 と体 重 の 増 加 の 関 係 は ほぼ 直 線 に 近 い 傾 向 が み られ,急 速 な成 長 を行 うこ とが うか が わ れ る。 また,各 齢 虫 の 比 率 の 変 化 か ら考 察 す れ ば,1 齢 お よび2齢 に 要 す る 日数 は,そ れ ぞ れ20∼25日 で あ る こ とが 推 察 され た 。 室 内飼 育 で は 約60日 で3齢 の 老

(5)

表4各

温度区におけ る蛹期間 と羽化率

図6ふ

化後の各 日々における幼虫の体重の変化と

各 齢虫の比率の変化

表5オ オ サ カ ス ジ コガ ネ の 発 生 経 過 +成 虫 ● 卵-幼 虫○ 蛹 熟 幼 虫 に近 い 大 きさに 成 長 した 。 4.蛹 期 に 関 す る調 査 幼 虫 は5月 中旬 か ら蛹 化 し始 め る。 蛹 化 直 後 の蛹 は 乳 白色 で あ るが,す ぐに褐 色 に変 化 す る(図 版F)。 羽 化 が近 ず くに つ れ て 前胸 部 は 緑 色 を呈 す るよ うに な り,前 翅 の部 分 も黒 ず ん で く る。 蛹 化 場 所 は地 中3∼ 12側 の 土 壌 層 で 平均 値 は6.9α 彫で,芝 草 の 根部 の 直 下 に あ た る と ころ で あ った。 各 飼育 温 度 区 に お け る蛹 期 間 お よび 羽 化 率 を 表4に 示 す。 平 均 値 で 比 較 す れ ば,蛹 期 間 は20°,25°,30℃ で は それ ぞ れ22.3,12.1,8.7日 で あ った。 ま た 羽 化 率 は90.9,95.0,100%で あ った 。 5.発 生 経 過 の 概 要 オ オ サ カ ス ジ コガ ネの 成 虫,卵,幼 虫 お よび 蛹 期 に お け る調 査 結 果 を総 合 し て,東 海 地 方 に お け る本 種 の 経 過 表 を作 り表5に 示 す 。 越 冬 した 幼 虫 は5月 中 旬 か ら次 第 に蛹 化 す る。 蛹 の み られ る時 期 は5月 中 旬 か ら6月 中 旬 ま で で あ る。 成 虫 の 出現 す る時 期 は6月 上 旬 か ら8月 中 旬 ま で で あ る が,そ の ほ とん どの 個 体 は6月 中 ・下 旬 ま で に 地 上 に 出 現 す る。 羽 化 した 直 後 の成 虫 は5∼7日 間 そ の ま ま 地 中 に と ど ま った 後,口 没 直 後 の 夜 間 に 地 上 へ 一 斉 に 出 現 し て群 飛 し交 尾 を行 う。 交 尾 を終 えた 雌 の 成 虫 は す ぐ潜 土 して 産 卵 す る。 卵 は6月 中 旬 か ら7月 中 旬 の 間 に み られ,卵 期 間は 14∼18日 間 で あ る の で,ふ 化 し た幼 虫 は6月 下 旬 か ら 7月 下 旬 の期 間 に 出現 す る。 幼 虫 は芝 草 の根 部 を食 害 し て成 長 し,1齢 と2齢 を それ ぞれ20∼25日 間 ぐ らい で経 過 し て3齢 幼 虫 と な る。 芝 草 に対 す る被 害 は この 幼 虫 期 に お け る もの で,特 に3齢 幼 虫 の 食 害 に よ る芝 草 の被 害 は顕 著 で あ る。 被 害 の現 われ る時 期 は8月 下 旬 か ら9月 下 旬 の期 間 で,芝 草 を切 り取 る とぼ ろぼ ろ に な るほ ど で あ る。 幼 虫 は さ らに芝 草 を摂 食 し て成 長 を続 け3齢 の幼 虫 で越 冬 す る。 IV.総 合 考 察 オ オ サ カス ジ コガ ネ の生 活 史,発 生 経 過 お よ び生 態 的 調 査 等 に つ い て実 験 を進 め て きた の で あ るが,著 者 らの 目的 とす る と ころ は,ど の よ うな原 因 で こ の虫 が 浜 松 シ ー サ イ ドゴル フ場 の芝 草 地 に異 常 発生 し て害 虫 化 した か を 明 らか に し,そ の 防 除 の 方針 を た て る こ と で あ る。 前 述 の よ うに,本 種 は1932年 大 阪 の 水 辺 地帯 で採 集 され た 標 本 を も とに,澤 田 に よ り報 告 され た もの で あ るが,そ の 後 の採 集 記 録 は ほ とん どな く,き わ め て珍 ら しい 昆 虫 と され て きた もの で あ る。 した が って,本 種 は 自然 状 態 で は 違 州 灘 海 岸 の 水 辺 に 自生 す る イネ 科

