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No.77 養分循環に基づく乳牛放牧草地の施肥対応

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Academic year: 2021

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べ れ に あ る

2 0 1 1 年■月 N o , 7 7 上 川 農 業 試 験 場 天 北 支 場 〒098-5738枝幸郡浜頓別町緑 ヶ丘8丁 目2番地 TEL 01634-2-2111 FAX 01634-2-4686 :〃www,attri.hro.or

養 分 循 環 に 基 づ く乳 牛 放 牧 革 地 の 施 肥 対 応

北海 道 施 肥 ガイ ド2 0 1 0 では、放 牧 草地 にお け る施 肥標 準 と上壌診 断 に基 づ く施 肥 対応 が 、 全 面的 に改訂 とな りま した。従 来 よ りも採食 や ふ ん尿排 泄 に係 る養 分 の循 環 量 を厳密 に考慮 した結 果 、効 率性 が大 き く向上 した施 肥 対応 の内容 と考 え方 につ い て ご紹介 します。 1 . は じめ に これ まで の北海 道施 肥標 準 で は、放牧 草 地 の施 肥 量 を、採 革地 と同様 に、地域 、上 壌 お よび 革種 構 成 に応 じて設 定 して い ま し た。 しか し、 これ らの施 肥 量 には、放 牧 牛 に よ るふ ん尿 の還 元 が 、十分 には考慮 され て い ませ ん で した。 そ こで、北海 道 の代 表 的 なイ ネ 科 牧 草 で あ るチモ シー 、 メ ドウフ ェ ス ク、ペ レニ アル ライ グ ラス、オー チ ャ ー ドグ ラス を基幹 とす る放牧 草地 を供試 し、 養 分 循 環 を よ り厳 密 に考 慮 した共 通 の論 理 に基 づ く放 牧 草地 の標 準施肥 量 と、上壌診 断 に基 づ く施 肥 対 応 を設 定 しま した。 2 . 養 分循 環 に基 づ く施肥 対応 の概 要 1 ) 標 準施 肥 量 ( 1 ) 放牧 草 地 で は 、牛 の採 食 とふ ん尿排 泄 が 繰 り返 され 、 草 地 か ら肥 料 と して有 効 な養 分 ( 肥料 換 算 養 分 ) が 減 少 します。 この減 少 分 を施 肥 す る こ とで 、牧 草生産性 が維 持 され ます。施 肥 量 ( Y ) と肥料換 算養 分減 少 量 ( X ) との差 を養 分 収 支 と します ( 図1 ) 。 ( 2 ) 道東 、道 北 お よび道 央 のチ モ シー 、メ ド ウフ ェス ク、ペ レニ アル ライ グ ラスお よび オー チ ャー ドグ ラス の各 々 を基 幹 とす る放 牧 革 地 のべ4 8 事例 につ い て 、放 牧 に よる肥 料換 算養 分 の減 少 量 を求 め る と、基 幹 草種 の違 い と地域 問差 には一 定 の傾 向が認 め ら れ ず 、年 間被食 量 との間 に有意 な相 関 関係 を得 ま した ( 図2 ) 。 ノ=0・0231統-3.20 メ=0.708中や O ∞ 400 800 年 間被食 量〈kプ10つ 図2.年 間 の被 食 量と放 牧 による肥料 換算 望素減 少量との関係 ①,道東メドウフ蘇ク;0,道 央メドウフ蘇ク; △,道】ヒベ°レニアルライク・ラス: ▲,道央ポレニ,初ライク・ラス;◇ ,道東チモシー;□,道北オーチャト・ク・ラス G 畳 h ︼ ︶劇 へ 盗 G 脈 鮒 拡 ミ 業 製 や ヽ 逆 革 終 鞘 採 食 〔A) tB)

( (11iiiiiii!:li:ii!i:!ii!:!::;;〉

排 泄 施 肥 Y―X>0:土 壌中の養分量が増加 Y―X〓0: ″ 変 わらない Y―Xく0: ″ 競 比歩 図1.放 牧革地の養分循環に基づ く施肥の考 え方

(2)

( 3 ) 図2 で 実施 した試 験 で得 られ た回帰式 を 用 い 、年 間被 食 量 の水 準別 に肥 料換算養 分 ( N , P 2 0 5 , K 2 0 ) の減 少 量 を求 め、 これ に基 づ い て、放 牧 草地 の年 間施 肥 量 を、道 内全域 各 草種 ・土壌 共 通 に設 定 しま した ( 表1 ) 。 本 施 肥 量 は平 均 値 土標 準 偏 差 で示 しま した。 初 年 目に平 均 値 の施 肥 量 で試 行 し、革 量 の 充 足 度 と上壌 診 断 の結 果 に応 じて、幅 を 目 安 に施 肥 量 を調 整 し、次年 度 以 降 に草地 ご との標 準 量 を再設 定 します。 なお 、 図 1 の 養 分 収 支 を調 査 した結 果 、マ メ科 牧 草 の混 生 に よ り、窒 素施 肥 量 を4 k g / 1 0 a 程度節減 で き る と見積 も りま した。 平均値―標準偏差 356 平均1芭つ 450 平均値+標 準伺差 545

