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ペートンの損益計算論(四)-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

設備資産の布衣するところ、維持費と改良費との隈別は、いつ軋こつの問題となる。その解決には、賛際上少 からぎる困難を伴ひ、等質しば︿誤って庭理されてゐる。これは、故意もしくは不注意に原因することも少く ないが、また成る程庶までは、理解の不十分ないし解鐸の誤りに由来してゐる。 ぺーーシの指益計算論

ペ一塁・・Lr ンの損益計算諭 ︵四︶

鎌 田 恭 一 郭

︵本稿l‡ペ一半ソ潜﹃曾計螢﹄第こ十五箪より第こ十七草までの大意ね、洩分収約して繹適し㍗ものであろ︶

弟三尊 特 殊 間 邁・−1その二

− 腰輩第二†七畢Spec訂l PrOb訂ヨS iコ︻コCOヨe﹂芽ぐO亡コtiコ甲︵cOコtぎued︶−P9昌9ひ巴 −

︼ 維持螢盲吹貰費1こ 吹造及び修往2三 顧糞党 − 四 減耗資産弓草原慣=党用の劉常 −

六 資産憤位の自然的哲加﹂︼ふ︼ 脇慧嘩−⊇八 その他の問題

叫 維持螢ピ改良費

(2)

︵三四八︶ 三大

第六令 弟四兢

定義を完全に下すのは困難であるが、維持費の意義・性質につき議論の飴地はあまりあるまい。大概の設備賓 露は、これを満足な状態に維持するため、多かれ少かれ常に出費を必要とする。例へぼ横槍はたえす掃除・調整・ 検査されねばならぬ。修繕も屡力必要となる。これらに要する出費が、︹即ちペートンば修搾費をも含ませる︺、 維持費の内容を成すのであり、もとより不可避のものである。事情は各企薬により異るとしても、維持費を無視 しうるが如き場合はめつたにない。 改艮発とは、扱術的にみて改善・添加㌢馬Lた出費であり、その数兼がその禽計期のうちに消失せぬところの ものである。球場を芝土で固めタイルで排水菜をつくる。エ蕩の床張を鋳筋コンクリートに改める。汽終に重油 駄焼装遭を設ける。これらの場合には単なる維持以上の影響が及んだとみねばならぬのである。さらに、建物の 増築のどとき番蜜上の孫大をも、改良のうちにいれることもある。 改艮が、もとの資産の一部取替により行はれると、添加や携大などの場合のどとく明白には、財産憤値の増加 が判らない。しかし、その財産増加額として認め得るのは、もとの資産金牌としての帳繹伯叔、︹以後の説明と参 著すれば、ペートンは、この帳簿憤額は原慣であるものとしてゐる︺、この眼路横領を雷該取替部分に部首てた金 額よりも、改良に要した出費が大なるときのその超過部分に限る。換言すれば、物情に嘗質上攣動がなかつたも のとして、常該取替部分を完全に復啓■取替するに要すと考へられる朗費覇に、資際の改良費が超過したるその 超過部分に限るペきである。そして筏除の金額は勿論収益に賦課せねばならぬが、その全部む維持費とし、改良

(3)

これは、板茸屋根の原慣二千五首弗を維持費に振替へ、さらに瓦千弗を直に建物助産に倍記したのと同じである。

即ち板草屋根の原慣誉れを建物の維持費として、或る叫合計朔の負塘としたのであ牒。

或揉また、建物の各部分について大蒜定を設け、減債鈴却も別是やつて是とする。即ち右の板茸屋根に

っいても特に勘薩新森け、その耐用年限を別々に測定して城倍率を定め、改修を要すべき時までにその原償を仝

けである。

は次に説明する通りであるっ散にか1る改艮費は、蒜は収益賦課たる費用となり、蒜は資産の原倍となるわ

を施せし朔のみの包括とするか、又は減債錆却費とし改艮を要するまでの各期に分治させるか、の二法あること

例をもつて明かにしよう。某脅敢はその螢発用建物竺箇の遺物勘定で虚埋し、維持費に閲する部分は別計算

として減債鈎却をやつてきた。即ち、政茸屋根の原慣は、迫って改艮に際し、維持費に振替へられるのであるか

らごの分について造慣鈴却をやらなかつたのである。それから板茸屋根裏修すペき時になつて、今度は銅

張蒜めたのであるが、その費用豊千弗を要した。ところで板葦屋根に封する建物帳簿偵額︹原憤︺の割音感は

二千五百弗であり靡憤は零だつたとすると、建物としての償倍増加額は二千五亘弗、残り二千五豆弗がその期の

維持費となる。そこで仕繹は

ぺートンの損益計算論

維 持 敬

啓 兼 用 建 物

二、五〇〇 二、五〇〇

現金︵叉ハ魯債勘定︶ ︵三関九︶ 三七 五、000

(4)

建物としての維持費はもはや襲生しない。前法において維持費に振替へられたところの板茸屋根の原慣は、減債

鏑却費の形式で、すでに毎親の費用として割雷臍なのである。だから厳密にいへば、これは建物の改良といふよ

りも、屋根なる血資産の臍菓及び新たなる接待、といふべきものたるのである。

この例によつても、結局は維持費となるべき出費を、その教生の禽計購にのみ負塘させることの、不條珊なる

は明かであらう。監督費・掃除費などが毎期の費用允るに疑はないが、しかし大修繹費・大検寮費等をも全部そ

の期に魚胎させるのは公平といへない。殊に合計期間の短いときには不公平を釆たす。修繕はその後の数期間の

償値泡失を、幾分太りとも少からしめるのであるから、その数果は教期に亘るものといひうる。これは、必要牢

修繕が資金欠乏のためとか、過重な生産を弘行しっ1あつて暇がないためとか、等の理由により、組封必要に押

迫まられるまで繰延べられるやうな場合、殊にさうである。かやうな栃繕費は是非毎期に割笛つべき性質のもの

である。

甲祀が原慣二千弗宛の設備五十箇を買入れたが、その耐用年限十年、その間の修椰費見積放胡叫筒につき八百

弗であつて、二年毎に大修繕を要し、なほ毎年附随的な修繕を饗するものとせよ。次の如き仕繹が通常である。

第六番 罪因戟 部錦却してきたとする。然るときは改修の場合の仕繹は Ⅲ 尾根 − 滅侶鏑却引賞金 ㈹ 屋 根 − 原 償 二、五〇〇 玉、U00 屋 根 − 原 僻 現金︵又ハ黄燐勘定︶ ︵三五〇︶ニ仙入 二、五〇〇 五、000