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82 高 橋 和 弘 ・吉 田 正義:芝 草 を 加 害 す る コガ ネム シ類 に 関 す る研 究XV の 雑草 を摂 食 し て生 息 し て い た もの で,そ の発 生 数 は わ ず か な もの で あ っ た と推 察 され る。1965年 に な っ て,こ の地 帯 に ゴ ル フ場 が 造 成 され 幼 虫 の餌 植 物 で あ る芝 草 が 急 激 に増 加 す る よ うに な り,ま た 他 方 で は 幼 虫 の 生 息 環 境 で あ る土 壌 に 対 す る適 応 や,天 敵 とな る 生 物 的 因 子 が ほ とん どな い こ とな どの た め,本 種 が 異 常 発 生 す る よ うに な った こ とが 考 え られ る。 そ こで 改 め て 本 種 の 芝 草 の 移 動 に よ る伝 播 の 可 能 性,餌 植 物 で あ る芝 草 地 の 急 増 に よ る影 響 や 幼 虫 の 生 息環 境 の適 応 ・特 殊 性 な どの 諸 問 題 に つ い て ,分 析 して 考 察 を 加 え,本 種 の 芝草 地 に対 す る害 虫 化 の方 向 に つ い て総 合 的 に考 察 を試 み た。 (1)芝 草 の移 動 に よ る こ の虫 の伝 播 の可 能 性 まず 問題 とな るの は,本 種 が こ の地 域 に土 着 の もの で あ る の か,ま た芝 草 に付 着 し て他 の 場 所 か ら移 動, 伝 播 し たか とい う点 で あ る。 この ゴル フ場 に お け る芝 草 の 構 成 は,グ リー ン お よび フ ェ ア ウ ェ イは それ ぞれ テ ィフ トン328と419で,ラ フは ノ シ バで あ る。 テ ィフ トン シ バの 場 合 は ラ ン ナ ー をほ ぐして,一 本 ず つ15cm の 間 隔 で 植 栽 して い るの で,テ ィフ トン シバ の 移 入 に よ る本 種 の 伝 播 は 考 え られ な い 。 ノ シバ の 場 合 で も生 産 地 は 御 殿 場 市 の よ うな 山 地 帯 で あ るの で,あ とで 述 べ る幼 虫 の 生 息 環 境 の 面 か ら考 察 して も,芝 草 と と も に 移 入 増 殖 した とは 全 く考 え られ な い。 した が って 本 種 は この 地 方 に 土 着 して い た 昆 虫 で あ り,そ れ が芝 草 地 が造 成 され るよ うに な って か ら,芝 草 の 方 に移 行 し て 定 着 ・増 殖 し た もの と推 察 す る こ とが で き る。 (2)芝 草 地 の造 成 に よ る餌 植 物 の急 増 の影 響 前 述 の よ うに1965年 に芝 草 地 が造 成 され た後,1972 年 に は比 較 的高 い砂 壌 土 地 帯 に チ ビサ クラ コ ガ ネが 異 常 発 生 し,水 辺 の芝 草 地 帯 には 本 種 が局 部 的 に増 殖 す る よ うに な っ た(吉 田 ・梅 村,1973;吉 田 ・安 田,19 75)。 こ の こと は,こ の 実 験 で 明 らか に な った よ う に,本 種 の 成 虫 は 餌 植 物 を摂 食 しな くて も産 卵 す る こ とが 可 能 で あ り,芝 草 が 存 在 し幼 虫 の 生 息 環 境 が 好 適 な と こ ろで は,ど こで も異 常 発 生 す る こ とを 意 味 す る もの で,芝 草 の 管 理 上 非 常 に 重 要 な こ とで あ る。 また,本 種 の 発 生 は 年1回 で あ るが,成 虫 の 地 上 へ の 出 現 は6月 中 ・下 旬 の 梅 雨 期 に あ た り,し か も成 虫 の 群 飛 は 夜 間 の 一 定 の 時 刻 に の み 限 られ る こ とか ら, 広 い 芝 草 地 で は 管 理 の 盲 点 を つ い て わ か らな い う ちに 増 殖 を繰 り返 して 異 常 発 生 した もの と考 え られ る。 こ の こ とは 本 種 と生 態 が よ く似 て い るチ ビサ ク ラ コガ ネ の 異 常 発 生 の 場 合 も全 く同 様 と思 わ れ る。 (3)本 種 の 幼 虫 に 対 す る生 息 環 境 の好 転 この ゴル フ場 の 芝 草 地 は 鮫 島 の 池 を 中 心 に,水 路 で 互 い に 連 結 され た大 小 の 多 数 の 池 と松林 を 利 用 して造 成 され た 平 坦 な コー ス で,一 般 に フ ェア ウ ェ イは低 く そ の 両 側 の ラ フや テ ィ ・グ リー ン は 比較 的 高 くな って い る。1972年 に は 排水 の よ い この ラ フの砂 山 を 中心 と し た芝 草 地 に チ ビサ ク ラ コガ ネ が異 常 発 生 し,オ オ サ カ ス ジ コガ ネ は池 の周 囲 や,低 い ラ フお よ び フ ェア ウ ェ イの芝 草 地 に局 部 的 に生 息 し て い る状 態 で あ っ た。 こ の た め 同 ゴ ル フ場 で は チ ビサ ク ラ コ ガ ネの 防 除 の た め,成 虫 期 を対 象 に ス ミチ オ ン乳 剤50%の1000倍 液 を 10a当 り250lの 比 率 で 散 布 す る こ とに よ り,3年 後 には この 虫 の 発 生 は ほ とん ど問 題 に な らな い 程 度 に 減 少 した 。 しか し,1976年 に な って オ オサ カ ス ジ コ ガ ネは 次 第 に 増 加 し,ゴ ル フ場 の 一 段 低 い フ ェ ア ウ ェ イや ラ フの 芝 草 地 で,台 風 時 に は 必 ず 浸 水 す る場 所 を 中 心 に異 常 発 生 す る よ うに な り,さ らに この 幼 虫 を捕 食 す るカ ラ ス に よ る二 次 的 被 害 の 発 生 に よ り,本 種 の 幼 虫 に よ る 被 害 の 重大 で あ る こ とが認 識 され た。 この低 い芝 草 地 帯 を 中心 に 本種 が異 常 発 生 す るよ うに な っ た大 きな原 因 と して,1973年 以降 台風 の来 襲 が な くな っ た こ とが 考 え られ る。 これ らの地 帯 は水 辺 に サ ン ドポ ン プ で池 底 の砂 土 を上 げ て芝 草 地 を造 成 し た場 所 で,海 抜1m 以 下 の い わ ゆ る海 抜0m地 帯 で あ る。 し たが っ て,台 風 の 襲 来 が あれ ば 必 ず 浸 水 をみ るた め,成 虫 が 産 卵 し て も幼 虫 の 生 息 を許 さな い と こ ろで あ る。1972年 まで は この 地 方 に 来 襲 す る台 風 が しば しば あ って,本 種 の 密 度 を抑 圧 して い た こ とが 考 え られ るが,1973年 以 降 は 台 風 の 来 襲 が な い た め,各 池 の水 位 が 安 定 し本 種 の 幼 虫 の 生 息 に と って好 条 件 とな って い る と思 わ れ る。 特 に 降雨 の 少 な い 乾 燥 ぎみ の 年 で は,こ の 幼 虫 は ノシ バ が 生育 して い るよ うな 場 所 よ り,水 辺 の近 くの ハ マ ス ゲ(ヒ メ ク グ)が 繁 茂 す るよ うな 湿 った 場 所 に好 ん で生 息す る こ とが観 察 され て い る。 廿 日出 ・広 畑(1980)も チ ビサ ク ラ コガ ネ の幼 虫 は 土 壌 含 水 量 の比 較 的少 な い所 に生 息 し,オ オ サ カ ス ジ コガ ネ の幼 虫 は含 水 量 の比 較 的高 い場 所 に生 息 し て い る こ とを述 べ て い るが,こ の実 験 で も同様 な こ とが観 察 され た。 この こ とは,静 岡 カ ン トリー ク ラブ浜 岡 ゴ ル フ場 の よ うに砂 丘 地 に造 成 され た芝 草 地 には 本 種 の 発 生 は全 くみ られ ない が,海 浜 に造 成 され た伊 良 湖 シ ー サ イ ドゴ ル フ クラ ブ の低 い芝 草 地 で も本 種 の 発 生 が み られ る こ とか ら も容 易 に推 察 す る こ とが で きよ う。 (4)オ オ サ カ ス ジ コ ガ ネの 防 除 方 針 海 岸 の 平 坦 地 に み られ る海 浜 ゴル フ場 や,河 川 の 流 域 や 池 沼 湖 の 水 辺 に 造 成 され た 平 坦 な ゴル フ場 は,全 国 的に み れ ば か な りの 数 に な る もの と思 わ れ る。 この

