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学生論文賞受賞論文 要約 集合被覆問題に対する3反転近傍を用いた局所探索法

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Academic year: 2021

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紆学生論文賞受賞論文

集合被覆聞題臆封ずる3應転近傍を用』淘た局所探索法

∴‥・… .;・・・.い

(京都大学大学院情報学研究科数理ユ学専攻 呪所偶8住友電気工業(株)) 指導教官 茨木俊秀教授 、 ・・、.∴・、 集合被覆問題(SCP)は代表的な組合せ最適化問題 の一つであり,様々な実際問題への応用がある.この 間題は,要素集合財=‡乱,…,m),財の部分集合族勘, ゴ∈Ⅳ=‡1,…,服‡とそれらの重みcブが与えられたと き,∬の全ての要素をカバーするようにいくつかの集 合ぶJを選び,選んだ集合に付けられた重みの総和を最 小にする問題である中0−1変数謹∈(0,1‡町を用いると, 以下のように定式化される: mi皿im呈ze c摘(悪)=∑cj∬j J∈JV subjecセセ0 ∑α五J∬J≧1ヲ 盲∈財 ノ王.ヽ’ ∬j∈(0フ1),J∈Ⅳ・ ここで9 ‡ α‘j= き でありフ変数諾ゴは集合戦が解に含まれるなら1,そう でなれば0をとる。集合被覆問題はNP困難であり, これまでに様々な近似解法が提案されている. 本研究では,3反転近傍と呼ばれる大きな近傍を用 いた局所探索法に基づくアルゴリズムを提案する− 3 反転近傍とは,現在の解から同時に3つ以下の変数を 反転させることによって得られる解集合であり,その 大きさはの(几3)である・大きな近傍を用いることに よって解の精度の向上が期待できるが,近傍内の全て の解を列挙して調べると計算時間が非常に大きくな る。この陸路を解決するため,解の質を悪くすること なく効率的に近傍を探索する工夫を行っている。また, SCPでは,最適解は実行可能額域と実行不可能領域の 境界に存在するがっこのような問題に対しては7実行 可能領域と実行不可能領域を交互に訪れるように探 索を制御する戦略的振動と呼ばれる手法が有効であ る.本アルゴリズムでは,実行不可能解をペナルティ 関数によって評価しつつ,ペナルティ係数を探索状況 に応じて適応的に調節することによって戦略的振動を 実現している.さらに,ラグランジュ緩和問題から得 られる情報を用いて,変数諾Jの一部を0または1に固 定することにより問題サイズの縮小を行っている.な お,このとき固定する変数は状況に応じて繰り返し修 正を行っている.以下7それぞれのポイントをやや詳 しく説明する. ・.・∴ご−ご二:・●1一斗滴 局所探索法と近傍 局所探索法は,現在の解諾の近 傍Ⅳβ(諾)内に諾より良い解があればそれに置き換え る)という換作をコ近傍内に改善解がなくなるまで反 復する方法である.近傍Ⅳ腰(脛)は解正に多少の変更 を加えて得られる解集合である.その近傍内により良 い解が存在しない解を局所最適解と呼ぶ. 近傍Ⅳ腰r(諾)を,泣からのハミング距離がγ以下 の解集合と定義するd さらに,穐′=∑長針町パ= max‡∑宜∈財勒‡ゴ∈Ⅳ)フg=maX(∑j∈Ⅳα五J】壱∈財) とする。これらに対し,れ′≦町£≦m■≦乱が常に 成り立つ。本研究ではいⅣ眉1(ガ),Ⅳβ2(諾)とⅣβ3(諾) を用いるが,探索を効率化するため,γ ≧ 2に対し ては∋Ⅳβγ…1(悪)に改善解がない時に限りⅣ臥(諾)を 調べる.近傍Ⅳ軌(皿)内の解を全て列挙して調べた 場合,その計算時間は0(几γ£)となり,γに対し指数 的に増加する.しかし,本研究で提案するアルゴリ ズムではヨ改善の可能性のない解の探索を省くことに よって上野銑(諾)に対し0(孤+呵時間,Ⅳ眉2(諾)\ Ⅳβ1(避)に対しの(几′藍g)時間いⅣ月3(謀)\Ⅳβ2(影)に対 し0(花′藍gmin†穐,蕊明暗間で,近傍内の改善解を逃すこ となく探索することができる.花′≦柁,g≦乃が成り立 つので,これらの計算時間はフ解を全て列挙して調べ たときの計算時間より必ず小さくなっている.特に, m′≪穐,g≪花であるような問題例に対しては,かな りの高速化が期待できる. 解の評価と戦略的振動 本アルゴリズムでは,実行 不可能解も探索空間に含めるため,目的関数coβ叫諾) をそのまま解の評価に用いるのは不適当である。そこ で,制約条件を考慮したペナルティ関数を以下のよう に定義しフ解の評価に用いる.各要素五∈〟に対する ペナルティ係数を凱(>0)とし,解班を, 丁−√・ノ・‥−I ノ亡.ヽr pc摘(謹)ニCO叫諾)+∑p五maX 五∈凡才 オペレーションズ。リサーチ 66邸(46) © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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表1.3つのアルゴリズムによる最良解の比較

