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著者 Bamburra Planejamento a Economia Mineral Ltda. 監修 JOGMEC サンティアゴ事務所 所長 Eduardo Vale 菱田 元 海外レポート ブラジルのレアメタル資源 第 3 回 前々号及び前号に続き ブラジルのレアメタル資源 第 3 回分を掲載

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レポート

ブラジルのレアメタル資源(第三回) 前々号及び前号に続き、「ブラジルのレアメタル資源」第 3 回分を掲載し、これにより完結する。本号掲載の目次 と前々号・前号での掲載に関わる全体構成は以下のとおりである。 なお、章番号は一覧性を持たせるため、全体を通じて連続している。

ブラジルのレアメタル資源(第 3 回)

監修:JOGMEC サンティアゴ事務所 所長

菱田 元

9. モリブデン

ブラジルでは現在モリブデンは生産されていない。 9-1. 探鉱プロジェクト ●Frei Martinhoプロジェクト 豪州証券取引所(ASX)上場企業である Carnavale Resources Ltd. は、キャッシュ 4.0 百万 US $の支払い 及 び Metal Land Capital Brasil Mineraçao Ltda. に 対 する自社株式百万株の発行により、Paraíba 州に位置す る Frei Martinho モリブデン・プロジェクトを Metal Land Capital Brasil Mineraçao Ltda. より 2007 年5月 に取得した。

著者:Bamburra Planejamento a Economia Mineral Ltda.

Eduardo Vale

①本号掲載項と目次

9. モリブデン

9-1. 探鉱プロジェクト

10. クロム

11. マンガン

11-1. 操業鉱山 11-2. 探鉱プロジェクト

12. チタン

13. バナジウム

13-1. 開発プロジェクト

14. ジルコニウム

文献等一覧

② 前々号(金属資源レポートVol.39 No.5)

掲載済

はじめに

各論

1. ニッケル

1-1. 操業鉱山 1-2. 鉱山開発プロジェクト 1-3. 探鉱プロジェクト

③ 前号(金属資源レポート Vol.39 No.6)

掲載済

2. PGM(白金族)

2-1. 探鉱プロジェクト

3. レアアース・モザナイト

3-1. 鉱床及び操業鉱山

4. リチウム

5. ベリリウム

5-1. 探鉱プロジェクト

6. ニオブ

6-1. 操業鉱山 6-2. 探鉱プロジェクト 6-3. 尾鉱プロジェクト

7. 錫・タンタル・インジウム

7-1. 操業鉱山 7-2. 探鉱プロジェクト

8. タングステン、

(タンタル、ビスマス)

8-1. 探鉱プロジェクト

FMM(Frei Martinho Molybdenum)プロジェクト は、既存のモリブデン採掘鉱区を含む 1,996ha の鉱区 内に位置する。当鉱区では最新技術を用いた探鉱は行 われていない。プロジェクトは Timbauba 丘構造の東 側面に位置する。構造の中心の下位には Ecuador 層の 白雲母珪岩が、また、その直上には、灰重石が部分的 に採掘されたスカルン層が1層見られる。モリブデン 鉱化作用は、灰重石を含むスカルンの 400 m上位に位 置するスカルン帯に発達する。FMM スカルン帯の走 向延長は約 1.6km、幅は最大 3 mである。図 9-1 に坑道 に露出したスカルン上部層を示す。