(7)

よ うな芝 草 地 で は オ オ サ カ ス ジ コガ ネの 幼 虫 に よ る芝 草 の被 害 が起 こ る可 能 性 が あ る。 特 に 関 東以 西 の 温暖 な 地方 で は 注意 す る必要 が あ ろ う。 農 薬 に よ る防 除方 針 で あ るが,幼 虫 期 の 防 除 は現 在 の と ころ優 れ た土 壌 殺 虫剤 が 見 当 た らな い こ とや,経 済 的 に み て非 常 に困 難 で あ るの で,本 種 の 防 除 も成 虫 の 地 上 に 出現 す る時 期 に 農薬 を 散布 す る成 虫 防 除 を主 に,幼 虫 防 除 を従 と し て行 わ ざ る を え ない 。 山 田 ・廿 日出 ・吉 田(1980)ら は 本 成 虫 の 地 上 出 現 期 に,チ ビサ クラ コガ ネ に対 し て薬 剤 に よ る防 除 を行 っ て い るが,本 種 とチ ビサ ク ラ コガ ネ の 発 生 盛 期 が 少 しず れ てい る こ とや,発 生 す る地 帯 が 異 な っ てい る こ とか ら,両 種 の 同 時 防 除 が で きない こ と を報 告 し て い る。 これ は 本 種 の 雌 は1回 しか 地 上 に は 出 現 せ ず, また 交 尾 す れ ば 直 ちに 潜 土 して 産 卵 す る習 性 を もって い るの で,薬 剤 の 影 響 を あ ま り受 け に くい とい う理 由 に よ る もの で あ ろ う。 した が って,成 虫 の 発 生 の 初 期 か ら残 効 性 の 長 い 薬 剤 を使 用 して 根 気 よ く防 除 す る こ とが 望 ま しい 。 V.摘 要 芝 草 の 重 要 害 虫 で あ る オ オサ カ ス ジ コ ガ ネの 防 除 に 関 す る知 見 を得 る 目的 で その 生 活 史,生 態 お よび 経 過 習 性 に つ い て 調 査 した。 (1)成 虫 が 地 上 へ 出 現 す る期 間 は6月 上 旬 ∼8月 中 旬 で,そ の 最 盛 期 は6月 中 旬 で あ った。 成 虫 は 夜 行 性 で,日 没 と と もに 地 上 に 出 現 し群 飛 した 後交 尾 した。 群 飛 は19時 ∼21時 の 間 に 行 わ れ,飛 翔 個 体 の 大 部 分 は 雄 で あ った。 (2)成 虫 の 地 上 へ の 出 現 は,雌 雄 と も羽 化 後1週 間 前 後 の 潜伏 期 を 経 た 後,雄 で は3∼10日 間 ほ ぼ連 続 し て 毎 日出現 し,雌 で は1回 の み 出現 す る個 体 が 多 か っ た。 (3)成 虫 の 寿 命 お よび 産 卵 に 対 して 芝草 の 摂 食 の 有 無 は 影 響 を お よ ぼ さな い もの と推 察 され る。 成 虫 の 寿 命 は 雄 で は16.3日,雌 で は17.1日,産 卵 数 は45.2個 で あ った。 (4)成 虫 の 産 卵 は6月 下 旬 か ら行 わ れ た。 卵 期 間 は 室 温 で16.0日,ふ 化 率 は97.7%で せ い一 で あ った。 (5)卵 は長 径 が1.76mm,短 径 が1.29mmの だ 円 体 で, 吸水 成長 を行 い,ふ 化 値 前 に は原 重量 の3.48倍 に達 し た。 (6)ふ 化 直 後 の 幼 虫 は7月 上旬 か ら出現 し,芝 草 の 根 を食 害 し て成 長 す る。2齢 虫 は7月 中旬 か ら,3齢 虫 は8月 中旬 か らみ られ,幼 虫 態 で越 冬 す る。 (7)幼 虫 の 頭 幅 の頻 度 分 布 は 明 らか に3つ の 山が 認 め られ,幼 虫 は3齢 を 経 る もの と思 わ れ る。1齢 お よ び2齢 の 期 間 は と もに20∼25日 前 後 で あ った。 (8)こ の 幼 虫 の 密 度 の 高 い 場 所 は 土壌 含水 量 の高 い 地 帯 で あ った。 (9)蛹 は5月 下 旬 か らみ られ,蛹 期 間 は25℃ で12. 1日,羽 化 率 は95%で あ った。 (10)芝 草 地 で,こ の 虫 に よ る被 害 が 目立 つ の は,8 月 中 旬 以 降 で,こ の 虫 を 捕 食 す るた め カ ラス が芝 草 を 掘 り返 す二 次 的被 害 が み られ た。 (11)こ の 虫 の 防 除 方針 とし て は,チ ビサ ク ラ コガ ネ と同 様 に,成 虫 が 地 上 に 出現 す る6月 中 ・下 旬 に残 効 性 の長 い 農薬 を 散布 す る こ とが望 ま しい。

