• 検索結果がありません。

フランス学派に.おける「地域」について  

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "フランス学派に.おける「地域」について  "

Copied!
22
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

554   一一 ぶ0・−  

研究ノート  

フランス学派に.おける「地域」について  

石  原  照  敏  

ま え が き   

地域ないし空間が,今日はど盛ん軋研究されるようになった時代はない。今日,地域な   いし空間は,その経済的側面との関連匿おいて考えてみてこも,経済地理学と地域経済学と  

によって・,ますます盛ん軋研究されつつあるというこ・とができる0ところで,地域研究に  

は,解明すべき,いくつかの問題点があるが,そのうち,重要な問題点の−でつは,地域の   概念ないし地域へのアブロ−サの鱒方に・おいて,経済地理学と地域経済学とのあいだに,  

あるいはまた,経済地理学の諸学派のあいだに.,どのような差異があるのであろうかとい   う点である。このような問題へのアブロー・チが必要であると筆者が考えるのは,いうまで   もなく,セクショナリズムを助長せんとするためではなく,地域研究を実際に.行ないつつ   ある隣接科学たる経済地理学と地域経済学とのあいだや,経済地理学の諸学派のあいだに  おける地域概念の差異や地域へのアプロ・−チの仕方の差異を認識したうえで,はじめで,  

地域研究における経済地理学と地域経済学との,また経済地理学の諸学派のあいだの奥の   協力への見通しが明らかになると考えられるからであり,必要であれば,それぞれのあい   だの地域研究における接近が可能であると考えられるからであり,経済地理学に‥おける地  

域研究のあり方に関する見通しがえられると考えられるからである。   

このような問題の解明は,もとより′,筆者のよくなしうるところでほないが,小稿で   は,フランス学派における地域概念や地域へのアブローーチの仕方を細介しながら,上記の  

問題点の解明に.対して,筆者のおよぶ限り,接近せんとするものである。   

筆者が小塙で地域経済学というのほ,フランスのぺルーー・・プーードグィ・ユ・による地域経済   学のことであり,地域経済学一・般を指差すわけではない。小梅で筆者が,ぺルー・プ1−・ド  

グィユ・の地域経済学をとりあげたのは,ぺルー・プ・−ドブイ・ユの地域経済学が,フランス  

のみならずフランス以外の国におい・ても注目されているからである。筆者が小稿でとりあ  

げるところの地理学の分野に関するものは,主として,「応用地理学」へ傾斜している汐   

(2)

フランス学派に.おける「地域」について   −βユー   555  

コイヤールの地理学と「応用地理学」を批判して「活動地理学」(geogIaphie active)を   提唱したジョル汐ユやカイセルの地理学である。プラーシュ以来,実証的紅地域研究を志  

してきて,世界的な業績をのこしたフランス地理学における地域研究は,その実証的な地   域研究の伝統を継承しながら,今日でほ,地域開発という現実的な問題に直面して,「応用  

地理学」的な地域研究と「活動地理学」的な地域研究とに分化しつつあるという側面をも   つ。なお,「活動地理学」というのは,経済地理学というタイトルな・つけたものではない   が,その内容をみると,あきらかに,活動的な「経横地理学」ともいうべきものである。  

「応用地理学」紅ついてほ,小稿では,経済地理的な側面のみがとりあげられている。  

Ⅰ地域経済学における空間(地域)につい■て   

カイセルに.よると,フランス地域経済学老に.よる地域経済の研究は,次の三つのグルー   プによって行なわれている。その節⊥・のグループは,「経済空間」(espaces6conomiques),  

「発展の極」(p8lede d6veloppement)の概念に依拠したグループ(FranGOis Perroux,  

トRBoudeville)であり,その第二のグループは,地域経済引算に専念しているグル十プ  

(Pierre Bauchet)であり,その第三のグル−プは,開発の諸問題の研究に偏ったグ)L/  

(1)  

−プ(JosephLaiugie)である。筆者が小稿で問題に.しているのほ,節−・のグループの「経   済空間」,「発展の極」概念であるが,このグループ(以下の叙述でほ,とのグループの  

ことを,ぺルー学派という)に.よって「経済空間」概念が提起されたのは,1949年,ハ−  

(ご)  

プアード大学における,ぺル−・の「経済空間」という講涜に・よっでである。ぺル−は,こ  

(3)   (4)  

の概念をもと紅,1955年,「成長の極」=「発展の樋」の概念を提起している。このはかに,  

ぺルー・は,「主動地域」概念を提起しているが,筆者は,この小稿では,この概念把つI、て 

(1)Kayser.B;LaI畠gion comme objet d′畠tude dela g畠ographie,GeorgelP,   

Guglielmo,R,Kayser.B et LacosteY;La g60graPhie active,1964,pP.337−   

338 

(2)ぺル−の講演の内容は,英文の論文として,QuarterlyJournalof Economics  

(Perroux.F;Economicspace:Theoryandapplications,QuarterlyJou工nalof    Economics,VO164,nOnl,F申・19弧)軋掲服されるとともに,仏文の論文として,   

宜conomieappliquee(PerrouxいF;Lesespaces台conomiques,宜conomieAppliqu畠e,   

nOl,1950)に掲載された。  

(3)Perroux,F;Lanotionde pe・1edecroissance,宜conomieAppliqu6e,nOSl−2,  

1955,Per工OuX.,F;L′6conomie du xx畠me siecle,1964,pp.142−154 

(4)Perrouxは「成長の槌」(pe・1e de cIOissance)と「発展の槌」(P61e de developpe一   

皿ent)とをはとんどシノニムに用いている。   

(3)

第39巻 欝5・6号   556  

−−β2−  

ほふれない。(6)  

1 ぺルーの「経済空間」概念   

ぺルー(コレ−汐コ。ド・フランス教授)は,前述した「経済空間」という論文で,経   済空間ほ,経済的諸要素のあいだに存在する経済的諸関係に.よって限定されると考えて,  

(6)  

次のような「経済空間」の三厩念を提起している。  

(1)計画の内容としての経済空間(espaceそCOnOmique comme contenu de plan)   

企業は,プランの内容として限定された空間をもつ。このプランは,企業と,一方では投   入(input)の供給者,他方でほ産出(output)−の購買者とのあいだに存在する諸関係の集合   体である。貨幣術語,つまり価格と費用紅よって測定された経済距離は,プランの範囲を   こえた条件紅よって決定されて.いる。この空間は,あらゆる地図から免れている。しかし,  

企兼の長は,ある程度,一期間のあいだ,彼の経済距離を自らに与えるものとも考えられ   ている。企柴の封画空間は,この単位の計画や他の諸単位の計画を限定する諸関係の集合  

(7) 体である。  

(2)諸カの場として仁経済空間(espace6conomique comme champde forces)   

この経済空間は,そこから遠}亡、的な諸力(forcescentrifuges)が放射し,そこに求心   的な諸力(forcescentripetes)が引きつけられるところの諸中心(あるいほ諸々の極,  

あるいは諸々の中心foyeI−S)把.よって構成されて−いる。吸引力と斥力の中心であるところ   め各々の中心は,その間有の場をもつ。どんなありふれた空間でも,この点からみれば,  

