宮城教育大学機関リポジトリ
小1プロブレムを防ぐ保育活動プログラムの開発・
適用と効果
著者 三浦 光哉
雑誌名 宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀
要
号 10
ページ 23‑32
発行年 2015‑06‑01
URL http://id.nii.ac.jp/1138/00000716/
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
< 研 究 報 告 >
小 1プロブレムを防ぐ保育活動プログラムの開発・適用と効果
三 浦 光 哉
( 宮 城 教 育 大 学 特 別 支 援 教 育 総 合 研 究 セ ン タ ー 客 員 研 究 員 、 山 形 大 学 教 職 大 学 院 )
要 約
保 育 所 ・ 幼 稚 園 の 年 長 児 に 対 し て 、 小 学 校 入 学 後 に 学 習 面 や 行 動 面 で 不 適 応 状 況 に な ら な い よ う な 「 小
1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 を 開 発 し た
D この プ ロ グ ラ ム の 内 容 は 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 の5領 域 ( 健 康 ・ 人 間 関 係 ・ 環 境 ・ 言 葉 ・ 表
現 ) と 小 学 校 の 教 科 ( 国 語 ・ 算 数 ・ 生 活 ・ 音 楽 ・ 図 画 工 作 ・ 体 育 ) 及 び 領 域 ( 道 徳 ・ 特 別 活 動 ) を 関 連 さ せ た40題 材 と し た
O そ し て 、 こ の 題 材 を 卒 園 前 の3か 月 間 に わ
た っ て 適 用 し た 結 果 、 プ ロ グ ラ ム 適 用 児 は 、 適 用 し な い 一 般 児 と 比 較 し た 場 合 、 小 学 校 入 学 後 に お い て 発 達 障 害 等 の 不 適 応 状 況 が3分 の 1
程 度 と 少 な か っ たO 一方、不 適 応 状 況 は 、 読 み 書 き 障 害 の 可 能 性 が 最 も 多 か っ たO こ の こ と か ら 、 小
1プ ロ ブ
レ ム を 防 ぐ た め に は 、 年 長 児 に お い て 小 学 校 と 連 続 性 ・ 関 連 性 の あ る 保 育 活 動 の 実 施 と カ リ キ ュ ラ ム の 改 善 が 必 要 で あ る こ と を 指 摘 し たO1 . 問 題 と 目 的
近 年 、 小 学 校 入 学 後 の 児 童 が 、 授 業 中 に 立 ち 歩 く 、 教 室 か ら 出 て 行 く 、 教 師 の 話 を 集 中 し て 聞 け な い 、 友 達 と 上 手 関 わ れ な い 、 学 習 に つ い て い け な い 、 登 校 渋 り が 見 ら れ る な ど 、 「 小
1
プ ロ ブ レ ムJ
が 指 摘 さ れ て い る ( 文 部 科 学 省2014
三 浦20 1 5
三 浦 ・ 井 上
201 3
東 京 都 教 育 委 員 会 ,20 10
な ど )0小
1
プ ロ ブ レ ム の 要 因 に つ い て は 、 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 問 題 、 塾 や 習 い 事 の 増 加 、 家 庭 の 教 育 観 の 多 様 化 や 教 育 力 の 低 下 、 保 護 者 の 高 学 歴 化 や 学 校 ( 教 師 ) へ の 畏 敬 の 念 の 欠 如 、 心 と 体 の 成 長 ・ 発 達 の 変 化 、 新 た な 対 人 関 係 の 形 成 の 難 し さ 、 発 達 障 害 児 ( 学 習 障 害 、 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害 、 自 閉 症 ス ペ ク ト ラ ム 障 害 な ど ) へ の 不 適 切 な 対 応 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 と 小 学 校 の 教 育 ( 保 育 ) 内 容 ・ 方 法 の 違 い な ど 、 い ろ い ろ 取 り 沙 汰 さ れ て い る ( 汐司 ︑
d
今 . ︐
h
見,
20 1 3
三 浦 ・ 井 上 ,2013)
0 し か し 、 い ず れ も 結 論 づ け ら れ て お ら ず 、 複 合 化 さ れ た も の と 考 え ら れ て い る O い ず れ に し て も 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 の 年 長 か ら 小 学 校1
学 年 の 移 行 期 に お い て 、 適 切 な 支 援 が 行 わ れ て い な い こ と に 起 因 す る こ と は 確 か で あ ろフ。
東 京 都 内 公 立 小 学 校 に お け る 小
1
問 題 の 調 査 (2010)で は 、 不 適 応 状 況 の 発 生 率 が18.2%
と 報 告 さ れ て い る O 実 に 約5
校 に1
校 の 割 合 で 小1
プ ロ ブ レ ム が 起 こ っ て い る 可 能 性 が あ る 。 ま た 、 全 国 の 学 年 別 不 登 校 児 童 生 徒 数 の 調 査 ( 文 部 科 学 省 ,2012)
