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日本企業の中国市場参入行動 : データによる実態解明

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(1)丑ム. 廿冊. -"Ⅱ 党. 日本企業の中国市場参入行動 一 データに. 谷. @. よ る. 地. はじめに. 本稿では, 日本企業の中国市場参入行動の 実 態を分析する. 新興市場参入をめぐる 問題は,現地での生産 活動と販売活動が 時間的に並行して 開始される という状況のもと ,販売活動展開の基本的な内 容 であ る流通経路の 拡張が遅滞して ,生産活動 との間に不適合が 発生することとして 定式化さ れる.本稿ではこれを生飯並行展開問題と 呼ぶ. 実 " 解明一. 弘. 安. んする先行研究を 概観し,問題点を指摘した ぅ えで,中国をはじめとする新興市場参入の 基本 認識を示した ". 本稿では,これを 出発点に問 題と分析課題を 提示する. 生産直接投資の 基本タイプ ll一 まずは重要な 認識として直接投資が 目的,製 Ⅰ. 品口の出荷. 仕向先 という点から. 2. つのタイプにわ. けられることを 確認しておくことにしたひ㈲. 1. っは ,特定国で 製品を生産して ,それを当. ことにし,説明する.一方で , 参 人行動はこの. 該国内の市場で 販売するというものであ る.. 問題への対応として 位置づけられる. こうした 問題に対応するため ,チャネル拡張努力の一万 で .生産活動規模や出荷札 向 先の調整といった. のような直接投資を「現地市場志向」直接投資 (market-orienteddirectinvestmenl',MDI) と呼. 対応行動が考えられる.本稿では, これらを 参. タイプに「輸出志向」直接投資. 人形態次元として 包括し,内容を検討する. すでにわれわれは ,中国市場に進出した日本. direct investment 'iEDI) があ る. EDI は,特定. 企業を対象としたサーベイ・データから. , かれ. らの多くが実際にこの 問題に直面しチャネル 拡張に苦慮していることを 明らかにした ". そ こで本稿では ,. 同じデータ,べー スを用いて,. 参入形態次元をふくめて. 日本企業の中国市場参. 入がどのような 実態を見せており ,. どのように. 説明されるのか , その全体像を 確認する.. l@ 中国市場参入をめぐる 問題 : 生 飯 並行展開問題. われわれは 別稿 において,海外市場参入にか. ぶことにしよう. それにたいして ,. こ. もう 1 つ め. (expoft-oTiented. 国ア 製品の生産を 行い,それを当該国以外に 輸 出するものであ る 4.. したがって,概念的には EDI というのは生産機能のみをゆうする 現地法 人 が設立されることと 同義であ る.販売機能は もっぱら当該製品が 輸出される先の 市場に所在 する拠点が担当することになるからであ. る. 海. 外市場参入研究で 対象とされてきた 生産直接投 資は MDI. ということになる.. 先行研究では MDI. 2. つのタイプが 明確にわけられ。. について分析がなされてきた. にもかか. わらず,直接投資についてこうしたタイプがあ ることを強調するのは ,新興市場ではこの両者.

(2) 48 (312). 横浜経営研究. 第 XlX 巻. 第 3 号 (1998). る.のち に述べる よう に,これはわれわれが参入行動を 提起するときに 重要となる. さて,以下では中国市場で考えられる 現地生 産活動と販売活動の 同時開始という 状況のもと での問題を詳説することにしたい. この点,問. 費用,さらに広告をふくめた 販売促進のため の費用が必要となる. また,物流拠点の建設や トラックなど ,配送のための設備機器の調達に も費用が必要となる.. 題はすでに先行研究においても. 社が投下した 資本により,投資先 国 で子会社と. に 特有の関連性が 想定されるためであ. 言及されている.. る. 生産・販売活動にかかわる. , これらの投資に. は 基本的な共通点があ る.直接投資とは本国本. ,. いった組織が 設立されることであ るが, さらに. 問題をより明確にしたい.そのような 検討は ,. ふみこめば生産・ 販売それぞれの 能力を拡張形. 先行研究とは 異なる参入行動次元の 提示に結び つくことになる.. 成するためになされるということであ. われわれはそれをさらに. 