諸中心の集合の場所であり,諸力の通過の場所である。中心とみなされた企共ほ,遠心的   な諸カと求心的な諸カとを放っている。この過程紅おいて,地形的な影替地帯と関連があ   ろうとなかろうと経済的な影響地帯が決定され挙。フランスにおいては,地形的な影響地   帯は,一つの地域に刻印されているが,その経済的な影替地帯は,すべての大企業の影響  

(8)  

地帯と同じく,地図に.挑戦しているのである。  

(5)筆者は,かつて−,ぺルーの「主動地域」概念妃ついて−,文献紹介を行なったことがある。   

FranGOisPerroux:La firme motrice dans11ne reg10n et、】a r昌gion motrice,   

CahieIS del′Institut de Science Economique Appliqu畠e,S6rie AD,nOl,1961,   

pp1ト67・地域における主動企発と主動地域(石原照敏),経済地理学の諸問題2,  

1966,pp.1−12 

(6)Perrouxn F;Les espaces るconomiques,L′6conomie du xx昌me si畠cle,1964,   

pp‖127−129 

(7)PetⅠOuX」F;ibidい,p..130巾  

(8)Perroux.F;ibid..,pp130L131   

(4)

フランス学派における「地域」について  

−β3・−・  

557  

(3同質的集合体としての経済空間(espace畠conomiquecommeensemble homogene)   

経済空間を限定する同質的諸関係は,諸単位とその構造に関連があるか,あるいは諸単位  

のあいだの諸関係紅関連がある。特定の企琴は,その隣人たるところの他の企業の構造と   多かれ少なかれ同質的な・−地形的にであれ,経済的にであれー構造をもっている○つい   で,企菓は,価格の一定の蛍位が支配しているとこ.ろの一つの空間に属している。・r競争体   制に近い制度に.おいてさえも,各企業は,正確には,競争企業と同じ生産,販売,コス†  

の諸条件を有するものでほないが,諸企業は,同一・の自然距離に位置した顧客に対しては,  

ほとんど同じ条件におかれており,はとんど同じ価格をつけている。逆に,非常に不均等   な費用の条件におかれた企業が,非常に異なった自然距離に.位置した顧客のために,同じ  

価格をつけ・ることがありうる。これらの企業は,ありふれた空間における座標がどうであ  

(9)  

ろうとも,同じ経済空間のなかに存在して:いるのである。   

以上において,われわれは,ペルーの「経済空間」概念を紹介しできたのであるが,次   に,この「経済空間」概念の特徴について考えてみよう。ぺルーの「経済空間」概念の第   一・の特徴は,空間概念を三つ紅分けて.考えていることである。算二の特徴は経済空間概念  

のなかに,「抽象空間」級念を導入したことである。地域経済学¢分野で,経済室際ない   し経済地域の概念に.おいて,ぺルーの経済空間概念と対比すべきものは,レッシュ.の「経   済地域」概念であると思われるので,次に,レッシュの「経済地域」概念との対比におい   て,ペルーの「経済空間」概念の第二の特徴について一考えてみよう。   

ぺルー・のいう「経済空間」が,レッレ.ユ.のいう「経済地域」と類似しているようにみら   れる点は,「経済空間」ないし「経済地域」な構成する中心核の存在を認めているという事   実である。このことは,ぺルーの場合に.は,前述した「諸カの場としての経済空間」の説   明をみると明らかに認められるし,レッシュめ場合に.は,彼の著書「経済の空間秩序」(Die  

r去u叫icheo工dnungderwirtschaft)の発行に先立って,1937年に,彼が行なった「Economic  

(10)  

Society」での講演の内容を発表した,「Thenature of economic regions」という英文の   論文において,明らかに認められる。もちろん,中心枚の周囲に構成されている経済領域   についての観念は,すでに,プラ−レユ.によっても見逃されていない。プラ−レユは,広  

(9)Perroux。F;ibid.,pp131−132け  

(10)L6scb‖ A;The natuIe Of economic regions,reprinted from the Southern   

EconomicJournal,VOl・5.nO.1.1938,pp..71−78(Friedmann Jand Alonso 

W;Regionaldevlopment and planning,1964,pP 107−115) 

(5)

第39巻 第5・6号  

・−g4−  

558  

大な空間を−つの経済領域(domaine6conomiq11e)に結合する必要に応ずる唯−・の絶   たる都市が,いたるととろに,その痕跡をとどめていることを,アメリカ合衆国の例をひ  

(11)  

きながら,述べているのである。だから,ここで問題になるのは,中心核の周囲に構成され   ている経済空間のなかに貫徹しているメカニズムが,ぺルーによって,どのように考えられ  

〈12)  

て・いるかという点である0レッシユが,この点を,立地の{般的均衡を通じて理解し年の  

(13)  

に対しで,ぺルーほ,立地の【戯的均衡,とくにその静態に.ほ批判的であり,ぺルーは「近   代数学や近代物理学によって引き出された抽象塁間(espace abstract)概念の経済科学  

(14)  

への拡張が満足すべきやり方でなされていない」として,経済空間概念のなかに,「抽象空   間」概念を導入したのである。ぺルー・紅よれば,空間とほ,それ自体を限定する抽象的諸  

関係の集合体である。それ故,事物を限定する抽象的諸関係のシステムと同数の空間が存   在することになる。ペルー紅よれぼ,これらの抽象空間ほ,ニつあるいは三つの座標によ   る一つの点あるいは一つの事物の局在催とほ遺接の関係なしに,諸問題に応ずる諸関係の   集合体である。ぺル一に.よると,こ.の「抽象空間」は,もともとフランスの数学者FIるchet  

(工5)  

によって使われた概念であり,べクI・ル塞問とか位相空間のようなものである。   

云 ベル−の「成長の極」の概念   

先に述べたよう紅.,ペルーは,彼の「経済審問」の三概念,とく紅「.諸カの場としでの   経済空間」の概念をもとに?1955年「成長の極」の概念を提起している。この「成長の極」  

の概念は,空間概念のなかに,成長概念を導入したものである。ぺルーは,成長というも   のを次のように.考えている。ぺルーは,カッセルが,規則的に成長しており,プロ−・のあ   いだの大きさの変化のない経済モデルをあらわしたとし,このモデルが,変化をあきらか  

(16)  

紅し,変化のタイプを分類するにふさわしい理論的器具であると評価している。そして,  

また,ぺルーは,人口,生産,資本が,期間から矧笥へ,正確に同じ大きさで増大し,生   産物,サ・−ゼス,貨幣も同一・の行程を描いているが,フローーは構造の変化もなく,波動も   なく増大している拡大循環のモデルを,シェ.ムぺ一夕−がつくったことを認める。そし    ul)Vidaldela Blacheい P;P工incうpes deg60graphie humaine,1921,pl・293 

仏力 L6sch。A;Die r餌皿1icheorくhung derwirtschaLt{ Theeconomicsoflocation・   

translated by William‡‡.Woglom 1954,p94  

u3)Perroux‖ F;La firme motrice dansla r占gion etla r色gion motrice,Cahiers    del′Institut de Science豆conomique Appliquee,S仝rie AI)nOl,】961,p154 

