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消防力適正配置調査報告

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消防力適正配置調査報告

(概要版)

平成25年12月

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はじめに 本市では、総合計画の基本目標の一つに「誰もが自由に移動しやすい安全に 暮らせるまち」を掲げ、その基本的政策として「市民と行政で築く安全なまち づくり」に努めています。 消防本部では、この基本政策を実現するため、「消防力の強化・消防救急体制 の充実」を重点的な施策と位置付け、消防署所の配置や出動範囲の適正化に取 り組むこととしています。 具体的には、「8 分消防 5 分救急」の実現に向け、救急車の出動指令から現場 到着までの平均時間の目標を 5 分とし、消防署所の配置や出動範囲の適正化を 行うものです。 これまで、平成 20 年 11 月に本市中央部の曽井町に中消防署中央分署を開設 するとともに、平成 22 年 4 月には救急出動に限定されていた北西及び西南救急 分駐所に消防車を配備して消防出張所とし、火災への対応も可能としてきまし た。 しかしながら、中央分署開設により本市中央部の現場到着時間が大幅に改善 されたものの、北部及び南部地域の一部では依然として現場到着に時間を要す る地域が残っています。 消防本部では、この課題を解決するため、平成 25 年度に一般財団法人 消防 科学総合センターに消防力の適正配置調査を委託して、全市的な視点から消防 署所の配置を検討し、消防車や救急車の現場到着時間の短縮に必要な拠点整備 についての調査を実施しました。

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消防力適正配置調査(概要版)目次 第1章 消防力適正配置調査の内容 1.1 調査の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.2 調査の内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.3 調査の方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 第2章 消防力適正配置の評価・算定方法 2.1 消防力適正配置の評価指標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.2 署所位置の評価指標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.3 消防車両配置の評価指標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 2.4 評価指標の算定方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 2.5 消防力適正配置の算定方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 第3章 現状の消防力配置における運用効果の算定 3.1 現状の消防力配置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 3.2 消防署所の運用効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 3.3 消防車両の運用効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 第4章 消防署所の適正配置の検討 4.1 南消防署の移転 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 4.2 南部地域への署所新設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 4.3 北部地域への署所新設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 4.4 南部・北部地域への署所新設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 4.5 消防署所の適正配置の検討結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

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第1章 消防力適正配置調査の内容 1.1 調査の目的 本調査は、消防需要に対応した効率、効果的な消防体制の構築に向けた科学 的資料として、現状の消防力並びに課題を把握した上で、課題改善のためのケ ーススタディ(試算)を実施し、今後の消防力整備の方策検討に資することを 目的とする。 1.2 調査の内容 本調査は、四日市市消防本部管内(以下「管内」という。)における道路状況、 災害発生状況等のデータを基に、管内で発生する災害に最も効率的に対処でき る消防力の適正な配置をシステム工学的方法を用いて分析し、検討する。 その対象とする消防力及び検討内容は、以下のとおりである。 (1) 検討対象消防力 ① 消防署所 ② 消防車両 ・消防ポンプ自動車(以下、「ポンプ車」という。) ・救急車 ・はしご車 ・救助工作車 ここで検討する消防車両は、当番人員による第1出動として災害発生直後に 出動可能な台数を前提としている。 また、配置を検討するに当たって、対象は災害(平常時の建物火災及び救急 事案等)としている。

