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国際不軌酢蛸湖廿層瀧幡≠∴町−(.、
石 田 誠
1.はじめに
当研究所では、設立以来、日本との比較を行う観点から外国の土地問題に関する自主研究 を実施しており、その一環として、平成7年度及び8年度においては、不動産の保有課税の
国際比較を目的として、「国際土地保有税制調査」を実施したところである。
平成9年度においては、これをさらに発展させ、不動産の取得から保有、譲渡というすべ ての段階を通じた不動産に係る諸税及び手数料等の負担水準を比較するため、典型的な収益
不動産である賃貸事務所用ビルを対象として、米国や英国等欧州諸国の不動産関係の課税等 の負担について調査研究を実施した。
具体的には、欧米先進諸国の主要な都市であるニューヨーク、ロンドン、フランクフルト
及びパリの不動産市場において賃貸事務所用ビルに対する投資を実施した場合の投資家に対 する各種の税制及び手数料等の負担について、情事糾文集を実施し、その結果をまとめたもの である。その概要について紹介することにする。
なお、本調査の実施に当たり、ご協力いただいたKPMGピートマーウイツク会計事務 所、社団法人不動産協会、三井不動産株式会社に対し、心より感謝申し上げる次第である。
2,調査の目的
ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)、フランクフルト(ドイツ)及びパリ(フラ ンス)の4都市において、 外国法人である日本法人が典型的と想定される賃貸用事務所ビル
に対して投資を実施した際の当該投資に係る課税、手数料等の負担水準を調査評価すること を目的とする。
すなわち、不動産の取得、保有、譲渡を通じた諸税、手数料等の費用負担の総計が投資
額や総収益に対し、どの程度の水準であるかについて比較調査を行うものである。
3.調査の方法
当研究所よリKPMGに依頼し、各都市における同社の事務所に所属する不動産分野又 は税務分野の専門家及び外部の不動産専門家を利用し、対象都市の不動産市場に係る各種市 場情報収集及び想定不動産物件設定並びに当該投鄭こ対して適用されると想定される各種税 金等について検討した。
まず、調査の一貫性を維持するため、米国不動産鑑定協会会員資格(「MAI」)を有 する不動産鑑定士が不動産鑑定評価モデル(以下「DCFAモデル」という。)を設定
し、諸計算を行う際の共通算式とした。
これを受けて、各都市の不動産市場情報・資料を入手分析し、各市場環境を適切に反映 すると思われる条件を選択したうえで、調査対象となる不動産物件を想定した。
次いで、これらのデータをDCFAモデルに人力し、調査対象となる不動産物件に係る 課税効果について分析した。入手した市場情報資料、選択したデータ及び個別のDCFAモ デルの詳細は、本編の各都市の部分で示している。
4.調査の前提条件
対象となる不動産物件について、次のような一般的な前提条件を想定した。
1)各都市の中心的商業地区に所在する代表的なAクラスの事務所用不動産物件で、賃
借人と床利用に係る賃貸借契約が既に締結されているものに係る完全所有権の取得
を目的とした投資を1997年1月1日に実施すること。
2)対象となる不動産物件の規模、所在場所、建物の状態、空床率、収益、及び費用等 は、各々の不動産市場において典型的なものであること。
3)日本法人である投資家(会社)が、自己資本により対象となる不動産物件を取得す
ること。
4)投資家は、不動産物件を10年間保有すること。この場合、対象となる不動産物件 は、投資開始時点において良好な状態にあるものとし、保有期間中は、通常の維持
管理業務を除き、大規模な改修や建替え等は一切実施しないこと、また、対象とな
る不動産物件は、保有期間を通じて事務所として利用すること。
5)対象となる不動産物件は、10年間の保有期間満了後、11年目に、その時点にお
ける市場状況を反映した処分方法に従って処分されること。なお、その処分に際し
て、競売等何らかの特別な割引を伴う方法は採用しないこと。
6)10年間の保有期間中安定した市場環境が維持されること。また、■税率、課税の性
格又は税額計算方法等の制度も、同様に維持されること。