(14)PerrouxlF;Lesespaces6conomiques,OplCit ,Pu125   u5)PerIOuXh F;ibid‖,pp125−128 

u6)PerIOuXF;La notionde p61edecroissance,OpハCit ,pp 142−143 

(6)

559   フランス学派に.おける「地域」について  

一一∂笛−  

てタ ぺルーは,大きさや波動の変化のない成長が,構造変化波主臥進歩を理解し,分類  

(17)  

するための道具であると評価している。   

しかし,ぺルー・ほ,経済の成長は,このようなモデルによっては示されないとし,構造   変化の局面の一つは,産裳の出現と消滅常,継起的な期間のあいだにおける産米の総生産   物のフロ−・におけるさまざまな産業の,不定の大きさに,また同じ期間や継起的な期間の  

(18)  

あいだにおける異なった産業の異なった成長率にあると考えている。そして,ぺル−は,  

国民経済の構造における変化の他の一つの局面ほ,産業(あるいは産米グループ)の成長  

(19)  

の伝播であるとみて.いろ。   

ぺルー・は,成長というものを,以上のように考えたのち,空間概念のなかに,この成長   概念を導入し,「成長の極」(p61e de cIOissance)を,次のように.規定している。「ありふ   れてはいるが,動かしがたい事実ほ,成長というものが,いたるところで同時にあらわれ   るものではないということであゃ。成長ほ,不定の強皮をともなって,成長の点,あるい   は極にあらわれて,種々な運河(CanauX)に.よって,そして,不定の強度をともなって,  

(20) 経済の全体に.伝播する」   

ぺルー・の,こ・の概念は,フランスに・おいては,プードグィユ・(現バリー・大学法経学部教授)  

によって継承されるが,ペルー・においては,原理的な意味をもっていたものが,プ−ドグ   イユ・に.おいてこは,地域開発論のなかに・位置づけられることに.なる。プーードグイ、ユは,発展  

の極(p61e de d6veloppernent)とは,工業の立地と結合の現象が,特権的なやり方でひ  

(21)  

きおこされ,地域全体の成長を牽引してゆく場所であると規定している。   

ぺル㌦・の,この概念は,また,ハーレふマンの著書「経済発展の戦略」(ThestIategy   Of economic development)における成長拠点、(growing points)の理論に.影轡を及ばし  

(22)  

ており,ノ、−レユマンは,彼の観点に・,いっそう近いものとして,ぺルー・の「成長の極」  

概念をあげてこいる。そして,ハ−・レ.ユマンは,ぺルーの「成長の極」を「廠によちてひき  

(23)  

おこされた,ある事柄としての成長過程紅関するぺルーの敏感な叙述」として,高く評価   している。  

(用 PeIⅠ・OuX・F;ibid・・,ppい142−143・  

(18)Perro11Ⅹ F;ibidl,p 143 

(19)Perroux F;ibidり,pl143 

(調 Perroux。F;ibid小,l}143 

C21)Bo11deville・J−R.;Les espaces6conomiques,1961,pl97 

C2)Hirschman,A… 0;The stIategy Of economic development,1958,p183.  

鰯 HiTSChmanい A.0;ibid。,p.74 

(7)

560    罪39巻 第5・6号  

−β6−  

3 プードグイ・ユの「経済空阻」概念   

地域経済学の分野では,1960年,イタリアのベラジカーで開催された,経済発展の問題に   ついての研究会議1こおけるプrドゲィユZ)草炭告や,John Meyerの地域経済学に閲すrる調   査において,地域の概念は,同質地域(r畠gionhomogene),分極地域(r6gionpolarisee)あ  

るいは結節地域(nodalregion),および計画地域(rるgion plan)の術語で分析されうるこ  

(別)  

とが認められている。プードヴィ・ユは,彼の着否「経済空間」に・おいて.,この術語を使っ   て,空間の三概念について,次のように説明して.いる。   

プードグイユ・は,経済的観点から,行政にとっても,企巣に・とっても,三つ甲異なった   現実忙対応する三つの基本的な概念が存在するとして,次の三つの概念をあげている。  

(1)同 質 地 域   

同質地域の概念は,もっとも古典的であ畠と同時紅,もっとも単純である。こ.の概念   は,ずっと前から,地理学者,人口学者および経済学者に知られていた。同質地域は,多   かれ少なかれ,均質性(unif0Ⅰ皿混)によっ七特徴づけられており,多かれ少なかれ,同質   的である。同質地域は連続空間と一・致している。この同質地域は,部分均衡の並眉から構  

(25)  

成された静的な世界をあらわしている。  

(2)分 梅 地 域   

分極地域は,地域のさまざまな部分の相互依存によって特徴づけられる。相互依存の概   念は,都市集団の商業放射の観察から生じた分底地域によって描かれる。都市は,農村や   衛星都市群と財を交換する。かくして,地域首都(Capitale r6gionale)の周囲に.,−‥つの   地域が形式される 

な空間ではなく,異質的な空間である。なお,分極地域は,西洋を極としたヨ−・ロッパ分  

(2(i) 擁壁間乞いうような意味をも有している。   

3 計 画 地 域   

計画地域とは,その空間のさまざまな部分が同一・の決定に依存しているところの隣接空   間である。計画空間とは,所与の経済目的を連或するために,一つの官庁−その地域に 

錮 Boudevi11e.J−R・;A survey of recent techniques for工egionalleCOnOmic   

analysis,0.EC・・D;Regionalec〇nOmic planning,1961,pp 377−397.John    Meyer;Regionaleconomics;A survey,The American Economic Review,VOl  LIII.MまⅠCh1963,pp..22−24 

(姻 Boudeville.J−R.;ibid・,Lesespaces畠conomiques,19∂1,pp.8−11 

C6)虫oudeville.JqR.;ibid.,pp.11−15いpp30T31. 

(8)

フランス学派における「地域」について 

561   − β7−  

立地しているにしろ,いないにしろ−−の掌握した道具である。ここで追求される目的ほ,  

国土全体の発展計画に含まれる地域計画遂行の際の最大効率である。一般的に・は,計画   地域ほ,予想された期間において,決定された目的を実現するために,使用しうる地理的   手段の選択に.ついての分析である。これらの手段は,ある塑の主要工業の立地,所与の地  

(27)  

域空間に.おける工業の選択,鉄道,道路,水路なとの新しい交通路の敷設などである。   

以上のような,プ−・ドブイユの「儀済空間」概念は,ぺルー・の,「経済空間」の三概念   を謎承するものではあるが,「同質地域」,「分極地域」の設定基準に、ついては,ぺルーの「抽   象空間」概念とはかなり異なって.おり,後述するように,1954年に・,アメリカの地理学者  

ホイッりレセイのまとめた「■均質地域」「結節地域」の概念と類似した点が多くなってい   る。しかし,このことはブー・ドゲィユ・の「室間」概念に特徴がないということを意味する  