に よる と 、 小 学 校
1
年 生 で は 約1
,000
人 が 不 登 校 に な っ て い る こ と が 報 告 さ れ て い る O 現 在 、 我 が 国 の 教 育 に お け る 最 重 要 課 題 の ー っ と な っ て い る 。こ の よ う な 小
1
プ ロ ブ レ ム の 対 応 策 と し て は 、 制 度 的 な 内 容 と し て 、o" " ' ‑ ' 1 5
歳 ま で 通 う 幼 小 中 一 貫 校 の 開 校 ( 宮 崎 県 日 南 市 な ど ) 、5
歳 児 健 診 の 実 施 ( 鳥 取 県 な ど ) 、 就 学 前 の ス ク リ ー ニ ン グ 検 査 の 実 施 ( 山 形 県 、 京 都 府 福 知 山 市 な ど ) な ど 様 々 取 り 組 ま れ て い る o 文 部 科 学 省 も5
歳 児 ( 年 長 児 ) を 義 務 教 育 と する 方 針 を 示 し て い る D 一 方 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 や 小 学 校 で は 、 保 幼 小 の 連 携 強 化 や カ リ キ ュ ラ ム の 見 直 し を 始 め て い る 。 保 幼 小 の 連 携 に つ い て は 従 前 か ら 行 わ れ て い る も の の 、 保 幼 小 の 接 続 カ リ キ ュ ラ ム ( 年 長 ア プ ロ ー チ カ リ キ ュ ラ ム 、 小
1
ス タ ー ト カ リ キ ュ ラ ム ) に つ い て は 、 実 践 研 究 が 始 ま っ た ば か り で あ る 口 ま た 、 カ リ キ ュ ラ ム の 見 直 し に よ る 小1
プ ロ ブ レ ム 対 策 の 成 果 も ほ と ん ど 報 告 さ れ て い な い 。そ こ で 、 本 研 究 で は 、 最 初 に 、 年 長 か ら 小 学
1
年 に か け て の 接 続 時 期 に お い て 、 年 長 児 に 対 す る 小1
プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ よ う な 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム を 開 発 す る O 次 に 、 そ の 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム を 年 長 児 に 適 用 す る こ と に よ り 、 小 学 校 入 学 後 に お い て 学 習 面 や 行 動 面 で ス ム ー ズ に 適 応 す る か 否 か を 検 討 し 、 併 せ て プロ グ ラ ム の 有 効 性 を 明 ら か に す る O
IT.
方 法
1. i
小1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 の 開 発
4 .
勺ム
( 1
) 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム の 視 点 と 内 容保 育 所 ・ 幼 稚 園 で は 、 「 保 育 所 保 育 指 針
(2010) J I
幼 稚 園 教 育 要 領(2010) J
に お い て 、 幼 児 の 生 活 経 験 や 発 達 の 過 程 な ど か ら 、 心 身 の 健 康 に 関 す る 領 域 「 健 康 」 、 人 と の か か わ り に 関 す る 領 域 「 人 間 関 係J
、 身 近 な 環 境 と の 関 わ り に 関 す る 領 域 「 環 境 」 、 言 葉 の 獲 得 に 関 す る 領 域 「 言 葉 」 、 感 性 と 表 現 に 関 す る 領 域 「 表 現j、 計5
領 域 が 設 定さ れ て い るo 一 方 、 小 学 校 1学 年 で は 、 「 国 語
J
I算 数J
I生 活J
I音 楽J
I図 工J
I体 育J
の6教 科 と 「 道 徳 J I
特 別 活 動 」 の2領 域 が 設 定 さ れ て い る 。 そ こ で 、 保 育 所 ・
幼 稚 園 の5
領 域 と 小 学 校 の6
教 科2
領 域 を ど の よ う に 相 互 に 関 連 づ け て い く か が 重 要 と な るO 特 に 、 年 長 児 が 小 学 校 生 活 に 適 応 す る た め に は 、 長 時 間 の 着 席 行 動 と 集 中 力 ・ 持 続 力 、 板 書 し た も の を 書 き 写 す 空 間 認 知 能 力 、 教 科 書 を 使 用 し た 教 科 学 習 の 知 的 能 力 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 と 集 団 適 応 能 力 、 な ど を 身 に 付 け さ せ る 内 容 を 考 案 す るO( 2
) 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム の 作 成「小
1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 は 、 8
名 の 専 門 職 種 ( 大 学 教 授2
