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がんの臨床試験の意義と役割

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Academic year: 2021

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(1)

がん臨床試験の意義と役割

もっと知ってほしい「がんの臨床試験・治験」のこと

国立がんセンターがん対策情報センター

山本精一郎

(2)

本日のトピックス

がんの臨床試験がなぜ必要か

一般薬とがん治療開発との違い

臨床試験・治験とは

(3)

治療開発(臨床試験)の流れ

Phase I 安全性

×

×

× ×

×

Phase II 有効性

×

×

×

×

Phase III 従来の標準薬 ・標準治療 新しい標準薬 ・標準治療 総合評価 3

(4)

単剤 第I相 単剤 第II相 単剤 第III相 前臨床研究 臨床導入 販売承認 市販後再審査 第Ⅳ相 市販後調査 実 地 医 療 で の 使 用 製造販売後臨床試験 研究者主導臨床試験 公費臨床試験・自主研究 医局主導臨床試験 Meta analysis 治療の最適化の研究 ・ 患者選択 ・ 投与量/投与法、併用? 治験 RCT による evidence は治験からも得られる

一般薬の治療開発

新しい標準治療

(5)

外科的切除(手術) 放射線治療 薬物治療 (化学療法・遺伝子治療) 早期胃癌 早期 頭頚部癌 小児白血病・リンパ腫 化学放射線療法 食道癌 術後補助照射 乳癌 術前補助化学療法 術後補助化学療法 大腸癌 手術+化学 放射線療法 肺癌

がん治療の特徴:集学的治療

5

(6)

I相II相III相 集学的治療 第II相 前臨床研究 集学的治療 第III相 臨床導入 販売承認 市販後再審査 集学的治療 第I相IV相 併用 第II相 併用 第III相 併用 第I相 治験 実 地 医 療 で の 使 用 製造販売後 臨床試験

がんの治療開発

研究者主導臨床試験 新しい標準治療 2006年~「抗悪性腫瘍薬の臨床評価に 関するガイドライン」改訂により、非小細胞 肺癌、胃癌、大腸癌、乳癌はphase III が必要となった。

(7)

医薬品薬効大分類別生産金額(2005年)

循環器官用薬 1兆3041億円 20.4% 消化器官用薬 5873億円 9.2% その他の代謝性医薬品 6306億円 9.9% 中枢神経系用薬 5660億円 8.9% 腫瘍用薬 1378億円 2.2% (第16位) 抗生物質製剤 3470億円 5.4% 外皮用薬 5.5% 血液・体液用薬 5.2% 生物学的製剤 3.6% アレルギー用薬 3.7% ビタミン剤 3.1% 感覚器官用薬 3.4% 体外診断用 2.8% 7

(8)

1. ブロプレス 11. アムロジン 21. オルメテック 41. ロキソニン 2. ノルバスク 12. ベイスン 22. ハルナール 42. アレグラ 3. ディオバン 13. タケプロン 23. エパデール 33. アクトス 43. オメプラール 4. リピトール 14. アリセプト 24. ムコスタ 34. フロモックス 44. イオパミロン 5. エポジン 15. パキシル 35. ペグイントロン 45. リスパダール 6. メバロチン 16. ミカルディス 26. オパルモン 36. リポバス 46. キサラタン 7. モーラス 17. クラビット 27. アダラート 37. ジプレキサ 8. ガスター 18. エスポー 28. パリエット 38. ラジカット 48. クラリス 19. オノン 49. コニール 10. ニューロタン 20. プレタール 30. メチコバール 40. オムニパーク 50. パナルジン

医療用医薬品売上高トップ50 (2006年度)

62. リツキサン、 78. アリミデックス、 82. エルプラット、 88. ハーセプチン 9. リュープリン 25. カソデックス 29. ティーエスワン 31. グリベック 32. タキソール 39. ゾラデックス 47. ユーエフティー

(9)

抗がん剤開発の成功確率

 臨床試験に入った医薬品候補が FDA 申請に至る確率

5

%

(10)

医薬品市場と抗がん剤開発

製薬企業にとって必ずしも魅力的ではない • 小さいマーケット:患者1人あたりの消費量少ない • 開発リスク/負担が大きい:副作用報告、補償など さらに抗がん剤治療はがん治療の一部にすぎない

市場原理、製薬企業まかせでは抗がん剤開発は進まない。 特に集学的治療の開発には研究者主導の臨床試験が必要不可欠!