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(2) 検討内容 ① 現状の消防力の運用効果の算定 現状の署所位置及び車両配置での消防車両の出動から現場到着までの時間 (以下「走行時間」という。)を消防力の運用効果の指標とし、これらを算定 することにより、管内における消防力の水準を把握する。 ② 消防力の適正配置と運用効果の算定 今後、想定される消防署所の適正配置と運用効果を算定し、①で求められ た算定値との比較検討等を行う。 ③ 消防体制の整備方策の検討 以上の算定結果を整理し、消防力の増強や署所体制の再編等、将来的な消 防体制の整備方策について検討する。 1.3 調査の方法 本調査では、次の方法により消防力の評価・算定を行う。 (1) 算定のユニットの設定 管内全域をメッシュ(格子)で分割し、1 つのメッシュを算定のユニット(単 位)とする。メッシュは、経緯度に基づく標準地域メッシュの 8 分の 1 地域メ ッシュを用いた。1 メッシュは、東西約 143m、南北約 116mである。 (2) メッシュ属性データの作成 まず、次の手順により街区を設定する。 ① 原則として丁目ごとに設定する。 ② 1 つの街区の人口は、概ね 100 人以上とする。 ③ 街区には山や田畑、原野等、建物が無いところは含めない。ただし、住 宅団地等の造成が見込まれる区域については、現在建物が無くても街区 として設定する。

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本調査では、管内の詳細な運用効果の把握を目的に、算定結果は管内に 26 あ る地区別(四日市市 24、三重郡朝日町及び川越町)に集計することとしている。 これら1つ1つの街区について、次のものを属性データとして準備する。 ① 人口と世帯数 ② 平成 19 年から平成 24 年までの 6 年間の建物火災の発生件数 ③ 平成 21 年から平成 24 年までの 4 年間の救急事案の発生件数 ④ 平成 19 年から平成 24 年までの 6 年間の救助事案の発生件数 次に、これらの街区属性データを、街区の形状を基にコンピュータ処理によ りメッシュデータに変換する。例えば、人口の場合、1 つの街区の中で一様に分 布していると仮定し、街区の人口を含有メッシュ数で割ることにより 1 メッシ ュ当たりの人口として計算する。 (3) 道路ネットワークデータの作成 管内の主要道路のネットワークデータを作成する。 消防車両は、災害が発生した場合、このネットワークを決められた速度で走 行して出動するものとする。 主要道路の状況は、図 1.3 に示すとおりであり、道路ネットワークは、消防車 両が実際に走行できる速度として 3 つの区分(時速 20 ㎞、30 ㎞及び 40 ㎞)に 分類した。 なお、現在工事中の北勢バイパスについては曽井町地内の国道 477 号までの 延長を反映させるとともに、国道 477 号については菰野町地内までの延長を反 映させたが、東名阪自動車道及び伊勢湾岸自動車道については、管内の通常災 害への出動には使用していないことから反映させていない。

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(4) 消防本部データの作成 消防本部について、次のデータを準備する。 ① 消防署所の位置 ② 消防車両(ポンプ車、救急車等)の配置台数 (5) 消防力運用効果及び適正配置の算定 現状の消防体制及び消防力配置に対して、道路ネットワークデータを基に、 各メッシュで災害が発生したときの消防車両の走行時間を計算する。これをそ れぞれのメッシュの人口密度、火災や救急事案等の発生頻度等を考慮して管内 全域あるいは地区別に平均する。そして、これらを評価指標として消防力の適 正配置の検討を行う。

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第2章 消防力適正配置の評価・算定方法 2.1 消防力適正配置の評価指標 消防力の位置や配置を評価・算定するためには、比較するための指標を定め ておく必要がある。 指標として考えられるものの例として、署所からある一定範囲内の人口比率、 火災や救急に対するポンプ車や救急車の走行時間等が考えられる。 どのような評価指標を用いるかは、対象とする消防力によって異なってくる が、本調査では、次に示す評価の指標を用いる。 なお、ここで定める指標の傾向が将来大きく変化したり、より消防需要を的 確に説明できる指標が明らかになった場合には、指標について再検討すること も必要である。 2.2 署所位置の評価指標 消防署所は災害に対する警防活動の拠点である。 また、「消防力の整備指針」に見られるように、必要な署所数や位置等を検討 する場合は、火災に重点を置くのが一般的である。一方で、出動件数を見ると、 火災よりも救急事案の方が圧倒的に多く、その差は 100 倍近くあることから、 救急需要に対しても重点を置いて消防力を配置することも必要である。 署所位置を検討するに当たっては、署所からポンプ車や救急車といった消防 車両がいかに早く現場に到着できるかが最も重要な要素となる。 そこで、本調査では建物火災と救急事案を基に、新たに消防需要を指標化す ることとした。指標値は、管内で発生する建物火災と救急事案の総数の比を1 対1とし、建物火災あるいは救急事案に比例して指標値を街区ごとに求め、管 内全域の指標値が 100,000(建物火災指標値 50,000+救急事案指標値 50,000) になるものとしている。このときの各地区の指標値を示したものが表 2.1 である。

