Japan Advanced Institute of Science and Technology
JAIST Repository
https://dspace.jaist.ac.jp/
Title
マルチプロトコルラベルスイッチング技術を用いたマ
ルチキャストに関する調査
Author(s)
小柏, 伸夫; 宇夫, 陽次朗; 宇多, 仁; 太田, 悟史;
篠田, 陽一
Citation
Research report (School of Information Science,
Japan Advanced Institute of Science and
Technology), IS-RR-2000-011: 1-23
Issue Date
2000-04-27
Type
Technical Report
Text version
publisher
URL
http://hdl.handle.net/10119/8387
Rights
Description
リサーチレポート(北陸先端科学技術大学院大学情報
マ ル チ プ ロ ト コ ル ラ ベ ル ス イ ッチ ン グ 技 術 を
用 い た マ ル チ キ ャ ス トに 関 す る 調 査
小 柏 伸 夫,宇 夫 陽 次 朗,宇 多 仁,太 田 悟 史,篠 田 陽 一 2000年4月27日 IS-RR-2000-11 北 陸 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 情 報 科 学 研 究 科 〒923-12石 川 県 能 美 郡 辰 口 町 旭 台1-1 [email protected] ONobuoOgashiwa,2000 1SSNO918-7553要 旨
イ ン タ ー ネ ッ トの 爆 発 的 な 普 及 に 伴 い 、そ の 規 模 は 加 速 的 に 拡 大 し 、 そ の 用 途 も多 様 化 す る 傾 向 に あ る 。 規 模 の 拡 大 は イ ン タ ー ネ ッ ト内 で 流 通 す る 情 報 量 を 全 般 的 に 増 加 さ せ 、 用 途 の 拡 大 に よ っ て 画 像 や 音 声 と い っ た 従 来 の イ ン タ ー ネ ッ トの 用 途 と は 異 な る 性 質 を 持 っ た 情 報 の 流 通 が 増 加 し つ つ あ る 。 こ の よ う な 現 状 に 対 応 す る た め に 、 イ ン タ ー ネ ッ トへ の 性 能 的 要 求 が 増 大 し て い る 。 イ ン タ ー ネ ッ トの 性 能 を 向 上 させ る た め の 技 術 は 様 々 な も の が 検 討 、 開 発 さ れ て い るが 、 そ の 中 で も 、 イ ン タ ー ネ ッ ト を 構 成 す る 基 本 要 素 で あ る ル ー タ の 処 理 を 軽 減 し 、2層 、3層 に お け る 高 機 能 化 を 実 現 す る た め の 技 術 と し て 、 ラ ベ ル ス イ ッ チ ン グ 技 術(MPLS)が 注 目 を 浴 び て い る 。 本 稿 で は 、MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト配 送 の 実 現 に つ い て 論 じ て い る 。MPLS自 体 は 開 発 途 上 技 術 で あ る た め 、 マ ル チ キ ャ ス トの 実 現 は 今 だ 標 準 化 の 域 に 達 し て い な い が 、 現 時 点 に お い て もIETFに お い て 活 発 な 議 論 が お こ な わ れ て い る 。 こ れ ら の 議 論 は 主 にInternet-Draftに ま と め ら れ て い る 。 マ ル チ キ ャ ス トを 実 現 す る た め に 検 討 し な け れ ば な ら な い 要 素 は 多 い た め 、MPLSのIPマ ル チ キ ャ ス トへ の 対 応 化 に 関 す る 議 論 や 提 案 が 扱 う内 容 は 非 常 に 多 岐 に わ た る 。 そ の た め 、 議 論 や 提 案 の 全 体 像 を 把 握 す る こ と が 困 難 な 状 況 で あ る 。 そ こ で 、本 稿 で は 現 時 点(2000年4月 現 在)のMPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 に 関 す る 議 論 や 提 案 を 調 査 し 、MPLSマ ル チ キ ャ ス トに 関 す る 要 求 や 今 後 の 課 題 を ま と め る こ と で 、 本 分 野 の 研 究 の 課 題 を 明 確 化 す る こ と を 目 的 と し て い る 。 F… 一 噸 一 醐 闇■■■闘嘲 闘 国 ■ ■■■ ■ ■■■ ■■■歴も く じ
1は じ め に 1.1本 稿 の 構 成 ー エ ー ⊥ 2ラ ベ ル ス イ ッ チ 技 術 3 3MPLS技 術 3.1MPLS技 術 の 用 語 解 説 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 3.2MPLS技 術 の 特 徴 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 3.3MPLS経 路 ド メ イ ン の 生 成 機 構 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 3.4MPLS経 路 ド メ イ ン に 応 じ た 転 送 の 実 現 機 構1・ ・ ・ ・ … 4 4 5 5 6 4MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト の 実 現 4.1MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト 実 現 の 構 成 要 素 ・ 4.2マ ル チ キ ャ ス ト対 応 の 現 状 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 4.3MPLS/マ ル チ キ ャ ス ト対 応 フ レ ー ム ワ ー ク ・ … 8 8 只 ) Q ) ● 5マ ル チ キ ャ ス ト対 応LSR拡 張 5.1マ ル チ キ ャ ス ト配 送 機 能 の 分 類 ・… 5.2第2層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト出 力 手 法 一 ・ 5.3第2/3層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト出 力 手 法 ・・ 11 .11 .11 .12 6MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト 経 路 ド メ イ ン の 構 成 -← ∩ ∠ ρ U R U 第2層 マ ル チ キ ャ ス ト 配 送 木 のMPLS的 実 現 ・ 第3層 マ ル チ キ ャ ス ト 配 送 木 のMPLS的 実 現 ・ 6.2.1LSPの 確 立 ・ ・ ・ ・ ・ …... 6.2.2ラ ベ ル 配 布 ・ ・ ・ ・ … 一 ・ ・ ・ … 13 ・13 13 .14 .14 7MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト 実 現 の 課 題 7.1ト ラ フ ィ ッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ へ の 応 用 ・ 7.2TTLフ ィ ー ル ド に 関 す る 問 題 ・ ・ ・ … 7.3明 示 的 経 路 指 定 に 関 す る 問 題 ・ ・ ・ ・ … 7.4QoS/CoSの 実 現 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 17 .17 17 .17 .18 81ETFに お け る 標 準 化 動 向 8.1draft-ietf-mpls-multicast-Ol.txt 8.2draft-acharya-ipsofacto-mpls-mcast-OO.txt 8.3draft-farinacci-mpls-multicast-Ol.txt 8.4draft-wu-mpls-multicast-te-OO.txt 8.5draft-hummel-mpls-explicit-tree-Ol.txt 9 9 9 0 0 1 1 1 1 2 2 2 1 一 一 一 一 ■圏■ 国■圏■■■■■ 闘 ■闘■ ■ ■■ ■■ ■■ ■膨9ま と め 22
図 一 覧
■ 1 り 白 9 0 4 艮 ﹂ ρ0 既 存 伝 送 と ラ ベ ル ス イ ッ チ 伝 送 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …3 MPLS転 送 と 第3層 転 送 の 比 較 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …6 各1-Dの 相 関 図(経 路 ド メ イ ン 生 成 機 構 関 連)・ ・ …9 MPLSネ ッ ト ワ ー ク の 境 界 を ま た い だ 配 送 木 ・ ・ ・ …11 第2層 の マ ル チ キ ャ ス ト 転 送 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …12 第2層 、 第3層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト 転 送 … の …12 111は
