改正入管法の概要と課題
京都大学大学院文学研究科 文化越境専攻/社会学専修 安里和晃 [email protected] 2019年5月9日 @京都市 多文化共生のまちづくり推進プロジェクト 1報告の内容
0.本報告の目的・結論 1.背景 2.特定技能 3.外国人受け入れの好事例 4.悪い制度事例 5.外国人住⺠の全国的な課題 6.今後に向けて 20.報告の目的と考え方
• 国境を超えること=自由・権利の制限 • 日本は来日する人々をどう制限する・しないのか • 制度と実態を正確に把握することが大切 • 制度のあり方で人は大きく規定される • 考える手立ては、私たちはどういう時代を目指しているのか • 超高齢・人口減少社会=ジェンダー、年齢、障害など属性にかかわらず全員が活 躍できる。 • 無駄をなくし、⽣産性が高く、⻑く社会で活躍できる。 • 外国人にも同じことが言え、そのような施策が求められる • SDGs:不平等是正と適切な移⺠政策の実施 • なお本報告はPTの趣旨に鑑み狭義の改正入管法の範囲を超える 3 20,000 10,000 0 10,000 20,000 30,000 15-19 20-24 25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65+ 日本Japan 2050(予測値) 女性 Female 男性 Male -1500 -1000 -500 0 500 1000 1500 2000 [15-19] [20-24] [25-29] [30-34] [35-39] [40-44] [45-49] [50-54] [55-59] [60-64] 65+ 香港HK 2050 10,000 5,000 0 5,000 10,000 15-19 20-24 25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65+ 韓国Korea 2050 1,000 500 0 500 1,000 1,500 15-19 20-24 25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65+ シンガポール Singapore 2050 労働力 非労働力 1 .背 景 41.背景:日本人・外国人増減数
• 人口減少は日本人の減少 • 外国人は増加傾向にある。 • ただし、受け入れは日本政 府の裁量にある 出所:ニッセイ基礎研究所 http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=56200&pno=2?site=nli 5 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 Bahrain 213,102 37946 Brunei 129,729 32903 Japan 104,345,000 725139 Kuwait 750,184 463366 Oman 723,850 62804 Qatar 109,329 68339 Saudi Arabia 5,836,394 356996 Singapore 2,074,500 530873 UAE 235,434 65827 Hong KongKorea Malaysia Thailand total population migrant
クウェート、カタール、アラブ⾸⻑国連邦 タイ、韓国、日本 シンガポール、香港 ブルネイ、バーレーン、オマーン
1.背景
人口に占める
外国人の割合
• 外国人で維持される中 東諸国 • 外国人を補完的に用い るシンガポールと香港 • 外国人の割合が小さい 日本 • 受け入れの余地ありと 国際的には見られてい る 62.特定技能:位置づけと特徴
1. 中間技能人材(非高度人材(単純労働者)でも高度人材でもない) 2. 社会的上昇を許容する制度⇒1号から2号への移行(高度人材)で 永住資格申請可、家族帯同可 3. 転職可(業種内)のため非都市部から都市部への流入が見込まれ る 4. 必ずしも斡旋業者を通さなくてもいい(企業との直接契約可能) 5. 技能実習との斡旋過程類似性から借金漬けの送り出し制度は特定 技能では改善されません!!(日本、フィリピン、インドネシア、 ミャンマー、カンボジア、ベトナム調査から) 72.特定技
能:在留
資格一覧
• 在留資格 (発給され うるビザ) • 在留資格に より就労、 移動などに 制限あり。 • 在留資格に 応じ諸権利 は制限され ている。 出所:法務省 EPA(経済連携協定)等 82.特定技能:新しい在留資格のイメージ
中 間 技 能 特定技能1号 特定技能2号 技能実習 (2号、3年) 高 度 人 材 非 高 度 人 材 新しい枠組み=定住への道 5年で34万人 Existing visa 国内外応募者 (試験) 留学 身 分 に 基 づ く 者 経済連携協定 (EPA) 介護 在留資格 在留資格 社 会 的 地 位 の 上 昇 92.特定技能:受け入れ見込み
• 34万人は控えめの受 け入れ。労働総需要の 6分の1程度の受け入 れとなっている。 • 特定技能の条件は技能 実習2号終了者(3 年)もしくは試験合格 者 • 準備が短く、協定締結、 試験など遅れている 産経新聞「外国人労働者受け入れ 34万人の根拠は…」 2018.11.14https://www.sankei.co m/economy/news/181114/ecn18 11140037-n1.html 102.特定技能:技能実習制度との関係
• 技能実習を3年終えた者は自動的 に特定技能に移行できる。 • 介護が0人となっているのは技能 実習が始まったのが2017年である ため。 • 技能実習だけで満たされる職種あ り。テストは実施されない可能性 https://www.sankei.com/economy/news/181206/ecn1812060029-n1.html113.外国人受け入れの好事例:EPA介護
• 公費負担による日本語・介護教育 • 公的機関によるマッチングとブローカーの排除 • 政府間という「安心感」 • 賃金台帳の確認と同等報酬要件(低賃金回避) • 安かろう悪かろうの外国人ではなく、適切な人材として高くても雇用 する。「安かろう悪かろう」の意識は容易に搾取に転換する • 外国人による高いケアの質の達成 同等報酬要件:同等の職務に従事する日本人と同等以上の報酬。最低賃金より上という ことになる。現行制度で同等報酬が要求されるのはEPA、技能実習。留学はなし。 120.00% 5.00% 10.00% 15.00% 20.00% 25.00% 30.00% 35.00% 40.00% 45.00% 50.00% 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 看護師国家試験国別合格率 全体 インドネシア フィリピン ベトナム 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 国籍別介護福祉士国家試験合格率 の推移 インドネシア フィリピン ベトナム 合計
3. 好制度事例:経済連携協定(EPA)
介護EPA国家試験合格率の推移
Overall Indonesia Philippines vietnam Indonesia Philippines Vietnam Overall 13