慈 悲 ・ 智 恵 ・ 慈 悲 智 恵 ( 堤 )
慈
悲
・
智
恵
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慈
悲
智
恵
西
山
義
の
一
考
察
堤
玄
立
法 然 門 下 の 高 足、 浮 土 宗 西 山 派 の 祀 誰 室 ( 一 一 七 七 -一 二 四 七 ) の 著 作 の う ち、 ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ ﹃ 當 麻 曼 陀 羅 注 ﹄ ﹃ 選 澤 密 要 決 ﹄ な ど、 い わ ゆ る 事 相 部 の 書 に つ い て は、 古 く か ら 儒 撰 と す る 説 も あ る。 し か し、 よ し そ れ ら が 儒 撰 で あ る と し て も、 そ め 説 く と こ ろ は、 根 本 に お い て、 謹 室 の 他 の 著 作 と 思 想 的 に 一 致 し て お り、 西 山 濁 特 の 宗 義 を 獲 揮 し て い る と い わ な け れ ば な ら な い。 で、 い ま は 眞 儒 の 論 は し ば ら く お き、 そ の 内 容 の 一 班 に つ い て 考 え た い。 ま ず、 こ れ ら 事 相 部 の 書 に 共 通 す る 特 徴 は、 ﹁ 慈 悲 ・ 智 恵 ・ 定 散 ・ 念 佛 ・ 來 迎 ﹂ と い う、 誰 室 の 他 の 著 作 に 見 あ た ら な い 特 殊 の 術 語 ( 名 目 ) が 用 い ら れ て い る こ と で あ る。 し か も、 こ れ ら の 術 語 は、 ﹁ こ れ を 博 士 と し て 一 宗 の 旨 趣 を さ と る べ き な り ﹂ ( ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 一、 西 山 全 書 I-三 頁 ) と ま で い わ れ る ほ ど に 重 要 な 意 味 を も う て お り、 い わ ば 論 理 の 綱 格 を な し て い る の で あ る。 本 稿 で は、 こ の う ち、 ﹁ 慈 悲 ﹂ と ﹁ 智 恵 ﹂ ( く わ し く は 唯 智 恵 ・ 慈 悲 智 恵 ・ 唯 慈 悲 ) の 語 に つ い て み て み よ う。 ﹁ 慈 悲 ﹂ ﹁智 恵 ﹂ の 語 は、 ﹃ 選 澤 密 要 決 ﹄ 巻 一 に、 ニ リ ト ト ヲ シ ト ヲ ス ト キ テ ﹁ 一 切 諸 佛 有 二 三 身 別 願 之 二 畳 幻 三 身 爲 二智 恵 蝋 別 願 爲 二 慈 悲 ↓ 就 ニ ニ ス ル ニ ヲ ノ ヲ リ テ ノ ニ テ ニ リ 此 二 畳 軸分 別 二 二 道 輔 其 智 恵 方 掌 二 十 方 三 世 諸 佛 u於 二 娑 婆 一作 二 浮 稼 ヲ フ テ ノ ニ ヘ ヲ ス ヲ 二 土 一随 二萬 機 根 性 一與 二修 因 感 果 断 惑 謹 理 之 盆 一化 二 一 切 衆 生 幻 宜 ニ ノ ノ ヲ シ テ ニ リ ヲ リ レ ヲ ム 切 諸 佛 別 願 慈 悲 撮 二干 彌 陀 嚇造 二 浮 土 一 而 彌 陀 猫 垂 二來 迎 一令 二 十 方 一 ノ ヲ セ 切 衆 生 往 生 出 離 こ ( 西 全 ∬ 一 九 六 -七 頁 ) と あ る よ う に、 も と、 佛 陀 の 徳 の 爾 面 を あ ら わ す 語 か ら 出 た も の で あ る が、 ﹃ 曼 陀 羅 注 ﹄ 巻 一 に は、 ハ ナ リ ニ ハ ナ ル カ ニ ﹁ 疏 ( 善 導 の 観 経 疏-私 註 ) 者 言、 故 智 恵 也。 曼 陀 羅 者 縮 故 ︹作 ノ ハ ヲ ヲ ヲ 髄 ︺ 慈 悲 也。 浄 土 法 門 者 慈 悲 爲 レ 髄、 智 恵 爲 レ 名。 