No.3
近畿地方整備局
事業評価監視委員会
平成30年度第2回
平 成 3 0 年 9 月
近 畿 地 方 整 備 局
一般国道163号
木津東バイパス
【再評価】
き
づ
ひがし
目
次
1.事業全体図
2.事業の概要
3.事業の必要性等に関する視点
1)事業を巡る社会経済情勢等の変化
2)事業の整備効果
3)事業の投資効果
4)地域における計画等
4.事業の進捗の見込みの視点
5.事業費の見直し
6.コスト縮減や代替案立案等の可能性の視点
7.関係自治体の意見
8.対応方針(原案)
一般国道163号木津東バイパスは、関西文化学術研究都市「木津中央地区」の開発や地域のまちづ
くりを支援するほか、京都府が整備する東中央線とのネットワークにより木津川市の中心市街地を通過
する国道24号、163号の重複区間における慢性的な交通混雑の緩和を目的とした、京都府木津川市
木津天神山から京都府木津川市木津馬場南に至る延長約0.6kmの道路です。
1.事業全体図
木津東バイパス
き づ き づ が わ て ん じ ん や ま き づ が わ き づ ば ば み な み位置図
4車線木津東バイパス
0.6km
京都府 事業中※ 2車線 2車線 き づ ひがし京都
府木
津川
木津馬場南
(終)
きょう と き づ き づ ば 八幡京田辺 JCT・IC 大山崎 JCT・IC 久御山 JCT・IC 木津川市 城陽 JCT・IC 関西文化学術 研究都市京都
府木
津川
木津天神
(起)
きょう と き づ き づ てん 京都府 大阪府 奈良県 滋賀県 第二阪奈道路 京滋バイパス広域図
高槻 JCT・IC E1 E9 E1A E92 E24 E89 E26 E88E1
E1A
E2
4
E8
9
E88
E24
2.事業の概要
■ まちづくりの支援
■ 交通混雑の緩和
標準横断図
広域図
事業の概要・進捗状況
事業の目的
区
間
自)京都府木津川市木津天神山
至)京都府木津川市木津馬場南
道路延長
0.6km
構造規格
第4種第1級
設計速度
50Km/h
車 線 数
2車線
標準幅員
16.0m
計画交通量
12,000台/日
全体事業費
約65億円
事 業 化
平成23年度
都市計画決定
当初
昭和56年11月
変更
平成 7年 8月
用地着手
平成24年度
工事着手
平成28年度
開通延長
-
事業進捗率
約56%(平成30年3月末現在)
用地進捗率
100%(平成30年3月末現在)
き づ がわ き づ てんじんやま き づ がわ き づ ば ばみなみ木津東バイパス
木津東バイパス
0.6km
京都府 事業中※ 4車線 2車線 2車線平面図
京都 府木 津 川 市 木津 天 神 山 (起) きょ う と き づ がわ き づ て んじん やま 京都 府木 津 川 市 木津馬 場 南 (終)きょ う と き づ がわ き づ ば ば みな み ※東中央線地方道路交付金(街路)事業現地写真
至 大阪 至 奈良 至 京都 至 三重 24 24 163 163 24 24 163 163H29.9.26撮影
標準横断図
【土工部】 【橋梁部】 16.00m 3.25m 3.25m 4.00m 0.75m 0.75m 4.00m 16.00m 3.25m 3.25m 4.00m 0.75m 0.75m 4.00m E24 京都府 大阪府 奈良県 滋賀県 第二阪奈道路 京滋バイパス E1 E9 E1A E92 E2 4 E89 E26 E88 E25木津東バイパス
2
