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第 5 章 拭き取り法を用いた床面付着 SVOC 濃度測定

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

第 5 章 拭き取り法を用いた床面付着 SVOC 濃度測定

5-1 実測目的

ハウスダストは開発した捕集ノズルを用いてハウスダストを捕集しているが、床面に堆 積した全てのハウスダストを捕集するのは難しいと考えられる。特に床材としてPVC系の 床材を使用する場合、床材の表面に可塑剤などがブリードアウトされ、床面の SVOC 濃度 が高くなる可能性が懸念された。ブリードアウト(Bleed out)を和訳すると「浮き出す、染 み出る」という意味が多いが、一般的に合成樹脂などを取り扱う場合は添加物が経時によ り凝集固化し、表面に粉化することを言う1)2)

幼児の SVOC 摂取量に関するリスク評価は経口摂取による評価も大切であるが、幼児は 床面に直接接触する機会が多く、這い始めた幼児が手のひらに付着した可塑剤などを直接 なめることによって経口摂取することも多いと考えられる。また、床面に皮膚を接触する ことによる経皮吸収も無視出来ないと考えられる。そのため、室内のハウスダスト中SVOC 濃度のみではなく、室内の床面付着SVOC汚染濃度が幼児のSVOC摂取量や経皮吸収にど の位影響を及ぼしているのか等を明らかにする必要がある。

そこで、本章では幼児の皮膚から吸収される SVOC 量をリスク評価するための一連の研 究として、拭き取り法を用いたPVC床材の表面ブリードアウト実験や実住宅における床面 付着SVOC濃度を実測することとした。

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-2 PVC系床材の表面ブリードアウト実験

実験室実験では拭き取り法を用いて、PVC床材の表面にブリードアウトされるSVOC量 を測定した。また、家庭用の真空掃除機で堆積したハウスダストを除去しても、床面にSVOC が残留する恐れがあるため、開発した捕集ノズルを用いて試験体に散布させた模擬ダスト を除去し、試験体の表面に残留するSVOC濃度を測定した。更に、模擬ダスト中SVOC濃 度も測定した。

5-2-1 実験概要

試験体は韓国で生産されたPVC系の床材で、マイクロチャンバー法によるDEHP放散速 度が4.26[ug/(m2・h)]であった。模擬ダストはJIS G 5901「けい砂」3)65号と200号をそれぞれ 5割ずつ混合したものである。表5-1に実験室実験の概要と恒温恒湿槽の条件を示す。

表5-1 実験室実験の概要

試験 詳細 サンプル名 試験

期間 模擬ダストのブランク値 模擬ダストの1.5g中SVOC濃度 模擬dust -

拭き取り法の ブリードアウト試験

表面0日目SVOC濃度 Sur-0 初日 3日後、表面を拭き取る。

表面ブリードアウト量の測定 (n=3)

S-BL-1 S-BL -2 S-BL -3

3日間 模擬ダストの回収後、表面

SVOC残留量の試験

3日後に回収した模擬ダスト (n=3)

Im-D-1 Im-D-2 Im-D-3 模擬ダスト回収後、PVC床材の

表面を拭き取る。

(n=3)

R-BL-1 R-BL -2 R-BL -3

恒温恒湿槽の条件 温度:28℃

相対湿度:50%RH

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-2-2 拭き取り方法及び分析方法

1) 拭き取りガーゼの作り方

図5-1に拭き取りガーゼ作製の手順を示す。

拭き取りガーゼは医療用のガーゼを利用し、ガーゼ3枚を重ね、30mm×30mmの大きさに 切り取った後、エタノールに漬け込み、洗浄を 3 回実施した。前処理した拭き取りガーゼ は試験用ガラス瓶に入れ保管した。

2) サンプリング方法

図 5-2 に拭き取り法のイメージ図を、図 5-3 に恒温恒湿槽に設置した試験体の様子(模擬 ダストなし(左)、あり(右))を示す。まず、サンプリングする試験面をエタノール(80%)に 漬け込んだガーゼ(分析対象物質のコンタミが少ない物 或いは前処理したガーゼ)を用 い、床面にブリードアウトされている SVOC を可能な限り綺麗に拭き取る。その後、内側

