経営発達支援計画の概要 実施者名 南阿蘇村商工会(法人番号 2330005005257) 実施期間 平成31年4月1日~平成36年3月31日 目標 南阿蘇村商工会は小規模事業者が抱える経営課題を解決し持続的発展を図る ため県や村及び関係機関と連携し小規模事業者への伴走型支援を強化すること で経営力向上を実現する。 (1)小規模事業者の個別支援強化による経営力強化 (2)熊本地震で壊滅的打撃を受けた観光関連産業の再生 (3)地域の特性を生かした地域資源活用による商品開発と販路開拓支援 (4)他の支援機関との連携と職員の資質向上による支援体制の構築 事業内容 Ⅰ.経営発達支援事業の内容 1. 地域の経済動向調査に関すること 外部団体等の資料活用及び行政との情報交換や地区内事業所の実態調査・ 分析を行い、調査結果を小規模事業者へ巡回・窓口相談の際に提供する。 2. 経営状況の分析に関すること 経営指導員・経営支援員による巡回・窓口相談を通じて事業面や財務面な どから経営状況分析を行う。 3. 事業計画策定支援に関すること 地域の経済動向調査、経営分析結果、需要動向を踏まえ事業計画策定の支 援を行う。 4. 事業計画策定後の実施支援に関すること 計画策定後、国、県、市、熊本県商工会連合会等が行う支援策等の積極的 な活用などフォローアップ体制を整え計画実現に向けた伴走型支援を行う。 5. 需要動向調査に関すること 地元消費者や観光施設利用者に対しアンケート調査を行い需要動向を把握 する。調査で得られた結果を分析し情報提供することで経営支援に活用する。 6. 新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること 展示会・商談会へ参加する小規模事業者の広告宣伝・情報発信・商品のブ ラッシュアップ等の個別支援を行い販路開拓を目指す。 Ⅱ.地域経済の活性化に資する取組 1. 熊本地震で壊滅的打撃を受けた南阿蘇村商工業の復興のために、グルー プ補助金を活用し、県・村の全面協力を求め、迅速な復興を図る。 2. 村・南阿蘇村観光協会等の関係者間で地域経済活性化における意識の共 有を図り、活性化に向けた方向性や事業計画を検討する。 連絡先 南阿蘇村商工会 本所 住所 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字吉田 1488-1 (TEL)0967-62-9435 (FAX)0967-62-9462 (mail)[email protected]
- 1 - (別表1) 経営発達支援計画 経営発達支援事業の目標 1.村の概要 南阿蘇村は熊本県の北東部阿蘇カルデラの南部、阿蘇五岳と外輪山に囲まれた南郷谷に位置し、平 成 17 年 2 月に白水村、久木野村、長陽村の 3 村が合併し誕生した。人口規模では「町」となるのに 十分でありながら、合併後も「村」であり続けたいという地域住民の要望もあり、あえて「村」とい う名を採択した自治体である。そして 3 村に存在していた商工会が合併し、平成 17 年 4 月 1 日に「南 阿蘇村商工会」が誕生した。 南から見た阿蘇五岳 一心行の大桜 南阿蘇村の総面積は 13,730ha、そのうち田・畑が 21%、山林・原野(標高 600m以上)が 36%を 占め、村の中央を東から西に流れる白川の両側に住宅地、商業地、田園地帯が広がり、美しい山野の 風景と白川水源をはじめとする村内 11 か所の水源地が知られており、また春には一心行公園の名物 「一心行の大桜」の開花を楽しみに、毎年 600 万人を超える多数の観光客が訪れていた。 平成 28 年 4 月、熊本地震により村内は壊滅的な被害を受け、各地で山崩れや地盤の崩壊、阿蘇大 橋崩落及び俵山トンネル破損により道路が寸断された。更に続いた梅雨の大雨により土砂崩れも発生 し、住民は長期に渡る避難生活を余儀なくされた。村の基幹産業である観光・宿泊施設を始め事業者 も多数被災し、大打撃を受けた。 南阿蘇村商工会では「中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業(グループ補助金)」の活用に よる村内事業者の復旧と事業再生を目指し、グループの結成から補助金交付申請書等の作成、交付決 定後の資金繰り等に係る相談及び支援を行ってきた。地震から 2 年半が経過した現在、復旧は徐々に 進んではいるものの、村内で特に被害の大きかった長陽地区においては、山崩れをはじめ崩落した阿 蘇大橋及び国道 57 号線、JR 豊肥本線の復旧までにはまだ長い年月を要し、インフラ完全復旧の目途 南阿蘇村
- 2 - が未だ立っていない。これら全ての復旧が終わるタイミングが、村内商工業者にとって本格的な事業 再生のチャンスになると言える。 人口については、平成 17 年合併当初の村内人口は 12,254 人であったが、平成 27 年には 11,503 人 となり、前年比 2~3%ずつの減少が続いていた。また、熊本地震後は住居の被災や交通インフラの寸 断により転出を余儀なくされ、平成 29 年(10 月 1 日時点)は 10,844 人と更に減少した。これに対し、 総人口のうち 65 歳以上人口を示す高齢化率は、平成 17 年の 29.1%から平成 27 年には 35.5%、29 年は 38.1%となっており、全国平均及び熊本県平均を上回る勢いで高齢化が急速に進んでいる。また、「第 2 次南阿蘇村総合計画(改訂版)」による将来推計人口は 2042 年で 7,516 人、2062 年では 5,447 人(平 成 29 年比 約 50%)まで減少すると推測されている。なお、高齢化率は 2027 年をピークに減少するが、 依然として 65 歳未満人口が増えることなく全体人口が減少していくと見込まれており、過疎の深刻 化と、生産年齢人口の減少による地域経済への影響等が懸念される。