22,238 27,103 32,037 36,109 38,340 40,001 41,489 1.22 1.44 1.62 1.72 1.80 1.87 1.7 2.1 2.5 30,000 40,000 50,000 木津川市の保有台数 (倍) 木津川市の保有台数の推移 京都府の保有台数の推移 49,532 52,436 58,809 63,649 69,761 72,840 74,561 1.06 1.19 1.29 1.41 1.47 1.51 1.01 1.02 1.02 1.01 1.00 1.00 0.4 0.9 1.4 1.9 0 20,000 40,000 60,000 80,000 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H28 (倍) 木津川市の人口 木津川市の人口の推移 京都府の人口の推移
■国道163号(現道)の交通特性は、周辺地域を通過する外々交通が69%。
■周辺地域内に起終点のどちらかがある内外交通が27%、周辺地域に起終点のある内々交通が4%
となっている。
■関西文化学術研究都市の一部である木津中央地区では、平成24年のまちびらき以降、住宅や
教育機関が立地し市街化が進展。
■木津川市の人口及び自動車保有台数は、増加傾向にあるが、社会経済情勢等の大きな変化はな
い。
1)事業を巡る社会経済情勢等の変化
3.事業の必要性等に関する視点
木津東バイパス
(出典)国勢調査、住民基本台帳(H28.3)木津川市の人口推移
年月
事業の進捗状況
平成24年5月
木津中央地区まちびらき
平成24年9月
「城山台」UR分譲開始
平成26年4月
城山台小学校が開校愛光みのり保育園が開園
木津中央地区の主な出来事
木津川 市 人口 ( 人 ) 木津川 市 の 人口の推移 (H 2を 1とし た 場合 )木津川市の自動車保有台数推移
木津川自動車保 自動車保 有台数 (H 2を 1とし 24 24 至 奈良 至 京都 【写真】城山台小学校 H26.4 開校 【写真】京都大学大学院 農学研究科附属農場 H28.4 移転 大型商業施設「PLANT」 H31.春 出店予定 大黒天物産(株) 工場・生産施設等を計画中 開業時期未定 (出典)大黒天物産:建設経済新聞 H29.4.7 PLANT:京都新聞 H30.2.25国道163号の交通特性
H23 事業化 ※周辺地域とは、当該事業が通過する木津川市 ※H22全国道路・街路交通情勢調査の現況OD調査 結果を基に算出 木津川市内々交通 5百台/日、 4% 木津川市内外交通 34百台/日、 27% 木津川市外々交通 87百台/日、 69% H23 事業化3.事業の必要性等に関する視点
2)事業の整備効果(まちづくりの支援)
木津東バイパス
■木津中央地区と木津川市中心市街地を結ぶ道路が十分に整備されておらず、両地区の
アクセスには狭隘な生活道路を利用しており、アクセス性・安全性に課題。
■木津東バイパスの整備により中心都市拠点間の連携を強化するとともに、幹線道路への
アクセスが強化されることでまちづくりを支援。
関西文化学術
研究都市
木津中央地区
至 奈良市 至 京都市 木津川市役所中心市街地エリア
2車線 4車線木津東バイパス
0.6km
■踏切を渡る必要があるアクセス道路(生活道路)
■狭隘なアクセス道路(生活道路)
1
2
3
4
・地区間の連携強化
・幹線道路へのアクセス向上
大型商業施設「PLANT」 H31春 出店予定狭隘なアクセス道路
(生活道路)
中心市街地エリアにある施設
木津川市役所、木津警察署
木津南垣外郵便局
木津川市中央図書館
木津川市中央交流会館
京都山城総合医療センター
など凡
例
:高速道路 :一般国道 :主要地方道 :その他道路 :中心市街地エリアと 木津中央地区のアクセス道路 :木津中央地区■木津東バイパス整備により新たに
アクセスが可能になる道路
(東中央線)
5
H30.7.25撮影 中央交流会館 H30.7.25撮影 H30.7.25撮影 木津警察署 京都山城総合 医療センター 至 大阪府 山城木津郵便局 (集配局) 中央図書館 木津東垣外郵便局 市民スポーツセンター 木津高校4
木津東バイパス
0.6km