全体構成と掲載号

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) FMM スカルンは過去に採掘された Luis 鉱山及び Timbauda de Cima 鉱山の 2 か所のモリブデン鉱床の 母岩となっている。Luis 鉱山は浅い露天掘と延長 25 m の斜坑で採掘された。スカルンの幅は 20cm 〜2m。 Timbauda de Cima 鉱山は全長 100 m、深さ 10 mの露 天掘で採掘された。60 mの斜坑でスカルンを追うこと ができる。モリブデンは主に鉱染した細粒片状で産す るが、時には 200kg にも及ぶ大きなブロックとしても 存在する。これら大きな塊状モリブデン鉱は、石英− 斜長石に富んだ地帯に局所的にプランジした箇所に沿 って産する。細粒のモリブデン鉱石は浮遊選鉱により 濃縮され、粗粒のモリブデン鉱石は手選で選別される。 ブラジル地質調査所(CPRM)のレポートによると、 Timbauba 鉱区の平均品位は Mo 0.4%であるが、手選 で採取された高品位鉱石もこの品位に寄与していると 思われる。図 9-2 に石英−斜長石に富んだゾーンで発 達した cm オーダーのモリブデン結晶を示す。 本プロジェクトの一環として FMM プロジェクト周 辺に獲得した鉱区において、2008 年9月中旬に2回目 の試錐探鉱が実施された。探鉱権の追加取得と申請中 の探鉱権を加えた同プロジェクトの総面積は 12,790ha から 34,607ha に拡大された。図 9-3 に既存鉱区に加え 更に追加取得した鉱区の見取図を表す。 図9-1. FMMプロジェクト:上部スカルン層露頭 図9-2. FMMプロジェクト:モリブデン鉱物結晶 (出典:Carnavale Resources) (出典:Carnavale Resources)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) 本探鉱は、典型的なポーフィリー銅鉱床に産する銅・ 金・モリブデン鉱石とそれに関係する石英−絹雲母変 質帯を対象にしている。この変質帯は、数十年前にそ の存在が確認され、ブラジル政府の地質図にも詳しく 記載されている銅・金・タングステン・モリブデン・ビ スマスの広域的鉱化作用をもたらしたと考えられる多数 の潜頭性花崗岩ストックに関係する。表 9-1 に新たな鉱 区で採取された岩石・鉱石試料の分析結果を示す。 (出典:Carnavale Resources) 図9-3. FMMプロジェクト:放射能探査データ(Total Count)及び鉱区位置図 表9-1. FMMプロジェクト Sample_ID Cu (%) Au (ppb) Ag (ppm) Bi (ppm) Mo (ppm) W (ppm) ADC-011 1.80 219 34 2,705 530 154 ADC-007 2.90 403 87 4,831 <1.0 <10 ADC-009 2.80 300 69 4,500 587 1,950 VILROCK004 0.82 245 <3 387 <3 <20 VILROCK005 >1.00 3,256 51 >10,000 4 <20 新たな鉱区における岩石・鉱石分析結果 (出典:Carnavale Resources)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回)

10. クロム

ブラジルはアメリカ大陸における唯一のクロム生産 国である。2008 年のブラジルのクロム生産量は 63 万t で世界シェア 2.6%(第7位)である(出典:WBMS)。 しかし、ブラジルのクロム鉱石埋蔵量は世界シェア 0.3%と低い。酸化クロムを含んだブラジルのクロム資 源は約 460 万 t で、全体の約 87%が Bahia 州の Campo Formoso、Andorinha、Cansanção、Monte Santo、 Uauá 及び Santa Luz に賦存する。残り 13%は Amapá 州の Mazagão(10%)及び Minas Gerais 州の Alvorada de Minas、Serro 及び Dom Joaquim(3%)にある。

最も規模の大きいクロム鉱床は Bahia 州中央北部地 域に賦存し、Jacobina 山に沿った苦鉄質・超苦鉄質シ ーケンスに伴って胚胎する。これらのシーケンスは、 南緯 09°20′〜 12°00′の間、西経 39°20′〜 40°40′の間 の地点で、3方向のトレンドに分かれる(図 10-1 参照)。 Bahia 州のクロム鉱床を要約すると次のようになる。 ① Limoeiro鉱床及び Pedrinhas鉱床 Campo Formoso 地区に位置する。この地域の層序は、 Campo Formoso 苦鉄質・超苦鉄質層状岩体中に伴う、 複数のクロム鉄鉱石を含む蛇紋岩化した超苦鉄質岩(お そらくはかんらん岩)によって構成される。Campo Formoso 岩体は、基盤となる片麻岩中に形成し、おそ らくは原生代初期に形成したと思われる Itapicuru 岩体 の堆積岩に不整合で覆われている。鉱床には鉱染状鉱 石(Cr2O3品位 15 〜 20%)、層状鉱石(Cr2O3品位 20 〜 30%)、魂状鉱石(Cr2O3品位 30 〜 45%)、並びに 高品位タイプ(層状鉱石と魂状鉱石の変質作用による) と低品位タイプ(鉱染状鉱石の変質作用による)に分 けることが出来る溶脱鉱石の4種類の鉱石が存在する。 これらのクロム鉱床は一般にマグマ性鉱床として知ら れ、重力によって鉱物の分離が起こる結晶分化作用に よって生じた鉱床である。 ② Medrado鉱床及び Ipueira鉱床

Senhor do Bonfim 市からおよそ 60km の Jacurici 川 の中流から上流にかけて賦存する。クロム鉄鉱石を含 む苦鉄質・超苦鉄質岩はグラニュライト、片麻岩及び ミグマタイト中に分布し、全般的に厚さ平均6cm でか なりの褶曲作用を受けている。Jacurici 渓谷の中でも、 Ipueira 鉱山は最大のクロム鉱石埋蔵量を有する。 ③ Pedras Pretas鉱床

Santa Luz 市からおよそ3km の Santa Luz 地区に賦 存する。同鉱床は、おそらく始生代の班れい岩及び斜 長岩(塩基性岩体)、ならびに輝岩、蛇紋岩、かんらん 岩及びダナイト(超塩基性岩体)により構成される Pedras Pretas 塩基性・超塩基性コンプレックス中に胚 胎する。その中に、クロム鉄鉱石層が圧密状(Cr2O3 品位 41%)、脆砕状(Cr2O3品位 39%)及び鉱染状(Cr2O3 品位 17%)の3つの異なる産状で分布する。これらの シーケンスは花崗岩の併入により変形して断層で切ら れ、結果として鉱化層が激しく乱されている。鉱化作 用は Great Dyke のような層状貫入岩体の特徴を持つ 層状タイプである。

