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(1)

卒 業 研 究 報 告

題目

残像による回転式電光掲示板の設計と試作

指導教員

主:神戸 宏

副:杉田 彰久

報告者

学籍番号:

1050259

氏名:橋本 宗幸

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目次

序章 背景と目的

0−1背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 0−2目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

1章ドットマトリクス型電光掲示板

1−1ドットマトリクス型電光掲示板・・・・・・・・・・5 1−2電光掲示板の駆動方式・・・・・・・・・・・・・・5 1−2−1 スタティック駆動方式・・・・・・・6 1−2−2 ダイナミック駆動方式・・・・・・・6 1−2−3 回転式表示の駆動・・・・・・・・・7

2章 残像による回転型電光掲示板の概要

2−1残像効果とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 2−2残像による回転型電光掲示板・・・・・・・・・・・9 2−3表示制御部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 2−3−1表示制御部の機能・・・・・・・・・・・10 2−4回転制御部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 2−4−1回転制御部の機能・・・・・・・・・・・11

3章 残像による回転型電光掲示板の制作

3−1表示制御部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 3−1−1回路の仕様・・・・・・・・・・・・・・13 3−1−2回路図・・・・・・・・・・・・・・・・14 3−1−3プログラムのフローチャート・・・・・・15 3−1−4プログラムの処理説明・・・・・・・・・16 3−1−5表示制御部の実装・・・・・・・・・・・19 3−2DCモータ制御部・・・・・・・・・・・・・・・・・20 3−2−1回路の仕様・・・・・・・・・・・・・・20 3−2−2回路図・・・・・・・・・・・・・・・・21 3−2−3プログラムのフローチャート・・・・・・22

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3−3動作確認・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

4章 観測と評価

4−1観測1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 4−2観測2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35

5章まとめ

5−1結論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 5−2謝辞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38 5−3参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

6章 添付資料

6−1 20 年前のアイディア・・・・・・・・・・・・・・・・39 6−2TRIZ ツールによる特許調査・・・・・・・・・・・・・41 6−3PIC マイコンとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・43 6−3−1内部の動作(プログラムの流れ)・・・・・・44 6−4PIC マイコンの種類・・・・・・・・・・・・・45 6−4−1ベースラインシリーズ・・・・・・・45 6−4−2ミドルレンジシリーズ・・・・・・・45 6−4−3ハイエンドシリーズ・・・・・・・・45 6−5開発環境・・・・・・・・・・・・・・・・・・46 6−5−1必要な道具・・・・・・・・・・・・46 6−5−2MPLAB IDEの概要・・・・・・・・47 6−6PIC16F84Aの概要・・・・・・・・・・・・・・48 6−7PIC16F876の概要・・・・・・・・・・・・・・50 6−8プログラムのソース・・・・・・・・・・・・・52 6−8−1点灯制御プログラム・・・・・・・・52 6−8−2DCモータ制御プログラム・・・・・60

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序章 背景と目的

0−1背景 大学3年の時、ある企業の工場見学で製造責任者から製造装置や製品の話を 聞いた。そこで、これからの技術者はハードウェアとソフトウェアの両方が扱 えないと話にならないと痛感した。また社会に出て技術者として身を立てる為 には、一度自分の力でまとまった装置を作りあげてみたいと感じていた。しか し、最近の電子機器はハードウェア・ソフトウェア共に複雑で一部を改良や機 能を改善することはできても全部を一人で、できそうなテーマが見つからなか った。4年前期にセミナーでTRIZという問題解決支援ツールを使った課題 演習を行ったが、そこで「回転表示装置というテーマに対する特許件数の推移」 を調査したことを思い出しヒントを得た。20 年前に比べ現在はマイコンが安価 で誰でも使える様になった。そこで20 年前のアイディアを今の技術を使って装 置にしてみようと考えた。 面に絵や文字を表示する電光掲示板は現在ドットマトリクス型が一般的であ るが、もっと少ない表示素子でも残像効果を利用すれはドットマトリクスに 相当する表示が可能と考え挑戦することにした。 0−2目的 発光ダイオードを縦1列に配置して、回転させながら点滅制御させることに よって、目の残像効果を得ることにより、ドットマトリクス型の電光掲示板よ り、少ない数の発光ダイオードで電光掲示板を製作して、20年前のアイディ ア=仮説が簡単な装置で実現可能となることを証明したい。また、この装置を 設計、試作する中で、表示制御・モータ制御・位置検出・PIC マイコンなどハ ードウェアとソフトウェアの両方を習得することを目的とする。

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1章 ドットマトリクス型電光掲示板

本章では、商業目的などでよく使用されているドットマトリクス型の電光掲 示板の説明やどのような方法で、発光ダイオードを点灯させているかについて 述べる。 1−1ドットマトリクス型電光掲示板 現在、幅広く使われているドットマトリクス型電光掲示板は非常に多くの発 光ダイオードを格子状に並べたが普及している。問題点として制御数が多く信 号線が膨大である。 ドットマトリクスユニットとしては、16*32 ドットが一般的だが、24*72 ド ットも市販されている。(図 1-1) 図1−1ドットマトリクス型電光掲示板 1−2電光掲示板の駆動方式 格子状に配置された発光ダイオード

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1−2−1スタティック駆動方式 スタティック駆動方式とは、各発光ダイオード(各画素)に配線を接続し、一 つ一つの発光ダイオード(画素)をON,OFF 制御する方法である。(図 1-2)発 光ダイオードの個数が増えると、配線や駆動回路&制御回路も増えるため、製作 面で組み立て・コストなど不都合な点が多い。 図1−2スタティック駆動方式 1−2−2ダイナミック駆動方式 ダイナミック駆動方式とは、制御端子を発光ダイオード共通にして、どの発 光ダイオードを点灯させるかをカソード端子の切り替えを行うことで制御する。 超スピード(10ms 位)で一個の発光ダイオードを点灯させたら、すぐに次の発 光ダイオードを点灯させることを繰り返す。瞬間的には一部の発光ダイオード を点灯させるが、人間の目の残像効果で連続して点灯しているように見える。 要約すれば、制御する発光ダイオードを列と行とのマトリクスで制御し素子の 数だけの駆動回路を備えるスタティック方式に比べて制御線を減らそうと工夫 されたのがこのダイナミック駆動方式である。(図1−3)