慈 悲 爲 レ 佛、 智 恵 ト ヲ ヲ ヲ ヲ 爲 レ機。 慈 悲 爲 レ 行、 智 恵 爲 レ願。 慈 悲 爲 二 他 カ ハ 智 恵 爲 二 自 力 殉 慈 悲 ヲ ト ヲ ト ヲ ト 爲 二 正 行、 智 恵 爲 二 雑 行 つ 慈 悲 爲 レ 善、 智 恵 爲 レ 悪。 慈 悲 爲 二 浄 土、 智 ヲ ス ル チ ノ ノ ニ ハ ロ 恵 爲 二 繊 土 一也。 爾 宗 帥 智 恵 慈 悲 也。 但 於 此 悲 智 二 法 門、 聖 道 者 智 ニ シ テ ヲ ク テ ノ ニ ノ ヲ ハ ニ シ テ ヲ テ 恵 撮 二 慈 悲 二 切 悉 造 二 機 三 業 一顯 二 其 利 盆 ↓ 浮 土 者 慈 悲 撮 二 智 恵 鳳捨 二-194-ヲ ノ ノ ノ ノ ル ル セ ト ニ 機 三 業 二 切 皆 從 二佛 方 哺顯 二 其 利 釜 嘱也。 此 二 門 永 無 レ 離 故 説 二 如 執 明 鏡 自 見 面 像 一也 ﹂ ( 西 全 H 二 頁 ) と い い、 ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 一 に は、 ノ ハ シ テ ト ト ヲ シ ト ス ト チ テ ﹁ 浄 土 法 門 者、 分 三 別 慈 悲 與 二 智 恵、 爲 二 爾 宗、 爲 二 二 奪 教 司 分 一東 岸 ヲ テ ヲ シ ト テ ヲ ス ニ テ ヲ シ ニ ト 西 岸、 以 二 慈 悲 一爲 二 彌 陀、 以 二 智 恵 一 爲 二 諸 佛 殉 以 二 慈 悲 一爲 ご 散 善、 テ ヲ ス ト テ ヲ シ ト テ ヲ ス ト テ ヲ 以 二 智 恵 一爲 二 定 善 鱒 以 二 慈 悲 一爲 二 浄 土、 以 二 智 恵 一爲 娑 婆 司 以 二 慈 悲 鴫 ト テ ヲ ス ト テ ヲ シ ト テ ヲ ヒ ス テ 爲 レ 佛、 以 二智 恵 唱爲 レ 因。 以 二 慈 悲 幅 爲 レ 行、 以 二智 恵 一爲 レ 願。 以 ご 慈 ヲ シ ト テ ヲ ス ト 悲 一爲 二 他 力、 以 二 智 恵 蝋爲 ご 自 力 こ ( 西 全 I 七 頁 ) と い つ て、 ﹁ 慈 悲 ﹂ と ﹁ 智 恵 ﹂ と を、 彌 陀 と 諸 佛、 浮 土 と 臓 土 ( 娑 婆 )、 髄 と 名、 佛 と 機 ( 因 )、 行 と 願、 他 力 と 自 力 な ど に 封 え ら 配 し、 聖 道 敢 は 智 恵 に 慈 悲 を 揚 し て、 そ の 利 盆 は 機 を 簡 ぶ の に 封 し て、 浮 土 宗 は 慈 悲 に 智 恵 を 撮 し て、 そ の 利 釜 は 準 等 で あ る ( ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 一、 西 全 I 一 頁 ) と す る の で あ る。 こ の よ う に、 ﹁ 慈 悲 ﹂ と ﹁ 智 恵 ﹂ と い う 語 に さ ま ざ ま の 意 義 が あ た え ら れ て い る わ け で あ る が、 ニ モ ル ト ハ ヘ リ シ テ ヘ ヘ ヘ ハ ヘ リ シ テ ヘ へ ﹁ 五 慈 悲 與 二智 恵 一而 異 者、 慈 悲 者 從 レ 外 市 現、 智 恵 者 從 こ 我 心 隔 ヘ ヘ ル 而 彰 ﹂ ( ﹃ 観 経 秘 訣 集 ﹄ 巻 一、 西 全 I 二 頁 -傍 鮎 筆 者 ) と い う よ う に、 ﹁ 慈 悲 ﹂ の 語 に よ つ て 超 越 的 な も の を、 ﹁ 智 恵 ﹂ の 語 に よ つ て 内 在 的 な も の を あ ら わ そ う と し て い る と み ら れ な く も な い。 そ し て、 こ こ に 超 越 と 内 在 に つ い て の、 浄 土 教 猫 自 の 論 理 が う ち た て ら れ る の で あ る。 