名 、 特 別 支 援 学 校 教 員1
名 、 幼 稚 園 教 諭1
名 、 保 育 士2名 、 小 学 校 教 諭 1
名 、 音 楽 療 法 士1
名 ) に よ っ て40題 材 を 作 成 す る
o そ し て 、 こ の 題 材 を2年 間 に 渡 っ て 5保
育 所 と3幼 稚 園 の 年 長 児 で 適 用 し 、 加 筆 や 修 正 を 加 え な が ら 完 成 さ せ る
D2. I
小1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 の 適 用 ( 1
) 適 用 児A
幼 稚 園 年 長 児40
人 (1
ク ラ ス20
人X 2)
とするO( 2
) 適 用 期 間20〆〆年 1
月" ‑ " " " ' 3
月 (3
か 月 間 ) と す るD( 3
) 適 用 題 材保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム
40
題 材 を 実 施 す るO3. I
小1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 の 効 果 検 証 ( 1
) 検 証 時 期20 X X
年5
月 ( 小 学 校 入 学2
ヶ 月 後 ) と す るo( 2
) 検 証 場 所 と 分 析 対 象 児A
幼 稚 園 年 長 児40人 の 小 学 校 進 学 先 は 5
つ の 小 学 校 に 分 散 す る 。 そ の た め 、 検 証 する小学校は、A
幼 稚 園 年 長 児 が 最 大 数( 2 0人 ) 入 学 す る B
市C
小 学 校 (3ク ラ ス
計80
人)とする。分 析 の 対 象 児 で は 、 保 育 プ ロ グ ラ ム を 適 用 し た
Z
幼 稚 園 か ら の 入 学 児 を 「 適 用 児 」 、‑ 25 ‑
他 の 保 育 所 ・ 幼 稚 園 か ら の 入 学 児 を 「 一 般 児 」 と す るO
( 3
) 不 適 応 状 況 の 観 点 と 支 援 段 階不 適 応 状 況 の 観 点 は 、 平 仮 名 や 数 字 の 読 み 書 き ( 学 習 障 害 の 疑 い ) 、 絵 画 や 観 察 記 録 ( 空 間 認 知 障 害 の 疑 い ) 、 着 席 行 動 や 授 業 中 の 集 中 度 ( 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害 や 自 閉 症 ス ペ ク ト ラ ム 障 害 の 疑 い ) で あ る O そ し て 、 こ の 観 点 を も と に 、
Y
市 特 別 支 援 教 育 専 門 家 チ ー ム が 授 業 参 観 を し な が ら 状 況 を 確 認 す るO さ ら に 、 最 終 的 にY
市 で 活 用 し て い る 支 援 の 基 準 で あ るSl'"'‑'S4の支援段階に分ける。
S 1
( 発 達 障 害 等 が な く 、 支 援 の 必 要 も な い )S 2 ( 発 達 障 害 等 の 気 質 や 傾 向 が 見 ら れ 、 何 ら か の 支 援 が 必 要 で あ る )
S 3
( 発 達 障 害 等 の 疑 い が あ り 、 個 別 検 査 や 医 療 受 診 が 必 要 で あ る )S 4
( 発 達 障 害 等 の 診 断 が 既 に あ り 、 支 援 が 必 要 で あ る )な お 、 本 研 究 に お い て 、
S 3
の 支 援 段 階 と 判 断 さ れ た 児 童 が 、 「 小1
プ ロ ブ レ ムJ
の 状 況 と 見 な す こ と に す る 。( 4
) 検 証 者検証者は、
Y
市 特 別 支 援 教 育 専 門 家 チ ー ム で あ る 大 学 教 授 と 指 導 主 事 の 他 に 、 本 研 究 に 全 く 関 与 し て い な い 大 学 院 生1
人 を 加 え た3人 と す る
O 検 証 者 は 、 そ れ ぞ れ の 観 点 に 沿 っ て 支 援 段 階(S 1、 S 2、 S 3、 S 4)
を 判 断 す るO そして、3者 が 異
な る 場 合 に は 協 議 し な が ら 最 終 的 な 支 援 段 階 を 決 定 す るOm . 結 果
1. I小 1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 の 開 発
( 1
) 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム の 題 材 一 覧表 1
に は 、 年 長 児 が 小 学 校1
年 に 入 学 し で も 学 習 面 や 行 動 面 で ス ム ー ズ に 適 応 で き る よ う に す る た め の 「 小1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 を 示 し た
D プ ログラムの内容は、40
題 材 で 構 成 さ れ て お り 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 の 保 育 内 容5
領 域 と 小 学 校 教 育 内 容 の6教 科 2領 域 と 関 連 さ せ る よ う に し た