250mm×250mm(0.0625m2)の四角枠(段ボールで制作し、アルミホイルで巻いた物)を設

置し、3日間28℃、相対湿度50%の恒温恒湿槽に設置する。3日後、前処理したガーゼをガ

ラス瓶から取り出し、エタノール(80%)に漬け込んだ後、水滴が落ちないようにある程 度絞った状態でサンプリングをする。図5-2のように①番から②番まで25mm間隔で拭き取 り、③番からはガーゼを裏返して④番までサンプリングをする。拭き取りのサンプリング 方法はVDI 4300 part 84の拭き取り法を用いたハウスダスト捕集法補を応用し、新たな拭き 取り法を提案した測定方法である。

拭き取りガーゼ エタノール洗浄 ガーゼ保管 図5-1 拭き取りガーゼの作製の手順

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

250mm

250m m

四角枠

材料

:段ボールで制作し、

アルミホイルで巻いた物 面積:0.0625m2

拭き取りガーゼ

材料:医療用滅菌済ガーゼ 大きさ: 30 ✕ 30mm

25mm

図5-2 拭き取り法のイメージ図

図5-3 恒温恒湿槽に設置した試験体の様子(模擬ダストなし(左)、あり(右))

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

3) 分析方法

拭き取ったサンプルをガラス瓶に入れ、5mlのジクロロメタンで超音波抽出し、遠心分離 して上澄み液をGC/MSにより分析した。表5-2にGC/MSの分析条件を示す。分析対象物 質は、DBP(フタル酸ジ-n-ブチル)、DEHP(フタル酸ジ-2-エチルヘキシル)、DEP(フタル 酸ジエチル)、TBP(リン酸トリブチル)、TCEP(リン酸トリス)、TPP(リン酸トリフェニ ル)、D6(シロキサン6量体)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、C16(炭素数16の炭 化水素)、C20(炭素数20の炭化水素)、DBA(アジピン酸ジブチル)、DOA(アジピン酸ジ オクチル)のSVOC12物質とDEHPから加水分解物質である2E1H(2-エチル-1-ヘキサノー ル)の合計13物質とした。

表5-2 GC/MSの分析条件

使用機器 Agilent 6890/5973N

カラム RESTEK Rtx-5Sil MS 0.25mmID×30m×0.5μmdf 温度 50˚C(5min)→10˚C/min→320˚C(5min)

スプリット比 スプリットレス

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-2-3 実験結果・考察

1) 拭き取り法のブリードアウト試験

表5-3に表面ブリードアウトSVOC検出量を示す。分析した対象化学物質は13物質であ るが、DEHP以外の物質は検出限界以下になった。図5-4に試験体表面のDEHPブリードア ウト量(3日間)を示す。

表5-3 表面ブリードアウトSVOC検出量

化合物名

SVOC検出量[µg]

コンタミネション

量[µg] 表面ブリードアウト量[µg]

Sur-0 S-BL-1 S-BL-2 S-BL-3

2E1H N.D. N.D. N.D. N.D.

D6 N.D. N.D. N.D. N.D.

BHT N.D. N.D. N.D. N.D.

DEP N.D. N.D. N.D. N.D.

C16 N.D. N.D. N.D. N.D.

TBP N.D. N.D. N.D. N.D.

TCEP N.D. N.D. N.D. N.D.

DBA N.D. N.D. N.D. N.D.

DBP N.D. N.D. N.D. N.D.

C20 N.D. N.D. N.D. N.D.

TPP N.D. N.D. N.D. N.D.

DOA N.D. N.D. N.D. N.D.