詳細に検討することで. る. そし. て, ここに両者の 関連をめぐって 課題が提起さ れることになる. それが生産・ 販売への投資に. Ⅱ. 一2. MDT. よって形成される 能力をどのように 調和させる. 生産・販売能力の 形成. では,投資先国で 製品が生産され , 同. かという問題であ る.. が行われることになる. ここで注目するのは ,. 一般的に,生産能力は 当該工場の単位期間・ 時間あ たりの生産規模どしてとらえることがで きる. この生産能力には 基本的な性格があ ると. これら活動にたいする 投資をさらにふみこむと. 考えられる. まず, 最大能力という 点で生産規. 国市場で販売されることになる.. したがって,. 当該国にたいしては 生産・販売にたいする 投資 ,. どのようなものかという 点であ る. まず,生産活動をめぐる投資には,生産拠点 が運転可能状態にいたるまでに 要する費用がふ くまれる.工場敷地の 取得, 内部の機械設備,. 模は一定期間不変であ る.機械・設備の新規 導 入や増設,従業員の増枠,学習効果による 能率 向上,操業時間の延長によって 最大能力を変化 させることはできるが ,短期日でできないもの. 器具・工具の 調達をふくめた 建設費用, さらに. もあ れば,絶対的な制約もあ る. また,直接投. 運転を担当する 工場従業員の 確保,教育・ 訓練 の費用があ る. これらは生産拠点が 運転可能状. 資 というからには 生産能力の形成は 当該企業の 資本でなされており ,能力を増大させることが. 態となるまえに 要するものであ る. また,生産. できたとしても , ひとたび形成したこの 能力を. 拠点が運転可能な 状態となっても. ,当初は試験. 運転であ り,本格的な操業段階にいたるまでに. ,. 工場従業員の 教育・訓練にさらなる 費用を要す. 減少させるには 追加的な費用がかかったり 難をともな う ことになる.. ,困. 操業が実際に 開始されると ,当該企業として. ることになる. こうして, 当初の設計段階で 確. はこの. 定 された仕様上の 最大能力での 工場の運転を 可. 操業. 能とする体制が 形成されて い くことになる.言. 体制をめざすだけでなく. い換えれば,市況の問題を別にして ,操業率を. 指すことになるだろう. ほかの条件を 一定とす. 最大限に高めうる 体制を構築するのであ. れば,操業度が低ければ, 当該会計期間にかん. る.. つぎに,販売活動をめぐる投資は, とくに チ ャ ネル形成にむけられることになる.. 成するチャネルにおうじて. これは形. ,自社販売組織の設. ょ. うな最大能力での 生産,すなわち 完全. (操業度. 100%, フル操業 ) を可能とする ,実際に完全操業を 目. して固定費用の 圧迫を ぅけ ,機械や設備,地代 といった生産投資の 償却は進まず ,累積損失の 一掃を長期化させ. ,単位期間における 会計損失. 立・建設に要する 費用や販売要員の 採用, 教. の計上にっながることになる.. 育・訓練の費用,当該製造企業の 製品流通を担. 教育・訓練を 行うとはいえ ,操業当初は熟練度 の低さや原材料・ 中間製品調達面での 不測の事. 当 する外部流通業者の. 探索から契約締結に 要す. さらに, 事前に.

(3) 日本企業の中国市場琴人行動 一 データによる 実態解明一 (谷地. 態などにより ,歩留まりが悪かったり,突然の 操業停止といった 操業面での不安定性に 直面す. l@一 3. 弘安 ). (313). 49. 生飯並行展開問題. 迅速に解消するには ,実際に生産活動の体験を 蓄積することが 必要であ る.操業度を向上させ, 最終的に完全操業に 到達させること 自体が,操 業の安定化に 対応するための 手段であ るという 関係が考えられる. さらに,操業の安定化や向上が 重要となるの は ,それが市場における競争優位を確立する 条. 直接投資に よ り投資先 国ア 製品を生産・ 販売 しょうとするならば ,生産・販売能力を形成す ることが必要であ る. しかしかりに 直接投資 以前に販売能力の 形成,すなわちチャネル拡張 がなされておらず ,生産投資による能力形成と 同時に,はじめて販売能力を形成するという 状 況に直面することになると ,両者の能力を調和 させることは 容易でないものとなる. このよう な 事態を本研究では「生板並行展開問題」と 呼. 件となっているためでもあ. ぶことにしょう.. る. 叶能 性があ る. このような問題をできるだけ. る.第1 に。 操業の. 製造企業は投資先. において生産・ 販売能力. 