(5)

この﹃修繕引常金﹄勘定は減慣絆却引雷金勘衰と同様な封照的勘定であつて、資産憤値消失の見積額を示す。こ の消失額は後になつて修搾を行へぼ、それにより喋め合はされる桝のものである。瞥際の修繕費は、いはゞこの 消失低値に代る慣借として、資産慣低に加はるのである。だから修繕に際してはこの封照的勘定に借記し、その 残高を減少させ、従って、資産の帳籍慣額を増加させるのである。見積が嘗際と相異してその間に差額が生じた なら、借方授にせよ貸方餞にせよ、これを積立金勘建に振替ふペきは勿論である。 改良費と維持費との宮別に閲し、劃つの前提傑件のあることを注意しておく。それは技術的な見地からでなく 合計的な見地から置別をつけるといふことである。即ちもし屋根の茸啓費が取除けた部分の帳簿償額︵これを原 始原慣なりとし︶より少ければ、たとひ物質的の状態は改善されたとしても.財政的記録の関する限り改良なる 事賓は存しないと看るのである。これに反し、一部分の取替費又は修繕費が技術的には罫なる維持費たるペきも のであつても、その覇が厳棄却分の原償よりも大なるときは、資産慣値はそれだけ増加したとするのである。

修 繕 受

伶 附随約修繕費の細入 何々設備修繕引雷金 周 大修繕費の記入︵切に同じ︶ 何々設備修繕引賞金 m 箆年度における隆繕敦判官額の計上 ぺーーyの据益計算論 四、000 六、五〇〇 二〇〇 六、五〇〇

現 金 其 他

現 何々設備修繕引常金 金 四、000 ︵三五一︶ 三九 二〇〇

(6)

第六億 第四坑 ︵三並二︶ 四〇 次に改良部分の滅偶鈴却はどうするか。この部分につき特別に耐用年限を測定し、之れに應じて減債率を定め るのがよいといふものがあらう。誠に然りである。原資産の城偶につき従釆適用してきた率を、引接き適用する のは合理的でない。改艮が単に能率を増進せしめるに止まり、その資産の耐用年限を延痘させるものでない以上、 右の如き特別の注意は雷然である。或は他の方法恕とるならば、改良された資産仝憾を更に新たに見積り直し、 減債率を改訂してもよい。なほ貸借した建物などに改良を加へ、これを附けたま1無償で貸主に返還する契約の 場合には、勿論、この改艮費を賃借契約期間内に、悉く鏑却せねばならない。 以上述べ来ったところでは、すべて維持費は直ちに収益に課する費用として、これを詮明してきた。しかしエ 柴合計では、製品の製造原憤に加へられる維持費のあることは晋を保たない。けれども、本筋に取扱った問題は、 何れにも共通な問題たるのである。

〓 改造及び修復

模様替・改造・修復なども改艮と同株の問題を惹き絶す。これらに要せし出費鳩普通その全額、少くもその大部 分が資産低値に加へらるべきものであるにも拘らず、禽計上とかくに誤って費用ないし損失に繰入れられる。 使ひ苗した財産を購入すると、これを満足に使へるやうにするには多大の修復費がいるが、これはその資産の 償覇に加ふペきものであつて、通常の修躇費ではない。いはゞか1る資産は、作柴未完了の状態で獲得したので

(7)

ある。故に、これを迫りかへたり修絆したりする桝費は、収谷的支出でなく資本的支出である。但し、複定の修

復作柴が完了し、その資産を使用し得るやうになつてのち、更に争を加へるとき巧これは堆蒋か改良かである。

修後又は改造作繋がいつまでも綬くものと考へてはならない。軍産が正常の状態に快復さ献たら、それをもつて

修復は完了したことにせねば漁らぬ。

最初に資産を自ら肺人文は製作して使用し、しかるのち改造や修復をなす場合には、問題はもつと欺かしくな

る。この修復作柴を、正規の作業に随伴するものとして自ら行ふときは殊にさうであつて、注意しないと、資産

慣値に加へらるペき努力費・原料費等をとかく普通の費用にしてしまふ。エ場内で材料運搬に用ひる設備で、修

復用材料を造摸したときなど、その劇例である。叉この場合改造費の山部のみが資産偵倍たるべきことも少くな

い。即ちその飴の部分は普通の修繕費の代りになつてゐるのである。その部首については、改良の場合と同様の

問題が起る。

改造費が財産憤値を増加するとしても、その増加偵偽は非常に一時的なものであり、急速なる鈴却を必撃とす

るもの1多いことは、注意に伍する。殊に特殊な模様魯の場合にはさうであつて、例へば其製造発着が、叫九一

七年にその所有の賃貸嬉物を軍需品製造朗に欒史し、その模様啓費及び貸借人移軽費数千弗を要した。ところが

翌年休戦となつたので、この麹物を主とLて倉庫に用ひること1し、さらに翌劇九一九年後年期になつて、帯び

数千弗を投じてもとの賃貸建物に復暫せしめた。さてこれらの出費はどう取扱ってよいだらうか。最初の欒更に

凡−−シの掘森計教諭 ︵三五三︶ 四一

(8)

帝大金 策四抗 ︵三五四︶ 四二 要した分は、一時的性質を弔するものではあるが、確かに資本的支出である。しかし一九血七−∴八年にこの慣 値は明かに灸部消失してゐるから、結局それは軍需品製造より生じた収益に課すペき費用となるか、然らざれぼ 仝︿の損失となるのである。次に再び賃貸建物に戻すに要した出費はどうかといふ忙、これは決して資産憤倍を 増加してゐない。この建物に関する限り正味の結果からいへぼ、何等の改良は加へられてゐない。仙九一七年に おける慣倍以上にはなつてゐない。反って建物が傷んだゞけ慣倍は減少してゐるのである。故に右の凡ての支出 は、その間の減偶鈴却高と1もに、一九仙七−血八年における特別収益より差引くべきものたるのである。勿論 最後に要した復啓費は、これを琢め以前の年度に計上することはできぬ。故にこれは、従前の収益中より留保し て設けた積立金に課するの外はないのである。 なほ極端な例は、定期に欒吏をなす場合である。例へぼ娯楽場を経営する愈敢は、季轡母に欒史・横様替をせ ねぼならぬが、これらは明かに毎期の営業費であつて、次Lて財産慣値の増加とはならない。