7)米国において一般的な不動産鑑定評価手法の収益還元法の考え方を採用し、取得価 格及び処分価格を想定すること。(取得価格は、第1年目の純営業収益を市場から
導かれた総還元利回りで、また、処分価格は、第11年目の純営業収益を復帰還元 利回りで除することにより各々導びくものとする。)
8)本件調査では、日本法人による不動産物件に対する投資を対象とするが、課税関係 の検討対象は、基本的に内国課税関係に限ること。
5.分析方法
5.1 不動産評価手法の選択
対象となる不動産物件の種類によるものの、一般的に、投資家は、不動産の評価額を算定
する際に、原価法、取引事例比較法及び収益還元法の3手法の中のひとつを最も多く利用す る。この場合、案件毎に適当な手法とは、入手したデータの質及び対象となる不動産物件に
関するデータが有する重要性、適切な内容であるか否かの確認可能性及び利用可能性に基づ き判断されることになる。
本調査においては、各不動産市場において「Aクラス商業用不動産物件」から生み出され る収益を推定するために、収益還元法の考え方を採用している。Aクラス商業用不動産物件 から生み出される収益の流れ(キャッシュフロー)の価値は、通常の場合、対象となる不動
産物件の占有及び所有権から将来生み出される収益の現在価値に基づいて推定される。この 手法の下では、純営業収益(総収益から空床による損失及び営業費用を差し引いた額)を
「還元」という方法を用いて現在価値に変換することになる。つまり、収益還元法とは、市 場観察により導いた適当な配当率を適用して、将来受け取ることが期待される便益(純収 益)を現在価値に転換する手法と説明できる。収益還元法では、殆どの商業用不動産物件投 鄭こ係る典型的な条件設定が可能なことから、本件調査にぢいて、中心商業地区に所在する Aクラスの事務所用不動産物件(想定)投資に係る純収益に対する課税総額の比率を分析す
るために、この手法を利用することが適当と判断したものである。
5.2 還元方法
通常の場合、直接還元法又はディスカウント・キャッシュフロー分析法(「以下DCF 法」という。)等の利回り還元法の中のひとつを利用して純営業収益を還元することによ
り、不動産物件の評価額を導くことになる。この中、直接還元法は、不動産物件から生み出
される年間当たりのキャッシュフローが相対的に安定しており、収益と費用が同様な形で変 化するときに適切な手法である。一方、DCF法は、不動産物件から生み出される年間当た
りのキャッシュフローが相対的に変動する、つまり収入と費用が異なる割合で変化する場合
に適切な手法である。
本件調査の対象となる不動産物件は、ロンドンのものを除き、複数の賃借者との間に既存 の賃貸借契約が存在し、賃貸料の設定及び賃貸借期間の満了時期が幅摸しているものと想定
している。一方、営業費用については、毎年増加することを想定している。従って、対象と
なる不動産物件から生み出される年間当たi」のキャッシュフローが数年間にわたり変動する
こと、また、収益と費用との関係を見ると両者が異なる率で変化することを想定している。
こうした背景から、対象不動産物件に対する投資に係る課税等の影響を評価するためには、
DCF法が適切な利回り還元法と判断した。
5.3 DCF法について
通常の場合、DCF法の下では、まず、投資保有期間中の総収益及び営業費用を推定する ことになる。そのうえで、総収益から営業費用を差し引くことにより、純営業収益を推定す ることが可能となる。次いで、導いた純営業収益について、この収益が将来の時点で受領さ
れる便益であることに鑑み、各々の時点に応じた割引率を適用することにより、収益の流れ の現在価値を求めることになる。なお、対象となる不動産物件の資産としての価値上昇につ いても同様に割引し、純現在価値を求めることになる。この不動産物件の資産価値上昇の純 現在価値と保有期間中の純営業収益の現在価値とを合計したものが、不動産投資による純収
益の現在価値と考えられるものである。
(1) 収益の分析