3−FNLS(1ち000秒) 3−FNLS(3,600秒)

問題例 最良値 Min Avr. Min Avr. Max

rai12536 690 rai12586 945 rai14284 1064 rai14872 1528 2 1 0 4 9 5 7 3 6 9 0 5 1 1 1 7 5 4 9 4 6 3 6 9 0 5 1 1 691 691.1 945 946.9 1064 1065.7 1528 1531.8 2 史U 6 4 9 4 6 3 6 9 0 5 1 1 691 692.0 946 9∠蓬8.2 1068 1069.4 1534 1536.1 3 0 2 8 9 5 7 3 6 9 0 5 1 1 によって評価する. ところで,局所探索法を1度行っただけでは未探索 の領域にさらによい解が隠れているという危倶が残 る.また,本研究で提案している局所探索法は,探索 空間に実行不可能解も含めているため,ペナルティ係 数p壱の値を十分大きくしない限り,1度の探索で必ず 実行可能解が得られるという保証はない.そこで,局 所探索法が局所最適解諾*を求めて停止した時点で各 要素のペナルティ係数p五を更新し,前回の局所最適解 諾*を初期解としてさらに局所探索法を続けるという 方法をとる.凱の更新ルールはやや複雑なので詳細は 省くが,諾*のコストと制約の違反度の両方を睨みつつ 各p宜の増減を決定するルールになっている.このよう にペナルティ係数を適応的に制御することにより,探 索の戦略的振動を実現している. 問題サイズの縮小 大規模な問題例を解くため,変 数∬Jの一部を0または1に固定することにより問題 サイズの縮小を行い,縮小された問題に対し局所探索 法を適用する.固定する変数の選択は非常に重要であ るが,我々のアルゴリズムでは,ラグランジュ緩和問 題から得られる情報に基づき,最適解に含まれる可能 性の高い変数を1に,低い変数を0に固定する.しか し,固定した変数が必ずしも最適解と一致するとは限 らないので,縮小した問題に対し局所探索法をしばら く適用した後,探索状況に応じて,固定する変数の修 正を行っている.これは,大規模な問題例に対し,非常 に効果的であることが確認された. 3.計算実験 提案アルゴリズム(3−FNLS)の性能を他の代表的な 近似アルゴリズムと比較した.実験は,ワークステー ションSunUltra2Mode12300上でC言語を用いて行 った.問題例はOR−Librarylの代表的なべンチマーク 問題である.表1に,それらの中で最も大規模な問題 例に対する結果を示す.これらはイタリアの鉄道会社 のスケジューリング問題で,最適解は未知であり,サイ ズはγn′=ご2,500∼5,000,m巴・1,000,000ときわめて大 規模である.比較のため,ラグランジュ緩和に基づく2 つの近似アルゴリズムCFT[11とCNS[2]による最良 の結果を示す.CFTは解の質においてこれまでに提 案された近似アルゴリズムの中で最良のものである. 3−FNLSは,各問題例に対し乱数の種を変えて10回の 試行を行った.探索の打ち切り時間は18,000秒とし た.表には,18,000秒の結果に加えて,他の2つのアル ゴリズムと同等の計算時間である3600秒の時点の結 果を記している.表中,Min,Avr.,Maxは,それぞれ 制限時間内に得られた暫定解の最小値,平均値,最大 値である. 表より,3−FNLSは,他の2つのアルゴリズムと同 程度の計算時間を与えた場合には,CNSと同等の性能 が得られることが確認できる.また,rai12586…4872の 3間に関しては,さらに計算時間をかけることによっ て,既知の最良値を更新することができた.その後, rai12536に関してもパラメータを調節することによっ て既知の最良値を更新することができた.表1に示し た最良値は,いずれも3−FNLSによって新たに求まった ものである.表に示した問題例以外に対しても,我々 のアルゴリズムは,OR−Libraryの全ての問題例に対し 最適解もしくは既知の最良値を得ている. 4. まとめ 集合被覆問題に対し,3反転近傍を用いた局所探索 法に基づく近似アルゴリズムを提案し,計算実験を行 った・大きな近傍を,解の質を悪くすることなく,効 率的に探索する工夫を行った点に大きな特徴がある. 計算実験の結果我々のアルゴリズムは,既存の手法 CFTなどに比べるとやや時間がかかるものの,大規 模な問題例に対しての最良解を更新するなど,良質の 解を求める高い性能を有していることが確認できた. 参考文献 [1]Caprara,A・,Fischetti,M.and Toth,P.,“A heuristic methodfor the set coverlng prOblem,門

Openl如れ5月eβeα和ん,47(1999)730−743. [2]Ceria,S・,Nobili,P.and Sassano,A.,“A Lagrangian−basedheuristicた)rlarge−SCalesetcov− erlngPrOblems?乃MathematicalPrograrrming,81 (1998)215−228. 1http://mscmga・mS・ic・aC・uk/jeb/orlib/scpinfo.html 2000年12月号 (47)669 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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