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図1−3ダイナミック駆動方式の例 1−2−3 回転式表示の駆動 本テーマの表示方式はダイナミック点 灯方式に列を物理的に移動させるという要 素を加えたものである。一本の列を回転移動 させることにより表示面を円筒面上に構成 することができる。

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2章 残像による回転型電光掲示板の概要

本章は、今回製作する残像による回転型電光掲示板の基本となる残像効果や 構造・構成について述べる。 2−1残像効果とは 残像効果とは、光を外部刺激として、目で見たあと視線を他に移したときや 高速点滅させた光源を高速移動させるなど行うことで、光が無くても一時的に 像がしばらく残る感覚興奮のことである。例を図2-1 に示す。 図2−1残像効果の例

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2−2残像による回転型電光掲示板 残像による回転型電光掲示板とは、円盤の外輪に発光ダイオードを縦一列に 8個配置して、同期させながら点滅駆動させながら、円盤を回転させることに よって、残像効果を得て文字や絵などを表示させるものである。図2−2 に構造 を示す。 図2−2残像による回転型電光掲示板の構造 文字や絵の表示が毎回転毎に同じ位置にチラツキを無く行える様にするため、 DCモータの回転数を一定に保つようフィードバックをかけモータ駆動には PWM 制御を用いた。これらの制御は、Microchip Technology 社の PIC マイコ ンで行う。

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2−3表示制御部 2−3−1 表示制御部の機能 この表示制御部は、発光体(発光ダイオード)を制御するもので、表示 スタートのタイミングを決める位置検出にマグネットとコイルとからなる磁 気方式を用いた。コイルが磁石の正面を通過した際の矩形波の H レベルを PIC マイコンで読み取り、Hレベルが入力された時のみ発光体(発光ダイオ ード)を駆動させ、毎回同じ面に表示させるようにしている。また回転する 表示回路への電源供給には、スリップルリングを用いている。 図2―3表示制御部のブロック図

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2−4回転制御部 回転などを自動制御する方式として、PID 制御があるが、今回は、回転部 の重さは 90g あるのでブレーキ制御を必要としないと考え、また、回転数に 変動がなく一定の基準値と等しければよいのでPWM 制御で P と I 成分のみ で行う。 2−4−1回転制御部の機能 この回転制御部は、DCモータの回転数と位相を制御するもので PWM 制 御を採用している。PWM の発生は、PIC マイコンに内蔵されているのを使用 し、反射板とフォトリフレクターによりパルスを発生させ、このパルスをPIC マイコンで時間当たりのパルスを計算して基準値に等しい回転数になるよう にデューティー比を増減し回転数をコントロールする。

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3章 残像による回転型電光掲示板の制作

本章は、それぞれの回路とプログラムや工夫した点などを述べる。 3−1表示制御部 この表示制御部はPICマイコンで発光ダイオードの点灯を制御するもの である。 3−1−1回路の仕様 表示制御回路の仕様を以下の表に示す。 表3−1表示制御回路の主な仕様 電源電圧 5V 発光ダイオードの制御数 8 個 発光ダイオードの駆動方式 スタティック駆動 各制御ポート電流 20mA 制御プロセッサー PIC16F84A 発振子 10MHz 同期用センサー コイル(50 回巻き) 表示制御部を製作にするにあたって必要な機能が組み込まれている最適 なPICマイコンを選択した。発光ダイオードなどの単純な制御のみなので、 最低限の機能で、プログラムメモリの書き換えが容易なフラッシュメモリ 内蔵のPIC16F84Aを選択した。

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3−1−2回路図

表示制御回路の回路図を以下の図に示す。

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3−1−3プログラムのフローチャート PICマイコンによる発光ダイオードの点灯制御のフローチャートを示す。 図3−2表示制御部のフローチャート1 スタート 初期化処理 (入出力の設定) (変数の定義) PORTA0をチェック 入力はあるか? YES NO 点灯パターン読み込み 発光ダイオード点灯 発光ダイオード点灯処理 点灯制御サブルーチン 遅延処理サブルーチン 遅延処理 RETURN

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3−1−4プログラムの処理説明 最初に、変数を使う場合に格納する番地(アドレス)を指定する。次に、 PICマイコンのポート別に入力か、出力か設定する。この時1を書き込むと 入力、0を書き込むと出力に設定される。また電源投入時、出力が不安定 だったのでTRISAレジスタとTRISBレジスタにbyte単位で0を書き込む。 リスト1 初期化処理 TIMX EQU 11 ;変数の格納番地指定 ORG 0 START BSF STATUS,RP0 ;バンク1に切り替え CLRF TRISB ;すべて出力 MOVLW B'11111111' ;すべて入力

MOVWF TRISA ;TRISAに書き込み BCF STATUS, RP0 ;バンク0に戻る CLRF TRISA CLRF TRISB PICマイコンのPORTA0の状態が、Hレベルになるまで、永久にループ する。これにより、入力があるまで点灯制御サブルーチンが呼び出され ず、発光ダイオードは点灯しない。 リスト2 メインルーチン MAIN BTFSC PORTA,0 ;RA0=0なら次をスキップ CALL PA1 ;Hレベルならサブルーチンに移動 GOTO MAIN ;MAINに移動

