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配電設備の地震災害復旧支援システムの開発

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. 配電設備の地震災害復旧支援システムの開発 背 景 配電設備はあらゆる地域に膨大な数設置されているため、大規模地震後にそれら設備被害の状況を早期にか つ正確に把握することは一般に困難である。このため、設備被害とその復旧時間を精度良く推定し、応急復旧 対応を迅速に行うことを支援する高精度な被害推定・復旧シミュレーション技術が望まれている。しかし、地 震による配電設備の被災程度を事前に把握し、復旧時間等の推定を行うことは一般に困難であるため、地震直 後から逐次的に収集される地震情報や停電情報などの災害情報を有効活用した被害推定・復旧時間推定手法が 必要となっている。これに対し、近年の計算機シミュレーション技術の発展により、配電設備の被害推定の逐 次処理も含め、応急復旧過程を詳細に模擬することが可能となってきた。. 目 的 地震直後から応急復旧完了までの情報錯綜期に、逐次更新される災害情報を用いて、配電設備被害の推定精 度を向上させるシステムのプロトタイプを提案する。また、災害時における配電設備の応急復旧過程のシミュ レータを開発する。. 主な成果 1.逐次更新型強震動予測システムの開発 気象庁等から WEB 上に配信される震源等の地震情報を取得し、被災地域の強震動分布(震度分布情報等) を逐次推定するシステムを開発した。本システムは、時間経過とともに WEB 上で気象庁から発表される地 震情報を活用し、被災地域の強震動分布を更新することが可能である(図 1a)。 2.災害情報を逐次処理する被害推定システムの開発 地震後に入手可能な災害情報を活用する配電設備の被害推定モデルを提案した。本システムは、ベイジア ンネットワーク* 1 を応用し、地震後に得られる停電情報や巡視情報など、多様な災害情報を逐次更新的に 取得して被害推定精度を飛躍的に向上させることに特徴がある。提案モデルは台風など他の災害にも適用可 能である。 (図 1b) 。 3.応急復旧過程シミュレータの開発 配電設備の応急復旧に関わる詳細情報を、データベースとして実装した応急復旧過程シミュレータを開発 した(図 1c)。開発システムは、マルチエージェント* 2 技術を用い、地理的領域、配電設備、および電力会 社の対応者(指令者、巡視者、応急復旧者など)を考慮して応急復旧における各作業者の行動を詳細に模擬 し、復旧時間を想定することが可能である。 4.有効性の検証 提案モデルを仮想配電設備に適用し、従来手法に比べ、地震直後の配電設備の被害推定を高精度に行える ことを例示した。また、現状の作業状況(標準ケース)に比べ、大幅に復旧時間を短縮できる可能性がある ことを例示した。. 今後の展開 強震動予測システム、逐次更新型被害想定システムおよび応急復旧過程シミュレータを自動的に同期させ、 逐次的に被害想定・復旧想定精度を向上させる復旧支援システムへと拡張する。また、プロトタイプ支援シス テムを実際の地域に適用する上での課題を電力会社の協力のもと明らかにする. 主担当者 関連報告書. 地球工学研究所 地震工学領域 上席研究員 朱牟田 善治 「災害時の配電設備の応急復旧過程シミュレータの開発(その 1)」電力中央研究所報告: R07004(2008 年 2 月)、「地震後の災害情報を逐次処理する配電設備被害想定の基本モデル」 電力中央研究所報告: N07027(2008 年 5 月). * 1 :事象間の因果関係をグラフ構造と条件付き確率で表現するモデル * 2 :「エージェント」とは、ある程度の自律性をもって行動できる人間を模擬するソフトウェアである。また、 「マルチ エージェントシステム」とは、複数のエージェントが相互作用を及ぼしあいながら動作するシステムのことである。. 122.

(2) 9.電力施設建設・保全/コスト削減と信頼性の維持. c)復旧シミュレータ(復旧想定&戦略策定支援). プ ロ ト タ イ プ と し て 実 装 し た 範 囲. (支店) < 作 業調整者> 調整. 調整. 報告 調整. 報告 調整. (営業所) <指令者>. 指示統括 (他 営業所). < 指 令者> 指示. 指示統括. 指示 補給資材. <応 急復 旧者 >. 報告. 報告. <巡 視者>. <応急復旧者>. <巡 視者> 巡視. 建物倒 壊等による 道路閉塞. 応援 応急復旧. 凡. 災害による 配電設備被害. (地 理的 領域). 例. エージェント*2 人・モノの移動 情報のつながり. 図1 復旧支援システム(プロトタイプ)のイメージ図. 123. 9.

(3)

参照

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