交通量 11,554台/12h 交通量 10,375台/12h 混雑度 1.05 交通量 13,799台/12h 混雑度 1.30分散
上狛四丁目
木津
大谷
:2車線 :4車線 :主要交差点 :交通量観測地点 交通量 7,374台/12h 混雑度 0.692)事業の整備効果(交通混雑の緩和)
3.事業の必要性等に関する視点
木津東バイパス
■国道24号と国道163号の重複区間では交通容量を超過。また、木津~大谷区間では日中の
旅行速度が20km/h以下と慢性的に渋滞が発生。
■木津東バイパスの整備と京都府が整備する東中央線との一体的に整備を行うことで、並行
する新たな道路ネットワークが形成されることによる、交通混雑の緩和に期待。
国道24号と国道163号の重複区間の交通状況
木津交差点の渋滞状況
重複区間(木津~大谷)の旅行速度
至 奈良 至 京都H30.7.25撮影
区間①
0 5 10 15 20 25 30 35(km/h) 0 5 10 15 20 25 30 35 7時 8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時 (km/h) 7 時 8 時 9 時 10 時 11 時 12 時 13 時 14 時 15 時 16 時 17 時 18 時南行き
北行き
27% 27% 24% 23% 23% 14% 19% 21%
149
133
149 146 138 139 142 142
50
100
150
200
小型車
大型車
(百台/12h)
重複区間交通量の推移
交通容量
約8,700台/12h
(H27調査)
3)事業の投資効果
■便益(B)
費用便益分析マニュアルに基づき、現時点における知見により、十分な精度で計測が可能でかつ金
銭表現が可能である「走行時間短縮」、「走行経費減少」、「交通事故減少」について、道路整備の有
無それぞれについて推計し算出。
■費用(C)
道路整備に係る建設費、及び維持管理費で算出。
3.事業の必要性等に関する視点
木津東バイパス
※1 便益・費用については、現在価値化した値である
※2 便益・費用については整数値としており、合計値は表示桁数の関係で計算値と一致しないことがある
※3 残事業については、基準年の翌年度以降の残事業費及び翌年度以降の供用により発生する便益で算出している
■算出条件等
基準年
:平成30年度
検討期間
:50年間
現在価値算出のための
社会的割引率:4%
交通量の推計時点
:平成42年度
交通量の推計手法
:平成22年度
全国道路・街路
交通情勢調査
適用した費用便益分析
マニュアル:平成30年2月版
事業費
:65億円
維持管理費
:30百万円/km
作成主体
:近畿地方整備局
■事業全体
便益(B)
走行時間
短縮便益
走行経費
減少便益
交通事故
減少便益
総便益
費用便益比
(B/C)
99億円
6.5億円
0.34億円
106億円
1.6
費用(C)
事業費
維持管理費
総費用
62億円
3.5億円
66億円
■残事業
便益(B)
走行時間
短縮便益
走行経費
減少便益
交通事故
減少便益
総便益
費用便益比
(B/C)
99億円
6.5億円
0.34億円
106億円
4.9
費用(C)
事業費
維持管理費
総費用
18億円
3.5億円
22億円
6
これまでの経緯
■京都府
・「 国の施策及び予算に対する政策提案 」で一般国道163号木津東バイパスの整備促進を要望
(最近の動向)
・平成30年7月 国土交通省等に対し、整備促進の要望。
■国道163号整備促進期成同盟会
(S63.5設立、木津川市長、生駒市長、四條畷市長、精華町長)
・「 一般国道163号の整備促進について 」で一般国道163号木津東バイパスの整備促進を要望
(最近の動向)
・平成29年10月 国土交通省等に対し、整備促進の要望書。