Bahia 州、Minas Gerais 州 及 び Amapá 州に位置す るクロム鉱床の広域位置図を図 10-1、10-2 及び 10-3 に 示す。

図10-1. Bahia州のクロム鉱床位置図

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ブラジルのレアメタル資源(第三回)

2007 年のブラジルにおけるクロム鉱石生産は Bahia 州、Minas Gerais 州、Amapá 州の3州に集中しており、 塊鉱と精鉱合わせて 628,000 t、うち酸化クロム鉱石の 含有量は約 253,000tであった。そのうち、Bahia 州は

クロム鉱石の生産量が約 497,000t、Cr2O3品位 39.5%

で、全体の 77%を占めている。同州のクロム鉱石生産 企業は FERBASA(90%)及び Magnesita S/A(10%) である。Amapá 州においては、Mineração Vila Nova

Ltda. が 130,295t、Cr2O3品位 44.2%を生産し、国内生 産全体の 23%を占めている。ブラジル全体としては Bahia 州(73%)と Amapá 州(27%)の両州で、年間 1,289,000tのクロム精鉱生産が可能とされる。 Bahia 州で生産されたクロム鉄鉱は、そのほとんど が国内消費に向けられる。同州の FERBASA(85%) 及び ACESITA(2%)で生産されるクロム鉱石は、 鉄合金製造のための原料となる。消費されるクロム全 体のうち、鉄合金製造で消費されるのは全体の3%で ある。Minas Gerais 州では、Magnesita S/A で生産さ れるクロム鉱石の一部(化学用)が、同州の工業用耐 火物製品の原料として使用される。一方、Amapá 州で 生産されるクロム鉱石については 70%が中国へ輸出さ れ、残り 30%がブラジル国内市場で消費される。

FERBASA は Jacurici 渓谷の Andorinha 及び Campo Formoso に所在する鉱山を操業する。Andorinha では、 図10-2. Minas Gerais州のクロム鉱床位置図

図10-3. Amapá州のクロム鉱床位置図

(出典:CPRM)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) 同社は Medrado 及び Ipueira の2つの坑内採堀鉱山を 所有し、高品位の Cr2O3品位(平均品位 38%)を含む クロム鉱石(塊鉱)の開発を行っている。これらの鉱 山の埋蔵量は 20 百万t以上あり、マインライフは約 30 年と見込まれている。同鉱山はサブレベル・ケービ ング法による坑内採掘である。Monte Alegre 鉱床や Lage Nova 鉱床といった Andorinha のその他のクロム 鉱床は現在探鉱中である。一方、Campo Formoso では、 FERBASA は Campo Formoso の都市からおよそ 14km に 位 置 す る 露 天 採 掘 の Coitezeiro 鉱 山 を 操 業 す る。 Coitezeiro 鉱山は、塊状鉱(38%)、鉱染状鉱(20%) 及び脆砕鉱(18%)の3種の鉱石を生産する。 2007 年のクロム探鉱、開発、精鉱及び環境対策に対 する投資総額は 15 百万 US$を計上した。2008 年から 2010 年までの計画では投資総額はおよそ 30 百万 US$と なる見込みである。 FERBASA は Jacurici 渓谷に位置するニッケル、銅、 コバルト、プラチナ及びその他の金属を対象として、 Vale 社との JV 探鉱を 2007 年に開始した。

11. マンガン

2008 年のブラジルのマンガン生産量は 1.7 百万tで 世界シェア 4.9%(第8位)である(出典:WBMS)。 マンガン埋蔵量は 35 百万tで世界シェア 7.0%(第7位) である(出典:USGS)。 11-1. 操業鉱山 ●Azul鉱山

Azul マンガン鉱山は 1971 年、Pará 州 Parauapebas Carajás 鉱業地域内で発見された。同鉱山は 1985 年に 操業を開始し、現在は Vale が管理する。

