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の概要 ここで取り上げる とは純淡水魚 通し回遊魚 周縁性淡水魚に該当する ものであり 選定評価対象種は環境省の 汽水 のレッドリストに準じている 前回の県版の選定作業は平成8年から行われたものであり選定評価対象種となる種の 条件等は平成3年版の環境庁RDBに準じたものであった 以後 環境省では平成

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淡水魚類の概要

ここで取り上げる「淡水魚類」とは純淡水魚、通し回遊魚、周縁性淡水魚に該当する ものであり、選定評価対象種は環境省の「汽水・淡水魚類」のレッドリストに準じている。 前回の県版の選定作業は平成8年から行われたものであり選定評価対象種となる種の 条件等は平成3年版の環境庁RDBに準じたものであった。以後、環境省では平成11年お よび平成19年に新たなレッドリストを公表し、それらに対応したRDBを平成15年と平 成22年に発行している。その中で評価の対象となる種の条件等が見直されており今回の 県版もそれに準じた。このことにより結果として、新たに選定されたものやランク変更 されたものがある。たとえば、汽水魚を従来より幅広く扱うことになったことによりア オギス等が選定された。また、種又は亜種を評価の単位としたため、亜種レベルに満た ないグループであるサツキマスはアマゴとして評価した事などがあげられる。 また、前回対象とした文献記録は1930年からのものであったが、今回は宇井(1924) を含め再検討した。宇井(1924)には学名や地方名の記載があり、これによりヤリタナ ゴ等は在来種と判断した。 以上のような前回とは異なる条件での選定であったことや、前回の問題点として汽水 域での資料不足があげられていたが今回はその知見が充実したことにより選定評価対象 種は前回より増加し、今回は14目40科151種(亜種を含む、以下同様)を選定評価対象種と した。選定種は9目15科48種であり前回の8目11科30種を大きく上回った。前回よりラン クアップしたものが14種(情報不足からのものも含む)、新たに選定されたものが20種 あり、県内の淡水魚をとりまく環境が厳しくなっていることを示している。 和歌山県でこれまでに野外で生息確認された淡水魚類は187種である。このうちから 国外移入種22種及び国内移入種14種を除いた、148種の在来種及び在来種であるかどう か不明な3種が今回の選定評価対象種である。その内訳は純淡水魚37種、通し回遊魚51種、 周縁性淡水魚62種、不明1種である。また、分類群で見るとハゼ亜目魚類が63種で全体 の約4割強を占め、コイ目魚類が27種で約2割弱である。 和歌山県の淡水魚類相は水域を大まかに二分して見ることが出来る。まずは紀伊水道 に流入している紀の川から有田川付近までの水域である。本水域は地史的に琵琶湖・淀 川水系との係わりを持ち、県内においては生息種数に占めるコイ目、ナマズ目魚類の割 合が多い。次は太平洋に流入している日高川より南の水域である。地理的に黒潮の影響 を受け、南方系の魚が多く見られる。また、安定した冷水環境の必要なキリクチや本県 以外では奄美大島以南しか記録のないゴシキタメトモハゼが生息したことなどは本県の 本来の自然環境の多様性を示すものである。 しかし、本来の自然環境に対し様々な人間活動が作用してきた結果として、魚類の分 布現状がある。河川等の構造の改変、水質悪化、水量減少や移入種導入等により、在来 種個体群の縮小は進行している。また、在来種とされるものでも他水系から導入された 同種との交雑の可能性、本来の在来種が絶滅し他水系の同種が導入され生息している可 能性、本来は生息しない水系に生息している可能性のあるものが見受けられる。これら 淡水魚類

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なお、科の配列は中坊(2000)に従った。科内の配列は、属名、種名のアルファベッ ト順とした。学名は特に参考文献に記されていない種に関しては中坊(2000)および鈴 木ほか(2004)に従った。

(中谷 義信)

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淡水魚類の掲載種

準絶滅危惧(NT)

 オオウナギ  イトモロコ  ドジョウ  ギギ  ドンコ東瀬戸型  ウキゴリ  ヒモハゼ  ゴマハゼ  トビハゼ  マサゴハゼ  ルリヨシノボリ  オオヨシノボリ

情報不足(DD)

 シロヒレタビラ  カワバタモロコ  カマツカ  オニボラ  ワニグチボラ  ゴシキタメトモハゼ  ビリンゴ  ヒゲワラスボ  チワラスボ属の一種

学術的重要(SI)

 ズナガニゴイ  アブラハヤ  テンジクカワアナゴ  オカメハゼ  シマヒレヨシノボリ

絶  滅(EX)

 ヤマトイワナ(キリクチ)

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

 スナヤツメ南方種  イチモンジタナゴ  カネヒラ  アブラボテ  スジシマドジョウ中型種  ナガレホトケドジョウ  サツキマス(アマゴ)  カマキリ(アユカケ)  アオギス  タビラクチ

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

 ヤリタナゴ  アカザ  メダカ南日本集団  カジカ小卵型  アカメ  エドハゼ  クボハゼ  チクゼンハゼ  シロウオ  イドミミズハゼ  チワラスボ 淡水魚類

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ヤマトイワナ(キリクチ)

Salvelinus leucomaenis japonicus

Oshima, 1961

サケ目 サケ科 和歌山県カテゴリー

絶  滅(EX)