DEHP N.D. 55 23 27 C16換算総有機

物量 N·D. 28 13 13

N.D.:検出限界以下

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

Sur-0のサンプリングは試験体を恒温恒湿槽に設置する前にエタノールで綺麗に掃除した

後、前処理ガーゼを用いて0日目の試験体表面SVOC濃度を測定したサンプルである。今 回の試験では、検出限界以下になったため、前処理したガーゼと0日目の表面SVOC残留 量が少なかった事が確認された。3日後サンプリングした3個の試料から検出された平均表 面ブリードアウトDEHP量が35[µg/試験体]で、面積当たりの表面ブリードアウトDEHP量 は560[µg/m2]である。今回の実験室実験の結果から、PVC系床材の場合、放散されたSVOC が付着するハウスダストが無くても、試験体の表面にブリードアウトされる事が確認され た。

0 20 40 60

Sur‐0 S‐BL‐1 S‐BL‐2 S‐BL‐3

平均

N . D

N.D:

検出限界以下

DEHP検出量[µg/試験体・3day]

図5-4 試験体表面のDEHPブリードアウト量(3日間)

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

2)模擬ダストを回収した後、表面SVOC残留量の試験

表5-4にSVOC検出量を示す。分析した対象化学物質は13物質である。模擬ダスト回収 後、試験体に残留した化学物質は DEHP のみであったが、模擬ダスト中から検出された

SVOC は DEP、DBP、DEHP が検出された。その以外の物質は検出限界以下であった。図

5-5に試験体の表面残留DEHP量と模擬ダスト中DEHP量を示す。

表5-4 SVOC検出量

化合物名

SVOC検出量[µg]

模擬ダスト回収後、試験体に残留した SVOC検出量[µg]

模擬ダスト中 SVOC検出量[µg]

R-BL-1 R-BL-2 R-BL-3 Im-D-1 Im-D-2 Im-D-3

2E1H N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

D6 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

BHT N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEP N.D. N.D. N.D. 13 37 13

C16 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TCEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBP N.D. N.D. N.D. 5.1 8.9 4.2

C20 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TPP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DOA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEHP 22 42 20 190 360 220 C16換算

総有機物量 16 25 14 320 480 320

(回収率)

分析ダスト量 - - - (77.3%)

1.16[g]

(95.3%)

1.43[g]

(82.7%)

1.24[g]

模擬ダストの g当たり DEHP濃度

- - - 164

[µg/g]

252 [µg/g]

177 [µg/g]

N.D.:検出限界以下

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

3 個の試験体の表面に1.5g の模擬ダストを散布し、恒温恒湿槽に3 日間放置した。その 後、開発した捕集ノズルを用いて試験体に散布した模擬ダストを回収した。模擬ダストの 回収率はそれぞれ、77.3%、95.3%、82.7%で、平均85%の模擬ダストが回収された。模擬 ダストの回収後、試験体の表面に残留するDEHP量は28[µg/試験体で、面積当たり残留DEHP

量は448[µg/m2]であった。この結果から、捕集ノズルを用いてダストを除去しても、床面に

SVOC物質が残留されることが示唆された。即ち、一般の家庭で使用している家庭用真空掃 除機で床に堆積したハウスダストを除去しても、全てのSVOCを除去するのは難しい。

図5-5に示したように、分析した模擬ダスト中DEHP検出量の中でIm-D-2が2つのサン プルより高い値を示したが、この結果は模擬ダストの回収率が他のサンプルより高かった ためである。分析した模擬ダストを1g当たりの模擬ダスト中DEHP濃度を示すと、各試験 体からの検出量の差が少なくなる。この結果から床材から放散された SVOC が模擬ダスト に付着され、高い濃度になったと考えられる。また、図5-4に示したように表面ブリードア ウトDEHP量よりハウスダストのDEHP量が非常に多量であることが分かった。しかし、

試験体の表面に散布したダストの密度にもハウスダスト中濃度には影響を与えると考えら れる。

図5-5 試験体の表面DEHP残留量と模擬ダスト中DEHP量

模擬ダスト中DEHP量[µg/g]

表面DEHP残留量[µg/試験体・3day]