■国道163号整備促進協議会
(H12.12設立、木津川市長、笠置町長、和束町長、精華町長、南山城村長)
・「 要望事項 一般国道163号 」で一般国道163号木津東バイパスの整備促進を要望
(最近の動向)
・平成29年10月 国土交通省等に対し、整備促進の要望書。
3.事業の必要性等に関する視点
地域計画等への位置付け
■ 「第1次木津川市総合計画 後期基本計画(木津川市)」(平成26年3月)
■ 「第1次木津川市都市計画マスタープラン後期計画(木津川市)」(平成28年3月)
■ 「関西文化学術研究都市(京都府域)の建設に関する計画(京都府)」(平成28年1月一部変更)
4)地域における計画等
木津東バイパス
E24
木津東バイパス 0.6km 京都 府 木 津川市 木津馬場南 (終) きょ う と き づ がわ き づ ば ば みな み 京都 府 木 津川市 木津 天神 山 (起) きょ う と き づ がわ き づ てん じん やま 京都府 事業中※4.事業の進捗の見込みの視点
1)事業の進捗状況
平成30年度事業内容
・ 現在、調査設計、改良工事・橋梁上下部工事等を推進しています。
進捗の状況
・平成29年度末までの進捗率は、用地進捗率100%、事業進捗率約56%(事業費ベース)です。
事業進捗上の課題
・ 大きな課題はありません。
2)今後の事業スケジュール等
・引き続き、事業を推進し、早期の開通を目指します。
区間
未開通区間
用地
用地取得済み
工事
改良工事、橋梁上下部工事推進中
木津東バイパス
※東中央線地方道路交付金(街路)事業8
■ 事業費の増加要因
木津東バイパス
① 橋梁区間において、地質調査の結果、想定より地質条件が悪かったことから、基礎杭の延
伸・追加および土留め矢板の範囲の増加による増額。
② 深層改良に着手したところ、土中に有機物が含まれていることが判明したことから地盤改良
前に良質土に置換する必要が生じ、土砂の有料処分が必要となったことによる増額。
単位:億円
No.
主な増減理由
金
額
備
考
①
橋梁区間の地質条件の見直しによる構造変更に伴う増
3.6
②
盛土区間の地質条件の見直しによる土砂処分の発生に伴う増
1.4
合
計
5.0
■ 全体事業費の見直し
○ 橋梁区間および盛土区間における地質条件に変更が生じたことにより、事業費全体で
約5億円の増額が発生。
5.事業費の見直し
至 京都 市 至 奈良 市
井関川橋
A2木津東バイパス
○ 当初、既存文献および周辺ボーリング結果から地質条件を想定していたが、追加でボーリングを行ったところ
想定より地質条件が悪かったことから、橋梁基礎杭の杭長延伸、及び土留め範囲を追加する必要が生じた。
■橋梁区間の地質条件の変更に伴う増
(+3.6億円)
該当箇所
木津東バイパス
L=0.6km
:新規ボーリング
:土留め範囲(当初計画)
:土留め範囲(変更追加)
地質調査の結果、想定より地質条件が悪く、
・近隣住居及び現道への影響を踏まえ、土留めが
必要な範囲が増加した
地質調査の結果、想定より支持
地盤高さが低く、基礎杭長の延
伸・追加をする必要が生じた。
5.事業費の見直し
変更後
(想定)
支持地盤
(変更)
支持地盤
10m
10
断面
A1今後も、技術の進展に伴う新技術・新工法の活用など、コスト
縮減に努めながら引き続き事業を推進していきます。
一般国道163号木津東バイパスは、国道24号、163号の重複
区間におけるまちづくりの支援や交通混雑の緩和等を勘案
し選定された合理的な計画であり、周辺環境の保全を図っ
ています。
6.コスト縮減や代替案立案等の可能性の視点
木津東バイパス
7.関係自治体の意見
木津東バイパス
■京都府知事
平成30年 9月 5日 30道計第231号
近畿地方整備局事業評価監視委員会に諮る対応方針(原案)の作成に係る意見照会について(回答)