(11)

1.リピトール 11.ハーセプチン 21.ブロプレス/アタカ ンド 31.タケプロン/プレ バシッド 41.ハルナール/フ ローマックス 2.プラビックス 12.ジプレキサ 22.シンバルタ 32.アバプロ/アプロ ベル 42.セレブレックス 3.アドベア/セレタイ13.セロクエル 23.グリベック 33.スピリーバ 43.リリカ 4.リツキサン/マブ セラ 14.シングレア/キ プレス 24.コザール/ニューロ タン 34.タキソテール 44.ノボラピッド/ノボ ミックス 5.エンブレル 15.ヒュミラ 25.ランタス 35.クラビット/リーバキン /タバニック 45.ガーダシル 6.レミケード 16.クレストール 26.アリセプト 36.ノルバスク/アムロ ジン 46.オキシコンチン 7.ディオバン(合剤 含む) 17.アクトス 27.リスパダール (全) 37.トパマックス/ト ピナ 47.バイトリン 8.ネクシアム 18.エフェクサーXR 28.アラネスプ/ネス38.プレベナー 48.ミカルディス 9.エポジェン/エスポー/ プロクリット 19.ロベノックス 29.ニューラスタ 39.パリエット/アシ フェックス 49.オルメテック/ベ ニカー 10.アバスチン 20.レクサプロ/シプ ラレックス 30.エビリファイ 40.パントゾール/プロト ニックス 50.ゼチーア

医療用医薬品売上高トップ50(2008年度)

ユート・ブレーン(株)HPより 網がけ:抗がん剤、赤字:分子標的

(12)

臨床試験とは?

患者を用いて行われ、かつある特定の医学的条件に合

致する将来の患者に対して、最適な治療法を明らかに

すべく企図された

計画的実験。

Clinical Trials - S. J. Pocock

患者を対象

に、

治療などの

「介入」

を伴う、

(13)

臨床研究 臨床試験 薬剤、手術、放射線治療などのあ らゆる治療法や予防法、看護技術 (ケア)などの評価の目的で行う前 向きの臨床研究 治験 製薬企業・医師がスポンサーと なって行う製造または輸入販売承 認申請を行うための臨床試験 症例研究 調査研究(観察研究) ケースコントロール研究 コホート研究 製造販売後臨床試験 製薬企業がスポンサーとなって行 う市販後の再評価・安全性情報の 補充を目的とした臨床試験

“治験”と臨床試験

13

(14)

臨床研究の種類

観察研究

症例報告 ケースシリーズ研究 ケースコントロール研究 コホート研究

臨床試験

予防・診断・治療・ケア

企業主導臨床試験

研究者主導臨床試験

(市販後“の”臨床試験) ・治験 ・市販後臨床試験

17%

0.6%

臨床試験の 3.5% %:日本癌治療学会2001の全発表演題に占める割合 臨床試験の 96.5% 14

(15)

15

言っていることは正しいですか ?

あなたのがんには「化学療法」と「手術」の 2通りの治療方法があります.私の今まで の経験ですと,手術を受けた患者さんの 方が,ずっと予後が良いようです.だから, あなたのがんの治療にも手術の方をお勧 めします. あるドクター

(16)

16  手術をすると予後が良い 手術をしないで化学療法をすると予後が悪い 

だから,手術の方が良い治療法だ

臨床現場の

経験

によれば・・

手術

手術しない

予後

手術

予後が良い

悪い

(17)

17

(18)

18

予後が良い

もしかして・・!

見かけ上の関連 かもしれない?

良い

悪い

手術

手術しない

悪い

予後

手術

全身

状態

全身状態が交絡の原因 (交絡因子) この現象を

交絡

という

(19)

19  ランダム化  確率に基づいてランダムに治療法を割り付ける  比較可能性が担保される  同じ治療をしたとしたら,同じ結果になることが期待できる  結果が異なれば,「それは治療法が違うから」と言うことができる 手術 化学療法 実際にはコンピュータを 使うが基本的には同じ

交絡が無いことを保証する唯一の手段

(20)

学会発表:当科における局所進行Xがんに対

するY療法の検討

切除不能進行

Xがんに対するY療法の位置づけについて

はいまだ不明確である

当院で

Y療法を行った15例に対し、成績をレトロスペクティ

ブに検討

抗腫瘍効果は見られなかったが、生存期間については良

好な成績が得られた

Yは長期生存を期待しうる治療法であり、今後さらに症例を

増やし検討を重ねたい

これでは何もわかりません

(21)

