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VerpackungsordnungundMarktwirtschaft 90

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(1)

リサイクルの制度化 :公共的ごみ処理から市場化への転換

9 0

年代日独容器包装リサイクルの実験をめぐって

Ve r pac ku ng s o r d nu ngu ndMa r kt wi r t s c ha f t

隆 弘

ONO.

Takahiro

Ⅰ、は じめに :循環経済のプロ トタイプとしての 包装政令

、9 0

年代の リサイクルは成功 したか ? (1)包装 リサイクルの仕組みと

DSD ( 2 )包装 リサイクルの成果

Ⅲ、DSDに対する批判的論点

(1

)DSD

による包装材の抑制 ・軽減効果

( 2 )集団的引き取 りシステムとしての問題 ( 3 )DSDの社会的費用 :縁マークの効率性 と運

営費用の高 さ

( 4 )

市場競争秩序の維持 と促進

( 5 )

リサイクル方法の再考

Ⅳ、むすぴに リサイクルと市場秩序 との両立 に 向けて

Ⅰ、は じめに :循環経済のプロ トタイプとしての 包装政令

1 9 9 1

年 に ドイツで制定 された包装政令 は

、1 9 8 6

年 「廃棄物の発生回避及び処理に関する法律」第

1 4

条にもとづき、従来の焼却 ・埋立 という 「処分」

中心の廃棄物対策か らリサイクル型への具体的転 換を図るはじめての政令であり、循環経済モデル のプロ トタイプといわれる。本誌に邦訳掲載 した

St audt

論文がいう 「廃棄物政策 な らびに経済 と 社会に関わる大実験」のはじまりであり、現在 ま での品目ごとに多様化する リサイクルシステムの 構成内容に決定的な影響を与え、全体の議論 を左 右 してきた。

9 0

年代前半までは、先行 した包装政令に倣 って、

その他の品目において も一連の引き取 り義務政令 の具体化を通 して リサイクルの制度化が実現す る 予定であった。 しか しなが ら、包装 リサイ クルの

経験‑の反省が

9

0年代の後半か ら政令に依拠 しな いで、経済界の自主的な取 り組みである自己責任 手法を積極的に活用するような方向への政策転換 をもたらし、 ドイツ型循環経済の具体化 は品 目ご との事情 に応 じた多様なあり方が模索 されるよ う になってきた1)

本稿の課題は、 シュタウ ト論文に導かれながら、

9 0

年代の リサイクルについての議論の中心をな し た包装材 リサイクルの議論を検討することによっ て、今後の リサイクルの課題 と展望を描 くことで ある。

Ⅱ、

9

0年代の lJサイクルは成功 したか ? (1)包装 リサイクルの仕組みと

DSD

循環経済を目指 した

9 0

年代の政策転換 は、基本 的に次のふたっの課題に集約 して理解することが できよう2)0

ひとつは、エン ドオブパイプ (一方通行)経済 か ら循環経済への転換をどのように図るかとい う

ことである。

包装政令によっては じめて 「生産物責任」 の原 則が法 に組み入れ られ、それ以来、包装材 の製造 者や流通業者 は製品のライフサイクル全体につい て責任をもっ ことになったが、廃棄物の市場‑の 帰還 と再組込をはかるには、具体的には各品 目別 に事業者 に無償での 「引き取 り義務」を課すかた ちで進展 してきた。

3

種の包装材のうち輸送用包 装 と再包装の場合 は、販売者 自身による回収 ・再 利用が可能であるが、販売用包装の場合は、個 々 の事業者が自分で引 き取 るのは困難で且っ非効率 的で もあるので、回収率 とリサイクル率の目標値

‑ 1 6 3‑

(2)

小野 隆弘

<表 ① リサ イ クル 量 フ ロー 証 明

1 998

年 >

巨 サ

イク

ル量

ガラス 1 2.965595トン l 2704.859トン I 84

3 . 0 5

9トン L

1 4 1 5 . 5 0 2

トン プラスチック 1 516879 ( 600.015トン

I

混合材

L 5 7

5487トン 344962トン スチィール 1 324.947トン I 374.873トン

ルミ J 37458トン l 43343トン

t

l

5,263.425ト.

l

5.g314トン

91r̲arlヒPuaJesSy!IerTlihjaL1999

〔出典〕DSD,http:

<表 ②

D SD

リサ イ クル 実 績 表 >

1 998

1 997

1.売 上 げ収 入

42

億マルク

42

億マルク

94.7Kg

(

1 991

年 )

2.