0 100 200 300 400

0 25 50 75 100

R- BL -1 R- BL -2 R- BL -3 平均値 Im- D -1 Im- D -2 Im- D -3 平均値

試験体の表面残留量 模擬ダスト中 DEHP 量

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-2-4 まとめ

拭き取り法の実験室実験を行った。PVC床材表面にブリードアウトされるSVOC濃度を 測定した。また、掃除機でダストを除去しても、床面に SVOC がある程度残留する恐れが あるため、開発した捕集ノズルを用いて試験体に散布した模擬ダストを除去し、床表面に 残留するSVOC濃度を測定した。更に、模擬ダスト中SVOC濃度も測定した。

1) 試験体を恒温恒湿槽に設置する前にエタノールで試験体の表面を綺麗に掃除した後、前 処理ガーゼを用いて0日目の試験体の表面SVOC濃度を測定した。この結果、全ての分析 対象物質は検出限界以下であった。そのため、前処理したガーゼと0日目の表面 SVOC残 留量が少ない事が確認された。

2) PVC 系床材はハウスダストが無くても、試験体の表面にブリードアウトされる事が確 認された。3 つのサンプルから平均DEHP 量が35[µg/試験体・3day]で、面積当たりの表面 ブリードアウトDEHP量は560[µg/m2]であった。

3) 試験体の表面に1.5gの模擬ダストを散布し、恒温恒湿槽に 3日間放置した後、開発し

た捕集ノズルを用いて試験体に散布した模擬ダストを回収した。回収率は平均 85.1%であ った。

4) 模擬ダストの回収後、試験体の表面に残留された DEHP量が平均 28[µg/試験体・3day]

で、面積当たりの表面残留DEHP量は448[µg/m2]であった。捕集ノズルを用いてダストを除 去しても、床面にブリードアウトされ、DEHPが残留することが確認された。即ち、一般の 家庭で使用している家庭用真空掃除機で床に堆積したハウスダストを除去しても、全ての SVOCが除去されるのは難しいと考えられる。

5) 回収した模擬ダストを 1g 当たりの模擬ダスト中 DEHP 濃度を示すと、それぞれ

163[µg/g]、251[µg/g]、177[µg/g]であった。この結果から床材から放散された SVOC は模擬 ダストに付着され、床面のSVOC濃度が高くなることが分かった。

6) 今回の試験では模擬ダストの量が一定のため、ハウスダスト量の変化によって付着する SVOC の量は考察出来なかった。今後、堆積したダストの量によって付着する DEHP 量の 試験等が必要である。

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-3 住宅における床面付着SVOC濃度の測定

5-3-1 実測目的

住宅における SVOC汚染濃度を把握するためにハウスダスト中SVOC濃度を実測した。

しかし、ハウスダスト中 SVOC濃度は対象住宅の捕集面積、分析した 63µm 以下のダスト 量等が異なるため、ハウスダスト中 SVOC 濃度のみでは室内の汚染濃度の比較が難しい。

また、実験室実験により、試験体に散布した模擬ダストを除去しても試験体の表面にSVOC が残留してしまうことが考察されたため、住宅の床面に付着している実際の SVOC 濃度を 測定する必要がある。更に住宅の場合、床材の種類による床面 SVOC 濃度も異なると考え られる。

そこで、実住宅における拭き取り法を用いて床面付着 SVOC 濃度を測定した。また、捕 集ノズルを用いてハウスダストを除去した後、床面に残留する SVOC 濃度を測定した。更 に、同じ部屋で経時変化による床面付着SVOC濃度を測定した。

5-3-2 測定概要

表 5-5 に測定対象住宅一覧を示す。日本・韓国住宅における床面付着 SVOC 濃度に関す る実態調査を行った。韓国住宅の場合、第4章のハウスダスト中SVOC濃度を測定した住 宅であるため、その時と同じ名称を用いた。K2、K3、K4の住宅は拭き取り法を用いて2009 年5月に実態調査した。韓国のTW邸は2009年(リフォーム前)と2010年(リフォーム 後)の床面付着SVOC濃度に関する長期間実測を行った。また、2010年10月に韓国のK-SH 邸、K-YH邸を実測した。日本住宅は2009年10月にOK邸、HT邸の長期間実測を行った。