設備資産の厳寮に嬰する出費は、懲資産に関するものであり、従つて収益又は積立金に敬謙すべきものである

か、或はまた新資産に屈し資産勘定に借記さるべきものであるか。これに封する解答は各々の等情により異る。

機械を取除ける出費の如きは雷資産に屈するものとなすが合理的である。か1るものは預めこれを見積り、滅 三 鷹 費

(9)

慣鈴却費に算入しゐくべきである。即ち城憤地軸は、資産の原始原慣に据付費及び改良費のみならす取除け費を

も加へ、これより厳憤を菩引いた額とするのが、押想的である。既発費を新資産の原偶に加へるのは確かに不合

理である。最初の横磯を据付けるに際しては何ら厳寮費を負略しなかったのであるから、二度冒の機械にもこれ

を負櫓させないのが箇然である。また厳密にいへぼ、厳寒費は、資産の耐用年限金閣竺軋りて負略せしむペき安

蘇の使用料である。だから艇薬の合計綱のみの負略とすべきものではないの℡ある。但し、既粟に閲し記帳が臍

んだのち、更に軽微の厳粟費が生じたときなどには、便宜上これをその期の費用としても差支はなからう。

すぐに厳賛するのを始めから労悟のうへで、或る資産藍見入れ、これを取除けたあとへ、新資産を設備すること

がある。そのときの雷資産靡乗費は、その偶の費用ではなく、新資産の膵慣たるべきである。例へぼ建物附地所

を買入れ、建物を取壊して新しく建物をたてる場合、曹建物を除き土地をきれいにする費用は、明かに後にたて

る建物の原憤である。

だが、恐電合祀が他祀の設備む購入し、これを厳菓して新様式の設備に改めるが如き場合には、新しくできた

建物・堰堤∴送電線・等の慣値が、菖資産の購入原慣だけ兎加するとは考へられない。哲設備購入費︵薯設備の腋 慣を差引きて︶は、嘗質上、むLろ署電椎や迭電線路使用橙の購入費とみるべきである。

購入又は建造した資産が按党の耐用年限に達せぬうちに放棄されることがある。そのときには鈎却引雷金はま

磨滅低級顧に達してゐない。これは見積りの誤りに基くところの、過去の鏑却高の不足を、従つて過去の利益の

ぺー下yの抒益計数論 ︵三五五︶ 囲lニ

(10)

第六ン啓 発蘭渋 ︵三方六︶ 四囲 過大を暴露したものである。現存する積元金はそれだけ過大になつてゐるのであるから、右の腋粟損失はこの積 立金に課せねばならぬ。︵勿論その額が少く、且つめつたに粗らぬものとすれば、便宜上その間の収益に課するも 差支はなからう。︶之に反し、もしこの厳寒が新規設備の建造・獲縛に必嬰なる段楷として行はれる場合は如何。 前に述べた例の場合のやうに、曹資産の鍵飴帳綺倍額は新資産の膵債である、少くも或る特殊の繰延費用である、 と考へられるかも知れぬ。しかしその考へ方は正しくない。捷得後直ちに靡薬するときのほか、靡薬費は決して 新資産の原偶に加へてはならぬのである。懲資産の使用が不経臍になつたとか何とかの理由により靡来さかるの であるから、新資産の慣倍は新資産だけの正常な慣値であらねばならぬ。管資産につきて生じた例の損失に閲は ってはならない。即ち薗資産の除籍倍額は新資産僧侶に加ってはならぬのである。 こゝで注意すべきは、暫資産の厳薬と新資産の代位とは全く別の事柄だといふことである。新資産の購入・建 造は必しも厳粟と閲聯して行はれるものではない。たとひ紺聯して行はれても、何れが先になり何れが後になつ ても梼はぬのである。これらは二つの別々の事件である。これらを血取引として磨理しても何の得る朗がないの みか、反って混乱を生じ、資産の増減や費用畿生の記録が不明瞭となる騒がある。驚資産の原倍は厳寒によりこ れを必す鎗却すべく、新資産の驚際原憤は常に新たなる資産増加としてこれを記入すべきである。

田 城 耗 資 産

(11)

鍼山その他の減耗資産につき毎期規則正しく減耗を計上すべきは、常然のことであるにも拘らず、その必要は 合計上近来漸く認められてきたに過ぎない。今なはこれを了解せぬ者が可なりあり、殊に投資者間にはこれが多 い。勿論か1る事業においては成蹟の任艮なる限り、眞の純益額以上に流動資金が蓄積される傾向は確か佗ある。 また減耗資産の取替・茂張・改良などは、その必嬰がないか、もしくは蜜行不可能であるから、毎期の支出は大 部分首座の費用たるに止まる。従って、いはゞ固定状態から解放された資本は、これを株主に返還してもよいわ けである。しかしそれでも、毎期の減耗高を計上し、これを収益に課して純益を示碓に算出し、かくして、株 主への所謂﹃配雷金﹄のうち、純益の配雷たる部分と資本の彿庚たる部分とを、明かに院別表示する必要はある のである。 例へば甲銅山禽計の減耗資産〓千萬弗、産出盈見積総高五百萬噸とし、“九二四年上年期の放牧益二卑属弗、 減耗以外の費用六十萬弗、採掘量十萬噸とせぼ、減耗費は二十萬弗となる。よつて之を計上する仕詳は 減耗錆却引常金 二〇〇、000

減 耗 鏡 野 敦 こOC、000

それで純益はこ十萬弗である。凶十萬弗ではない。だからもし株主竺二十萬弗配督したとき、之を厳密に放課せぼ 金 目 式霊金桝戻高 ∽ 東 研 配 常 金 A√下ヅの滞在計算論 こ00、00〇 一〇〇、00〇 三〇〇、000 兼 摂 配 富 金 三〇〇、000 金 三〇〇、000 ︵三五七︶ 四五

(12)