Azul 鉱 床 は Marabá 市 か ら 南 西 へ 150km 離 れ た Serra dos Carajás の 複 向 斜 部、 南 緯 06 °19 ′、 西 経 50°06′地点に位置する。Azul 鉱床は原生代前期と考え られている Rio Fresco 層に賦存する泥質堆積シーケン ス(Azul 部層)に関係する。同シーケンスは Salobo-Pojuca シ ー ケ ン ス と( 多 数 の 鉄 鉱 床 を 含 む )Grao-Pará 層群の上部に不均一に形成され、東西方向に約5 km2広がる。マンガン鉱物は下記の3種に分類される。 ① 地表面:マンガンに富んだ pisolithes、canga、blocks 及び plaquetts ②地表面下層:風化マンガン炭酸塩ユニット ③ 初生鉱体:風化を受けていないマンガン炭酸塩ユニ ット Azul 鉱山のマンガンの埋蔵量(推定及び確定)は 42 百万t、品位 Mn 35.2%である。生産物の約 83%が製 錬向けで、残り 17%が二酸化マンガン(バッテリー用) 製造向けである。ここ数年、鉱山の拡張計画に向けて 物理探査や試錐探鉱が順調に実施されている。 当鉱山は火薬未使用のオープンピット採掘を行う。 製錬所の処理能力は 2.5 百万t、マンガン回収率は 69%である。この鉱山では以下の3種の製品を生産し ている。 ①主に合金鉄製造のための金属マンガン ②電解質電池製造に適した二酸化マンガン ③ 肥料、殺虫剤、動物飼料用及び窯業で使用する顔料 用のマンガン化合物 ●Buritirama鉱山 Buritirama 鉱 山 は Pará 州 の 東 中 央 部 に 位 置 す る Marabá 市 Serra de Buritirama の 南 緯 05°24′、 西 経 49°05′に位置する。Marabá 市街からは 144km の距離 である。当鉱山へは整備された 135km の砂利道からア クセスできる。また、同鉱山には小型航空機用の 950 mの滑走路も整備される。鉱山の敷地総面積は 5,000ha である。 Buritirama 鉱 床 は、1966 年 に 米 国 製 鉄 会 社 Cia Meridional de Mineraçao によって発見された。長年に わ た っ て Mineraçao Buritirama の 株 主 で あ っ た Bonsucex グループは、2000 年に同鉱山の全権益を獲 得した。Bonsucex グループは、ブラジルの民間資本に よって設立された複数の企業の非金融コングロマリッ トである。現在、同グループ及び関連企業が営む事業は、 設計、建設、鉱山、金属、肥料、靴及び繊維など多種 多様の分野に及んでいる。 Buritirama の地質学的背景の基となる変成岩シーケ ンスの基盤ユニットは雲母珪岩から成り、その上位に マンガン鉱石レンズ及び縞状鉄珪岩を囲む雲母片岩、 並びに層厚の雲母片岩及び珪岩片岩が形成される。経 済的に価値のあるマンガン鉱石は、基底の珪岩と縞状 珪岩の間に挟まれた変質雲母珪岩に限定され、粉鉱か ら粒状及び片理が発達し砕けやすい鉱石がレンズ形や 層状の形態で産する。これらは、石灰−珪質岩、パイ ロックスマンジャイト、ブラウン鉱、含テフロ石−ア ラバンダイト大理石、並びに石灰−珪質片岩と同定さ れた。マンガン鉱石は、クリプトメレーン、リシオフ ォライト及び二酸化マンガン(MnO2)を多く含んだ表 層を伴い、酸化物、水酸化物、炭酸塩及びケイ酸塩を 含む複雑な鉱物組成を呈する。 総埋蔵鉱量は高品位のマンガン鉱石量 18.4 百万t。 Buritirama 鉱山のマンガン鉱石は製錬用のマンガン金 属 に 分 類 さ れ、 品 位 Mn 45 %、 低 P 品 位 及 び Fe/ Mn=15 である。表 11-1 に当鉱床の埋蔵鉱量並びに表 11-2 に生産構成を示す。

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) 2007 年のマンガン生産は 185,000tで、最終製品は マンガン精鉱である。マンガンの最終回収率は 85%で ある。精鉱プラント処理能力は年間 900,000t。国内外 の市場へ搬送する際には、Marabá に位置する 200,000 t貯鉱可能な大型鉱石ストックヤードを利用。海外へ は Marabá から約 487km 離れた Barcarena に隣接する Vila do Conden 港から輸出される。図 11-1 には作業工 程を表すフローシートを示す。 表11-1. Buritiramaマンガン鉱山:埋蔵量 CRE BODY ORE TYPE RESERVES

PROVED PROBABLE TOTAL

ton % ton % ton %

B4 High 2,736,931 44.95 2,736,931 44.95 Low 4,225,914 29.40 112,000 28.07 4,337,914 29.37 B5 High 4,192,520 45.31 4,192,520 45.31 Low 6,217,792 30.46 6,217,792 30.46 B8 High Low 960,000 32.28 960,000 32.28 TOTAL High 6,929,451 45.17 6,929,451 45.17 Low 10,443,706 30.03 1,072,000 31.84 11,515,706 30.20 17,373,157 36.07 1,072,000 31.84 18,445,157 35.82 表11-2. Buritiramaマンガン鉱山:3鉱種の鉱石組成