旧県 絶  滅(EX) 国 - 選定の理由 本県唯一の生息地であった日高川水系の小森谷では、森林伐採等により生息環境が悪化 した。1953年の水害以来、本種の生息数は激減し1960年代に確認されたのが最後である。 本種は絶滅したと思われる。 種 の 概 要 現在では奈良県の熊野川水系にのみ生息する。分類上ヤマトイワナとされているが、不 連続に分布する地域個体群である。眼およびその周辺が黒ずみ、尾鰭の基部が明るい色 相を呈すること、側線部が全体的に暗紅色を帯びる個体が多いことが特徴。 分 布 状 況 自然個体群は絶滅。 生 息 条 件 周年水温13℃以下の渓流域に生息。幼魚は落ち葉など堆積物の多い淵に生息する。 学術的価値 イワナ類のうちで最南端に分布し、特異な色彩と外部形態はイワナの系統分類研究上、 非常に価値が高い。 減少の原因 水源となる山地の濫伐や釣りなどによる乱獲。 文 献 番 号 37、67、70、93

スナヤツメ南方種

Lethenteron

sp. 2 ヤツメウナギ目 ヤツメウナギ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN) 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 本県での生息地は限られている。環境の変化により影響を受けやすい種である。 種 の 概 要 本州、四国、九州に分布。形態的に酷似するが遺伝的に高度に分化した北方種が認めら れる。アンモシーテス幼生は泥中で有機物などを摂餌。変態後は摂餌せず、春に砂礫底 で集団産卵し死亡する。 分 布 状 況 紀の川、日高川、古座川、熊野川の各水系に生息することが知られている。 生 息 条 件 河川の上、中流域の泥底および礫底に生息。 学術的価値 顎を持たない原始的な脊椎動物で「生きた化石」と呼ばれる。 減少の原因 河川改修などによる底質の改変に伴う生息環境の悪化。農薬、生活排水などによる水質 の悪化。 特 記 事 項 古座川水系では琵琶湖からの移入と考えられる個体群が確認されている。 文 献 番 号 16、45、46、47、49、76、88、89、92

イチモンジタナゴ

Acheilognathus cyanostigma

Jordan et Fowler, 1903

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 情報不足(DD) 国 絶滅危惧ⅠA類(CR) 選定の理由 生息数はきわめて少なく、危機的状況にある。本種および産卵母貝の生息に適した環境 が急激に失われつつある。 種 の 概 要 琵琶湖・淀川水系、福井県三方湖、濃尾平野に分布。他地域にも移入し定着している。 他のタナゴ類に比べ体高は低い。体側に明瞭な暗色縦条があり、その前端は斑状となる。 淡水魚類

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分 布 状 況 紀の川水系と有田川水系で記録があるが近年は数が少ない。 生 息 条 件 平野部の細流や水路、河川中、下流域など。産卵母貝が必要。 学術的価値 分布の縁辺にあたるため生物地理学的に重要。 減少の原因 水路改修などによる産卵母貝、生息環境の減少。外来種による食害。乱獲。 特 記 事 項 紀の川水系の個体群は他水系からの遺伝的撹乱の可能性があり、今後調査が必要。有田 川は人為的な分布の可能性がある。 文 献 番 号 5、57、87

カネヒラ

Acheilognathus rhombeus

(Temminck et Schlegel, 1846)

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 情報不足(DD) 国 - 選定の理由 生息数はきわめて少なく、危機的状況にある。本種および産卵母貝の生息に適した環境 が急激に失われつつある。 種 の 概 要 琵琶湖・淀川水系以西の本州と九州北部に分布。体高が高く、大型個体では背・臀鰭の 鰭条が伸びる。肩部の暗色斑は三角形で顕著。体側後半には青緑色の縦条がある。秋に 二枚貝に産卵する。 分 布 状 況 紀の川水系に分布するが近年はほとんど見られない。亀の川で記録がある。 生 息 条 件 平野部の細流や水路、池沼、河川中、下流域など。産卵母貝が必要。 学術的価値 分布の縁辺にあたるため生物地理学的に重要。 減少の原因 水路改修などによる産卵母貝、生息環境の減少。外来種による食害。乱獲。 文 献 番 号 5、49、87

アブラボテ

Tanakia limbata

(Temminck et Schlegel, 1846)

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 情報不足(DD) 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 生息地はきわめて限られており、その生息地も改修等で改変されつつある。産卵母貝の 減少や外来種による食害などで個体数も減少している。 種 の 概 要 濃尾平野以西の本州、淡路島、四国の瀬戸内側、九州に分布。体高は比較的高く、1対の 口ひげがある。雄の婚姻色は暗黄緑褐色。背鰭と臀鰭は黒色で縁取られる。春から夏に かけて、マツカサガイなどの二枚貝に産卵する。 分 布 状 況 亀の川水系と紀の川水系での生息記録があるが、紀の川水系では近年記録がない。 生 息 条 件 河川中、下流域および水路。繁殖のために産卵母貝が必要。 学術的価値 本県の生息地は分布の縁辺にあり、生物地理学的に重要。 減少の原因 河川および水路改修による生息環境、産卵母貝の消失。生活排水や農薬による水質の悪 化。外来種による食害。 特 記 事 項 ミトコンドリアDNAの解析により、亀の川の個体群は在来個体群であることが示唆され た。 文 献 番 号 34、60 淡水魚類