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点灯制御は、同じパターンを繰り返すことが多いので、ある値をラベ ル(P00)で指定する。これにより記述が短く楽になる。また1回目の点 灯後、次を点灯するのにはPICマイコンの動作が1サイクルは0.4μsec (発振子が10MHzの場合)と高速なので、遅延処理をサブルーチンで行 うことになった。 リスト3 点灯制御サブルーチン PA1 MOVLW P00 ;P00の点灯パターン呼び出し MOVWF PORTB ;PORTBに書き込み

CALL TIMX_1 ;サブルーチンに移動 RETURN ;元のアドレスに戻る 先ほども述べたが、今回、使用するDCモータの回転数が最大の回転 数の状態でも、表示を制御するPICマイコンの発振子は10MHzなので、 1サイクル間隔時間が0.4μsecと高速なため、点灯間隔を遅らせる遅延 処理を加えないと、表示が潰れてうまく表示されない。そこで、プロ グラムを空回りさせ、遅延処理を行う。リスト4がそのプログラムで ある。 1サイクルの実行時間(命令単位) 1サイクルの実行時間=4/発振子の周波数 10MHzの場合 4/0.1μsec=0.4μsec になる。

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リスト4 遅延処理サブルーチン TIMX_1 MOVLW D'62' ;1 MOVWF TIMX ;1+1=2 TIMX_2 NOP ;1 DECFSZ TIMX,F ;1+1+2=4 GOTO TIMX_2 ;2-1+4*62=249 RETURN ;249+2=251 251*0.4μ=100.4μsec TIMX_1は、MOVLW1サイクル、MOVWF1サイクルで 1+1=合計2サイクル TIMX_2は、NOP1サイクル、DECFSZ通常時1サイクル、スキップ 時2サイクルで 1+1+2=合計4サイクル GOTOは2サイクル、これを62回繰り返すので、 2-1+4*62=合計249サイクル になる。 これに、RETURNの2サイクルを加えると 249+2=251 251*0.4μsec=100.4μsec になる。 全体で100.4μsecの遅延が可能となる。

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3−1−5表示制御部の実装 完成した表示制御部を示す。 写真3−1完成した表示制御部 写真3−1では電池ボックスが付いているが、これは自作のスリ ップルリングで正常に電力供給ができない場合のバックアップ用で 最終的には、使用していない。

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3−2DCモータ制御部 このDCモータ制御部はPICマイコンによるPWM制御でDCモータを制 御するものである。 3−2−1回路の仕様 DCモータ制御回路の仕様を以下の表に示す。 表3−2DCモータ制御回路の主な仕様 電源電圧 24V 制御プロセッサー PIC16F876 DCモータ制御方法 パルス幅変調制御(PWM) 発振子 20MHz 回転数センサー フォトリフレクター DCモータ制御回路を製作にするにあたって必要な機能が組み込ま れている最適なPICマイコンを選択した。DCモータをPWM制御行うの でPWM機能内蔵でPIC16F873に比べプログラムメモリが2倍の容量、 価格も同一で書き換えが容易なフラッシュメモリ内蔵のPIC16F876を 選択した。

(21)

3−2−2回路図

DCモータ制御回路の回路図を以下の図に示す。

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3−2−3プログラムのフローチャート PICマイコンによるPWM制御を使ったDCモータ制御の割り込み前のフ ローチャートと割り込み後のフローチャートを示す。 スタート 初期化処理 (入出力の設定) (変数の定義) AN0をデジタル入力 に設定 PWM周期設定 RC2をPWMモードに 設定 デューティー比の設定 タイマー2プリスケーラ値 設定 割り込み周期設定 (タイマー0) 割り込みを許可 入力はあるか? PORTA0チェック NO YES 変数CNT1に+1加算

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タイマー0割り込み 10msec周期 回転数は基準 値以上? 変数CNT1を読み出し 回転数は基準 値以下? デューティー比増 (CCPR1L+1加算) YES NO デューティー比減 (CCPR1L−1減算) YES NO CCPR1L値保持 デュ-ティ値、負? YES NO CCPR1L値0設定 デュ-ティ値、最大? CCPR1L値255設定 YES NO CCPR1L値書き込み 変数CNT1クリア 割り込み解除 (INTCON,TOIE) RETFIE

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3−2−4プログラムの処理説明 最初の入出力ポート初期化など表示制御部と同じなので省略する。 リスト5はDCモータを制御するためのパルスの周期とデューティー比 の初期値の設定を行っている。 リスト5 モータ制御用パルス幅変調(PWM) BSF STATUS,RP0 ;バンク1に切り替え MOVLW D'255' ;PR2=255 MOVWF PR2 ;PWM周期設定レジスタ BCF STATUS,RP0 ;バンク0に戻る MOVLW B'00001100' ;CCP1X&Y=xx00 PWM11xx MOVWF CCP1CON ;CCP1制御用レジスタ MOVLW D'255' ;CCPR1L=255 MOVWF CCPR1L ;CCP用レジスタ MOVLW B'00000100' ;タイマー2ONプリスケーラ値xx00=1 MOVWF T2CON ;タイマー2制御用レジスタ ・パルス周期は以下のようになる。 (PR2レジスタ+1)*4*発振子周期*タイマー2プリスケーラ値より (255+1)*4*0.05*10^-6*1=5.32*10^-5 だから パルスの周期は 1/(5.32*10^-5)=18.796kHz になる。 ・デューティー比は以下のようになる。 (CCPR1L+CCP1X+CCP1Y)*発振子周期*タイマー2プリスケーラ値より (255+0+0)*0.05*10^-6*1 だから