LUMP ORE

STANDARD FINES

Mn DIOXIDE

20% max < 6.35mm

     76.2mm > 5% max

15% max < 200 #

     6.35mm > 10% max

5% max < 100#

Tipical(%) Guaranteed(%) Tipical(%) Guaranteed(%) Tipical(%) Guaranteed(%) Mn Fe SiO2 Al203 P S K2O Na2O BaO 45.8 3.2 4.7 7.6 0.05 0.005 1.7 0.065 2.0 44.0min 4.0max 5.5max 8.5max 0.065max 0.008max 2.0max 0.08max 3.0max Mn Fe SiO2 Al203 P S K2O Na2O BaO 45.3 3.3 4.6 7.4 0.05 0.005 1.75 0.065 2.5 43.0min 4.0max 5.5max 8.5max 0.065max 0.008max 2.0max 0.08max 3.2max MnO2 Mn Fe Cu Ni Co Density 76.3 51.0 1.84 0.018 0.15 0.002 1.4g/cm3 74.0min 40.0min 2.5max 0.03max 0.2max 0.003max (出典:Mineraçao Buritirama) (出典:Mineraçao Buritirama)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) 11-2. 探鉱プロジェクト ●Ipêマンガンプロジェクト 豪 州 ジ ュ ニ ア カ ン パ ニ ー で あ る Centaurus 社 は、 Banco Rural から Ipê プロジェクトを獲得した。当プ ロジェクトは Minas Gerais 州の鉄の四角地帯に位置す る。当地域の大規模なインフラ設備にも近い。またブ ラジルの主要製鉄所が集中する“steel valley”と称され る Vale do Aco からも 40km 程の距離である。当地域 には幹線道路や鉄道も設備されている。Centaurus の 鉄の四角地帯全域を含む Ipê マンガンプロジェクトの 位置を図 11-2 に示す。 Ipê マンガンプロジェクトは、2件の採掘鉱区(鉱 区面積;1件は許可取得済み、もう1件は申請中)及 び所有地や設備(研究所及び鉱山事務所)を含めた6 件の探鉱鉱区、合計面積 44km2からなる。当鉱区を広 範に走向するマンガン層の多くで、ほぼ 40 年に渡り小 規模探鉱若しくは単発的な探鉱が実施され、一連の露 頭からの小規模なマンガン鉱採掘が特定の目的のため に実施されてきた。 これまでに採鉱された記録は限られているが、推定 では数年前までに年間 50,000tほどの小規模生産が実 施されていた。これまで当鉱床がそれほど有益である ことは確認されていなかったが、今回の売却手続きの 一環として行われた独自調査の結果、Mn 品位が 20 〜 22%から 38 〜 40%に修正された。Centaurus 社は今 後の精査でこれらの結果を再確認すると共に、更なる 品位向上の可能性を期待している。 図11-1. Buritiramaマンガン鉱山:鉱石処理フローシート (出典:Mineraçao Buritirama)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回)

図11-2. Ipêマンガンプロジェクト

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) 図11-3. Ipêマンガン探鉱プロジェクト:Mn鉱床露頭 当プロジェクトにおける Centaurus 社の最初のター ゲットとなったマンガン鉱床の鉱量は6〜 10 百万t、 品位 Mn20 〜 24%と推定される。これは Centaurus 社 の地質学者によって既存鉱山ピットの地表地質マッピ ング、売却手続きの一環として行われた予備の独自調 査及び最近実施されたその他の独自地質調査を基にし た結果である。しかしながら、これは JORC 規程によ って試算した概念的ターゲットであり、JORC 規程に 準拠した鉱量はまだ計算段階である。資源量を定義す るための詳細データは未だ不十分である上に、今後の 調査においても確実に結果が得られるかどうかは不透 明である。図 11-3 に Ipê 鉱床の露頭写真を示す。 ●Cupixiプロジェクト