O そ れ ぞ れ の 題 材 で は 、 小 学 校 生 活 で 必 要 と さ れ る 、 長 時 間 の 着 席 行 動 と 集 中 力 ・ 持 続 力 、 板 書 し た も の を 書 き 写 す 空 間 認 知 能 力 、 教 科 書 を 使 用 し た 教 科 学 習 の 知 的 能 力 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 と 集 団 適 応 能 力 な ど に 重 点 を 置 い た 活 動 内 容 と し たO ま た 、 そ れ ぞ れ の 題 材 の 保 育 活 動 に お い て ど の よ う な 能 力 を 引 き 出 す の か を 明 示 し たOf o
今 ︐
h
表 1 r 小 1 プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム 」 の 題 材 名 と 関 連 す る 教 科 = 領 域
題 材 名 保育園・幼稚園の領域
教小科学校・領の域 引き出す能力
①自己紹介をしよう 人間関係(言葉・表現) 国語(生活) 話す、聞く、人との関わり、表現力、
②宅配便ご、っこをしよう 人間関係(言葉・表現) 国語(生活) 話す、聞く、役割分担、平仮名の理解、書く
③どんなお話だったかな? 言葉(表現) 国語(生活) 集中力、想像力、記憶力、話す
④言葉を聞いて伝えよう 言葉(表現) 国語(生活) 記憶力、集中力、伝達能力、話す
⑤反対の言葉を考えよう 言葉(表現) 国語(生活) 対語の理解、表現力、想像力
@鉛筆で書いてみよう 環境(言葉) 国語(生活) 書く、筆圧、鉛筆の持ち方、運筆、微細運、
⑦平仮名と自分の名前 環境(言葉) 国語(算数) 平仮名の理解、左右の区別、数字の理解
③いろいろな言葉を作ろう 環境(言葉) 国語(生活) 平仮名の理解、物の知識、友だちとの協力
⑨小学校カルタをしよう 環境(言葉・人間関係) 国語(生活) 平仮名の理解、集中力、判断力、数字の理解
⑮数字を数えよう 環境(言葉) 算数(生活) 数唱、数字の理解、左右の区別
⑪丸、三角、四角はどれ? 環境(言葉・表現) 算数(生活) 形の区別、聞く、見る、想像力
⑫大きい、小さいのはどっち? 環境(言葉・表現) 算数(生活) 大きさの比較、聞く、見る、想像力
⑬高い、低いのはど、っち? 環境(言葉・表現) 算数(生活) 高さの比較、聞く、見る、想像力
⑭長い、短いのはどっち? 環境(言葉・表現) 算数(生活) 長さの比較、聞く、見る、想像力
⑮速い、遅いのはどっち? 環境(言葉・表現) 算数(生活) 速さの比較、聞く、見る、想像力
⑮重い、軽いのはどっちつ 環境(言葉・表現) 算数(生活) 重さの比較、聞く、見る、想像力
⑪観察して仲間分けしよう 環境(言葉・表現) 生活(国語) 観察力、想像力、物の知識、動植物の区別
⑬3つのヒントで当てよう 環境(言葉・表現) 生活(国語) 抑制力、想像力、表現力、物の知識
⑬朝、昼、夜の区別をしよう 環境(言葉・表現) 生活(算数) 自然現象、時間、時計、物の知識
⑫箸で上手につまめるかな? 健康(人間関係) 給食(算数) 集中力、箸の持ち方、数字の理解、協応動作
@手遊びをしよう 人間関係(表現) 音楽(生活) 関わり、勝敗の理解、歌唱
⑫音階を色で覚えよう 表現(言葉) 音楽(図工) 音階の理解、色の区別、音感、歌唱
@楽器の名前を覚えよう 表現(言葉) 音楽(生活) 楽器の知識、記憶力、歌唱
@大きい音、小さい音 表現(言葉) 音楽(生活) 大小の区別、リズム感、歌唱、想像力
@どんなパンがあったかな? 表現(言葉) 音楽(生活) 記憶力、リズム感、歌唱
⑫丸から何ができるかな? 表現(言葉・環境) 算数(図工) 想像力、数唱、数の概念、色の区別、歌唱、
@友達の顔やいろいろな物を見て描こう 表現(人間関係) 図工(生活) 描写、空間認知、見る
⑫5日間同じ絵を描こう 表現(言葉) 図工(生活) 描写、空間認知、見る、比較
⑫順番を守って、皆で一つの絵を描こう 表現(人間関係・環境) 図工(生活) ノレールの理解、見る、集中力、抑制力、着席行動
@人や色を制限しながら皆で一つの絵を描こう 表現(人間関係・環境) 図工(生活) ノレールの理解、見る、集中力、抑制力
@どんな形や物ができるかな? 表現(人間関係・環境) 図工(算数) 空間配置、手と目の協応動作、模倣、
@形をまねして書こう 表現(環境) 図工(算数) 模倣、空間認知、手と目の協応動作、書く
@何を描いたのかなっ 表現(言葉・環境) 図工(生活) 色の区別、空間配置、左右の区別、想像力
@ハサミで、切ってみよう 表現(環境) 図工(生活) ハサミの使用、協応動作、微細運動、集中力
@作って遊ぼう 表現(人間関係・環境) 図工(生活) 速さの比較、聞く、見る、想像力、関わり
⑮いろいろな運動をしよう 健康(人間関係・環境) 体育(生活) 粗大運動、ルール理解、岩槻運動、平衡感覚
⑪マト当て名人はだれ? 健康(人間関係・環境) 体育(生活) 粗大運動、集中力、ルールの理解、認め合う
⑮昔からの遊びをしよう 健康(人間関係・環境) 体育(生活) 微細運動、粗大運動、空間認知、関わり
⑮ルールを守って遊ぼう 健康(言葉・人間関係) 体育(音楽) ノレーノレの理解、友だちへの応援、・賞賛
⑩自分のことを知って遊ぼう 健康(言葉・人間関係) 体育(音楽) ノレーノレの理解、自己理解、譲り合い、機敏性
勺 ー
うん
( 2