勿論、理想的にいへぼ︵右の如く脅敢の計算に準嬢せす、自ら猶立の計算をたてるのがよい。即ち毎期の配雷 を年金とみなし、林式拉得の際に支彿ひし額をその年金硯憤とし、この計算に基いて毎期の配首を、元金の回収 と利子の収得とに置別して計上するのである。しかし資際問題としては、配雷金は毎期欒動するト、資産消滅の 年限は不確定であるし、なほその他程々の事情を併せ考へてみると、年金算の通用は殆ど不可能虹なるといへよ う○ なほ此梓事共にあつてはヽ抗琴道路・建物・その他の設備に要した出費もまた、少くも減耗資産の掘り轟くさ れるまでには、全部これを鋪却せねばならぬ。これまた収益賦課として毎期計上すべきことば言を倹た琴い? またかゝる事業では、開哉践張費は、創設常初のみに止まらす存綬期間中つねに重要なる出費をなす。例へば 試掘や躇査は附縫的の作業として日常行はれる。鍛石の鹿理に闘する昏験・研究も多かれ少かれ鳩繹的に行はれ る。これらに要する出費がもし莫大なる叡に達し、かつ不規則に哉生する場合には、これをすべてこの期の費用

この株式資本金彿塁向勘定は株式資本金勘定に射する特殊の抵除勘定である。

株式資本金の梯戻と利益の配富とは、株主側においても之を慣別する方がよい。前例の禽赦の一株主が株式の

十分の−を所有するとせば、右の配雷を受取ったときの仕諜は 箔六億 第四班 三〇、000 甲 骨 祉 林 式

配 嘗 収 入

一〇、000 二〇、000 ︵三五入︶ 四六

(13)

となすのは合理的でない。少くもその一部はこれを資産上し、その後漸次鏑却しゆくべきである。 終りに注意しておくのは、減耗絶額の計算にあたり、残存すべ富土地憤額を軽除しおくべきことである。例へ ば林巣食敢の場合、減耗資産たる林木の慣額を鏑却するのは営然であるが、これに林地の倍額までも加へて鏑却 してはならなレ、のである。

五 原慣・費用の剖嘗

原慣と収益との関係についても特殊な専門的な問題が少くないが、いまその二二荘ついて考察しょう。 先づ、ある資産を級括的に購入したるのち、これを小部分に分割して販資する場合がある。こ1に起る問題は 金牌の原憤をいかに分割して個々の安上品原慣を定めるかである。例へぼ某土地合祉が原慣五萬弗の土地を買入 れ、これを百日の敷地に分割し内五十日は一口千二百弗、あと五十口は仙口八百弾に資却することゝし、安憫放 頻十萬弗であるとせよ。そして弟叫期に甲日干二百弗の分を三十口、乙口八百弗の分を二十口欝却したとせば、 これをどう仕讃するか。 この場合、安倍を基準にして膵憤の割常をなすも決して不合理ではない。仇ってその不法に依るとし、その仕 鐸を組括的に示せば 川 ■土地¢見入 八I−yの頼益計算論 ︵三五九︶ 四七

(14)

賛却高が原慣絶頑に達するまで又は全部の撃却の了るまでは、原慣を示す勘定に、その賛却高を悉く貸記する

方法もある。これは、原憤の回収されるまでは利益は磯生せすとみなし、その後の資却高はこれを全部利益とみ

る方法であるから、明かに不常である。かやうな取引の記入に際しては、正常な額の利益又は損失を費却毎に計

上するのが殊に肝要なのであつて、それがためには、原償金鰻を組織的に剖雷てる必宴が生ずるのである。

しかし密偵を基準とする方法は、常に必しも可能ではない。凡ての口の野償を悉くば見積れないこともあるe

最初言質れたあとでさへも、頚部の安倍の竣想が立たぬこともあるのである◇こんな禦口に捻、なんらかの鑑

爵六番 第四鱗 土 地 勒 M脾潰の割雷 ‖甲 口 乙 口 問申自三辛口の烹却

現 金 其 他

㈹ 乙n二十口の費却

現 金 基 地

三〇、000 こ○、000 五C、C00 三六、000 −六、000

現 金 其 他

︵三大〇︶ 四入 道〇、000 五〇、000 一入、一︶00 融八、C00 八、00〇 八、On︶○

(15)

そして一九二親年四月初めて二十枚を資却したが、それが革債何程で買入れた分であるか直別できなかったとす ると、今度常った分の原偵はどう定めてよいか、が問題となる。最も合理的なのは、最初に買入れた分から買入 礪に穿却したものと仮定Lて計算する方法である。この方法によれば 定評慣をなして剰常てるの外はない。 次に原慣の算定につき問題の起るのは、有償許容や商品を或る畳づゝ異れる畢慣で順次買入れ、これを買入の ロ別に区別せすに所持し、次々にある分量づ1賛却する場合である。飢へぼ甲が基敵情千弗穿を次の通り買入れ たとする。 ぺートソの撹益計発給 一九∵八、 山九山入、 一九一入、 山九一九、 一九二〇、 一九二︼、 一九こ三、 買、 入 日 一〇、 一 ︼、 五、 一二、 三、 六、 一、 一〇 二〇 五 二〇 二 玉 買入校数 五 七 五 l〇 一二 五 大 玉○ 買入昭格︵額面昔風につさ︶ 弗 九三 九一 九〇 九四 九五 九四 九七 ︵三六一︶ 四九

(16)

このほかに平均慣格による方法もある。しかし右の方法の方がよい。殊に︹米国では︺期待税法でもこれを是認し てゐるから。 後の禽計期にいたり初めて収益の生するものに閲し、或る期に出費を要したならば、これは何時でも、繰延費 用として取扱ふ必要がある。たとひ生産中のものにつき組締約な際慣計欝が行はれてゐない場合でも、さうせね ぽならない。例へば小穿の牧麓については、収穫の前年度に或る出費を嬰する場合、これは繰延べて収穫の年度 の費用とすべきものである。 靡骨費の割常についても、こゝに少しく述べておきたい。或る靡昏費と個々の賛上との関係はもとより、或る 期の賛上との関係も、これを特定することは屡々不可能である。殊に大製造愈敢におけるが如く、その靡督が直接 の買手に勤してゞなく、最後の消費者に封して行はれる場合にさうである。それでかゝる費用は、これ附均等に 教生するものとして庭球するのが最も合理的となる。例へば某敢の二筒年の見稽贋昏費十二萬弗、即ち月平均叫 男大食 弟四兢 異人口別賛辞枚数 五 七 五 三 こC 計 各口買入偶格 九三 九− 九〇 九四 ︵三六二︶ 五〇 各 口 腰∵情 婦 四、六五〇 六、三七〇 四、五〇〇 こ、八こ○ ︼入、三四〇