ものではない。プJ・・・・ドゲィ・ユ・の「室蘭」概念の特徴は,ぺル−のいう「計画の内容として   の経済空間」の概念を地域開発論のなかで位置づけ,「計画地鼠」の概念の重要性を強掬し   た点にあるが,これは,次のような,彼の地域へのアプローチの仕方と関連がある。プー・ド   グィユは,「同質地域」,「分極地域」という二つの概念によって,地域の経済的概念をくみ  

つくしたと考えることは,現代科学のもっとも近代的な局面走る前望睦(即OSpeCtive)を忘   れさることに.なるであろうと述べている。科学は単に/予見ではないし,利害関係のない記  

述でもなく,科学は,また道具であり,決定された目標に.,できるだけもっとも経済的に 

(28)  

到達すべき手段であるとプー・ドブィ・ユ・はいうのである。科学をこのようにノ考えるからこ   そ,グードグィ・ユにとって,「計画地域」ほ不可欠のものとなるのである。プ−・ドブィ.ユ 

(29) は,自ら「前里陸は計画地域の概念を生ぜしめる」と述べているのである。  

ⅠⅠ地理学における地域と空間について   

先に,われわれは,ぺルー学派の「経済空間」概念や空間へのアプロ−チの仕方につい   て:考察したのであるが,われわれに・とって,次に周遁に・なるのは,地域経済学紅よって提   起された空間概念や空間へのアブロ・−チの仕方に対して,フランスの地理学者は,どのよ  

うな批判を行なったか,また,フランスの地理学者は,地理学に.おける地域概念や地域へ   のアブロ−チの仕方と,地域経済学における空間概念や空間へのアブローー・チの仕方とのあ   いだに.,どのような差異を見出したか,という問題である。  

帥 Boudeville.l−R.;ibid..,ppい16嶋18.  

俊8)BoudevilleりJ−R.;ibidu,p13.  

C29)Boudeville.J−Rり;ibid.,pl・13.   

(9)

562   

節39巻 第5・6弓  

−ββ −  

地域経済学における「墨問」と地理学における「空間」との差異が,どの点に・存在する    であろうか,という点について,カイセルBernard Kayser(トクール−ズ文科大学教授)  

($0〉   

は,次のように考えている。地域経済学も地理学も,それぞれの研究対象のあいだの正確    な境界を欠いており,空間についてほ,理論においても,実際においても根本的にはわけ    られえない。壁間に関する概念の差異は,放終的にほ,対象というよりも観点,研究方法,   

表現方法に関するものである。この差異ほ,実地において認められねばならず,不毛な原  

(31)   

理的論†戟をひきおこしてはならない。   

カイセルが述べているように,地域経済学と地理学隼おける,空間に・関する概念の差異    は,対象というよりも観点,研究方法,表現方法に関するもゐであるという考え方それ自   体については,地理学者のあいだで,必ずしも論争が行なわれているわけではないが,筆    者の知る限り,地域を景観論的に把握しているソ−・ルと,地域をイ応用地理学」の側面■か   

ら把握している汐.コイヤールと,地域を「活動地理学」の側面から把握している汐ヨル汐    ェやカイセルとのあいだには,地域経済学における地域(空間)概念や地域(空間)へのア    プロー・チの仕方と地理学に.おける地域概念や地域へのアプローチの仕方とのあいだに,ど    のような差異を見出したかという点や,地域経済学における地域(空間)概念や地域(空    間)へのアプローチの仕方紅対する批判において,かなり大き・な差異が見出され,ある場   

合に.は,きわめて鋭い対立な示している。それでは,この点について,オーソドックスな    地理学者ソールは,どのように.考えているであろうか。   

1 ソ−・ルにおける「地理空間」と「地域」   

ソ・−ルMax..Sorre(元ソルポンヌ教授)は,ぺル−の「経済空間」ほ,ソ1−ルのいう  

「地理空間」(espacegるographique)と関連はなくはないが,それは実際においても,「地  

〈82)  

理空間」と区別される,と述べている。そして,ソ−ルが,ぺル−・の「経済空間」と「地理   空間」との概念の明確な差異としてあげているのは次の点である。つまり,ぺルーは,政   治空間とほ,必ずしも接合しない経済空間を考えている(例えば,一周の経済活動は,国   墳の外に位置した極の存在に連結されるということ)が,この点においては,地理学者の  

(3功 フランスの地理学者,カイセル,ソ」−ル,汐ヨル汐ユ,ジュイヤ−ルなどの論文で    は,ぺル・一学派またはその地域経済学を経済学者または経済学と呼んでいるが,内容か    らいって.,経済学者一般,または経済学一一・般を示すものではなく,地域経済学者または    地域経済学を示すものなので,本稿では,そのような箇所を,地域経済学者または地域    経済学という風紀表現している。以下の叙述においても同様である。  

β1)Kayser・B;OpCit・,p・337‖  

組 Sorre.M;Rencontresdelageographieetdelasociologie,1957,p・103・   

(10)

フランス学派に.おける「地域」について  

−β9−  

563  

態度と地域経済学者の態度とほ−・致している。しかし,ぺル−・にとって,極は地域中心  

(CentreSI畠gionaux)でありうるし,「地理空間」の諸点にむすぴつけられない取引の諸   中心をあらわすこともありうる。ぺルー・は,法人,由家,企兼,個人などを国家経済計算  

の極とみなす。しかし,ソ−ルは「地理空間」の諸点にむすびつけられない取引の諸中心  

−「経済空間」=「抽象空間」−は,地理学老のいう空間ではないと考えている。こ  

($$)  

L紅「経済空間」と「地理塞間」との明確な差異があるとソールはみている。ソ・−・ルのい  

(34)  

う十地理空間」とはまず節−・に.測地空間(espaceg60desique)であり,第二に集合の場所   であり,発散の中心であるところの特異な諸点(部局)との陸上,海上,空中の諸関係の   線によって.形造られた人文起源の網状組織である。第三の「地理空間」は,「地理空間」  

の構造把おいて前の二つと同様に欠くことのできないものであり,これは前の二つに対す   恵一つの地点あるいは−・つの政治的ユンー・リアの位置である。それは緯度,経度,高度に由   来するが,それ以上に,中心的あるいは周辺的な位置,拓からの近接性,大陸性の程度,首  

都のような,網状組織の特異な地点からの近接の容易さ,孤立,距離などに由来するので  

\こミい  

ある。ソ−・ルの「地理空間」とほこのようなものであるが,先にぺルー・の「経済空間」と   の関連で,ソ−ルの述べた「地理空間」というのは,主として,上に述べた第二,第三の  

「地理空間」紅関係のある人文起源の「地理空間」を意味レている。   

ぺルー・学派の場合,空間と地域,経済空間と経済地域とほ同一・祝されている。これに  対して,ソールの場合,空間と地域,地理空間と地域とは別の概念である。ソールは「地  

(36)  

域とほ地理的景観(paysageg60graphique)のひろがりの範囲であろラ」と定義し,ソー  ルは,景観の複合の種々な要素,つまり起伏,植生,耕作などを分離して,これらの諸要素   のひろがりの範囲をあらわすと,それらのひろがりの境界の一・致が地理的地域の境界を認  

(37)  

めることを可能に.するであろうと述べている。このように,ソ−ルのいう「地域」は景観   論の流れをくむものであるといえよう。このソt−ルの地域概念に.は矛盾があり,この矛盾  