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スジシマドジョウ中型種

Cobitis

sp. M コイ目 ドジョウ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 - 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 本種の分布は限られており、生息および繁殖に適した河川や水田周辺の水路などは環境 も改変されやすい。 種 の 概 要 本州、四国の瀬戸内側に分布する。全長は雄で7.5㎝、雌で9.5㎝。体側の斑紋は縦条型。 尾鰭の斑紋は2 ~ 3列で弧状をなす。河川中、下流域や水路の砂底を好み、6月中旬~ 7月 中旬の田植え直後に水田の周辺の水路で産卵する。 分 布 状 況 紀の川水系に生息するが、生息数が少ない。 生 息 条 件 河川中、下流域の砂底。産卵のため河川と水田周辺の水路と行き来ができること。 学術的価値 本県の生息地は分布の縁辺にあり、生物地理学的に重要。 減少の原因 水質の悪化、河川と水田周辺の水路との分断、水路の改修など。 特 記 事 項 他の河川にもスジシマドジョウ類の記録があるが型および在来個体かは不明。 文 献 番 号 5、40、48

ナガレホトケドジョウ

Lefua

sp. コイ目 ドジョウ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 上流域の細流に生息するが、森林伐採や砂防ダム構築等による影響を受け生息地が消失 や分断されている。 種 の 概 要 これまでに静岡県、愛知県、福井県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、兵庫県、岡山県、 鳥取県、香川県、徳島県、愛媛県で生息が確認されているが、遺伝的にいくつかの集団 に分けられている。体は細長く、円筒形。4対のひげがある。体表に暗色斑点を欠くのが ふつうであるが体背部に斑点のある個体群が存在する。 分 布 状 況 有田川、由良川、広川、日高川、切目川、日置川、熊野川の各水系に生息する。 生 息 条 件 上流域の浅くて流れの緩やかな砂礫底の細流に生息する。 学術的価値 本県は南限の生息地である。 減少の原因 上流域での森林伐採、砂防ダム構築、林道工事、開発等。 特 記 事 項 有田川、由良川、広川、日高川、切目川等の各水系のものは体背部に斑点のある個体群 である。 文 献 番 号 14、38、51、58、59、70、93

サツキマス(アマゴ)

Oncorhynchus masou ishikawae

Jordan et McGregor, 1925

サケ目 サケ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 絶  滅(EX) 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 放流されたアマゴが海へ降り、サツキマス様の外観となり各地で確認されているが、本 県では現在明らかに再生産を行っているサツキマスの自然個体群の確認が難しい。 淡水魚類

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種 の 概 要 かつては西日本の太平洋側に広く分布したサケ科魚類。体側にパーマークと呼ばれる小 判状の斑紋を持つマス類で、朱点を伴うことが特徴。全国的に天然遡上個体群(サツキ マス)、天然河川残留個体群(アマゴ)共に激減している。さらに人為的放流に伴う遺伝 的撹乱のため、地域ごとの独自性は失われつつある。 分 布 状 況 遺伝的研究により日高川水系にアマゴの在来個体群が残っている事がわかった。 生 息 条 件 主に水温20℃以下の冷水域に生息する。特に降海型に関しては移動の妨げになる堰やダ ムが無いことが条件。 減少の原因 放流による遺伝的撹乱や乱獲。河川内の移動を妨げる人工構造物の増加。 文 献 番 号 37、56、93

カマキリ(アユカケ)

Cottus kazika

Jordan et Starks, 1904

カサゴ目 カジカ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 現在、本県では日高川以南の河川からの報告しかないが、かつては紀北地方の河川にも 生息していたことが標本や文献からうかがえ、分布域と個体群の減少が考えられる。 種 の 概 要 日本固有種で神奈川県・秋田県以南の本州、四国、九州に分布する。冬期に河口付近で 産卵する降河回遊魚である。遡上能力は低く、わずかな高低差でも遡上できない。頭部 が大きく前鰓蓋骨に4本の棘がある。 分 布 状 況 日高川以南の河川に生息するが、個体数は減少し続けている。 生 息 条 件 河川中、下流域の礫底に生息する。特に移動の妨げになる堰やダムが無いことが条件。 減少の原因 海域でのアユ漁に伴う仔稚魚の混獲。河川内の移動を妨げる人工構造物の増加。 文 献 番 号 2、4、36、37、56、85、93

アオギス

Sillago parvisquamis

Gill, 1861

スズキ目 キス科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 - 国 絶滅危惧ⅠA類(CR) 選定の理由 本県沿岸において1972年以降の記録や情報がなく、ほぼ絶滅状態にあると考えられる。 種 の 概 要 日本固有種の最大全長40㎝のキス科魚類で「ヤギス」とも呼ばれ、汽水域や河口付近で 繁殖、生活する。かつては東京湾などで普通に見られる種であったが急激に姿を消し、 現在では福岡県と大分県、山口県に良好な生息環境が残されている程度である。 分 布 状 況 和歌浦湾および田辺湾から採集された記録があり、これら周辺海域に分布していたと考 えられる。 生 息 条 件 規模の大きな河口域や干潟およびそれらを含む内湾。多様な生物が生息する良好な干潟 環境が必要。 減少の原因 河口域および浅海域の開発や水質汚濁。河川上流域の砂防ダムや河口堰による物質循環 の妨げ。 文 献 番 号 20、32、37、56、70 淡水魚類

