• 検索結果がありません。

写真 -1 トンネル坑内での撮影

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "写真 -1 トンネル坑内での撮影"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

デ ジタル カメラ を用い たトン ネル坑 内の粉 じん濃 度計測 法

宇部市役所 正会員 ○渡部 亮 山口大学大学院 学生会員 岸田展明 山口大学大学院 正会員 進士正人 飛島建設㈱ 正会員 平間昭信 飛島建設㈱ 正会員 筒井隆規

1. は じめに

山岳トンネルの施工中の様々な坑内作業により発生する粉じんは,その粒度によ っては作業員の肺に入ると,それが肺に蓄積され,人体に影響を及ぼす.そのため,

現在は坑内の粉じん濃度測定の義務化が進められている.トンネル内の粉じん濃度 を測定するには「デジタル粉じん計」を用いることが一般的である.この装置は一 定の吸引力で空気を吸引し,その空気中の粉じん数をレーザー光の透過量として計 量し,それに装置固有の質量濃度変換係数を乗ずることで粉じん濃度を計算してい る.このデジタル粉じん計は設置するとその場で 10分以上継続的に計測を行い平 均的な粉じん濃度を計測する必要がある1).そのため,より簡便に粉じん濃度を測 定できる計測方法が求められている.

一方、市般のデジタルカメラを使ってトンネル坑内でフラッシュを焚いて写真撮 影を行うと写真-1の様に粉じんが雪のように写る.現場記録の目的で撮影する場合,

このように粉じんが写りこむことは好ましくないため,通常,トンネル坑内の写真 を撮影する場合はフラッシュを使わずに撮影する.本研究ではフラッシュを焚いて 撮影 した写真に 粉じんが写るこ とを逆に利 用し,粉じん が

写る 条件を整理 し,画像からト ンネル坑内 の粉じん濃度 を 測定する方法を確立する.

2. 撮 影方法 の確立

本研 究で使用 するデジタ ルカメ ラは主に コンパクト カメ ラ で あ る Canon IXY1000 と 一 眼 レ フ カ メ ラ で あ る Nikon D100である(写真-2参照).写 真-1のような粉じんが写る写 真は,写真-3の比較に示すようにIXY1000で撮影することが できるが,D100ではあまり写らなかった.そこでトンネル坑 内に浮遊している粉じんの粒径は 10μ以下であり 2),フラッ シ ュを焚 いて撮 影した 写真に 写って いる粉 じんはカ メラ の極 め て近傍 に浮遊 してい るもの が撮影 されて いる仮説 を立 て,

室内実験を行った.まず,IXY1000とD100 の両方のカメラレンズの直前に黒い画用紙を立て,それを1mm単 位でレンズから遠ざけ,その都度フラッシュを焚いて写真を撮影した.この結果,写 真-4左に示すようにIXY1000 では5mm離せば画面全体にフラッシュが届き明るい画像が撮影されているのに対し,D100では写真-4右に示す ように 15mm 離してもレンズ本体が影になってフラッシュが画面全体に届いていない写真となることがわかっ た.このことから写真-1で写っている粉じんはレンズの直近数十mmの範囲に浮遊する粉じんであることがわか った.そのため,よりはっきりと粉じんを撮影するためには,マクロ撮影で撮影をする方が良い結果が得られる と考え,トンネル坑内での粉じんを撮影するにあたって,撮影モードについては通常撮影とマクロ撮影での撮影 結果を比較検討し,両方の撮影方法で現場実験を行った.また,より鮮明に粉じんを撮影するために粉じんが白

写真 -1 トンネル坑内での撮影

写真 -2 左

IXY1000

D100

写真 -3 撮影結果の比較

IXY1000(

) D100(

)

写真 -4 フラッシュの有効範囲

(2)

く写ることから黒いバックパネルを置いて撮影を行った.適用試験においては時間 変 化 と と も に 変 化 す る 粉 じ ん 濃 度 を 確認す る た め に デ ジ タ ル 粉 じ ん 計 を 用 い て 測 定時間ごとの粉じん濃度を測定した.

3. デ ジタル 写真か らの粉 じん濃 度の換 算方法

フラッシュを焚きマクロ撮影した画像の一例を写 真-5に示す.この写真から明ら かなように,浮遊粉じんは写 真-1と比較してはっきりとした白い斑点として撮影さ れていることがわかる.この画像から,粉じん濃度を換算するため,画像をまず1 ピクセルごとに8bitのグレースケールに変換した.そして,画像全体の平均,分 散,標準 偏差をもとめた.次に,それら統計量とデジタル粉じん計の粉じん濃度 を比較するために,補正係数を求めた.補正係数はデジタル粉じん計の計測時間 と撮影時間の重なる部分でそれぞれの値の平均を求め,その平均が一致する値を 補正係数とした.