対象住宅K2の場合、部屋に3つの四角枠を設置した。K2R3-aとK2R3-bの2個のサンプ ルは拭き取り方法に関する再現性検討を行った。また、ハウスダストを除去しても、床面 にSVOCが残留する恐れがあったため、K2R3-Cleanは捕集ノズルを用いてハウスダストを 除去した後、床面を拭き取った。その以外のサンプルは 3 日間後、前処理済のガーゼを用 いて四角枠の内部を拭き取った物である。更に韓国のTW邸(リフォーム前後:TW09、TW10)

と日本のOK、HT邸は床面SVOC濃度の経時変化を測定するため、長期間実測を行った。

サンプリングは0、3、7、14、28日目とした。

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

表5-5 測定対象住宅一覧 国

対象

住宅 場所 サンプル名 材料 測定期間 測定時期

韓 国

K2 部屋

K2R3-a

塩ビシート

3日間 2009年 5月 K2R3-b

K2R3-Clean

居間 K2L3 フローリング K3 居間 K3L3

塩ビシート K4 部屋 K4R3

居間 K4L3 TW09 部屋 TW09-3,7,14,28

0,3,7,14,28

TW10 部屋 TW10-3,7,14,28 日間 2010年 5月 K-SH 部屋 K-SH-R

3日間 2010年 10月 居間 K-SH-L フローリング

K-YH 部屋 K-YH-R 塩ビシート 日

OK 部屋 OK-3,7,14,28 クッションフロア 0,3,7,14,28 日間

2009年 10月 HT 部屋 HT-3,7,14,28 フローリング

トラベルブランク 3個

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-3-3 実測方法及び分析方法

サンプリングする場所はエタノールに漬け込んだガーゼを用いて床面に付着している SVOC と 堆 積 さ れ た ハ ウ ス ダ ス ト を 可 能 な 限 り 綺 麗 に 除 去 し た 。 そ の 後 、 内 側

250mm×250mm(0.0625m2)の四角枠(段ボールで制作し、アルミホイルで巻いた物)を設

置し、居住者には 3 日間通常通りに生活をして頂いた。測定期間中、拭き取る四角枠の内 は踏まないようにした。サンプリングをする際には前処理したガーゼをガラス瓶から取り 出し、エタノール(80%)に浸した後、水滴が落ちないようにある程度絞った状態でサン プリングをした。図5-2のように①番から②番まで25mm間隔で拭き取り、③番からはガー ゼを裏返して④番までサンプリングをする。フローリングのように目地がある場合は目地 方向に拭き取りをした。図5-6に設置した様子と拭き取っている様子を、図5-7に長期間測 定のために設置した様子を示す。

図5-6 設置した様子と拭き取っている様子

図5-7 長期間測定のために設置した様子

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

分析は、拭き取ったサンプルをガラス瓶に入れ、5ml のジクロロメタンで超音波抽出し、

遠心分離して上澄み液をGC/MSにより分析した。表5-6にGC/MSの分析条件を示す。分 析対象物質は、DBP(フタル酸ジ-n-ブチル)、DEHP(フタル酸ジ-2-エチルヘキシル)、DEP

(フタル酸ジエチル)、TBP(リン酸トリブチル)、TCEP(リン酸トリス)、TPP(リン酸ト リフェニル)、D6(シロキサン 6量体)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、C16(炭素 数16の炭化水素)、C20(炭素数20の炭化水素)、DBA(アジピン酸ジブチル)、DOA(ア ジピン酸ジオクチル)の SVOC12 物質と DEHP の加水分解物質である2E1H(2-エチル-1- ヘキサノール)の合計13物質とした。

表5-6 GC/MSの分析条件

使用機器 Agilent 6890/5973N

カラム RESTEK Rtx-5Sil MS 0.25mmID×30m×0.5μmdf 温度 50˚C(5min)→10˚C/min→320˚C(5min)