1志

=孟 仰 ∼600 志ゴ万 10玉 i :玉 i

l)年間被食曇と肥料換算養分減少量との回帰式(図2)により算出した。 2)延べ48放牧草地の平均. 3)マメ科牧革からの窒素供給A24kg/111aと期待し、肥料換算窒素の減少量8±2kg/10窮ヽら差し引いた。マメ科率 は、現行の北海道施肥標準の区分に準じ、マ料 混生草地15‐50%、イネ科単一草地15%未満を目安とする。 4)上壕診断基準値内では吸収量よりも多めのり鵜 施用する北海道採草地の施肥標準に準拠し、肥料換算リン 酸の減少量にlkg/10aを上積みした. P20窮 肥量はプ10o 1 9 0 4 9 3 _ 6

05 06 07 05 06 07 秋 秋 秋 秋 秋 秋 E牧 区 F牧 区 (高リン酸) (標 準) 3 5 8 5 7 9 4 1 9 4 5 5 2 8 4 2 2 3 2)上 壌 診 断 に基 づ く施 肥 対 応 (1)こ れ まで の 上壌 診 断基 準値 は、採 草地 の試 験 結 果 に基 づ き、最 終番 草収穫 後 、次 年 度 に 向 けた堆 肥 や ス ラ リー を施 用 す る前 の養 分状 態 を評 価 す る 目安 と して設 定 され て い ま した。 しか し、放 牧 管理 で は、採食 と排 泄 が並行 して行 われ 、特 にカ リで は こ の影 響 を無視 で きませ ん。 そ こで、北海 道 施 肥 ガイ ド2010で は、放牧 草地用 に、ふ ん 尿 還 元 分 を考 慮 した新 た なカ リの上壌 診 断 基 準値 が設 定 され ま した。 (2)上 壌 診 断 に基 づ く施 肥 対 応 で は、 これ ま で 、火 山性 上 にお け る高 リン酸 と高 カ リ 圃場 に対 し、 これ ら養 分 を無施 肥 とす る対 応 は設 定 され て い ませ ん で した。 今 回 、放 牧 草 地 にお け る実 際 の試 験 結 果 に基 づ き、 有 効 態 リン酸 含 量 100ng/100g以 上や 交換 性 カ リ量70mg/100g以 上 (黒色火 山性 上)な ど、 診 断値 が非 常 に高 い値 を示 した場合 につ い て は、 これ らの養 分 を施 用 しな くて も被食 量 が低 下 しない こ とが確認 され た ので 、無 リン酸 ま た は無 カ リの施 肥 対応 が追加 され ま した (図3)。 3.留 意 点 1)乳 用経 産牛 の放 牧 専用 草地 を対象 と しま す が 、 育成 牛 の放 牧 草 地 も当面 これ に準 じ ます。 ︵事 玉 y A n し ば 事 び ゴ 4   0   4 6 8 玉 百 A O ぎ H 巾 ぃO ギ 寝 奈 中 G 〓 野 ﹁ ∞     ∞     0 8     4 倉 ミ p . H U ︶H 毎 革 G ︵畢 卓 ︶■ 革 玉 合 o ︻ヽP A H u ︶H 事 o ゴ 命 8 玉 ご ぃ 0 ︶H 巾 〇 ゴ 翠 革 棋 G 〓 野 村 ∞           ∞           0 舎 畳 b ︼ . n u H 付 革 G ︵弾 卓 ︶■ 革 其 秋 秋 秋 秋 A牧 区 B牧 区 (高 カリ) (標 準 ) 図3.カ リとリン酸の肥沃度の高い牧区における減肥が 被食量 、牧草体養分含有率および土壌 中の有効 態養分含量に及 ぼす影響 2 ) 本 施 肥 量 は 日中∼昼 夜放 牧 の条件 で設 定 され て い るの で 、2 - 3 時 間 の時 間制 限放 牧 の よ うに、採食 量 と排 泄 量 の比 が大 き く異 な る放 牧 条件 には適 用 で きませ ん。 表1.放 牧による肥料換算養分の年間減少員に基づく標準施肥量の設定

参照

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