地域体育指導者 に関す る研究
― 公営体 育館 と学校 開校 の指 導者 の条件 ―
福元 和
行 (昭和57年5月31日受理) 地域社会 における増大 し
,多
様化 した運動欲求 に対応 し地域体育指導者の活発 な活動,ま
たその 基礎資料 となる研究の必要性 も高 まっている。 ところで,体
育指導者の資質の向上,そ
のための研 究の重要性 は しば しば指摘 されるところであるが,資
質 をとりあげた研究 は極 めて少 ないと言 える。 指導者の資質 を問題 にす る場合,体
育事業 が有力な観点 となる。つ まり,体
育事業別 に,ク
ラブ, スポーツ教室,施
設開放の指導者 に要求 される資質 を探 り,そ
れ らの異同 を明確 にす ることが指導 者の体系的理解のために必要 なことで あ り,ま
た指導者の養成,研
修 に対 して大 きな手がか りを与 えるもの と考 えられる。 施設開放では施設開放利用者の希望 の分析 よ り,性 ,年
令,運
動生活 などによ り指導者の必要性, 希望 する指導内容,方
法 に差異 の見 られることが明 らかになっている摯) ところで これ らは運動者の属性 によ り指導者 に対す る希望 が異 なることを示 してはいるが,施
設 単位で運動者の希望 を把握 している訳ではない。性,年
令 などを指導の 目安 に出来 るとは言って も, 施設の違 いによる運動者の差異,つ
ま りどのよ うな施設 には どのよ うな運動者 が多いのか,ま
た ど のよ うな希望 を持 つているのか,を
↓巴握す ることは指導の際の大 きな手がか りを与 えるもの と考 え られる。 ところで施設 にもいろいろな種類 があるが,本
研究は公営体育館の開放 と学校体育館の開放 に焦 点 をあて,そ
の利用者間にどのよ うな相異 が見 られるのか,そ
して さらに,公
営体育館 と学校体育 館の開放の指導の間 には,利
用者の希望 か ら見た場合 どの よ うな共通点 があり,ま
た どのよ うな相 異点がみ られるのかを明 らかに しよ うとす る。 公営体育館 は施設の構造論の中で地域運動施設 として,ま
た学校運動施設は近隣運動施設 として 位置づ けられ!2)両
施設のサー ビスエ リアは異 なる。 また各施設の持つ特徴 も異 なっていると考 え られる。学校体育館 は一般的 に,施
設の備 えた条件 が公営体育館 ほ ど整備 されたものではないが, 「学校体育館のエ リア・サー ビスは運動者行動の狭 い,具
体的 には,家
の近 くの空地 などで運動 し ている者 によって気軽 に利用 されてお り,そ
のよ うな運動者 に機能す ることが学校開校ではまず重 緒102 福
元
和
行
1
祝 されなければならない と言 える。r)と
指摘 され るよ うに,身
近 にあ り,手
軽 に利用出来 るとい う1
特徴 をもつ。そのため運動欲求 をかなりもちなが らも体育館開放 を利用す るまで に至 ちていなかっ た運動者 などが利用 している可能性 が考 えられる。 これ らの運動者 が利用 していると考 えられる学 校体育館開放 と公営体育館の開放の利用者の間には,運
動 目的や運動経験 などにどのよ うな相異 が 見 られるので あろ うか。 また,学
校開放 はコ ミュニテ ィづ くり,仲
間 とのふれ合いの場 として とら えることが出来 る。 そこでは,家
族 による活動,近
隣の運動者 と連 れだっての活動 が多いのではな かろうか。 本研究ではこれ らの ことも明 らかに しなが ら,以
下のステ ップを踏 むことになる。1.公
営体育館開放 と学校体育館開放の利用者間 に,性 ,年
令,運
動 目的 など運動 をめ ぐる主体 的条件 に差 が見 られるかを探 る。 2。 それらの差 が指導者の必要性,希
望す る指導方法,指
導者像 などにどのよ うに影響 している かを検討す る。3.そ
れ らの結果 よ り,各
施設の指導者 に望 まれ るあ り方,条
件 を検討す る。 研 究 方 法 研究方法 としては,公
営体育館開放,小
学校体育館開放の利用者 に対 して質問紙 を配布 し,そ
の 場で回収 した。 これ らの開放施設 には↓旨導者 は配置 されていない。 また,ス
ポーツクラブや団体 に 対す る開放ではな く,個
人 を対象 とした開放 を実施 している。 調査時間 昭和56年8月 調査対象 体育館開放利用者 101名 小学校体育館開放利用者 46名 なる,統
計的 な処理の上で用い られた検定は, 2× 2分
割表および2Xn分
割表 によるカイ自乗 検定である。 結 果 お よび考案I,運
動 者の主体 的条件1.男