(17)

さてこの準備金勘定の貸方嘩高はいかなる性質を有するか。二様に答へられる。厳密にいへば、一時的には積

立金の性質を肯する。しかし長い眼でみれぽ、叫種の繰琴収益である。この金戯は、その計上により・ある偶の

贋昏費を割雷高に達せしめる。そして後にいたり、或る胡の嘗際立山高が見積割常高に超過するときは、その超

過部分豪相殺し、雷該期の負墟をして割雷高に止まらしめる。

もし初の親の驚際支出高が割常高よりも大なるときは、準備金勘定は借方嘩高を示す。この借方攣偽は差富り

積立金に封する控除額である。しかしその後、成る期の資際支出高が割常高よりも少い場合、右の借方攣向は相

殺されるのであるから、その鮎からいへば、これ空疎の繰延費用である。

最後に叫年間の嘗際支出高が見積通りであつたら、宕の準備金勘定には樺高は無いやうになる。しかし質際が

見税に超過したら借方凍高を生じ、驚際が見積より少かったら貸方残高となる。この最後の残高は、何れの側に

生ずるにもせよ、積立金に倒する修正額を示す。故にこれむ積立金勘先に振療へ、準備金勘鹿の珪高を消去する

である。 常弗とし、東叫明年朔︵これが仙密計朋であるとし︶の賛際支出高二笛弗とせぽ、次の如く仕鐸するのがよいの 附 見境額劉雷鳥.り記入 顕 督 艶 物 管際支出高の記入 旛 督 準 備 金 爪1−/の損益計算論 二〇、00C 三〇、000 こ○、000 現金︵叉ハ負債勘定︶ 鹿 骨 準 備 金 三〇、000 ︵三六三︶ 五二

(18)

︵三六四︶ 玉二

弟六番 弟四渋

と1もに、積立金勘定の計数を修正すべきである。見税にいれた期間の経過した以上、見積と嘗際との差額をさ らに繰延べる理由はもはや存しないからである。 靡骨費に関する詮明は右の通りであるが、さてこの論法をもつてして、凡て原債・費用は悉くこれを各期に平 均すべし、と主張きれては困る。か1る方法を探画してもよいのは、確定的なる基準により膵憤の割常・費用の 賦課ができず、且つこれが多かれ少かれ不規則に教生する場合に限る。また、之を許容Lうる場合であつても、 合計期が仙年よりも短い期間であり、かつ凧年分の見積・その割雷が確定的に行はれる場合でなければ、この方 迭の憤値は疑はしくなるのである。 またこの方法は、贋骨費の前沸にこれを適用してはならない。か1る前沸は保険料の前彿と同じ性質のもので ある。即ちこれを繰延費用・ある特殊の受取勘定として取扱ひ、その間に提供された用役に相恩する額だけを費 用に繰入れるペきである守同じく庶督用消耗品も、それを消耗したゞけを費用とせねばならぬ。この事綬は、前 述の如き見税額の割常がしてあらうとあるまいと、必要なのである。 犬 鷲魔侶億の自然的曙加 自然的増加に基く資産惜倍の増加鹿、殊にこれに基く利益の教生を、認めることは、法律方面でも合計方席でも 大腰反封されてゐる。Lかしこの反封諭の合印性には疑問の飴地があるのである。自然的成長・累加により財産

(19)

償倍は尿管増加する。しかしこの増加が流動資産の形式をとることさへある。従って、財産憤倍の虞に増加せる 以上−−−⊥この増加が資金の借入又は新投資に原因せざる限り ー そこに利益はいつでも教生してゐるのではなか らうか。全く傍流的な方法で計算記録する場合でも、毎期の利益が、特定的に且つ的確に、現金その他の流通的 資産の増加左して、現はれ来ることは殆どない。利益は、内部又は外部からの資本投下に基かざる資産絶顔の増 加である。それが如何なる具標的形態にあるやは間ふべきではない。 自然的資産増加の著しき例は生育中の林木である。その増加はこれを物質的に間違なく認められると同様、慣 00 倍的にも明かに認め得る。山林を所有する企幾の財産は、林木が成長トても増加せぬ︵林木の市慣騰貴に基く埠債 は別として︶といふのは愚である。しかしてもし財産慣倍の増加が認められるならば、利益の更生を否定するの 理由はあり得ないではないか。 追給発の如きにおいて、もし利益餞生の基準を仕事の完了又は引渡におくとき、利益の分配上、各期の問に不 公平を釆す次第はすでに説明したが、これは直ちに林弟の如き婁合にも適用し得るのである。造林は長年月にわ たる叫つの生産過程である。その間に林木は次第に成長し、慣倍は確かに漸次増加する。故に、各期の利益期首 を合理的ならしめんとする以上、この毎期の慣倍増加をその期の利益として計上すべきは雷然である。林木勘定 は謂はゞ﹃仕掛品﹄勘定である。その勘定の借方には、毎期の自然的資産慣倍増加をも記入せねぼならぬのであ る。そしてこれに勤してはもちろん収益勘定に貸記せねばならない。 凡−トシの損益計算給 ︵三六五︶ 五三

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︵三空〇 五四

弟大谷 痴四既

この論接は、逆に倦統的な記帳方法を明かにすれば、砕認できるであらう。や1極端な例ではあるが、甲某が 原償五寓弗︵内五千弗は土地代慣︶の山林藍見入れ、その後十年問に二萬弗︵内二千弗は土地に関して︶を資し、第 十仙年目に初めて仝部を伐採して十正常弗に欝却したが、その出費叫爵五千弗を要し、また伐採後の土地は二筒 弗で賛彿ったとせよ。俸琉的な方法による仕詳は ︵三︶ 第十︼年目にこ 川 現金︵叉ハ受取勘定︶ ∽ 現金︵叉︵受取砂定︶ 間 伐 抹‖山 出 資