) 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム の 具 体 例表
2
と図1に は 、 題 材 名 ⑨ 「 小 学 校 カ ル タ を し よ う 」 の 指 導 例 と 具 体 的 な 教 材 教
具 を 示 し たD こ の 活 動 内 容 は 、 年 長 児 に 対 し て カ ル タ ゲ ー ム を 通 し な が ら 小 学 校 生 活 や 小 学 校 で 使 用 す る 教 材 教 具 な ど を 意 識 さ せ る 遊 び で あ る 。 引 き 出 す 能 力 は 、 「 平 仮 名 の 理 解J r
集 中 力J r
判 断 力J r
数 字 の 理 解J
で あ るO 実施する際には、4"'‑'6
人 を1
グ ル ー プ に 分 け 、 保 育 者 が カ ル タ の 読 み 手 に な り 、 年 長 児 が 絵 札 を 競 い 合 っ て 取 る 口 所 要 時 間 は 約4 0
分 で あ る O保 育 所 ・ 幼 稚 園 で は 、 中 心 と な る の が 「 環 境 」 の 領 域 で 、 「 言 葉
J r
人 間 関 係 」 の 領 域 も 関 連 す るO 一 方 、 小 学 校 で は 、 中 心 と な る の が 「 国 語J
の 教 科 で 、 「 生 活j の 教 科 も 関 連 す るO つ ま り 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 の 内 容 で あ る 「 日 常 に 関 係 の 深 い 情 報 や 施 設 な ど に 興 味 や 関 心 を 持 つ い 「 日 常 生 活 の 中 で 簡 単 な 標 識 や 文 字 な ど に 関 心 を 持 つ 」 と い っ た 保 育 活 動 が 、 小 学 校1学 年 及 び 2学 年 の 国 語 科 の 内 容 で あ る 「 場 面 の
様 子 な ど に つ い て 、 想 像 を 広 げ な が ら 読 む こ とJ r
平 仮 名 及 び 片 仮 名 を 読 み 、 書 く こ とj や 生 活 科 の 「 学 校 の 施 設 の 様 子 及 び 先 生 な ど 学 校 生 活 を 支 え て い る 人 々 や 友 だ ち の こ と が 分 か り 、 楽 し く 安 心 し て 遊 び や 生 活 が で き る よ う に す る と と も に 、 通 学 路 の 様 子 な ど に 関 心 を 持 ち 、 安 全 な 登 下 校 が で き る よ う に す る 」 の 教 科 学 習 に つ な が っ て い く の で あ るOこ の 活 動 の 応 用 と し て は 、 グ ル ー プ 毎 に 年 長 児 の 絵 札 を 取 る 順 番 を 決 め 、 他 の 年 長 児 が そ れ を 見 て い る こ と を さ せ る と 、 待 つ 、 衝 動 性 を 押 さ え る と い っ た 能 力 も 身 に 付 け さ せ る こ と も で き るO
2.
小 学 校 入 学 後 に お け る 適 応 状 況 の 比 較「小
1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 プ ロ グ ラ ム J
を 適 用 し た 年 長 児 が 、 小 学 校 入 学 後 に 学 習 面 や 行 動 面 で ス ム ー ズ に 適 応 し て い る か に つ い て 比 較 調 査 し た 。表
3に は 、 適 用 児 と 一 般 児 に つ い て 、 専 門 家 チ ー ム が 最 終 判 断 し た 支 援 段 階 に つ
い て 示 し たO その結果、適応児は、S1
が5 0
%、S2
が4 5
%、S3
が 5 %で あ っ たO発 達 障 害 の 気 質 や 傾 向 が 見 ら れ 何 ら か の 支 援 が 必 要 で あ る
S 2の 支 援 段 階 が 約 半 数
い る も の の 、 発 達 障 害 の 疑 い が あ り 個 別 検 査 や 医 療 受 診 が 必 要 で あ るS 3の 支 援 段
階 の 割 合 は 5 %と 極 め て 少 な か っ たO こ の こ と か ら 、 文 字 や 数 字 の 読 み 書 き 、 授 業 へ の 集 中 力 と い っ た 点 に お い て 不 適 応 の 状 況 が 抑 え ら れ て い る こ と が 明 ら か と な っ たO 一方、一般児は、S 1
が6 8%
、S2
が1 8%
、S3
が1 4% で あ っ た
O 発 達 障 害 の 疑 い が あ り 個 別 検 査 や 医 療 受 診 が 必 要 で あ るS3
の 支 援 段 階 の 割 合 は1
割強となり、適 用 児 と 比 較 す る と 約
3
倍 で あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。︒ ︒
今 ︐ ︐
表 2
題 材 名 ⑨ 「 小 学 校 力 ル タ を し よ う 」 の 指 導 例< 引 き 出 可 能 力 > 平仮名の理解、集中力、判断力、数字の理解
< 関 連 す る 能 力 > 保 育 所 幼 稚 園 : 環 境 ( 言 葉 、 人 間 関 係 ) 、 小 学 校 : 国 語 ( 生 活 )
< 活 動 編 成 と 時 間 > 編成
1グループ