女 両施 設 の男 女別 利 用者 の割 合 を示 したの が表1で
あ る。体育館 (公営体育館 の略)開
放 で は男 子46.8%,女
子53.2%で
あ り,学
校 (学 校体 育館 の略)開
放 で は,男
子28。9%,女
子71.1%と なって い る。地域体育指導者 に関する研究 103 表
1
男女別にみた利用者の割合* (1)体育館開校 (21学校開放 (21/11)
男 女1計 (=100%)
46.8%
53.2%
(94)28.9%
71,1%
(45) 0.62 1..34 ・Pく
。05 体育館,学
校 とも女子の利用者の割合が大 きいが,特
に学校開放 において女子の割合が高い。ま た,体
育館開放ュ学校開放の比較では男子は体育館開放利用者に多く,女
子は学校1開放利 用者 に多 くなっている。2.年
令 両施設の開放の利用者の年令をみたのが表2で
ある。体育館開放では全での年代層の利用者が利 用 している。 一方,学
校開放の利用者では,25才
∼29すから50才∼59才までとなってお り,体
育館開放 と比較 して利用者の年令の幅が狭 くなっている。 表2
年令別 にみた利用者の割合キ* 年 令 体育館開放 学 校 開 放 ∼1415-19
210´-24 25´ヤ29 30´-34 135-39 40´ヤ44 45´ヤ49 50∼159 計(=100%)
3.0%
9,9 19,8 19.8 20.8 1019 12.9 2,0 1,0 (101) 151.2% 23.9 8.0,4 15.2 13.0 2.2 (46) *・P<.01
104福
元 和 行 体 育館 は昼 間,夜
問 とも開放 され るの に対 して,学
校 開放 は夜 間 開放 が中心 で あ るた め,こ
の よ うな結果 が生 じて い るもの と考 え られ る。 また,学
校 開放 の利 用者 の年 令 は体 育館 開放 の利用者 よ りもやや高 い傾 向 が表 われて い る。3.運
動 目的 表3は
運 動 目的 を表 わ して お り,次
の よ うな傾 向 が認 め られ る。 体 力づ くりを運 動 目的 とす る者 は体 育館 開放 で男子13.6%,女
子28.0%,学
校 開放 で は男子23.1%,女
子31.3%と なって お り,い
ず れ も学校 開放 に多 く見 られ る。 技術 の向上 を運 動 目的 とす る者 は,体
育館 開放 で男子15.9%,女
子14.0%,学
校 開放 で は男 子 7.7 %と なって い る。 また計で は体 育館 開放 は学校 開放 と比較 して7倍
近 い割 合 となってF。・り,体
育館 開放 の利用者 に運 動 技術 の向上 に関心 を もつ者 の 多い こ とが わか る。 運 動 を楽 しむため とす る者 は,体
育館 開放 で男子45.5%,女
子40,0%,計 42.6%,学
校 開放 で男 子46.2%,女
子50.0%,計
48.9%と なって お り,学
校 開放 の利用者 に多 くみ られ る。 友 人 をつ くることを運 動 目的 とす る者 は,体
育 館 開放 で男子2.3%,女
子10.0%,計 6.4%,学
校 開放 で は男子15,4%,女
子15.6%,計
15.6%と な って お り,友
人 をつ くることを運 動 目的 とす る者 が体育館 開放 と比較 して学校 開放 に2倍
以上 い るこ とが わか る。 クラブの練 習 と して開放施 設 を利用 して い る者 は,体
育館 開放で男子22.7%,女
子8.0%,計
14.9%で
あ り,学
校 開放 で は男子7.7%,女
子3.1%,計
4,4%と
なってお り体育館 開放 に多 くみ られる。 表3
運動 目的別 にみた利用者の割合キ 体育館開放 学 校 開 放(2)Xl)
男女
(1)計
男
女
(2)計
体力
13.6% 28.0% 21.3% 23.1% 31.3% 28.9% 1.35
技術
15.9 14.0 14.9 7.7 2.2 0.14
楽 しさ
45.5 40,0 42.6 46.2 50,0 48.9 1,14
友人をつ くる2.3 10.0 6.4 15.4 15,6 15.6 2,43
クラブ練 習22.7 8.0 14,9 7.7 3.1 4.4 0.29
計(=100%) (44) (50) (94) (13) (32) (45)
*P<.05
地域体育指導者に関する研究 105 このよ うに
,両
開放施設 において運動 目的 をめ ぐってかな りの差異 がみ られたが,両
施設の特徴 に大 きく関係 しているもの と考 えられ る。つ ま り,地