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表 2.1 消防需要の指標値

○地区の火災需要指標値= 50,000 × 地区の建物火災件数 / 管内の建物火災件数 ○地区の救急需要指標値= 50,000 × 地区の救急事案件数 / 管内の救急事案件数

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2.3 消防車両配置の評価指標 区分 評価指標 ポンプ車 過去 6 年間に発生した建物火災発生件数を世帯数で按分した 数値を基に、最先着及び第 2 着ポンプ車が現場に到着するまで の時間 救急車 過去 4 年間に発生した救急発生件数を基に、出動から現場到着 までの時間(同時多発を考慮) はしご車 中高層建物数の分布を基に、中高層建物火災の現場に到着する までの時間 救助工作車 過去 6 年間に発生した救助発生件数を基に、救助現場に到着す るまでの時間 2.4 評価指標の算定方法 (1) 署所及びポンプ車等の走行時間 署所及びポンプ車等については、発災現場から最も近い署所の消防車両が 出動するものと考え、火災等が同時多発することは考慮していない。 平均走行時間は、各メッシュで建物火災等が発生したときの走行時間に、 消防需要を意味するそのメッシュの火災等発生頻度*をウエイトとして掛け、 これを計算しようとする地域の火災等の予想発生件数で割って算出する。 * 消防署所 : 地区の建物火災件数を世帯数で按分したもの及び救急事案件数 を基に作成する消防需要指数値 ポンプ車 : 地区の建物火災件数を世帯数で按分したもの はしご車 : 各メッシュの中高層建物数 救助工作車 : 各メッシュの救助事案発生件数 (2) 救急車の走行時間 救急車については、出動の対象となる救急事案発生件数が非常に多く、常 に発生地点の直近の署所から出動できるとは限らないため、各メッシュの平 均走行時間に 2 番目あるいは 3 番目の署所から出動する確率も考慮して平均 走行時間を算出する。

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2.5 消防力適正配置の算定方法 消防力の適正配置を計算する場合、評価の目安となる指標が「最大」あるい は「最小」となるような配置を探すことになる。この目安となる指標を「最優 先指標(「目的関数」とも言う)」とする。 消防署所の評価指標は、最寄りの消防車両が、消防需要(世帯数)に到着す るまでの時間(平均走行時間や一定時間内に到着できる比率)である。 この評価指標の中から最優先指標(目的関数)を設定する場合、具体的には 次のような観点がある。 ・消防需要(世帯数)に対する消防車両の平均走行時間を短くする。 ・一定時間内に到着できる消防需要(世帯数)の比率を大きくする。 本調査では最優先指標(目的関数)として、一定時間内の到着率を設定する が、この場合には基準とする時間をどの程度にするかによって、適正として得 られる配置が異なってくる。 一般に、基準とする時間を短くすると火災の発生頻度が高い市街地に署所が 集中配備され、長くすると1つの署所で管轄できる領域が広がるため署所は分 散配置される傾向が見られる。 基準となる時間をどのくらいに設定するかは、対象地域の広さや密集状況、 消防力の総数によって異なり、実際に適正配置を計算するときに試行錯誤的に 決めることになる。例えば、5 分としたとき消防力が集中しすぎるようであれば、 8 分あるいは 10 分と大きくしていく。仮に 10 分と設定した場合、災害に対し て消防車両が 10 分以内に到着できればよいというわけではなく、10 分以内に 到着できる災害の比率を最大化することを意味する。ただし、対象地域に不相 応な大きな時間を設定すると、算定結果に意味が無くなるので注意が必要であ る。 そこで、本調査ではそれぞれのケーススタディにおいて、指標となるいくつ かの時間を設定して適正配置の算定を行い、得られた複数の結果と現状配置を 比較しながら、検討すべき結果を選択し、検討を行うこととする。