スプリット比 1 : 10

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-3-4 実測結果・考察

1)床面に付着したSVOC濃度の実測結果 表5-7に拭き取った床面のSVOC検出量を示す。

N.D.:検出限界以下 表5-7 拭き取った床面のSVOC検出量

国家 サンプル名

SVOC検出量[µg]

2E1H、D6、BHT、DEP、C16、TBP、

TCEP、DBA、DBP、C20、TPP、DOA DEHP C20換算総 有機物量※

韓国

K2R3-a N.D. 13.4 21

K2R3-b N.D. 14.9 20

K2R3-clean N.D. 7.5 12

K2L3 N.D. 12.0 16

K3L3 N.D. 42.7 78

K4R3 N.D. 22.1 40

K4L3 N.D. 24.3 30

TW-09 N.D. N.D. N.D.

TW-10 N.D. 49 39

K-SH-L N.D. 3.3 12

K-SH-R N.D. 21 30

K-YH-R N.D. 8.2 24

日本 OK N.D. 38 44

HT N.D. N.D. N.D.

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

分析対象物質は 13 物質であったが、DEHP 以外の物質は検出限界以下になった。図5-8 に面積あたり床面付着DEHP濃度を示す。

拭き取り法の再現性を確認するため、対象住宅K2の部屋にK2R3-aとK2R3-bを設置し、拭 き取りをした。その結果、床面のDEHP検出量は各々13.4[μg]、14.9[μg]であり、大きな誤差 は見られなかった。K3邸のK3R3の場合、他のサンプルより高濃度のDEHPが検出されたた め、居住者に部屋の用途と使用習慣についてアンケートを行った。その結果、サンプリン グした部屋ではヘアスプレー、ヘアワックスなどをしていたと答え、油系の粘性のある用 品が床面に塗布されるとPVC床材からのDEHP放散が促進し、ハウスダストが堆積しやすく なる可能性があるため、高濃度になったと考えられる。

今回の実測で注目したいのが、同じ住宅の室内であっても床材の種類によって床面の付 着DEHP濃度が異なった点である。例えば、K-SH-Lはフローリング(居間)、K-SH-RはPVC 系のシート(部屋)である。K-SH邸の床面付着DEHP量を比較すると、フローリングの居間 よりPVC系シートの部屋が約6度多かった。また、日本のHT邸は床材がフローリングで、3 日間の床面付着DEHP濃度は検出限界以下であった。

一方、TW09は床材としてPVC系シートを使っているが、床面付着DEHP濃度は検出限界 以下になった。その原因としては約9年前に施された床材であるため、床材からのDEHP放

DEHP検出量[µg/m2 ] N・D N・D

図5-8 面積当たりの床面付着DEHP濃度 0

200 400 600 800 1000

K2R3-a K2R3-b K2R3-clean K2L3 K3L3 K4R3 K4L3 TW-09 TW-10 K-SH-L K-SH-R K-YH-R OK HT

韓国 日本

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

散量が少なくなった可能性が考えられる。実際にTW09邸の床材を手配し、マイクロチャン バーを用いて床材からのSVOC放散速度を測定したが、DEHPの放散速度が0.7[μg /(㎡・h)]

で、新品の床材より約6倍程度DEHPの放散速度が低かった。

韓国住宅におけるK2、K3邸の部屋においては多数の四角枠を設置し、3日後、四角枠の中 をそのまま拭き取ったSVOC量と掃除機を用いて四角枠の中に堆積したハウスダストを除 去した後、拭き取った残留SVOC量を比較した。その結果、ハウスダストを除去した後、拭 き取ったK2R3-Clean(ハウスダスト除去)はハウスダストを除去せず、拭き取ったK2R3-a とK2R3-bの平均DEHP量に対する53%のDEHP量が残留した。この結果から掃除機を用いて 床面に堆積したハウスダストを除去しても、床表面にブリードアウトされているDEHPを全 て除去するのは難しいと考えられる。

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第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