域運動施設 としての公営体育館 と近隣運動施 設 としての学校体育館の持つ機能の違 いがこの運動 目的の差異 に関係 していると考 えられる。学校 開放施設 は身近 にあ り,手
軽 に利用出来 るとい う特徴 をもつ が,体
力,健
康 に不安 を感 じてい る人 が,身
近 にあるため,手
軽 に利用 しているもの と考 えられ る。 また,友
人 をつ くるとい う運動 目的 では,体
育館開放 がそのサー ビス・エ リアが学校開放 に比較 して,よ
り広いため利用者 もよ り広 い 範囲か ら施設 に接近す るが,学
校開放では体育館開放 に較べて,よ
り狭 い範囲内での利用者 が多い ものと考 えられる。 したがって,体
育館開放利用者 よ りも地域性 が濃厚であ り,学
校開放の利用 を 媒介 として形成 した運動仲間 としての関係 を日常生活へ運 び込む可能性 が高い。 また,友
人 と運動 を楽 しみたい場合 にも,身
近 にあるとい う点 か ら利用 されていると考 えられる。楽 しさにつ いては, 両開放施設 ともかな りの割合でみ られ,地
域体育の特徴 を示す ものであるが,特
に,学
校開放 に多 く見 られる。 一方,体
育館開放 は学校開放 に較べて施設 が広 く大 きく,種
々の設備 が完備 しているなど施設 と しての条件 は整備 されているが,表
4に
表われた様 に,学
生時代 の運動経験で クラブに所属 し活動 していた者 が多 く,学
生時代 と同様,競
技志向の者 が多いもの と考 えられる。そのため,技
術 習得, 向上 を運動 目的 としてお り,ま
た体育館開放 をクラブの練習の場 として利用 してお り,学
校開放 ほ ど体 力づ くりや友人づ くりに関心 が向いていないもの と考 え られる。4.学
生時代の運動経験 表4は
学生時代 の運動経験 を表わ したもので あるが,当
該種 目の運動 クラブに所属 し活動 したと する者 は体育館開放で男子36.6%,女
子37.5%,計
37.1%,学
校開放では男子23.1%,女
子9.7%,
表4
学生時代の運動経験別 にみた利用者の割合キ 体育館開放学 校 開 放
(21/11)
ク ラ ブ 校 内大会 授業 経験 な し 計
(=100%)
男女
(1)計
36.6% 37.5% 37.1%
9.8 8.3 9,0
7.3 27.1 18,0 46.3 27.1 36.0 (41) (48) (89) 男女
(2)計
23,1% 9.7% 13.6% 0,37
23,1 6.5 11.4 1.27 38.5 32,3 34.1 1.89 15.4 51.6 40.9 1.14(13) (31) (44)
・P<.05
106 福 計13.6%と なってお り
,男
女 ともクラブ経験者 が体育館開放利用者 に多いことがわかる。また計で は,ク
ラブ所属経験 をもつ開放利用者 は,体
育館開放 において,学
校開放の約2.7倍 利用 しているこ とになる。 クラブには所属 していなかったが,校
内のスポーツ大会等で活動 していたとす る者 は体育館開放 で男子9.8%,女
子8.3%,計 9,0%,学
校開放で男子23.1%,女
子6.5%,計
11,4%と なってお り, 学校開放利用者 に多 くみ られる。 授業で運動 した程度 とす る者 は,体
育館開放で男子7.3%,女
子27.1%,計 18,0%,学
校開放では1 男子38.5%,女
子32.3%,計
34.1%と なってお り学校開放 に多 くみ られ,体
育館開放の約1.9倍とな っている。 当該種 目について学生時代運動経験 がなかった とす る者 は,体
育館開放で男子46.3%,女
子27.1%,計
36.0%,学
校開放では男子15.4%,女
子51.6%,計
40,9%で
あ り,学
校開放の利用者 に多い。 学生時代の運動経験 は将来の運動生活 に重要 な影響 を及ぼす が,技
術,知
識 などを比較す るとク ラブに所属 し活動 していた者 が最 も高 く,次
いで校内大会,授
業 と続 いてい くと考 えられる。表 4 の結果 をこの よ うに解釈す ると,運
動経験 の豊富 な者 が体育館 開放 に多 く,学
校開放の利用者 には 体育館開放の利用者 ほ ど運動経験 の豊 かな人が多 くない と考 えられる。 表5は
学生時代の運動経験別 にみた運動 目的で あるが,体
力づ くりを目的 とす る者 は割合の高い 順 に,当
該種 目の運動経験 のなかった者(31,4%),授
業で行 なった程度 とす る者(28.1%),校
内 大会で運動 した とす る者(23.1%),ク
ラブに所属 し活動 した者(22.0%)と