- 3 - 2.南阿蘇村の産業の現状と課題 南阿蘇村の産業構造の特徴としてサービス業(第 3 次産業)の割合が最も高く、次いで不動産 業、建設業、農業と続いている。熊本県の産業構造と比較すると、農業、建設業、サービス業の 比率が高く、村の経済の牽引約となっていることが分かる。 【農業】 南阿蘇村の農業は、阿蘇の恵まれた水や自然を活用し、米を基幹産物としながら雑穀類、野菜、 果樹などの耕種農業、肉用牛などの畜産農業など多種多様な農業生産が行なわれている。 農家数は高齢化の進行により年々減少しており、後継者不足や耕作放棄地の増大が深刻な課題 となっている。 平成 7 年から平成 27 年にかけては、254 戸と約 18%の減少が見られ、それにともない、経営 耕地面積も 2,345ha から 1,472ha と約 37%の減少となっている。 現在は担い手育成のために、地域農業のリーダーとなる認定農業者や新規就農者を増加させる 取組を推進しており、本村の認定農業者は 236 人で、阿蘇地域 1,062 人の約 2 割を占めている。 ◆農業産出額の内訳◆
- 4 - 【製造業】 本村の製造業者の規模については、小規模零細企業が大半を占めており、従業員 20 名以下の 企業である。業者の内訳としては、製材所・木工所、食品製造(豆腐・菓子)、陶磁器製造の割 合が大きい。本村は観光地であることから、製造業においても 3 次産業に属する事業者(宿泊業 や飲食業、その他娯楽業)と密接に関連している事業者が多いため、熊本地震による観光客の減 少が売上に影響するケースも多い。また、老朽化した製造設備の入替や代表者の高齢化及び後継 者不足に対応できずに廃業に追い込まれる事業者が目立ってきており、2 次産業を支える産業で ありながら今後も厳しい状況が続くと予想されている。 【観光業】 南阿蘇村の観光業については、観光入込客数が平成 19 年の 738 万 7689 人をピークに、640 万 人~680 万人前後で増減を繰り返している。平成 28 年に発生した熊本地震については、国道 57 号線及び俵山トンネルルートの寸断、南阿蘇鉄道の運休などにより前年比‐38%と著しく落ち込 み、廃業や休業に追い込まれる事業者も増加している。 宿泊客と日帰り客の割合は、日帰り客の方が圧倒的に多く、宿泊客数は10%に満たない状況と なっており、通過型の観光地でなく、いかに長く滞在させて宿泊客の割合を高めるかが今後の課 題となっている。 ◆南阿蘇村の観光入込客数の推移 ◆南阿蘇村の観光入込客数の推移
- 5 - 外国人宿泊客数については、平成22 年に約 2 倍に増加したが、平成 23 年に東日本大震災の影 響で減少に転じたものの、それ以降は増加の傾向にあった。しかし、平成27 年の阿蘇中岳噴火、 平成28 年の熊本地震と 2 年連続の自然災害の影響で大きく減少している。 外国人観光客の来訪は、日本の自然災害や世界の経済状況などに左右されやすい傾向があると いえる。 また、南阿蘇村は新規創業者数が多く、特に観光業については県内でもトップクラスの伸び率 を誇る。特に南阿蘇村の自然の豊かさに魅了されたサラリーマンなどが脱サラして移住して創業 するケースが一番多く、そのような新規創業者に対していかに支援を行なっていくかが重要なカ ギとなる。 3.南阿蘇村の産業振興計画・施策 南阿蘇村基本計画の策定 南阿蘇村の観光産業については、長引く景気低迷と人口減少化社会の進行により、経営・雇用情勢と もに厳しさを増すなか、商工業の早期の再生を実現させる目的で、南阿蘇村が平成 29 年から平成 37 年 の 8 年間を計画期間とする「南阿蘇村基本計画」を策定し、基本理念及び政策を以下のとおり掲げてい る。 【基本理念】 「地域の活力を取り戻す商工業の振興」 【政策】 ①商工業の早期再生 ②雇用対策の充実と創業支援 ③雇用を生み出す企業誘致 ④地域資源を活用した魅力ある観光交流の推進 ⑤観光交流を推進する組織の構築と活躍する人材の育成 ⑥外国人観光客の誘客と受入基盤の整備 ⑦立野駅・立野ダムの周辺整備 ⑧全ての来訪者に優しい観光基盤の整備 ⑨観光プロモーション及びマーケティング強化 (1)グループ補助金の申請による早期復旧 熊本地震からの早期復旧に向け「中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業(グループ補助金) 等を活用し、施設・飲食店の早期営業再開、中小企業等の施設・設備の復旧支援に取組んでおり、現 在 3 グループ約 150 者が申請を行っている。 補助金の申請全般については商工会が全面的に支援を行っており、事業費の資金調達、南阿蘇村の 利子補給制度なども併せて総合的な支援に力を入れている。 (2)南阿蘇村版持続化補助金の新設 熊本地震による影響は業種によって様々であり、グループ補助金を活用できなかった事業者や国が公 募する持続化補助金を不採択になった事業者を救済する目的として南阿蘇村版の持続化補助金を新 設。本補助金は、平成30年度~32年度までの3年間実施予定であり、村内の観光業を始めとする産業
- 6 - 全体の活性化を目的としている。 (3)創業支援 創業支援については、平成 29 年 9 月に熊本県信用保証協会と協定を結び、創業に意欲がある村民を 対象に、創業時の相談や創業後半年間の経営相談支援、創業セミナー開催のほか、創業者が熊本県 や同協会の経済的支援を受けられる体制も整備し、商工会と連携して創業促進の取組みを推進してい る。 (4)観光客V字回復プロジェクトの推進 熊本地震によって落ち込んだ観光産業のV字回復及び観光発展による地域の魅力度向上・移住定住 の促進を目的とした協議会を新たに設立。 南阿蘇村・観光協会・商工会・他団体がこれまで実施してきた取組みや機能、ノウハウを集約し、共有 することで村の魅力を最大化させ、村一体が観光地域として発展するための仕組みづくりを進める。 アクティビティ等の観光商品の開発や、南阿蘇村のブランド品開発、EC サイト(Amazon)等を活用した 物販事業にも力を入れていく。