す な わ ち、 ふ つ う に は、 ﹁ 智 恵 ﹂ は 佛 の 自 豊 内 談 の 徳 を、 ﹁ 慈 悲 ﹂ は 化 他 外 用 の 徳 を あ ら わ す と 考 え ら れ、 智 恵 に よ る が ゆ え に、 萬 法 は こ と ご と く 如 に 蹄 し て 平 等 で あ り、 慈 悲 に よ る が ゆ え に、 機 の そ れ ぞ れ に 慮 ず る 差 別 が 現 ず る と 考 え ら れ る の で あ る が、 い ま は、 ハ ニ リ タ ノ ヲ ス ヲ ヲ ノ ト ﹁ 智 恵 者 從 二 機 方 哺今 生 作 二 数 差 別 一而 分 二別 黒 白 輔 是 爲 二 娑 婆 得 道 刈 リ ノ メ ニ ニ ノ ス ノ ヲ ヲ ト シ ノ 慈 悲 者 從 二 佛 方 一極 一 爲 二後 生 唄成 二往 生 浄 土 事 輔 是 爲 二無 二 舶 若 後 生 ニ ラ ル カ な 出 離 有 レ 二 者 非 ご慈 悲 一故 ﹂ ( ﹃ 選 澤 密 要 決 ﹄ 巻 一、 西 全 H 一 九 七 頁 ) と し て、 ﹁ 智 恵 ﹂ を 機 の 差 別 的 立 場 に、 ﹁ 慈 悲 ﹂ を 佛 の 卒 等 的 立 場 に な ぞ ら え て い る。 そ し て ま た ノ ハ ル ト ノ マ リ ヲ ノ ノ ハ ヘ ニ ﹁ 他 九 來 迎 者 慈 悲 極 也。 三 賢 十 聖 錐 レ畳 二 智 恵 窮 輔 智 恵 外 慈 悲 永 不 カ ラ ル ノ ニ ツ ト ヲ ﹂ ハ ヤ リ テ ニ ヒ テ ニ レ 可 レ畳 ⋮⋮ ( 中 略 ) ⋮⋮智 恵 外 立 二慈 悲 一者、 聖 道 教 留 レ 名 向 二性 室 一 ラ ス ヲ ハ リ ヲ ツ ヲ 凝 レ 心。 浮 土 宗 造 レ 禮 捨 レ 名 ﹂ ( 同、 西 全 I 三 四 頁 ) と い う。 つ ま り、 聖 道 敢 が 内 在 -超 越 で あ る と す れ ば、 浮 土 教 は 超 越 -内 在 で あ り、 ﹁ 智 恵 ﹂ に お い て は、 超 越 は な お 内 在 的 超 越 で あ つ て、 心 k 留 ま り、 法 に 留 ま り、 因 に 留 ま り、 ま た 心 に 迷 つ て 果 を さ と ら ず、 佛 を さ と り え な い が ( 西 全 I 二 頁 )、 ﹁ 慈 悲 ﹂ に あ つ て は、 超 越 は 超 越 的 超 越 で あ り、 來 迎 ( 髄 ) -念 佛 ( 名 ) と し て、 超 越 -内 在 の 立 場 が あ ら わ さ れ、 一 切 衆 生 が 卒 等 に 救 濟 さ れ る と い う の で あ る。 か く て、 ヲ ト ヲ ト マ リ テ ニ ﹁ 聖 道 教 云 二 智 恵 引 浄 土 宗 云 ご 慈 悲 殉 聖 道 教 者 智 恵、 皆 留 レ 名 方 便 キ テ ニ 也。 浮 土 教 者 慈 悲、 就 二名 髄 嚇眞 實 也 己 ( ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 十 七、 西 全 I 三 八 四 頁 ) 慈 悲 ・ 智 恵 ・ 慈 悲 智 恵 ( 堤 )
-195-慈 悲 ・ 智 恵 ・ 慈 悲 智 恵 ( 堤 ) と い う 智 恵 方 便 ・ 慈 悲 眞 實 の 立 場 が う ち た て ら れ る。 こ う し た ﹁ 慈 悲 ﹂ ﹁ 智 恵 ﹂ に よ つ て あ ら わ さ れ た 猫 自 の 論 理 は、 事 相 部 の 書 を つ ら ぬ く も の で あ る が、 い ま 佛 身 論 に お い て こ れ を み て み よ う。 ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ に よ れ ば、 も と よ り 佛 ノ ノ 身 は ﹁ 來 迎 超 世 慈 悲 一 膿 ﹂ で、 二 も な く 三 も な い が、 こ れ を 論 ず れ ば 諸 佛 か ら は ﹁ 三 身 師 三 髄 ﹂、 彌 陀 か ら は ﹁ 三 身 帥 一 髄 ﹂ で、 つ ま り は 一 髄 に き わ ま り ( 巻 五、 西 全 I 一 〇〇 頁 )、 彌 陀 を 報 身 佛 と さ だ め る の は、 し ば ら く 諸 敏 の 三 身 門 に し た が う ま で の こ と で あ つ て、 諸 佛 に お い て は 報 ・ 慮 は 二 身 で あ る が、 彌 陀 に お い て は 名 ( 報 ) 膿 ( 慮 ) を 一 身 に 成 じ て い る の で あ る と い う ( 同、 九 五-九 七 頁 )。 そ し て、 三 身 を ひ ら く 場 合 に、 法 ・ 報 ・ 化 と、 法 身 か ら ひ ら く の は ﹁ 世 間 の 智 恵 ﹂ か ら す る も の で あ り、 化 ・ 報 ・ 法 と、 化 身 か ら ひ ら く の が ﹁ 浮 土 の 慈 悲 ﹂ の た て ま え で あ る と し ( 巻 一、 一 五 頁 )、 法 身 と は 法 界 の 萬 象 を 指 し、 法 界 は す べ て 衆 生 の 衆 響 ( 衆 馨 に つ い て は 後 を 参 照 ) と な る か ら、 眞 身 と も 眞 如 と も い う が ( 巻 五、 九 七 頁 )、 化 身 に 法 身 を 撮 め る の は、 髄 に お さ め て 衆 響 を つ く る 來 迎 ・ 當 得 往 生 を 意 味 す る の で あ り、 報 身 に 法 身 を 撮 め る の は、 名 に お さ め て 衆 響 を つ く る 念 佛 ・ 即 便 往 生 を 意 味 す る と す る ( 同 一 〇 七 頁 )。 な お、 報 身 は 智 恵 ・ 名 ・ 願 で あ る の に 封 し て、 慮 身 は 慈 悲 ・ 髄 ・ 行 で あ り ( 同 九 九 頁 )、 報 慮 二 身 は 彌 陀 の 正 報 の 髄、 化 身 は 正 報 の 徳 と み な さ れ ( 同 一 〇 〇-一 〇 一 頁 )、 定 散 ・ 念 佛 ・ 來 迎 ( 定 散 は 智 恵、 念 佛 は 慈 悲 智 悪、 來 迎 は 慈 悲 に 配 さ れ る ) に あ て る と、 報 身 は 念 佛、 慮 身 は 定 散、 化 身 は 來 迎 の 位 に 配 さ れ る と い う ( 同 一 〇 〇 頁 )。 こ れ ら の こ と か ら 知 ら れ る よ う に、 ﹁ 慈 悲 ﹂ ﹁ 智 恵 ﹂ の 論 理 に よ れ ば、 佛 敢 一 般 の 佛 身 論 に お い て 最 も 低 次 の 位 置 し か あ た え ら れ て い な い 化 身 が、 ﹁ 來 迎 の 艦 ﹂ と し て、 む し ろ 最 も 高 次 な も の と さ れ る の で あ る、 ( こ こ に 西 山 義 に お け る 超 越-内 在 の 有 紳 論 的 凋 自 性 が あ る )。 こ の よ う に、 浮 土 敏 を、 一 般 佛 敏 の コ ニ 身 門 の 智 恵 ﹂ の 立 場 か ら 匿 別 し て、 ﹁ 超 世 の 慈 悲 ﹂ の 立 場 で あ る と 規 定 し、 凋 自 の 論 理 を う ち た て る わ け で あ る が、 こ れ を 軍 な る 慶 立 に 終 ら せ な い と こ ろ に、 ま た 西 山 義 の 特 徴 が あ る。 