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第3章 現状の消防力配置における運用効果の算定 3.1 現状の消防力配置 各署所には、下表に示すように消防車両が配置されている。ただし、ここで 示した台数は、当番人員による第 1 出動が可能な台数である。 配置署所名称 ポンプ車 救急車 中消防署 2 2 中央分署 2 1 西分署 1 1 北消防署 2 1 朝日川越分署 1 1 北西出張所 1 1 南消防署 2 2 西南出張所 1 1 合計 12 10 ※乗り換えによる運用を行っており、車種ごとの出動可能台数を表す。 3.2 消防署所の運用効果 ここでは、現状の消防署所配置について、運用効果の算定を行う。 署所から、4.5 分、7.0 分、9.5 分、12 分及び 15 分以内に到着できる消防需要 指標の比率と平均走行時間を示したものが表 3.2、各メッシュへの署所からの走 行時間を色分けしたものが図 3.2 である。 全域の走行時間は平均 5.2 分で、4.5 分以内に到着できる指標は 42%、7.0 分 以内 80%、9.5 分以内 94%、12 分以内 100%、15 分以内 100%である。 概ね 7.0 分以内に 8 割程度、9.5 分以内に 9 割の消防需要をカバーしているこ とがわかる。

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図 3.2 消防署所からの走行時間(現状署所) ※白地は 、山 林、田畑 、人 口 10 0 人 未 満の地域 等

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3.3 消防車両の運用効果 (1) ポンプ車の運用効果 ポンプ車は、消防署及び中央分署に 2 台、他の署所に各 1 台配置されてい る。現状のポンプ車配置における建物火災への最先着及び第 2 着ポンプ車の 運用効果は次のとおりである。 なお、運用効果の算定においては、災害現場から最も近い署所の消防車両 が出動するものと考え、建物火災が同時多発することは考慮していない。 ※「消防力の整備指針」(消防庁告示)における最先着隊の限界走行時間は 4.5 分 (2) 救急車の運用効果 救急車は、各署所に配置されており、特に中及び南消防署には 2 台配置さ れている。現状の救急車配置における運用効果は次のとおりである。 なお、運用効果の算定においては、出動の対象となる救急事案発生件数が 非常に多く、常に発生地点の直近の署所から出動できるとは限らないため、2 番目あるいは 3 番目の署所から出動する可能性も考慮している。 到着できる指標(累積:%) ポンプ車 (全域) 建 物 火 災件数 4.5 分以内 7 分以内 9.5 分以内 12 分以内 15 分以内 平均走行 時間(分) 最先着 43 80 95 100 100 5.2 第 2 着 406 36 67 83 95 99 6.2 到着できる指標(累積:%) 救急車 救 急 発 生件数 5 分以内 7.5 分以内 10 分以内 15 分以内 20 分以内 平均走行 時間(分) (全域) 53,065 47 77 95 100 100 5.4

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(3) はしご車の運用効果 はしご車は、中、北及び南消防署に各 1 台配置されている。現状のはしご 車配置における運用効果は次のとおりである。 なお、運用効果の算定においては、ポンプ車と同様に災害が同時多発する ことは考慮していない。 ※「消防力の整備指針」(消防庁告示)におけるはしご車の限界走行時間は 30 分 (4) 救助工作車の運用効果 救助工作車は、中及び北消防署に配置され、南消防署には救助工作機能付 き消防ポンプ車が配置されている。現状の救助工作車配置における運用効果 は次のとおりである。 なお、運用効果の算定においては、ポンプ車と同様に災害が同時多発する ことは考慮していない。 到着できる指標(累積:%) はしご 車 中 高 層 建物数 5 分以内 10 分以内 15 分以内 20 分以内 30 分以内 平均走行 時間(分) (全域) 1,515 64 91 97 99 100 5.0 到着できる指標(累積:%) 救助工 作車 救 助 発 生件数 5 分以内 10 分以内 15 分以内 20 分以内 30 分以内 平均走行 時間(分) (全域) 796 44 82 94 98 100 7.0