なってい る。 技術 の向上 を運動 目的 とす る者 は,校
内大(15,4%),経
験 な し(9,8%),
クラブ(9.8%),授
業(9,4%)と
続いてい る。 運動 を楽 しむことを目的 とす る者 は,経
験 なし(47.1%),ク
ラブ(43.9%),授
業(43.8%),校
内大会(38.5%)と
続 いている。 表5
学生時代の運動経験別 にみた運動 目的 ク ラ ブ 校 内大会 授 業 経験 な し 体22.0%
9.8 43,9 4.9 19.5 (41)23.1%
15.4 38.5 7.7 15,4 (13)28.1%
9.4 43.8 12.5 6.3 (32)31.4%
9.8 47.1 7.8 3.9 (51) 技術 楽
し
さ 友 人 をつ くる ク ラ ブ 練 習 計
(=100%)
地域体育指導者に関する研究 107 友人づ くりを目的 とす る者 は授業
(12.5%),経
験 な し(7.8%),校
内大会(7.7%),ク
ラブ(4.9%)と
なっている。 クラブの練習のため施設開放 を利用す る者 は,ク
ラブ(19,5%),校
内大会(15.4%),授
業(6.3%),経
験 なし(3.9%)と
なっている。 運動 を楽 しむ とい う運動 目的はどの運動経験 を有す る人 にもかな り見 られるが,他
の運動 目的 に ついては,運
動経験 の違 いがかな り関係 しているキ殻 ある。つ まり,ク
ラブに所属 して活動 してい た者や校内大会に参加 して活動 していた者 ほ どには豊富 な運動経験 をもたない者 に,体
力づ くりや 友人づ くりの運動 目的 は重視 されてい ると言 える。 また,運
動経験の豊富 な者 はこれ らの運動 目的 を持つ者 が少 ない反面,ク
ラブの練習の場 として 施設開放 をとらえている者 が多 く見 られる。 なお,運
動経験 の豊富 な者 に技術 の向上 を運動 目的 と す る者 が少 なかった点 については,今
後の検討 を要す る。5,運
動生活 両開放施設 における利用者 を運動生活の階層別 にみたのが表6で
ある。C運
動者は体育館開放で65,3%,学
校開放で63.0%で
あ り,P運
動者 は体育館開放14,7%,学
校 開放4.4%と
なっている。 またA運
動者 は体育館開放20.0%,学
校開放32.6%で
ある。 検定の結果両施設間 に有意 な差 はみ られなかったが,現
在スポーツクラブに所属 して活動 してい る者の割合はあまり変 わ らない としても,地
域のスポーツ大会やスポーツ教室 などのスポーツ行事 に参加 して運動 しているP運
動者 は体育館開放利用者 に多くみ られるし,ま
た,開
放施設 を利用 し て活動す るA運
動者 は学校開放 に多いと言 えよ う。 表6
運 動 生活 (1)体育館 開放 (2)学 校 開 放 (21/11)A
計(=100%)
63.0 0,96 4.4 0.30 32.6 1.63 (46) C P 65.3 14.7 20.0 (95)P>,05
108福
元 和 行 表7
活 動 の仕 方 体育館開放学 校 開 放
(2)Xl)
男女
(1)計
男
女
(2)計
クラブ員 多数58.1% 47.6% 54.9% 50.0% 51.6% 51.2% 0。
98 クラブ員数 人11,6 21,4 17.1
22.6 16.3 0,95 友人
16.3 28.6 23.2 41.7 25.8 30.2 1,30
家 族4,7 2.4 3,7
そ の 場 の 人2.3
1.2 8.3 2.3 1.92 計(=100%) (40) (42) (82) (12) (31) (43)
P>.05
6.活
動 の仕 方 表7は
施 設 利用 にIDhける活動 の仕 方 を表 わ した もので あ る。 ク ラブ員 多数で活動 す る者 は体 育館 開放 で男子58,1%,女
子47.6%,計 54.9%,学
校 開放 で は男 子50.0%,女
子51.6%,計
51.2%と なって い る。 クラブ員数 人で活動す る者 は体 育館 開放 で男子11.6%,女
子21.4%,計
17.1%で
あ り,学
校 開放 で は女子22.6%,計
16.3%と なって お り,ク
ラブの メ ンバ ー と一緒 に活動す る者 は,体
育館 開放 に 若干 多 く見 られ る。 友 人 と活動す る者 は体育館 開放 で男子16.3%,女
子28.6%,計 23.2%,学
校 開放 で は男子41.7%, 女子25.8%,計
30.2%と なって い る。 その場 にいた人 と活動す るとす る者 は体 育館 開放 で1.2%,学
校 開放 で2.3%と