じ め に
イ ン タ ー ネ ッ ト の 爆 発 的 な 普 及 に 伴 い 、そ の 規 模 は 加 速 的 に 拡 大 し 、 そ の 用 途 も 多 様 化 す る 傾 向 に あ る 。 規 模 の 拡 大 は イ ン タ ー ネ ッ ト 内 で 流 通 す る 情 報 量 を 全 般 的 に 増 加 さ せ 、 用 途 の 拡 大 に よ っ て 画 像 や 音 声 と い っ た 従 来 の イ ン タ ー ネ ッ ト の 用 途 と は 異 な る 性 質 を 持 っ た 情 報 の 流 通 が 増 加 し つ つ あ る 。 こ の よ う な 現 状 に 対 応 す る た め に 、 イ ン タ ー ネ ッ トへ の 性 能 的 要 求 が 増 大 し て い る 。 イ ン タ ー ネ ッ トの 性 能 を 向 上 さ せ る た め の 技 術 は 様 々 な も の が 検 討 、 開 発 さ れ て い る が 、 そ の 中 で も 、 イ ン タ ー ネ ッ ト を 構 成 す る 基 本 要 素 で あ る ル ー タ の 処 理 を 軽 減 し 、2層 、3層 に お け る 高 機 能 化 を 実 現 す る た め の 技 術 と し て 、 ラ ベ ル ス イ ッ チ ン グ が 注 目 を 浴 び て い る 。 各 ル ー タ毎 に 自律 的 に 経 路 選 択 処 理 を お こ な う 『点 』 と し て の 要 素 が 強 い 既 存 の イ ン タ ー ネ ッ ト と 比 べ 、 ラ ベ ル ス イ ッチ 技 術 で は 始 点 か ら 終 点 を よ り意 識 し た 『線 』 と し て の 操 作 を お こ な う。 そ の た め 始 点 に お い て 経 路 選 択 処 理 の 大 部 分 を 処 理 す る こ と で 途 中 ル ー タ の 処 理 を 軽 減 さ せ る だ け で な く、QoS(QuolityofService)、CoS(ClassofService)・ ト ラ フ ィッ クエ ン ジ ニ ア リ ン グ を 実 現 す る た め の 要 素 技 術 と し て も利 用 さ れ よ う と し て い る 。 イ ン タ0ネ ッ ト の 様 々 な 技 術 はIETF(lnternetEngineeringTaskForce)に よ る 標 準 化 過 程 を 通 じ て 全 域 に お け る標 準 仕 様 と な る 。 現 在IETFに お い て ラ ベ ル ス イ ッチ 技 術 を 標 準 仕 様 と し て 規 定 す る た め の 議 論 が お こ な わ れ て い る 。IETFで は 様 々 な 既 存 の ラ ベ ル ス イ ッ チ 技 術 で 得 ら れ た 経 験 を 集 約 し 、 新 た に マ ル チ プ ロ ト コ ル ラ ベ ル ス イ ッ チ ン グ(MPLS:Multi ProtocolLabelSwitching)技 術 と い う 汎 用 的 な 技 術 仕 様 を 策 定 中 で あ る 。 そ の た め 、 本 文 書 で は 主 にMPLSを 扱 う。MPLS技 術 は 既 に 様 々 な 形 で イ ン タ ー ネ ッ ト 内 で 利 用 され つ つ あ るが 、MPLS技 術 は い ま だ 研 究 段 階 の 要 素 が 強 く 、2000年4月 現 在 、IETFで の 議 論 の 途 中 で あ り、 今 後 様 々 な 仕 様 の 変 更 、 発 展 が 予 想 さ れ る 。 現 時 点 で は 、 主 にMPLSに お け る ユ ニ キ ャ ス ト通 信 に 関 す る 仕 様 が 議 論 の 中 心 で あ り、MPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 に 関 す る 議 論 は 今 だ 理 論 的 も の が 多 い 。 こ れ ら の 議 論 は 主 にInternet-Draft1を 通 じ て 追 う こ と が で き る 。 MPLSお よ びIPマ ル チ キ ャ ス トは そ れ ぞ れ 第3層 に 深 く依 存 し て い る う え 、 そ れ ぞ れ 多 くの 要 素 技 術 に よ っ て 複 雑 に 構 成 さ れ て い る 。 さ ら に マ ル チ キ ャ ス ト は ユ ニ キ ャ ス ト と は 本 質 的 な 部 分 で 異 な る技 術 で あ り、 現 在 のMPLSの 仕 様 を マ ル チ キ ャ ス トに 対 応 さ せ る た め に は 現 在 のMPLSに 対 す る 多 くの 拡 張 が 必 要 に な る 。 そ の た めMPLSのIPマ ル チ キ ャ ス トへ の 対 応 化 に 関 す る 議 論 や 提 案 は 非 常 に 多 岐 に わ た り、 議 論 や 提 案 の 全 体 像 を 把 握 す る こ とが 困 難 な 状 況 と な っ て い る 。 そ こ で 、 本 稿 で はMPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 に 関 す る 議 論 や 提 案 を 調 査 し 、MPLS マ ル チ キ ャ ス トに 関 す る 要 求 や 今 後 の 課 題 を ま と め る こ と で 、 本 分 野 の 研 究 の 課 題 を 明 確 化 す る こ と を 目 的 と し て い る 。1.1本
稿 の 構 成
本 稿 は以下 に示す 全9章 か ら構 成 され る。
1http://www.ietf.org/ID.html
1 一 噛 一馳 欄 圏醐 ■■■■■ ■■■■ 國闘■圏■■■■ ■墜第1章 本 章 第2章 ラ ベ ル ス イ ッチ 技 術 の 概 要 第3章MPLS技 術 の 概 要 第4章MPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 の 概 略 と 現 状 第5章 マ ル チ キ ャ ス ト対 応MPLSル0タ 第6章MPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 と 、 経 路 制 御 お よ び ラ ベ ル 配 布 第7章MPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 のIETF(ThelnternetEngineeringTaskForce)2に お け る 標 準 化 動 向 第8章MPLSで の マ ル チ キ ャ ス ト実 現 で の そ の 他 の 課 題 第9章 ま と め
2http://www .ietf.orb/
2 …嘲一 闘■■■■■■■■2ラ
ベ ル ス イ ッ チ 技 術
イ ン タ ー ネ ッ トはIP(lnternetProtocol)に よ る ノ ー ド 間 の パ ケ ッ ト伝 送 を 基 本 と し た ネ ッ ト ワ ー ク で あ る 。 そ れ ぞ れ の ノ ー ド(ル ー タ な ど)が 受 け 取 っ た パ ケ ッ ト を 次 中 継 点 へ 中 継 す る こ と で 端 点 間(end-to-end)の 接 続 が 実 現 さ れ る 。IPは イ ン タ ー ネ ッ ト の レ イ ヤ 構 造 的 に は 第3層 に 位 置 し て お り、IPパ ケ ッ ト を 始 点 か ら 終 点 へ 到 達 さ せ る た め の 経 路 を 解 決 す る 経 路 制 御 機 構 も 第3層 に 置 か れ て い る 。 経 路 制 御 機 構 に よ る 次 中 継 点 の 解 決 は 各 中 継 点 が 自 律 的 に お こ な う た め 、 中 継 点 毎 で ・ 第3層 で の パ ケ ッ ト解 析・ 次 中継 点決 定の た めの経路 検 索処 理
が 必 要で あ る。
r!爺 ・瓶
一. hoc…Cy…ao^ 一 P l S ce L T岨ン
し
