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きららむし(三) : 変体がな

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Academic year: 2021

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きららむし(三)

変体がな

古文書を読むと時々奇妙な文字に出会うことがあります。普通の学校教育ではお目にかからないも のですが、歴史を学ぶ者には避けて通ることができない文字ですから、これはきちんと修学する必要 があります。今回はそれらの中から、「変体がな」についてお話しします。 これは文字通り、「正字」の形が変わったものです。一般的にはひらがなを想像してもらえれば良いの ですが、「あ」とか「い」とか、見ればすぐに判断できる文字ではなく、特別な読みをするのが少々やっか いです。しかし、これらは数のうえでは少数なので、すぐにマスターできます。それに、高校の日本史の 資料集でも載せられているものもあります。最近は、このような「変体がな」も普通のひらがなに直して いるものが増えてきましたが、直接古文書を解読するためには知識として修得しておく必要がありま す。 さて、それではどのような例があるのかご紹介しましょう。まず、「者」という文字です。これは、人物を 意味する場合は当然「もの」と読みます。時には、「物」の当て字でも使用されます。しかし、助詞で用い られる場合には、「は」と読みます。この「者」という文字が「もの」なのか「は」なのかは、くずし字を見れ ば推測できるのですが、活字になると「は」とも読むという知識がないと史料を誤読してしまう場合があ ります。 現在の史料集でも用いられているその他の例としては、「茂」「而」「江」などがあります。これらはいず れも「も」「て」「え」のことです。「しげる」や「しかして」と読まなければならない文脈もありますが、変体 がなとして読まなければならない時もあります。これらもまた、史料の原物をみれば直ぐに判断できま す。史料館に来て原文書を手にとって確認されることを期待します。 (企業経営学科 宇佐美英機)

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