VI

.参 考 文 献

1) Fiori, B.J.: European Chafer: Aspects of night behavior. J.Econ. Entomol. 69: 462•` 464. 1976. 2) 後 閑 暢 夫:森 林 害 虫 と し て の コ ガ ネ ム シ 類.森 林 防 疫 ニ ュ ー ス. 13(3): 4∼9. 1964. 3) 後 閑 暢 夫:農 業 上 重 要 な コ ガ ネ ム シ 類.土 壌 害 虫 コ ガ ネ ム シ に 関 す る シ ン ポ ジ ウ ム 講 要(日 植 防 協 会): 13∼19. 1977.

4) Luginbill, P. & Painter, H.R.: May beetles of the United States and Canada. Technical Bulletin No. 1060 (USDA, Washington DC).:

1•`102. Plate 1•`9. 1953. 5) 中 島敏 夫:北 海 道 に お け る ス ジ コ ガ ネ類 の 生 態 学 的研 究.北 大 演 林 研 報 16(1): 1952. 6) 中 根 猛 彦 ・野 村 鎮 ら:原 色 昆 虫 大 図 鑑II・ 甲 虫 篇 (北隆 館): 133. 1963. 7) 奥 富 一 夫 ・吉 田 正 義:芝 草 を 加 害 す る コガ ネ ムシ 類 の 研 究VIII.ウ ス チ ャコ ガ ネの 生 態 と防 除 芝 草 研 究 5(2): 69∼77. 1976.

8) Ritcher, P.O.: Kentucky white grubs. Kentucky Agricultural Experiment Station Bulletin 401: 73-149. 1940.

9) 沢 良 三 ・田村 市 太 郎:ヒ メ コ ガ ネの 生 態 に 関 す る 研 究.茨 城 農 試 報 告: 1954.