Layer: Laye On器S Laye Laye ・LSR(edge) LSR (transit) 図1:既 存 伝 送 と ラ ベ ル ス イ ッ チ 伝 送 ラ ベ ル ス イ ッチ 技 術 は 、中 継 点 毎 に お こ な わ れ て い る こ れ ら の 処 理 を 、入 ロ ノ ー ド(ingress node)で 集 約 す る 技 術 で あ る 。 入 ロ ノ ー ド で 、 パ ケ ッ トの 第3層 情 報 を 解 析 し 、 そ の 解 析 結 果 を 短 い 固 定 長 の ラ ベ ル に 割 り当 て る 。 こ の ラ ベ ル と 第3層 情 報 の 対 応 関 係 を ラ ベ ル ス イ ッチ 雲 内 に 伝 播 させ る こ と で 、 中 間 ノ ー ドで の 第3層 情 報 を 解 析 を 省 略 で き る 。 ル ー タ で の 処 理 を 軽 減 す る こ と が で き る た め 、 高 速 化 技 術 と し て 注 目 さ れ て き た 。 既 存 の パ ケ ッ トの 伝 達 と ラ ベ ル ス イ ッチ で の パ ケ ッ トの 伝 達 の 違 い を 図1に 示 す 。 ま た 、 ラ ベ ル と い う別 の 情 報 で の 経 路 制 御 を お こ な う た め 、 第3層 で の 経 路 制 御 と は 別 の 形 態 の 経 路 制 御 を 実 現 で き る 可 能 性 が 高 い 。 そ の た め 、 ネ ッ ト ワ ー ク 内 の ト ラ フ ィッ ク を 高 度 に 制 御 す る た め の ト ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ 技 術 や ポ リ シ ー 経 路 制 御 な ど を 実 現 す る た め の 要 素 技 術 と し て の 位 置 づ け を 確 保 し つ つ あ る 。 イ ン タ ー ネ ッ ト の 技 術 標 準 策 定 機 関 で あ るIETFで は 、 ラ ベ ル ス イ ッ チ 技 術 の 初 期 段 階 で 提 案 さ れ て き た 様 々 な ラ ベ ル ス イ ッ チ 技 術 で 得 ら れ た 経 験 を 集 約 し 、 ラ ベ ル ス イ ッ チ 技 術 の 標 準 化 仕 様 と し てMPLS(MultiProtocolLabelSwitching)技 術 を 策 定 中 で あ る ・ 以 下 ・ 本 文 書 で は ラ ベ ル ス イ ッ チ 技 術 と し てMPLSを 扱 う 。 3一
3MP正S技
術
IETFに お け る 標 準 化 が お こ な れ て い るMPLS(MultiProtocolLabelSwitching)技 術 の 基 本 ア ー キ テ ク チ ャ に つ い て 概 説 す る 。3.1MPLS技
術 の 用 語 解 説
MPLSを
説 明す る上 で必 要 な用 語 を以 下 に ま とめ る。
FECforwardingequivalenceclassの こ と 。 同 一 の 流 儀(パ ス 、転 送 に 関 す る 扱 い か た)で 転 送 さ れ るIPパ ケ ッ トの グ ル ー プ 。 ラ ベ ル 短 い 固 定 長 の 物 理 的 に 連 続 し た 識 別 子FECの 識 別 に 利 用 され る 。 対 向 で ロ ー カ ル な 意 味 し か 持 た な い 。 ラ ベ ル ス イ ッ チ ル ー タ(LSR)第3層 パ ケ ッ ト を 転 送 で き るMPLSノ ー ド ラ ベ ル ス イ ッ チ パ ス(LSP)1つ も し くは 複 数 のLSRsを 通 過 す る 同 一 階 層 レ ベ ル に あ る 経 路(パ ス)。 特 定 のFEC内 の パ ケ ッ トは こ の 経 路 を 通 し て 転 送 さ れ る 。 ラ ベ ル ス タ ッ ク ラ ベ ル を ス タ ッ ク 形 式 で 集 約 し た も の 。 ラ ベ ル 配 布 プ ロ ト コ ル あ るLSRが 自 分 が 作 成 し た ラ ベ ル/FECの 束 縛 を 他 のLSRに 対 し て 通 知 す る た め の 一 連 の 手 続 きが ラ ベ ル 配 布 プ ロ ト コ ル で あ る 。 ラ ベ ル 配 布 専 用 プ ロ ト コ ル で あ るLDPやCR-LDPと 、 他 の 経 路 制 御 プ ロ ト コ ル に 相 乗 りす る 形 式 の BGP4-LDPやRSVP-LDPな ど が あ る 。 MPLSド メ イ ンMPLS経 路 制 御 と転 送 が お こ な わ れ る 隣i接 ノ ー ド の 集 合 。 単 一 の 経 路 制 御 広 告 ド メ イ ン の 中 に あ る 。 MPLSエ ッ ジ ノ ー ドMPLSド メ イ ン と そ の 外 の ド メ イ ン の ノ ー ド を 接 続 す るMPLSノ ー ド。 エ ッ ジ ノ ー ド と接 続 さ れ る 外 部 ノ ー ド は 、 非MPLSノ ー ド で あ る 場 合 や 、 別 の MPLSド メ イ ン に 属 す る ノ ー ド の 場 合 が 考 え ら れ る 。LSRの 隣 接 ホ ス トが 非MPLS ホ ス トだ っ た 場 合 、 そ のLSRはMPLSエ ッ ジ ノ ー ド と な る 。 MPLS出 ロ ノ ー ド(egressnode)ト ラ フ ィッ ク をMPLSド メ イ ン か ら 取 り 出 す 処 理 を す るMPLSエ ッ ジ ノ ー ド。 MPLS入 り ロ ノ ー ド(ingressnode)MPLSド メ イ ン ヘ ト ラ フ ィッ ク を 取 り入 れ る 処 理 を す るMPLSエ ッ ジ ノ ー ド 。 MPLSラ ベ ル パ ケ ッ トヘ ッ ダ 中 に あ る ラ ベ ル 。 パ ケ ッ トのFECを 示 し て い る 。 4「一 一一一『' MPLSノ ー ドMPLSが 動 作 し て い る ノ ー ド 。MPLS制 御 プ ロ ト コ ル を 扱 う こ とが で き 、 一 つ 以 上 の 第3層 経 路 制 御 プ ロ ト コ ル の 運 用 し て お り、 ラ ベ ル を 用 い て パ ケ ッ トの 転 送 で き る ノ ー ド を 指 す 。 第3層 パ ケ ッ ト を そ の ま ま 転 送 で き る 機 能 は 無 くて も か ま わ な い 。
3.2MPLS技
術 の 特 徴
一 般 に パ ケ ッ トの 転 送 処 理 は、 そ の パ ケ ッ トの 転 送 特 性 で あ るFECに 基 づ い て お こ な わ れ る 。MPLSで は 、FECの 認 識 はMPLSド メ イ ン の 入 口LSRの み で お こ な わ れ 、 そ の1青報 は ラ ベ ル と し て パ ケ ッ ト に 付 加 され る 。 ラ ベ ル とFECの 束 縛 情 報(FEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ 情 報)は 、 ラ ベ ル 配 布 プ ロ ト コ ル に よ っ て 生 成/広 告 さ れ る 。 各 中 継LSRは ラ ベ ル の み を 用 い て 、 単 純 な 『ラ ベ ル 置 換(1abelswapping)動 作 』 の み を 繰 り返 す だ け で あ る 。 パ ケ ッ ト は 、最 終 点 に 到 達 す る かMPLSド メ イ ン の 出 口 か ら 非NTPLSド メ イ ン へ 転 送 さ れ る ま だ ラ ベ ル 置 換 操 作 の み に よ っ て 転 送 さ れ る 。 こ の 特 性 は す な わ ち 、 ・ 転 送 は 本 質 的 に 第3層 経 路 ド メ イ ン と は 無 関 係 で あ る と い う こ と を 意 味 す る 。 つ ま り 、NIPLSド メ イ ン の 経 路 制 御 技 術 は 既 存 の イ ン タ ー ネ ッ ト の よ う に 第3層 経 路 制 御 技 術 の 束 縛 を う け な い こ と を 意 味 す る 。 注 意 し て お くが 、 こ の こ とか ら 安 易 に 『MPLSと 第3層 経 路 制 御 が 一 致 し な い 』 と考 え て は い け な い 。 第3層 経 路 制 御 ド メ イ ン とMPLSに よ る 経 路 制 御 ド メ イ ン が お 互 い 独 立 し て 生 成 し て い る だ け で 、 第 3層 経 路 制 御 ド メ イ ン と 同 一 のMPLS経 路 制 御 ド メ イ ン を 構 成 す る こ と は 技 術 的 に 可 能 で あ る 。 実 際 に 、 ラ ベ ル 配 布 プ ロ ト コ ル にLDPを 用 い たiVIPLSの 中 継 点 毎 転 送 モ ー ド で は 、 MPLSの 経 路 制 御 ド メ イ ン は 第3層 経 路 制 御 ド メ イ ン と 完 全 に 一 致 す る 。 し た が っ て 、MPLSに お い て は 、・ 経路 ド メインを生 成 す る機構
・ 経路 ドメ インに応 じた転 送 を実現 す る機 構
を完全 に独 立 した もの と して扱 うこ とが 可 能で あ る。 ここで の 『経路 ドメイン を生成 す る
機構 』 とは 、ラベ ル配 布プ ロ トコル と中心 としたFEC/ラ
ベ ル マ ッピ ングの生成 系で あ り、
『
経 路 ドメ インに応 じた転 送 を実現 す る機構 』 とはLSRを
中心 と したMPLSの
転 送 ア ーキ
テ クチ ャを指 す。
この特性は 、転送が ユ ニキ ャス トで あ るか マルチ キ ャス トであ るか に無 関係 で成 立す る。
MPLS技
術 で は転送 の特 性 に応 じた経 路 ド メインの構成 お よび 、そ の実現 をお こな うこ と
で 、任 意の転 送特性 が 実現 可 能で あ る。
3.3MPLS経
路 ド メ イ ン の 生 成 機 構