(38) 

を,ソ・−ル自身認めざるをえない。ソ・−ルは「この方法は困難を伴なう」ことを認めざる   をえないのである。ソ−ルが,(1偲観の総括的理解,(2)景観の複合性,のはあ、に,(3)景観  

;ibid.,p 107 

;ibid・・,p.88 

M M M M M M  

S S S S S S  

的鯛脚㈹椚㈹  

O  

e  

0ⅠⅠe   

OI工e    OIⅠe  

ibid.,pp,.93−94.  

ibid..,p33.  

d d b b ●l ●l  

p33..  

p.33.   

e e r一 r  

−.⊥  †− 0 0  

(11)

564  

欝39巻 第5・6号  

−−・90・−・  

(89)  

の諸要素のあいだ紅存在する諸関係,つまり景観の相互依存の諸関係の認識常・すすまざる   を.えないのも,こういうところに由来するといわねばならない。なお,この点については,  

ジコイヤ−ルが,かなり詳しくふれているので,次にこ.の点を考えることにしよう。   

2 ジュ.イヤー・ルに.おける「地域」について 

i7ェイヤMル宜tienneJuillard(ストラスプ−ル大学教授)は,「地域とは地理的景観の   ひろがりの範囲である」というソー・ルの地域概念を批判している。ソールが,高度紅発展  

した地方に,彼の地域概念を適用しようとするとき,彼は当惑して.いる。′景観の諸々のタイ   プの組み合わせがみつけられる,高度に発展した地方では,経済的,社会的発展がく周有の  

機能をもつ>組織された空間(espaces organises)の階層制を決定することをソ−ルは指   摘して−いる。ソ−ルは人間や富の集積の中心を究明すべきことを示唆して.−いる。用意周到   な,これらの命題を,いっそう発展させるならば,均質な集合体のモザイクへの雅域区分   が空間機構の問題に接近す・る唯∵・の方法ではないといえるであろう,と汐ふイヤー・ルは述  

(40)  

べている。以上の叙述はソ−ルの地域概念紅対する汐ユイヤールのひかえめな批判である。   

それでは,次に.,ジュイヤールの地域概念ほどのようなものであろうか。汐.ユ.イヤー・ル   は,もっとも発展した経済においてはく生活様式>の並存が複合的な社会・職業構造に地   位を法ると同じく,自給経済の段階がのりこえられるや否や,人間化された空間(espace   h11manise)は,景観のモザイク紅,交易の流れ,つまり関係生活の諸形態が重なり合うもの   になる紅いたる,とみている。そして,こ.の関係生活は,組織のセンタL−たる都市の網の  

目の上に支えられでおり,空間を新しい統合体紅構成するものである。この統合体を特色   づけるものは,稀に・は均質性であるが,一般的に・は,補完性である。諸要素を統一する人   間の移動,商品の流れ,資本のプロ・−,行政決定などは,展観声りもいっそう目紅みえな  

い,恒久的でない要素である。しかし,それらは地理的でないと宣言すべきどんな理由も   ないところの空間機構の諸形儲をあらわしているのである。それらを無視することほ,互   いに.関連するもの,つまり人間活動の補完活動を無視しながら,諸袈素への分解に,地域  

(41) 研究を限定さもることに.なるであろう。ジュイヤールは,以上のように考えて,結局,地  

域の構成単位には,ニつの原理があり,その一つは,均質性の基準,つまり展観紅基づくも  

(39)Sorre.M;ibid.,pp.30−31..  

uO)Juillard.宜;Laregion;Essaided色finition,Annales deGeographie,nO387,   

SeptembIe・OCtObre1962,pp。486−487.  

ql)Juillard.丘;ibid.,p.487 

(12)

フランス学派に.おける「地域」紅ついて   −9ユー   565  

のであり,いま一つは,一つのセンタ−の調整活動による結合力の基準に基づくものであ   ると述べている。前者の均質性の基準,つまり景観に基づく空間を,汐ユ.イヤールは「均  

質空間」と呼び,後者の結合力の基準に基づく空間を,ジ悠.イヤ■一ルは「機能空間」と呼   んでいる。結合力の基準に基づいて個性化される領域は,その外観(景観)によってより  

(42)  

も,その機能によって特徴づけられている。   

ジ.ユ.イヤ−ルほ,こ.のような基礎的な地域概念に・基づいて,「整備地域」(【るgion d′aⅡト  

6nagement)というものを考え,これを「応用地理学」の研究対象とみなす。それでは,  

汐.ユイヤールのいう「整備地域」とは何か。第一・に,整備政策の区域は,自然地域(Ⅰ畠gion   naturelle)である。ところが,さまざまな補完的活動の備わった地方が語られるや否や地   域は,組織中心の影響によって測られることになる。この地域は異質性を含んでいるが,  

また結合力をも含んでいる。この地域は,一つのメトロポ小・・・・ルに・よって調整された諸活動   が拡がってこいる嶺域と定義される。この地域概念は,自然地域,<景観>地域の概念とは  

(43)  

根本的に.異なった概念であるが,全く具体的な空間整備の形態である。ここに.汐、ユイヤー   ルのいう第二の「整備地域」がある。   

ところで,ジコ/仁ヤ丁ルのいう「整備地域」を理解するためには,彼のいう地域整偏と   は何かを考察する必要があろう。ジ㌧.イヤールは,この点を次のように㌧考え.ている。国の   拡張計画は,\国全体に.よって達成すべき目標を決定するが,,地域のあいだで拡張計画の任   務を検討すべきことがのこっており,この検討ほ,諸地域のそれぞれの必要祇応じて.なさ  

れるのである。例えば,石炭減産地域の選択,運河のラインの選択なぎらぁる。今日,現  

存する地域の秘密をあきらかにし,地域の範囲を画定し,地域統合のために・可儲な選呵  

(45)  

をあきらか紅すること,このようなものが地域整備政策の第一・の条件である,と汐ヱイヤ  

(46)  

−ルはいう。地理学者ほ,このような地域整備に協力すべき多様年可能性をもっている○  

このため,地理学者は,当然のこ.とながら,地域経済拡張委員会の仕事に.参加しなければ  

しj7\  

ならない。これが汐コ.イヤ−ルの最も強調す−る点であり,彼が「整備地域」を「云々するの   は単に,地域の研究のみならず,地域統合のための可能な選択つまり地域整備の必要性を   脇J血11aI・d.盈;ibid‖,p小487・  

h3)Juillard色;Lag60graphie etl′am6nagementr6gional・Centredelarecherche    SCientifique;Colloque nationalde g畠ographie appliqu岳e,1932,pl119   

舶 抽illar・dい宜;ibid.,p・・121..  

個.IuillaId.宜;ibid・,p‖120い  

(姻Juillard。宜;ibidい,p.,122.  

抑Juillard.怠;ibid.,p.123.   

