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地域支援人材の現状と課題に関する一考察

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(1)

著者 東根 ちよ

雑誌名 同志社政策科学院生論集

巻 5

ページ 67‑83

発行年 2016‑03‑10

権利 同志社大学政策学部・総合政策科学研究科政策学会

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000014415

(2)

地域支援人材の現状と課題に関する一考察

東 根   ち よ

概 要

 急速な都市化に伴い、流出元となった地方で はコミュニティの担い手不足が生じ、経済情勢 の悪化とともに地域機能の衰退が生じている。

これらの状況の中では、地域において一定の生 活水準や基盤を維持することすら困難な状況が 表面化し、都市一極集中型の繁栄の限界と、対 応策がさまざまな分野で指摘されている。その ような中、近年、地域内部における担い手の量 的・質的な絶対的不足という状況下において、

地域再興それ自体を「職務」として取り組む外 部人材の活動が活発化している。本稿は、それ ら地域支援人材の中でも過疎・中山間地域にお ける「地域おこし協力隊」と中心市街地におけ る「タウンマネージャー」に着目し、これら地 域支援人材を取り巻く今後の研究課題について 考察することを目的としている。

 なお、本稿は4章から成り立っている。第1 章では研究の背景と目的について述べ、第2章 では地域支援人材が求められる背景と現状を述 べている。そして、第3章では地域再興が実現 する事例を確認した上で、これら地域支援人材 の今後の研究課題として、①人材養成と能力開 発、②地域(組織)との協働の強化、③持続的 な財政基盤を見出し、第4章ではこれら3つの 研究課題について若干の考察を行っている。

1.研究の背景と目的

 1960年代以降の高度経済成長は、第一次産 業から第二次、第三次産業へと産業構造の転換 をもたらし、人の流れを「地方から都市へ」向

かわせ、都市化を進行させた。急速な都市化に 伴い、流出元となった地方ではコミュニティの 担い手不足が生じ、経済情勢が悪化するととも に地域機能の衰退が生じている。これらの状況 の中では、地域において一定の生活水準や基盤 を維持することすら困難な状況が表面化し、都 市一極集中型の繁栄の限界と、それに対する対 応策がさまざまな分野で指摘されている。

 そのような中、本稿が着目したいのは、地域 支援を担う外部人材の存在である。地域内部に おける担い手の量的・質的な絶対的不足という 状況下において、地域再興に貢献すること、そ れ自体を「職務」として取り組む外部人材の活 動が活発化している。例えば、直近の制度とし て2015年度から導入された内閣府地方創生推 進室が取り組む「地方創生人材支援制度(旧:

日本版シティーマネジャー派遣制度)」がある。

同制度は地方創生に積極的に取り組む原則人口 5万人以下の市町村に対し、国家公務員、民間 人材等を市町村長の補佐役として派遣し、地域 に応じた「処方せんづくり」を支援する。また、

かねてから導入されているのが過疎・中山間地 域の活性化に取り組む「地域おこし協力隊」お よび、まちづくり分野において中心市街地活性 化に取り組む「タウンマネージャー」である。

両者は、地域そのものの再興を支援する外部人 材である。このように地域の衰退に真正面から 向き合い、それ自体を「職務」として取り組む 人材の導入は全国で推進されている。地域再興 を実現するためには、ハード面の支援だけでは 不十分であり、「地域の中で、地域とともに」

ソフト面の向上に働きかける人材の育成こそ課 題となっていることが、これら外部人材が導入 される背景にあるといえるだろう。

(3)

 以上のように、高度経済成長に伴う都市化の 背景で衰退した地域の再建が求められており、

近年ではそれに対し人材の育成や活用が積極的 に行われる。一方、地域支援人材を取り巻く先 行研究の状況は、実態調査を主とする「報告書」

や「事例研究」が先行しており、学術論文が多 く提示されている様子はうかがえない。

 そこで本稿は、過疎・中山間地域における「地 域おこし協力隊」と中心市街地における「タウ ンマネージャー」に着目し、これら地域支援人 材を取り巻く今後の研究課題について考察する ことを目的とする。

2.地域支援人材導入の背景と現状

 2000年代以降、各分野で地域支援それ自体 を「職務」として取り組む外部人材の配置が推 進されている。それら外部支援人材は「コミュ ニティサポーター」「地域公共人材1」等の呼称 が用いられる場合もある。そのような中、本稿 ではあくまでも公的施策が関与しながら支援を 行う人材に対象を絞り、その中でも特に過疎・