MPLS経 路 ド メ イ ン はFECと ラ ベ ル の マ ッピ ン グ 情 報 で 構 成 さ れ る 。 各LSRは ラ ベ ル 配 布 対 と な っ て い るLSRとFEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ 情 報 を ラ ベ ル 配 布 プ ロ トコ ル を 用 い て 交 換 す る 。 5, FEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ 情 報 の 交 換 に よ っ て 、 結 果 的 に ラ ベ ル ス イ ッ チ パ ス(LSP:Label SwitchPath)が 構 成 さ れ る 。LSPは 一 種 の 仮 想 経 路(VP:VirtualPath)で あ る 。 ユ ニ キ ャ ス ト通 信 で は こ の ラ ベ ル ス イ ッ チ パ ス は 一 本 の 連 続 し た 経 路 と な る 。 マ ル チ キ ャ ス ト通 信 に つ い て は 次 の 章 で 述 べ る 。
3.4MPLS経
路 ド メ イ ン に 応 じ た 転 送 の 実 現 機 構
MPLS経
路 ドメイン生成 系 に よって生 成 され た経路 ド メイン を実 際 に実現 す るた めの 要
素がLSRで
あ る。LSRはFECに
対 応 す る ラベ ルか ら導 出 され るLSPを
通 してパ ケ ッ トの
転 送処 理 をお こな う。
Traditional IPforwarding 1夏n憂ressN。de1 ransitNodes 1.AnalyzeNetwork layerheader 2.AssignFEC 3.MaotoNextho EressNode 1.AnalyzeNetwork layerheader 2.AssignFEC 3.MaqtoNextho 1.AnalyzeNetwork layerheader 2.AssignFEC 3.MaotoNextho 1.AnalyzeNetwork layerheader 2.AssignFEC 3.MaotoNextho MPLSLabel Swapping 1.AnatyzeNetwork layerheader 2.AssignFEC 3.MaotoNextho ■■■ LabelSwapLabelSwap 1.removelabel 2.Donormal IPforwarding 図2:iVIPLS転 送 と 第3層 転 送 の 比 較 以 下 に1VIPLSド メ イ ン 内 の パ ケ ッ ト転 送 処 理 を 示 す 。 1.入 口LSRで のFEC解 析 各 パ ケ ッ トのFECを 上 位 層 の 情 報 を 用 い て 解 析 し 、MPLS的 なFECと し て 識 別 す る 。 必 要 な らFECに 対 応 す るLSPを 形 成 す る 。 2.入 口LSRで の 初 期 ラ ベ ル 付 加 FECに 対 応 す る ラ ベ ル を パ ケ ッ ト に 付 加 し 、 そ の パ ケ ッ ト をMPLSド メ イ ン 内 に 転 送 す る 。 3.中 間LSRで の ラ ベ ル 置 換 処 理 パ ケ ッ ト に 付 加 され て い る ラ ベ ル を 、 次 中 継 点 と な るLSRと 折 衝 し て 得 ら れ た ラ ベ ル と 付 け 変 え て 転 送 す る 。 4.出 口LSRで の ラ ベ ル の 除 去 MPLSラ ベ ル を 取 り 除 き 、 通 常 パ ケ ッ ト と し て 転 送 す る 。これ らの操作 と通 常の 第3層 転 送 を比 較 を 図2に 示 す。
FECFを
持 つパ ケ ットの伝送 手1コ1頁
を以下 に示す。 まず入 口LSRで
は以下 の よ うにほぼ通
常 の転 送処理 と同様 な処理 をお こな う。
6 一`醒一醐 輔 職馳 醐 ■鞠 ■■口 ■■圏■■■ ■■ 圏嗣■■ ■■■■■■縢「 1.第3層 の ヘ ッダ を 解 析 し 、そ の パ ケ ッ トのFECを 決 定 す る 。 こ こ で はFECをFと す る 。 2.隣i接LSRと 折 衝 し て あ っ たFECFに 対 応 す る ラ ベ ル(こ こ で は ラ ベ ルL)を パ ケ ッ ト に 付 加 す る 。 3.次 中 継 点 と な る 隣 接LSRに 転 送 す る 。 続 く中 継LSRで は 、 1.ラ ベ ルLか らFECFで あ る こ と を 識 別 す る 。 2.FECFに 対 応 す る ラ ベ ル を ラ ベ ル 表 か ら 検 索(こ こ で は ラ ベ ルL'と す る)。 3.パ ケ ッ ト の ラ ベ ル を ラ ベ ル 置 換(L→L')す る 。 4.次 中 継 点 と な る 隣 接LSRに 転 送 す る 。 の よ うに 、 入 口LSRで の 解 析 結 果 が ラ ベ ル と し て 伝 達 さ れ て い る た め 、 第3層 情 報 を 解 析 せ ず に 単 純 な ラ ベ ル 置 換 処 理 の み で 転 送 で き る 。 最 終 的 なMPLS出 口 で は 、 ラ ベ ル を 取 り 除 い て か ら 通 常IPパ ケ ッ ト と し て 第3層 転 送 す る 。 7
4MPLSに
お け る マ ル チ キ ャ ス トの 実 現
4.1MPLSに
お け る マ ル チ キ ャ ス ト 実 現 の 構 成 要 素
MPLSで
マルチ キ ャス トを実現 す るため に考察 しなけれ ば な らない要 素 は大 き く以 下の
2つ の分類 で きる。 これ らは直 交 した 要素 で ある。
・ マ ル チ キ ャ ス ト経 路 ド メ イ ン の 生 成 機 構 ・ マ ル チ キ ャ ス ト経 路 ド メ イ ン を 実 現 す る マ ル チ キ ャ ス ト配 送 機 構前 者 はマル チ キ ャス ト配送 をお こ な うため の経 路情 報 を形 成 す るた めの アル ゴ リズ ム 、
経 路 プ ロ トコル などが 含 まれ る 。後者 は 、マルチ キ ャス ト経路 ドメ インで生 成 され た配送
木 を実 際 にMPLS的
に実 現す る もので 、LSRの
実装 などが含 まれ る。
4.2マ ル チ キ ャ ス ト 対 応 の 現 状 3章 で 述 べ た よ う に 、MPLSは 本 質 的 に は ユ ニ キ ャ ス ト、 マ ル チ キ ャ ス トの 差 異 を 問 わ な い 技 術 で あ る 。IETFで の 議 論 に お い て も 、MPLSに お い て は ユ ニ キ ャ ス トだ け で な マ ル チ キ ャ ス ト を 視 野 に 入 れ た 議 論 を お こ な う べ き だ と 言 わ れ て い る[3]。 し か し な が ら 、 実 際 の と こ ろ 、現 在 のMPLSア ー キ テ ク チ ャ 仕 様[9]で は 、 マ ル チ キ ャ ス トは 将 来 の 課 題 で あ る と し 、 ユ ニ キ ャ ス ト に つ い て し か 規 定 し て い な い 。MPLSは 全 般 的 に ま だ 開 発 途 上 の 技 術 で あ り、 ユ ニ キ ャ ス ト に つ い て す ら 標 準 化 が 終 了 し て い な い 現 状 を 考 え る と 、 こ の 状 況 は あ る 意 味 、 現 実 的 な 対 処 の 結 果 と も取 る こ とが で き る 。 一 方 、MPLSの ア ー キ テ ク チ ャ 仕 様 と は 別 に 、MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト を 論 じ て い る 文 書 が 複 数 公 開 さ れ て い る 。2000年4月 現 在 で は 、 以 下 の5本 の1-Dが 公 開 され て い る 。 ・draft-ietf-mpls-multicast-OO.txt[8] ・draft-farinacci-mpls-multicast-Ol.txt[5] ・draft-hummel-mpls-explicit-tree-Ol.txt[6] ・draft-wu-mpls-multicast-te-OO.txt[10] ・draft-acharya-ipsofacto-mpls-mcast-OO.txt[1] こ れ ら の 文 書 は そ れ ぞ れ ス コ ー プ と し て い る 要 素 は 異 な っ て い る が 、 な ん ら か の 形 で MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス トの 実 現 を 論 じ て い る 。 表1に 、 各1-Dが ど の 部 分 を 論 じ て い る か を 示 す 。 表 中 の 用 語 に つ い て 捕 捉 し て お く。 フ レ ー ム ワ ー クMPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト実 現 の 全 般 的 フ レ ー ム ワ ー ク の 規 定 、 問 題 点 、 将 来 の 課 題 に つ い て の 議 論 8 } 蝿劇 一 瞠■剛 ■■幽 ■闘■ ■■嗣■圃■圏■ ■■ ■■ ■■ ■■1-D名 draft-ietf-mpls-multicast-00 draft-farinacci-mpls-multicast-Ol draft-hummel-mpls-explicit-tree-01 draft-wu-mpls-multicast-te-00 draft-acharya-ipsofacto-mpls-mcast-00