安定化や完全操業への 展開が歩留まりを 改善し, 廃棄費用といった 余計な費用発生を 抑止するだ けでなく,市場における当該製品への 評判確立. いずれも拡大の 方向に向かお. の 基礎となる.第 2 に,経験の蓄積に よ る従業. 力 に設計された 工場における 生産能力 (操業率. 員の熟練化や 生産方法の改善などにより ,平均 生産費用の低減を 期待することができる.経験 効果,学習効果であ る. これが市場での 価格競 手力,利益率の向上に結びっくことが 期待され. のほかに,. 業率で所与とされた 設計上の最大生産能力であ る. ほかの条件を 所与とすれば ,投資企業はこ. る ". することを志向するだろう.それは工場規模の. 一方, こうした操業の 安定化や完全操業が ,. 国. う. とする. このと. き,生産能力の拡大にかんしては ,ある最大熊 も. う. 1. ). つめ 次元があ る.それは,操. の 次元でとらえられる 生産能力についても 拡大. 経済というコスト 面でのドライブであ る.. 工場規模の経済とは ,操業率100% を前提と. 市場での品質にたいする 評判の形成,価格競争 力・利益率の 向上にまで結びっくためには 基本. して,設計上の最大能力を技術的に 最小な規模. 的な前提があ る. それは,生産能力に 見あ った. から大規模化させて い くとき,平均生産費用が. 製品販売能力が 形成されるという 当然の条件で 工場とは異なり ,販売能力を単位期間あ た @.) の 規模として数値的に 表現することは 困難では. 低減する傾向が 見られるというものであ り,特 定最大能力 ド での操業率拡大の 効果と区別され る (越後「 1969 Ⅲ.製造企業は規模の経済をも とめて設計上の 最大能力という 点で, より大規. あ る. しかし,工場が完全かっ安定的な 操業を. 模な工場の設計を 志向することになると 考えら. 行. れる.. あ る,. う. には,販売能力を 拡大させねばならない ,. 言い換えれば 流通チャネルを 拡張して い かねば ならないことは 容易に理解できるだろう. で な. ければ,たとえ工場の安定的,完全操業が達成 されるとしても ,企業内に在庫が滞留すること になる.それは倉敷料,在庫金利の圧迫,資金 繰りの悪化として 現地の組織のみならず ,出資 者 たる本国本社の 経営までも圧迫することにな る・. ところが, こうした土版能力の 拡張を企業が. 志向するとしても ,つぎに問題となるのは両者 の 拡張の適合皮であ る. あ る特定時点で 見た場. 合, この点については. 第. 1. 3. つの状態が想定される・. に,生産能力のほうが販売能力. よ. り過剰. の状態であ る. ほかの条件を 所与とすれば ,. こ. のような場合は 期間あ たりの滞留在庫過剰の 状 態となる.第 2 に ,. 2 つの局面での 能力が合致. しているという 状態であ る.第3 に,販売能力 のほうが生産能力にたいして. 過剰となる状態で.

(4) 50@ (314). 横浜経営研究. 第 3 号 (1998). 第 XlX 巻. あ る.市場にたいする製品供給が過少となり. われわれは,かれら 同様に生板並行展開問題を. 当該販売機会の 喪失,流通業者や 最終需要者の. 新興市場への 参入問題として 位置づけることに. 不満に結びっき ,. する. しかし, 問題にたりする 企業の行動は 段. ひいてはその 製品にたいする. 取扱意欲や愛顧の 喪失につながる. これは, よ り将来的な機会損失としてはねかえる 可能性が. 階的参入以外にもとめて い かねばならない・ Ⅲ. あ る.. 土版並行展開問題の 基本形は,現地での生産 能力の形成に 先行して販売能力が 形成されるの ではなく,現地での生産・販売能力がほぼ 同一 時点から形成される 状況で生産能力が 販売能力 にたいして先行的に 形成されてしまうという 事 態であ る. うえを基本形とすると ,土版並行展開問題に はもう 1 つのかたちがあ る. うえのような 事態 があ らかじめ想定される 場合,対応として 販売 能力にあ れせて操業率を 落とすことが 考えられ るが, これは生産能力の 拡張と相反してしまう そこで,. も. う. 1. つめ 対応として仕様上の 最大 熊. をあ らかじめおさえて 工場の設計を 行うこと を考える. ところが,最大能力をおさえて設計 すれば,今度は規模の経済効果を 期待しにくく 力. なるという意味で ,生産能力の拡張と相反する ことになってしまうのであ る. 見た目に生産・ 販売能力が合致しているという. 状態でも,操業. :. Ⅲ一 1. 