(13)

第39巻 第5・6号  

−92−  

566  

痛感しているからであるといえよう。もちろん,このような考え方紅対しては,後述する   ように,「活動地理学」で,汐ヨルクエ.が鋭い批判を行なっている。   

さで,小稿の課題という点から,汐ユイヤ・−ルの地域概念に関連して考察すぺき,いく   つかの問題点がある。それほぺル−・学派の「空間」概念と汐コ.イヤ−ルの「地域」概念と   の比較の問題である。   

前述したように.,ぺル−・の空間概念の特徴は,経済空間概念に,「抽象空間」概念と   成長概念を導入した点にあり,この点はジ㌧イヤールの地域概念と簡攣濫比較すべきで   はない。そこで,この点を除くと,ぺルー学派の「空間」概念と汐.ユ.イヤールの「地域」  

概念とのあいだ匿は多くの類似性があり,この類似性の第仙・は地域と空間とを同一・祝して   いる点であり,欝こは,地域=空間の三概念を提唱してし、る点である。第二の点について,  

いっそう詳細に検討・す−ると,プー・ドブィ・ユの「同質空間」,「分梅空間」,「計画空間」と  

いう三概念は,それぞれ,汐コイヤ嶋ルの「均質空間」,「機能空間」,「整備地域」という  

三概念に対応している。しかし,細かい点では,ジュイヤールが;彼のいう「均質空間」  

を展観によ って特色づけられるものとみている点とか,汐ふイヤ〜ルが,プー・ドブィユと   は異なって,彼のいう「塵備地堺」を,「均質空間」や「機能空間」と必ずしも同列に・おい   てはいないという点において,両者のあいだに.差異があることは否定できない。   

汐.コ.イヤールの地域概念に.ついて,一つ付言すれは,プー・ドブィ・ユ・の「計画地域」の場   合と同じく,汐ユイヤ−ルの「整備地域」というのほ,その構成要素が明確でなく,「整備  

地域」は,「均質空間」と「機能空間」と紅基礎づけられて,ただ「整備」ということを,  

地域の構成要素とみなすことによってのみ設定されているのである。   

それでは,次紅,地域へのアプローチの仕方における地域経済学と地理学とのあいだの   差異について,乾ふイヤ−・ルは,どのように考え/ているであろうか○ジ′ユイヤ・−ルは,ぺ   ルー学派の地域経済学の場合を念頭におきながら,この点紅おける差異を次のように述べ   ている。ぺルー学派が,人間,物,諸活動を非地方化するの紅忙しいの紅対して,汐.ユイ  

(48)  

ヤ」−ルは,個性化され,相違した空間を念頭においている。地域経済学者は,地方性を喪   失させられた「抽象空間」から出発し,特徴ある環境を考察するにつれて,盈的分析に  

とどまろうと努力しながら,紘起的,演繹的に,差異の因子を導入している。「地理学者   の特有の寄与は,具体空間の認識であり,移動均衡のなかに.おける・く場所>の認識であ  

㈹Juillard.色;LaI・色gion;Essaided6finition,Op・Cit.,pp.,484u   

(14)

567   フランス学派における「地域」について  

仙岬タβ−−  

り,空間根橋に関する地理学堵の総合的,説明的な再構成ほ,基聴から,つまり,一過の   特殊翫場合から出発し,帰納的な叫激化によって,本質的に定性的な関係における地域の  

(49) タイプ,その内鱒論王乱その発展の展望を特徴づけようとするものである.」。ジ′ユイヤノー 

ルの,こ・の悪鬼の卑かで,もっとも問題になるのは演繹的と帰納的とによって,地域経済学   と地理学との地域へのアプローチの仕方の差異を特徴づけている点である。本質的把は,  

学問と学問とをこのような特徴づけによって分けることができないのほ,いうまでもない   が,ペルーの地域経済学の,地域へのアプローチの仕方は,どちらかといえば,演繹的色   彩がつよく,フランスの地理学の,地域へのアブロ−チの仕方は,どちらかといえ.ほ帰納  

的色彩がつよいということは,実際上,否定できない。   

3 ジ ヨルジュとカイセルに.おける「地域」と「空間」について   

グードブィエ・と汐エ.イヤールのあいだで,地域概念においては,実際上,大きな差異が   認められないのに対して.,ジョル汐、ユとカイセルの地域概念はプー・ドヴィ・ユや汐.ユイヤL− 

ルの場合と著しく異なって.いる。それほ次の点にあらわれている。つまり,解一社,プー  ドブィエや汐.ユイヤ−・ルが地域(空間)の三概念つまり,三つの地域概念を提唱するのに対   して,汐ヨル汐一ユやカイセルは上山つの地域概念しか認めていないのである。夢二紅・,′グー  

ドヴィユ・や汐.ユ.イヤ−ルが,地域と空間とを同一・祝しているのに対して,ジョル汐,コ.やカ   イセルは,地域と空間とは別のものだと考えている。   

それでは汐ヲル汐.コ.やカイセルの地域と空間の概念はどのようなものであろうか。汐ヨ  

ルi7、,.PierreGeorge(ソルポンヌ教授)は,地域を地域統合体と考え.,地域とは,都市  

(50)  

の紙状組織であると考えてこいる。ジョル汐.ユ.のこのような考え方とはとんど同じ考え方に   ょってさらに体系的に地域を定義しているのはカイセルである。カイセルは,地域に・は三   っの特性が本質的なもののように.みえ.ると述べ,次の三つの特性が欠如すると,地域は存   在していなく,ただ≪地理的環境≫(mi1ieuxg60graphiques)のみが存在しているとい  

(51)  

よう,と述べている。カイセルのいう,三つの特性とは何か。   

第一・に,地域は,地域住民のあいだ紅存在する飛騨(1iens)に・よって限定されている○  

(4功Juillard・宜;LaIegion,CadIedelageographie<宅active≫・AnnalesdeGeogra.   

phie no406,nOVeZnbre・d6cembre1965.p738・  

(50)GeorgeP;Probl畠mes,doctrineetm6thode,George P,Guglielmo・R,Kayser・   

Bet Lacoste.Y;La g畠ographieactive,1964,p35・  

(51)KayserB;Op.Cit.,p..304   

(15)

算39巻 第5・6号   568  

−−94−  

この礪絆という表現は,最大限の内容をもったものと理解されねはならない。つまり,諸  

関係(Ⅰelations)のみならず,共通の性格をも包含するものと理解されなければならない。こ 

の共通の性格は,朗著な空間的結合力の基を構成するものである。つまり,所与の領域紅  

居住する人々がすべて.参加しているところの,専門化された生産組織−一例えは,農業,  

鉱業など−とか,このような地方の住民のあいだの諸関係の一・定のタイプを限定する特   異な社会構造などである。   

こ.れらの礪絆は,所与の空間に,一億の同質性(bomog色nる混)を刻印しているが,そ  

れらが経済・社会観織の創造者でないならば一つの地域をつくりだすにほ十分ではない。  

そして,カイセルは,汐ヨル汐ヱ.の言葉を引用して≪諸地域は外部との関係によってしか   実在性がない≫という。   

流行の用語が問題の明確さに対する打らかちがたい障害をこさ.え.あげていることを注意   しなければならない。一方では,地域(Ⅰるgion)という言斐ほ,あまりにもー・般的な慣用   法をもって.いるので,地域化されていない,さまざまな空間に対して,地域という言葉   以外の他の言莫をあてて,地域には,科学的な,正確な意味しか与えないことに,人は満   足することができないのである。他方では,厳密な意味の地域たる組織された地域(Ⅰるgion   OIganis年)を示す−ために,地域という言葉以外の他の言菓を創造すること,あるいほ利用   することほ,もちろん,公衆把,地域という一つの概念を自覚させないことに寄与するに   すぎないであろう。だから,基本的に異なった事物一空間の諸部分−を示すため紅,  