中山間地域の活性化に取り組む「地域おこし協 力隊」、中心市街地活性化に取り組む「タウン マネージャー」について取り上げる。本章では、

まず、これら地域支援人材導入の背景と現状を 確認したい。

2. 1 地域支援人材導入の背景

 1960年代以降の高度経済成長期における都 市化に伴い、都市一極集中型の経済発展が長年 続いた。農山漁村を中心とする地方から都市に 向け人口が急激に流出した結果、都市では人口 集中による過密問題が発生する一方、農山漁村 では住民の減少により生活水準や地域社会の基 礎的条件の維持が困難になるなど、過疎問題が 発生した。急激な経済発展の陰では、中山間地 域をはじめとする地域で過疎化が進行し、それ に伴い地方経済は疲弊することになる。また、

高度経済成長に伴い衰退した地域はこれら中山 間地域にとどまらなかった。その間進行した モータリゼーションの進展は「マイカーブーム」

を引き起こし、大型商業施設や公共施設の郊外 への立地を推し進めた。その結果、地域の商業 地の中心となっていた個人事業主が営む商店街 が衰退傾向を示し、中心市街地は急激に「シャッ ター通り化」するようになる。まさに、都市一 極集中型の経済発展と、それに応じた人々のラ イフスタイルの変化に伴い、地域のいたるとこ ろで疲弊が進行したのである。

2. 1. 1 過疎・中山間地域の振興策

①法整備の経緯

 人口の流出元となった過疎・中山間地域では 生活や経済基盤をはじめ、地域社会の基礎的条 件の維持が困難になるなど深刻な問題が表面化 した。このような現状に歯止めをかけるため、

国は法整備による振興策に取り組むようにな る。その発端が、1970年に制定された「過疎 地域対策緊急措置法」である。同法は10年間 の時限立法として制定され、国内の過疎・中山 間地域対策はその後10年を1区切りとする取 り組みが推進されることとなる。同法では年率 2%を超える急速な人口減少により生活水準、

生産機能の維持が困難となっている地域を「過 疎地域」と位置づけ、「人口の過度の減少防止」

を喫緊の課題とした。そして「地域社会の基盤 を強化」「住民福祉の向上」「地域格差の是正」

を目的に掲げ、地方公共団体ごとの自主的な地 域振興策に加え、国においても財政、金融、税 制等総合的な支援措置を行うことで、過疎地域 支援が本格的に開始されるようになったといえ る。

 1960年代に急激に進行した都市化・過疎化 は、1970年代半ばには、人口減少率自体は落 ち着きを見せた。しかし、人口減少が固定化し た過疎・中山間地域においては地域社会の機能 の低下に伴い、生活水準および生産機能が他の 地域に比較して低位にあることが課題として認 識されることになる。そのような状況を受け、

「過疎地域の振興」を新たな目的とするととも に、「住民福祉の向上」、「雇用の増大」「地域格 差の是正」をめざし、1980年には続く時限立 法である「過疎地域振興特別措置法」が制定さ れることになる。

1 地域公共人材については、今川・梅原[2013]が詳しい。

(4)

 さらに、1990年に制定された「過疎地域活 性化特別措置法」では、新しく、過疎・中間地 域における人口構成が注視され始めた。少子・

高齢化現象が、過疎・中間地域においては著し く進行していることが問題視され始め、人口の 年齢構成の偏りが地域の活力の低下につながっ ていることから、将来に向かって活性化する視 点に力点が置かれ、「過疎地域の活性化」をもっ て「住民福祉の向上」「雇用の増大」「地域格差 の是正」に寄与することがその目的とされた。

 その後、2000年に10年間の時限立法として 施行された「過疎地域自立促進特別措置法」は、

「過疎地域の自立促進」のほか「美しく風格あ る国土の形成」が新たな目的として追加され、

過疎地域の生活空間の創造や地域産業と地域文 化の振興等による個性豊かで自立的な地域社会 の構築が意識されている。また、1970年以降、

4次の過疎対策立法の下、過疎地域市町村、都 道府県、国の3者が過疎対策に取り組む一方、

過疎地域では、依然として公共施設の整備水準 等について全国との差が存在するほか、著しい 人口減少と高齢化の進展、将来の維持が危ぶま れる集落の発生などの様々な問題に直面してい る。そのため、2010年には「過疎地域自立促 進特別措置法」に関し、失効期限の延長、過疎

地域の要件の追加、過疎対策事業債のソフト事 業への拡充・対象施設の追加などを内容とする

「過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正す る法律」が施行された2。これまで述べてきた 法整備の経緯を示したものが、表1である。

 以上のように、1970年の「過疎地域対策緊 急措置法」の制定以降、10年ごとに過疎・中 山間地域の振興施策が推進されてきたが、2000 年代以降はそれ以前の「ハード面」中心の振興 施策に加え、「ソフト面」の支援施策の必要性 が提示されるようになる。そのような中、ソフ ト面の支援施策として求められるようになるの が、ボランティアではなく、地域支援それ自体 を「職務」として取り組む「地域支援人材」の 存在である。