想定投資保有期間中に対象となる不動産物件から生み出される収益は、原則として、複 数の賃借人が支払う賃料によるものが主となる。既に述べたように、対象となる不動産 物件は、各々の不動産市場において平均的な賃貸可能床面積を有し、中心商業地区に所 在するAクラスの商業用事務所不動産物件であり、各市場において典型的な市場床占有 率で営業され、長期の賃貸借契約が締結されていることを想定している。こうした長期 賃貸借契約に関しては、典型的な賃貸条件を反映しなければならないことから、賃貸可 能床面積利用率及び空床から本来得べかりし賃料収益を推定することも必要となる。
1) 総可能基本賃料収益
市場傾向の観察結果から、対象となる市場地域における典型的な賃貸借契約は、純賃 料支払の形式を採用していること、つまり、純賃料に加えて、(賃貸人が回収可能な)
営業費用の支払いも賃借人の責務とされ、毎月納入することが普通となっていることが 判る。なお、回収不能な営業費用を賃貸人が支払う場合、つまり、家主が受ける賃料が 全額収益とならない場合には、この賃料を修正総賃料と呼ぶことがある。しかしなが
ら、本件調査では、投資家は、純賃料支払の形式に基づいて不動産物件の賃貸営業を行 うことを想定している。
総可能基本賃料収益は、各市場における最近の事務所用賃貸事例の市場調査から導い
た推定額である。こうした賃貸事例資料は、保有期間第1年目の市場賃料を推定するた
めに利用したものであり、導かれた第1年目の賃料は、以降、市場の収益上昇率に従う こと、また、残りの保有期間中賃料が毎年増加することを想定した。
2) 総可能駐車場収益及びその他の収益
同様に、最近の事務所用賃貸事例の市場調査から総可能駐車場収益及びその他の収益
を推定した。こうした賃貸事例資料は、保有期間第1年目の総可能駐車場収益及びその 他の収益を推定するために利用したものであり、導かれた第1年目の駐車場収益及びそ の他の収益は、市場の収益上昇率に従うこと、また、残りの保有期間中も毎年増加する ものと想定している。
3) 総回収可能営業費用
既に述べたように、対象となる賃貸借契約は、純賃料支払い方式によるものであり、
営業費用が全て賃借人から匝川又されることを想定した。後述の費用の分析の項で述べる ように、対象となる回収可能な営業費用は原則として賃貸床面積1平方フィート当たり の値として予測される。従って、毎年発生する総回収可能営業費用は、予測される回収 可能な営業費用の全額を反映するとともに、キャッシュフローが生み出されると想定さ れる保有期間を通じて増加することを想定している。
4) 総可能営業収益及び総回収可能営業費用の合計
総可能駐車場収益その他の収益及び総回収可能営業費用を総可能基本賃料収益に加え ることにより、毎年の総可能営業収益及び総回収可能営業費用の合計が推定される。な お、この総可能営業収益及び総回収可能営業費用の合計は、保有期間を通じて毎年増加 することを想定している。
5) 空床及び徴収損失級
総可能営業収益及び回収可能営業費用の合計から差し引かれるものは、市場観察によ り推定した安定占有状況下で想定される空床及び徴収損失額である。この場合、安定占 有状況下の空床及び徴収損失率は、各市場の中心商業地区に所在するAクラス事務所用 不動産物件の平均的なものと想定した。なお、この空床及び徴収損失額は、開発業者、
不動産仲介業者、不動産管理人等の不動産関係者との面接調査の結果に基づいて導かれ
たものである。
6) 売上税回収前の総収益
総可能営業収益及び回収可能営業費用の合計から推定空床及び徴収損失額を差し引く
ことにより、毎年の売上税回収前の総収益が推定される。
7) 売上税回収額
売上税は、純賃料支払い方式で示される基本賃料に対する比率で示されるが、本件調 査では、各都市ともいわゆる売上税を採用していないため、全てゼロとして計上されて
いる。
8) 実効総収益推定
売上税回収額を売上税回収前の総収益に加えることにより、毎年の実効総収益の額を 推定している。但し、本件調査では、売上税を採用していないため、実効総収益は、売 上税回収前の総収益に等しい。
(2) 費用の分析
対象となる不動産物件について、保有期間中に発生すると想定される営業費用には、
回収可能な営業費用、回収不能な所有者負担経費及び売上税が含まれる。その各々の内 容は、次のようなものである。
1) 回収可能な営業費用
回収可能な営業費用には、固定及び変動両費用が含まれる。ここで、固定費用とは、