各種がん治療ガイドライン

のエビデンスの記述

胃癌治療ガイドライン医師用

2004年4月改訂

 日本における文献は比較試験等が少なく、外国のエビデンスレベ ルに当てはめると低いものが多い。 

大腸癌治療ガイドライン医師用

2005年版

 内視鏡治療や手術ではランダム化比較試験がほとんどないこと、 からエビデンスレベルや推奨の設定がかなり困難 

食道癌診断・治療ガイドライン

2007年4月版

 信頼度の高いエビデンスが得られ難く、また実際に、そのような文 献が必ずしも多いとはいえない。 21

(22)

科学的根拠に基づく乳癌診療ガイ

ドライン薬物療法2007年版

乳癌の薬物療法

 もっともエビデンスが確立されている分野で高いエビデンスに基づ く治療はどの位あるか 

推奨グレード

 治療研究のエビデンスレベルおよび小委員会委員の合意に基づ き、推奨グレードをA, B, C, Dの4段階で設定  A: 十分なエビデンスがあり、推奨内容を日常診療で積極的に 実践するよう推奨する  ランダム化比較試験の結果があればエビデンスレベルは1 

61のクリニカルクエスチョンのうち、グレードAは18(

30%

)

(23)

1.

臨床試験は、無効なものを落としていく

スクリーニン

グのプロセス

である

2.

がん以外では「標準治療」は企業の治験からも創ら

れる

3.

がんでは「標準治療」は

研究者主導の役割が重要

ここまでのまとめ

23

(24)

治療法開発の流れ

候補物質の 発見 前臨床での 毒性・効果の検討 臨床試験 第Ⅰ相→Ⅱ相→Ⅲ相 日常臨床 での使用 臨床導入 厚労省承認 他の薬剤、治療法との組み合わせ

(25)

臨床試験でいい成績が出れば治療で使えるのか

治験の場合

 製薬会社主導で実施、承認申請、薬価収載、保険適応  ドラッグラグの問題  まれな疾患は治験の優先度低い  医師主導治験 

臨床試験の場合

 適応拡大の臨床試験ができない  インフラがない  混合診療になってしまう  いい結果が出ても適応拡大につながらない  治験ではない  申請してくれない 25

(26)

最近発売された新薬でのドラッグラグ

(石橋. 政策研ニュースNo.24, 2008)

 簡単に言うと 『1990年代後半は、米国より2年くらい開発が遅れて始まって、臨床 試験期間が1年半くらい長くて、承認に半年くらい余計にかかった』 2009年現在は、もう少し縮まっている印象(私見)

中医協・薬価専門部会

(キャンサーネットジャパンシンポジウム「知っていますかドラッグ・ワ クチン『ラグ』」(2009.3.8)東京大学小野俊介先生のスライドより)26

(27)

治験の場合

 製薬会社主導で実施、承認申請、薬価収載、保険適応  ドラッグラグの問題→解消されつつある  まれな疾患は治験の優先度低い  医師主導治験→ハードルが高いが少しずつ行われている 

臨床試験の場合

 適応拡大の臨床試験ができない  インフラがない  混合診療になってしまう  いい結果が出ても適応拡大につながらない  治験ではない  申請してくれない

臨床試験でいい成績が出れば治療で使えるのか

27

(28)

がんの多施設共同臨床試験グループ

JCOG

EORTC MRC SWOG RTOG CALGB NCIC ECOG COG GOG NCCTG NSABP JFMC WJOG NSAS ACOSOG ・集学的治療・後期治療開発の研究者主導試験を行う組織 ・試験ごとの組織ではなく恒常的な機構を持つ ・「がん」では一般的、がん以外では一般的ではない ・米国ではすべての「がん臨床試験」参加患者のうち60%が Cooperative Group の試験に参加 ・(標準治療が決まる)米国臨床腫瘍学会(ASCO)の全員セッション (plenary session)の発表の約6割が Cooperative Group

・米国のがん第III相試験の sponsor の約20%が企業、約40%が NCI 1950年代後半~ 1962年~ 1990年~ JMTO JGOG JALSG Cooperative Group

(29)

研究者主導臨床試験に関する規制

法規制 すべての医学研究 連邦規則 45CFR46 etc. 企業スポンサーの試験のみ 旧薬事法 薬事法改正により2003.7~ 医師主導治験が可能に 研究倫理の

規制当局 (Office for HumanDHHS – OHRP

Research Protection) 厚生労働省医薬食品局 医薬品医療機器総合機構 国の研究倫理 ガイドライン ベルモントレポート 1979 -臨床研究に関する倫理指針 2003 -IRBを登録・監視・教育 医薬品承認の