International Gold Resources は Porto Grande の 町 か ら 西 へ 約 20km 離 れ た、Amapá 州 に 位 置 す る 約 100,000ha の探鉱鉱区を所有する。当鉱区は北緯 00° 36′、西経 51°45′に位置する。同鉱区は、長年探鉱が 進められた典型的グリーンストーン・ベルト帯に含ま れる。鉱化作用はグリーンストーン・ベルトの接触部 や縁辺部の金の鉱徴も期待できる地域内に見られる。 Cupixi のマンガン鉱床は空中物理探査、土壌サンプ リング、地化学調査、マッピング、試錐探査、並びに 現地の地質調査といった事前調査によって確認された。 探査対象地域の面積は約 400 m× 200 mで、当地域は 既に 50 mグリッドで土壌も採取され、試料は化学分析 のためにカナダに送られた。現時点において、マンガ ンの高い地化学異常が確認されている。マンガンは酸 化マンガンとして産出する。 Behre Dolbear のコンサルタントチームは 広大な酸 化マンガン露頭やその他多数のマンガン鉱床を調査す るため現地を訪れた。現地調査ではマンガン鉱化作用 の位置は確認できなかったが、同チームは、鉱床の深 度や品位を調べるための探鉱ボーリングを推薦した。 図 11-4 に Cupixi の試料分析結果を示す。 一 方、 独 立 し た 地 質 コン サ ル タント 会 社 で あ る Progem Consultoria e Meio Ambiente Ltda. は、 Cupixi に大規模なマンガン鉱床賦存の可能性を強く支 持しており、同社が提出した報告書には、「Cupixi に 位置する探鉱鉱区ブロック番号 858.034/2001 の、マン ガン鉱の推定資源量は最低 26 百万t」と記載されてい る。延長 150 mにも及ぶ複数のマンガン露頭を含む約 2km × 0.7km の表層地帯の特徴をもとに予測したも のである。土壌サンプリング、最長 18 mのトレンチ調 査並びにボーリング調査の結果においても、その予測 はかなり確かなものとされる。ただ、当推定資源量は 米国の証券取引委員会(SEC)及びカナダの NI43-101 規程には準拠していない。 (出典:Centaurus)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) Cupixi の鉱化作用は、その地質学的解析の結果、物 理的形態、走向、傾斜、及び広域物理探査データから 推測される構造から、Bethlehem Steel 社により発見さ れ ICOMI によって 40 年以上採掘され、北西約 50km に位置する Serra do Navio マンガン鉱床から連続して いる可能性が高い。図 11-5 に Cupixi でのサンプリン グの結果を示す。 図11-4. Cupixiマンガン探鉱プロジェクト:試料分析結果 図11-5. Cupixiマンガン探鉱プロジェクト:試料分析結果平面図 (出典:International Gold) (出典:International Gold)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回)

12. チタン

ブラジルの 2008 年のチタン生産量は 96,000tで、世 界シェア 2.2%(第 10 位)である(出典:WBMS)。イ ルメナイト埋蔵量は 43 百万tで、世界シェア 6.3%(第 6位)である(出典:USGS)。 2005 年におけるブラジル全体のチタン埋蔵量は 110 百 万t 強 と 推 定 さ れ る。 そ の 内、 ア ナ タ ー ゼ が 約 77%、イルメナイトが 22%、そしてルチルが1%を占 める。これらの埋蔵量は Minas Gerais 州、Goiás 州、 Bahia 州、Santa Catarina 州及び Paraíba 州に集中して いる。

アナターゼ鉱体に含まれる二酸化チタンの含有量に 関しては、ブラジルは世界一の資源量を誇る。その量 は 82 百万 t を超えると推定されており、Minas Gerais 州 の Patrocíno 及 び Tapira 自 治 体、 並 び に Goiás 州 Catalao 及び Ouvidor 自治体に偏在している。チタン はリン酸、ニオブ及びレアアースに伴い胚胎する。

最も重要なイルメナイト及びルチル鉱床は海浜の漂 砂型鉱床である。これらの砂鉱から、モナザイト、イ ルメナイト、ルチル及びジルコナイトが生産される。 鉱床は、Rio de Janeiro 州、Espírito Santo 州、Bahia 州、 Paraíba 州、Rio Grande do Norte 州、Santa Catarina 州及び Rio Grande do Sur 州の沿岸に分布する。

2007 年 の ブ ラ ジ ル に お け る チ タ ン 精 鉱 生 産 量 は 95,600tであった。イルメナイト及びルチル鉱石から 回収されるチタン精鉱についてのブラジルの生産量は 僅かである。現在操業中の鉱山は、National Titanium Dioxide Company Ltd.(Crystal)が所有する Guajú 鉱 山(Paraíba 州)、並びにブラジル原子力産業公社(INB) が所有する Buena 鉱山(Rio de Janeiro 州)のみである。 最も重要な鉱山は Guajú 鉱山で、イルメナイトから回 収される二酸化チタンの生産量は、ブラジル全体の 88%を占める。ルチルから回収される二酸化チタンに

関しては、INB のシェア(30%)が大きい。

Minas Gerais 州の Fosfértil 鉱山では、リン酸に随伴 する副産物としてアナターゼが生産される。アナター

ゼ鉱石中の TiO2の平均品位は 14.7%である。生産され

るアナターゼの全量は将来の利用のために備蓄されて いる。

Guajú 鉱床はイルメナイト及びルチルの埋蔵量が最 大の鉱床である(97%)。Paraíba 州の Joao Pessoa か らおよそ 16km 離れた Mataraca の南緯 06°29′、西経 34°58′に位置する。この鉱床は砂鉱に含まれる重鉱物 の平均品位が 3.3 〜5%(粗鉱)の堆積性鉱床(2次 生成)である。鉱山の総面積 1,200ha、マインライフ 12 年と推定される。2007 年は粗鉱量 12.8 百万tを出 鉱した。同鉱山で回収された金属鉱物は以下のとおり である。 ・イルメナイト精鉱:129,100t ・ジルコナイト精鉱:23,100t ・ルチル精鉱:800t