②人的支援の必要性

 ハード面に加えソフト面の支援施策の必要性 が認識され始める中、過疎・中山間地域におけ る支援人材の必要性を指摘した発端となったの が、2008年4月、過疎問題懇談会が取りまと めた「過疎地域等の集落対策についての提言」

である。同提言では、1970年代以降地方振興 施策が行われつつも、「人口減少と高齢化の進 展に伴い、生活扶助機能の低下、身近な生活交

法律名 過疎地域対策

緊急措置法  過疎地域振興

特別措置法  過疎地域活性化

特別措置法   過疎地域自立促進 特別措置法    期 間 1970年度〜1979年度 1980年度〜1989年度 1990年度〜1999年度 2000年度〜2020年度

目 的

人口の過度の減少防止 過疎地域の振興 過疎地域の活性化 過疎地域の自立促進 地域社会の基盤を強化

住民福祉の向上 住民福祉の向上 住民福祉の向上 住民福祉の向上

雇用の増大 雇用の増大 雇用の増大

地域格差の是正 地域格差の是正 地域格差の是正 地域格差の是正

美しく風格ある国土の形成 表1 過疎地域対策の法整備の経緯

出所:総務省ホームページ「これまでの過疎対策法について」

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/2001/kaso/kasomain0.htm(アクセス日:2015/11/23)をもとに筆者作成

2 また、2011年の東日本大震災の発生により、被災地域では、過疎地域自立促進市町村計画に基づく事業の進捗に大幅な遅れが生じるな

どの状況を踏まえ、失効期限の5年間延長を内容とする「過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律」が2012年に施行された。

その結果、現行法の有効期限は2020年度までとなっている。加えて、2010年の国勢調査の結果に基づく過疎地域の要件の追加及び過 疎対策事業債の対象施設の追加を内容とする「過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律」が2014年に施行されている。

(5)

通手段の不足、空き家の増加、森林の荒廃、耕 作放棄地の増加などの重大な問題が生じて」い ることに加え、これらは「今後さらなる高齢化 の進展により、これらの問題は一層深刻化する おそれがある」(過疎問題懇談会[2008:1])こ とを指摘する。その上で、「時代に対応した集 落のあり方に近づくためには、まず集落の住民 が集落の問題を自らの課題としてとらえ、市町 村がこれに十分な目配りをした上で施策を実施 していくこと」が必要であり、そのためには「住 民と行政の強力なパートナーシップを形成して いくことが強く望まれる」ことが指摘されてい る(過疎問題懇談会[2008:1])。また、同懇談 会が提言としてまとめた具体的取り組み3の中 心となったのが、地域の実情に詳しい外部人材 を「集落支援員」として活用するという地域支 援人材の導入施策であった。過疎・中山間地域 のハード面のみならず、集落の維持という喫緊 の課題に対し対処が求められる中、外部からの 地域支援人材の導入が突破口として提言された のである。

 また、同提言における「集落支援員」と時を 同じくして、2008年発表の「地域力創造プラ ン(鳩山プラン)」において「地域おこし協力 隊」という新たな外部人材も提言された。同プ ランでは、「定住自立圏構想の推進」「地域連携 における「自然との共生」の推進」「条件不利 地域の自立・活性化の支援」の3つの柱に基づ く政策提言が行われた。「地域おこし協力隊」は、

このうち「地域連携における「自然との共生」

の推進」に関わるものとして、若者をはじめと する都市住民を農山漁村が受け入れ、地域への

貢献や、地方での生活を望む都市住民(若者等)

のニーズに応え、受け入れ側である人口減少・

高齢化に悩む地方を協力隊員の定住・定着も視 野に入れ活性化することがめざされた。

 地域おこし協力隊は要綱に基づき実施され、

「おおむね1年以上3年以下の期間、地方自治 体の委嘱を受け、地域で生活し、農林漁業の応 援、水源保全・監視活動、住民の生活支援など の各種の地域協力活動に従事する4」ことを目 的としている。なお、農林水産省が2008年に 開始した「新・田舎で働き隊!」に関しても、

2015年度から「地域おこし協力隊」との募集 情報の一元化、合同研修等を行うことをめざし、

呼称を「地域おこし協力隊(旧田舎で働き隊)」

としている。また、集落支援員は、「地方自治 体の委嘱を受けて、集落点検の実施、集落のあ り方に関する住民同士・住民と市町村の話し 合いなどの集落対策に従事する5」ことを目的 としている。そのほかにも、総務省管轄による 地域支援人材は近年さらに細分化されており、

2011年の東日本大震災を機に「復興支援員6」 が、2015年からは民間企業人を対象とした「地 域おこし企業人7」が新設されるなど、複数の 人材が配置され始めている。