- 7 - 会員数は、地震前まで微増微減を繰り返していたが、平成 28 年 4 月の熊本地震発生後、会員・ 非会員を問わず、ワンストップ相談会やグループ補助金個別相談会を始めとした復興支援を行ったこ とにより、平成 28 年度は新規加入者(52 名)が脱退者(25 名)を上回った。また組織率についても 平成 27 年度の 59.9%に対し 4.9%増の 64.8%となり、事業者にとって非常に厳しい経営環境下にあ りながらも、会員数が純増 23 名と大幅に増加した。 会員の業種内訳は飲食・宿泊及びサービス業(45%)が最も多く、小売業(23%)、建設業(13%) 製造業(6%)の順に占めている。 (巡回・窓口相談指導) 近年の相談指導実績については、平成 28 年度は特に地震により村内事業者の多くが被災し、店舗 をはじめ地盤破損により村内の道路も多数寸断された。住民は村内外の仮設住宅等に避難しており巡 回が困難な地域があったが、熊本地震の復興支援に係る各種相談会を開催したことにより、窓口相談 件数は著しく増加した。 商工会の現状 会員数の推移 会員数 建設業 製造業 卸売・小売 飲食・宿泊 サービス業 その他 平成 29 年度 363 50 23 84 164 36 平成 28 年度 362 49 26 89 162 36 平成 27 年度 339 44 27 89 145 34 平成 26 年度 340 45 27 93 141 34 平成 25 年度 337 44 27 93 140 33 29 年度 経営革新 経営一般 情報化 金融 税務 労働 取引 環境対策 その他 合計 巡回 0 328 0 10 5 17 0 0 56 416 窓口 0 547 1 49 47 79 3 0 69 795 創業 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 28 年度 経営革新 経営一般 情報化 金融 税務 労働 取引 環境対策 その他 合計 巡回 0 199 0 9 4 15 1 0 49 277 窓口 0 743 0 39 29 111 8 1 103 1,034 創業 0 2 0 2 0 0 0 0 0 4 27 年度 経営革新 経営一般 情報化 金融 税務 労働 取引 環境対策 その他 合計 巡回 0 325 5 25 6 17 3 1 74 456 窓口 0 159 10 50 21 181 9 4 205 639 創業 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 4.商工会のこれまでの取組み 経営改善普及事業の内容
- 8 - (創業支援) 南阿蘇村は平成 27 年度に国の創業支援事業の認定を受けており、商工会及び金融機関等と連携し 創業者及び創業予定者に対する窓口相談、創業実践講座、巡回指導を実施している。 (利子補給申請支援) 平成 17 年度に創設された、事業者が支払った借入金利子の一部を補助する「南阿蘇村中小企業利 子補給制度」について、事業者の申請支援及び取りまとめを行い、村役場へ申請を行っている。また、 これに加え、熊本地震からの復旧支援を目的とし、災害復旧にかかる設備資金の借入金利子を対象と した「中小企業災害復旧利子補給制度」が平成 30 年度までの期間限定で新たに設けられた。 (小規模事業者持続化補助金 事業支援) 下記により、持続化補助金に係る事業計画策定支援および補助事業実施までの支援を行った。 公募種類 事業実施年度 申請者 採択者 平成 27 年度補正 平成 28 年度 1 件 1 件 平成 28 年度予備費 平成 28 年度 125 件 38 件 平成 28 年度 2 次補正 平成 29 年度 56 件 32 件 平成 28 年度 2 次補正追加公募 平成 29 年度 11 件 8 件 平成 29 年度補正 平成 30 年度 21 件 10 件 (南阿蘇村持続化補助金事業支援) 南阿蘇村は熊本地震発生後、商工会の小規模事業者持続化補助金の採択者向けに村独自の持続化補 助金制度を創設し、平成 28 年度及び平成 29 年度の採択者に対し自己負担分の一部補助を行った。商 工会にて事業者の補助金交付申請書作成支援及び取りまとめを行い、村役場へ提出した。 平成 28 年度申請者および採択者 39 件 平成 29 年度申請者および採択者 18 件 (グループ補助金に係る支援) 熊本地震からの復旧・復興のために、村内グループ結成及び補助金申請に係る支援を行った。 グループ名「新生・南阿蘇村の観光サービスを興す会~ただの復旧だけの村じゃーなかよ~」 平成 30 年 6 月末現在 構成員 127 者、うち補助金交付申請者 109 者、交付決定者 87 者(80%) (全国展開支援事業) 平成 18 年度より南阿蘇村のブランド化に向け村内の地域資源調査を開始、活用方法の検討を重ね 村内の観光プログラムづくりに着手。当時は南阿蘇村に 1 日に訪れる観光客数が村民の 1.6 倍という 驚異的な村でありながら、観光客の滞在時間が短く宿泊客の多くは 1 泊 2 日の利用にとどまっていた ことから、「みなみあそくらしめぐり」というタイトルで地域住民参加型のプロジェクトを開始した。 滞在型プログラムとしての「まち歩きツアー」「生活文化体験」「飲食店メニュー開発」から始まり、 「特産品開発」「観光開発」「おもてなし事業」までに拡大し、平成 24 年度まで継続して取り組んで きた。 ・平成 18 年度 「地域振興調査事業」(熊本県) 南阿蘇村のブランドイメージ作りとして「ただのいなかじゃーなかよ」のコンセプトを掲げ、村 内の観光資源を発掘すべく、地域資源調査を行った。
- 9 - ・平成 19 年度 「全国展開支援事業 観光開発」 「みなみあそくらしめぐり」事業を開始、体験型プログラム「触るる」、まち歩き、自然散策「さ ろく」という時間消費プログラムを作成した。 ・平成 20 年度 「全国展開支援事業 特産品開発」 食の特産品「あか牛」オリジナル食事メニューの開発「食ぶる」及び「触るる」「さろく」イベン トを実施した。 ・平成 21 年度 「全国展開支援事業 観光開発」 「あか牛」フォトコンテスト開催、「あか牛」オリジナルメニュー開発「食ぶる」、「触るる」「さ ろく」イベントを実施した。 ・平成 22 年度 「全国展開支援事業 おもてなし事業1年目」 「触るる」「さろく」プログラムをブラッシュアップし、合計48個のプログラムを作成し「み なみあそくらしめぐり」イベントとして実施。「みなみあそあか牛&スィーツめぐり」実施。 ・平成 23 年度 「全国展開支援事業 おもてなし事業2年目」 「みなみあそくらしめぐり」イベントを実施。参加者へアンケート調査実施。この他に、南阿蘇 のあか牛直販体制の構築及び認知拡大と草原の維持を目指す「南阿蘇あか牛一頭買い」×「RED SAVE THE GREEN」事業、これまでに実施した日帰りプログラムに加えてより収益性の高い 1 泊 2 日の宿 泊型旅行企画「もしも南阿蘇に 1 泊したら」事業を実施した。 ・平成 24 年度 「全国展開支援事業 おもてなし事業3年目」 これまで実施した事業で獲得したファンおよび村内各団体が保有・活用している顧客を会員化 し、情報発信体制を構築・共有し、チラシ等の配布をまとめて行った。「みなみあそくらしめぐり」 イベントの継続実施、並びに食資源をブラッシュアップし新たな回遊の仕組みづくりとして飲食店 食べ歩きイベント「バルウォークみなみあそ」を実施した。 平成 27 年度より南阿蘇村地域ブランドの確立を目指す「みなみあそ“くらしのめぐみ”プロジェ クト」という新たな形で、特産品開発と販路拡大、ブランド認定商品の発掘を行い、認定商品パンフ レット作成配布および物産館などでのテストマーケティングを行い、売れる商品づくり村のPRに取 り組んでいる。 6.地域産業の課題