新興市場参入行動の 次元 生飯並行展開問題への 対応. 参入行動の 2 つの次元. われわれは新興市場参入行動を. 生 販 並行展開. 問題への対応として 位置づけることにしたひ・ 参入行動は大きく 2 つの. ヵ. テゴリ一にわけるこ. とができると 考えられる・ 1 っは 参入マーケティンバ 次元であ る. マー. ケティンバには. 4. つの基本次元があ り, こうし. た 4 つの基本次元それぞれのもとに. , さらに複. 数の行動次元が 存在している. (. 田村. [1971/1986]). この 26 な 次元において , われ われは土版並行展開問題への 対応として位置づ けられる,一定のマーケティンバ 行動スタイル が存在すると 考えている. そのような行動を 「参入マーケティンバ 行動」と総称することに. しよう.この参入マーケティンバ 行動として総 括される次元が 参入行動の 一 カテゴリ一であ り 総じて販売能力を 拡張するという 点に特徴があ. 率拡大にともなう 効果と規模の 経済効果にたい する企業の満足度に 乖離が発生している 場合が 考えられるのであ る. これが土賊並行展開問題. の次元にも, さらに複数の 下位次元と,そこで. の 2 つめの側面になる.. 0 行動スタイルがふくまれる.. 現地生産と同時に 現地での販売に 着手すると いう状況のもとで ,企業は現地に設立する生産 活動拠点の能力と 販売能力をどのように 調和的. まず,生板並行展開問題が生産と販売の 能力 乖離を焦点とする 当然の帰結として ,生産能力 次元があ る.その基本的な内容は,販売能力の. に形成するかという 問題を意識することになる. 形成に対応するように. と 考えられる.. 拡張していくというパターンから 識別される.. このような問題は ,すでに日本. の研究者が重視していたものであ る. そして, このような問題があ るがゆえに, かれらは特定 海外国での販売事業開始にあ たり,生産直接投 資 がなされることはなく ,輸出といった非生産 投資形態が先行すると 結論づけてきたのであ る. しかし,新興市場を考慮すれば, このような段 階的参入の考えを 適用することが 困難であ る.. る.. もう. 1. っは 非マーケティンバ 次元であ る.. こ. ,最大生産能力を設計し. つぎに,投資企業がまさに 複数の国々で 事業活 動に従事している 国際化企業であ ることに注目. して導かれる 行動があ る.それは現地の生産 活 動 拠点で生産した 製品の出荷先構成から 識別さ れる. つぎに挙げられる 2 つの次元は, いずれも先. 行研究でいうところの 参入形態であ る点で共通.

(5) 円本企業の中国市場参入行動 一 データに よ る実態解明一 ( 谷地. している. 1 つは,技術供与・輸出行動を直接 投資に先行させることであ る・すでに指摘した ように, まさにこのような 段階的参入が 困難で あ. るところから 年版並行展開問題が 生起するが,. 弘安 ). く. 315. Ⅰ. 5l. 産 投資に先行して 設立され,そこから最終需要. 者にいたる流通チャネルがすでに 形成されてい れば,新規に操業を開始した 工場の製品を 帳 合 に追加したり ,輸入品から現地生産品に 帳 合を. ほかにも留意すべき 点もあ ることから, 似 / で. ふりかえることができると. 検討の対象とすることにしたい・. 貿易専門業者をつうじた 輸出のあ とに生産投資 がなされるとすると ,その業者が契約を延長・ 拡張してくれる 保証はなく, また販売能力の 形 成にかんしても 限界があ る. 1 っに ,その業者 はまさに貿易専門業者であ ), 輸入興 東" の 販売. もう 1 つは ,. 生産・販売投資における 合弁方式の採用であ 合弁方式にかんして ,. る・. ここで焦点となるのは ,. 事業を協働で 行う相手先企業が 現地力企業であ @), すでに製品販売チャネルを 形成していると いうことであ る.合弁方式を採用することに よ り, この相手先の 流通チャネルを 利用すること. 考えられる・. しかし,. ナ. を専門の業としているためであ. る・. 2. つめは,. で生産能力との 乖離を防ぐというのが , この行. こうした間接輸出だと 製造企業が製品流通活動 とその管理に 関与することがむずかしいことで. 動の趣旨となる.. あ る.. 以上の. 4. つが非マーケティンバ 行動として考. えられる基本スタイルであ る. しかし, これら 4. つは参人形態を 対象としできた 先行研究が用. このような間接輸出の 問題・限界は ,生産活 動を現地で着手しようとする 企業が販売活動の 統括・遂行主体として 子会社といった 内部組織. いてきた構成概念に 対応する行動なのであ る. を現地であ らかじめ設立している 吋能 性が高い. そこで,本研究ではこれらを「琴人形態次元」 と呼ぶことにしよう.