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タビラクチ

Apocryptodon punctatus

Tomiyama, 1934

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

旧県 - 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 本県では河口干潟や内湾泥干潟からの報告があるが、いずれの生息地も個体数は少なく、 この数年確認できていない場所もある。 種 の 概 要 体は細長く、標準体長70㎜程度。眼は背面に位置し、口は水平に開くことが特徴。和歌山県、 兵庫県、岡山県、山口県、三重県、徳島県、高知県、九州に分布。ほぼ一生を汽水域の 干潟の泥中で過ごす。微細な泥質の変化にも反応し、姿を消してしまう。 分 布 状 況 比較的規模の大きい河川の河口干潟や内湾の泥干潟。 生 息 条 件 泥の粒子が細かく、多くの泥中生物が生息する干潟。 学術的価値 良好な干潟環境の目安となる指標生物。 減少の原因 観賞用の乱獲。生息地である干潟の減少。 文 献 番 号 11、18、37、42、56、72

ヤリタナゴ

Tanakia lanceolata

(Temminck et Schlegel, 1846)

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 情報不足(DD) 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 産卵母貝が生息する環境が河川改修などで急激に失われ、個体数が減少している。 種 の 概 要 北海道と南九州を除く各地に分布。1対の口ひげがある。他のタナゴ類に比べやや体高が 低い。春から夏にかけて、マツカサガイなどの二枚貝に産卵する。 分 布 状 況 紀の川水系と有田川水系。 生 息 条 件 平野部の細流や水路、河川中、下流域など。産卵母貝が必要。 学術的価値 分布の縁辺にあたるため生物地理学的に重要。 減少の原因 水路改修などによる産卵母貝、生息環境の減少。外来種による食害。乱獲。 特 記 事 項 2009年冬、産卵場の1つと考えられる紀の川水系の水路が改修された。他地域からの遺伝 的撹乱が示唆されている。現在生息するものが在来の個体群か否かはさらに調査が必要。 文 献 番 号 49、57、87

アカザ

Liobagrus reini

Hilgendorf, 1878

ナマズ目 アカザ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 生息する河川は少なく、それらの河川内においても分布域の減少や分断化が進み、生息 地の規模が小さくなり、個体数が減少している。 種 の 概 要 宮城県・秋田県以南の本州、四国、九州に分布する。4対の口ひげがある。鱗はない。あ ぶら鰭がある。背鰭・胸鰭の棘に毒がある。 分 布 状 況 紀の川、有田川、広川、熊野川の各水系。 生 息 条 件 水のきれいな河川の上、中流域の主として早瀬の浮き石の下。 淡水魚類

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学術的価値 1属1種の日本固有種である。紀伊半島の西側において広川水系まで生息し、これより南 では生息しないことは生物地理学上興味深い。

減少の原因 河川改修による生息適地(早瀬)の減少。シルトの堆積。水質汚染。 文 献 番 号 87、93

メダカ南日本集団

Oryzias latipes latipes

(Temminck et Schlegel, 1846)

ダツ目 メダカ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 主な生息地である水田と水路が宅地化、工業用地化などで消失し、個体数が減少している。 また、ニッチを競合する外来種により圧迫されている。 種 の 概 要 本州以南、琉球列島にまで分布。各地で遺伝的に分化しており、いくつかの地域集団お よび型に分かれる。本県のメダカ南日本集団は東日本型と東瀬戸内型。 分 布 状 況 県内各地に分布するが、和歌山市をはじめとした都市部では個体数が激減している。 生 息 条 件 流れの緩い細流、水草の多い止水。 学術的価値 地域ごとに遺伝的分化が大きく、地史を示す「進化の遺産」である。 減少の原因 河川改修、宅地化などによる生息環境の消失。外来種カダヤシとの競合。 特 記 事 項 遺伝的に異なる他集団や飼育個体の人為的放流による遺伝子攪乱が心配される。 文 献 番 号 6、39、40、41、44、75、86

カジカ小卵型

Cottus reinii

Hilgendorf, 1879

カサゴ目 カジカ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 かつては県内の河川に広く分布していたと思われるが、ダムや河口堰などにより生活史 を分断され紀の川、有田川水系では30年以上確認できておらず、絶滅状態である。 種 の 概 要 全長20㎝程度。本州と四国、九州の一部に分布し、両側回遊型の生活史を送る。産卵は 冬から初春に行われ、多回産卵を行う。 分 布 状 況 日高川以南の河川の中、下流域。 生 息 条 件 海と川の行き来を阻害する人工物がなく、浮き石があること。 減少の原因 ダムや河口堰等による移動の阻害、海域でのアユ漁に伴う仔稚魚の混獲。 特 記 事 項 紀の川(吉野川)にいたとされるカジカ大卵型は標本もなく、今回は評価していない。 文 献 番 号 36、37、52、79、87、93

アカメ

Lates japonicus

Katayama et Taki, 1984

スズキ目 アカメ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 本県での生息状況は不明だったが、近年県内のいくつかの地域で複数個体の目撃例や異 なるサイズの群がりの目撃報告があり、ある程度の期間にわたり、複数の個体が沿岸域 淡水魚類

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種 の 概 要 高知県や宮崎県での生息が知られているほか、静岡県から屋久島までの太平洋沿岸から 確認がある。大河川の河口域や内湾に見られ眼は赤く、全長1m30㎝になる大型魚。幼魚 はコアマモ・アマモ場を生育場とする。 分 布 状 況 紀の川河口から日置川河口までの内湾や汽水域。 生 息 条 件 安定した汽水域とコアマモ・アマモ場があること。 学術的価値 生態など不明な点が多い上、分布域が非常に限られた日本固有種である。 減少の原因 河口域の開発、乱獲。 特 記 事 項 幼魚は県内では未確認だが、成魚の目撃場所周辺にはアマモ、コアマモ場がある。 文 献 番 号 1、12、25、37、43、56、62、66、68、93、94