 以上のように、1970年代以降の過疎・中山 間地域対策は、当初ハード面の整備が中心に行 われてきたが、ハード面に重点を置く支援体制 に限界が生じ、近年ではソフト面、とりわけ人 的支援の必要性が主張されているのが現在の過 疎・中山間地域対策の支援動向であるといえる。

3 同提言では、①「集落支援員(仮称)」の設置、②「集落点検」の実施、③集落のあり方についての話し合いの促進、④地域の実情に応

じた集落の維持・活性化対策の4つが提言されている。なお、②「集落点検」の実施では、集落支援員(仮称)と住民により、地区を 担当する市町村職員などの協力を得ながら、集落点検チェックシートなどを活用して 「 集落点検 」 を実施することが想定されている。

③集落のあり方についての話し合いの促進では、「集落点検」の結果を活用しながら、住民と住民住民と市町村の間で集落の現状、課題、

あるべき姿等についての「話し合い」を促進し、話し合いには、集落支援員がアドバイザー・コーディネーターとして参画し、支援す ることが規定されている。

4「地域おこし協力隊推進要綱」平成26123日(総行応第232号)

5「過疎地域等における集落対策の推進要綱」平成25329日付(総行応第57号総行人第8号総行過第11号)。また、集落支援員は 専任の者のほか、自治会長などとの兼任も存在する。

6 2011年に開始され、「最長5年の期間被災地方自治体委嘱を受け、被災地域や避難先地域で生活し、被災者の見守りやケア集落で生活し、

被災者の見守りやケアなどの復興に伴う地域協力活動に従事する」こと(「復興支援員実施要綱」平成26123日付(総行応第233 号))を目的としている。2014年度時点において、都道府県3県、市町村18市町(4県)で合わせて452人が活動をしている。

7 2015年に開始され、「おおむね1年以上3年以内の期間、派遣元企業から受入自治体に派遣され、地方圏へのひとの流れを創出するこ

とを目指し、地域独自の魅力や価値の向上、安心安全につながる業務に従事」すること(「地域おこし企業人交流プログラム推進要綱」

平成2733日付(総行応第70号))を目的としている。派遣元企業とは、三大都市圏に勤務する大企業が想定されている。2014 年度、16団体21名が活動を行っている。総務省が示す活動事例には、「観光連携組織(DMO、観光協会等)において、滞在型観光や 外国人観光客誘客など企画商品の開発や運営に従事」「職務経験を活かし、接遇講座の講師や企業が運営する広報誌やマルシェと連携 した特産品販売事業に対する助言を実施」などが想定されている(総務省ホームページ「地域おこし企業人交流プログラム」の概要  http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/bunken_kaikaku/02gyosei08_03100070.html(アクセス日:2015/11/13))。

(6)

2. 1. 2 中心市街地の振興策

①法整備の経緯

 これまで、高度経済成長の陰で衰退した過疎・ 中山間地域対策の経緯を追い、当該対策の中心 がハード面に加え、特に2000年以降はソフト面 の人的支援施策が求められつつある経過につい て確認してきた。続いて、高度経済成長の陰で 衰退したもう一つの地域である、中心市街地対 策の経緯と人的支援の動向について確認したい。

 モータリゼーションとそれに伴う大型商業施 設や公共施設の郊外への立地の推進は、地域の 商業地の中心となっていた個人事業主が営む 商店街の衰退をもたらし、中心市街地は急激 に「シャッター通り化」するようになる。それ ら中心市街地の変容とそれに対する対応策に関 しては、1980年代頃から徐々に指摘され始め ていた8。しかし、このような状況に対して国 レベルでの本格的な対策が行われるのは、1998 年のいわゆる「まちづくり三法」の成立まで待 たねばならなかった。

 大規模小売店舗の出店にあたり地元中小小売 業者との商業調整を行ってきた「大規模小売店 舗における小売業の事業活動の調整に関する法 律」(大店法)が2000年に廃止され、それに 代わり中心市街地の活性化を担うものとして、

1998年、「中心市街地活性化法」、「大規模小売 店舗立地法(以下、大店立地法)」、「改正都市 計画法」の、まちづくり三法が制定された。こ れら、まちづくり三法のうち、「中心市街地活 性化法」は、市町村が中心市街地の活性化に係 る基本計画を策定した上で、各種の事業計画に ついて事業所管大臣の認定を受けることで支援 が講じられることを定めたものであり、「大店 立地法」は、大型店出店の際に交通渋滞、騒音 対策等、周辺地域の生活環境への配慮を規定し たものである。また、「改正都市計画法」では、