同じ言莫を利用することは利口なことではあろう。   

第二に,地域は,「・つの中心(CentIe)の周囲に・組織されている0地域の存在について   の,この第二の要素は実は,第一・の要素(地域住民のあいだに.存在する礪絆)に由来する   ものであるが,それとは独立した存在にたちいたっているのみならず,ドミナう/トな地位   に・たちいたった,第一・の要素の一部であるとさえいえるであろう。中心(核ぅのない,つま  

り,都市のない,責の地域は存在しない。何奴なら,≪地域はその中心によって一生きて−い   る≫(.J・Labasse)からである。地域化現象の具体的表現たる組織化は,−・つの≪極≫・,− 

つの≪結節点≫紅頼らざるをえないし,第三次産業活動に基づいた≪梅≫≪結節点≫ほ,  

都市において−しか位置していない。かくて,都市は,都市を囲み,都市を包含する空間に  おいて−,都市を中心とする商業的,行政的,社会的な諸関係の,くもの巣のような網状組  

織を,十分に認識されたメカニズムによって統御して:いるのである。プラ・−レ、コ.は,50年  

以上も前紅,≪都市と道路は,偉大なる,統一・の先導者であり,諸地方の連帯関係を創造   

(16)

フランス学派に.おける「地域」について   −95・一   569  

する≫と述べて−いるのである。   

欝三に,地域は,一つの統合体に必要欠くぺからざる一部分としでしか存在しない。地   域の定義の算三の要素は,それ故,その地域の内部に.存在するものではなく,外部に由来す  

るもの,あるいほむしろ,外部とその地域との駕絆紅関するものである。これほ国内的の   みならず国際的な統合体,つまり総体経済紅おける地域の機能の問題である。限定された   空間たる地域ほ,いっそう広大な空間に関与している。こ.の意味において,地域は開放的  

であると同時に統合されているものであるが故に支配されているものである−そして,  

この従属は,地域の発展において,しばしば,優勢な役割を演じて:いる。財政上,政治上   の権力つまり上位の決定能力は,地方性を失って−いる。<≪そういうわけで,地域は,支配   の道具あるいはわく以外のものでは決して.ないのである≫(P.CaIT昌Ⅰ■e)   

かくして,行政プランム地域は,中央権力と地方機関とのあいだの欠くぺからざる中   間段階である。地域は,決定が適用され,活動計画が研究されているところの領域的な範   囲である。   

簡単な言葉では,次のような,地域の定義によって.,具体的な例から念入りにつくりあ   げられた,認容しう畠概念の全体紅共通した−・つの表現が与えられるに.ちがいない。   

地域は,地球上において,所与の自然的な範囲に刻印された,不変のものではないが正   確な空間であり,次の三つの本質的な特性匿符合するものである。つまり,地域住居のあ   いだ把」存在する礪絆,仙虐の自律性を備え.た叫つの中心の周囲での地域組織,およぴ一つ   の総体経済庭おける地域の機能的統合。   

地域は,不定の強度をもった能動的,受動的な諸要素−その固有の力学は,内部的  

(52)  

均衡瞑起源を有するものである…の結合の結果であり,その空間的投影である。   

カイセルは,以上のよう紅,地域を定義したうえで,ベル一学派の「経済空間」概念を   検討して,それを受け容れがたいと,次のように批判している。   

カイセルは,上記の定義が有効であるとすれは,地域が問題になるとき,多数のフラン   ス地域経済学者紅よって認められている地域の区別,つまり,ぺルー学派の術語に.よる  

「経済空間」の三つの形態一柳「同質空間」,「分極空間」,およぴ「計画空間」鵬を受  

(53)  

け容れることは園雉であると述べて次のような論拠をあげている。「同質空間」紅ついて,  

カイセルはいう。「同質空間」はっ 一一つの地域を限定することができない。少なくとも発  

(52)Kayser・B;Op.Cit、,pp304v307.・なお≪≫は,Kayser自身の引用箇所を示す。  

63)Kayser‖ B;Op。Cit..,p.307 

(17)

欝39巻 第5・6号  

・−−96−・  

570  

展した諸国紅おいては,もっとも小さい単位でも真の社会経済的同質性を有するものでは   ない。一つの中心に,密接にむすびついた単位(例えば;かくかくの都市市場砿向けて専   門化された果樹生産地帯)は,「分極空間」紅おちいるのではなかろうか?「討画空間」に  ついて,カイセルはいう。「計画空間」ほ,櫨構造の存在に.よってしか実在性がない。そ  

して地域の存在の理由を構成するところの中間の行政段階がなけれほ,可能な計画もない  

(5i)  

し,少なくとも計画の適用はないのである。かくて,カイセルは「地域の定義の範囲におい   て,容認すべき唯一・の空間は,それ故,分極空間である。つまり,地域とは分梅空間であ   

l、〇〇1  

る.」という。   

しかし,カイセルは,地域経済学の一学派ぺルー学派の「分極空間」とカイセルの定義  

(5$)  

する「地域」とのあいだに,一哉ほ確立されていないと述べて,その差異を次のように.指  

摘している。ぺル一学派のいう「分極空間」は,弾力性のあるものである。例えば,ヨーー  ロッパの「分極空間」は,プ−ドグィ・ユによって−,・≪ヨ−・ロツパとの多数の交易を維持し   ているところの地理的嘩位の統合体として≫あらわされている。しかし,ヨーロッパは極   であろうか?とカイセルは問う。そして,カイセルは,地理学者にとって,「極あるいは中  

心とは,何よりもまず,具体的な組織つまり都市であり,都市の周囲に組織された分梅空   間,それが地域である」と規定している。そして,カイセルほ,事実の観察によって,厳   密な意味で,地域は−≪地理学老のいう地域ほ≫−その主要な規模が数千あるいは数   万平方キロメ−・トル紅よって,そして.,数十万人あるいは数百万人の住民によって測定され  

\ごJl  

るところの組織であるこ.とが示されると述べて・いる。   

以上紅おいて−,われわれほカイセルの地域概念を紹介してきたのであるが,次にこのよ  

うなカイセルの地域概念と,主として,ぺルー学派の空間概念やジュイヤールの地域概念   とを比較して−みよう。   

ぺルー・は,1949年,前述したように「経済空間」の三概念を提起した。この三概念は,  

1949年,ハ・−プァ・−ド大学で発表されている。一方,1954年,アメリカの地理学老ホイッ   レレセイによって−,地域概念が整理・検討され,「均質地域」(uni董0工mIegion),「結節  

(58)  

地域」(nodalIe蛮on)というこ概念が提唱されている。ホイッ=レセイのいう「均質地  

(54)Kayser.・B;OP.Cit‖,pl307 

(55)KayserlB;Op。Cit,p..307 

(56)Ⅹayser.B;Op小 Cit.,p.307  67)Kayserい B;Op Cit。,pp307−308.  