規制当局 (Food and DrugFDA

Administration)

厚生労働省医政局 研究開発振興課

(30)

日米対比:公的研究費

公的研究費 の性質 研究に必要な

すべての経費

をカバー 助成金・補助金 ・主任研究者自身の給料を含む すべての研究スタッフの給料 ・

施設が雇用

・研究を補助する者に対する月極の給与、 各種手当など 「次のような経費は申請できない」 一定の研究組織、研究用施設及び 設備等の基盤的研究条件が最低限 確保されている研究機関の研究者 または公益法人を対象 研究費に よる雇用 本来臨床研究経費 の7~8割は人件費 研究費の 受領者 研究者個人 医療機関/研究機関 の長 (企業からの受託研究は医療機関の長) →H20より人件費(各種手当含む)を 支出できるようになった

(31)

「高度医療」と保険上の取扱いについて

薬事法の承認が得られていない 医薬品・医療機器の使用 を伴う先進的な医療技術 (例)盲腸ポート (例)手術支援ロボット 高度医療として実施可能かを審査 医療技術が一定の要件を満たし、高度医療の対象 となるかの審査を行う。(高度医療評価会議) ・有効性及び安全性を期待できる科学的根拠を有する医療 技術であること(国内外の使用実績、有用性を示す文献 等) 等 ・特定機能病院又は同等の体制 ・緊急時の対応が可能 ・医薬品医療機器の入手方法、管理体制が適切 ・「臨床研究に関する倫理指針」への対応 等 技術要件 施設要件

保険の利用

不可

入院料、検 査等の基本 診療 未承認・ 適応外のも のを用いた 医療 ※ 未承認の医薬品・医療機器の使用は、高度医療として認め られた技術において用いる場合に限定 適切な枠組みの下で保険併用を可能にすることにより科学的評価が可能なデータの収集を迅速化 → 治験・薬事申請及び保険適用等に繋げ、有用な医療技術の普及を迅速化。 排便をスムース にする目的で、浣 腸液を注入する 瘻孔を盲腸に造 設。胃瘻と同じ器 具を使用。 心臓バイパ ス手術等で 使用。より 低侵襲な 手術を可能 にする。 高度医療として実施

保険の利用

入院料、 検査等 の基本診療 未承認・ 適応外の ものを用 いた医療 高度医療 厚労省研発課資料 31

(32)

治験の場合

 製薬会社主導で実施、承認申請、薬価収載、保険適応  ドラッグラグの問題→解消されつつある  まれな疾患は治験の優先度低い  医師主導治験→ハードルが高いが少しずつ行われている 

臨床試験の場合

 適応拡大の臨床試験ができない  インフラがない→整備されつつある  混合診療になってしまう→高度医療評価制度の導入  いい結果が出ても適応拡大につながらない  治験ではない  公知申請してくれるとは限らない

臨床試験でいい成績が出れば治療で使えるのか

(33)

2課長通知に基づく公知申請

厚生省健康政策局研究開発振興課長と厚生省医薬安全

局審査管理課長から各都道府県衛生主管部(局)長宛

適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて

 薬事法による製造又は輸入の承認を受けている医薬品であって、当該 医薬品が承認を受けている効能若しくは効果以外の効能若しくは効果 を目的とした又は承認を受けている用法若しくは用量以外の用法若しく は用量を用いた医療における使用(以下「適応外使用」という。)が行わ れているものについては、最近の厚生科学研究においてその科学的根 拠の評価が実施されているところである。これら適応外使用に係る医療 用医薬品であって当該適応外使用に十分な科学的根拠のあるものにつ いて、医療の中でより適切に使用されるためには、当該適応外使用に係 る効能若しくは効果又は用法若しくは用量(以下「効能又は効果等」とい う。)について薬事法による製造又は輸入の承認を受けるべきであること などから、貴管下関係業者に対し下記のとおり指導方御配慮願いたい。 33

(34)

2課長通知に基づく公知申請(続き)

1 医療用医薬品について、承認された効能又は効果等以外の効能又 は効果等による使用について関係学会等から要望がありその使用 が医療上必要と認められ、健康政策局研究開発振興課より当該効 能又は効果等の追加等について検討するよう要請があった場合に は、臨床試験等の実施及びその試験成績等に基づく必要な効能又 は効果等の承認事項一部変更承認申請を考慮すること。 2 次に掲げる場合であって、臨床試験の全部又は一部を新たに実施 することなく、当該資料により適応外使用に係る効能又は効果等が 医学薬学上公知であると認められる場合には、それらを基に当該効 能又は効果等の承認の可否の判断が可能であることがあるので、事 前に医薬安全局審査管理課に相談されたいこと。