処 理 .リサ イ クル 費 用

39

億 マルク

40

億マルク

3.

年 次 決 算 1

31 70

万マルク 1

970

万マルク

4.

従 業 員 数

375

357

5.

回 収 包 装 材

562

2525

?

561

8445

一 人 当 た り

75.8Kg 73.7Kg

〔出典〕DSD,a.a.0.

を設定 し、その達成を条件 として第三者‑の委託 を承認 した。そこで、事業者の共同出資によ って

DSD( DualSys t e m De ut s c hl and)

が設立 さ れ、収集か ら再商品化 に至 るすべての リサイクル 過程を全国的に一手に代行することになる。

DSD

は政令制定以前 の

1 9 9 0

9

月2

8

日に既 に 設立 され、現在、約

6 0 0

企業の株主、

1 8 0 0 0

弱 の契 約企業か らなる、非上場の民間非営利企業である。

リサイクルの市場への組み込みという循環経済 の 課題 にとって重要なことは、

DSD

が事業者集団 による自主的な引き取 り義務履行のための組織 で あり、販売用包装材を リサイクルするための代行

機関であるという集団的プール制の性格を もつ点 である。我が国の場合、指定法人である日本容器 包装 リサイクル協会が

DSD

と類似の役割を担 っ ている。

第二 に、従来の自治体 による公共的なごみ処理 サー ビスか ら民間の自己責任 による廃棄物処理 ・

リサイクルの市場化 ・民営化への転換を目指 して いることである。

リサイクルが公共的 ごみ処理か ら離れて事業者 責任 による引 き取 りを介 して民間の市場での取 り 組みに移 るにつれて、行政の論理である自区内処 理か ら広域的な技術 と経済的合理性が当然追求 さ

‑1 6 4‑

(3)

れることになった。わが国以上に明確に、処分 ご みは公的処理、 リサイクルごみは民間の自己責任

という二元的役割分担が貫かれている。

他方で、

DSD

は市町村の公共的 ごみ処理 との 調整義務を法的に課せ られ、その分全国的にみれ ば地域 ごとの多様な回収 システムが存在すること になっている。

( 2 )

包装 リサイクルの成果

包装 リサイクルの制度が進展 したが、果た して その成果はみ られるのか。 この点でわが国の現状 と対比 した場合、 ドイツの循環経済モデルはデー タとしては著 しい成果を示 してきた。

ほんの

8 0

年代末いや

9 0

年代当初までは、 ドイツ で もごみ排出量の急増 と埋立地の逼迫 という古典 的な処分の限界が問題であった。 ところが、近年 全国的にも、また各州なり各都市の続 汁をみると、

処分 ごみの減少 とリサイクル向けごみの増大傾向 が共通 にみ られ、 ここ数年来はごみ不足 と埋立地 等の過剰な処理能力が報告 されるまでに至 ってい る。 しか も、 この趨勢 は続 き、

Pr ognos

社 によ れば

、1 9 9 5

年現在の都市 ごみの総排出量 は年

3 5 6 0

万 トンだが

、2 0 0 5

年に約

2 3 0 0

万 トン

、2 0 1 0

年 には

2 1 0 0

万 トンになるとごみ排 出量の継続的な減少が 予想 されるという3)

また、包装材の リサイクルに限 ってみて も、

3

種類の包装廃棄物のうち再包装材 は

9 0%

以上が削 減 され、

DSD

が取 り扱 う販売用包装材 は

8 6%

回収を達成 し

、1 9 9 1

年 まで一貫 して急増 して きた 包装材の生産量 は

1 9 9 5

年までに約

9 0

万 トンの減少 に転 じたといわれる

DSD

は、本年度

( 1 9 9 9

年)

5

3

日に改正後初の

1 9 9 8

年 「リサイクル量 フロー 証明

( Me nge ns t r omnac hwe i s )

を発表 したが、

その表①4)と<表(

診DSD

の実績表> か ら明 らか なように、例えば一人当た りの包装使用量 は

1 9 91

年 か ら

1 9 9 8

年 の間 に一人 あた りで年間

9 4.