13. バナジウム

ブラジルでは現在、バナジウムは生産されていない。 13-1. 開発プロジェクト ●Maracásプロジェクト Largo Resources 社は天然資源の探鉱・開発事業を 手掛け、トロント証券取引所に上場するカナダ企業で あ る( コ ー ド 名:LGO)。Largo Resources 社 は、 Bahia 州に賦存する Maracás バナジウム・PGM 鉱床の 探鉱後期プロジェクトを進めている。同プロジェクト は、Largo Resources 社 の ブ ラ ジ ル 子 会 社 Largo Minraçao Ltda. が実施しており、同社は Maracás 鉱床 を獲得できるオプション権を有する。図 13-1 に本プロ ジェクトの位置図を示す。

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) プロジェクト(鉱区)はブラジル北東 Bahia 州の州 都 Salvador 市の南西 250km の大都市 Maracás に位置 する。Maracás 市街地へは、Bahia 州の湾岸幹線道路か ら連絡する舗装された支線道路を通りアクセスできる。 鉱 区 の 総 面 積 は、2,000ha で、DNPM 870134/82 鉱 区及び DNPM870135/82 鉱区の2鉱区から構成される (図 13-2)。これら鉱区はどちらも東西 2,500 m、南北 4,000 mの長方形をなし、南北で隣接している。鉱区の 中心は南緯 13°41′、西経 40°40′である(UTM 座標に よるゾーンは 24L、当地域に利用される Datum(測地系) は Corrego Alegre)。 プロジェクトの進展経緯は以下のとおり。 ・1984 年に CBPM は、Odebrecht グループと JV を開 始 し た。 設 立 さ れ た JV 会 社 Vanádio de Maracás Ltda. は、バナジウムを含むチタン磁鉄鉱鉱床の探鉱、 鉱山開発、製錬所操業の実施権を取得。 ・1990 年代初頭、Vanádio de Maracás の 93%権益を 所有していた Odebrecht グループは、鉱山、製錬及 び販売の専門家を確保するため、CAEMI Mineraçzao e Metalurgia S.A.(以下“CAEMI”)と 50:50 の JV を 再構築した。

・2006 年に Largo Resources 社は、Vanádio de Maracás

Ltda. から Maracás プロジェクトの 90%権益を譲り 受ける契約を Odebrecht 社及び CAEMI と締結した。 Largo 社は、計 10 百万 US$を3回に分けて支払い、 取引きを終えるまで鉱区を良好な状態に保つという 条件に合意した。 Maracás プロジェクトが対象とするバナジウム鉱床 は、Bahia 州の南中央部に分布する Rio Jacaré 貫入岩 を 母 岩 と す る。Rio Jacaré 貫 入 岩 は 始 生 代 Sao Francisco クラトンに胚胎するが、この地域のクラトン は Contendas-Mirante 岩体、Gaviao と Jequiré の両ブ ロックから構成される(図 13-3 参照)。 Rio Jacaré 苦鉄質・超苦鉄質貫入岩はそのほとんど が班れい岩で、幅平均 1.2km、傾斜 70°E で、ほぼ南北 方向に走向延長約 70km の線状構造をなして分布する。 しかしながら Rio Jacaré 貫入岩は、東西を断層で境さ れ て お り、 そ の た め Jequiré ブ ロ ッ ク と Contendas-Mirante シーケンスとの接触はテクトニックなものと考え られる。 図13-2. Maracásバナジウム・プロジェクト:鉱区図 (出典:Largo Resources)

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) CBPM による Rio Jacaré 貫入岩の探鉱は 1980 年の 地質調査期間中に開始され、Maracás 鉱区内のバナジ ウ ム に 富 む チ タ ン 磁 鉄 鉱 鉱 化 帯 が 発 見 さ れ た。 Maracás 鉱区の主要岩体である Rio Jacaré 貫入岩は北 から南へ、走向延長8km にわたり追跡できる。主要 なバナジウムに富む磁鉄鉱鉱化帯は、南から北方向へ 分 布 し、Gulçari-A、Gulçari-B、Sao José 及 び Novo Amparo の 4 鉱床が確認されている。Rio Jacaré 貫入 岩は、走向 N20°E、傾斜 70°W である。 Maracás プロジェクトは、27 年以上にわたり、物理 探査、トレンチ調査、ボーリング、地質調査、鉱床評価、 岩石組織調査、鉱山・製錬設計、及び経済分析を含む様々 な追加フェーズの調査並びに経済評価が実施されてき た。これら長年にわたる調査で、Maracás 含バナジウム・ チタン磁鉄鉱鉱床は、他のマグマ型含バナジウム磁鉄 鉱鉱床に類似した地質環境に賦存することが確認され た。 Rio Jacaré 貫入岩は、超苦鉄質・苦鉄質層状貫入岩 体で、上部に輝岩・班れい岩層を含むリズミカルなク リ プ テ ィ ッ ク・ レ イ ヤ ー リ ン グ が 特 徴 で あ る。 Maracás のバナジウムはチタン磁鉄鉱と関係するが、 同鉱床の主要酸化物相は、チタン磁鉄鉱で、次がイル メナイトである。磁鉄鉱は粒子状で産する。また細粒 磁鉄鉱も珪酸塩中に包有物として産する。この磁鉄鉱 は、輝岩のウラライト化及びかんらん岩の蛇紋岩化の 後に2次変質鉱物として析出した。 確定埋蔵鉱量 17.26 百万t、V2O5品位 1.44%で白金 族について、Pt 品位 0.21g/t、Pd 品位 0.09g/tの値 を示す。FS(NI43−101)では確定埋蔵量 13,079,000t、 V2O5品位 1.34%と計算された。表 13-1 に 2008 年8月 12 日付けで発表された埋蔵量を示す。 図13-3. Maracásバナジウム・プロジェクト:広域概略地質図 (出典:Largo Resources) (出典:Largo Resources) Reserve