㈹ 貿 上 原 伐

期 安 上 原 侶

︵二︶ モの間十年間の数周文出 ︵︼︶ 翼入 の ミ古 林 林 四五、00〇 五、000 鵬八、c00 こ、000 ︼罰○、000 ︼○、00C 血五、00〇 六三、000 一五、000 現金︵又ハ負債勘定︶ 現金︵叉ハ負債勘定︶ 丸 太 材 碧 上 林 純 金︼−林地分 現金︵又ハ負債勘定︶ 木 林 伐 辞‖山.出 費 玉○、000 二〇、OCO 一義〇、00〇 七、00〇 三、00〇 一五、00〇 六三、c00 心意、00C

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か1る魔球法妄採れぼ明かに、純益総額七萬五千弗︵内七寓二千弗は林木分、ニ事弗は林地分︶を第十一年度にの み韓し、それまでの十年に封しては、林木が成長して慣値を増加しっ∼あつたにも拘はらす、なんらの利益を認 めない結果となる。 造林経常費について二首して厨く。もし林木の成長による偶借の増加を、木材市債を基準として算出し、林木 助走に倍記し収益勘定に貸記してあるならば、監噂琴防火琴税金・等々の毎期の出費は、この収益勘定に賦課 せねばならぬ。もし之に反し、右の如き林木の偶倍増加が度外硯してあるなら、経常費は繰延べてよい。もちろ ん金牌として前の方法が膠ってはゐる。︵なほ、楷ゑ足し・道路の関学下生えの伐り沸ひ・等に要する出費は、も とよりこれを財産の原備に加ふべきであるJ かくの如き利益の計上に勤しては必ずや種々の反封論があらう。第一に、山林柴は、殊に山火事の危険のある 関係上、頗る胃陰性を帯びた事業だから、林木が後に確賛に要れるといふ保謹もなく、従て自然的成長による収 益の畿生はこれを認むペからす、と駁論するであらう。いかにも賓際的議論としては有力である。だが、々の危 廃するが如き損失がたとひ教生すると⊥ても、その時までは事賓上慣値は増加してゐるのであるから、之を計上 ぺーーソの摘盆計党論 損 金 の 丸 太 材 棄 上 盛 期 塀 七八、00〇 一五〇、00〇 七二、000

賛 上 原 僻

亜 揖 純 爵竿1林水分 ︵三六七︶ 五五 七八、00〇 一志〇、00〇 七二、000

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︵三六八︶ 五六 節六巻 第四壁 しておくのは常然であり、何等の不都合はない。叫般的に謂って、革に損失蟄生の可能性があるからとて、さら にその確からしさが相雷あるとしても、これを理由として財産慣倍の炭質なる増加を認めぬとの主張には、十分 な根掠はないのである。第二に、毎期の帯評慣は賛際的困難恕件ふではないか、殊に市債騰貿による増憤との情 別をどうしてつけるか、との反間があらう。しかし、謂ふが如き困難は決して起らぬ。叫虔よく調香すれば、成 長の率は合理的に確認し得るのであるから、これを基準として偶倍増加を定めるのは何でもない。従って市債胎 費に基く増偵との区別も易々たるものである。さらに突込んで.いへば、爽箇に述べるが如く、市慣胎貸をも或る 場合には考慮にいれてよいのである。第三に、か1る慣倍増加は流通資産の形式をとらザ、税金その他の費用や 配嘗の文殊に流用できぬから、利益としてはいけない、との反封もあらう。これに勤しては、もし流池資産が得ら れなければ利益が認められぬといふなら、俸既約愈計方法は全般にわたり根本的修jEを要するであらう、と答ふ れば足る。なほ、富某を加へるなら、差常り入用な資金は虞麗の財産償億を癒保として借入れることもできる。 故に自然的資産慣倍増加といへどA、負債増加なる手段に訴ふれぼ、これを流通資産化しうるのである。 ︹米国の︺税法では苗木発着が笛木を滞偵で評供す宣のを認めてゐるが、これは、生産購問が普通二期以上にわ たる場合、慣値の増加を利益と認めるのを嘗際上許容してゐることになる。これと同じ方拉が山林来者にとり不 合理だと、どうしていひうるか。 なほ牧畜業にも自然的増加の適切な例がある。この場合の円然的増加は家畜頭数の増加であるから、直ちに勒

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つ○ 厳密にいへぼ増憤とは市債の欒劫に基く慣倍の増加である。これに由来する利益は、罫なる未嘗浅利益たるの

ほか何ものでもない、と酬般に考へられてゐるが、しかもこの侍統的な所詮には、十分堅固なる根接があるわけ

ではない。少くも特殊の場合には、直接または間接、この増慣を禽計上表示するのが合理的である。

増債を利益とすべしとの理由の最も有力明白であるのは、直ちに資却し得る有償詑券の評慣についてゞあるっ

何時でもすぐに賛れる株券なり債券なりの市債が胎資すれば、或る意味において、これが蜜際撃却されたときと

同線、利益は嘗現したのである。即ちもしこれを繁り、その手取金を以て、直ちに同柾同量の誇券を買入れたの

と結果は同じである。だからこの利益は単なる﹃紙上の利益﹄ではない。同様に市債が下落すれば、まだこれを安

らなくても損失は葛生してぁること勿論である。

このことは今まつたく恨想的な例をもつて詮明すればよく判るであらう。甲及び乙は各々九千弗の退座を相鎖

したが、何れもその全額を投じて、自由公倍額耐仙馬蹄を九十阿替で買入れた。ところで乙はこれを食後までそ

なす方法を認めてゐることになる。 る場合、この種の増殖部分を棚卸高に加ふペしと要求してゐるから、その限りにおいては、自然的増加を利益と 定できる。さらにこれらは比較的流動的な費顔でもある。︹米閲の︺税法は、いはゆる棚却法により利益を計軍す ぺーーシの損益計算論 七 檜 ︵三大九︶ 五七