2)床面付着SVOC濃度の経時変化の結果・考察

表5-8に経時変化による日本住宅の床面SVOC検出量を、表5-9に経時変化による日本 住宅の面積当たり床面SVOC濃度を示す。また、表5-10に経時変化による韓国住宅の床面 SVOC検出量を、表5-1に経時変化による韓国住宅の面積当たり床面SVOC濃度を示す。

表5-8 経時変化による日本住宅の床面SVOC検出量 分析物質 SVOC検出量[µg]

OK-3 OK-7 OK-14 OK-28 HT-3 HT-7 HT-14 HT-28 2E1H N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

D6 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

BHT N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C16 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TCEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C20 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DOA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TPP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEHP 38 46 180 560 N.D. N.D. N.D. 9.1 C20換算

総有機物量 44 54 190 730 N·D. N.D. N.D. 22 N.D.:検出限界以下

(19)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

表5-9 経時変化による日本住宅の面積当たり床面SVOC濃度 分析物質 SVOC濃度[µg/m2]

OK-3 OK-7 OK-14 OK-28 HT-3 HT-7 HT-14 HT-28 2E1H N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

D6 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

BHT N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C16 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TCEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C20 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DOA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TPP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEHP 608 736 2880 8960 N.D. N.D. N.D. 145.6 C20換算

総有機物量 704 864 3040 11680 N.D. N.D. N.D. 352 N.D.:検出限界以下

(20)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

表5-10 経時変化による韓国住宅の床面SVOC検出量 分析物質 SVOC検出量[µg]

TW09-0、3、7、14、28 TW10-0 TW10-3 TW10-7 TW10-14 TW10-28 2E1H N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

D6 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

BHT N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C16 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TCEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C20 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DOA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TPP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEHP N.D. N.D. 49 59 66 87 C20換算

総有機物量

3.5(14日目)

3.9(28日目) N.D. 39 38 53 65 N.D.:検出限界以下

(21)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

表5-11 経時変化による韓国住宅の面積当たり床面SVOC濃度 分析物質 SVOC濃度[µg/m2]

TW09-0、3、7、14、28 TW10-0 TW10-3 TW10-7 TW10-14 TW10-28 2E1H N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

D6 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

BHT N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C16 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TCEP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DBP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

C20 N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DOA N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

TPP N.D. N.D. N.D. N.D. N.D. N.D.

DEHP N.D. N.D. 784 944 1056 1392 C20換算

総有機物量

56(14日目)

62(28日目) N.D. 624 608 848 1040 N.D.:検出限界以下

(22)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

図5-9に日本・韓国の住宅における床面付着DEHP濃度の経時変化を示す。韓国のTW 邸のリフォーム前後と日本のOK、HT邸における0日、3日、7日、14日、28日間の床面 DEHP濃度を測定した。

日本の住宅OK邸は床材としてクッションフロアを、韓国の住宅TW邸はPVCシートを 利用している。日本住宅のOK邸は0日目から7日目まで韓国のTW10(リフォーム後)の床 面付着DEHP濃度の変化と同じ傾向が見られた。しかし、OK邸の7日目から28日目まで の床面DEHP濃度の変化が急上昇している。一方、韓国のTW10は0日目から徐々に増加 し、7日目からの床面付着DEHP濃度の変化は少なかった。日本のOK邸と韓国のTW邸は 一人暮らしをしているが、延べ面積に大きな差がある。TW邸の居住者は測定した部屋で殆 ど生活をしていないが、日本の住宅OK邸は部屋の面積が小さく、部屋が殆どの一般生活空 間になっている。そのため、ハウスダストの発生量が多くなり、拭き取る四角枠に多量の ダストが堆積したと考えられる。この結果から、0日目から7日目までは床材からの表面ブ リードアウトが徐々に増加しながら、堆積したダストにも付着したと考えられるが、経時 時間が長くなることによって堆積したハウスダストの密度が高くなるため、気中に放散さ れることなく、堆積したダストに付着したと考えられる。