保険料及び不動産税を、一方、変動費用とは、一般管理費、電力費、光熱費、清掃費、
管理費用、廃物回収費、維持・修繕費用、警備費用及び水道・下水処理費を対象とする ものである。各不動産市場に応じて、賃貸人が営業費用を支払う形式、賃借人から回収
する形式又は両者の融合形式が利用されることになる。既に説明したように、本件調査 においては、純賃料支払の形式を想定している為、賃借人は、回収可能な営業費用の全
額(100%)を負担することになる。
なお、第1年目の回収可能な営業費用は、市場費用上昇率に従って、保有期間を通じ て毎年増加するものと想定している。
2) 回収不能な所有者負担経費
回収不能な所有者負担経費は、原則として、資本設備の更新費用、賃貸仲介手数料そ の他回収不可能な費用を意味する。各市場における費用の見積りに基いて、第1年目の 経費を推定している。更に、回収不能な所有者負担経費は、保有期間を通じて毎年増加
することを想定している。
3) 売上税
売上税費用は、法律の規定に基づき、実効総収益に対する割合として求められるもの である。本件調査では、各都市ともいわゆる売上税を採用していないため、全てゼロと
して計上されている。
4) 費用合計
回収可能な営業費用と回収不可能な所有者負担経費(及び売上税)を加えることによ り、保有期間中の毎年の費用合計額を推定している。
(3) 純収益の分析
償却前後の純収益は、次のように定義している。
1) 償却前の純営業収益
実効総収益から費用総額を差し引いたものが、償却前の純営業収益である。この償却
前の純営業収益は、保有期間を通じて毎年増加することを想定している。
2) 減価償却
減価償却は、各不動産市場において適用される法規等の規定に基づき、取得時点の建 物価値の年間当たりの割合として推定される。この場合、典型的な土地対建物の価値の 割合を取得価格に適用することにより、建物の価値の基礎額を導くことになる。なお、
減価償却額は、英国の場合を除き、保有期間を通じて一定額と想定している。
3) 償却後の純営業収益
償却前の純営業収益から減価償却額を差し引いたものが、毎年の償却後の純営業収益 となる。この純営業収益は、保有期間を通じて毎年増加することを想定している。
(4) 将来生み出される収益の流れの予測
第11年目の到来により終了するまでの保有期間中の収益及び費用は、収益上昇率及 び費用上昇率を適用することにより求められる。なお、適用した上昇率は、対象となる 不動産市場における賃貸借契約、国内投資の見込み及び現在のインフレ傾向等を検討し たうえで提示した値を採用しており、収益及び費用に関して合理的な内容を想定してい
るものである。
1) 経営業収益の還元
将来の収益及び費用の予測額は、キャッシュフローの発生の時期にも拠ることにな る。そのため予測された収益及び費用をDCF法により還元することになる。このDC F法による還元は、将来の収益又は利益は、現在の同じ額の収益又は利益に比較して価 値が少ないこと、つまり、便益の享受が将来に繰り延べされるほど、その有り難味が下 がるという考え方を基礎としたものである。この分析法では、割引とは市場データから 求められた一定率を将来生み出されると想定される収益の流れに適用し、現在価値を求
める計算を意味する。
2) 割引率
本件調査においては、各都市の市場データに基づき選択した割引率を採用している。
なお、割引率とは、将来予想される支払額又は受益額を現在価値に換算するために適用 する資本利益率を指すものである。
適当な割引率を採用したうえで、毎年生み出されるキャッシュフローに、保有期間の期
間割引率を乗じることにより推定したものが保有期間に生み出される償却前の毎年のネ
ット・キャッシュフローの現在価値である。対象となる不動産物件から生み出される収 益の価値は、保有期間中のキャッシュフローの現在価値及びキャピタルゲイン(資本利 得)の現在価値の合計として表わされる。なお、資本利得の現在価値とは、第11年目 に予測される純営業収益を復帰還元利回りで還元して処分価格を求め、ついで、この処 分価格について第10年目終了時点で受け取ることに鑑み、取得価格及び取得簿価及び 適当な処分費用を控除したうえで、適当な割引率を乗じて導く値を意味するものであ
