1 2017 年 11 月 16 日 証券コード:3900 株式会社クラウドワークス 報道関係者各位 プレスリリース
クラウドワークス、中期経営方針として「クラウドスコア構想」を発表
~「報酬の記録」が個人の信用となる世界の実現へ~
株式会社クラウドワークス(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:吉田浩一郎 以下「当社」)は 11 月 16 日、中期経営方針として個人が報酬を得た記録をスコアリングし、これを個人の信用として活用 した多様な事業展開を行う「クラウドスコア構想」を発表いたしました。1. 中期経営方針「クラウドスコア構想」について
当社は「働き方革命~世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる」をビジョンとし、日本最大 級のクラウドソーシング「クラウドワークス」や個人が得意を売り買いできるマーケットプレイス 「WoW!me(ワオミー)」など、個人が様々なかたちで報酬を受け取ることができるしくみを提供し てきました。この度発表した「クラウドスコア構想」では、これらのサービスを利用することで蓄積し た「報酬ログ(記録)」に基づいて個人の信用をスコア化した「クラウドスコア」をコアバリューとし て、シェアリングエコノミー領域+Fintech 領域における事業拡大により「クラウド経済圏」を形成し ていく方針です。これにより、当社は所属する組織にかかわらず個人の能力と可能性が評価され、最大 限活かされる世界を実現し、ビジョンである個人への報酬の最大化を目指してまいります。 参考:クラウドワークス、中期経営方針として「クラウドスコア構想」を発表 https://crowdworks.jp/press/?p=7379 中期経営方針(IR サイト適時開示資料ページ) https://crowdworks.co.jp/ir/timely_data <クラウドスコア構想 概念図>2
2.クラウドスコア構想実現に向けた投資方針
当社は、2020 年 8 月期の総契約額 400 億円、EBITDA20 億円を目標とし、上記クラウドスコア構想の 実現に向け、以下の投資方針を掲げます。 1)クラウド経済圏形成のための事業投資 ビジョン実現と企業価値向上のためため、社内立ち上げ、M&A、JV など手法を問わず、 ・シェアリングエコノミー領域 =報酬を届ける事業 ・Fintech 領域 =個人が資金調達できる/個人への投資ができる事業 において、新たなサービス・事業を最速で創出します。 シェアリングエコノミー領域では、企業からの依頼で仕事をすることの報酬に留まらず、趣味や特技を 活かして他者の役に立つことへの対価としての報酬、所有物をシェアすることへの対価としての報酬な ど、様々なかたちの報酬を対象と捉え、人材サービスやクラウドソーシング事業のみならず、スキルマ ーケットやスペースやモノのシェアサービスなどの展開を進めます。 Fintech 領域においては、ソーシャルレンディングや ICO、クラウドファンディングなど世界的に広が りを見せながらも、いまだ法制度が未成熟な領域に対し、社会ルールの整備にも積極的に取り組み、個 人の資金調達手法の提供機会を模索、事業化を目指します。 また、本構想の第 1 弾の取り組みとして、クラウドスコア上位者が利用できる、契約済みの仕事の完了 前に報酬を受け取ることができるサービス「クラウドキャッシュ」を 2017 年内に開始いたします。 参考: AI スコア・レンディング「クラウドキャッシュ」を年内開始 https://crowdworks.jp/press/?p=7393 2)構想実現に必要な基礎技術への研究開発投資 クラウドスコア構想の実現に向け、 ・ブロックチェーン技術:信頼性が担保された P2P 取引基盤やスマートコントラクトを支える ・AI 技術:「クラウドスコア」を算出する独自のスコアリングアルゴリズムや、取引の最適なマッチ ングを促すレコメンドエンジンの開発を支える 分野における研究開発を積極的に進めてまいります。 新規性の高いブロックチェーン、AI領域の研究開発の推進においては、社内に専任体制を構築し継続 的な R&D 投資を行うとともに、適宜外部パートナーとの連携を進めてまいります。3 2017 年 11 月 15 日に発表いたしました株式会社電縁の買収は、ブロックチェーンテクノロジーにおけ る国内のリーディングカンパニーである同社とのクラウドスコア構想実現に向けた共同研究の推進を目 的の一つとしております。 