これまでに述べた、産業構造・産業特性、南阿蘇村の産業振興計画及び商工会のこれまでの取 組みから抽出される地域の主な課題を改めてまとめると、下表の事項があげられる。 項目 地域の特性等の強み・弱み 産業振興課題 地 域 資 源 地形 自然 特産物 文化 食文化 風土 施設 交通 ・水源・温泉・阿蘇五岳の美し い景観など観光資源が豊富 ・地域資源を活かした観光づく り ・おいしい水および食材(あか 牛、米、野菜、そば等)が豊富 ・豊かな自然環境をいかした観 光のむらづくり ・地域資源活用不足
- 10 - 産 業 製造業 観光業 商業 サービス 建設業 農業 ・小規模事業者の割合が高い ・新たな企業誘致、産業立地支 援 ・観光業種間における連携不足 ・観光情報発信不足 ・通過型の観光地 ・若年労働者の雇用 事 業 【商工会】 商業部会 観光サービス部 会 工業部会 ・活発な部会活動 ・特産品ブランド化事業取組 ・商工会事業で取組んだ販促取 組みの見直し 7.経営発達支援事業の目標 (1)地域における小規模事業者支援の中長期的な振興のあり方 南阿蘇村において、小規模事業者は地区内の中小企業の大部分(約 78%)を占めており、地域経済 や雇用、コミュニティ維持を支える極めて重要な存在である。そのような中、人口減少、高齢化、地 域経済の低迷といった構造変化に直面し売上や事業者数の減少、経営者の高齢化等の課題を抱えてい る。 南阿蘇村は、熊本地震からの復旧・復興を最優先とし、今後8年間のむらづくりの目指すべき姿と して「誰もが住みたい 住み続けたい 南阿蘇村」をテーマに掲げ、本村の魅力である恵まれた自然や 資源を生かし、産業振興、将来の担い手となる人づくり、インフラ整備により災害に強い村づくりを 推進し、喫緊の課題となっている人口減少・少子高齢化に取り組むこととしている。また農林業や観 光業とともに村民の暮らしを支える基盤であり、村に賑わいをもたらす原動力となる「商工業の振興」 については、地域の雇用創出のための企業誘致、地域資源を活用した魅力ある観光地づくりに積極的 に取り組み、地震からの早期再生を目指すこととしている。 これらの実現に向けて南阿蘇村商工会は、10年後も既存の小規模事業者が事業を維持・継続で きるよう、また村内での新規創業者が増え、地震により減少した事業者や労働者(従業員)数が 回復し更に増えることにより南阿蘇村全体が活性化するよう、南阿蘇村をはじめ各関係機関との 連携を図りつつ小規模事業者に対する支援を行う。 また、小規模事業者の持続的発展のため今後 5 年間の計画を策定し、小規模事業者が抱える課 題解決に向けて伴走型支援を行い、地域資源の活性化や事業計画等による経営促進、販路開拓、 創業支援及び人材の確保・育成等について支援を行っていく。 (2)当計画の目標 上記の中長期的な振興の在り方を踏まえ、南阿蘇村商工会では、小規模事業者が置かれた現状 と課題を踏まえて今後5年間で実現を目指す小規模事業者の持続的発展による地域経済活性化 を目標として経営発達支援計画の目標と方針を下記のとおり掲げ実行し事業展開を行う。 ①小規模事業者の個別支援強化による経営力強化 小規模事業者の経営力向上、経営体質の強化、事業計画の策定、販路開拓、販売促進を継続的 に支援するとともに経営革新・地域活性化に取り組む小規模事業者に対し地域のリーディングモ デル企業の支援育成を行う。また、創業支援ニーズに対応するため南阿蘇村、金融機関等と連携し 創業者及び創業予定者に対する創業セミナーの開催、窓口相談創業実践講座、巡回指導を実施する とともに創業後のフォローアップを行い、持続性・経営力のある小規模事業者を育成する。 (取組方針)
- 11 - 経営指導員等の巡回による小規模事業者のヒアリング調査と経営分析を行い、個々の事業者の カルテ作成により現状の把握と課題抽出、解決策の提案を行なっていく。 小規模事業者のヒアリング調査及び経営分析により抽出された事業者ごとの経営資源の発掘 および経営課題解決のため、具体的な事業計画等の策定支援およびフォローアップ等の伴走型支 援を行い、経営基盤の強化と経営改善等を図る。 ②地域資源活用による商品開発と販路開拓支援 地域資源を活用した新商品開発を他の支援機関と連携して行い、新たな商品と地域ブランドの 確立を目指し、小規模事業者の売上の拡大を目指すとともに地域活性化を図る。 (取組方針) 平成 27 年度より継続している南阿蘇村ブランド化事業「みなみあそ“くらしのめぐみ”」によ る販路開拓事業を中心に、既存商品の改良や新商品開発等について専門家派遣制度を活用した個 者支援を行うことにより、南阿蘇村と特産品等をブランド化させ、村外へのより積極的な PR に よる入込観光客の増加に繋げるとともに、商談会等への積極的参加および新規取引先の獲得によ る更なる販路拡大を図っていく。 ③他の支援機関との連携と職員の資質向上による支援体制の構築 既存の支援機関との連携強化を図り支援ノウハウの共有を行うとともに職員の支援能力の底 上げ、均一化を図るための取組を実施し、幅広い知識と連携体制で総合的な経営支援を行う。 (取組方針) 地域経済総合団体である南阿蘇村商工会は、国や県、村が実施する小規模企業施策の普及およ び実施団体として、地域の支援機関においてリーダーシップを発揮しながら行政および熊本県商 工会連合会をはじめとする関係機関と連携し、地域における小規模事業者の中長期的なあり方を 踏まえたうえで事業を実施していく。 また、商工会の事業推進における内部統制の整備や職員の資質向上を図るとともに、職員間に おいて情報共有ができる仕組みを構築する。