経路 ド メインの生
成機 構
フレー ムワー ク
第3層 準拠
第2層 独 自
第2層 独 自
第3層 準拠
マル チ キ ャス ト配
送機構
LSR拡
張機 構
無 し
無 し
無 し
無 し
表1:MPLS/Multicast関 連1-Dの 記 述 範 囲 第2層 独 自CR-LDPを 用 い た 独 自 マ ル チ キ ャ ス ト配 送 木 の 形 成 方 法 お よ び 問 題 点 の 議 論 第3層 準 拠 第3層 で のIPマ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 機 構 で 生 成 さ れ た 配 送 木 をMPLS的 に 実 現 す る た め の 方 法 お よ び 問 題 点 の 議 論 LSR拡 張 機 構 マ ル チ キ ャ ス ト対 応LSRに つ い て の 議 論 図3に 各1-Dの 経 路 ド メ イ ン の 生 成 機 構 に 関 す る 関 連 を 示 す 。 MPLS/Multicast draft-ietf-mpls-multicast-Ol draftfarinacci-mpls-multicast-01 piggybacklabeldistribution PIM-DM PIM-SM draft一 α伽'ッ α一ips(∼facto-mp'∫ 一〃1cα ∫'-00 problendefinition, proposedsolution PIM-DMPIM-SM DVMRPMOSPFbasedonLayer3(IP)
draft-wu-mpls-multicast-te-00 MulticastextensiontoCR-LDP draft-hummel-mpls-erplict-tree-Ol MulticastextensiontoCR-LDP (Yetanother)basedonLayer2
(directuse)
図3:各1-Dの 相 関 図(経 路 ド メ イ ン 生 成 機 構 関 連)4.3MPLS/マ
ル チ キ ャ ス ト 対 応 フ レ ー ム ワ ー ク
IETFのMPLS分 科 会 で は 、MPLSに お け る マ ル チ キ ャ ス ト対 応 フ レ ー ム ワ ー ク をMPLS フ レ ー ム ワ ー ク[3]お よ びMPLSア ー キ テ ク チ ヤ[9)と は 独 立 し て 議 論 し て い る[8]。 こ の フ 9レ ー ム ワ ー ク は 、 最 終 的 に はMPLSで の マ ル チ キ ャ ス ト関 連 の 仕 様 を 一 括 し て 定 義 す る こ と を 目 的 と し て お り 、 ● マ ル チ キ ャ ス ト経 路 ド メ イ ン の 構 築 ・ マ ル チ キ ャ ス ト対 応LSRの 実 現 に つ い て そ れ ぞ れ 議 論 し て い る 。 現 在 の1-Dの 概 要 を 以 下 に 示 す 。 ・MPLSで 対 象 と す る 第2層 の 特 徴 の ま と め ・ マ ル チ キ ャ ス ト対 応MPLSで 扱 う マ ル チ キ ャ ス トル ー テ ィ ン グ プ ロ ト コ ル の 分 類 ・ 複 製 さ れ た パ ケ ッ ト の 第2層 、 第3層 へ の 同 時 出 力 の 概 要 ・ マ ル チ キ ャ ス ト対 応MPLSに お け るLSP(LabelSwitchedPath)確 立 の ト リガ の 分 類 ・ ラ ベ ル 配 布 プ ロ ト コ ル の 他 プ ロ ト コ ル へ の 相 乗 り に 関 す る 問 題 点 の 指 摘 ・ 明 示 的 経 路 指 定 に 関 す る 問 題 点 の 指 摘 ・QoS、CoSの サ ポ ー ト に 関 す る 考 察 ・ マ ル チ ア ク セ ス ネ ッ ト ワ ー ク に お け る 問 題 の 指 摘 ・ そ の 他 の 問 題 の 指 摘 一TTLフ ィー ル ド に 関 す る 問 題 一 ラ ベ ル 配 布 コ ン ト ロ ー ル に 関 す る 問 題 一 ラ ベ ル 維 持 モ ー ド に 関 す る 問 題 一 ラ ベ ル 割 り 当 て に 関 す る 問 題 一 ラ ベ ル 配 布 に 関 す る 問 題 LSRの 拡 張 機 構 、お よ び 、 こ の1-Dを 含 ん だ 各1-Dに お け る マ ル チ キ ャ ス ト経 路 ド メ イ ン の 構築 に つ い て は 、 そ れ ぞ れ5章 お よ び6章 で ま と め る 。 10
5マ
ル チ キ ャ ス ト対 応LSR拡
張
MPLSで マ ル チ キ ャス ト を実 現 す る た め のLSRの 拡 張 に つ い て は 、draft-ietf-mpls-multicast-00[8]で 議 論 さ れ て い る 。LSR拡 張 はMPLSア ー キ テ ク チ ャ へ の 拡 張 と し て 将 来 的 にMPLS の 標 準 ア ー キ テ ク チ ャ で あ る[9]に 統 合 さ れ る と 予 想 さ れ る 。 本 章 で は 、MPLS対 応LSRに 要 求 さ れ る 機 構 に つ い て ま と め る 。5.1マ
ル チ キ ャ ス ト配 送 機 能 の 分 類
MPLSで の マ ル チ キ ャ ス ト配 送 は 以 下 の2種 類 に 分 類 で き る 。 ・ 第2層 か ら 第2層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト配 送 ● 第2層 か ら 第2層/第3層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト配 送 nodeB MPLScloudぺ
nodeAnode nodeC 図4:MPLSネ ッ ト ワ ー ク の 境 界 を ま た い だ 配 送 木 前 者 はMPLSド メ イ ン 内 で 閉 じ た 形 式 の マ ル チ キ ャ ス ト配 送 で 、 全 配 送 木 がMPLSド メ イ ン 内 に あ る 場 合 が こ れ に あ た る 。 一 方 、 マ ル チ キ ャ ス ト対 応 のMPLSル ー タ に よ っ て 構 成 さ れ る ネ ッ ト ワ0ク と そ の 外 側 の ネ ッ ト ワ ー ク を ま た が っ た マ ル チ キ ャ ス ト配 送 木(図4) を 確 立 す る 場 合 も 考 え ら れ る た め 、 後 者 の 配 送 機 構 も 必 要 で あ る 。 そ れ ぞ れ の 用 途 を 実 現 す る た め に は 、LSRに お い て 以 下 の 条 件 を 充 足 し な け れ ば な ら な い 。 1.第2層 か ら の 入 力 に 対 し て 、 第2層 へ の 複 数 の 出 力 を お こ な う 2.(1)に 加 え て 第3層 へ も 複 数 の 出 力 を お こ な う 図4の 例 で はnodeAが(2)の 機 能 を 必 要 と す る 。nodeBは 第3層 で マ ル チ キ ャ ス ト配 送 を 行 うル ー タ、nodeCは 第2層 で マ ル チ キ ャ ス ト配 送 を 行 う ル ー タ で あ る 。nodeBはMPLS ネ ッ ト ワ ー ク の 外 側 に 存 在 す る が 、nodeCはMPLSネ ッ ト ワ ー ク の 内 側 に 存 在 す る 。5.2第2層
へ の マ ル チ キ ャ ス ト 出 力 手 法
第2層 か らの入 力に対す る第2層 へ の複数 の出力 をお こな う手法 はい くつか存在 す る。現
時点で は 、どの方 法 を利 用 すべ きか につ い ては議 論 の最 中で あ り、実現 可 能 なモデル を提
示 す るに とど まってい る[8]。それ らの モデ ル を図5に 示す 。図 の左 側 か ら・
11●2層 で の パ ケ ッ ト コ ピ ー 機 構 を 利 用 ・2/3層 で の 折 衷 案 ●3層 で の パ ケ ッ トコ ピ ー 機構 を 利 用 と な っ て い る 。 LSR Layer3 Layer2 inp LSR LSR tputOutput inputforwardingputputinpu tput 図5:第2層 の マ ル チ キ ャ ス ト転 送 forwardin utput utput二
5.3第2/3層
へ の マ ル チ キ ャ ス ト出 力 手 法
入力 され たパ ケ ッ トを第2層 お よび 第3層 へ 出力す る機能 を実現す るため には 、図6に 示
す 方法が 考 え られ る。
LSRLSR Layer3 tputtput Layer2 inputoutputinputputput 図6:第2層 、 第3層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト転 送 [8]で は 図6に 示 す 方 法 を サ ポ ー トす る こ と に よ る 以 下 の 利 点 を 挙 げ て い る 。 .MPLSネ ッ ト ワ ー ク の 内 側 と 外 側 に ま た が っ た 配 送 木 を 確 立 で き る 。 ・ よ り低 い サ ー ビ ス 品 質 が 要 求 さ れ た 場 合 第3層 へ 出 力 す る こ と に よ り、 よ り低 い サ ー ビ ス 品 質 が 実 現 で き る 。 こ れ に よ り複 数 の サ ー ビ ス 品 質 が 定 義 で き る の で 、 区 分 化 さ れ た サ ー ビ ス の 一 種 を 提 供 で き る 。 ・ 後 述 のonDemandラ ベ ル 配 布 モ ー ド に お い て ト ラ フ ィッ ク 駆 動 型 の ト リ ガ が 利 用 で き る 。 12 一 一一 一 開■一 醐 幽 ■■ ■ ■■■■■■■闘 ■■■■ ■■ ■一 匪6MPLSに