一般国道163号木津東バイパス事業は、京都府が整備を進める東中央線と
連携し事業を進めており、地区間の連携強化や幹線道路へのアクセス向上など
まちづくりの支援や一体的なネットワーク整備による市街地部の交通混雑の緩
和が期待されている。
こうしたことから、対応方針(原案)のとおり、引き続き京都府事業と連携
して事業を推進し、早期の完成とともに一層のコスト縮減に努めていただくよ
う要望する。
12
7.関係自治体の意見
木津東バイパス
◆沿線市町村の期待
■木津川市長
(期待する効果)
①企業立地
・けいはんな学研都市木津中央地区から国道24号・国道163号へのアクセス、特に現況は大型自動車のアクセス道路が非常に貧弱
であるため、アクセス性向上を大いに期待。
・アクセス性向上に伴う木津中央地区の企業立地促進を大いに期待
②住宅開発
・現在けいはんな学研都市木津中央地区で人口が急増しており、交通量増加に伴い鉄道を跨いで東西の移動が滞っている状況のた
め、国道24号・国道163号へのアクセス性向上を大いに期待。
・アクセス性向上、企業立地促進に伴う住宅の新築数増加、転居人数の増加を大いに期待。
・木津中央地区の住宅の新築数は平成24年~30年7月末までで2,119軒、人口は5,869人増加。
(取り組み)
①企業立地
・関西文化学術研究都市における建築物等の整備要綱や景観形成に関する計画、研究開発型産業施設の立地基準や研究開発地区建
築条例の制定などによる企業立地を進め、良好な企業活動環境の形成および企業立地区域と住宅立地区域との融和を促進。
・けいはんな学研都市の企業立地を受け、現在開発未着手地区55.4haの開発を検討中。
・市長によるトップセールスやワンストップサービスなどを実施し、強力に企業誘致を推進。
・京都大学大学院農学研究科附属農場の誘致に伴い、それを活かした関連企業の誘致を推進。
②都市的サービス機能の充実
・行政機関や大型商業施設の誘致など周辺地域の利便性の向上を促進。
・人口定着、住みやすいまちづくりに向け、公共施設の充実を促進(小中学校・高齢者施設の建設)
③木津駅東側の開発
・木津中央地区において地区計画や建築協定等の制度の活用により、良好な住環境の形成を促進。
・木津駅東の市街化調整区域において、市街化区域への編入を検討中。
8.対応方針(原案)
木津東バイパス
事 業 継 続
一般国道163号木津東バイパスは、事業の必要性等に関する視点、
事業の進捗の見込みの視点から継続が妥当と判断できる。
引き続き事業を推進し、早期の開通を目指すことが適切である。
・木津東バイパスは平成23年度に事業化し、現在工事を推進。
・木津東バイパスは平成24年度より用地取得に着手し、平成30年3月時点で100%取得済み。
・木津東バイパスは引き続き事業を推進し、早期の供用を目指します。
2.事業進捗の見込みの視点
1.事業の必要性等に関する視点
• 事業目的であるまちづくりの支援、交通混雑の緩和が必要な状況は変化していない。
• 木津中央地区と木津川市中心市街地のアクセスには狭隘な生活道路を利用しており、アク
セス性・安全性が課題。整備により拠点間のアクセスが強化されまちづくりを支援でき
る。
• 並行する国道24号と国道163号の重複区間では交通容量を超過し、慢性的に渋滞が発生。整
備により、並行する新たな道路ネットワークが形成され、交通混雑の緩和が期待される。
• 費用便益費(B/C)は、事業全体で1.6、残事業費で4.9。
14
No.3
近畿地方整備局
事業評価監視委員会
平成30年度第2回
一般国道163号
木 津 東 バ イ パ ス
き
づ
ひがし
【再評価】
平 成 3 0 年 9 月
近 畿 地 方 整 備 局
( 計算結果等参考資料 )