- 12 - 経営発達支援事業の内容及び実施期間 (1) 経営発達支援事業の実施期間(平成 31 年 4 月 1 日~平成 36 年 3 月 31 日) (2) 経営発達支援事業の内容 Ⅰ.経営発達支援事業の内容 1.地域の経済動向調査【指針③】 (現状と課題) 本村の高齢化や過疎化、後継者不足による経営基盤の弱体化や廃業の増加及び熊本 地震の影響による観光客の減少の問題については前述したとおりであるが、その深刻 化する諸問題に対し、これまで事業を行なってきた経験や先入観など感覚的に地域経 済動向判断を行ってきたため、そこに漏れやズレが生じている可能性が高い。これま で商工会では地域経済動向調査を実施していないため、数値や特徴などのデータを収 集できておらず、経営支援に必要な情報が十分に提供できていなかったのが現状であ る。 (改善策) 本事業により本村の主幹産業である観光業関連に絞り地域経済動向調査を実施し、 小規模事業者の現状・実態を業種別に数値化、データ化することによって感覚的では ない現実を見える化する。そして、地域経済分析システム(RESAS)のデータと の比較等により分析することで、事業の方向性や解決策を具体的に見出していく。 また、分析によって得られた情報を創業支援にも活かし、創業者が明確な道筋を立 てて事業を開始できる体制を整える。 (事業内容) (1) 巡回訪問による業種別事業所のヒアリング調査 地域業況調査については、管内小規模事業者の実態について経営指導員等の巡回 時のヒアリング調査により小規模事業者の現状把握や課題抽出に努め課題解決策に ついて検討を行う。調査を実施する業種は本村の基幹産業である観光業に関連する 業種を村の産業構造割合に基づき、製造業、小売業、宿泊・飲食業の 20 事業所を選 出。 調査項目:①業況、②売上、③客層、④経営上の課題等 業種内訳:製造業 5、小売業 7、宿泊・飲食業 8 (2)地域経済分析システム(RESAS)の活用 調査によって得られたデータを単に事業者に伝達しても、それは一部の事業者の データであり、判断材料としては不十分である。 そこで、まち・ひと・しごと創生本部が提供する地域経済分析システム(RES AS)を活用し本村の観光データを項目別に収集し分析する。収集したデータにつ いては、巡回訪問によって調査したデータと比較して今後の方向性や改善策を洗い 出す。また、近隣の市町村(阿蘇地域)の観光データも同時に分析することで、本 村の強み弱み、現状不足しているものを洗い出し、今後の観光戦略に活かす。
- 13 - (活用方法) (1) 調査・分析によって得られたデータを南阿蘇村商工会のホームページ上に 公表する。 (2) 調査・分析によって得られたデータを会員事業者及び創業予定者に提供し、 事業計画の策定支援に活用する。 (3) 調査・分析によって得られたデータを村行政や観光協会と共有し、今後の 観光地域づくりに寄与する事業展開の提言を行なう。 (目標) 事 業 内 容 現 状 H31 H32 H33 H34 H35 1. 地域業況調査事業所数 未実施 20 20 20 20 20 2.RESASによる分析回数 未実施 1 1 1 1 1 3.本会ホームページ公表回数 未実施 1 1 1 1 1 2.経営状況の分析【指針①】 (現状と課題) 小規模事業者は、限られた経営資源(人、モノ、金)の中で経営を行なっており、経 営状況の把握や強み・弱み、課題の抽出、その解決策などをしっかり把握できていない のが実情である。 これにより、費用対効果の低い設備投資や過度な借入を行なってしまい、経営状況が 悪化してしまうケースが多くなっている。これも事業者自身の感覚的判断による部分が 強いため、自社の経営状況の分析は必須であるといえる。 これまでの取組みとしては、補助金申請や金融斡旋による経営分析の支援に留まって おり、十分な支援を行なってきたとはいえず、熊本地震の発生以降、経営状況の変化や 経営支援に対するニーズや関心、必要性も高まってきている状況にある。 本事業により、意図的かつ計画的な経営状況の把握、課題抽出、解決策の提案、経営 計画の策定支援を行い、経営改善等を図ることが求められる。 (改善点) これまで経営分析の必要性について認知していながらも、日々の業務に追われてし まい一歩を踏み出すキッカケが作れなかった。今後は、経営セミナーを単に開催す るだけでなく、セミナーに参加者の中から経営分析が必要な事業者を掘り起こし、一 歩を踏み出すキッカケづくりを行なう。 経営セミナーでは、自社の経営状況を簡単にセルフチェックしてもらい事業者の 興味関心を煽る。
- 14 - また、熊本地震によって売上減少などの影響が出ている事業者に巡回訪問を実施し 経営分析の必要性について説明し、経営分析を実施する。 (分析手法) (1)中小企業基盤整備機構「経営診断システム」の活用 (2)SWOT 分析 (3)顧客分析(RFM分析、セグメンテーション分析) (成果の活用) 経営分析によって自社の経営状況を把握することはできるが、その時点で満足して しまえば今後の事業につなげることはできない。経営分析によって得られた情報を基 に、事業計画の策定や各種補助金の申請へと繋げていく。 (目標) 事 業 内 容 現状 H31 H32 H33 H34 H35 1.セミナー受講企業数 0 社 20 社 20 社 20 社 20 社 20 社 2 . 経 営 分 析 件 数 5 件 10 件 10 件 10 件 10 社 10 社 3.事業計画策定支援【指針②】 (現状と課題) 事業の持続的発展を図るうえで「事業計画の策定」は事業の方向性を明確にする大変 重要なものであるが、小規模事業者の殆どは具体的な事業計画を示すことができないの が実情である。 そのため、経営者の経験や勘によって行き当たりばったりの経営が行なわれること で、売上や生産性の低下や過度な設備投資など大きなロスに繋がってしまい、慢性的 な悪循環を引き起こしているケースが多い。 これまでの取組みとしては、補助金申請や金融斡旋による事業計画の策定支援に留ま っており、十分な支援を行なってきたとはいえない。 (改善点) 経営状況の分析でも述べたとおり、自社の経営状況や事業計画策定の重要性は分か ているものの、なかなか一歩が踏み出せない現状があるため、日々の経営相談や経営 セミナー開催の中で事業計画を策定するキッカケづくりを推進する。 その中で事業計画の策定が必要であると考えられる事業者を掘り起こし、専門家派 遣制度等を活用しながら支援を行なう。 (支援項目) (1)経営分析結果等に基づいた事業計画策定支援 (2)持続化補助金等の申請書に基づいたより具体的な事業計画策定支援 (3)売上計画、資金計画、収支計画、行動計画等の策定支援 (4)創業予定者や創業希望者に対する創業計画の策定支援 (事業内容) (1)経営分析によって経営状況や課題、解決策を見出した小規模事業者を対象に、巡