土地の用途規制が強化され、市町村が地域の事 情に応じて大型店の立地可能地域を指定できる

ことが定められた。

 さらには、まちづくり三法の制定以後も、中 心市街地の衰退に歯止めを掛けることができな い現状に加え、過疎地域のみならず中心市街地 においても急速な少子高齢化の進展、消費生活 の変化等、社会経済情勢に著しい変化が生じる ようになった。そこで、コンパクトシティ9の 考え方に基づき、2006年にはまちづくり三法 の改正が行われた。加えて、その後も 「 日本再 興戦略 」(2013年6月14日閣議決定)におい て定められた 「 コンパクトシティの実現 」 に向 け、民間投資の喚起を通じた中心市街地の活性 化をめざし、2014年には更なる改正が行われ 現在に至っている。

②人的支援の必要性

 なお、中心市街地の活性化に関しては、取り 組みが開始された比較的早期の段階から、外部 の地域支援人材の必要性が盛り込まれた。そし て、中心市街地活性化に取り組む地域支援人材 として、「タウンマネージャー」の存在が指摘 されるようになったのである。

 タウンマネージャーは地域支援に関わる外部 人材の中でも早期に導入され始めた取り組みで あり、中心市街地活性化法が発端となってい る。既述のとおり、同法では市町村が中心市街 地活性化に関する基本計画を策定することが定 められている。そのような状況の中、タウンマ ネージャーは中心市街地活性化や都市計画に関 する知見を活かし、タウンマネージメント機 関(TMO10:Town Management Organization)等 に対し指導・助言や、TMOで実際の業務を行 う。タウンマネージャーに明確な定義は存在せ ず、特段の資格制度が存在するわけではない が、例えば、中小企業庁が発行する「TMOマ

ニュアルQ&A[改訂版]」では、「特に中心市

街地においてまちづくり活動を行っている人、

例えば都市計画や商業活性化等に関する知見を 活かしてTMO等に対して指導・助言を行う人

8 足立和夫・鎌倉賢司[1980]「郡山市中心市街地における空洞化現象の動向―地方都市の市街地形成過程に関する研究―」『日本建築学会

東北支部研究報告集』第35巻,17-20ページ、大平一典[1985]「地方都市中心市街地活性化計画について」『新都市』第39巻第1号,

50-55ページ、川上秀光[1984]「東京都中心市街地における定住策の展開にむけて」『都市問題研究』第36巻第10号,104-117ページ、

など。

9 都市的な土地利用の方法である郊外への拡大を抑制するとともに、中心市街地の活性化を図る、生活に必要な諸機能が近接した効率的

で持続可能な都市。

10 中心市街地におけるまちづくりをマネジメントする機関であり、まちの運営を横断的・総合的に調整しプロデュースする。中心市街地活

性化法における目玉として導入された。TMOになることが出来るのは、商工会議所、商工会、第三セクター機関等である。

(7)

や、TMOで実際の業務を行う人」とされている。

このようなタウンマネージャーは、近年一層の 充実が図られている。例えば、2014年度から 経済産業省により「まちプロデュース活動支援 事業」が新規事業として開始されている。同事 業は、まちづくりに関する豊富な知識やノウハ ウを有し、事業を起こしキャッシュフローを生 み出せるタウンマネージャー等を育成するとと もに、地域と人材のマッチングを強化すること で、地域の個性を活かしたまちづくりを支援す ることがめざされている(図1、2)。

 以上のように、過疎・中山間地域、中心市街 地のいずれにおいても、地域再興を図るためには ハード面の整備のみならずソフト面の支援強化が 求められている。そして、ソフト面の支援強化を 具現化するものとして、地域支援それ自体を「職 務」として取り組む外部人材が地域おこし協力隊 やタウンマネージャーとして導入されているとい えるだろう。なお、本節でふれた地域支援人材の 概要をまとめたものが表2である。

2. 2 地域支援人材の現状

 前節では地域再興に取り組む人材として、地 域おこし協力隊とタウンマネージャーの存在を 確認したが、本節ではこれら地域支援人材の実 態について確認したい。

 地域おこし協力隊数および集落支援員数の推 移を表したものが図3である。地域おこし協力 隊は、2014年度時点において、全国に1,511名 が配置されている。また、当該数字は総務省管 轄の「地域おこし協力隊」であるため、農林水 産省管轄の名称を統一する「田舎で働き隊」の 隊員数(118名)と合わせると1,629名となる。

その数は2009年の事業開始以降急速に増えて いる。同時に、集落支援員は2014年時点にお いて858名であり、地域おこし協力隊の伸び率 ほどではないが2008年以降年々増加している。

なお、総務省が2年おきに実施する「地域おこ し協力隊員の定住状況等に関する調査」による と、2015年3月末までに任期終了した隊員の 図 1 まちプロデュース活動支援事業の概要

出所:第9回ふるさとづくり有識者会議(2015513日)