図-1にデジタルカメラによる画像から計測時間毎の平均,分散,標準偏 差算出 し,デジタル粉塵計の値と比較した結果の一例を示す.図-1から明らかなように,

どの統計量をとっても粉じん濃度の変化をうまく表現できていることがわかる.

マクロ撮影と通常撮影との比較を行うため,この時間経過に伴う粉塵濃度の変化 とデジタル粉じん計の濃度との相関を求め,それぞれの配合条件を変化させて4 回の現場実験によって得られた相関係数をまとめたものが図-2である.この図か ら,通常撮影よりマクロ撮影の方がより相 関の取れた結果が得られたことがわか る.また中でも分散は,より1に近く分布しているので,画像の分散から求めた 換算粉塵濃度が最も相 関が取れていることがわかる.分散が最も相関が取れてい る理由は,画像をグレースケール化した場合に8bitという制限があるので標 準偏 差の 2 乗である分散のほうがより背 景と粉じんとのコントラストを強 調できる か ら で あ る と 考 え て い る . ま た補正 係 数 を 撮 影日 時 ごと に ま と め た も の が表-1 である.この表から分散の補正係数はこれら

の平均である7.82×10-3に設定するのが適 当 であるといえる.

4. 結 論

デジタルカメラの 画像をグレース ケール化し ,統計分析を行うことによ りデジタル粉じん計と相 関のある補正 係数が算出できた.従って,デジタル画像から粉 じん濃度を測定するアルゴ リズムを一様確立することできた.

しかし、本研究ではカ メラのパラメータを固定し て撮影を行い,撮影条件を 固定したが,実際にはカメラの個体 差 や坑内の露 出,風量 など考慮すべきパラメータ も多く,今 後それらについ ても考慮に入れたアルゴ リズムを作 成する必要がある.ま た画像中の色の濃淡ではな く,実際に画像中の粉じん の個数をカウントするなどの新しい アルゴリズムも今後の検討課 題である.

5. 謝 辞

本研究において,現場実験にご 協力を頂いた山口県山口土 木建築 事務所,飛島建設・フジタ・ 藤本工業・ 栗本 特定建設工事小 郡トンネル作業所の関係各位に深く感謝 致致します.

< 参考文 献>

1) 建設業労 働 災 害 防 止 協会:改 訂ずい道 等建設工事における換気技 術 指 針 《設計および粉じん等の測定》,p258, 2-3,2004年

写真-5 マクロ撮影による粉じん

撮影

0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 3.50 4.00 4.50

0 5 10 15 20 25 30 35 40

時間( min) (mg/m3)

デジタル粉塵計による濃度( K= 0 . 0 4 ) 平均

分散 標準偏差

図-1 画像解析結果の比較

表-1 補正係数のまとめ

IXY1000 撮影日時 11月20日2基 11月21日1基 11月22日1基 11月22日2基 平均

平均 47.81 42.70 35.66 34.82 40.25

分散 8.98 7.91 7.30 7.08 7.82

標準偏差 141.56 119.15 99.82 101.50 115.51

補正係数 (1/1000)

0.80 0.85 0.90 0.95 1.00

0.80 0.85 0.90 0.95 1.00

通常撮影での相関係数

平均 分散 標準偏差

図-2相関図のまとめ

参照

関連したドキュメント

マルチメディア

2 提案手法 VisPhoto 図 3 に提案手法の概要を示す.提案手法は,(1) 全方位カメラでの写真撮影と(2) 写真を切り出す後処理 の 2 つの処理に大別できる.(1)

実像が写り込まないように撮影す るには,第二大臼歯とミラーを離 し,さらに開口量を撮影の瞬間に 大きくしてもらい,なるべく,ミ

は,ディジタル写真へのメタデータの記述について定め たもので,内容に関する記述や撮影時の焦点距離等のカ

て撮像素子に届く。そのため、 カメラの絞り値、露出時間、ISO 感度を適切に調整すれ ば、微弱な赤外線でも

近藤他:口腔内カラー写真の撮影とその利用

UAV による空中写真撮影実施(第 2 回目)

Keywords : 写真撮影( photography ),デジタルカメラ( digital camera ),みどころ( Midokoro ) 景観資源( landscape resource ),観光( sightseeing ), GPS