p4'"'‑' 6人、活動時間:約
40分
0 は保育者の動き ・は特に配慮を要する園児
保 育 内 容 │ 園 児 の 動 き と 保 育 者 の 働 き か け 準 備 物
1
. 着 席 を す る 10 園児
(4'"'‑'6人 ) を グ ル ー プ 毎 に 座 ら せ る 。
4砂 発 達 障 害 児 等 を 一 緒 の グ ル ー プ に し な い 。
長 机 イス
2. 説明を聞く 10 園 児 の 前 で 、 全 体 を 見 回 し て 説 明 す る 。
raf 惨さ九。 1I /L~ 取りつ Z 知っ乞い審すね。」「ごれか句、部九捗で拘 IL~ 取りぬゲーむをし号予言章。」
「拘 IL~I'書、小学校で使う物や小学校に関係する物が出亡き審
i f o
J「先生が文字ぬ書い乞窃る拘ードを読むぬで、宮古 I LI cI=、最初
G)言葉ぬ文字が書い乞ある拘 IL~ を取っ τ 下さい。」「もし、号まちがっ
Z取っ τ し寺っ記局、 a r r : っきと吉っ亡、
1圏、
抗体おをし号豊富彦。
JO 机 の 上 に 、 均 等 に 並 べ ら れ た か を 確 認 す る 。
「をねで I~ 、最初に練習し τ お苦しょう。拘 IL~ を机ぬ土に 1\ 弓|読み札
1¥
弓 に 置 い 乞 下 さ い 。 絵 札
「同意 I~'\ い芭すか。をれで I~ 、おん電子で練習をし"C af 春しょ
つJ
。
3
練 習 を す る
10 2'"'‑'3枚の絵札で練習をする。
. ル ー ル が 分 か ら な い 園 児 に は 、 再 度 説 明 す る
0・ 絵 札 が 取 れ な く て も 怒 っ た り 泣 い た り し な い 約 束 を す る 。
4. ゲ ー ム 開 始 10 絵 札 を 元 に 戻 さ せ 、 再 度 ル ー ル を 確 認 し ゲ ー ム を 始 め る 。 r (Aさぬかい、きょう毛部九移、
11lL e 1J'~ JO
子 ど も た ち の 読 み 取 る 状 況 に 合 わ せ て 、 読 む ス ピ ー ド を 変 える。
O 同 じ 子 ど も が 多 く 取 る 場 合 に は 、 休 み 等 の ル ー ノ レ を 考 え て おく
0・ 絵 札 が 取 れ な く て イ ラ イ ラ し は じ め る 園 児 が い た ら 、 言 葉 を掛ける。
5. ゲ ー ム 終 了 10 読み札(絵本
L)が な く な っ た ら 、 終 了 す る 。 O 何 枚 取 れ た か 、 数 を か ぞ え る 。
O 絵 札 に 書 か れ て い る 絵 を 取 り 上 げ て 、 学 校 に 関 係 し て い る こ と を 伝 え た り 、 説 明 し た り す る 。
︒ フ 今 ︐
h
し、 あ フ
お
え
あさのかい きょうも
げんきかな みんな
だめよ いじめは
なかよく みんな
うんどうじよう
おおきいよ ひろくて
えんそくで たのしく たべよう おべんとう
おはよう ございます あさのあいさつ げんきょく
の 読 み 札 と 絵 札 題 材 名 ⑨ 「 小 学 校 力 ル タ 」
図 1
適 用 児 と 一 般 児 に お け る 支 援 段 階 の 判 断 ( 人 )
表3
一 般 児
12 3 4
口 ︑
unδσ︑
unδ%の値は、「適用児 J
I一 般 児
jに お け る そ れ ぞ れ の 比 率 で あ る 。 注 :
( 6 8
%)( 1 8
%)( 1 4
%)( 0
%)5 5
1 4 1 1 O ( 5 0 %)
(4 5
%)( 5
%)( 0
%)適 用 児
0 9 I o
‑
‑
lji11111J叶J︑バ汁討割倒密語翻讃観劃劃個掴置温酒狙盟事歯EHペ
l u許
可1
11 1H
司qd
一 引
S 2 と S 3 で 判 断 さ れ た 障 害 種 別 の 数 ( 人 )
表4
(複数回答)
S 2
適 用 児 < 9 >
一 般 児 <14>
1 0 1 6 計 ASD の 疑 い
3 6 ADHD
の勇足し¥1 2 LD
の異j E し
16 8
1 1 9 1
5 O
4 O
1 0 S 3
適 用 児 < 1 >
一員交児< 1 1 >
ハU
司 ︑
. v
次 に 、 表
4
には、S 2
とS 3
と 判 断 さ れ た 障 害 種 別 数 を 示 し た 。S 3
で は 、 一 般 児 に お い て 学 習 障 害(LD)
の 疑 い と 判 断 さ れ た 割 合 が 多 く (11
人 中10
人 ) 、 平 仮 名 や 数 字 の 読 み 書 き で 困 難 に な っ て い る こ と が 判 明 し た 口 ま た 、 学 習 障 害(LD)
の 疑 い だ け で な く 、 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害(ADHD)
の 疑 い や 自 閉 症 ス ペ ク ト ラ ム 障 害(ASD)
の 疑 い も 併 せ 持 っ て 不 適 応 状 況 に な っ て い る こ と が 推 測 さ れ たO こ れ に 対 し て 適 用 児 で は 、S3
の 学 習 障 害(LD)
の 疑 い が 一 人 も い な か っ たoS 2
と 判 断 さ れ たLD
の 可 能 性 の 割 合 が 半 数 以 上 あ り 、 不 適 応 の 状 況 が 抑 制 さ れ て い る 結 果 と な っ た 。N.