「資料1-3-4 経済産業省ふるさと関連事業」2ページ

(8)

男女比は、男性66%、女性34%であり、約8 割の隊員が20〜30歳代であった11。過疎地域 における若者の活動が期待されている。

 また、地域おこし協力隊に関しては広報、情 報交流活動が積極的に行われており、移住・交 流推進機構がコーディネートを行うホームペー ジ(ホームページ名:「地域を変えていく新し い力 地域おこし協力隊」)を運営している。同 時に、農林水産省が運営する名称を統一する「田

舎で働き隊」に関しては、名称は統一されて いるもののホームページは一括されておらず、

NTTデータ経営研究所がコーディネートを行 うホームページ(ホームページ名:「地域おこ し協力隊(旧田舎で働き隊)」)にて広報活動が 行われている。地域おこし協力隊の活動内容や 待遇等は、地方公共団体により異なる。申し込 みは直接地方公共団体に行い、選考(書類選考、

面接等)の結果、採用が決定する。

図2 まちプロデュース活動支援事業の主な事業

出所:第9回ふるさとづくり有識者会議(20155月13日)

「資料1-2ふるさとづくり推進のために〜施策・取組事例集〜(改訂版)」23ページ

11 総務省[2015]「地域おこし協力隊員の定住状況等に関する調査結果」

(9)

表2 地域支援人材の概要

2009 26123 232

13

20153 宿4 4

2008 2015 21127 1570 2141 2342

2015 2008

25 329 578 11

NPO 2011 26123 233

5

2015 27 33 70

13

」( 24330 50 1998

TMOTown Management Organization TMO

)」 2014 」「」「 」「 )。

(10)

 一方、タウンマネージャーの実態について調 査したものに、経済産業省[2010]がある。当 該調査は、全国の市区町村に対するアンケート 調査から把握されたまちづくり会社 254件を対 象に詳細なアンケート調査を実施している。同 調査によると、対象となる254件のうち、タウ ンマネージャーを「すでに配置している」割合

は25.3%で、「将来、採用予定」と「内部の人

材を育成し配置する予定」を含めても約3割と 少ないが、タウンマネージャーを「配置してお らず、また予定もないが、将来採用する可能性 はある」は28.8%で潜在的なニーズがある様子 がうかがえる。また、タウンマネージャーの人 材像として、タウンマネージャーの前職は「そ の他民間企業」が44.1%と最も高く、次いで

「その他」が18.6%となっている(表3)。なお、

その他の自由回答では、「現在育成中」「地元商

店街役員」「大学教員と兼務」「自営業」「中小 企業診断士」などの回答を得ている。

3.地域再興の事例と今後の課題

 第2章では、過疎地域における地域おこし協 力隊と中心市街地の地域づくりに取り組むタウ ンマネージャーが求められる背景について確認 した上で、その概況について見てきた。つづく 本章では、地域再興が実現する事例を確認した 上で、これら地域支援人材の今後の課題につい て考察を行いたい。なお、過疎地域の再興では 島根県海士町の取り組みを、中心市街地活性化 に関しては和歌山市「ぶらくり丁」について取 り上げる。

図3 地域おこし協力隊数および集落支援員数の推移

出所:筆者作成

市区町村等の行政 商工会、商工会議所 流通関係企業 その他民間企業 その他

回答数 4 4 11 26 14

割 合 6.8% 6.8% 18.6% 44.1% 23.7%

表3 前職

出所:経済産業省[2010:6]

(11)

3. 1 地域再興の事例と取り組み

3. 1. 1 過疎地域「海士町」の地域づくり

 地域再興の取り組み事例として、島根県海士 町の取り組みは全国から着目されている。

 島根県約60km沖合に位置する海士町は、人 口2,374人、高齢化率38.9%の地域である12。 全国の過疎地域と同様、少子高齢化と集落機能 の維持困難に離島という立地条件も加わり、町 内の経済活動の中心である第一次産業の不振か ら、2000年代初頭には財政破綻目前の状態に 陥っていた。しかし、現在では島外からの移住 者が人口の約1割におよぶだけでなく、移住者 のうち大半が20代から40代の若年の生産年齢 人口であることから地域再興の先進事例として 注目されている。

 そのような海士町の現在に至るまでの取り組 みは、3期に区分される。まず、「第1の改革」

とされるのは1999〜2001年であり、「第3次 海士町総合振興計画(キンニャモニャの変)」

の策定においては、行財政改革こそ急務である との認識から、町役場内の1年の昇級延伸、退 職者枠の不補充など、行財政計画「やるぞ計画」

が策定・実行された。つづく「第2の改革」の 期間は2002〜2003年であり、2002年には町 長選挙に伴い現町長である山内道雄氏が同年5 月に就任した。当該期間には周辺町村との合併 と単独町政の選択を迫られる中、単独町政の選 択が行われている。そのような経過を得て、海 士町の本格的な地域振興の取り組みが行われ始 めたのは、2004年から現在に続く「第3の改革」