事業名 国道163号 木津東バイパス 事業主体 近畿地方整備局 ●事業採択の前提条件を確認するための指標 指 標 指標チェックの根拠 前提条件 事業の効率性 ■ 便益が費用を上回っている 全事業:費用便益比(B/C)=1.6(経済的純現在価値(B−C)=40億円、経済的内部収益率(EIRR)=7.2%)残事業:費用便益比(B/C)=4.9(経済的純現在価値(B−C)=84億円、経済的内部収益率(EIRR)=28.8%) ●事業の効果や必要性を評価するための指標 政策目標 指 標 (対象となる指標のみ記載。効果が確認されるものは□を■に変更) 指標チェックの根拠 1.活力 円滑な モビリティの 確保 ● 現道等の年間渋滞損失時間(人・時間)及び削減率 区間a(費用便益分析対象区間)について 渋滞損失時間(現況):11573万人・時間/年 渋滞損失削減時間:20万人・時間/年(17522万人・時間/年⇒17502万人・時間/年) 区間b(当該区間/並行区間)について:国道24号 天理加茂木津線 木津横田線 学研都市内道路 並行区間等(当該区間)の渋滞損失時間:23万人・時間/年 並行区間等(当該区間)の渋滞損失削減率:3割削減 ■ 現道等における混雑時旅行速度が20km/h未満である区間の旅行速度の改善が期待される 国道24号(木津川市 木津交差点∼大谷交差点)(旅行速度:13.6∼20.3km/h⇒改善見込み) □ 現道又は並行区間等における踏切交通遮断量が10,000台時/日以上の踏切道の除却もしくは交通改善が期待される ■ 現道等に、当該路線の整備により利便性の向上が期待できるバス路線が存在する コミュニティバス(きのつバス「木-1:梅谷∼高の原駅コース」) ■ 新幹線駅もしくは特急停車駅へのアクセス向上が見込まれる 笠置町役場∼近鉄大和西大寺駅 (所要時間:45.9分⇒41.8分) ■ 第一種空港、第二種空港、第三種空港もしくは共用飛行場へのアクセス向上が見込まれる 笠置町役場∼関西国際空港 (所要時間:110.3分⇒106.2分) 物流効率化 の支援 ■ 重要港湾もしくは特定重要港湾へのアクセス向上が見込まれる 笠置町役場∼大阪港 (所要時間:94.7分⇒90.7分) □ 農林水産業を主体とする地域において農林水産品の流通の利便性が向上 □ 現道等における、総重量25tの車両もしくはISO規格背高海上コンテナ輸送車が通行できない区間を解消する
□ 広域道路整備基本計画に位置づけのある環状道路を形成する ■ 市街地再開発、区画整理等の沿道まちづくりとの連携あり 第1次木津川市都市計画マスタープラン後期計画、関西文化学術研究都市(京都府域)の建設に関する計画 □ 中心市街地内で行う事業である ■ 幹線都市計画道路網密度が1.5km/km2以下である市街地内での事業である 木津川市の幹線都市計画道路網密度:0.853km/㎢ □ DID区域内の都市計画道路整備であり、市街地の都市計画道路網密度が向上する □ 対象区間が現在連絡道路がない住宅宅地開発(300戸以上又は16ha以上、大都市においては100戸以上又は5ha以上)への連絡道路となる 国土・地域 ネットワーク の構築 □ 高速自動車国道と並行する自専道(A'路線)としての位置づけあり □ 地域高規格道路の位置づけあり □ 当該路線が新たに拠点都市間を高規格幹線道路で連絡するルートを構成する(A'路線としての位置づけがある場合) □ 当該路線が隣接した日常活動圏中心都市間を最短時間で連絡する路線を構成する □ 現道等における交通不能区間を解消する □ 現道等における大型車のすれ違い困難区間を解消する □ 日常活動圏の中心都市へのアクセス向上が見込まれる 個性ある 地域の形成 □ 鉄道や河川等により一体的発展が阻害されている地区を解消する ■ 拠点開発プロジェクト、地域連携プロジェクト、大規模イベントを支援する 第1次木津川市都市計画マスタープラン後期計画、明日の京都(山城地域振興計画) □ 主要な観光地へのアクセス向上が期待される □ 特別立法に基づく事業である □ 新規整備の公共公益施設へ直結する道路である □ 歴史的景観を活かした道路整備や中心商店街のシンボル的な道路整備等、特色あるまちづくりに資する事業である 2.