エドハゼ

Gymnogobius macrognathos

(Bleeker, 1860)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 - 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 生息環境である良好な内湾の消失。遺伝学的研究により地域個体群の存在が指摘されて いる。 種 の 概 要 宮城県から九州までの汽水域に生息する。チクゼンハゼに似るが、下顎にひげ状の突起 がないことで区別できる。汽水域に生息し甲殻類の巣穴などを利用して産卵し一生を終 える。 分 布 状 況 主に和歌浦湾周辺と有田川河口。 生 息 条 件 砂の割合が多く、間隙生物の多い砂泥底の汽水環境。 減少の原因 干潟や汽水域の乱開発。 文 献 番 号 37、56、69、73

クボハゼ

Gymnogobius scrobiculatus

(Takagi, 1957)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 - 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 生息環境である良好な内湾が激減している。 種 の 概 要 三重県・福井県以南、鹿児島県までの穏やかな内湾や河口域に生息する。春先に繁殖期 を迎えると腹部が青くなり、甲殻類の巣穴を利用して産卵すると考えられる。 分 布 状 況 和歌浦湾、田辺湾、熊野灘沿岸など。 生 息 条 件 砂泥底の河口域や潜孔性生物が多くすむ内湾。 減少の原因 干潟や汽水域の乱開発と土砂堆積による干潟環境の悪化。 特 記 事 項 近畿地方の太平洋側では本県の個体群が最大と思われる。 文 献 番 号 10、15、27、56、69、73 淡水魚類

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チクゼンハゼ

Gymnogobius uchidai

(Takagi, 1957)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 - 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 生息環境である良好な内湾の消失。遺伝学的研究により地域個体群の存在が指摘されて いる。 種 の 概 要 北海道から九州までの汽水域に生息する。エドハゼに似るが、下顎にひげ状の突起が1対 あることで区別できる。甲殻類の巣穴などを利用して産卵し一生を終える。 分 布 状 況 和歌浦湾周辺と田辺湾周辺。 生 息 条 件 間隙生物の多い砂泥底の汽水環境。 減少の原因 干潟や汽水域の乱開発。 文 献 番 号 17、37、56、69、73

シロウオ

Leucopsarion petersii

Hilgendorf, 1880

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 生息環境である良好な内湾の消失と遺伝学的研究により地域個体群の存在が指摘されて いる。 種 の 概 要 北海道から九州までの穏やかな内湾で成長し、春先に伏流水の豊富な河川へ遡上、産卵 し一生を終える。全長5㎝程度の遡河回遊魚。 分 布 状 況 和歌浦湾、湯浅湾、田辺湾、熊野灘などに分布する。 生 息 条 件 産卵には感潮域を除く下流域で伏流水が湧き出す河川が必要。生育の場である内湾は、 藻場のある砂泥底であることが望ましい。 学術的価値 紀伊水道周辺と熊野灘側の個体群にある程度の遺伝的隔離が起きていると考えられてい る。 減少の原因 ダム建設や山林荒廃による伏流水の減少と土砂の堆積。 特 記 事 項 春の風物詩とされ県内でも四手網を用いた漁業が行われている。 文 献 番 号 27、37、56、93

イドミミズハゼ

Luciogobius pallidus

Regan, 1940

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 学術的重要(SI) 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 生息環境である良好な干潟や湧水環境の消失と遺伝学的研究により地域個体群の存在が 指摘されている。 種 の 概 要 新潟県・静岡県から九州までの地下水に生活しており、第1背鰭はなく細長い体型で、体 色はオレンジ色から乳白色をしており、眼が皮下に埋没している。繁殖時期の前後に汽 水域周辺の礫底に現れる。 分 布 状 況 紀の川、有田川、日高川、富田川、古座川、二河川の各水系などの汽水域や伏流水のわ き出す場所の砂泥中に生息する。 淡水魚類

(13)

学術的価値 浮遊仔魚はあまり分散しないため、地域個体群が含まれていると考えられるが、地下水 にすむ生物の研究は少なく不明な点が多い。 減少の原因 ダムや山林荒廃による湧水の減少と埋め立て等による干潟や汽水環境の悪化。 特 記 事 項 分類学的再検討が必要。 文 献 番 号 3、12、27、30、37、56、68、80、91、93

チワラスボ

Taenioides cirratus

(Blyth, 1860)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

旧県 - 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 泥の粒子が細かく、生物の多い良好な干潟環境が減少している。 種 の 概 要 最大体長25㎝程度で、脊椎骨数は28~30、体は細長く下顎に7本のひげをもつ。頭部には 感覚器官が発達し、眼は小さい。口は大きく、歯は口から出る。泥干潟の泥中に生息し 貝類や甲殻類を捕食する。 分 布 状 況 紀伊水道に面する泥干潟。 生 息 条 件 還元層が少なく粒子の細かい軟泥干潟。 学術的価値 全国的に生息域が減少するなか、分類学的検討が進められている。 減少の原因 干潟の埋め立てと河川からの土砂の供給量減少による干潟消失。 特 記 事 項 県内のチワラスボ類について、分類学的検討が行われている。 文 献 番 号 9、31、37、56