においてである。

 2003年の三位一体改革に伴う地方交付税の削 減により、一層の行財政改革が急務となる中、

2004年には地域住民、行政、議会が一体となり

「自立促進プラン」が策定された。そして、同プ ランにおいて町長は50%、助役、町議、教育委

員は40%、職員は16%から30%とそれぞれ大

幅な給与削減が行われた。また、町内14地区に

おける座談会の開催では、逼迫した町財政の状 況を共有することで、町全体をあげ本格的な「地 域再興」計画が進められた。これら行財政改革 の実施は、「守りの戦略」と称されている13。  一方、海士町の地域づくりの特徴は、これら

「守りの戦略」である短期的な財政再建に留ま らず、「攻めの戦略」として地域の活性化と人 口増加、それを実現するための「産業振興策」

に取り組み、それらが功をなしている点だとい える。2005年には、第3セクター「株式会社 ふるさと海士」が立ち上げられ、産業振興のキー ワードとして海・潮風・塩を三本柱に掲げ、地 域資源を活用した「島まるごとブランド化」を 究極の目標に取り組みが進められている。加え て、このような産業振興の実現の具体的方策と して、①地産・地消と交流人口の拡大を目指し た戦略、②全国展開(外貨獲得)を目指した大 規模な付加価値商品づくりが強化された。その 結果、現在では「隠岐牛」ブランド化14、CAS

(Cells Alive System)と呼ばれる急速特殊冷凍 技術の導入により独自販路を経由し、魚介類の 大消費地への販売に成功している。

 また、それら産業振興策の「攻め」の取り組 みと並行し、行政内部の人事配置も変更され、観 光や定住促進に取り組む「交流促進課」、第一 次 産業の振興を図る「地産地商課」、新たな産業の 創出をめざす「産業創出課」等、産業振興や定 住対策の部署に手厚く配置されるようになった。

その結果、新しい産業の創出と、それに伴う雇用 創出および財政基盤の確立は、Iターン者の受け 入れ基盤となり、Iターン者は海士町内において 地域支援人材として活動するに至っている15

3. 1. 2  和歌山市「ぶらくり丁」の中心市

街地活性化

 過疎地域の再興事例に続き、中心市街地の活 性化に取り組む事例として、和歌山市の中心市 街地「ぶらくり丁」の活性化の取り組みがある。

 和歌山市は人口370,364人、高齢化率25.4%

12 2010年国勢調査

13 これら行財政改革の背景として、行政は「総合サービス業」、町長は「社長」、職員は「社員」、住民は「顧客」であり「株主」との考え

にもとづく行政運営が行われている。

14 隠岐牛のブランド化に取り組む、有限会社隠岐潮風ファームはUIターン者により設立、運営されている。町は、島で農業に挑戦する

UIターン者に対し「海士ファンバンク」を200611月に創設し、必要な資金を都市住民から調達している

15 海士町の「人づくり」に関しては、20054月〜教育委員会、健康福祉課、生活環境課などが連携し、交流を軸とした人づくり「人間

力推進プロジェクト」が実施されていたが、201511月現在、同プロジェクト自体は終了している。

(12)

の地域である16。典型的な地方都市の商店街通 りである通称「ぶらくり丁」は1990年代初頭 まで和歌山市内における商業地の中心となって いた地区である。百貨店のほか、書店、アミュー ズメント施設、映画館、各種個人商店、飲食店 の密集地であり、最盛期には年代を問わず多く の人で賑わっていた。しかし、全国的な動向と 同じく、郊外の大型店舗の続出により中心市街 地の人通りが激減するに伴い、1998年に「大 丸百貨店」が、2001年にはぶらくり丁のシン ボル的存在であった「丸正百貨店」が閉店に至っ た。また、時を同じくして、アミューズメント 施設、映画館等も撤退するとともに個人商店の 多くが閉店、シャッター通り化し、中心市街地 の空洞化が生じた。

 このような状況に歯止めをかけるため、大店 立地法の緩和に伴い、「和歌山元気まちおこし特 区」の活用による市をあげた地域再生が本格化 することとなった。そして、ぶらくり丁の再生に あたり、中心市街地活性化法に基づく民間主導 のTMOとして「株式会社ぶらくり」が2000年 に設立された。また、2002年には「まちおこし プロジェクトチーム」が設けられ、商業者のみ ならず、地元住民、行政職員、市民らを交えたワー クショップが繰り返し実施され、市街地の活性 化に関する調査・検討が行われるようになる。

