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アフリカ海外医療支援の実情報告

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Academic year: 2021

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第18回新潟医療福祉学会学術集会

56 世界保健機構によると、現 在世界の中途失明原因第 1 位 の疾患は白内障であり、途上 国では設備が整わないため手 術すれば治るのにも関わらず 放置し失明している方が大勢 いるとされています。モザン ビーク共和国は旧ポルトガル 植民地で独立戦争や内戦を経 て現在経済成長を続けていますが、医療は外科や内科と いった命に関わる科に医師の配置が優先され生活の質

(QOL)を担う科は後回しにされている現状があります。

そのため、眼科医療はなかなか発展ができず人口2600万 人に対し眼科医がわずか10名程度しかいません。アフリ カ眼科医療を支援する会(AssociationforOphthalmic SupportinAfrica:以下AOSA)は2008年からモザン ビーク保健省と協力し白内障に対する僻地医療活動を 行ってきたので、その結果をシンポジウムで報告しまし た。

報告対象は2013年~2018年にAOSAの活動で白内障手 術対象となった患者1060眼(右眼603眼、左眼457眼)で す。平均年齢は65.78±14.31歳(男性551名、女性487名、

性別不明17眼)でした。AOSAは非政府組織(NGO)

として活動であり、メンバーは医師、看護師、視能訓練 士、その他に青年海外協力隊等の有志のボランティアス タッフで構成されています。私は視能訓練士として2013 年から参加し、術前検査や他の方のフォローをする役割 を担っています。

活動は大きく分けて術前診察と検査、手術、術後診察 を行います。両眼失明者の治療を最優先とし、活動前に 現地担当者を通じて自立歩行が困難な方に州立病院まで 集まってもらいます。

まず、診察で手術の適応を医師が判別します。次に、

眼の中に入れる眼内レンズの算定の為に検査を行いま す。毎年公用語であるポルトガル語をボランティアの方 に通訳してもらいますが、患者さんの多くは地方に住み

現地語しか使えず、こちらの意図が伝わりません。身振 り手振りを交えどうにか検査を行います。年々患者さん の数が増え2018年は250名の方の検査を行いました。

翌日からは手術を行っていきます。手術日程は 3 日間 確保しています。術式は水晶体嚢外摘出術+眼内レンズ 挿入術という、手術機械を使用しない古典的な方法を行 います。AOSAでは手術の際に、現地の医師に対する手 術指導や見学の受け入れも行っています。私は術中、控 え室から手術台まで移動する患者さんの誘導を主に行っ ています。その他には看護師に手術用の清潔な道具を渡 す役割や、感染症が疑われる不潔な道具を処理する役 割、さらに、予定していた眼内レンズ度数を使いきった 場合に他の度数を医師に提案する役割等を担っていま す。

術後診察では待合がお祭り騒ぎとなります。術前時は 家族に介助を受ける方や伝い歩きをしていた方が、眼帯 を外した後に大多数が独立歩行できるまでに回復し、歌 いだす方、踊りだす方、涙する方等が現れます。感動的 な瞬間です。

AOSAは11年間の活動で一定の成果を挙げています。

途上国における白内障治療活動はQOLの向上に大きな 役割を果たすと考えられます。今後は医師の他にも他職 種における技術指導が必要になってくると考えていま す。

[シンポジウム] 世界に輝く国際活動

アフリカ海外医療支援の実情報告

社会医療法人三栄会 ツカザキ病院眼科  視能訓練士 石飛 直史

参照

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