(35)

2課長通知に基づく公知申請(続き)

(1)外国(本邦と同等の水準にあると認められる承認の制度又はこれ に相当する制度を有している国(例えば、米国)をいう。以下同じ。) において、既に当該効能又は効果等により承認され、医療における 相当の使用実績があり、その審査当局に対する承認申請に添付さ れている資料が入手できる場合 (2)外国において、既に当該効能又は効果等により承認され、医療に おける相当の使用実績があり、国際的に信頼できる学術雑誌に掲載 された科学的根拠となり得る論文又は国際機関で評価された総説等 がある場合 (3)公的な研究事業の委託研究等により実施されるなどその実施に係 る倫理性、科学性及び信頼性が確認し得る臨床試験の試験成績が ある場合 35

(36)

治験の場合

 製薬会社主導で実施、承認申請、薬価収載、保険適応  ドラッグラグの問題  まれな疾患は治験の優先度低い  医師主導治験 

臨床試験の場合

 適応拡大の臨床試験ができない  インフラがない  混合診療になってしまう  いい結果が出ても適応拡大につながらない  治験ではない  公知申請してくれるとは限らない

臨床試験でいい成績が出れば治療で使えるのか

(37)

医療の進歩

製薬企業が生み出す進歩

医療の進歩

企業が生み 出す進歩 ・日本には、製薬企業以外(医療関係者・研究者)による 臨床試験・臨床研究を行うインフラ・制度・文化・風土が無かった →「根拠」を生み出すための入口の欠落 →ここは改善されてきた ・日本には、製薬企業以外によって生み出された進歩を 保険診療の中に組み込む仕組みが欠けている →「根拠」を臨床現場で活用するための出口の欠落 →ここは未だ手つかずのまま

・医療は、企業が生み出す進歩のみ で進歩するわけではない ・薬事承認は、本来医薬品の品質や 企業の営業活動を規制するもの 日本の薬物療法に 関する医療の進歩(実態) 企業が生み 出す進歩 37

(38)

「世界の標準治療が日本で承認されていな

いから使えない!」の意味

日本 米国 薬事法上、 厚労省が承認 している範囲 Medicare/Medicaid等のカバー範囲 日本での保険適用の範囲 107薬剤 約950の適応 FDAが承認 している範囲 33% 42% ・「世界の標準治療Xが承認されていないのは日本だけ」という説明は 必ずしも問題の原因を正しくとらえたものではない ・薬物療法に関して、その大半を薬事承認している国は、ない →薬事承認が無くとも臨床現場で使えるものが多い →ただし、企業がそのような適応を宣伝して回ると違法行為と見なされる

(39)

「世界の標準治療が日本で承認されていな

いから使えない!」の意味

薬事承認 日本のみ 薬事承認 日本&米国 薬事承認 米国のみ 日本も米国も薬事承認なし 米国においてMedicareで使える抗がん剤の適応の数 米国において薬事承認が ある適応の数 日本において薬事承認が ある適応の数 薬事承認がないのに Medicareで使える適応の数 薬事承認がないために 保険診療下で使えない適応の数 米国:医療の進歩を製薬企業に依存せずにMedicareに組み込める。 ただしFDAが承認したからと言って全ての人が使えるわけではない。 日本:医療の進歩を製薬企業に依存しなければ保険診療に組み込めない。 ただしMHLWが承認すると基本的に公的保険に組み込まれる(これは 世界でも希な恵まれた制度で、日本の制度の良いところでもある)。 39

(40)
(41)

治験の場合

 製薬会社主導で実施、承認申請、薬価収載、保険適応  ドラッグラグの問題→解消されつつある  まれな疾患は治験の優先度低い  医師主導治験→ハードルが高いが少しずつ行われている 

臨床試験の場合

 適応拡大の臨床試験ができない  インフラがない→整備されつつある  混合診療になってしまう→高度医療評価制度の導入  いい結果が出ても適応拡大につながらない  治験ではない→公知申請  公知申請してくれるとは限らない→適応と保険を別にする制度の導入

臨床試験でいい成績が出れば治療で使えるのか

41

(42)

未解決の問題はあるが、

多くは解決策が見えてきた

いずれにしろ、きっちりとした臨床試験をど

んどん行い、エビデンスを作ることが重要

参照

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