た と え ば、 相 違 ・ 和 會 ・會 通 と い う こ と が い わ れ、 ﹁ 慈 悲 ﹂ と ﹁ 智 恵 ﹂ と は そ れ ぞ れ 相 違 す る が、 し か も ﹁ 慈 悲 ﹂ の た め の ﹁ 智 恵 ﹂、 ﹁ 智 恵 ﹂ の た め の ﹁ 慈 悲 ﹂ で あ る と 和 會 せ ら れ る と し、 聖 道 敏 に お い て も こ の 和 會 の 説 は と か れ て い る が、 し か も 聖 道 敏 は ﹁ 慈 悲 の 髄 ﹂ を 知 ら な い か ら、 ﹁ 千 差 萬 別 の 名 髄、 一 に な り て 利 盆 を な す ﹂ 會 通 の 立 場 を さ と る こ と が で き ず、 浮 土 敏 に の み 會 通 と い う こ と が あ る と す る の で あ る ( ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 雀 五 西 全 -九 五 頁 )。 か く て、 こ の 會 通 の 立 場 に お い て は、 す べ て の 佛 敏 は ﹁ 衆 響 の 法 門 ﹂ と な り、 ヲ シ ト ヒ ト ヲ シ ト フ ト ヲ シ ﹁ ⋮⋮又 諸 経 爲 二 能 響 h云 二 智 恵 ↓ 観 経 爲 二 所 響 幅云 二 慈 悲 幻 又 観 経 爲 ニ ヲ ス ト ヲ シ ト ヲ ス ト ク ノ の テ 能 壁 畠 念 佛 爲 二 所 響 殉 又 念 佛 爲 二 能 響、 來 迎 爲 二 所 響 殉 如 レ 是 重 々 立
-196-ケ テ タ シ テ リ テ ノ ニ タ リ シ テ ノ ヲ リ テ 上 立 下 至 二 臨 命 終 時、 親 葬 二見 彌 陀 観 音 勢 至 無 敷 聖 衆 蝋而 預 二來 迎 馳 ス ル ヲ ニ ス ト 往 二 生 極 悩樂 浮 土 蝋爲 二 所 響 こ ( ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 一 西 全 I 八 頁 ) と い う よ う に、 一 切 は 能 響 ・ 所 響 の 關 係 に お い て と ら え ら れ、 ﹁ 慈 悲 ﹂ の 究 極 で あ る 來 迎 の 佛 髄 を あ ら わ す こ と に な る。 要 す る に ﹁ 慈 悲 ﹂ ﹁ 智 慧 ﹂ の 語 に よ つ て あ ら わ さ れ る も の は、 ノ ニ マ ル ノ ニ マ ル ﹁ 聖 道 相 傳 者 智 恵 窮 二 智 恵 一 也。 浮 土 教 相 傳 者 慈 悲 智 恵 極 二 慈 悲 一 マ ル カ ニ ブ テ ノ ノ ニ ヲ マ レ ハ ヲ シ テ 也。 窮 二 智 恵 職故 大 小 皆 從 三 機 三 業 行 一 顯 レ 之。 極 二 慈 悲 一者 一 代 撮 ニ ニ リ ム サ ヲ 衆 響 隔從 哺佛 カ 一令 レ 顯 二 利 釜 こ ( ﹃ 選 揮 密 要 決 ﹄ 巻 四、 西 全II 二 四 九 頁 ) と い う こ と で あ り、 ﹁ 慈 悲 ﹂ ﹁ 智 恵 ﹂ は 浄 土 敢 の 超 越 的 な 救 濟 論 理 を 象 徴 的 に か た ろ う と す る も の と い つ て よ い で あ ろ う。 (象 徴 の 密 教 性 に 注 意 し な け れ ば な ら ぬ ) と こ ろ で、 こ こ に の こ さ れ た 問 題 は、 し ば し ば ﹁ 唯 智 恵 ﹂ ﹁ 唯 慈 悲 ﹂ と い う こ と ば に な ら べ て ﹁ 慈 悲 智 恵 ﹂ と い う 術 語 が 用 い ら れ る こ と で あ る。 杉 紫 朗 師 の ﹃ 西 鎭 敏 義 概 論 ﹄ 二 九 一 頁 ) に よ れ ば、 ﹁ 慈 悲 智 恵 ﹂ の 語 は、 (1) 慈 悲 が 智 恵 の 上 に 置 か れ て 慈 悲 を 詮 わ す 智 恵 の 能 詮、 智 恵 に 詮 わ さ れ た 所 詮、 こ の 能 所 詮 合 し て 顯 わ れ て あ る 場 合。 (2) 領 解 の 智 恵 が 慈 悲 の 來 迎 と 一 致 し た 念 佛 の 場 合。 に 用 い ら れ て い る と す る が、 そ の と お り で あ る。 そ し て、 こ の 語 に は、 た と え ば、 ヲ ト ノ ハ レ ﹁ 繹 迦 教 者 是 爲 二 灌 教 顯 教 之 位 幻 念 佛 教 是 慈 悲 智 恵 也、 實 教 密 敢 繹 ノ ノ ナ リ ノ 門 等 位 也。 彌 陀 教 者 唯 慈 悲 也、 是 衆 馨 敏、 又 來 迎 敏 也 ﹂ ( ﹃ 選 澤 密 要 決 ﹄ 巻 四、 西 全II 二 五 二 頁-傍 黙 筆 者 ) の よ う に、 虹 列 的 な 三 つ の う ち の 中 間 的 な も の を 指 す 場 合 も あ る が、 テ ノ シ ト テ ノ ヲ シ テ ノ ヲ ﹁ 以 二 父 智 恵 一爲 二 定 散 輔 以 二 母 慈 悲 一爲 二來 迎 輔 以 二 子 慈 悲 智 恵 幅爲 ニ シ リ レ ニ ノ ケ レ バ カ ラ ル ケ レ ハ 念 佛 舶 無 u哺從 レ 此 外 往 生 極 樂 法 則 殉 無 二父 母 一者 不 レ 可 レ 有 我 身 無 ニ カ ラ ル ケ レ バ カ ラ ル 我 身 蝋者 不 レ 可 レ 有 二父 母 名 字 殉 無 二 定 散 來 迎 一者 不 レ 可 レ 有 二 出 離 生 死 ケ レ バ カ ラ ル ル コ ト ノ ヲ 無 二 念 佛 哺者 不 レ 可 レ 有 レ 知 二 出 離 生 死 之 路 ﹂ (﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 九、 西 全 I 二 〇 一 頁-傍 鮎 筆 者 ) の よ う な、 注 目 す べ き 用 例 が み ら れ る。 ﹁ 智 恵 ﹂ ﹁ 慈 悲 ﹂ の 衆 響 に あ ら わ さ れ た ﹁ 出 離 生 死 ﹂ の 形 而 上 的 原 理 が、 ﹁ 慈 悲 智 恵 ﹂ に お い て ﹁ 出 離 生 死 の 路 を 知 る こ と ﹂ と し て 現 實 化 す る こ と を 示 す と い つ て よ い で あ ろ う。 そ の 詳 細 に つ い て は 稿 を 改 め て 論 じ た い が、 こ れ に 關 す る 二 三 の 文 を 引 用 し て お こ う。 ス ル ハ ノ ヲ ヲ ハ シ ト ヲ ハ ト ハ ナ ル カ ﹁ 具 足 念 佛 之 慈 悲 智 恵 一者、 智 爲 レ 機機、 悲 爲 二 來 迎 一故、 念 佛 名 ニ キ カ 故 無 二 己 髄 一也 ﹂ ( ﹃ 観 経 秘 決 集 ﹄ 巻 二、 西 全 -三 三 頁 ) ハ ケ レ ハ ハ リ ノ ノ ヲ ハ ル ノ ノ ニ ﹁ 念 佛 無 レ 髄 者、 智 恵 取 二 上 定 散 智 恵 輔 慈 悲 取 下 來 迎 慈 悲 輔 故 以 ニ ル ヲ 上 下 一造 レ 髄 也 ﹂ ( 同 巻 三、 西 全 -六 二 頁 ) ス ト ハ ノ ナ レ ハ モ ス ﹁ 成 二眞 佛 一故 者、 於 二 娑 婆 嚇智 恵 國 者、 皆 形 像 明 二 於 現 身 申 得 念 佛 ト ノ ヲ モ シ テ ト ス ト テ ハ ニ 三 昧 殉 眞 身 髄 成 二 念 佛 幅明 二 念 佛 衆 生 撮 取 不 捨 殉 是 於 二 娑 婆 一名 騰 倶 ル ト ル ニ リ テ ハ ニ ナ ル カ ニ リ テ ト ス 成 レ 名 意 也。 然 至 二 浮 土 一者、 國 慈 悲 故 名 艦 皆 成 レ 髄 明 二 清 浄 二 報 種 ト ニ ニ ハ ニ 々 荘 嚴 司 故 卒 生 者 名 髄 倶 像 也 ﹂ ( 同 巻 二 西 全 -四 三 頁 ) ( 一 九 六 一 ・ 九 ・ 六 稿 ) 慈 悲 ・ 智 恵 ・ 慈 悲 智 恵 ( 堤 )