なって い る。 この よ うに体育館 開放で は学校 開放 に較 べ て クラブの仲 間 との活動 がやや 多いが,学
校 開放 で は 友 人 との活動 や その場 にいた人 との活動 が多 く,両
施 設 の特徴 が反映 してい るもの と考 え られ る。 家族 との活動 は施 設 の特徴 よ り学校 開放 に多 く見 られ ると考 え られるが,表
7で
は その よ うな結 果 になって い ない。学校開放 が主 に夜間 に実施 された点 が影響 してい ると思 われ るが,検
討 の必要 が あ る。7.技
術 の難 易 当該運 動種 目の技術 の難 易 につ いての 質問結 果 が表8に
示 して あ る。 技術 が難 しい とす る者 は体 育館 開放 で男子47,4%】 女 子56.3%,計
52.2%,学
校 開 放 で は 男子46.2%,女
子62.5%,計
57.8%と なって お り,難
しい と答 えた者 は学校開放利用者 に多い。地域体育指導者 に関す る研究 109 表
8
技術 の難 易 体 育館 開放学 校 開 放
(2)ス
1) 男女
(1)計
男
女
(2)計
難 し ヽヽ47.7% 56.3% 52.2% 46.2% 62.5% 57.8% 1.11
′や や難 しい
40.9 39,6 40.2 46.2 37.5 40,0 1.00
写ユ単
11.4 4.2 7.6 7.7 2.2 0,29
計(=100%) (44) (48) (92) (13) (32) (45)
P>,05
やや難 しい と答 えた者 は体 育館 開放で男子40.9%,女
子39.6%,計 40.2%,学
校 開 放 で は 男 子46.2%,女
子37.5%,計
40.0%と なって お り,両
施 設 で ほ とん ど同程 度 で あ る。 簡単 で あ る,と
す る者 は体育館 開放で男子11.4%,女
子4.2%,計 7.6%,学
校 開 放 で は男子7.7%,計
2.2%と
なって お り,技
術 が簡単 とす る者 は体 育館 開放 の利用者 に多い ことがわか る。 統 計的 に有意 な差 は認 め られ なか った が,こ
の よ うに学校 開放 には難 しい とす る者 が多 く,ま
た 体育館 開放 には高 い技術 をもった もの が 多い とい うこ とは,学
生時代 の運 動経験,運
動 生 活 な どを み ると,首
肯 で きる ところで あ る。8.ル
ー ルの難易 当該運 動種 目の ルー ルの難 易 につ いて表9に示 して あ る。 難 しい とす る者 が体 育館 開放 で男子H.6%,女
子8.7%,計
10,1%,学
校 開放 で は男子7.7%,女
子16.7%,計
14.0%と なって お り学校 開放 に難 しい とす る者 が多い。 表9
ルー ルの難 易* 体育館開放 学 校 開 放(2)ス
1) 男女
(1)計
男
女
(2)計
難 し い11.6% 8.7% 10.1% 7.7% 16.7% 14.0% 1.39
や や難 しい41,9 50.0 46.1 53.9 70.0 65,1 1,41
簡単
46.5 41.3 43.8 38.5 13.3 20,9 0.48
計(=100%) (43) (46) (89) (13) (30) (43)
*P<,05
1 110
福元
和
行 │
I
やや難 しいとす る者 は体育館開放で男子41.9%,女
子50.0%,計
46.1%で
あ り,学
校開放では男1
子53,9%,女
子70,0%,計
65.1%と なっている。やや難 しいとす る者 は難 しいとす る回答 と同様, 学校開放利用者 に多 く見 られる。 簡単 と答 えた者 は体育館開放の男子46.5%,女
子41.3%,計
43.8%と なってお り,学
校開放では 男子38.5%,女
子13.3%,計
20,9%で
ある。 ここでは前の回答 とは逆 に,体
育館開放利用者 にルー ルが簡単であるとす る者が多くいることがわかる。(
以上のよ うに,ル
ールの難易 をめ ぐっては学生時代 の経験 が関係 し,学
生時代の運動経験 の豊 か な者の多い体育館 開放利用者 にルールが難 しぃ とす る者 が少 な く,簡
単で あるとす る者が多 くなっT
ている。 また,運
動経験 に恵 まれない人の多い学校開放利用者 にルールが難 しいとす る者 が多 く, 簡単であるとす る者 が少 なくなっている。 Ⅱ.運
動者の希望1.指
導者の配置希望 表10は指導者の配置希望 を表 わ したもので ある。 指導者 がいた方がよい とす る者は体育館開放で男子86.4%,女
子90.0%,計