考 察1. I
小1
プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 」 の プ ロ グ ラ ム 開 発 に つ い て年 長 児 が 小 学
1
年 生 に 進 学 し た 際 に 、 ス ム ー ズ な 移 行 が で き る た め に は 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 の 保 育 活 動 と 小 学 校 の 教 科 学 習 に 連 続 性 ・ 関 連 性 が な け れ ば な ら な いD しかし、こ れ ま で の 保 育 所 ・ 幼 稚 園 で は 、 カ リ キ ュ ラ ム を 作 成 す る 際 に は 、 保 育 所 保 育 指 針 や 幼 稚 園 教 育 要 領 の
5
領 域 を 基 本 と す る も の の 、 小 学 校 の 教 科 学 習 を 見 据 え て 作 成 し よ う と す る 意 識 が 少 な か っ た の で は な い だ ろ う か 。 そ の た め に 、 カ リ キ ュ ラ ム の 内 容 が 分 断 さ れ 、 そ の 一 つ に 「 小1プ ロ ブ レ ム
J が 起 き て い る の で は な し 、 か と 推 測 す るo5
領 域 の 「 環 境 」 や 「 言 葉 」 の 中 に は 、 小 学 校 で 学 習 す る 文 字 、 数 量 、 図 形 、 日 常 生 活に 必 要 な 言 葉 な ど に 興 味 や 関 心 を 持 っ た り 経 験 す る こ と が 述 べ ら れ て い る が 、 こ れ ら の 内 容 を 保 育 者 が 毎 日 の 保 育 活 動 の 中 で 活 用 で き て い な い の で は な い か と 考 え るO
本 研 究 の 「 小
1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 J
の プ ロ グ ラ ム 開 発 で は 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 の 保 育 活 動 と 小 学 校 の 教 科 等 を 連 続 性 ・ 関 連 性 の あ る 内 容 と し た 。 そ の た め に は 、 年 長 児 の 保 育 活 動 の 中 で1
つ1
つ の 題 材 が 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 で ど の 領 域 を 重 視 し 、 そ れ が 小 学 校 に お い て ど の 教 科 に 結 び つ く の か を 明 確 に す る 必 要 が あ っ たD そ こ で 、 最 初 に 、 小 学 校1学 年 に お い て 6教 科 2
領 域 ( 国 語 、 生 活 、 算 数 、 音 楽 、 図 画 工 作 、 体 育 、 道 徳 、 特 別 活 動 ) を 学 習 す る の で 、 そ の 教 科 領 域 に 関 連 す る40
題 材 を 考 案 し たO 次 に 、 各 題 材 の 保 育 活 動 で は 、 小 学 校 に お い て ど の よ う な 能 力 を 引 き 出 す の か に つ い て 明 記 す る こ と に し た 。 こ の 引 き 出 す 能 力 で は 、 特 に 学 習 障 害 ・ 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害 ・ 自 閉 症 ス ペ ク ト ラ ム 障 害 な ど の 発 達 障 害 児 が 示 す 課 題 に つ い て の 改 善 も 含 ん で い る ( 例 え ば 、 読 み ・ 書 き ・ 計 算 の 困 難 性 に 対 す る 筆 圧 、 視 知 覚 認 知 、 空 間 認 知 、 巧 徴 性 、 数 唱 、 数 の 理 解 な どO 多 動 性 ・ 衝 動 性 の 困 難 性 に 対 す る 持 続 力 、 集 中 力 、 抑 制 力 な ど 。 社 会 性 ・ 想 像 性 の 困 難 性 に 対 す る 対 人 関 係 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン な ど ) 。 さ ら に 、 各 題 材 の 指 導 例 、 使 用 す る 教 材 教 具 、 実 施 上 の 留 意 点 、 活 動 時 間 、 活 動 編 成 、 活 動 の バ リ エ ー シ ョ ン な ど も 考 案 し た 。 そ し て 、2
年 間 の 試 行 期 間 を 経 て、「小1
プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 」 と し て プ ロ グ ラ ム を 開 発 す る こ と が で き た 。咽Ei
吋 コ
こ の プ ロ グ ラ ム の 適 用 に よ り 、 小 学 校 入 学 後 の 不 適 応 を 少 し で も 改 善 で き る も の と 考える。
2. I
小1
プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動J