7Kgか

8 2 . 3 Kg

へ と約

1 3 %

減量化 が進展 したと報告 さ れ、また回収率 とリサイクルの目標率 も達成 され てきた。改正以後の算定基礎の変更によって、今 後 は回収率、選別率ではな く、連邦 レベルで計算 可能な リサイクル率のみを採用 してる

DSDに対する批判的論点

以上のような

DSD

の成果にもかかわ らず、

D SD

、Br t i c k

社長 もふれているように、「批判

の集中砲火のさなかにある

」( S. 6 0 )

。 その代表的 な ひ と りが

St audt

で あ り、 ま た こ の 雑 誌

Spe kt r um derWi s s e ns c haf

tの特集 「包装 リ サイクルと廃棄物管理」には

DSD

の問題点 が さ まざまな視点 か ら指摘 されて い る ここで は

St audt

の研究を手掛か りに、 ドイツにおける包 装材 リサイクルの今後の展望を読み解 くに必要 な 限 りで

DSD

に対する批判的論点の在 り様を整理 す ることに努めたい。

(1)D

S

Dによる包装材の抑制 ・軽減効果 まず

、St audt

論文 における<図②包装政令施 行以前における販売用包装材の素材軽減化の事例

> と<図③ 販売用包装材の回収量の推移 :事実 上の回収量 と

DSD

なき場合の予想回収量>で示 され、メディアを通 じて も報告 されてきた包装政 令 による包装材の軽減効果 はどの程度あったのか とい う

DSD

の成果の事実認識 の問題であ る。

St audt

の指摘 は、先 にみた

DSD

の実績報告を 否定 し、あるいは少な くとも非常 に限定的に理解 するものである。図② は、政令施行以前 にすでに 素材の軽減化の傾向がみ られたという指摘であり、

包装材の軽減化の原因は、図(卦にみられるように、

包装政令や

DSD

によるものとはいえないという。

すなわち、

DSD

自体 の 「成功」分 (

2 0 0

万 ト ン)は、既に

DSD

成立以前 にガラス、紙頬 など リサイクルが進展 していた部分 と

DSD

な くて も その後回収が続いた部分 (合計で約

3 6 0

万 トン) を捨象 しなければ判断できないとし、

DSD

の過 大評価を戒めている。

通常知 られてきた縁のマークの効果に対す るこ の批判 は意外 と思えるものであるが、その他 の論 者の評価をまち、今後の実証的な分析を待たざる をえない。

ただ、

DSD

が初期の財政的な危機を脱 し、 リ サイクル率の達成を し、その意味で消費者の信頼

も得て定着 し、 リサイクルが市場経済へ と組 み込 まれて きた現在、ここ数年来の議論の焦点 は、包 装政令の改正の主要なテーマも含め、市場競争秩 序 との調整に向けられて きた。「包装 リサイ クル には未来があるが、それは目標値の管理 によって ではな く、市場によって制御 されることによ って である

」( Hol l e y: S. 7 9 )

。 したが って、以下 はこ の点をふまえて論点を挙げておきたい。

( 2 )

集団的引 き取 りシステムとしての問題

165 ‑

(4)

小野 隆弘

まず、第

1

に問題になるのは、個別的引 き取 り 義務を委託 ・代行する

DSD

という集団的引 き取

りシステム内部の問題である。

集団的プール制に固有な問題 は、その集団的取 り決めが有効に機能するには

DSD

が構成員を代 表 している必要があるということである。つ ぎの 二つの論点が指摘できる。ひとっは、

DSD

と し てまず全体的に負担 した リサイクル費用を、緑 の マークというライセ ンス手数料を通 して、個 々の 素材別 ・事業者別 に事実上の処理費用に適合 させ てい く内部の負担配分ルールが適正 に機能す るか という内部的効率性の問題である。 この点 は

DS

D方式が成功 した最大の原因 といえるが、社会 的 にも評価 され得 るか とい うことになると次 の

( 3 )

に関連す る

つ ぎに問題なのは、

DSD

参加 は義務ではない ので、不参加なままでその恩恵 にあずかるフ リー ライダー (ただ乗 り)がでて くることである。 フ リーライダーの割合は、約

2 5 ‑ 3 0 %(

鷹野

: 3 5

貢)か

1 5 %( SRU: S. 2 2 7 .