88.3%で
あ り,学
校 開放では男子93.3%,女
子68.8%,計
75.6%と なっている。 管理人でよいとす る者 は体育館開放で男子13.6%,女
子10.0%,計
11.7%で
あ り,学
校開放では 男子7.7%,女
子31.3%,計
24,4%で
ある。 指導者 がいた方 がよいとす る者は体育館開放利用者 に多 く,管
理 人で十分 とす る者 は学校開放利 用者 に多 くみ られたが,有
意 な差 は認 め られなかった。 表10
指導者の配置希望 体育館開放 学 校 開 放(2)Xl)
男女
(1)計
男
女
(2)計
指 導者 がいた方 が よい86.4% 90.0% 88.3% 92.3% 68.8% 75.6% 0.86
管理 人で十分 で あ る13,6 10.0 11.7 7.7 31.3 24.4 2.09
計(=100%) (44) (50) (94) (13) (32) (45)・
P>.05
2.指
導者の必要性 配置希望 が指導者 を配置 した方がよいか,管
理 人で十分 かにつ いてであったが,配
置す る場合 に どのよ うに配置 した らよいかを問 うたものが表H指
導者の必要性で ある。地域体育指導者 に関す る研究 111 表
11
指導者の必要性* 体育館 開放 学 校 開 放 (2)/11) 男女
(1)計
男女
(2)計
常 に必要32.4% 45.5% 39.5% 27.3% 77.3% 60.6% 1.53
必要 な時67.6 54.6 60,5 72,7 22,7 39.4 0.65
計(=100%)(37) (44) (81) (11) (22) (33)
*P<.05
施 設 開放 の場 に常 にいて ほ しい とす る者 は体 育館 開放 で男子32,4%,女
子45.5%,計
39.5%で
あ る。 また学校 開放で は男子27.3%,女
子77.3%,計
60.6%と なって お り,学
校 開放 の利 用者 に常 に 開放施 設 にいて指 導 して ほ しい と考 えて い る者 の 多い こ とが わか る。 必要 な時 だ けいて くれれ ばよい とす る者 は体 育館 開放 で男子67.6%,女
子54.6%,計
60.5%で
あ り,学
校 開放 で は男子72.7%,女
子22.7%,計
39.4%と なって い る。体 育館 開放 利用者 に必要 な時 だ けいて くれ れば よい とす る者 が 多 く見 られ る。 表12は 学生時代の運動経験 別 にみ た指 導者 の必要性 で ある。 クラブに所属 して運動 していた者 は 計で常 に必要 とす る者33.3%,必
要 な時 い って くれ れ ば よい とす る者66。7%で
あ る。 校 内競 技 大会 にかカロして運 動 して いた者 で は常 に必要 とす る者40.0%,必
要 な時 にいて くれ れば よい とす る者60.0%で
ク ラブ経験 者 と同様,必
要 な時 にいて くれれ ば よい とす る者 の割 合 が上 回 つ てい る。 表12
学 生時 代 の運 動経験 別 にみ た指 導 者 の必要性 体 育 館 開 放 学 校 開 放12341234 1234
常 に必9xL 30 8%429%52.9%46.9% 50.0%333%64.3%75,0% 333%40.0%58,1%545%
69.2 57 1 47.1 53.1 50.0 66 7 35 7 25 0 66 7 60.0 41 9 45 5 岳十(=100%) 90 (7)
仕猾1321 (4) (3)
は41 仕み130
牡ll1 0J は41 1 2 3 4 クラブに加入 して運動 して いた者。 校内大会に参加(フて運動 していた者。 授業で行 った者。 経験 した ことが なかった者112 福
元
和
行 授業で行 なったとす る者では常 に必要 とす る者 が
58.1%,必
要 な時 にいて くれればよい とす る者 力逹1.9%で
常 に必要 と感 じている者 が上回っている。 学生時代 に経験 したことがなかった とす る者では,常
に必要 とす る者54.5%,必
要 な時 いて くれ ればよいとす る者45.5%で
あ り,授
業で行 なった とす る者 と同様,常
に必要 とす る者 が多くなって いる。 このよ うに運動経験の さほど豊 かで ない者 には常 に指導者の必要性 を感 じている者 が多く, またと 学生時代の運動経験の豊富 な者 は
,あ
る程度の技術 や知識 を身 につ けているため,運
動経験 に恵 ま れない者ほどには指導者の必要性 を感 じていない。 そのため,必
要 な時 だけいて くれればよいとす.