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節六巻 雰四鱗

︵三七〇︶ 五八¶ ぁまゝ所持してゐたが1甲はまづその余部を九十二弗替で蟹り、その手敷金全部をもつてスチール普通株を買ひ 取り、のち叉これを全部二菌弗に繁り放ち、さらにこの事取金仝甫をもつて白油公憤仙酷熱を額面通りで買った とせば、甲は結局巌初に公債を買入れたと同じ額面の公債を有すること1なり、従って乙とも同じ状態になって ゐるが、しかも右の如き欝買の結果、九千弗の資産は叫筒弗となり、千弗の利益を得てゐるのである。︵資質費用 はすべて署長慣格にこめてあつたとする。︶然らば、結局にぉいて甲と同じ畳の資産を所有する乙もまた、資質は しなくても、公依市債の騰資によつて、甲と同じく利得し甲と同額の資産を有すと、なし得いであらうか。糀通 資産の市債が眞賓胎愛した上は、増加利益は催に後生してゐるのである。もとの資産を騰貸せる市債で二草野却 し、直ちにこれを買戻したとき生ゃる利益と同様に、確賓に磯生してゐるのである。 ︹米囲の︺耕法では普通の投資者が埼憤を課税所得に算入するのを認めない。それ故に蔓またその他の鞘由に ょり一喝慣及び噂低利益は別勘定で鹿理するがよい。しかし銀行・ブローカー。その他の発券発着は、市債を基 準とする評慣を毎期機嬉して行ふなら、その評慣法具米国の︺税法もこれを承認する。これ明かに、市債騰貴を 以て利益畿生の補助的基準としたことになるのである○ 設備資産の場合には、埼債は取替原憤の増加む意味する。この資産の勘定に関する限り、かゝる噂煩が有意義 なりやは疑問である。この噂慣をもつて利益となすの笹は、更に疑惑がある。設備資産を獲得するのは、これを資 却せんがためでない。それは使用のために所有するのである。だからその溌勤資金化は間接的であり、かつ相常

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の年月を質する。か1る資産の増憤は、使用中の資産に、市債騰貴が反映してゐるものたるに過ぎない。従って かゝる増倍額をその期の利益とLて計上するのを正常なりとする理由はあまりないのである。だからこれを記帳 するとしても、その場合の貸記はこれを特別の積立金勘定に行はねぼならぬ。 なほ、設備費産の増憤を、利範勘定には直接影響しかいやうに記帳したとしても、その後の利益計算には間接 の影響が及ぶ。けだしその後は、埠惜した蟹慶福を基礎として減偶鏑却費が計上されるからである。この鮎を一 言注意しておく。 土地の増慣についても、一般に設備費産におけると同様の結論が生れる。しかし、換慣性の大なる土地を、蜜 却する目的で所有する場合には、眞の増憤は或る意義を有すること、前に述べた有倍音券などの場合に似てゐる。 最後に注意しておくが、噂債利益を嘗現利益と認めるというても、これを他の利益と混同してもよいといふ意 味ではない。特別の名稲を附し、か1る利益を区別表示するのは頗る容易である。増倍額の大なるとき、特にそ の資産が携金性に紋ぐる鮎を有するとき、埼偵利益の区別表示は殊のほか望ましいのである。

八 そ の 他 の 問 題

普通の営巣利益と区別する必要のある特魔の利益について、なほ二三述べておかう。 営利寄巣においても特殊の場合には、贈輿や遺産相鎮により資産を接待する。例へば製迫禽敢が、ある地方に バー寸yの損益計鈴論 ︵三七一︶ 五九

(26)

利益蟄生の時をいかに淀めるかの問題の主宰な瓢については既に設明したが、なほ非常に特殊な事項につき少 しく述べてみよう。 ある場合には金額の不確定なため利益を計上し得ないことがある。例へば甲敢が乙敢より野上の一割を冥加金 として徴収してゐるが、毎月十方日になつて前月分.の賛上高の報骨があるものとせぼ、甲敢喧毎期末最後の二間 月分だけはこれを計上し得ない状態にある。もちろん見稗りにより決定しうるが、これはむしろ慈意的な方法で ある。殊に啓上高が月々甚しく撃勤する場合殊に然りとする。 利宰の後生が偶感的な場合も何棟である。例へば或る樟の銀行預金はこれを契約制眼前に引出すと、それまで

第六巻 弗四革

︵三七こ︶ 六〇 その工坂を建設するの交換條件として、土地や金錦の胎輿を受けることがある。これに封し直按又は間接、同額 の財政的義務を負括L、或は損審を蒙らない限り、禽敢は利益を待てゐるのである。だがこの利益は営巣利益で はない。明かに二楷の資本的利益である。従ってこれを区別して取扱ふ必要がある。 また特別な事情のもとでは、草笛な償格よりも非常に段憤で資産を獲得することがある。こゝにも叫種の特殊 利益が資現してゐる。 貸倒として既に鏑却した受取勘定を、彼の合計朔にいたり回収する場合がある。これまた回収した購の箇薫別 在中より除外すべき利益に屈する。

(27)

果加してゐた利子は受取れなくなる。然らば預金者としては、利子の確質にとれるやうになる最少期限の到来す る空で、凝加利益の計上を差拉へるべきかどうか。偶眼前引出の確率が極めて小ならば、累加利益の計上は合理 的であるといへる。しかし一般的にいへば、偶畿的な利益の計上はあまり奨められない。 ある場合には、既に拉侍した利益でありながら、それが法律上の受取椎になつてゐないため、合計上これを利 益とすることの疑はしいものがある。その著しき例は、株主の側から観たる合計の未分配利益である。かゝる利 益は確かに株主のものとして累積したものであり、株主の利益を構成するものであるといへる。けれども法律的 にみると、この考へは常らない。食紅はそれ自豊猫立せる法律的存在物である。未分配利益は愈敢の利益ではあ るが、個々の投資者その人の利益には、まだなつてゐないのである。株主は、利益配雷の決定されるまでは、合 計に勤し強制的請求樵を有しない。だから株主がこれを白分の欝班別益として計上するのは、法律的にみて根接 がないことになる。 しかしまた、法律にあまりに拘泥すると、時々滑稽な結果をも招雑する。例へば月とBとが、各々五萬弗宛を投 じて⋮つの合計を設立し、二十年間に二千萬弗の積立金を苔税したが、〓炭も配常はしなかったとして、貝とB とはこの間二又も利益はなかったといへぼ、そは飴りにも不候理であらう。かくの如き小数株主よりなる非公開 性の倉敢は、その本質上、貝及びB開梱人の法律的なる螢発梯闘たる以外の何ものでもない。とにかく尺及びB の所有株式が、この未分配利益の増大により、大にその慣偲を増加したことは明かに確賛である。だから、尺及び ぺ−トリの損益計党論 ︵三七三︶ 六一