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リスト6はタイマー0カウントレジスタを使って10msecのインターバ ルタイマー(割り込み待ち)として動作させている。 リスト6 割り込み設定 BSF STATUS,RP0 ;バンク1に切り替え MOVLW D'256' ;OPTION_REG=256 MOVWF OPTION_REG ;割り込み制御レジスタ BCF STATUS,RP0 ;バンク0戻る MOVLW D'60' ;TMR=60 MOVWF TMR0 ;タイマー0カウントレジスタ CLRF CNT1 ;変数CNT1をクリア MOVLW B'10000000' ;全割り込み禁止解除 MOVWF INTCON ;割り込み制御レジスタ ・インターバルタイマーは以下のようになる。 必要なインターバル時間は10msecとしたので、 インターバル時間/発振子周期*4=必要カウント値より 10msec/0.05μsec*4=50000 になる。 プリスケーラを256と設定するので、50000/256=195 になる。 TMR0は加算タイマーなので実際のTMR0の必要カウント値は

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リスト7はインターバルタイマーの10msec経過(割り込み待ち)する まで、RA0ポートがHレベルの時に、変数CNT1に加算(+1)し、Wレ ジスタに書き込む動作を繰り返すプログラムである。 リスト7 割り込み待ち WAIT BSF INTCON,T0IE ;割り込み許可 BTFSS PORTA,0 ;RA0=1なら次の命令をスキップ

GOTO WAIT ;ラベルWAITに移動 INCF CNT1,F ;変数CNT1に+1加算 MOVF CNT1,W ;Wレジスタに格納

GOTO WAIT ;ラベルWAITに移動

リスト8は変数CNT1に格納された値と基準値を減算して、STATUS レジスタのC,bitに格納されている演算結果から回転数を増すか、減らす か判断して、目的のプログラムに移動する。 リスト8 カウント数比較 MAIN MOVLW D'3' ;比較する値=3 SUBWF CNT1,W ;変数CNT1と比較値を減算 BTFSC STATUS,C ;演算結果が0以下なら次の命令をスキップ

GOTO LOW_S ;ラベルLOW_Sに移動 GOTO FAST_S ;ラベルFAST_Sに移動

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リスト9は回転数が基準値と同じなら、デューティー比を保持し、回転 数が足りなければ、CCPR1Lレジスタの値を加算してデューティー比を長 くして、DCモータの回転数を減らす処理のプログラムである。また次の 割り込み待ちのために、インターバルタイマーを再セットする。 リスト9 回転数の減らす操作と割り込み再設定 LOW_S BTFSC STATUS,Z ;STATUSのZ,bitが0なら次の命令をスキップ

GOTO HOLD ;ラベルHOLDに移動 MOVFW CCPR1L ;CCPR1Lレジスタ

ADDLW OUT_0 ;CCPR1Lレジスタに変数OUT_0を加算

BTFSS STATUS,C ;STATUSのC,bitが1なら次の命令をスキップ MOVWF CCPR1L ;CCPR1Lに加算した結果を書き込み HOLD CLRF CNT1 ;CNT1をクリア MOVLW B'00000000' ;全割り込み禁止 MOVWF INTCON ;INTCON レジスタ MOVLW D'60' ;TMR0=60

MOVWF TMR0 ;TMR0レジスタに書き込み RETFIE ;割り込み前のアドレスに戻る

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リスト10は回転数が基準値より低い場合に、CCPR1Lレジスタに1を 減算してデューティー比を短くして、DCモータの回転数を増す処理のプロ グラムである。その後の処理は、リスト9と同じのなで省略する。

リスト10 回転数の増す操作と割り込み再設定 FAST_S

MOVFW OUT_0 ;変数OUT_O=1

SUBWF CCPR1L,F ;CCPR1LからOUT_Oを減算 BTFSC STATUS,C ;STATUSのC,bitが0なら次の命令をスキップ

CLRF CCPR1L ;CCPR1Lレジスタをクリア CLRF CNT1 ;CNT1レジスタをクリア MOVLW B'00000000' ;全割り込み禁止

MOVWF INTCON ;INTCON レジスタ MOVLW D'60' ;TMR0=60

MOVWF TMR0 ;TMR0レジスタに書き込み RETFIE ;割り込み前のアドレスに戻る 3―2−5DCモータ制御部の実装

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3−3動作確認 表示制御部、回転制御部など全てを実装・結線し試行錯誤を繰り返し て最終的には図3−7に示すような表示を行うことができた。 以下に直面したトラブルとその対策について述べる。 最初、DCモータを回転させた時、土台と回転部が激しい振動(共振) と騒音が起きて、土台が動き回転部の円盤が割れた。原因を考えたと ころ、回転部全体の乗せている部品のバランスが悪く不安定ではない かと考えた。そして、重量のある部品をなるべく中央に配置し、鉛テ ープでバランスを調整した。調整後は、振動と騒音が最初よりも改善 された。 次に発光ダイオードが点灯しなかった。テスターやオシロスコープ で調べたところブラシとスリップルリングを境に電圧が加わっていな かったので、原因はブラシとスリップルリングの接触不良ではないか と考えた。調べてみるとスリップルリングの表面が歪んでいたため、 の接触不良だった。スリップルリングは市販品ではなくアルミフォイ ルを巻いて作ったものだったので、もう一度歪みがないか注意しなが ら作り直したところ電圧が加わった。しかし、電圧は加わったが、発 光ダイオードは点灯しなかった。表示制御部のPICマイコンまでは電圧 が加わっていたので、発光ダイオードが点灯し始めるための信号(矩 形波)が同期用(位置検出)のコイルから出力されていないのではと 考えコイルと磁石との位置などの距離を変えて出力波形を観測した。 やはり初期位置では出力波形は観測できなかったが、コイルと磁石の 位置関係を写真3−4のように配置してコイルと磁石の隙間を2mmの 距離したところ波形が出力され発光ダイオードは点灯した。結果、コ イルと磁石の距離が遠く磁束量の変化が少なくて信号が出力されてい なかった。