暮らし 歩行者・自転車 のための生活空 間の形成 □ 自転車交通量が500台/日以上、自動車交通量が1,000台/12h以上、歩行者交通量が500人/日以上の全てに該 当する区間において、自転車利用空間を整備することにより、当該区間の歩行者・自転車の通行の快適・安 全性の向上が期待できる □ バリアフリー新法に基づく特定道路が新たにバリアフリー化される 無電柱化による 美しい町並みの 形成 □ 対象区間が電線類地中化5ヶ年計画に位置づけあり □ 市街地又は歴史景観地区(歴史的風土特別保存区域及び重要伝統的建造物保存地区)等の幹線道路において新たに無電柱化を達成する
□ 当該区間の自動車交通量が1,000台/12h以上(当該区間が通学路である場合は500台/12h以上)かつ歩行者交 通量100人/日以上(当該区間が通学路である場合は学童、園児が40人/日以上)の場合、又は歩行者交通量 500人/日以上の場合において、歩道が無い又は狭小な区間に歩道が設置される 災害への備え □ 近隣市へのルートが1つしかなく、災害による1∼2箇所の道路寸断で孤立化する集落を解消する □ 対象区間が、都道府県地域防災計画、緊急輸送道路ネットワーク計画又は地震対策緊急整備事業計画に位置 づけがある、又は地震防災緊急事業五ヶ年計画に位置づけのある路線(以下「緊急輸送道路」という)とし て位置づけあり □ 緊急輸送道路が通行止になった場合に大幅な迂回を強いられる区間の代替路線を形成する □ 並行する高速ネットワークの代替路線として機能する(A'路線としての位置づけがある場合) ■ 現道等の防災点検又は震災点検要対策箇所もしくは架替の必要のある老朽橋梁における通行規制等が解消される 震災点検要対策箇所に該当(国道24号 泉大橋) □ 現道等の事前通行規制区間、特殊通行規制区間又は冬期交通障害区間を解消する □ 避難路へ1km以内で到達できる地区が新たに増加する □ 幅員6m以上の道路がないため消火活動が出来ない地区が解消する □ 密集市街地における事業で火災時の延焼遮断帯の役割を果たす 4.環境 地球環境の保全 ● 対象道路の整備により削減される自動車からのCO2排出量 CO2排出削減量:355.28t-CO2/年 生活環境の改 善・保全 ● 現道等における自動車からのNO2排出削減率 (推計結果) 評価対象区間(現道/平行区間等):国道24号 天理加茂木津線 木津横田線 学研都市内道路 排出削減量:1.93t/年、排出削減率:1割削減 (バイパス事業の場合)バイパス等についてNOx排出増加量:0.9t/年 ● 現道等における自動車からのSPM排出削減率 (推計結果) 評価対象区間(現道/平行区間等):国道24号 天理加茂木津線 木津横田線 学研都市内道路 排出削減量:0.11t/年、排出削減率:1割削減 (バイパス事業の場合)バイパス等についてSPM排出増加量:0.05t/年 □ 現道等で騒音レベルが夜間要請限度を超過している区間について、新たに要請限度を下回ることが期待される区間がある □ その他、環境や景観上の効果が期待される 5.その他 他のプロジェクトと の関係 □ 道路の整備に関するプログラム又は都市計画道路整備プログラムに位置づけられている □ 関連する大規模道路事業と一体的に整備する必要あり ■ 他機関との連携プログラムに位置づけられている 山城地域振興計画「オ 関西文化学術研究都市のまちづくりや交流・活動を支える基盤整備の推進」に、「木津東バイパスの整備を促進」と明記。 その他 □ その他、対象地域や事業に固有の事情等、以上の項目に属さない効果が期待される