U.D.C.550.34
宮城 県沖地震 によ る建物の被害状況
石
門
[類松越 設技織 \TOL.2
忠
I
*要 約
この論 文は 、主 として 当礼で鵜 卜札 r.した建物
津
T'城畑 二は約50件あ る)の地 路 こよる被'頂 )、況 を .粥証 した結 Lil・と今後の 設,…巨 砲J二に刈す る仰 臥 1∴につ い て述べ てい るO地 'litil二i:る被告 としては 、 倒壊 まで栄 る もの は な く、 キ ャンテ ィレバ ‑ 先端 のサ ・/シの劇 f壬、附脚 千滴 し部の コン クリー ト破損 、 コン ク リー ト
打
紬 巾の什 上剃 経 、鉄骨 プ レ‑ 久の溶接師 u鉦i、高3‑(.;JJi! 物 では 、変位 に よる非仙力鞭の ひびわれ 及び山人 「=JTrAの開閉附柵 、ソi桐 寸の剥落 な と といった ものか 見受 け らiLたOこれ らの こ とか ら、/「桧 、設計 巾‡では主 陸川造 [こけ で な く2次 附 、弓に お いて もlji::))や変 位に kJす る 配 慮 を行 うこ と、札 tJ.ll'Hでは鉄骨 の現場 溶接、ヰ育三鉄筋の組 、●′て 、打継 部の tl地 処I一拍 二につ いて十分管
‡t!!.1 る必要 が あ るO
目 次
§
1. ま えが さ§ 2.
地 震 の 概 要§
3.被害の概要§ 4
.結 び§ 1 .まえが き
地 震 発生 時 の 17時 14分 に 偶 然仙台 と
電
紳 卜で あ っ た が 、 急 に 、、地 震 だ ′′ と言 っ て相
手が 電 話 を切 っ て し ま っ た。しば ら く して 本 社 で もか な りの 揺 れ を感 じた。 2‑ 3分 後 に j切 望電 話 が か か っ て き た の で 地 震 の 状 況 を聞 い て み た と こ ろ
小
踊 れ が す ごか っ た , 棚 か ら物 が 落 ち た′ ′
程 度 の 内 容 で あ っ た か , あ とで ニ ュ‑ スに よ り被 害 の 大 き さ を如 )、 改 め て 驚 い た 次 第 で あ るO 買手1建 築 設 計 部 で は 、 現 地 調 査 の た め 箸m を翌 日仙
台へ
∵..I
派 遣 し、配 神
威…
言3L,一関 の3名 も 3日後 に 仙 台 入 り して 地 震 の 被 害 状 況 を調 査 したQ そ の 調 査 結 果 に つ い て は , 既 に建 築 設 計 部 か ら 「宮 城 県 沖 地 震 に よ る建 物 の 被 害 状 況 報 告 」 が 各 支 店 宛 に 配 布 さ れ て い るO本 報 告 は 、 そ れ 以 降 の 調 査 等 も含 め て 、 再 編 成 した も の で あ る。
123:.;(:::・,.:: 建築 設計部 構造 課課長
*建 築 設計部構造 湖と係 上と
§ 2. 地震の概要
2‑ 1 規 模
発生時 :1978年6月12日 午後5時 14分
震源
地 :北 緯38017′ 東経1420231 大 き さ :マ グニ チ ェー ド (M )7.5 震源 深 さ :40‑50km21 2
仙 台 市 内 地 震 動 の 大 き さ及 び 強 震 記 録 軟 弱地盤・丘 陵 :250‑30Ogal硬
質
地 盤 :150‑180gal 主 要 動 の 継 続 時 間 :約20秒仙 台 市 内 に お け る敢 大 加 速 度 の 記 録 を表
‑ 1
に 示 す 。 こ れ に よ る と敢 大 加 速 度 は,E W (東 酉 ) 方 向 に 比 べ てN S (南 北 )方 向 の 方 が 大 き くな っ て い るo Lか し仙 台 以 北 の 記 録 で は、逆にEW方 向 の 成 分 が 卓 越 して い る と こ ろ もあ るO ま た, 東 北 大 学 の9階 で 約 1000gal とい う 日 本 で は最 大 の 値 が 記 録 され て い る。2‑ 3 震 源 地 と震 度 の 分 布 図‑ 1 参 照 (気 象庁 発 表 )
§ 3 .被害の概要
3‑ 1 被 害 一 般
今 回 の 地 震 で 建 築 物 の 被 害 を大 別 す る と概 略 丁 記 の と お リで あ るO
(1)
仙
台 東 都 の い わ ゆ る軟 弱 地 盤 地 域 で の 中 層 鉄 筋 コ ン ク リー ト造 (以
下RC
造 とい う) の倒壊 。(2)鉄 骨 プ レ‑ ス構 造 物 の 破 壊 。
西松建 設技轍 Ⅴ(〕L.2
秦
‑ 1
宮城 県沖地震 の記録観潮場所‑
NS
方向 EW方向 UD方fff J