図5-9 日本・韓国の住宅における床面付着DEHP濃度の経時変化 DEHP濃度[µg/m2 ]

0 2000 4000 6000 8000 10000

0 5 10 15 20 25 30

OK HT TW09 TW10

[日]

(23)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

日本の住宅HT邸は14日目まで検出限界以下であったが、28日目の面積当たりのDEHP

濃度は146μg/m2であった。HT邸の床材はフローリングで、可塑剤や難燃剤が含まれていな

い建材を利用している。しかし、長期間実測により、室内のPVC系壁紙、家電製品などか ら放散されたDEHPが室内の表面などに堆積されることが分かった。

韓国の住宅 TW邸はリフォーム前後の床面付着SVOC 濃度を測定した。TW09はリフォ ーム前、TW10はリフォーム後にサンプリングした物である。床材はいずれともPVC系シ ートである。リフォーム前の床材がPVC系シートにもかかわらず、TW09の0日目から28 日目まで拭き取った床面DEHP濃度は検出限界以下であり、リフォーム後の TW10は時間 の変化と共に床面付着DEHP濃度が増加した。TW09の床材は9年間使った物であるため、

建材の劣化によって床材からの DEHP 放散速度が遅くなっていると考えられる。マイクロ チャンバー法を用いてSVOC放散速度を測定して見ると、TW09 の床材のDEHP放散速度 が0.7[[μg/(m2・h)]、TW10の床材が4.3[[μg/(m2・h)]であった。TW09の床材の方がTW10の 床材より6倍程度放散速度が低かった。この結果から、室内の SVOC汚染濃度を減らすた めには床材のSVOC放散速度が低い建材を選択するのが望ましい。

(24)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

5-4 まとめ

拭き取り法の実験室実験と日本・韓国の住宅における床面付着SVOC濃度を測定した。

実験室実験により、PVC系の床材は模擬ダストが存在し無くても試験体の表面にDEHPがブリ ードアウトされる事が確認された。3つのサンプルから平均DEHP検出量が35[µg]で、面積当た りの表面ブリードアウトDEHP量が560[µg/m2]であった。

試験体の表面に 1.5gの模擬ダストを散布し、恒温恒湿槽に3日間放置した後、捕集ノズ ルを用いて試験体上に散布した模擬ダストを回収した。回収率は平均 85%であった。模擬 ダストを回収した後、試験体の表面に残留したDEHP量は面積当たり448[µg/m2]で、捕集ノ ズルを用いてダストを除去しても床面にブリードアウトされ、DEHPが残留することが確認 された。この結果から、一般家庭用の掃除機でハウスダストを除去しても、全ての SVOC を除去するのは難しい。

回収した模擬ダストのg当たりDEHP濃度が、それぞれ163[µg/g]、251[µg/g]、177[µg/g]

であった。床材から放散されたSVOCは模擬ダストに付着され、床面のSVOC濃度が高く る事が分かった。実験室実験では模擬ダストの量が一定のため、ハウスダスト量の変化に よって付着するSVOC量は考察出来ないが、PVC床材の場合、掃除機でハウスダストを除 去しても、ブリードアウトされたDEHPが残留することが検証された。

測定した韓国の住宅の中で、居間が木質系フローリング、部屋がPVC系のシートであった 場合、部屋は居間より床面付着DEHP濃度が6倍高かった。この結果から、同じ住宅の室内 であっても床材の種類によって床面の付着DEHP濃度が異なることが分かった。

(25)

第5章 拭き取り法を用いた床面付着SVOC濃度測定

【参考文献】

1) http://www.po-aso.co.jp/encyc/page/10.html、2012.1.31

2) http://www.ensoku.jp/mg/no_good_/no_good_10_.html、2012.1.31 3) JIS G 5901, 鋳型用けい砂, 1974

4) VDI-Verein Deutscher Ingenieure. Richtlinie 4300, Blatt 8 :Messenvon

Innenraumluftverunreiningungen-Probenahme von Hausstaub. Berlin: Beuth Verlag GmbH;

2004.

参照

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