る。
3) 総還元利回り及び復帰還元利回り
本件調査で適用した総還元利回り及び復帰還元利回りは、投資家が要求する総還元利 回りを検討したうえで、各都市の市場において想定される値となっている。ここで、還
元利回りとは、競争市場において不動産投資から得られる利益率を反映するものを意味 し、純営業収益を不動産物件の価値に変換するために利用している。
本調査の対象となる不動産物件投鄭こ係る課税負担を推定するために、まず、直接還 元法の考え方を適用して対象となる不動産物件の取得及び処分価格を推定している。典
型的な投資家は、収益の生産性及び投下資本に対する配当率を判断基準とし、想定した
不動産物件を含め収益を生み出す投資対象物件を比較検討したうえで投資判断を行うこ
とになる。従って、本調査の実施目的に鑑み、収益還元法を適用することとしたもので
ある。
6.税その他の負担の定義
本調査では、主として不動産に係る税金を取得税、保有税及び処分税の3種類に分類した
うえで分析を試みた。
ここで、取得税とは不動産を取得する際に課税される税金等を、保有税とは不動産を保有 することに伴い課税される税金等を、処分税とは不動産を処分することに伴い課税される税
金等を各々意味している。
また、税ではないが、義務的あるいは不可避的に負担しなければならない費用も、当該市 場において通常支払われるべき金額については、すべて考慮して含めている。具体的には、
仲介手数料のような取引に要する不可避的な費用、公証人の手数料のような登記に関する不 可避的な費用、印紙のような義務的な費用一切である。
なお、各不動産市場において不動産投資案件に関して適用されるこれら負担の内容につい
ては、各市場毎の市場データ、税金及び金融モデルの中で説明している。但し、各市場毎に 適用される課税措置の内容が異なることから、DCFAモデルについて、必要に応じて一定
の調整・修正を施している。
7,調査分析の結果(総括)
(1) 調査対象として想定した不動産物件の概要
ニューヨーク ロンドン フランクフルト パ リ 賃貸可能面積 37,160Ⅰポ 6,970Ⅰ玉 2,889Ⅰ正 1,785Ⅰポ
取得価格 $156,288,000 $79,950,000 DM24,991,000 FF72,393,000 処分価格 $226,273,000 $94,951,000 DM29,557,000 FF80,308,000 収益上昇率
4,0% 3.09乙3.0%
1.5ワち費用上昇率
3.7% 3.0% 5.0% 2.09ち総還元利回リ
9.0%6,0% 4.299ち 6.369乙 復帰還元利回
9.22%7.09乙 4.79%
6.65%リ
割引率 11.0% 10.09ち 12.0% 5.659乙
注:金額の単位は、ニューヨーク及びロンドンは米ドル、フランクフルトはドイツ・マル ク、パリはフランス・フラン。
(2) 投資額に係る純収益の現在価値に対する課税等総額の現在価値の割合
調査・分析の結果を見ると、投資額に係る純収益の現在価値に対する課税等総額の現在価 値の割合(以下「投資課税割合」という。)は、次表に示すように、パリ(58.6%)、
フランクフルト(46.8%)及びニューヨーク(48.4%)と余り差のない値となってい るのに対し、ロンドン(24.4%)は、大きく異なる値を示していることがわかる。
ニューヨーク ロンドン フランクフル パ リ ト
課税総額現在価値 $59,841,400 $9,521,200 DM3,796,900 FF24,020,600 投資純収益現在価 $123,676,700 $38,976,900 DM8,113,800 FF40,957,200 値
投資課税割合 4臥49乙 24.49ち 46.8% 58.69乙
このように2つの集団に分かれた理由は、次のように考えられる。
1) 基本的に、不動産物件の保有に係る税金の中の純営業収益に対する課税及び不動産 物件の処分に係る税金の中の資本所得課税の主要な部分を占める国及び地方政府の法人所得 税等の税率が高率となっている市場では、投資課税割合が大きくなっている。一方、英国で