)程度 と推定 されている。 こ の対策 として、昨年の改正 は、環境 カルテル と し ての

DSD

を容認 した上での

DSD

体制の強化策 をはか った。

DSD

に リサイクルの代行を委託 し た個々の参加企業 に関 しては リサイクル率の証 明 は要求 されないのに対比 して、

DSD

不参加企業‑

「自己処理業者」に関 して は、法定 リサイクル率 の証明を義務づけ、独立の鑑定人 による確認 を要 求 している。 この改正の影響 はさっそ く現れ、

1 8 0 0

社 に及ぶ新規契約企業が出現 L

DSD

は改正

による 「第一の効果」 と歓迎 しているム

( 3 )DSD

の社会的費用 :緑 マー クの効率性 と運 営費用の高 さ

1

次的には

DSD

集団内で負担 された リサイ クル費用 も、製品価格への転嫁を通 して社会的な 負担配分が行われる。<図④

DSD

の年間社会 的費用

:DSD

の年間費用 は企業 と最終消費者 に とって総額約

9

0億マルクになる> は、 この点 への

St audt

の分析結果であ るが、最近 の

DSD

批判 の主要論点であるその高 コス ト構造を消費者の視 点か ら明 らかに しようとするものである。 リサイ クルの成否を評価す るには、法定 リサイクル率 の 達成や リサイクル量の拡大だけにによっては十分 に評価で きない。 リサイクルは万能ではな く、 リ サイクルされるのは回収分の約

7 0 %

で、それ以外

3 0 %

は焼却 か埋立 に回 され るとい う

St audt

指摘 は、集団的引き取 りシステムが リサイクルの 行 き過 ぎをまね き、

DSD

が環境保全の効率性 を む しろ損なうことになる、 とリサイクルの根本的 な限界 と問題点をっいているしか も、

DSD

リサイクル費用 は回収率の増大 につれて加速的 に 上昇することによって、エコロジー的に適正 で、

かっ経済的に効率的な回収 ・リサイクルの見極 め の重要性が強調 されている。

したが って、 リサイクルが成功するには、事業 者責任を原則 にする ドイツにおいて も、 ごみの排 出に係わる消費者や行政の経済的負担を越えた協 力が不可欠である。 とりわけ消費者 は 「高 い分別 回収の意欲」を示 し、貢献度 も大 きいが、その分、

みえない形で社会的費用を支払 っている。 この選 別、洗浄、保管、輸送等にかかる費用の具体的な 数値 自体の算定方法についてはなお多様な検討 の 余地が残 るが、社会的費用の分析 と評価が循環経 済 に向けた リサイクルシステムを構築するための 不可欠の前提作業 と考え られる。

( 4 )

市場競争秩序の維持 と促進

市場秩序 との両立 という本来的な課題 は、特 に 集団的引き取 りシステムの外部 との関係 において 著 しくあらわれるが、廃棄物処理市場 と自治体 の 公共的な処理 との関係 に区別 して整理 してお く。

①廃棄物処理 ・リサイクル市場

DSD

は全国的に唯一の回収 システムとして処 理サー ビスに対す る需給を独占 している。原理上 は、誰 もが広域的な回収 システムを構築できるが、

事実上 は目標値を達成するためにひとつのシステ ムに集中す ることが必要 になるか らである。 もち ろん、

DSD

は包装材の回収 と リサイクルを代行 する調整機関であって、自らはごみ処理 ・リサイ クル業の経営を本業 とはしていない。 しか し、 リ サイクル ・再生品市場では、

DSD

だけが リサイ

クルの引き取 りと保証を実行できるし、従来 か ら

接点ゼロ」 といわれ、 リサイクル保証会社

( Gar ant i e ge

b

e

r)‑の無償での回収包装材の提供 をお

こなってきた。

より大 きな背景 としては、 リサイクルの市場化 によって、

DSD

への廃棄物処理業の参加をは じ め廃棄物処理市場 における集積が進展 して きた こ とが挙げられる。廃棄物処理産業では

9 0

年代初 よ り企業合併が急増 し、電力業か らの参入 と自治体

‑ 1 6 6‑

(5)

によるごみ処理経営の民営化や民間 との共同経営 などによって集積が進展 して きた

( Be nz l er: S

.