る回答 が多 くなっているもの と考 えられる。3.望
まれる指導方法 望 まれる指導方法 につ いてその結果が表13に示 してある。 積極的 に指導者の側 から指導してほしいとする者 は体育館開放で男子24.2%,女
子32.5%,計
28,8%,学
校開放では男子16.7%,女
子50.0%,計
35,7%と なってお り,学
校開放の利用者 に指導者の 積極的 な指導 を期待す る者 が多いことがわかる。 利用者の求めに応 じた指導 を期待す る者は体育館開放で男子75,8%,女
子67.5%,計
71.2%で
あ り,学
校開放では男子83.3%,女
子50,0%,計
64.3%と なっている。このよ うに体育館開放利用者 に求めに応 じた指導 を期待す る者 が多 くなってい る。 表13
望 まれる指導方法 体育館開放学 校 開 放
(2)Xl)
男女
(1)計
男
女
(2)計
積極 的 に進 んで24.2% 32.5% 28.8% 16.7% 50.0% 35.7% 1.24
求 め に応 じて75.8 67.5 71,2 83.3 50.0 64.3 0.90
計(=100%) (33) (40) (73) (12) (16) (28)
P>.05
4.望
まれる指導者像 施設開放利用者 は指導者 として どのよ うな人 を期待 しているかを示 したのが表14である。 運動 を上手 に指導出来 る人 を指導者 と して希望す る者 は,体
育館開放で男子27.3%,女
子30.4%, 計29.0%で
ある。 また学校開放では男子31.6%,女
子25.0%,計
27.9%と なってお り,両
開放施設 の比較では若干,体
育館開放の利用者 に希望者 が多い。地域体育指導者 に関す る研究 113 表
14
望 まれ る指 導者像 体育館開放 学 校 開 放 (2)/11) 運 動 を上手 に指 導で きる人 楽 しさを指 導で きる人 体 力づ く りを指 導で きる人 各種 スポー ツ活動 の企画, 運営 ので きる人 スポーツの理 論 に精通 した人 計(=100%)
男女
(1)計
27.3% 30.4% 29.0%
36.4 41.1 39.0 27.3 17.9 22.08.9 5.0
9.1 1.8 5.0
(44) (56) (100
男女
(2)計
31.6% 25,0% 27.9% 0。
96 47.4 50.0 48.8 1.25 10.5 16.7 14.0 0.64 5,3 8.3 7.0 1.40 5。3 2.3 0.46(19) (24) (48)
P>.05
運動の楽 しさを指導出来 る人 を希望す る者は,体
育館開放の男子36.4%,女
子41.1%,計
39.0%
であ り,ま
た学校開放では男子47.4%,女
子50.0%,計
48.8%で
学校開放の利用者 に楽 しさを指導 出来 る人 を希望す る者 が多 くみ られる。 体 力づ くりを指導出来 る人 を希望す る者 は体育館開放で男子27.3%,女
子17.9%,計
22.0%と な ってお り,学
校開放では男子10.5%,女
子16.7%,計
14.0%で
ある。表3運
動 目的で体 力づ くりを 目的 としてあげた者 は学校開放利用者 に多 くみ られたが,体
力づ くりを指導で きる人 を指導者 とし て希望す る者 は体育館開放利用者 に多いとい う結果 を示 してお り,運
動 目的 と希望す る指導者像 と が直接的 に直 びつ いていない結果 となっている。 その理 由 につ いては今後検言寸を加 える必要 がある。 スポーツの理論 に精通 した人 を求める者 は体育館開放で5.0%,学
校開放では2.3%と
なってお り, 運動経験 が豊富で技術の向上 を運動 目的 とす る者の 多い体育館開放 に多 く見 られる。 ヨ五 運動者の主体条件,希
望 を分析 しながら公営体育館 と学校体育館の関放の指導者のあ り方,条
件 を探 って きたが,結
果 を要約す ると以下のよ うになる。1.公