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第4章 消防署所の適正配置の検討 4.1 南消防署の移転 本調査では、南消防署の庁舎が建築後約 40 年経過しており、将来、改築等の 必要があることから、まず、現状の署所配置において南消防署を移転した場合 の運用効果について検討した。 その結果、南消防署移転の適正位置は、泊小柳町地内の国道 1 号 日永五南交 差点付近となる。 当該位置へ南消防署を移転することにより、管内全域における平均走行時間 は 0.1 分短縮され、5.1 分となる。 また、日永地区においては 4.5 分以内の到着比率が 18%から 93%となり、平 均走行時間も 2.7 分短縮されるなど、日永、四郷、内部の 3 地区で運用効果が 上がるが、楠地区では 4.5 分以内の到着比率が 0%となり、平均走行時間も 3.7 分遅れるなど、楠、塩浜、河原田の 3 地区で運用効果が低下する。 (1) 現状の署所配置において南消防署を移転した場合の運用効果 ※ 括弧内は現状配置との差分 到着できる指標(累積:%) 地区名 消 防 需 要指標 4.5 分以内 7 分以内 9.5 分以内 12 分以内 15 分以内 平均走行 時間(分) 塩浜 日永 四郷 内部 河原田 楠 3,507 5,416 5,959 3,207 1,726 2,843 38(-31) 93 (75) 5 (5) 25 (14) 28(-22) 0(-12) 69(-14) 100 (5) 82 (60) 84 (32) 68(-20) 4(-68) 79 (-9) 100 100 (13) 97 (10) 97 (-1) 36(-55) 87(-10) 100 100 100 100 87(-13) 96(-4) 100 100 100 100 100 6.8(2.6) 3.0(-2.7) 6.3(-2.1) 5.9(-1.3) 6.1(1.3) 10.3(3.7) 全域 100,000 45 (3) 82 (2) 94 99 (-1) 100 5.1(-0.1)

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図 4.1 現状の署所配置において南消防署を移転した場合の消防署所からの走行時間

(南消防署)

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4.2 南部地域への署所新設 南部地域の現状の署所配置は、沿岸部の塩浜地区に南消防署、西部の小山田 地区に西南出張所が配置されている。 南部地域で平均走行時間が遅い地区は水沢、四郷、内部地区であるが、その 内、消防需要指数が最も高い地区は四郷地区である。 このことから、現状の署所配置において、四郷地区への運用効果を中心に南 部地域における署所の新設を検討した結果、その適正位置は、笹川八丁目地内 の県道 44 号 宮妻峡線 南部丘陵公園前交差点付近となる。 当該位置へ署所を新設することにより、管内全域における平均走行時間は 0.3 分短縮され、4.9 分となる。 また、四郷地区において 4.5 分以内の到着比率が 0%から 55%となり、平均 走行時間も 4.0 分短縮されなど、四郷、内部、日永の 3 地区で運用効果が上が る。 (1) 南部地域へ署所を新設した場合の運用効果 ※ 括弧内は現状配置との差分 (2) 南部地域新設署所の消防力 配置署所名称 ポンプ車 救急車 南部地域活動拠点 1 1 到着できる指標(累積:%) 地区名 消 防 需 要指標 4.5 分以内 7 分以内 9.5 分以内 12 分以内 15 分以内 平均走行 時間(分) 日永 四郷 内部 5,416 5,959 3,207 45(27) 55(55) 35(24) 100 (5) 92(70) 87(35) 100 100 (13) 100 (13) 100 100 100 100 100 100 4.6(-1.1) 4.4(-4.0) 5.2(-2.0) 全域 100,000 48 (6) 86 (6) 96 (2) 100 100 4.9(-0.3)