お け る マ ル チ キ ャ ス ト経 路 ド メ イ ン の 構 成
MPLSで の マ ル チ キ ャ ス ト を 実 現 す る う え で 現 在 盛 ん に 議 論 さ れ て い る の が 、 『MPLS経 路 ド メ イ ン の 生 成 手 法 お よび そ の 機 構 』 に つ い て で あ る 。4.2章 で 論 じ た よ う に 、 そ の 機 構 は 大 き く・ 第2層 で独 自にマル チ キ ャス ト配 送木 を生成 す る もの
・ 第3層 のIPマ ル チ キ ャ ス ト配 送 木 をMPLS的 に 実 現 す る ものの2種 類 に分類 で きる。
現 時点 での議 論 の内容 を以 下 に ま とめ る。
6.1第2層
マ ル チ キ ャ ス ト 配 送 木 のMPLS的
実 現
第2層 で の独 自マルチ キ ャス ト経路網 の実 現 は 、現 時 点で はほ とんど議論 され てい ない 。
[10]では トラ フ ィックエ ンジニア リングのマル チキ ャス ト対 応 とい う視点か らMPLSを
捕 ら
える際 に 、CR-LDPを
拡 張 した 第3層 とは独 立 した マ ルチ キ ャス ト配送 木 の実現 を論 じて
い る。
6.2第3層 マ ル チ キ ャ ス ト 配 送 木 のMPLS的 実 現 現 在 ま で に 様 々 なIPマ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル が 提 案 さ れ て い る 。 現 時 点 で は PIM-DMお よ びPIM-SMが 今 後 の 主 力 プ ロ ト コ ル に な る と 考 え ら れ て お り、MPLSのIPマル チ キ ャ ス ト対 応 化 に 関 し て も 、MPLSをPIM-DMお よ びPIM-SMに 対 応 さ せ る こ と を 目 的 と し た 議 論 が 活 発 で あ る 。 PIM-DMお よ びPIM-SMをMPLSで 実 現 す る 上 で 現 在 指 摘 さ れ て い る 問 題 点 を 以 下 に ま と め る 。 PIM-DMに 関 す る 問 題 点[1]で はMPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 に お け るPIM-DMに 関 す る 以 下 の 問 題 点 を 指 摘 し て い る 。 ・PIM-DMを 用 い て マ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 を お こ な う ネ ッ ト ワ ー ク に お い て 、 現 在 のMPLSを 利 用 す る 場 合PIM-DMの 性 質 か ら 以 下 の 制 約 が 発 生 す る 。 一 ラ ベ ル 割 り当 て 方 法 の 制 約 *ホ ップ ・バ イ ・ホ ッ プ(hop-by-hop)の 転 送 *ト ラ フ ィッ ク 駆 動 型 のLSPの 確 立 一 ソ ー ス/グ ル ー プ の ペ ア(以 下(S ,G))に つ い て 入 力 ラ ベ ル 、 出 力 ラ ベ ル の 統 一 が で き な い 13
一
PIM-SMに 関 す る 問 題 点[5]で は ラ ベ ル 配 布 の 一 手 法 と し て 、PIM-SMへ の 相 乗 り を 提 案 し て い る 。 し か し な が ら 、[8]で は 経 路 制 御 プ ロ ト コ ル へ の 相 乗 り に 関 し て 以 下 の 欠 点 を 指 摘 し て い る 。
・プ ロ トコル の相乗 りは既 存 の マル チ キ ャス ト経 路 制御 プ ロ トコル の拡 張 を必 要 とす
る。その ため 、ラベル 配布 を特 定 の マルチ キャス ト経路 制御 プ ロ トコル に相 乗 りさせ
るこ とは複 数の経 路 制御 プ ロ トコル の利用 を制 限す る結 果 とな る。
6.2.1LSPの 確 立 マ ル チ キ ャ ス ト対 応 のMPLSに お け るLSP確 立 の 駆 動 方 法 は 現 在 以 下 の3種 類 の 手 法 が 提 案 さ れ て い る[8]。 ・ 要 求 駆 動 制 御 メ ッ セ ー ジ の 送 受 信 を ト リ ガ と し てLSPを 確 立 す る 。 ・ トポ ロ ジ ー 駆 動 トポ ロ ジ ー の 変 化(経 路 表 の 変 化)を ト リ ガ と し てLSPを 確 立 す る 。 ・ ト ラ フ ィッ ク 駆 動 マ ル チ キ ャ ス ト の デ ー タ の 到 着 を ト リガ と し てLSPを 確 立 す る 。IPマ ルチ キ ャス トで は複数 の経路 制御 プ ロ トコルが提 案 され てお り、経路 制御 プ ロ トコ
ルに よって利 用で きる駆 動 方式が それ ぞれ 異 な るこ とが 指摘 され てい る。
6.2.2ラ ベ ル 配 布 現 在 提 案 さ れ て い るLDPで は 以 下 に 示 す モ ー ド や コ ン ト ロ ー ル が 定 義 さ れ て い る[2]。 ・ ラ ベ ル 配 布 モ ー ド ● ラ ベ ル 配 布 コ ン ト ロ ー ル ・ ラ ベ ル 維 持 モ ー ド 上 記 の モ ー ド や コ ン トロ ー ル に つ い て 、 そ れ ぞ れ 複 数 の モ ー ド や コ ン ト ロ ー ル が 具 体 的 に 定 義 され て い る 。 マ ル チ キ ャ ス ト対 応 のMPLSに お い て も 基 本 的 に は ユ ニ キ ャ ス トのMPLSと 同 様 の モ ー ドが 用 い ら れ る 。 た だ し 、 モ ー ド の 組 み 合 わ せ 方 や マ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル の 関 連 に よ っ て は 利 用 で き な い 組 み 合 わ せ も存 在 す る 。 14 一一一 騨繭幽一 繭幽 ■■幽 ■圏■ ■ ■ ■ ■ ■■ ■ ■■■ ■騨ラ ベ ル 配 布 モ ー ド ・onDemandラ ベ ル 配 布 モ ー ド 他LSRか ら の 明 示 的 な 要 求 が あ っ た 場 合 の み 、 自LSRに お け るFEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ を 広 告 す る 。 ・Unsolicitedラ ベ ル 配 布 モ ー ド 他LSRか ら の 明 示 的 な 要 求 が な くて も 、 自LSRに お け るFEG/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ を 広 告 す る 。 た だ し 、 他LSRか ら の 明 示 的 な 要 求 が あ っ た 場 合 も 自LSRに お け るFEC/ ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ を 広 告 す る 。 ラ ベ ル 配 布 コ ン ト ロ ー ル ・Independentラ ベ ル 配 布 コ ン ト ロ ー ル 他LSRのFEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ に 依 存 せ ず にFEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ を 配 布 す る 。 ・Orderedラ ベ ル 配 布 コ ン ト ロ ー ル 他LSRのFEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ に 依 存 し てFEC/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ を 配 布 す る 。 MPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 に お い て 、Independentコ ン ト ロ ー ル の 場 合 、前 述 の3種 類 の ト リ ガ は 全 て 利 用 で き る が 、Orderedコ ン ト ロ ー ル で 第2層 、 第3層 へ の マ ル チ キ ャ ス ト を サ ポ ー トす る 場 合 、 ト ラ フ ィッ ク 駆 動 型 のLSPの 確 立 は で き な い 。 ラ ベ ル 維 持 モ ー ド ・Conservativeラ ベ ル 維 持 モ ー ド 必 要 な ラ ベ ル だ け 保 持 す る 。 ・Liberalラ ベ ル 維 持 モ ー ド 全 て の ラ ベ ル を 保 持 す る 。 LDP[2]で は 上 記 の2種 類 の ラ ベ ル 維 持 モ ー ドが 提 案 さ れ て い る 。 MPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 に お い て はLibera1モ ー ド の 利 用 は 意 味 を 持 た な い 。 そ の 理 由 と し て[8]で は 以 下 の2点 を 挙 げ て い る 。 .ユ ニ キ ャ ス トに お い て は 、 全 て のLSRは 全 て のFECに 対 す る 経 路 を 保 持 し て い る 。 し か し マ ル チ キ ャ ス トに お い て は 、 全 て のLSRが 全 て のFECに 対 す る 経 路 を 保 持 し て い る わ け で は な い 。 15