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写真3−3改善したスリップルリング

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時々、PICマイコンのプログラムがリセットする現象が起きた。スリップルリ ングにブラシが強く接触していたため、スパークが起き雑音を誘発していたこ とが原因だった。回路にコンデンサーやブラシを程よい強さで接触させ、接点 剤を塗ることで解決した。写真を写真3−5に示す。 写真3−5スパーク(雑音)除去処理後の様子 最初は、ELECTRONと表示させるようにプログラムを組んだ。回転 前の写真と回転後の写真を写真3−6、3−7に示す。

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写真3−7回転後の表示の様子 写真3−6を見ると、上から2個目の下のドットが光ってないように見える。 これは、発光ダイオードが円盤との関係で、詰めて貼り付けられずに隙間が空 いたためである。写真からは確認できないが、多少左右に揺らぎながら正面に ELECTRONと表示できた。 ドットマトリクスに相当する表示をさせたいので、この揺らぎの原因を考え てみた。発光ダイオードの点灯開始は位置検出によって毎回同じ位置から開始 なのでずれることはない。また、プログラムが入力待ち(リスト2のメインル ーチン)で遅れたとしても最大3サイクルで1.2μsecの遅れがあるが、全体の表 示時間は4.268msecで遅れの割合は0.03%未満なので毎回、肉眼で確認するほど 表示に影響するとは考えにくい。もっとも有力だと思われる原因は、DCモータ の速さが一定ではなく、速くなったり、遅くなったりの繰り返しているという ことだ。DCモータの回転数が基準値と同じか比較する周期が短く、さらに回転 部の質量によりデューティー比を変化させてもすぐ反映されないため、加える制 御値が大きくなり回転速度が一定にならないと考えた。そこで、一度に加える 制御値を変えて、デューティー比の変化を大きくしたり、小さくしたりして各制 御値で文字が左右に揺らぐ、ジッタを次の章で観測する。また回転数別のチラ

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4章 観測と評価

本章は、残像による回転式電光掲示板に起こる問題点などを改善するため 観測を行って最適な方法などを調べる。 4−1観測1 観測1:各回転数でのチラツキの程度を観測する。(観測する部屋の 照明は60Hzである) 観測方法: 最小100rpmから最大1500rpmまでを100rpm毎に肉眼で 観測を行う。 観測結果 グラフ4−1回転数別チラツキの程度 観測中、気づいた点がある。回転数が増すに従って表示が歪んでき

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考察:100rpmから400rpmくらいまでは、非常にチラツキが目立ち 電光掲示板として使えない品質だと判断した。500rpmからはチ ラツキが余り感じられず、600rpmからは、ほぼチラツキがなか った。それ以降の回転数では表示品質に違いが感じられなかっ た。 項目3−3の動作確認で改善した回転部のバランスは試作品 なので限界があり、多少回転数が上がるにつれて騒音も大きく なった。これらと気づいた点を判断材料として今回の構造の電 光掲示板では、600rpmが一番適していると判断した。 今回の構造で最適だと判断した600rpmのフレームレートは10fpsである。 テレビの映像方式(NTSC・PAL)や8ミリなどと比べ今回の電光掲示板は どの辺りの位置付けになるかを図4−1に示す。 図4−1 フレームレートの比較

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4−2観測2 観測2:1度の制御で変化するデューティー比を大きくしたり、小さ くしたりして各制御値での文字が左右に揺らぐ、ジッタの程 度を観測する。 観測方法:1度に変えるデューティーの時間を0.05μsecから0.35μsec まで変えて文字が左右に揺らぐ、ジッタを観測する。 観測結果 ジッタの観測結果を以下の表に示す。 表4−1ジッタの割合 1度に変える時間 ジッタ 0.05μsec 0.13% 0.10μsec 0.13% 0.15μsec 0.26% 0.20μsec 0.26% 0.25μsec 0.39% 0.30μsec 0.39% 0.35μsec 0.39% 上記の表をグラフにすると以下のようなグラフになる。 グラフ4−2ジッタの割合 0.2 0.3 0.4 0.5 ジッ タ (% ) ジッタ

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考察:グラフ4−2を見ると1度に変えるデューティーの時間が少 ないとジッタの率が低いことがわかる。このことにより、 今回の構造の電光掲示板がドットマトリクス型の電光掲示 板に相当するには0.05μsecが一番適していると判断した。 また1度に変える時間をもっと短くすれば、ジッタが減る と考えたが、今回の使用している発振子では0.05μsecが限 界だった。

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5章まとめ

5−1結論 1)今回の構造の電光掲示板では、チラツキやジッタを観測して 適していると思われる回転数を600rpm、一度に変化するデューテ ィー時間を0.05μsecをベストだと判断した。 20年前のアイディアは簡単な表示制御と回転制御の二つでドッ トマトリクスに相当する表示が可能だった。また「ELECTRON」 と表示させる際、ドットマトリクスでは縦8*横36=288ドット必 要だが、わずか8ドットで実現できた。8ドットで実現できたこ とにより、ドットマトリクス型の電光掲示板に比べて制御線が大 幅に削減できた。さらに、表示制御部の点灯タイミングをずらせ ることにより、360度、表示させる位置を変えることも可能である。 2)実験を通じて、この構成による表示で高い表示品位を得る為に は以下のことが重要であることが分かった。 ・高速回転の場合、ドットの配置が数ミリ未満のずれでも大変な歪 みという影響を及ぼすので、ずれは許されない。 ・ 表示の揺れ(ジッタ)をなくす。 ・毎回同じ位置に表示させる為に、表示制御部の同期が重要であ る。 ・表示制御部を安定して回転させるため、回転部のバランスが重要 である。