強設置度 位
計置 仙 台鉄 道 管理 局4 3 8 gal 2 3 8 gal l O O gal
Bl階仙台 合 同 庁 舎
2 5 0 2 0 0 1 0 0
1階図
‑ 1
各地 の震度 (3)2次部材の脱落,破損。(4)マ ンシ ョン等の非耐 力壁のひびわれ。
(5)ブ ロ ッ ク塀 の倒
壊。
(6)傾斜地 を遺成 した宅 地 の被害 に伴 う家屋のj肘筋。
な どであ るれ 当社で施工 した建 物 は, 率 い(1)の倒壊 し た ものは無か ったか
,( 2) 〜( 5 )
の被害 は 多少見受 け られ たC3‑2 RC
道の建物 につ いて倒壊 した建物 を写
夷 1‑3
に示す。建物 の構造上 の特 長 は, 階数 が3‑5
階建程度の建物 で, 1階 の壁が極端 に少 ない, 壁が あって も偏心 か著 しいか あ るいは短
柱 の あ る建物 な どであったO(1)壁の効果 につ いて
当社の設計 施工 で
,RC
造4
階建 の軟 弱地盤地域 に建 て られ た逮 物 につ いて記す。この建物 の概要 を
図‑ 2
,図‑ 3
,図‑ 4
に示 す0写真
‑ 1 1
階柱 が破壊 し倒壊 した建 物 (他社施工 )写真
‑2 1
階柱 か破壊 し倒壊 した建 物 (他社施工 )写真
‑3 1階
柱か破壊 し倒壊 した建物 (他社施工 ) 建物 全休の壁の配 置 を見 る と,⑧ 通 りは壁が上 層 ま で連続 してい るが,① 通 りは 1階 には全面開 LIの た 93壁は全然 ない。 それ故 SN(南北 )方 向の地震 力に 対 して抵抗 す る部分 としては,
柱や 梁の ラー メン材
だ由 こ限 られて しまっているたd),① 通 りの
柱
は⑧ 通 りに比べ てか な り変形 し,隣接す る鉄骨造平家 の 壁 を破 損 させ ていたo Lか し当建物 が 1スパ ン構造L J 当 松 魁三.泣投句iVOL2
床の微少のもりあが り
㍗
/⊂ 亡
⊂⊃ ⊃
⊃i臥
II
図
‑2
1階柱 ・壁,2
階床 ・梁伏図
I
I
CT 】
T くくく=)=:⊃)l 便所I
① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧
図
‑3 2
階柱 ・壁,3
階床 ・梁伏図 RFL④ 図‑4
④適 I),li t h 組 図
で, しか も
RC
造 としては長大 スパ ンに もかか わ ら ず被害 を敢 少隈 に とどめ たのは,建物 中央付近 の壁
が非常 に抵抗 して いたため と思 われ る。 この こ とは 階段室 ・便所廻 りの壁, また, これに接 続す る梁 な どにせ ん断 亀裂が残 ってい るこ とか ら も推 定 で き, 壁が地震 に対 していか に有効 であ るか を如 実に物語 ってい るO 更 に床板 の も りあが りな ど壁廻 りの損傷
もあったが,建物 全体 としてはや は i)壁に 負 うとこ ろが大 き く, 壁の重要性 が良 くわか る。
(2)コン クリー トの打継面
コン ク リー トの打継面 において,写英一
4
に示す よ うに仕上材 が剥 離 した建物 が あ る。 これは地震 に 対 して壁が抵抗す る とき,大 きなせ ん断 力が働 くか,ど うして も強度の弱 くな る
打
継部分が敢 初 に破 損す写真
‑4
水平打継 部の軋 卜
材刺維( 当社
施二日写
真‑5
サ 、T)シ枠 の座 屈 (当社地丁.)写真
‑6
鉄筋の自在 Lに よる破損 (他社施」'‑)るため で あるO こ うLたこ とか ら
,打継
面 には水平 目地 を確 実に設け, ある程 度の挙動 に対応 で きるよ うにす る必要 が あ る。西松建 設技報 voL.2
( 3)
キャ ンテ ィレバ‑サ ッシな どが キャ ンテ ィレバーの先端 に取 り付 く 場合,上下の挙動 に よってサ ッシ枠が座屈 している。
この例 を写英一
5
に示す。 この建物の よ うに各階 キ ャ ンテ ィレバーで, その最下部が固定 されている場 合 は,上 下方向の変位 に追従 で きるよ うな納 ま りを 採用すべ きである。(4)柱脚鉄筋の台直 し
台直 しに よる被害 を写真
‑ 6
に示す0 台直 しされ た鉄筋は, ききが悪 く.地震 時に柱脚廻 りの コンク リー トの破 損 を招 き, また, 鉄筋のかぶ りを確 保す るのか難 しく,鉄筋の錆に も直結 し,建物 の耐震性 を非常 に悪 くす るO従 って, こ うした鉄筋の台直 し が絶対 にないよ う十分注意 して施工 しなければな ら ない。当社施工建物 で も一部 台直 しに よる部分被害が見 受 け られた。