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第六笹 井四渋

ニュ七凶︶ カニ Bの帳簿や決欝報骨昏をして筍も意童あらしめんとする限.り、この偶倍の増加はこれを勘定にいれねばならない。 賃貸した建物に借手が増築或は改艮を施し、賃貸期間満了の際、無償で返還してくれる約束の場合にも、利益 軍規の覇及び時につき疑問がおこる。貸主としては、この増築・改長の部分を直ちに占有。統轄しうるものでは ないし、経つて期限が発て返還されるまでは、これより収益することもできない。故にこの増築・改良により利 益が昏現したとはいへぬ。後にいたりその返還を受けたとき、初めて利益は生する。その時に怠ける常設資産全 部の公正なる市債が、原資産の正常なる板持慣額に超過する額が、即ち利益たるのである。かやうに考へるのも 鵬つの考へ方ではあるが、また次の如くにも主張Lうる。増築・改良部分ば、終始、原資産とゝもに貸主の朗着 物である。故に増築・改長のエ寄終了と同時に、貸主の所有資産額は増加する。即ちそれだけの利益は嘗硯する のである。しかしてその葡は、賃貸の諸傭件を考慮にいれ、市債を基準として定めるのであると。この二詮のう ちでは、法律的に考へても、とにかく、後者の方が推奨に催する。 これまで論議してきた範園では、貨幣低値の欒勤なる條件はこれを全く無視してきた。しかしこの憤憶測先の 尺度は決して不動のものではない。この事賛が、利益決蜃の問題を考察する者にとり、根本的意表を有する所以 は、直ちにうなづけるであらう。勿論、本質的に観て、利益なるものは、財政状態の相酎的改#の蜜ありし範囲 においてのみ蜜現するのである。換言すれば、眞の利益の驚硯とは、常面の又は窮極の購買力の増加に外ならぬ。

(29)

それ故に、禽計者の報督する利益が、山般物慣水準の昂胎の反映たるに過ぎない、即ち畢なる市憺騰貴利益に止 まるものならぼ、かくの如き計数はこれを通常に割引して考察しなければ、利益賃現の茸際の状態は判明しない のである。 一食計期間だけでいふなら、貨幣慣値の欒勤も普通さほど甚しくはないから、俸統的な方法で算出した利益の 計数でも、鼠大なる駅陥を包蔵する狩どには至らない。この貸簡憤倍の欒動が、茸際において重要性を帯びてく るのは、かなり長い年数にわたる比較損益表の作成およびその親祭をなす場合においてゞある。普通の方法で算 出された計数を、さらに通常な指数により共通なる物偵水準に引直し、かくて得たる計数をもつて作成せる比較 表をも併せ示すならば、比較損益表は劇盾低値あるものとなるであらう。 蜜はこれまでのところ、合計者は、統計家が叫般に行ってぁるやうな方法む、あまり用ひてゐないのである。 吾々の法律制度においても、貨幣憤惜攣勤の影響が全く無税されてゐる事賛を考ふれば、右の如きことも、あま り驚くには嘗らないだらう。Lかし禽討窟が自己の仕事の領域に、或る限度内において、右の諸方法を通用する ならば、その効果の大なるものあるべきは否定するを得ぬ。 最後に〓一円注意を加へておくが、利益計算に関する問題は、たゞ損益勘定や損益表に閲聯してのみ重要なので はない。これらはすべ、てその反面において、封盟友の諸事項吏廃その虚理上の問題と、つねに密接なる闘係を有 ぺーlyの損益計定論 ︵三七五︶ 六三

(30)

附託。本稿の胃頭に拐げた解放の末段において、ペートンの評偵訟に言及し、その朋扱が前者のそれより攣っ

てゐることを指摘しておいたが、飼こ1に右の欒化の模様を少しく並べておきたい。周知の如く﹃愈計原牲﹄︵叫 九劇八年︶℡は、取替原憤詮を大に力改してゐるのであるが、しかも、特偶の資産の評償む設明するにあたり、固

定資産の増偵の計上は流動資産のそれほどに重要ではないし、甚だしき欒勤は固より計上せねばならぬけれども、

少しの欒動なら。れを撫硯する方が便利であらうと言ってゐる︵増抽鮎酎四︶。これは叫雷管の原則に勤し

嘗際上の問題として例外的許容をなしたのではあらうが、こゝに既に、後年の欒化の萌芽が認められる。次の﹃合

計埋論﹄ハ⋮九二二年︶には、評慣諭としては横板的な論議をあまり載せてゐないが、やはり時慣主義を理論上採 用せる旨孟べ︵㌘鮎一、差警八苦許慣と雲維持の馨においても、時慣による財産倍額の表示む必要

なりとし、かつ取替原慣を基礎とせる減債鎗却の記帳法を詳述し七ゐる。然るに次の第十九賓牧益の標準の賓で

は、評偶の佃聖義姦ってゐる意味を決し︵調皿馳鮨贈l四︶、差大要次の如き壷を託してゐる讃時でも資 却し得る有偵詮券類は時憤︵この際密偵と買惜とは大凡鵬致する︶で許憤するのが特に正常であり、梗準的な原料 や商品もまた取替原慣で評僻するのが合理的であらう。しかし仕掛品や製品の場合には、か1る評偵の合甥性は

より疑はしく菅、固定資産の警で誓らに忘疑問と雲三讐入野即ち、統動霊については朗詮の一

弟六巻 第四航 してゐるのである。︵完︶ ︵三七大︶ 六四

(31)

部が欒駿jれ、固定資産については、さきの例外的許容が年ば以上の認容にまで進んでゐる。それから次の﹃合 計畢﹄︵剛九二拘年︶では、前掲の通りとなつてゐるのである。ペートンが到る朗で繰延し主張してゐるのは、合 計は経営者の役に立つ参考資料を提供すべきものである、といふ原則である。その許償詮の緒回も、恐らくはか くの如き根本原則を枢軸とせるものであらう。 瓜′−トシの拒会計弁論 ︵三七七︶ 六五

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