- 15 - 回指導・窓口相談指導等を通じてフォローアップを行い事業計画の策定支援を行な う。 (2)持続化補助金等の申請時に作成した計画書をもとに、より具体的な事業計画の策 定支援を行なう。 (3)創業セミナー等の開催により創業予定者や希望者を掘り起こし、事業計画の策定 支援を行なう。また、事業承継を予定している事業者に対しても事業計画の策定支 援を行なう。 (目標) 事 業 内 容 現状 H31 H32 H33 H34 H35 1.事 業 計 画 策 定 事 業 者 件 数 2 件 5 件 5 件 5 件 5 件 5 件 2.創業者事業計画策定支援数 未実施 2 件 2 件 2 件 2 件 2 件 4.事業計画策定後の実施支援【指針②】 (現状と課題) 事業計画を策定した事業者において、計画策定後の計画と実際の成果等の検証や、事業 計画の見直し、改善を行なっているケースは少なく、事業計画を策定したまま野放しにな てしまっているケースが多い。これは、単に補助金の申請や事業資金の借入を目的とした 事業計画策定になってしまっているからでもある。 しっかりと事業の将来を見据えた事業計画の策定、その計画に沿った事業実施を行なっ ていかなければならない。 (改善点) 本事業において、事業計画策定を行なった小規模事業者に対し、策定後の実施支援及び 進捗状況管理、対策、改善に取り組み、事業者の意識改革及び経営改善等の実現を図る。 実施支援は定期的に実施し (支援項目) (1)事業計画に沿った実施支援及び進捗状況の把握 (2)事業成果の検証、改善策の提案 (3)目標等の達成に向けた新たな方策等の支援及びその後の実施支援 (支援手段・方法) (1)事業計画策定後、フォローアップとして経営指導員が四半期に1回の巡回を実施 し進捗状況の確認を行うとともに、進捗状況を踏まえながら必要な指導・助言を行 う。 また計画どおりに進んでいない小規模事業者に対しては熊本県商工会連合会等の 専門家派遣事業を活用し、専門家の協力のもと計画達成に向けた支援を実施するこ とで計画達成と経営力の向上を図る。 (2)創業者に対しては、指導員が毎月1回の巡回を実施し計画の進捗状況を確認し、 問題点や今後の行動計画についてきめ細やかに指導を行なう。 また、創業から1年が経過した時点で事業の総括を実施し、事業成果や課題、改
- 16 - 善すべき点を洗い出し、創業当初に策定した事業計画の見直し、ブラッシュアップ を行い次年度へと繋げていく。 (目標) 事 業 内 容 現 状 H31 H32 H33 H34 H35 1 . フ ォ ロ ー ア ッ プ 回 数 未実施 20 回 20 回 20 回 20 回 20 回 2 . 創 業 者 フ ォ ロ ー ア ッ プ 回 数 未実施 24 回 24 回 24 回 24 回 24 回 5.需要動向調査【指針③】 (現状と課題) これまで、全国展開支援事業等で観光客等を対象にアンケート調査を行なってきたが、 単なる資料作成に留まってしまい、観光事業者への情報を提供などが行なわれておらず、 収集した情報を十分に活用できていなかったのが現状である。 事業者はこれまでの経験により消費者のニーズや動向を把握しているものの、客観的な 分析が不十分であり、偏った情報となっているケースが多い。 アンケート調査では、今の観光業者等に必要な情報(ニーズや動向)とは何か?を十分 に検討し、実のある調査を実施しなければならない。 (調査目的) 経営計画の策定や策定後の実施支援において、経営状況分析結果とともに既存事業の改 善や商品開発、販路開拓などの需要開発・販売戦略構築等に活用し、地域内の観光業者 を始めとする事業者の経営改善等を図る。 (事業内容) (1)観光関連の需要動向調査・分析 調査対象者:国内及びインバウンド観光客(観光拠点となる道の駅や周辺の観光 施設に訪れている観光客、旅館やペンションに宿泊している観光 客) 調 査 項 目:観光客の属性・来村の目的・村に対するイメージ・商品及びサービ スの質・顧客満足度) 支援対象者:南阿蘇村内の観光関連産業(宿泊業、卸小売業、飲食業、観光サー ビス業) 活 用 方 法:調査結果を、巡回指導及び窓口相談の際にフィードバック(創業者 を含む)するとともに、当商工会のホームページに掲載して情報を 提供する。 ①各事業者が調査結果を独自に分析し、事業計画の策定及び既存事 業の改善や商品開発、販路開拓などの需要開拓等に活用する。 ②調査結果を連携する関係機関(村行政・観光協会等)と共有する ことで、今後の地域経済活性化に繋げる。
- 17 - (目標) 事 業 内 容 現 状 H31 H32 H33 H34 H35 観光関連需要動向調査 回数 未実施 1 回 1 回 1 回 1 回 1 回 観光関連事業者の支援 件数 未実施 5 件 5 件 5 件 5 件 5 件 6.新たな需要の開拓に寄与する事業【指針④】 (現状と課題) 平成 27 年度より南阿蘇村ブランド化事業として「みなみあそ“くらしのめぐみ”」を 実施し、物産展等のイベント参加や販促ツール作成、カタログ作成などの販路開拓事業を 主に取組んできた。事業実施の最終的な狙いは、地域と特産品の認知度を向上させること でブランド化させ、観光客の増加や新規取引先の獲得による販路拡大である。 しかし、結果的には一過性のイベント出店が中心となり、事業者の個者支援まで行き届 いていなかったため商品・サービスの内容や質の改善が行なわれず、根本的な販路拡大に は繋がっていない状況である。 また、本ブランド化事業は商工会単独で実施している為、行政やその他関係機関と連携 が取れておらず、事業内容のダブりや無駄が発生しており期待する成果に繋がっていな い為、いかに事業者の販路拡大に繋がる効果的な事業を関係機関と連携して取り組めるか が課題となる。 (改善点) 今後、販路拡大を図る為にはイベントへの参加を繰り返すだけではなく、商品やサービ ス自体を観光客などの消費者のニーズに合致するよう改善・ブラッシュアップを図ること が重要である。その為には、商品・サービスの内容や質の向上を目的としたセミナーを開 催し、事業者の関心を高め意識改革を行なわなければならない。 また、GS1コードの取得や適正な賞味期限の設定など、市場の流通に載せるための支 援を徹底する。 (事業内容) (1)商品・サービスのブラッシュアップ等を目的としたセミナー及び個別相談会 の開催(GS1コード、賞味期限設定なども含む) (2)セミナー開催によって掘り起こした事業への個者支援 (3)物産展及び商談会への参加による認知度向上と販路拡大支援 (4)AmazonフェアなどのECサイトを活用した販路拡大支援 (5)商品カタログの作成(改良含む)及び観光施設等での配布による情報発信 (支援対象事業者) 事業計画策定支援を行なった事業者及び既存のブランド化事業に取組んでいる事業 者で既存商品の改良・新商品開発及び販路開拓を必要とする事業者
- 18 - (支援手段・方法) (1)セミナー及び個別相談会によって支援対象事業者を掘り起こし、個別で専門家を 招聘することでより専門性が高く、きめ細やかな支援を行なうことで、商品・サ ービスの改善やブラッシュアップに繋げる。 (2)熊本県商工会連合会が主催する「くまもと物産フェア」、全国商工会連合会主催の 「全国物産展」、その他「九州食の商談会」や県内の金融機関が主催する物産展及び 商談会等へ出展する。出展後は、成果や反省点等を踏まえフィードバックを実施 し、改善点や今後のアクションプランをより明確にし、販路の拡大に繋げる。 (3)平成29年度より継続的に開催しているAmazon南阿蘇フェアに本ブランド 化事業の認定品をより多く登録し、流通に載せるための総合的な支援を行い、販 路の拡大に繋げる。 (4)関係機関と連携し、既存の認定品カタログを事業者側、消費者側のどちらの視点 からのニーズにも合致した内容に改良する。 そして、改良したカタログを村内の観光施設や宿泊施設内に設置し、認知度の向 上及び販路拡大に繋げる。 (目標) ※(売上:万円) 支 援 内 容 現 状 H31 H32 H33 H34 H35 1.物産展 物産展等参加者数 2 5 5 5 5 5 くまもと物産フェア(売上) 4(50) 8(100) 8(140) 8(180) 8(220) 8(260) 全 国 物 産 展 0 1 1 1 1 1 2.商談会 商 談 会 ( 回 数 ) 0 2 2 2 2 2 参 加 者 数 0 5 5 5 5 5 成 約 件 数 1 3 3 3 3 3 3.EC サイト (Amazon フェア)
開 催 回 数
1 1 1 1 1 1 参 加 者 数 8 15 15 15 15 15 売 上 380 500 575 650 725 800 3.商品カタログ設置件数 10 20 20 20 20 20 Ⅱ.地域経済の活性化に資する取組 (現状と課題) これまでは村行政や観光協会を始め、熊本地震後に発足した南阿蘇村観光交流協議会 や未来会議などがそれぞれ事業に取組んでいた為、内容に漏れやダブりが生じたり、 情報発信が不足するなど、十分な効果が得られていなかったのが現状である。各団体が それぞれで事業に取組むのではなく、各団体の持つノウハウや情報をひとつに集約でき る機能が必要であると考えられる。 (改善点) 村行政、観光協会、第三セクター、その他団体の持つノウハウや情報をひとつに集約 できる機能をつくり、情報交換や地域経済の活性化に関する課題などの共有を図りなが- 19 - ら今後の観光事業の計画へと活かす。 また、南阿蘇村の主幹産業である農業との連携による農商工連携・六次産業化のビジ ネスにも視点を置き、新たな価値の創出によって地域活性化に貢献していかなければな らない。 (事業内容) (1)「みなみあそ“くらしのめぐみ”」協議会のメンバーを再構築し、ノウハウや情報を 共有することであらゆる観点から観光事業の方向性や今後のアクションプランを検討 する。 <協議会メンバー> ①南阿蘇村、②商工会、③観光協会、④(株)あそ望の郷南阿蘇、 ⑤観光復興プロジェクト交流協議会、⑥未来会議、その他 (2)村内で製造・販売されている特産品の掘り起こしを行い、「みなみあそ“くらしのめ ぐみ”」協議会内に設置される審査会によってブランド品の認定を行なう。 審査員は協議会メンバー内から選出し、年2回開催する。 (3)農商工連携や6次産業化を推進するために「6次産業化セミナー」を開催し、ブラ ンド認定を受けた商品などのコラボ商品の開発を手掛ける。 (目標) 事 業 内 容 現状 H31 H32 H33 H34 H35 1 .み な み あ そ “ く ら し の め ぐ み ” 協 議 会 1 回 2 回 2 回 2 回 2 回 2 回 2 . ブ ラ ン ド 認 定 品 数 1 件 5 件 5 件 5 件 5 件 5 件 3 . 6 次 産 業 化 セ ミ ナ ー 未実施 1 回 1 回 1 回 1 回 1 回 Ⅲ.経営発達支援事業の円滑な実施に向けた支援力向上のための取組 1.他の支援機関との連携を通じた支援ノウハウ等の情報交換に関すること (1)熊本県商工会職員協議会・経営指導員協議会の阿蘇ブロック(阿蘇市・高森町・西原村・ 小国町・南小国町・産山村)において行われる指導員及び支援員の研修や資質向上学習会 の際に各地域における小規模事業者の需要動向、支援ノウハウ、支援の現状、支援体制等、 事業の実施について年1回以上情報交換を行う。 (2)組織の上部団体である熊本県商工会連合会が開催する小規模事業者研修等に参加し経営 支援のノウハウや支援の進め方について学ぶとともに受講者との情報交換の場を年2回 設け、他の地域における経営支援の現状について情報交換を行う。 (3)肥後銀行・熊本県信用組合をはじめとする管内の金融機関と年1回懇談会を実施し、村 内経済や金融動向・創業・事業計画策定事業所の金融動向等に関しての情報交換を行う。