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5−2謝辞 本卒業研究を進めるにあたって、御指導いただきました神戸宏先生・杉田 彰久先生に厚くお礼を申し上げます。また、山本真行先生ならびに山本研究 室の方々及び研究室のメンバーの高木伸介氏、岡林広樹氏にも大変お世話に なりました。他、電子・光システム工学科の皆さんにも感謝致します。 5−3参考文献 [1] CQ出版社 トランジスタ技術SPECIAL NO.61 [2] CQ出版社 トランジスタ技術SPECIAL NO.73 [3] オーム社 はじめてのPICマイコン 著者 中尾真治 [4] 講談社 なっとくする電子回路 著者 藤井信生 [5] コロナ社 電子回路 著者 篠田庄司 [6] MICROCHIP社 データシートPIC16F8x [7] MICROCHIP社 データシートPIC16F87x [8]趣味の電子回路工作 http://www.hobby-elec.org/ 作者 井上誠一 [9]電子工作の実験室 http://www.picfun.com/ 作者 後閑哲也 [10] ITD/TRIZの使い方ガイド (株)三菱総合研究所

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6章 添付資料

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6−2TRIZ ツールによる特許調査 TRIZツールによる特許調査・分析の結果(セミナーレポートより) TRIZツールでは特許を分析すればその技術が歴史的にどれくらいの成熟度 であるかを推察出来ると言われており以下のカーブで示される。(TRIZ資料 から引用) グラフ6−1技術の成熟度 t2 t3 t2 t3 t3 t2 t1 T i m e T i m e T i m e T i m e L e v e l o f i n v e n t i o n s N u m b e r o f I n v e n t i o n s T e c h n i c a l p a r a m e t e r P r o f i t I I I I V I I I 2 1 t 1 t1 t1 t 1 t 2 t 3 Sカーブ 発明の数 発明のレベル 収益

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上記をRotary Display と範疇で調べてみると以下の事が分かった。 ディスプレイに関する特許数(年代別) 0 200 400 600 800 1000 1920 1929 1936 1948 1957 1960 1965 1973 1976 1979 1982 1985 1988 1991 1994 1997 2000 2003 年代 特許数 特許数 グラフ2 ディスプレイに関する特許数(年代別) 特許件数1994年から2002年をピークとしており成熟レベル(t3) と考えられる。(尚2003年のDB は不完全と判断した)

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6−3PIC マイコンとは

PIC とは、「Peripheral Interface Controller」で、マイコンとは、「マイクロ コンピュータ」の略です。コンピュータに接続されている周辺機器などを制御 するために開発された。PIC マイコンには CPU(Central Processing Unit 中央 演算装置)、ROM(Read Only Memory 読み出し専用メモリ)、RAM(Random Access Memory 書き換え可能メモリ)、発振回路、リセット回路、I/O ポート、 タイマー、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory 書き換え可能ROM)がワンチップに内蔵されている。図6−2に示す。

その他にもA/D コンバータ、PWM(Pulse Width Modulation パルス幅変調 制御)、シリアルインターフェースなどが内蔵されているものもある。

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6−3−1内部の動作(プログラムの流れ) 演算が中心の処理は最初に、プログラムメモリ(ROM)からプログラミング した命令が読み出され、命令を解読される。解読された命令が、マイコンの各 場所に送られ、それに従って動作する。次に演算対象をデータメモリ(RAM) のあるアドレスから読み出し、演算論理装置の右側のデータとして格納され、 8bit のデータメモリ(ワーキングレジスタ)から演算論理装置の左側のデータ として格納され二つのデータで演算が実行される。演算結果はワーキングレジ スタかSTATUS レジスタに書き込まれる。バイト単位で処理を行った場合、書 き込み場所を指定されておりどちらかに書き込まれる。ビット単位の場合はす べてSTAUS レジスタに書き込まれる。 あるアドレスへジャンプ(移動)といった処理は演算が中心とした処理とは 流れが少し異なってくる。命令を読み出すまでは、同じだが命令で指定した定 数をそのままプログラムカウンタに書き込まれる。以上のような処理をされ各 命令が実行されマイコンが動作している。命令処理のブロック図を図6−3に 示す。 図6−3PIC マイコンの命令処理ブロック図

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6−4PIC マイコンの種類 マイクロチップテクノロジー社から供給されているPIC マイコンの種類は、 ベースライン(命令長 12bit)、ミドルレンジ(命令長 14bit)、ハイエンド(命 令長16bit)の三種類シリーズある。 6−4−1ベースラインシリーズ ベースラインシリーズは、初期に開発された命令長12bit マイコンで機能とし て I/O ポートとタイマーのみしかない古いタイプのものだが、今現在でも人気 があるものもある。 例:12C5xx や 16C5x など 6−4−2ミドルレンジシリーズ ミドルレンジシリーズは、命令長14bitマイコンで豊富に種類があり、最も使 用されている。A/DコンバータやPWM(パルス幅変調制御)やシリアルインター フェース機能が内蔵されているものもある。 例:16F8x や16F8xx など 6−4−3ハイエンドシリーズ ハイエンドシリーズは、ミドルレンジシリーズと比べると、タイマーなどの チャンネル数やbit数が増えるなど、シリーズとしては最強クラスの多機能なマ イコンです。 例:18Cxxx や18Fxx2 など

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6−5開発環境 6−5−1必要な道具 ・ PICマイコンプログラマー(ライター) PICマイコンプログラマーとは、パソコンと接続してプログラミン グしたプログラムをPICマイコンに書き込む装置です。今回は、市販 品を使用した。実物を写真6−1に示す。 ・ パーソナルコンピュータ(パソコン) PICマイコンプログラマーの動作条件がWindows98se以上のバー ジョンで、データを転送するためのシリアルインターフェースがあ ることなので、それ以上のパソコンが必須条件です。 ・PICプログラマー PICマイコンプログラマー(ライター)を制御するためのソフトウ ェアです。今回は、ライターに付属していたソフトウェアを使用し た。 ・ エディタ プログラムを記述するツールである。Windowsのメモ帳やマイク ロチップテクノロジー社が提供するMPLAB IDE(統合開発環境)と いうソフトで開発することが可能です。 ・ アセンブル プログラミングしたプログラムをマイコンが理解できる機械語に 一括変換するソフトウェア。MPLAB IDE付属のMPASMを使用する。