…
一
, ・ マ ル チ キ ャ ス トで は 、LSRは ど の 隣 接LSRに 対 し て ラ ベ ル 要 求/ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ メ ッ セ ー ジ を 送 信 す べ き か 常 に 知 っ て い る 。 た と え ば 、ユ ニ キ ャ ス ト下 流 モ ー ド で はLSR は ど こ に ラ ベ ル マ ッ ピ ン グ メ ッ セ ー ジ を 送 信 す べ き か 知 ら ず 、 全 て の 隣接LSRに 対 し て メ ッ セ ー ジ を 送 信 す る 。 こ の ケ ー ス に お い て 、Liberalモ ー ド を サ ポ ー トす る こ と は 特 別 に 新 し い メ ッ セ ー ジ を 生 成 す る こ と は な く、Liberalモ ー ド を サ ポ ー ト し た 場 合 の コ ス ト は 低 い と 考 え ら れ る 。 ユ ニ キ ャ ス トのMPLSに お い て はLSR1か らLSR2へ の 経 路 は 必 ず し もLSR2か らL-SR1へ の 経 路 と 一 致 す る と は 限 ら な い 。 そ の た め 、あ るLSRは 次 ホ ップ を 知 っ て い る 必 要 は あ っ て も 、 前 ホ ップ を 知 っ て い る 必 要 は な い 。 し か し な が ら 、 マ ル チ キ ャ ス ト 対 応 のMPLSに お い て は 、LSRは 次 ホ ップ お よ び 前 ホ ッ プ を 知 っ て い る 必 要 が あ る 。 16 噛…凶 醐繭劇鯛胤 劇囎 ■■ ■ ■ ■■圏■ ■■繭 ■■ ■ ■■■■ 願
1
7MPLSに
お け る マ ル チ キ ャ ス ト実 現 の 課 題
そ の 他 、 現 時 点 で 論 じ ら れ て い る トピ ッ ク に つ い て ま と め る 。7.1ト
ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ へ の 応 用
ISPの バ ッ ク ボ ー ン ネ ッ ト ワ ー ク に お い て 多 数 の マ ル チ キ ャ ス トグ ル ー プ の トラ フ ィッ クが 存 在 す る と き に 異 な る マ ル チ キ ャ ス ト ト ラ フ ィッ ク に 対 し て そ れ ぞ れ 区 分 化 され た サ ー ビ ス を 提 供 す る こ と は 非 常 に 困 難 な 課 題 と な りつ つ あ る 。 複 数 の マ ル チ キ ャ ス トの ト ラ フ ィッ ク に お い て ネ ッ トワ0ク の 資 源 を 最 適 化 し 効 率 的 に 利 用 す る こ と も 同 様 に 非 常 に 困 難 で あ る 。 [10]で は マ ル チ キ ャ ス ト に お け る ト ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ の 一 手 法 と し てMPLSお よ び 明 示 的 な 経 路 束 縛 を 用 い る こ と を 提 案 し て い る 。7.2TTLフ
ィ ー ル ド に 関 す る 問 題
[8]は マ ル チ キ ャ ス トに 対 応 し たMPLSに お け るTTLフ ィ0ル ド に 関 す る 問 題 を 指 摘 し て い る 。 パ ケ ッ ト の 無 限 ル ー プ の 防 止 を 目 的 と し てIPヘ ッ ダ のTTLフ ィ ー ル ド が 用 い ら れ る こ とが あ る 。IPマ ル チ キ ャ ス トで はIPヘ ッ ダ のTTLフ ィ ー ル ド の 値 を パ ケ ッ トの 転 送 回 数 の 上 限 と す る こ と で パ ケ ッ ト の 無 限 ル ー プ を 防 ぐ 。 し か し な が ら 、MPLSを 用 い た ネ ッ ト ワ ー クで は パ ケ ッ トの 転 送 時 にIPヘ ッ ダ のTTLフ ィ ー ル ド の 値 は 減 算 さ れ な い 。 ユ ニ キ ャ ス トのLSPで は 入 ロ ノ ー ド お よび 出 ロ ノ ー ド は そ れ ぞ れ 唯 一 で あ る の で 、LSP は 必 ず1本 に 決 定 す る こ とが で き 、LSPの 長 さ(LSPに お け るLSRの 経 由 回 数)は あ ら か じ め 判 明 し て い る 。 そ の た め 入 ロ ノ ー ド に お い て そ のLSPに お け る 第2層 で の パ ケ ッ トの 転 送 回 数 が 判 明 し て お り 、TTLフ ィ0ル ド の 値 は 入 ロ ノ0ド に お い て 減 算 す る こ とが で き る 。 マ ル チ キ ャ ス トで は 配 送 木 の 枝 の 長 さ は そ れ ぞ れ 異 な る 可 能 性 が あ る の でTTLフ ィー ル ド の 値 は 入 ロ ノ ー ド で は 減 算 で き な い 。 そ の た め 、TTLフ ィー ル ド の 値 が 本 来 は パ ケ ッ トの 破 棄 を 意 味 す る 場 合 で あ っ て も パ ケ ッ ト の 転 送 が お こ な わ れ て し ま う 可 能 性 が あ る 。7.3明
示 的経 路指 定 に関 す る問 題
MPLSで は[7]を サ ポ ー トす る こ と に よ り明 示 的 に パ ケ ッ ト転 送 の 経 路 を 指 定 す る こ とが で き る 。[8]で は マ ル チ キ ャ ス ト対 応MPLSに お け る 明 示 的 経 路 指 定 に お け る 以 下 の 問 題 点 を 指 摘 し て い る 。 ・ 既 存 のMPLSに お い て 明 示 的 に 指 定 さ れ た 経 路 は 双 方 向 で あ る 。 マ ル チ キ ャ ス ト に お い て は マ ル チ キ ャ ス トデ ー タ(配 送 者 か ら 受 信 者)と マ ル チ キ ャ ス トル0テ ィ ン グ メ ッ セ ー ジ(受 信 者 か ら 配 送 者)が 同 一 の 経 路 を 通 っ て し ま う 。 ・RPF(ReversePathForwarding)の 計 算 が 明 示 的 に 指 定 さ れ た 経 路 に よ っ て お こ な わ れ て し ま う 。 171 7・4Qos/Cosの 実 現 [8]で は マ ル チ キ ャ ス ト対 応VIPLSに お け る 区 分 化 サ ー ビ ス の 実 現 は 容 易 で あ る と 論 じ て い る 。 あ る マ ル チ キ ャ ス トの ソ ー ス/グ ル ー プ(以 下(S,G))の 組 み 合 わ せ にCoSの 情 報 を 付 加 し た(S,G,CoS)ツ リ ー をLSPに 対 応 させ る こ とで 実 現 で き る と 論 じ て い る ・ [8]はRSVPを 用 い たQoSの 実 現 に つ い て も言 及 し て い る 。 マ ル チ キ ャ ス トに お け る 重 要 な 問 題 と し て 、 ど の よ う に し て'heterogeneousreceivers'の 概 念 を 第2層 に 適 用 す る か と い う 問 題 が 挙 げ ら れ る[4]。[8]で は こ の 問 題 に 対 し 、 以 下 の 提 案 を 行 っ て い る 。 ・1つ の(S,G)の 組 み 合 わ せ に 対 し て サ ー ビ ス ク ラ ス ご と に 木 を 構 成 す る(た と え ばbest-effort用 の 木 、QoS用 の 木)。 こ れ ら の 木 ご と にLSPを 確 立 す る 。 ● 前 述 の 第2層 、 第3層 混 在 の 出 力 を 用 い て 、 単 一 の 配 送 木 上 で 異 な る サ ー ビ ス ク ラ ス を 実 現 す る 。 18
81ETFに
お け る標 準 化 動 向
VIPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 に 関 す る 議 論 はInternet-Draftを 中 心 と し て 行 わ れ て い る 。 本 章 で はIETFに お け るMPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 の 標 準 化 動 向 に つ い てInternet-Draftご と に ま と め る 。 8.1draft-ietf-mpls-multicast-Ol.txt [8]はMPLSの マ ル チ キ ャ ス ト対 応 化 の フ レ ー ム ワ ー ク を提 供 し て い る 。提 供 さ れ て い る フ レ ー ム ワ ー ク を 以 下 に 示 す 。 ・ 対 象 と す る 下 位 層 の 特 徴 の 明 確 化 ・IPマ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル の 分 類 ・ マ ル チ キ ャ ス ト対 応LSRに お け る 出 力 方 法 の 考 察 ・ マ ル チ キ ャ ス ト対 応LSRに お け るLSR確 立 ト リ ガ の 考 察 ● 明 示 的 経 路 指 定 に 関 す る 考 察 ・QoS、CoSへ の 対 応 に 関 す る 考 察 8.2draft-acharya-ipsofacto-mpls-mcast-OO.txt [1]はMPLSネ ッ ト ワ ー ク に お け るIPマ ル チ キ ャ ス ト対 応 に つ い て 論 じ て い る 。 特 にIP マ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル に 焦 点 を 合 わ せ て い る 。 団 で は 第3層 の マ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル に よ っ て 確 立 さ れ た マ ル チ キ ャ ス ト 配 送 木 に 沿 っ て 、 第2層 で マ ル チ キ ャ ス トデ ー タ を 配 送 す る こ と を 目 的 と し た 議 論 が 行 わ れ て い る 。 そ の た め[1]は 主 に 第3層 のIPマ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル と 、MPLSの LSPの 確 立 や ラ ベ ル 配 布 と の 間 の 不 整 合 に 起 因 す る 問 題 の 指 摘 や 解 決 策 の 提 案 が 議 論 の 中 心 と な っ て い る 。 具 体 的 な 章 構 戒 を 以 下 に 示 す 。 ・PIM-DMに 関 す る 問 題 点 の 指 摘 ・PIM-SMに 関 す る 問 題 点 の 指 摘 ・PIM-DMに 関 す る 解 決 策 の 提 案 ・PIM-SMに 関 す る 解 決 策 の 提 案 ・DVMRP、MOSPFに 関 す る 問 題 点 の 指 摘 と 解 決 策 の 提 案 ・ マ ル チ キ ャ ス トLSPに お け る 、 第3層 の トポ ロ ジ の 変 化 の 影 響 19r 8.3draft-farinacci-mpls-multicast-01.txt [5]はIPマ ル チ キ ャ ス ト対 応MPLSに お け る ラ ベ ル 配 布 手 法 を 提 案 し て い る 。 具 体 的 に は 既 存 のIPマ ル チ キ ャ ス ト経 路 制 御 プ ロ ト コ ル で あ るPIMに ラ ベ ル 配 布 プ ロ ト コ ル を 相 乗 り さ せ る 手 法 を 提 案 し て い る 。PIMに 対 す る 具 体 的 な 拡 張 を 定 義 し て い る 。 8.4draft-wu-mpls-multicast-te-OO.txt [10]は マ ル チ キ ャ ス ト に お け る ト ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ の 一 手 法 と し てMPLSを 用 い る こ と を 提 案 し て い る 。 既 存 のIPマ ル チ キ ャ ス トの 枠 組 み は サ ー ビ ス の 区 分 化 や ト ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ の 機 能 を 提 供 し て い な い 。 広 域 に 展 開 さ れ た 複 数 の マ ル チ キ ャ ス トグ ル ー プ に 対 す る 区 分 化 さ れ た サ ー ビ ス の 提 供 は 、 現 在 のIPマ ル チ キ ャ ス トの 枠 組 で は 実 現 は 困 難 で あ る 。 ま た マ ル チ キ ャ ス ト ト ラ フ ィッ ク に お け る ト ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ の 手 法 も確 立 さ れ て い な い 。 [10]は 、 まずMPLSマ ル チ キ ャ ス ト ト ラ フ ィッ ク エ ン ジ ニ ア リ ン グ の 概 念 を 説 明 し た う え で 、 マ ル チ キ ャ ス ト配 送 木 の 以 下 の 確 立 方 法 に つ い て 論 じ て い る 。
●送 信者 主導 の配送 木
送信 者が 主導 権 を持 ってマ ルチキ ャス ト配送木 を確立 す る。CR-LDPを
拡張す るこ と
に よって確立 可 能。
・受信 者主 導の 配送 木
受 信者が 主導権 を持 って マルチ キ ャス ト配送 木 を確立 す る。
[10]はCR-LDPに 対 す る 以 下 の 拡 張 を 提 案 し て い る 。 ●MPLSマ ル チ キ ャ ス ト ツ リ ーID ネ ッ トワ ー ク全 域 に お い て マ ル チ キ ャ ス ト配 送 木 を 一 意 に 識 別 で き る 識 別 子 。 ● 明 示 的 配 送 木TLv 明 示 的 な1対 多 のLSPを 確 立 す る た め の メ ッ セ ー ジ のTLV。 ‐Tree-HopTLU 配 送 木 の 部 分 木 を 表 現 す る た め のTLV。 ・ ラ ベ ル 要 求TLV CR-LDP[7]で 提 案 さ れ て い る 明 示 的 経 路 指 定 ラ ベ ル 要 求 メ ッセ ー ジ に お け るER-TLv フ ィー ル ド をTREE-TLVに 置 き換 え た ラ ベ ル 要 求TLV。 ●JOINメ ッ セ ー ジTzv 下 流LSRか ら 上 流LSRに 送 信 さ れ るJOINメ ッ セ ー ジTLv。 208.5draft-hummel-mpls-explicit-tree-01.txt [6]は 明 示 的 経 路 指 定 情 報 を 伝 達 す る た め のTREEROUTETLUを 提 案 し て い る 。 提 案 さ れ て い るTLUの 型 を 以 下 に 示 す 。 ・TYPE"(" ・TYPE')' ・TYPE"ER-TLV" ・TYPE"Opaque-lnfo" ・TYPE"Node-lnfo" ・TYPE"<Nodes-lnfo-Begin" ・TYPE"Nodes-lnfo-End>"
上 記のTLvは
マル チ キ ャス ト配送 木 の 木構造 を表 す構 文 を構成 す る要素で あ る。[6]で
はマル チキ ャス ト配送 木の木構 造 を上 記のTLVを
用 いて再 起 的に表現す るこ とを提 案 して
い る。
219ま
と め
本稿 ではMPLSの
マル チキ ャス ト対 応化 に関す る議論 や提案 を調査 し、ま とめた 。IETF
におけ るMPLSの
マ ルチ キ ャス ト対 応化 に関す る標準 化動 向 につい て もま とめ た。
現状 で は 、MPLSマ
ルチ キ ャス トについ て は 、将 来 的な方 向性 につい て や 問題点 の指摘
が 主 な議論 対象 とな ってお り、仕様 や細 部 に 関す る提 案 は少 ない状 況で あ る。 その 大 きな
理 由は 、MPLSの
仕 様全 体が まだ策定 途 中で あ り、ユニ キ ャス トを実現 す る部 分 さえ議論
途 中の部分が 多い こ とであ ろ う。
MPLSで
実際 にマル チキ ャス トを実 現す るた めには 、以下 の項 目につい ての詳細 化/標 準
化が 必要 であ る。
・MPLSマ ル チ キ ャ ス ト フ レ ー ム ワ ー ク の 標 準 化・LSR拡
張機 構 の標 準化
・ 各 種 マ ル チ キ ャ ス トモ デ ル に 関 す る コ ン セ ン サ ス の 確 立 ・FECと マ ル チ キ ャ ス ト 関 係 の 詳 細 化● マルチ キ ャス ト配送 木 の表現 手法 の詳 細化
・ 各種 マル チキ ャス ト配送 木 の構 成 法 の検討
・ そ の 他また 、MPLSの
マル チキ ャス ト対応化 に関 して現在指摘 されて い る問題 は、現 在のMPLS
と既 存のIPマ ル チキ ャス ト経路 制御 プ ロ トコル の不 整合 に起 因す る ものが 多い 。 また 、マ
ルチキ ャス トにお け るQoS、CoSの
サ ポ ー トに起 因す る問題 も少 なか らず存 在す る。 これ
らに 関す る議論 も今 後 お こな っていか なければ な らない。
今後 は現在 指摘 され て い る問題 点 に対 す る対 策 や 、具体 的 な仕 様 の提 案が 増 え 、MPLS
のマル チキ ャス ト対 応化 に関す る議論 は これ まで指 摘 され た問題 点 の具体 的 な対 策方法 や
仕 様 の決定 に徐 々に移行 す る と思わ れ る。
22t'43Z a
[1]
Amp Acharya,
et al. IP multicast
support
in MPLS
networks.
Internet-Draft,
February
1999. draft-acharya-ipsofacto-mpls-mcast-00.txt.