4 5;

Rut kows ky: S. 4 7 9 ‑ 4 8 1 ; Sc hl ut e r: S. 5 5 ‑ 5 6 )

1 9 9 3

年現在で

3

大企業の売上げ額での集 中度 は

2 0

%弱で、

1

0大企業の場合 は約

3 5 %

と算定 され、卸 売業 よりは高いが製造業 よりは低 いと評価 されて

いる

( Be nz l e r: S. 4 3 ‑ 4 4 )

0

改正で導入 された対策 は、まず 「接点 ゼ ロ」 を 解消 させることであ り、その上で、回収包装材 を 保証会社 に市場競争条件をふまえて販売するため の公開入札 による競争促進であ った。 しか し、改 正 によって、イノベーションを促進するような公 正な市場競争が直ちに復元するとは期待 されて い

ない5)

② 自治体 の公共的サー ビスとの調整

リサイクルの市場化 ・民営化 といって も、調整 義務 の存在 によって処理業者 は自治体の合意がな ければ回収 システムを構築できない。 この 「部分 的」民営化の結果、地域 ごとに多数のさまざまな 回収 システムが形成 されるとともに、地域独 占に おいて不透明な協働関係が残 されて きた

。1 9 9 3

7

月までに、

DSD

5 4

4の地域 と業務契約 を締 結 し、そのうち

3 7 5

地域 で は民 間の企業 な らびに 企業連合 と

、6 5

地域では民間 と公共 との連合休と、

1 0 4

地域では、処理義務 のある地域 自治体 との協 定 にな っている(

St audt 9 7: S. 2 8 )

0

従来か らの公共的 ごみ処理サー ビスを担 って き た市町村 と

DSD

との調整義務 は、改正案で は放 棄す る案 も提案 されたが、自治体側の強い批判 も

あ り、調整義務を維持 す ることにな った6)。 その 代わ りに、処理処分事業の競争受注 は民間 との競 争入札条件をふまえた公開入札を要請す ることに な った。広域的に展開す る市場化の論理 と地域 の 公共的関与のあ り方 との関係 はなお大 きな課題 と

して残 されている。

(5)リサイクル方法の再考

St audt

は、<図④ ごみ焼却 の限界費用 は変 動が少ないのに対 して、

DSD

における限界費用 は リサイクル割合が増大す るにつれ、急激 に上昇 する>を示 し、「経済 的 にみて リサイ クルが意味 あるのは、約

6 5 %

であ る (誤差 は上下 に

5

%)0 この数字 は、包装政令がな くて も分別回収 され、

素材的に リサイクルされ うる量をわずか

1 5 %

超過 す るにす ぎないのである。残 りの小型の包装 や混

合素材の包装に対 しては焼却がより経済的な代替 策 となる

」( S. 7 8 )

と、 リサイクル方法 の再考 を求 めている

ドイツの リサイクル方法についての理解 は、K

r. G.

4

条の基本原則 :廃棄物処理の ヒエラルキー の指示 と、素材的 リサイクルとェネルギー リサイ クルの規定、

Kr. G.

5

条 の基本義務、

Kr. G.

6

秦(2):エネルギー リサ イクルの条件 であ り、焼 却のための前提条件の規定によって原則的に規定

されている7)0

リサイクル方法の再考を促 して きた議論の背景 にあるのは、まず、プラスチ ックの処理問題で あ り、また焼却機能の意味変化である。廃プラスチッ クの リサイクル方法 として高炉への還元剤 として の利用をは じめ新技術 の開発が加速化 して きた こ と、及び焼却の機能が発電等 との コ‑ジェネ利用 によって複合化 して きたことのなかで、 リサイ ク ル方法の決定については前 もって確定的な結論 を 引 き出す ことが困難 になっている。

改正では、プラスチ ックの法定最低 リサイクル 率の規定で、その

6 0%

6

割 は素材的 リサ イクル を要求 し、残 り

4

割 にエネルギー リサ イクルを も 認 めたが、「肯定的に評価 され るべ きは、 プラご みの場合、素材的 リサイクルだけでな く、 エネル ギー的利用が認知 された ことである。それに対 し て、材料的利用の最低値が確定 された ことが意味 があるかどうかは疑わ しい。その評価 は、 エ コバ ランス分析だけでは不十分で、国民経済的に総合 的なコス トベネフィット分析 においてのみ可能 で ある

。 」( Hol l e y: S. 7 9 )