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写真6−1PICマイコンプログラマー(ライター)

6−5−2MPLAB IDEの概要

MPLAB IDE(Integrated Development Environment :統合開発環境)とはマ イクロチップテクノロジー社が全シリーズのPICマイコンに対応した開発環境 を提供するフリーソフトウェアです。 MPLAB IDEに内蔵しているソフトウェ アは、エディタ、アセンブラ(MPASM)、リンカ(MPLINK)、ライブラリア ン(MPLIB)、シミュレータ(MPLAB-SIM)、エミュレータ(MPLAB-ICE,ICD) が有りこのMPLAB IDEのみでソフトウェアの開発環境が整います。

(48)

6−6PIC16F84Aの概要 PIC16F84Aはシンプルな機能のみ内蔵されており、よく書籍などで、製作例 の記事がよく掲載されている。またフラッシュメモリタイプなのでプログラム 書き換えが容易で、PICマイコンを始めて扱う際に、最適なPICマイコンだと思 う。外観を写真6−2、機能一覧を表6−1、ピンの機能一覧を表6−2で示 す。 写真6−2PIC16F84Aの外観 表6−1PIC16F84Aの機能一覧 動作周波数 DC 20MHz プログラムメモリ 1K ワード データメモリ 68byte EEPROM 64byte タイマー タイマー0 ,8bit 割り込み要因 4 I/O ピン 13 ピン(1 ポート Max25mA) 動作電圧 2.0 5.5v パッケージ 18 ピンDIP

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表6−2PIC16F84Aピンの機能一覧 端子番号 端子名 端子の種類 入力バッファ 主な機能 1 RA2 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit2 2 RA3 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit3 3 RA4 T0CKI 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート A,bit4 タイマー0の外部クロック入力 4 MCLR 入力/電源 シュミットトリガ入力 外部リセット入力 5 VSS 電源 - GND 6 RB0 INT 入力/出力 TTL互換入力 シュミットトリガ入力 ポート B,bit0 INT割り込み入力ピン 7 RB1 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit1 8 RB2 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit2 9 RB3 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit3 10 RB4 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit4 入力データ変化割り込み 11 RB5 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit5 入力データ変化割り込み 12 RB6 入力/出力 TTL互換入力 シュミットトリガ入力 ポート B,bit6 入力データ変化割り込み 13 RB7 入力/出力 TTL互換入力 シュミットトリガ入力 ポート B,bit7 入力データ変化割り込み 14 VDD 電源 - 電源 15 OSC2 CLKOUT 出力 - 発振子クロック出力 OSC1 シュミットトリガ入力

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6−7PIC16F876の概要 PIC16F876は、PIC16F84Aと比べると多くの機能が内蔵され、基本性能も飛 躍的に高い。プログラムメモリは8倍、キャプチャー、コンペア、PWM、A/D コンバータなど豊富な機能を備えている。外観を写真6−3、機能一覧を表6 −3、ピンの機能一覧を表6−4で示す。 写真6−3PIC16F876の外観 表6−3PIC16F876の機能一覧 動作周波数 DC 20MHz プログラムメモリ 8K ワード データメモリ 368byte EEPROM 256byte タイマー0 ,8bit タイマー タイマー1, 16bit タイマー2, 8bit キャプチャー キャプチャー16bit, 最大分解能 12.5n 秒 コンペア コンペア 16bit, 最大分解能 200n 秒 PWM 最大分解能 10bit A/D コンバータ 10bit シリアル通信 MSSP, USART 割り込み要因 13 I/O ピン 22 ピン(1 ポート Max25mA) 動作電圧 2.0 5.5v パッケージ 28 ピンDIP

(51)

表6−4PIC16F876のピンの機能一覧 端子番号 端子名 端子の種類 入力バッファ 主な機能 1 MCLR/VPP/THV 入力/電源 シュミットトリガ入力 外部リセット入力 2 RA0/AN0 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit0 3 RA1/AN1 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit1 4 RA2/AN2/VREF- 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit2 5 RA3/AN3/VREF+ 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit3 6 RA4/T0CKI 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート A,bit4 7 RA5/AN4/SS 入力/出力 TTL互換入力 ポート A,bit5 8 VSS 電源 - GND 9 OSC1/CLKIN 入力 シュミットトリガ入力 発振子クロック入力 10 OSC2/CLKOUT 出力 シュミットトリガ入力 発振子クロック出力 11 RC0/TOSO/T1CKI 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit0 12 RC1/T1OSI/CCP2 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit1 13 RC2/CCP1 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit2 14 RC3/SCK/SCL 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit3 15 RC4/SDI/SDA 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit4 16 RC5/SDO 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit5 17 RC6/TX/CK 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit6 18 RC7/RX/DT 入力/出力 シュミットトリガ入力 ポート C,bit7 19 VSS 電源 - GND 20 VDD 電源 - 電源 21 RB0/INT 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit0 シュミットトリガ入力 22 RB1 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit1 23 RB2 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit2 24 RB3/PGM 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit3 25 RB4 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit4 26 RB5 入力/出力 TTL互換入力 ポート B,bit5

(52)

6−8プログラムのソース 6−8−1点灯制御プログラム ;**************************************************** ; 「点灯制御プログラム」 ;**************************************************** LIST P=PIC16F84A INCLUDE "P16F84A.INC"

__CONFIG _CP_OFF & _WDT_OFF & _PWRTE_ON & _HS_OSC ;**************************************************** ; 変数の格納場所を定義 ;**************************************************** TIMX EQU 11 ;**************************************************** ; 点灯パターンを定義 ;**************************************************** P1 EQU B'11111111' P2 EQU B'00110000' P3 EQU B'00001100' P4 EQU B'11111111' P5 EQU B'01111110' P6 EQU B'11000011' P7 EQU B'11000011' P8 EQU B'01111110' P9 EQU B'11001110' P10 EQU B'00111011' P11 EQU B'11111011'