参考: 株式会社電縁の子会社化に関するお知らせ https://crowdworks.jp/press/?p=7380 ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨の実証実験を開始 https://crowdworks.jp/press/?p=7392 3)既存領域における収益構造の盤石化 当社は、2017 年 9 月期第 4 四半期には全社で黒字化を達成いたしましたが、上記に挙げた新領域開拓 を積極的に進めるため、これら既存領域においては、最小限の費用で最大限の効果を上げ、中期的に 1.8 倍の生産性向上を目標としてまいります。これにより創出した利益は新たな領域に再投資し、さら なる成長を目指すものであります 参考:平成 29 年9月期決算短信〔日本基準〕(連結) https://goo.gl/nSvnid
3.報酬前払いを実現する AI スコア・レンディング「クラウドキャッシュ」について
■ねらい 当社サービスのユーザーの多くを占めるフリーランスが一般的に抱える課題として、収入の不安定さ が挙げられており、約 20%が事業運営のための資金調達ニーズを持っている(※)とされています。 当社が 2017 年 1 月に「クラウドワークス」で開始した、報酬確定した未出金報酬のうち報酬振込日 が確定していない報酬を 3 営業日内に出金できる「クイック出金」サービスは、すでに約 1 万人が利 用するなど高い支持を受けており、クラウドワーカーが資金ニーズを持つことを裏付ける結果となっ ております。 この度開始する「クラウドキャッシュ」は、このようなユーザーニーズに対応。「クラウドスコア」 を活用し、信用力が高いと判定したクラウドワーカーを対象に、仕事の完了前の報酬受け取りを実現 します。本サービスは、2018 年中に 6 億円の融資を目指します。 ※中小企業庁「2015 年版小規模企業白書」 ■AI スコア・レンディング「クラウドキャッシュ」概要 日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」をはじめとしたクラウドワークス社運営のサ ービスにおいて、契約済みの仕事の報酬を仕事の完了前に受け取ることができるサービスです。4 通常、クラウドワークスにおける取引では、受注者が仕事を納品し、発注者が納品物を検収した段階 で報酬額が確定し、15 日締め・月末振込または月末締め・翌月 15 日振込で支払われますが、本サー ビスを利用することで振込日を早めることが可能となります。 本サービスの提供・運営においては、CAMPFIRE 社(貸金業登録番号 東京都知事(1)第 31656 号) の評価型与信モデル「CAMPFIRE レンディング」を採用。先払いの可否ならびに上限金額の決定にお いては、通常の信用情報に加えてクラウドワークス社が各ユーザーの仕事の実績に基づき独自に算出 した「クラウドスコア」を利用します。本サービスは融資であり、貸付には金利が発生します。 なお、サービスの提供開始は、2017 年内を予定しております。貸付条件等の詳細は、サービス開始時 に発表いたします。 URL:https://crowdworks.jp/static/lp/crowdcash/ 参考: AI スコア・レンディング「クラウドキャッシュ」を年内開始 https://crowdworks.jp/press/?p=7393
4.ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨「ありがとうコイン」の実証実験について
■ねらい クラウド経済圏の将来戦略ではプラットフォーム外での自由取引を想定し、ブロックチェーン技術の 導入により契約自体の自由化(CtoC 化)を加速させるスマートコントラクト基盤の整備が必要不可欠 となるため、当社は新規性の高い同領域の研究開発に積極的に投資していく方針であります。 このような技術投資方針の下、今回実施する実証実験は、ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨取 引を従業員間で行うことにより、社内に閉じた形でスマートコントラクトのしくみを構築するもので す。本実証実験を通じて効果と課題を検証し、今後、シェアリングエコノミーのプラットフォーム外 における自由取引の可能性を模索します。 ■実証実験の概要 今回の実証実験では、当社が開発した仮想通貨(トークン)「ありがとうコイン」を、社内チャット 上で従業員同士が授受します。従業員は社内チャットで発言に対し特定のリアクションをするなどの 操作により、会社から付与されるコインを感謝・賞賛の気持ちを伝えたい相手に、好きなタイミング で贈ることができます。そして、四半期ごとに各従業員が他の人から贈られたコインの数を集計し、 それを現金に変えてボーナスとして給与に加えて支払われます。5 <「ありがとうコイン」の社内取引概念図>