営体育館開放利用者 には学校体育館開放利用者 と比較 して男子 が多く,年
令 も幅広い。運 動 目的では技術 の向上, クラブの練習 といつた技術 に関連 した目的 を持つ者が多い。 また,学
生時代の運動経験 の豊 かな者 が多く,技
術 や知識 をかな りの程度 まで身 につ けた者 が多いと考 えられる。 そのため指導者の必要性 は学校体育館の開放ほ ど高 くないと言 えるが,学
校体育館 開放指導者 よ りも高度 な運動の技術や知識 を指導出来 る方 が望 ましいと考 えられる。 結114 福
元
和
行
1 2.学
校体育館 開放利用者 には公首体育館開放利用者 と比較 して,女
子 が多 く,年
令 もやや高い1
傾向がみ られた。 そ して,学
生時代の運動経験では公営体育館利用者ほど豊 かな学生時代の運1
動経験 を持 たない者 が多 く,そ
のため指導者の必要性 を公営体育館開放利用者 よ りも強 く感 じI
ている。 また指導者 は公営体育館開放の指導者ほ ど高度 な運動技術や知識の指導 を要求 される ことは少 ない と考 えられる。 運動 目的 を運動 を楽 しむことに置 く者は両施設 に多 く見 られたが,特
に学校体育館開放利用 者 に多 く,望
まれる指導者像で も楽 しさを指導出来 る人 が高い割合 を得ている。 このよ うに学 校体育館開放 においては,運
動の楽 しさに魅 力を感 じ運動す る者 が多 く,指
導の際強 い配慮 がミ 加 えられる必要 がある。 本研究 は地域体育指導者 の養成,石汗修
,あ
るいは指導体制づ くりのための基礎 資料 を得 るための 体育経営学的立場 か らの研究で あったが,問
題点 もい くつ か残 されている。 運動 目的 と望 まれる指導者像 とが直接的 に関連 していない部分 が見 られるなど,不
明な点 もあ り, 更 に検討 が必要である。 また,指
導者の配置 されていない施設 を対象 として選択 し,調
査 を実施 したが配置 された施設で の結果 と比較,検
討 し施設開放指導者のあ り方 を追求 してい く必要 がある。 さらに地域体育指導者の体系 を考 える上で,ス
ポーツクラブ,ス
ポーツ教室の指導者 についても 検言寸を加 え,そ
の条件 を明確 にす る必要があるが,こ
れ らも今後 に残 された研究課題 としたい。地域体育指導者に関す る研究 ■5 注 (1)福―元和行 :「地域体育指導者に関する研究一特に,施設開放指導者の役割を中心に」,鳥取大学教養部紀要, 第15巻,昭和56年 (2)宇土正彦 :現 代保健体育学大系
5,体
育管理学,大修館書店,昭和45年,P.322' (3)中
村 平 :「運動施設の誘致距離に関する研究一地域体育になける施設経営」,体育学研究,第24巻第 2号, 昭不日54年9月, P.124 参 考 文 献 ・ 宇土正彦 :体育管理学 大修館書店 昭和45年 う宇土正彦他著 :体育管理学入門 大修館書店 昭和51年 ・ 宇土・八代他 :「 社会体育指導者 に関する研究一 とくに求め られる能力・知識・指導行動 について」筑波大学 体育紀要 第2巻 日召和54年 ・ 八代 。中村・片山 :「 公営体育館における運動行動 に関す る研究」東京教育大学体育学者b紀要 第15巻 昭和 51年3月 。中村平 :「運Ell施設の誘致距離 に関する研究―公営体育館の体育経営J体育学研究 第24巻第2号 昭和52年 7月 ・ 体育社会学研究会編 :体育社会学研究5「体育,スポーツ指導者の現林 と課題J道
和書院 昭和55年 ・ 社会体育研究会編:スポーツクラブ 新宿書房 昭和54年 ・ 平沢薫,粂野豊:生涯ス ポーツ プレスギムナスチカ 昭和5'年 ・ れ橋慎四郎,粂野豊 :社 会体育の実践 第一法規 昭和56年 。社会体育研究会編:これからのコ ミュニテ イ・スポーツ, ぎょうせい 日吾和52年 ● し , ・ , ︵ 1 ■ ,, ′ ヽ 1 , 帯 r ヽl R r