(53)

P13 EQU B'00000011' P14 EQU B'11111111' P15 EQU B'11111111' P16 EQU B'00000011' P17 EQU B'01100110' P18 EQU B'11000011' P19 EQU B'11111111' P20 EQU B'01111110' P21 EQU B'11011011' P22 EQU B'11011011' P23 EQU B'11111111' P24 EQU B'11111111' P25 EQU B'11000000' P26 EQU B'11000000' P27 EQU B'11111111' P28 EQU B'11111111' P29 EQU B'11011011' P30 EQU B'11011011' P31 EQU B'11111111' P32 EQU B'11111111' P00 EQU B'00000000'

(54)

;**************************************************** ; 初期化設定 ;**************************************************** ORG 0 START BSF STATUS,RP0 CLRF TRISB MOVLW B'11111111 MOVWF TRISA BCF STATUS, RP0 CLRF TRISA CLRF TRISB ;**************************************************** ; メインルーチン ;**************************************************** MAIN BTFSC PORTA,0 ;RA0をチェック CALL PA1 ;HレベルならP1を呼ぶ GOTO MAIN ;**************************************************** ; 点灯制御サブルーチン ;**************************************************** PA1 MOVLW P1 MOVWF PORTB CALL TIMX_1

(55)

MOVLW P2 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P3 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P4 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P5 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P6 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P7 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P8 MOVWF PORTB

(56)

MOVLW P9 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P10 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P11 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P12 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P13 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P14 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P15 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P16

(57)

MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P17 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P18 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P19 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P20 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P21 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P22

(58)

MOVLW P24 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P25 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P26 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P27 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P28 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P29 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P30

(59)

MOVLW P31 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P32 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB CALL TIMX_1 MOVLW P00 MOVWF PORTB RETURN

(60)

;**************************************** ; 遅延サブルーチン 100.4usec ;**************************************** TIMX_1 MOVLW D'62' ;1サイクル MOVWF TIMX ;1サイクル TIMX_2 NOP ;1サイクル DECFSZ TIMX,F ;1+1+2=4 GOTO TIMX_2 ;2-1+4*62=249 RETURN ;249+2=251 251*0.4μ=100.4μsec END 6−8−2DCモータ制御プログラム ;****************************************************** ; 「DCモータの制御プログラム」 ;****************************************************** LIST P=PIC16F876 INCLUDE "P16F876.INC"

__CONFIG _CP_OFF & _WDT_OFF & _PWRTE_ON & _HS_OSC ;********************************************************

; 変数の格納場所を定義

;******************************************************** CNT1 EQU 20

(61)

;******************************************************** ; 変数の値を定義 ;******************************************************** OUT_0 EQU D'1' ;******************************************************** ; 初期化設定 ;******************************************************** ORG 0 GOTO START ORG 4 GOTO MAIN START BSF STATUS,RP0 MOVLW B'00000001' MOVWF TRISA CLRF TRISB CLRF TRISC BCF STATUS,RP0 ;**************************************************** ; ポートのモード設定 ;**************************************************** BSF STATUS,RP0 MOVLW B'00000111' ; ADFM=0 左に格納 PCFG=H’ 07’ 全てデジタルポート

(62)

;**************************************************** ; パルス幅変調設定 ;**************************************************** CLRF TMR2 BSF STATUS,RP0 MOVLW D'255' ;周期=(PR2+1)* 4 * 発振子周期 * タイマー2プリスケーラ値 MOVWF PR2 BCF STATUS,RP0 MOVLW B'00001100' ;CCP1X&Y=xx00 PWM=11xx MOVWF CCP1CON MOVLW D'255' MOVWF CCPR1L ;デューティー比=( CCPR1L+CCP1X+CCP1Y ) *発振子周期 * タイマー2 MOVLW B'00000100' ;x1xxタイマー2ON プリスケーラ値xx00=1:1 MOVWF T2CON ;**************************************************** ; 割り込み時間設定 ;**************************************************** BSF STATUS,RP0 MOVLW D'256' ; プリスケーラ値1: 256 MOVWF OPTION_REG BCF STATUS,RP0 MOVLW D'60' MOVWF TMR0 ;**************************************************** ; 割り込み禁止解除 ;**************************************************** CLRF CNT1

(63)

;***************************************************** ; 割り込み待ち ;***************************************************** WAIT BSF INTCON,T0IE BTFSS PORTA,0 GOTO WAIT INCF CNT1,F ;変数CNT1に+1加算 MOVF CNT1,W ;変数CNT1をWレジスタに格納 GOTO WAIT ;***************************************************** ; 基準値とカウント数比較 ;***************************************************** MAIN MOVLW D'3' ;基準値 SUBWF CNT1,W ;基準値と変数CNT1を減算 BTFSC STATUS,C ;正 C=1 0 C=1 負C=0 GOTO LOW_S GOTO FAST_S ;**************************************************** ; 保持&減速処理 ;**************************************************** LOW_S BTFSC STATUS,Z ;演算結果が1なら次の命令をスキップ GOTO HOLD

(64)

HOLD CLRF CNT1 MOVLW B'00000000' MOVWF INTCON MOVLW D'60' MOVWF TMR0 RETFIE ;**************************************************** ; 加速処理 ;**************************************************** FAST_S MOVFW OUT_0 SUBWF CCPR1L,F ; CCPR1L からOUT_0を減算 BTFSC STATUS,C ;オーバーフローが発生してないとスキップ CLRF CCPR1L CLRF CNT1 MOVLW B'00000000' MOVWF INTCON MOVLW D'60' MOVWF TMR0 RETFIE END

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