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4.3 北部地域への署所新設 北部地域の現状の署所配置は、沿岸部の富田地区に北消防署、三重郡朝日町 に朝日川越分署、西部の保々地区に北西出張所が配置されている。 北部地域で平均走行時間が遅い地区は八郷、下野、県地区であるが、その内、 消防需要指数が最も高い地区は八郷地区である。 このことから、現状の署所配置において、八郷地区への運用効果を中心に北 部地域における署所の新設を検討した結果、その適正位置は、中村町地内の県 道 64 号 上海老茂福線(通称:富田山城線)四日市東 I.C 交差点付近となる。 当該位置へ署所を新設することにより、管内全域における平均走行時間は 0.3 分短縮され、4.9 分となる。 また、八郷地区において 4.5 分以内の到着比率が1%から 60%となり、平均 走行時間も 5.7 分短縮されるなど、八郷、下野、大矢知、三重、羽津の 5 地区 で運用効果が上がる。 (1) 北部地域へ署所を新設した場合の運用効果 ※ 括弧内は現状配置との差分 (2) 北部地域新設署所の消防力 配置署所名称 ポンプ車 救急車 北部地域活動拠点 1 1 到着できる指標(累積:%) 地区名 消 防 需 要指標 4.5 分以内 7 分以内 9.5 分以内 12 分以内 15 分以内 平均走行 時間(分) 三重 羽津 大矢知 八郷 下野 6,258 4,657 4,244 3,260 2,111 20 (8) 23 (2) 29(13) 60(59) 16(15) 93(26) 93 99(23) 93(85) 97(55) 100 (5) 99 100 100(67) 100(4) 100 100 100 100(3) 100 100 100 100 100 100 5.7(-0.9) 5.5(-0.1) 5.0(-1.1) 4.2(-5.7) 5.7(-2.0) 全域 100,000 46 (4) 87 (7) 97 (3) 100 100 4.9(-0.3)

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(24)

4.4 南部・北部地域への署所新設

南部・北部に署所を新設した場合の運用効果は表 4.4 であり、管内全域の平均 走行時間は 0.7 分短縮され、4.5 分となる。

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4.5 消防署所の適正配置の検討結果 本調査では、まず、現状の署所配置において、南消防署を移転した場合の運 用効果について検討したところ、日永、四郷、内部の 3 地区で運用効果が上が るものの、楠、塩浜、河原田の 3 地区で運用効果が低下し、特に楠地区の平均 走行時間が 3.7 分遅れ、10.3 分となるなど、現状の署所配置で南消防署を移転 した場合は、一部の地区で消防力が低下することになる。 次に、現状の署所配置において、署所の新設による運用効果を検討したとこ ろ、南部地域では、四郷地区の笹川八丁目地内 県道 44 号 宮妻峡線 南部丘陵 公園前交差点付近、北部地域では、八郷地区の中村町地内 県道 64 号 上海老茂 福線(通称:富田山城線)四日市東 I.C 交差点付近に署所を新設することにより、 南部地域では四郷、内部、日永の 3 地区、北部地域では八郷、下野、大矢知、 三重、羽津の 5 地区で運用効果が上がり、また、管内全域における平均走行時 間も現状の 5.2 分から 0.7 分短縮され、4.5 分となり、管内全域における時間短 縮の効果が見られる。 なお、署所を新設しても運用効果に変化が見られずに平均走行時間が改善さ れない地域が一部残ることから、署所新設後の運用体制等について検討する必 要がある。

表 2.1  消防需要の指標値
図 4.2  南部地域へ署所を新設した場合の消防署所からの走行時間
図 4.3  北部地域へ署所を新設した場合の消防署所からの走行時間
表 4.4  南部・北部地域へ署所を新設した場合の運用効果

参照

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