オオウナギ

Anguilla marmorata

Quoy et Gaimard, 1824

ウナギ目 ウナギ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 - 選定の理由 以前は大型個体が多く生息していたが、近年ではほとんど確認されていない。河川水位 の低下や瀬淵構造の消失など、生息環境も減少している。 種 の 概 要 千葉県以南、長崎県以南に分布。暗褐色の斑紋がある。シラス期には尾柄部にくさび状 の黒色素がある。全長に対する背鰭基部~肛門間の距離は約16%。 分 布 状 況 田辺市以南に生息する。 生 息 条 件 多様で豊富な餌生物および生息環境が必要。 学術的価値 河川生態系の頂点に立ち、豊かな生態系を象徴する。 減少の原因 河川改修および河川水量減少に伴う生息環境の消失。 特 記 事 項 富田川の河口より約16㎞区間はオオウナギの生息地として国の天然記念物に指定。 文 献 番 号 13、26、35、77、78、90 淡水魚類

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イトモロコ

Squalidus gracilis gracilis

(Temminck et Schlegel, 1846)

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 学術的重要(SI) 国 - 選定の理由 県内での生息地は局所的。河川改修により淵や淀みなどの生息適地が減少している。 種 の 概 要 濃尾平野以西の本州、四国北東部、九州北部、壱岐島、五島列島福江島に分布。全長約8㎝。 口ひげは長く、その長さは瞳の径を超える。側線鱗が上下に大きい。雑食性。産卵期は5 ~ 6月。 分 布 状 況 亀の川、紀の川、古座川の各水系に分布。 生 息 条 件 河川中、下流域、水路などの淵や淀み。 減少の原因 外来種による食害、水路や河川の改修などによる生息環境の減少。 特 記 事 項 古座川の個体は移入の可能性がある。 文 献 番 号 34、39、40、50

ドジョウ

Misgurnus anguillicaudatus

(Cantor, 1842)

コイ目 ドジョウ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 - 国 - 選定の理由 主な生息地である水田と水路が宅地化や工業用地化などで消失し、個体数が減少してい る。また、ニッチを競合する外来種の侵入も確認されている。 種 の 概 要 ほぼ日本全国に分布。腹面を除き、体全体が褐色を帯びる。5対の口ひげがあり、他の日 本産ドジョウ科魚類と区別できる。西日本での産卵期は6 ~ 7月。 分 布 状 況 県内各地に分布する。 生 息 条 件 河川中、下流域、水田、水路、湿地など。砂礫底、泥底。 減少の原因 宅地化などによる生息環境の減少、水路の改修、外来種によるニッチの競合。 特 記 事 項 和歌山市内では外来種であるカラドジョウが生息数を増やしている。 文 献 番 号 6、29、39、40

ギギ

Pelteobagrus nudiceps

(Sauvage, 1883)

ナマズ目 ギギ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 - 国 - 選定の理由 川床に土砂が堆積し、生息に適した河川環境が減少している。 種 の 概 要 新潟県から九州東部に生息するナマズの仲間で、胸鰭棘と基底の骨板を擦り「ギーギー」 と音を出す。基本的に夜行性。 分 布 状 況 紀の川、有田川、広川、熊野川の各水系。 生 息 条 件 河川中、下流域の流れの緩やかな場所の石の下。 学術的価値 紀伊半島の西側において広川水系まで生息し、これより南では生息しないことは生物地 理学上興味深い。 減少の原因 河川の護岸工事や人為的な生物移動による撹乱。 淡水魚類

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文 献 番 号 56、87

ドンコ東瀬戸型

Odontobutis obscura

(Temminck et Schlegel, 1845)

スズキ目 ドンコ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 - 選定の理由 分布は主に紀の川水系と有田川水系に限られており、それらの生息域も河川改修等によ り減少している。 種 の 概 要 新潟県・愛知県から九州までに生息する日本の固有種。肉食性の純淡水魚で、口が大きい。 鰾を震動させて音を出すことが知られる。 分 布 状 況 有田地域以北。 生 息 条 件 小型甲殻類が多く、浮き石の多い河床。 学術的価値 ムギツクの託卵対象でもあり生態学的、生物地理学的に重要。 減少の原因 河川改修に伴う生息場所の減少。 特 記 事 項 分類学的解釈により「東瀬戸・西瀬戸・西九州」グループとされる場合もある。富田川 水系からの記録もあるが、 在来個体群か不明である。 文 献 番 号 54、56、63、64、73、93

ウキゴリ

Gymnogobius urotaenia

(Hilgendorf, 1879)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 - 選定の理由 生息環境である河川流域の淀みや一時的水域の減少により個体数が減少している。 種 の 概 要 北海道から屋久島までの汽水域、淡水域に生息する。口は大きく、眼の後方まであり、 第1背鰭後方に黒斑があることが特徴。 分 布 状 況 大規模な河川の下流域やため池。 生 息 条 件 抽水植物の繁茂する場所。 減少の原因 河川河口域や氾濫原の開発。 文 献 番 号 21、27、56、69、73、93

ヒモハゼ

Eutaeniichthys gilli

Jordan et Snyder, 1901

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 - 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 生息環境である良好な内湾の消失と遺伝学的研究により地域個体群の存在の可能性が指 摘されている。 種 の 概 要 本州から九州までの河口干潟などに生息する。細長い体で、体側中央に暗色の縦帯がある。 甲殻類の巣穴などを利用して生活する。 分 布 状 況 主に和歌浦湾と田辺湾、森浦湾周辺。 生 息 条 件 間隙生物の多い砂泥底の汽水環境。 淡水魚類