は、一般的な法人税率が31.0%と低目に設定されているとともに、特に、日本法人を含 めた外国居住会社が投資目的で英国の不動産を買収する場合、当該不動産から得られる賃料 収益に対する課税に際して、23.0%の軽減税率を適用する制度が設けられており、こう
した環境のために投資課税割合が他国と比較して小さくなったものである。
2) パリ市場では、こうした法人所得税等に加えて、極めて高率の不動産移転登記税が 対象物件の取得時に課税されることも投資課税割合が大きくなっている一因となっている。
3) ただし、パリ市場の不動産移転登記税を含め、不動産投資に特有の税金等は、基本 的には、発生年度の損金計上対象費用として控除を認められるか、又は、資本化することに
より、その一部について減価償却費用として控除を認められることとなるため、法人所得税 額の計算に際して、緩和する役割を果たしている。
次に、各市場の景況の相違を捨象し、純粋に制度や慣行の追いを比較するために、仮想的
な計算ではあるが、収益上昇率及び費用上昇率について各々3.0%及び1.0%の共通値を 適用して分析を行った結果は、次のようになる。
ニューヨーク ロンドン フランクフル パ リ ト
課税総額現在価値 $54,988,300 $9,521,200 DM3,944,200 FF28,119,900 投資純収益現在価 $38,976,900 DM8,520,800 FF50,860,500 値
投資課税割合 48.3% 24.4% 46.3% 55.3%
各国の税制又は不動産市場の慣行に基づき、DCFAモデルでは、営業費用の殆どについ て、賃借人から回収可能なものと想定したため、費用上昇率の変化は、課税総額比率に殆ど
影響を及ぼしていない。
一方、収益上昇率は、DCFAモデルの構成上、純営業収益及び資産の価値に大きな変化 を及ぼすことから、その変化は、投資課税割合に大きな影響を与える可能性を含んでいる。
しかしながら、現実的には、個別市場の環境条件中の制約要因から、収益上昇率が年間当た
り数ポイントも変化するとを想定するのは困難であり、主要な要因とならないと考えられ る。
この結果、各市場における投資課税割合に最も大きな影響を及ぼす要因は、不動産の純営 業収益及び資本利得に対する法人所得税等の税率と想定されるものである。
そして、不動産に特有の税金の課税は、フランスの不動産登記移転税のような例外的なも のを除けば、投資課税割合の決定に、あまり大きな比重を占めていないことがわかる。こう
した不動産資産の保有に係る不動産税等の負担は、基本的に賃借人から回収可能であり、賃 貸人(投資家)の負担とならないように構成されていることも一つの理由となっている。
なお、ロンドン(英国)では、比較的低率の法人所得税率、一定の適格資本引当金に係る
所得税控除を認める等の措置が採用されているほか、特に、外国からの不動産投資を歓迎す
る政策に基づき、外国会社が不動産投資を実施する場合、純営業収益に対する法人所得税の
税率として23.0%を適用するとともに、投資対象となる不動産物件の処分により利益を
上げることを目的としない場合には、資本利得に対する課税を免除される場合がある。こう した免除は、投資家の意図という主観的な要素が判断基準になっているため、具体的な適用 関係の検討に際しては、投資案件を取り巻く具体的な諸要因の検討が必要となると言われて
いる。本調査では、投資の当初時点から対象物件の取得後10年を経過した時点で処分する ことを想定していることに鑑み、この資本利得に係る法人所得税課税免除措置は適用になら ないものと想定した。
[いしだ まこと]
[土地総合研究所 研究員]
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︵仙南e相写定額鮨︶ 壁際温顔 ︵Ⅲ掛︷群︶ 際世烈亜麻血痕義盛迂遠孟 取掛頭嘗ト・瑚嘗 匿軒哲郎 壁際豊塾・だ崇 鮮卑国定鷹 匠取掛恕 軒窪慣
︵∨崖︶ 野際奄樹 ︒ト㌣Qゆ吏C巾小型W巌Q臣掛01匡野付′︺∩︼eゆ吏J盤且潮時教卓頭b再建単監房小量建革喉頭
︵甲掛−獣︶ 00∽.寸丁卜㌦ 00肋寸﹁ト■s 00ト.のトの 00り.烹岩.り
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