3‑ 3
鉄骨進の建物について鉄骨造の建物 で,主体構造に顕著 な被害があった もの はほ とん どなか った。被害 の大 きか った建物 をみ ると, ブレース構造の建物 で, ブレー スに山形鋼 (抱 き合せ ず 単独 で用いた もの),平鋼 あ るいは丸鋼 な どを使用 してい た ものであるO ブレースが破断す る と,建物が大変形す るため, 内外壁 及びサ ッシ等の歪みに直結す る。 当社の 設計施工の建物 で, プ レ‑ ス溶接部破損例が あったが, その取扱 いは今後設計 ・施工 とも十分注意す る必要が あ る。
一方,事務所,住宅の類で鉄骨の純 ラー メン構造 とし た建物は,構造体‑の被害 は少ないが, 2次部材に数 多 い被害 を与 えていたO これは地震時に鉄骨が抵抗す る以 前 に、剛性 の大 きい間仕切 ブロックあ るいは外壁のAL C板 な どが抵抗 し、先にその部分が大 きな被害 を受 けて しまうか らで,典型的なせ ん断亀裂 な どの損傷 を もた ら した。 更に天井材 も変形,ね じれな どに追従 で きず剥落 した例 もあった。
今後の設計 では,主体構造は剛性 をあげて建物の変形 をお さえ, また
2
次部材では接合部は,変形に追従で き る納 ま りを採用す る必要があるO (写実 ‑ 7)3‑4
鉄骨鉄筋 コンク リー ト蓮の建物 について 今 回の地震 で,鉄骨鉄筋 コンクリー ト造の建物の主休 構造の被害は見当らず,耐震性 にす ぐれているこ とを示していた。
しか し,非耐力壁 にはやは りひびわれが数 多く発生 し, 高層の建物 では,建物の変形に壁や ドアが追従 で きず,
簾が開閉で きな くなる といった大 きな問題が生 じている。
写真‑ 8は, 11階建マ ンシ ョンの下層 日 〜 5階)の 壁に見 られ る損傷 であ るO ひびわれが これ よ り大 き くな
ると扉の開閉が不 自由になる。
今後の設計 では, 少な くとも扉廻 りの壁について,建 物の変形 を考慮 して カ‑テンウォール扱 いにす るとか, ラ‑ メン外に設け るな どの柑 岩 を講 じる必要かある。
3‑5
プnック塀 についてブロ ック塀は
,
住宅用の塀の倒壊が主であ り、当社の 設計あ るいは施工 したブロック塀 は特に問題無か った。しか し,一部 でブロ ック塀の鉄筋 を土間 コンクリー トに ホール インア ンカー を使用 して止めてあ ったか,抜 けた 例 もあ り, ア ンカーには十分注意す る必要がある。
写実
‑ 7
内部 ブ ロ ック壁 の破抜(当社施工 )写英 一
8
廊下側 多壁の ひびわれ(当社施工 )fl柵ミ碓▲.kL才と拭 V(lL 2
§ 4 .結び
地 震 の 被告 は, 建 物 の他 に
T.
作物 , ガ ス. 水晶 ′.損 亡 等 の 被告 も数 多 くあ i),都
市ぺ里粧
三の 威 力 を ま きま き と示 して い る。
今
回の地 震 の 教 訓か
生か され て,
既 に建設
省 よ り両
最上 の 配 慮 を特 に繋 す る建 築 物 に 刈す る指 導 指 針 d が
出
て お り, ま/た, 〝新 耐震 設
計法
(案 上 に 基づ く建 築基 準 法 他行 令の一雄 故 正 も進行
中 で あ って、 これか らの建 物 で は,類
似 の大 きな 被害 ほか 7:{l)減 る と思 われ るが, 更 に2次
郎 1新 二刈 す る きめ細 か い配 慮が要 求 さiLる。今 回の現 地
調
査 か ら感 じた施工 上 の特 に 配 慮 を要 す る点
は下 記 の‑lil.‑T,fj:で あ る0 1. 2次部 材 の接 合 部 の 施工 2.現場 で の鉄
骨 の溶 接3.
鉄 筋 の 台香 し当社 の 施工 の建 物 は
,細
注掴 抜道 等 にE L I
J.る よ うな ひ どい 被害 の もの は 皆無 で あ った。 これ は 当社 の 優 秀 を技 術 が 建 物 に 反映 さiLて い た ため と思 うo Lか し, 部分的 に は被害 が 発 生 して い る とい う事実 も肝 に 銘 じて おか なけ れ ば な らない。
最 後 に地 震 発生 後, 東 北 支 店 を中心 に
役職員
一一一九 とな って, 迅 速 な対 策 を行 うため に最 大 の 努力 をは らって い た こ とを観音 い た します。参考 文献
1)宮 城 県 ir再出''if主被
害状
況 財 団法 人 建築業 協会2)