郎)Whittlesey D;The regionalconceptandtheregionalmethod,A皿eIicangeogrN   

aphy.Inventory and prospect,1954,pp 21−68 

(18)

フランス学派における「地域」について   −97一   571  

域」ほ,同質的な基準に基づくものであり,「結節地域」は,結合力の基準に基づくもの   である。従って,こ.の「均質地域」,「結節地域」というのは,地域経済学的であるか,地   理学的であるかというような問題を除くと,それぞれ,ぺルー・の提起した「同質的な集合体   

としての経済空間」,「諸カの場としての経済空間」というのと非常に類似した点が認め  

(69)   

られる。1961年,「経済空間」というプーー・ドゲィ・ユの著書で,発表されている「騒済空間」   

の三概念は,ぺルーの「凝済空間」の三概念を祖述しながらも,概念の規定の仕方に・おい  

ては,「計画空間」お概念を除くと,ホイットルセイの地域概念に類似した点が認められ    る。1962年に.発表された汐ユ.イヤ−ルの地域概念は「整備地域」の概念を除いて,「均質空   間」,「機能空間」についてみると,ホイットルセイの「均質地域」,「結節地域」という概   念と同じ性質のものである。なお,汐.ユ.イヤールの地域概念とプードグィ・ユの地域概念と   

は,先に.述べたように,地域経済学的か,地理学的かというような問題や,プ、−・ドヴィ、ユ  が「成長の梅」の概念を強調するのを除くと,相互に類似した点が多い。   

ところで,カイセルの地域概念は,プL−・ドグィユ・のように.,「同質空間」=「同質地域」  

(60) を,埠域としで認めるものではないし,汐ユ.イヤ・−ルのように,均質な集合体のモザイク   

への地域区分が,空間機構の問題に接近する唯一・の方法ではないと考えて,結合力に基づ    く「機能空間」の概念を提起しながらも,「均質空間」をも地域として認めるというもので    もないのである。カイセルは,所与の空間に,一虐の同質性を刻印すること,それは,− 

っの地域をつくりだすには十分ではないというのである。そして,一つの中心に密接にむ    すびつけられた「同質空間」は,必然的に「分極空間」=「地域」におちいらざるをえな    いというのである。かくて,カイセルの地域感念は,ぺルー学派やジふイヤ・−ルのよう紅,地   域概念を三つに分けようとするのではなく,学問的に厳密な意味で地域というものを,前    述した,三つの本質的な特性に符合した空間,つまり地域化=組織化された空間と規定す    ることによって,一つの地域概念のなかに,地域化=組織化された空間を,すべて包摂し    ようとするものであり,地域の実在性という点から,必然的に,そのようにならざるをえ   ないというのが,カイセルの考え方である。  

さて,次の間題は,カイセルが,地域と空間とを,どのよう紅区別しているかという点    である。この点について,カイセルは,地域化=組織化された空間を地域と規定すること    によって,地域化=組織化されていない空間から地域を区別し,地域と空間とを別のもの   69)Boudevi11e.J−Rい;Op。Cit.,pp7−18.  

闘トちo11deville.,−R.;Op.Cit.,pp7−18い   

(19)

第39巻 第5・6号  

572  

−9β−  

として考えているが,空間というものを明確に規定しているわけではない。こ.れ紅対して  

iyヨルi7、コは,地域と地理空間(espace g60graphique)とを区別して考えている。ジ′ヨ   ル汐ふが地域をどのように定義しているのであろうかという点は,先に簡単に述べたの   で,ここではジョル汐.コが地理空間をいかに定義しているであろうかという点について述   べてみよう。ジ′ヨルジ.ユは「地理空間とほ,技術,経済・社会構造,諸関係のシステムに応  

じて形造られているとこ.ろの,人間化された空間(espace humanise)であるように.思わ   れるのみならず関係空間(espace relativ6)であるように.思われる」と述べている。i7ヨル  

汐.コの場合にせよ,カイセルの場合に.せよ,彼らが地域とか空間とか呼んでいるものは,  

内容的にみると,自然地域とか自然空間ではなく,経済地理的な地域とか空間であるが,  

汐ヨル汐.ユの場合にも,われわれは上述した地理空間紅ついての定義から,地理空間の内   容とか,地理空間と地域との相異などについて明確濫把捉するととは困雉である。しか   し,このことは汐ヨルジ.コの空間概念が不明確で挙ることを必ずしも意味するものではな  

(61) い。ジ′ヨル汐、ユは,最近「地理学と都市計画」という論文で,空間概念に.ついて考察して  

いるので,汐ヨルジュの空間概念について,今後研究しなければならないであろう。なお,  

空間概念についてこは,多くの問題がのこされていることは,前述したソ−ルのいう人文起   源の「地理空間」が,ジョノl汐エ.のいう「地理空間」ではなく,むしろジョル汐.ユ.のいう  

「地域」に相当することを考えただけでも明らかであろう。   

それでは,次に,ジョル汐ヱ.やカイセルは,地理学における地域へのアブロ−チの仕方   紅ついて,どのように考えているであろうか。カイセルは,地域研究における地理学者の  

(82)  

オリジナ■リティは,地域分折の具体的性格にあると考え/て,次のように述べている。地域   の構造を発見するために,地理学者ほ,、密俸品商巣の立地に対してと同じく,鉱物資源の   財産目録に,植林の菌床に対してと同じく,耕作の分布に.,道路網に対してと同じく,銀  

行網に興味をもつであろう。しかし,地理学者の目的は,目録をつくることではない。そ   れどころか,これらの詳細な分析は,比較,重ね合わせを可能紅し,相互関係を検討し,  

諸地域の異なった構造を研究することしか目標とするものではない。これらの分析を貰い   て,地理学者は,最終的には地域の諸問題を,具体的に切り開くよう努めるであろう。次   いで,カイセルは,人口分析の例をひきながら,第一段階:諸要素の研究,第二段階:相互  

61)Georgeu P;G色ographie et urbanisme,Annales de Geographie,nO406,nOVe・ 

mbre−d畠cembre1965,pp.641−659 

62)Kayser.B;Op・Cit.,pp.339−340.   

参照

関連したドキュメント

 問題の中心は、いわゆるインド = ヨーロッパ語族 のインド = アーリヤ、あるいはインド = イラン、さ らにインド =

いかなる使用の文脈においても「知る」が同じ意味論的値を持つことを認め、(2)によって

従って、こ こでは「嬉 しい」と「 楽しい」の 間にも差が あると考え られる。こ のような差 は語を区別 するために 決しておざ

ロボットは「心」を持つことができるのか 、 という問いに対する柴 しば 田 た 先生の考え方を

問についてだが︑この間いに直接に答える前に確認しなけれ

する議論を欠落させたことで生じた問題をいくつか挙げて

つの表が報告されているが︑その表題を示すと次のとおりである︒ 森秀雄 ︵北海道大学 ・当時︶によって発表されている ︒そこでは ︑五

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から