10) Sawada, H.: Two new ruteline beetles from Japan. Trans. Kansai. Ent. Soc. 12, Pt, 1: 38•` 40. 1942. 11) 澤 田 玄 正:圃 場 に み ら れ る コ ガ ネ ム シ 類 幼 虫 の 図 解 検 索.植 物 防 疫 21(7): 21∼24. 1967. 12) 内 田 登 一 ・中 島 敏 夫:ナ ガ チ ャ コ ガ ネ の 生 態 学 的 研 究.北 大 演 林 研 報 14(1): 101∼138. 1948. 13) 吉 田 正 義 ・梅 村 孝 志:芝 草 を 加 害 す る コ ガ ネ ム シ

(8)

84 高 橋 和 弘 ・吉 田 正 義:芝 草 を 加 害 す る コガ ネム シ 類 に 関 す る研究XV 類 の 研 究I.海 岸 に 造 成 さ れ た 芝 草 に 発 生 す る コ ガ ネ ム シ の 種 類.芝 草 研 究 2(1): 19∼25. 1973. 14) 吉 田 正 義 ・釜 野 直 樹:同 上II.チ ビ サ ク ラ コ ガ ネ 成 虫 の 夜 間 活 動.芝 草 研 究 2(1): 27∼31. 1973. 15) 吉 田 正 義 ・安 田 誠:同 上VI.チ ビ サ ク ラ コ ガ ネ の 生 活 史 と 経 過 習 性.芝 草 研 究 4(2): 1∼6. 1975. 16) 吉 田 正 義:芝 草 を 加 害 す る 害 虫 の 種 類 と 防 除 農 業 お よ び 園 芸 52: 313∼318. 1977. 17) 吉 田 正 義:芝 草 害 虫 と 防 除.植 物 防 疫 32: 383∼ 389. plate 1. 1978. 18) 吉 田 正 義 ・廿 日 出 正 美:芝 草 害 虫 に 関 す る 研 究. 静 大 農 応 昆 特 別 報 告4号: 1∼171. 1981.

Summary

The author investigated

the life history,

ecology and seasonal habit of Anomala osakana

Sawada,

a species

of the

most

turfgrass-injurious insects

to obtain useful information

on controlling this chafer.

The results are

summarized as follows:

1.

Adults emerged on the ground

from the

early part of June through the middle of

August.

The peak of adult emergence

was in the middle of June.

The adults,

having nocturnal

habit, emerged

on the

ground

soon after

the sunset.

After

flying in swarms, they copulated.

Most

of the adults were males and the flying

in swarms was between

7 and 9 o'clock

p. m.

2. Adults of both sexes emerged on the ground after about a week of the latent period following the adult emergence. Males emerged all days in continuation of 3 to 10 days. Most females emerged only once individually.

3. The life span and oviposition of the adults are supposed to be not affected by feeding on turfgrass. The life span of males is

16.3 days and that of females 17.1 days. The number of eggs laid is 45.2.

4.

The adults ovipostted in the latter part of

June.

The length of egg stage is 16.0

days at room temperature

with the average

percentage

of egg hatch of 97.7 per cent.

5. Eggs were oval, 1.76 mm in longer diameter and 1.29 mm In shorter one. Directly before the hatch the eggs reached 3.48 times the initial weight.

6. Larvae directly after the hatch emerged in the early part of July and grew while injuring turfgrass roots. Second-stage larvae emerged in the middle of July and third-stage grubs emerged in the middle of August and they wintered.

7. The frequency distribution curve of width of head capsuule of larvae has three distinct peaks. Therefore, the larvae seems to molt three times. The lengths of the first and second stages are both about 20 to 25 days.

8. The ground abundant in the larvae has a high moisture content.

9. Pupae emerged in the latter part of May. The length of pupal stage was 12.1 days at 25•Ž. The average percentage of adult emergence was 95%.

10. Damage of turf grass grounds by the larvae increased in and after the middle of

August. Further, as the secondary damage, it was observed that crows pick over the ground to catch the larvae. 11. To control this chafer, it would be

advisable to spray a pesticide capable of retaining residual effects over a long period on the ground in the middle or latter part of June, when the adults will

emerge, as in the contrl of Anomala

(9)

A夜

間芝草の上に出現 した成虫

B夜 間飛 翔 中の 成 虫

C吸

水成長 した卵

Dカ ラ ス によ る芝 草 の 二 次 日9孤害

E3齢 前 期の 幼 虫

F蛹

G成

虫の前脛節 にみ られ る雌雄の相違

H幼 虫 の 尾 部 腹 面(左)と そ の 中央 部 にみ られ る

参照

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