 そのような経過を経て、2001年の閉店後約6

年にわたり空きビルとなっていた「丸正百貨店」

の建物は、地元企業である株式会社が購入・改 修し、2006年には「暮らし・にぎわい再生事業 交付金」として市をあげた再生計画がたてられ た。その結果、当該ビルは商業施設としての機 能だけでなく、温浴施設・ミュージアム・カル チャー施設・イベントホール・医療施設・大学 サテライトキャンパスなど様々な機能を有する 施設として2007年に再生している。また、現 在においては、市全体をあげた再生計画が功を なし、ぶらくり丁の再生に関しては各種NPO 法人や複数のまちづくり企業が存在し、人通り は徐々に回復し賑わいを取り戻している。さら には、まちづくり企業による「てづくり」と「ロ ハス」をテーマとしたマーケットイベント17が 賑わい、地元大学生によるオープンカフェの取 り組みなど、中心市街地としての機能を取り戻 しつつある。ぶらくり丁の取り組みからは、行 政機関のみならず民間企業、大学、NPO法人、

まちづくり関連会社などの「協働」による、地 域支援の好循環がうかがえる(図4)。

3. 2  成功要因と地域支援人材当事者が 抱える課題

 以上のように、過疎地域および中心市街地の

16 2010年国勢調査

17 ポポロハスマーケット実行委員会が実施する月1のマーケットイベント。NPO法人にこにこのうえん、ぶらくり丁商店街協同組合が共

催、和歌山市および和歌山市教育委員会が後援するほか、NPO法人市民の力わかやま、みんなの学校、生活協同組合コープ自然派和歌 山、中ぶらくり丁商店街振興組合、株式会社キャンター、株式会社ドリームサポート、株式会社紀州まちづくり舎、お弁当の杏亭が協 力し運営されている。(ポポロハスマーケットホームページhttp://www.popolohas.com/(アクセス日:2015/11/25))

図4 和歌山市における中心市街地活性化への取り組み

出所:和歌山市[2013]「和歌山市まちなか再生計画」,18ページ

(13)

再興に取り組む事例をみると、対象とする地域 性は異なるが、取り組みには共通の成功要因が 見出される。それが、「人材養成と能力開発」

「地域(組織)との協働の強化」「持続的な財政 基盤の確立」の3つであると考えられるが、こ れら3つの要素は多くの地域で、地域再興に取 り組む「地域おこし協力隊」や「タウンマネー ジャー」の当事者が抱えている課題でもある。

続いて確認したい。

3. 2. 1 人材養成と能力開発

 まず、成功の大きな要因としてあげられるの は、何より「人材養成と能力開発」だろう。海 士町の事例では、町長のリーダーシップはもち ろんのこと、細やかな地域懇談会の中からは住 民が地域再興にめざめ、現在においては移住者 による外部への情報発信等、積極的な取り組み が行われ、Iターン移住者が地域人材として存 在している。また、和歌山市ぶらくり丁の事例 においても、行政職員はもちろんのこと、NPO 法人、まちづくり会社に所属する人々など、ユ ニークな取り組みを行う人々が多く存在してお

り、人材があるゆえに地域再興が推進されてい る様子がうかがえる。

 一方、このような「人材養成と能力開発」の 必要性とは裏腹に、地域支援に関わる人材の育 成に焦点を当て、地方自治研究機構が全国の市 町村(市民参加・協働担当部課)に対するアン ケート調査を行った結果、地域協働を進めてい く上での問題点・課題として「地域リーダーや 担い手等の育成・増加」(75.1%)が最も高い 割合となっている(図5)。また、「住民等の意 識の涵養や啓発」に次いで「行政職員の意識改 革や人材育成」が4割弱となっており、地域人 材側と受け入れを行う行政職員側にも、育成の 課題があることがうかがえる。

 つまり、地域再興の先進事例からは、地域支 援人材の必要性が認識され、その配置が進めら れ、量・質ともに年々重要性が増している一方、

これら地域人材をめぐっては「人材育成」に関 する課題が浮上している。

 一方、このようなスキルアップに関しては、 当事者も課題を抱えている。例えば、地域おこ し協力隊の実際の声として村楽LLP18が実施 した「第一回地域おこし協力隊現況調査アン

18 2011年に設立された全国で活動する地域おこし協力隊の有限責任事業組合(LLP)形式のネットワーク。自治体をはじめ様々な組織・

団体と連携しながら、地域おこし協力隊の 3 年間の任期終了後の定住定着に向けて、中山間地域及び漁村、島などでの幾多の生業(な りわい)づくりを軸に、協力隊や地域社会をサポートする「田舎専門の働き方案内プラットフォーム」としての役割がめざされている。

図5 地域協働を進めていく上での問題点・課題

出所:地方自治研究機構[2011:47]

参照

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