の 有 効 性 に つ い て本 研 究 で は 、 「 小
1
プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 」 の プ ロ グ ラ ム の 有 効 性 を 明 ら か に す る た め に 、 プ ロ グ ラ ム を 適 用 し た 年 長 児 が 、 プ ロ グ ラ ム を 適 応 し て い な い 年 長 児 と 比 較 し て 差 異 が あ る か 否 か を 検 討 す る こ と に し たO小 学 校 入 学 後 に 専 門 家 チ ー ム が 判 断 し た 結 果 、 プ ロ グ ラ ム を 適 用 し な い 一 般 児 は 、 プ ロ グ ラ ム 適 用 児 と 比 較 し て 、 発 達 障 害 の 疑 い が 指 摘 さ れ た
(S 3)
割 合 が 約3
倍 で あ っ た 口 一 方 、 プ ロ グ ラ ム 適 用 児 は 、 発 達 障 害 の 気 質 や 傾 向 が 多 か っ た こ と が 明 ら か と な っ たO こ の こ と か ら 、 「 小1
プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 」 の プ ロ グ ラ ム を 実 施 す る こ と に よ り 、 学 習 障 害 ・ 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害 ・ 自 閉 症 ス ペ ク ト ラ ム 障 害 な ど の 発 達 障 害 、 つ ま り 、 小1
プ ロ ブ レ ム の 状 況 に ま で 至 ら ず 未 然 に 食 い 止 め る こ と が で き るこ と を 示 唆 し て お り 、 そ れ が プ ロ グ ラ ム の 効 果 に よ る も の と 推 察 さ れ る 。
東 京 都
( 2 0 1 0 )
が 小 学 校1
学 年 で 不 適 応 の 状 況 に な っ て い る 児 童 が1 1 . 8
% と い う 報 告をしているが、C
小 学 校1
学 年8 0
人では、1 5 . 0
% と 若 干 高 く な っ たD 文 部 科 学 省 の 全 国 調 査( 2 0 1 2 )
では、6 . 5
% と い う 報 告 を し て い る が 、 筆 者 が 「 特 別 支 援 教 育 専 門 家 チ ー ム 」 と し て ス ク リ ー ニ ン グ し て み る と1 0
~1 5
% と い う 結 果 が あ り ( 三 浦 ,2 0 1 3 )
、1
割 強 が 妥 当 で は な し1か と 推 察 さ れ る 。 こ の1
割 強 の 不 適 応 状 況 を 示 す 児 童を 少 し で も 改 善 ・ 予 防 す る た め に も 、 保 育 所 ・ 幼 稚 園 か ら 小 学 校 へ 移 行 す る カ リ キ ュ ラ ム の 見 直 し が 不 可 欠 で あ る と と も に 、 年 長 児 に お け る 保 育 活 動 の 内 容 も 検 討 す る 必 要 が あ る と 考 え るO
v .
おわりに「小
1プ ロ ブ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 」 の プ ロ グ ラ ム の 有 効 性 に つ い て は 、 少 数 の 適
用 児 の デ ー タ で あ る の で 限 定 的 な も の と し て 考 え る 必 要 が あ ろ う O 今 後 は 、 更 に こ の プ ロ グ ラ ム を 実 用 化 す る と と も に 、 効 果 を 明 確 に し て い き た いO文 献
1
) 汐 見 稔 幸 ( 2 0 1 3 ) 本 当 は 怖 い 小 学 一 年 生 , ポ プ ラ 新 書 .
2 ) 東 京 都 教 育 委 員 会 ( 2 0 1 0 ) :小 1問 題 ・ 中 1ギ ャ ッ プ の 実 態 調 査 に つ い て .
3 ) 三 浦 光 哉 ( 2 0 1 5 ) 小
1プ ロ ブ レ ム ・ 中
1ギ ャ ッ プ の 要 因 と ス ム ー ズ な 移 行 , 実 践 障 害 児 教 育 N o . 5 0 1 , 1 0
・1 7 ,学研.
4 ) 三 浦 光 哉 ・ 大 村 一 史 ・ 大 江 啓 賢 ( 2 0 1 5 ) :年長 小
1、 小 6 ‑ 中
1の 接 続 カ リ キ ュ ラ ム の 開 発 と 実 践 に よ る 幼 児 児 童 生 徒 の ス ム ー ズ な 移 行 支 援 , 日 本 教 育 大 学 協 会 年 報 , 第
34集.5 ) 三 浦 光 哉 編 ( 2 0 1 3 ) :小 1プ ロ プ レ ム を 防 ぐ 保 育 活 動 ( 実 践 編 ), ク リ エ イ ツ か も が わ . 6 ) 文 部 科 学 省 ( 2 0 1 2 ) : 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 等 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 に 関 す る 調 査 j .
今JB