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減少の原因 干潟や汽水域の乱開発。 文 献 番 号 7、27、37、55、56、73

ゴマハゼ

Pandaka

sp. A スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 学術的重要(SI) 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 生息環境である汽水域の人為的撹乱による生息地の消失と遺伝学的研究による分類学的 検討がなされている。 種 の 概 要 三重県から沖縄県までの汽水域に生息する。体長1.5㎝程で群がりを作って生活する。第1 背鰭に黄色斑はなく尾部腹面に3 ~ 4つの黒斑が並ぶ。 分 布 状 況 主に日高川河口周辺以南からすさみ町までと太地町・那智勝浦町周辺。 生 息 条 件 流れの緩い汽水環境。 学術的価値 分類学的検討により、本属内の学名等は定まっていない。 減少の原因 干潟や汽水域の乱開発。 文 献 番 号 27、37、53、73、93

トビハゼ

Periophthalmus modestus

Cantor, 1842

スズキ目 ハゼ科  和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 準絶滅危惧(NT) 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 生息環境である泥干潟が減少している。 種 の 概 要 東京湾以南、沖縄島までに分布。眼は頭部上方にあり、泥干潟の上を腕のように胸鰭を 使用して移動し、ジャンプも行う。産卵や越冬は泥中で行う。 分 布 状 況 主に和歌浦湾や田辺湾沿岸の汽水域。 生 息 条 件 還元層を形成しにくい泥干潟。 減少の原因 干潟の埋め立てや河川上流からのシルトの大量流入。 特 記 事 項 地域個体群の維持が望まれる。 文 献 番 号 19、37、56、73、93

マサゴハゼ

Pseudogobius masago

(Tomiyama, 1936)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 - 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 和歌浦干潟は近畿地方で最大の本種の生息地であると考えられる一方、他の生息域では 著しく環境が悪化している。 種 の 概 要 宮城県から南西諸島の汽水域に生息する。体長3㎝ほどで、第1背鰭に斑紋がないこと、 頬ほ お に鱗がないことが特徴。 分 布 状 況 主に和歌浦湾と田辺湾周辺。 生 息 条 件 規模の大きな汽水域。 淡水魚類

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文 献 番 号 8、22、27、33、37、56

ルリヨシノボリ

Rhinogobius

sp. CO スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 学術的重要(SI) 国 - 選定の理由 ダム建設による生息域の減少がおこっている。 種 の 概 要 大型の両側回遊型ヨシノボリ類。頬ほ おにるり色の斑紋があり、尾鰭基部には1対の暗色斑が あることが特徴。流れの速い瀬などを好む。 分 布 状 況 規模の大きな河川のダムのない支流等。 生 息 条 件 水量が多く、浮き石の多い河床。 学術的価値 分類学的混乱が続いている。 減少の原因 ダムによる遡上阻害、河川水の減少、生息域の縮小・消失。 文 献 番 号 24、56、65、73、93

オオヨシノボリ

Rhinogobius

sp. LD スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

準絶滅危惧(NT)

旧県 学術的重要(SI) 国 - 選定の理由 ダム建設による生息域の減少がおこっている。 種 の 概 要 大型の両側回遊型ヨシノボリ類。胸鰭基部に黒斑があり、尾鰭基部には暗色横帯がある ことが特徴。流れの速い瀬などを好む。 分 布 状 況 規模の大きな河川のダムのない支流等。 生 息 条 件 水量が多く、浮き石の多い河床。 学術的価値 分類学的混乱が続いている。 減少の原因 ダムによる遡上阻害、河川水の減少、生息域の縮小・消失。 文 献 番 号 56、73、93

シロヒレタビラ

Acheilognathus tabira tabira

Jordan et Thompson, 1914

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 情報不足(DD) 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 生息数はきわめて少なく、危機的状況にあるが、在来個体群であるという確証が得られ ていない。在来であれば、絶滅危惧Ⅰ類に相当する。紀の川で記録がある。亀の川で1個 体記録がある。 文 献 番 号 5 淡水魚類

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カワバタモロコ

Hemigrammocypris rasborella

Fowler, 1910

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 情報不足(DD) 国 絶滅危惧ⅠB類(EN) 選定の理由 本県における記録は亀の川水系の1件のみで、それ以後確認されていない。自然分布であ るか、人為的放流個体であるかを判別する根拠に乏しい。 文 献 番 号 92

カマツカ

Pseudogobio esocinus esocinus

(Temminck et Schlegel, 1846)

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 - 国 - 選定の理由 従来一種とされていた中に、複数種の存在が示唆されている。県内におけるタイプ別の 分布状況、個体数などの情報が不足している。 文 献 番 号 39、40、81

オニボラ

Ellochelon vaigiensis

(Quoy et Gaimard, 1824)

ボラ目 ボラ科  和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 - 国 情報不足(DD) 選定の理由 本県南部の沿岸では、ある程度の個体数が越冬していると考えられるが、詳細な状況は 不明。本州沿岸で本種が周年見られる地域は希である。 文 献 番 号 31、37、56

ワニグチボラ

Oedalechilus labiosus

(Valenciennes, 1836)

ボラ目 ボラ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 - 国 - 選定の理由 本県南部の沿岸では、まとまった個体数が越冬していると考えられるが、詳細な状況は 不明である。本州沿岸で本種が周年見られる地域は希である。 文 献 番 号 31、56