- 20 - 2.経営指導員等の資質向上等に関すること (1)経営指導員及び経営支援員は小規模事業者の利益の確保に資する支援ノウハウを習得す るために熊本県商工会連合会、金融機関、経済団体、中小企業大学校の主催する研修に積 極的に参加することで、売上や利益を確保することを重視した支援能力の向上を図る。 (2)職員会議を週1回開催し、各自研修等で習得したスキルや各種施策内容は職員間で周 知・共有化を行い、金融指導・記帳指導・税務指導において指導・助言内容、情報収集方 法をOJTにより行うことで伴走型の支援能力の向上を図る。 経営支援ノウハウ及び小規模事業者の経営状況の分析結果等の共有方法として、インタ ーネットを使用した商工会基幹システムによる相談カルテ入力や南阿蘇村商工会のサー バー上の共有フォルダに支援ノウハウや経営状況分析結果等のファイルを保管すること で全職員が該当ファイルを抽出することができるよう組織内で共有する体制を構築する。 (3)小規模事業者の高度化・多様化するニーズに対応し、創業・経営革新につながる提案型 指導ができるよう、経営指導員等の専門化や資質向上に必要な知識を習得させるため、原 則として臨時・嘱託を除く「全職員」に経営指導員等Web 研修受講を促すことで各自の資 質向上を図る。 3.事業の成果、評価及び見直しをするための仕組みに関すること 毎年度、本計画に記載の事業の実施状況及び成果について、以下の方法により評価・検証 を行う。 ① 事務局長・指導員会議により事業の進捗管理・検証を行う。 ② 正副会長会議において、評価・見直しの方針を決定する。 ③ 外部有識者(中小企業診断士)等にも要請し、PDCAサイクルの手法を応用して事 業の実施状況、実績に対する評価などを行う。 ④ 事業の成果・評価・見直しの結果については、正副会長会議へ報告し、承認を受ける。 ⑤ 事業の成果・評価・見直しの結果を、会報・商工会HP・総会等で毎年度1回公表する。
- 21 - (別表2) 経営発達支援事業の実施体制 経営発達支援事業の実施体制
(30年4月現在)
(1)組 織 体 制 職員総数 8人
本 所 事務局長1 経営指導員2 経営支援員3
長 陽 支 所 経営支援員1
久木野支所 経営支援員1
実施体制については、事務局全員で行う。
(2)連絡先
地区内の小規模事業者の相談については、各地区で下記のとおり相談窓口を設置
し、本所および各支所にて相談に対応している。
南阿蘇村商工会 本所 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字吉田1488-1
電話番号 0967-62-9435
FAX 0967-62-9462
長陽支所 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字河陽3574
電話番号 0967-67-0095
FAX 0967-67-2197
久木野支所 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字河陰151-1
電話番号 0967-67-0231
FAX 0967-67-0435
- 22 -
(別表3)
経営発達支援事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
(単位 千円)
31年度
( 3 0 年 4
月以降)
32年度
33年度
34年度
35年度
必要な資金の額
1,000 1,050 1,050 1,100 1,100
地域経済の動
向調査・分析
個店の経営実
態調査・分析
事業計画策定
支援
創業支援
販路開拓支援
地域活性化事
業
経営指導員等
の資質向上
100
80
200
50
500
20
50
100
100
200
50
500
50
50
100
100
200
50
500
50
50
100
100
250
50
500
50
50
100
100
250
50
500
50
50
(備考)必要な資金の額については、見込み額を記載すること。
調達方法
会費・国庫補助金・県補助金・村補助金・事業受託費
(備考)調達方法については、想定される調達方法を記載すること。
- 23 -
(別表4)
商工会及び商工会議所以外の者と連携して経営発達支援事業を実施する場合の連携に
関する事項
連携する内容
・経済動向調査支援 「1.地域の経済動向調査に関すること」 ・事業者の伴走型支援・連携 「2.経営状況の分析に関すること」 ・金融施策の普及と連携 「3.事業計画策定支援に関すること」 ・創業支援 「3.事業計画策定支援に関すること」 ・専門家派遣の派遣 「4.事業計画策定後の実施支援に関すること」 ・販路開拓支援 「6.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること」 ・各種商談会・展示会の開催 「6.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること」 ・各地域のイベント事業実施 「6.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること」連携者及びその役割
連携事業者 連 携 項 目 熊本県商工振興金融課 南阿蘇 村産 業 観 光課 熊本県 商工 会連 合会 みなみあそ村観光協会 熊本 県 信用 保証 協会 地域金 融機 関 専門家派遣・連携 ○ ○ 商 談 会 の 連 携 ○ 創 業 者 支 援 ○ ○ ○ セミナー開催・連携 ○ ○ ○ 金 融 支 援 ○ ○ ○ 地域イベント支援 ○ ○ 広 報 関 係 連 携 ○ ○ ○ ○ 補助金関係連携 ○ ○ ○ そ の 他 事 業 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ① 熊本県 知事 蒲島 郁夫 住所:熊本市中央区水前寺 6-18-1 ☎096-333-2316 ② 南阿蘇村 村長 吉良 清一 住所:南阿蘇村大字河陽 1705-1 ☎0967-67-1111- 24 - ③ 熊本県商工会連合会 会長 笠 愛一郎 住所:熊本市中央区南熊本 5-1-1 ☎096-372-2500 ④ みなみあそ村観光協会 会長 河津 謙二 住所:南阿蘇村大字久石 2807 ☎0967-67-2222 ⑤ 熊本県信用保証協会 会長 真崎 伸一 住所:熊本市中央区南熊本 4-1-1 ☎096-375-2000