Classification Tonnes (VGrade2O5 %)

Contained Vin ferrovanadium

(tonnes)

Proven 7,341,000 1.28 33,451 Probable 5,738,000 1.42 29,050 Total Mineral Reserve 13,079,000 1.34 62,502

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ブラジルのレアメタル資源(第三回) Largo Resources 社によると、鉱床は地表に露出し て い る た め 露 天 採 掘 が 可 能 で あ る。 ず り 発 生 量 は 29,108,000t、平均剥土比は 2.23:1と予測される。 当鉱山で使用される採掘技術は従来の穿孔、発破、 積込み、運搬作業であり、鉱石の希釈や損失を最少化 するため、また、鉱石とずりをトラック上方から積込 み可能とするため、切羽ベンチ高を5mとしている。 発破孔からの鉱石とずりのサンプリングは、品位管理 のため継続される。作業は3シフト制で 365 日・24 時 間無休で行われる。給鉱する鉱石の平均品位は 1.94% であるが、最初の8年間に最も高品位の鉱石を給鉱す る計画である。露天掘鉱山としてのマインライフは、 事前に剥土処理を行う1年間を除いた 13 年と予測され るが、高品位鉱石の処理の後、引続き低品位鉱の処理 が計画されており、それによりマインライフが更に 10 年延長される見込みである。 Largo Resources 社では更なる深部鉱床開発のため、 第2フェーズとなる鉱山拡張計画も期待している。同 鉱山は FS の経済評価が良好であることから、五酸化 バナジウム価格 3.40 US$/lb をベースに設計された。 処理工程はフローシート(図 13-4)に示すとおり粉砕、 磁選による濃縮、焙焼、リーチング、沈殿、そしてフェ ロバナジウム生産となる。鉱石処理量は年間 581,000t、 バナジウム回収率 71.6%、マインライフは 23 年と算出 された。投資総額は約 270.6 百万 US$に及ぶ。生産さ れたフェロバナジウムは Glencore 社に販売される予定 である。 図13-4. Maracásバナジウム・プロジェクト:処理工程フローシート

14. ジルコニウム

ブラジルの 2008 年ジルコニウム生産量は 31,000tで、 世界シェア 2.3%(第 6 位)である(出典:USGS)。埋 蔵量は 2.2 百万tで、世界シェア 4.3%(第7位)であ る(出典:USGS)。 ブラジルの公式なジルコニウム埋蔵量(ZrO2及び ZrSiO4)は 5.3 百万tとされる。ジルコニウムは沿岸の モナザイト質砂鉱(ジルコナイト)とジルコンを含む 鉱石がバテレアイトである別の鉱床タイプから生産さ れる。酸化物とケイ酸塩として生成された鉱床はカル ダサイトと呼ばれる。ジルコニウムは Amazonas 州、 Bahia 州、Minas Gerais 州、Paraíba 州、Rio de

Janeiro 州及び Tocantins 州に偏在する。

2006 年のジルコニウム精鉱の生産量は 26,512tであ った。2007 年と 2008 年の生産量は同レベルの 31,000 tであった。国内で生産されるジルコニウムのほとん どは Millennium Chemicals do Brasil S.A. が所有する Paraíba 州 Guajú 鉱山で生産され、その割合はブラジ ル全体の 83%を占める。残り 17%はブラジル原子力産 業公社(INB 社)によって生産される。Minas Gerais

州の Cia. Brasileira de Alumínio(CBA)は品位 ZrO2

60%のカルダサイトを生産する。これらの生産物は全 て貯鉱されている。

(2009.7.22) (出典:Largo Resources)

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レポート

ブラジルのレアメタル資源(第三回)

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参照

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