ゴシキタメトモハゼ

Ophieleotris

sp.2 スズキ目 カワアナゴ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 - 国 準絶滅危惧(NT) 選定の理由 主に八重山諸島の西表島以西に見られるが、本県南部の淡水域で複数の個体が数年間生 息していた事が確認された。その後の加入、定着は不明である。 文 献 番 号 28、37、73、94 淡水魚類

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ビリンゴ

Gymnogobius breunigii

(Steindachner, 2002)

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 情報不足(DD) 国 - 選定の理由 抽水植物や藻場のある大きな河川の河口域などに生息しており、限られた地域の汽水域 や淡水域でのみ確認されているが、その理由や生態的な個体群変動は不明な点が多い。 文 献 番 号 23、27、56、69、73、93

ヒゲワラスボ

Taenioides limicola

Smith, 1964

スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 - 国 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 選定の理由 本県南部と鹿児島県以南の泥干潟のような汽水域に見られるが、確認個体数が少なく、 詳しい分布や生態は不明。 文 献 番 号 31、37、61

チワラスボ属の一種

Taenioides

sp. スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

情報不足(DD)

旧県 - 国 - 選定の理由 チワラスボとされていたもののうち、分類の検討により本県の沿岸で見られる個体群の ひとつが別種となる可能性が高く、その生態的知見に乏しい。 文 献 番 号 31、37

ズナガニゴイ

Hemibarbus longirostris

(Regan, 1908)

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

学術的重要(SI)

旧県 学術的重要(SI) 国 - 選定の理由 生物地理学上、興味深い分布パターンをしている。本県での産地数は少ない。 種 の 概 要 日本海側では青森県から福井県にかけて、太平洋・瀬戸内海側では一部を除いて青森県 から岡山県まで分布。 分 布 状 況 紀の川水系。 生 息 条 件 河川の中、下流域の流れの緩やかな底層付近に生息する。 減少の原因 河川改修による生息適地(淵やトロなど)の減少。 特 記 事 項 有田川と熊野川の生息報告があるが移入による一時的侵入である可能性が高い。 文 献 番 号 93 淡水魚類

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アブラハヤ

Phoxinus lagowskii steindachneri

Sauvage, 1883

コイ目 コイ科 和歌山県カテゴリー

学術的重要(SI)

旧県 学術的重要(SI) 国 - 選定の理由 本県での生息地は限られている。しかも、河川改修により生息適地(淵やトロなど)が 減少している。また、本県は南限の生息地である。 種 の 概 要 日本海側では青森県から福井県にかけて、太平洋・瀬戸内海側では一部を除いて青森県 から岡山県まで分布する。鱗は小さく,横列鱗数が多い。 分 布 状 況 紀の川、有田川、熊野川の各水系。 生 息 条 件 河川の上、中流域の淵の中層。 文 献 番 号 93

テンジクカワアナゴ

Eleotris fusca

(Forster, 1801)

スズキ目 カワアナゴ科 和歌山県カテゴリー

学術的重要(SI)

旧県 - 国 - 選定の理由 本県では同属3種と同所的に生息しており、類似した環境にすむ種が互いにどのような影 響を与えているか興味深い。 種 の 概 要 小笠原諸島、静岡県から南西諸島の汽水域、淡水域に生息する。腹鰭は癒合せず頬ほ おの横 列孔器列数が8であることが特徴。 分 布 状 況 切目川以南の汽水域、淡水域。 生 息 条 件 汽水、淡水域の落ち葉が堆積した泥底や岩場。 減少の原因 汽水域の人為的撹乱。 文 献 番 号 27、56、73

オカメハゼ

Eleotris melanosoma

Bleeker, 1852

スズキ目 カワアナゴ科 和歌山県カテゴリー

学術的重要(SI)

旧県 - 国 - 選定の理由 本県では同属3種と同所的に生息しており、産卵も行っている。そのような状況で類似し た環境にすむ種が互いにどのような影響を与えているか興味深い。 種 の 概 要 静岡県から南西諸島の汽水域、淡水域に生息する。腹鰭は癒合せず頬ほ おの横列孔器列数が6 であることが特徴。 分 布 状 況 日高川以南の汽水域、淡水域。 生 息 条 件 汽水、淡水域の落ち葉が堆積した泥底や岩場。 減少の原因 汽水域の人為的撹乱。 文 献 番 号 27、56、73 淡水魚類

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シマヒレヨシノボリ

Rhinogobius

sp. BF スズキ目 ハゼ科 和歌山県カテゴリー

学術的重要(SI)

旧県 - 国 - 選定の理由 主に瀬戸内海沿岸の西日本に見られるが、本県での分布域は主に日高川水系以北に限定 されており、生物地理学的に興味深い。 種 の 概 要 雄の第1背鰭は伸長せず、産卵期の雌の腹部は黄色くなる。また、尾鰭や臀鰭等に点列が 出ることが特徴。 分 布 状 況 日高川水系以北の淡水域。 生 息 条 件 流れの緩い淀みや止水域。 学術的価値 生態的に不明な点が多く、今後の研究が望まれる。 減少の原因 ため池の埋め立て、河川下流域のよどみの消失。外来魚の移入。 特 記 事 項 本種は2010年までトウヨシノボリ縞鰭型とされていた。 文 献 番 号 71、74、82、83、84 (中谷 義信・揖 善継・平嶋 健太郎)

参考文献一覧

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