。ヘ ッセ ン州

Lahn‑ Di l

l 区方式 は、軽微 なプラスチ ック、複合財を混合回 収 ・焼却 し、エネルギー回収 している。

lV、むすぴに リサイクルと市場秩序 との両立 に 向けて

以上、近年注 目されて きた

DSD

がかかえ る問 題群を列挙 して きたが、包装 リサイクルとい う

9 0

年代の主要な舞台での循環経済の結果 は、

DSD

体制の 「成功」にもかかわ らず、また政令 の大 き な改正を経 たに もかかわ らず、なお多様な問題 を 抱えているといわざるをえない。 「政策 当局 は明 らかにこれまでの失敗か ら多 くを学ばなか ったの であ り、 したが って、政令の改正では競争促進 の 口実、例えばごみ処理サー ビスの競争入札への義

167 ‑

(6)

小野 隆弘

務づけが導入 されたが、結局現行の制度を維持強 化するだけにな っている

」( St audt: S. 7 8 )

0政策 当局 は、上位 目標を設定 したが、それを達成す る ための方法 は提示 していない。改正 も、大 きな進 歩 にはなっていない。せいぜい行政的規制の従来 か らの誤 りが深刻 な ものではな くなった程度 にす ぎない

」( Hol l e y: S. 7 9 )

0

本来、廃棄物政策の役割 は市場競争 との関連 で みると、一方で、市場外での公共的処理の限界 と リサイクルの市場への再組み込み と、他方で、 そ の際における市場競争の活用 という相互 に対抗 し あう二重の役割 を課題 として担 って きたと言え よ

現在 までに、

DSD

方式がその他の リサイ クル 制度 に直ちに適用 されている訳ではない。む しろ、

DSD

の経験をふまえたが故 にこそ、 リサイクル は品 目ごとに多様 な制度化が進 め られて きた。独 占的な引 き取 りシステムを回避するような リサイ クルシステムの構築が試み られ、政令 に依拠 しな い、業界の自主的な取 り組みである自己責任措置 を活かすような方向が優先 されている。 しか しな が ら、 リサイクルと市場競争秩序 との両立 とい う 課題 は今後 もますます重要な意味を もってきて い

るのである。

註 :

1)政策手法 としての自己責任の意味について は、

拙稿を参照 されたい。

2 )

循環経済の手際 よい整理 は、

R6mer/Fel d

参照。他 に、容器包装 リサイクルにつ いて は

Ems l ander

Rut kows ky

SRU

を、法制度

の説明 としては、松村、福田をみ られたい。

3 ) SRU: 1 7 4 。

廃棄物分野における連邦統計 は遅れ ている。

4 )DSD

ホームページによる。 リサイクル率 と し ては、まず、

DSD

によって保証 された リサイ クル量 ‑ライセ ンス提供量が報告 され る。

1 9 9 8

年 は、緑のマークによって ライセ ンスされた以 上の包装材が リサイクルされた。 このライセ ン

ス以上の リサイクルで特 に著 しいのは、紙類 と プラスチ ックである。その基本的原因は、依然 として ライセ ンスされない包装材が

DSD

に流 れ込んでいることである。

5 )

ドイツ廃棄物処理 ・リサイクル業 における中堅 企業団体である 「連邦再生原料 ・処理事業 中央 連盟

( bvs e)」

事務局長 ギ ュ ンタ‑氏 の

D SD

体制への批判的論調をみ られたい。

6 )

例えば、 ミュンヘ ン市 は改正草案 における調整 義 務 撤 廃 の 提 案 を 厳 し く批 判 して き た

( Landes haupt s t adt

参照)0

7)ドイツの リサイクル方式 は、以下のような区分 を定義 しているが、エネルギー リサイクルのた めには、①個々の廃棄物の熱量

1 1 , 0 0O kj /kg

②燃焼効率が少 な くとも

7 5%

など厳 しい条件が 付 けられている

( Kr . G.

6

( 2 ) )

st of f l i cheVer wert ung

(素材的 リサイクル) マテ リアル ・リサイクル (広義)

‑ wer kst of f l i c h

(材料的 リサイクル) マテ リアル ・リサイクル

rohst of f l i c h

(原料的 リサイクル) ケ ミカル ・リサイクル

ener get i sc h

エネルギー ・リサイクル

Ther mi s cheBehandl ung

(熱的処理)

サーマル処理

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参照

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