一方,参入マーケティン グ行動にかんしては ,すでにチャネル拡張行動 として利福 で 検討した.そこで ,本稿ではもう. ことを推測させる. この点,要因は異なるもの の,形態推移の順序性という 点では先行研究の. 1. つの参入形態次元について. 検討をくわえるこ. poI モデルと同様の 見解が導かれることになる・. 第 2 に技術供与の 場合,すでに言及したよう に製品流通チャネルは 供与 先 企業によって 形成 されたものであ り,供与元企業はそのチャネル. とにしよう.. をっ Ⅲ一 2. 参入形態次元. m 一 2 一 1. 段階的参入. この行動は,直接投資以双に輸出,あるいは 技術供与による 製品" 販売に従事することで 製品. 流通チャネルを 先行して形成し 工場設立以降 の生産能力拡張に 対応させようとするものであ る. リド では先行研究にならって 段階的 琴 人と 呼ぶことにしょう.すでに述べた よう に, これ. を新興市場に 適用することはむずかしく ,それ ゆえに生板並行展開問題が 顕在化するのであ る・ そのうえでこれをとりあ げたのは,新興市場の 特性にかかわらず ,段階的参入に よ るチャネル の先行形成効果には 留保条件があ る ど 考えられ るからであ る. 第 1. に,輸出の場合で現地に販売子会社が 生. うじた製品販売に 関与することがなく ,そ. れを快サ 先 企業に委任するというのが 一般的な. かたちであ る.すなわち,間接輸出と 同様に て 一 ケティンバ活動の 実行・管理を 供与元企業が. 行うことがむずかしい h,. しかも,のちに直接 投資を行った 場合,供与先 が既存のチャネルを そのまま当該企業に 転用してくれるかどうか 保 証できない.これは ,. とくに完全所有方式を 採. 用 する場合に問題となる・つまり. ,生産と販売 にかんする契約を 分離した ぅえ ,販売面での契 約だけを延長してくれるかどうかという 問題で あ る.生産面での契約が切れれば , 当該製品を めぐる供与 先 企業の単位利潤が 減ることになり. 販売契約だけを 存続させ帳 合の移管におうじ る インセシティブは 低下すると予想、 される. した がって, この技術供与は 販売能力形成をめぐる.

(6) 52 (316). 横浜経営研究. 第 XIX巻. 土版並行展開問題への 対応として位置づけるこ とがむずかしいと 思われる. むしろ, この技術. 第. 3. 号 (1998). Ⅲ一 2 一 3. 出荷 仕 向地の調整. 海外市場参入にかんする 先行研究で生産投資. 供与はのちの 直接投資における 生産能力の形成. という場合,暗黙的にそれは MDT. に貢献するものであ るといえる. るといえる.一方で,生産投資には RDT という. 刀. .. を指してい. もう 1 つ め タイプがあ ることをわれわれは 指摘 m 一2 一2. した.. 生産能力の段階拡張. 2 つめは,先行研究の資源投入 量 に対応する. しかし土版並行展開問題への 対応という視. ものであ る.先行研究では段階的参入がこれに. 点から 2 つのタイプの 存在を考慮したとき ,両. 対応しているが ,生産投資という状況のもとで 初期資源役人を 抑制し,段階的に 増加させてい. 者が特定の生産投資において. 相互に関連して ぃ. 能力をおさえたものとし ,市場における 製品の 販売動向やチャネルの 拡張におうずるかたちで 順次,増設による最大能力の拡張を 行っていく. るという考え 方が導かれることになる.すなわ ち, 当該企業が本国だけでなく ,複数の海外市 場で製品販売に 従事している 国際化企業の 場合, 設立した生産活動拠点の 製品出荷先は ,かなら ずしも投資先 回 に限定されない.生産した製品. のであ る. この方法は,時間のながれのなかで,. の 出荷先を現地と 国外にわけ, その両者の構成. 最大生産能力を 調節変数として 販売能力形成へ の適応をはかろうとする 方法であ る.以下では これを生産能力の 段階拡張と呼ぶことにしょう 8,.. を調整対象変数とする 対応行動が考えられるの であ る.工場で生産した製品を最初からすべて. くという対応が 考えられる.設計上の 最大生産. ただし, そこには いくっ かの留意点があ る.. 国内販売に仕向けるのではなく. ,国外へ輸出し ,. 増強 量と 増強の速度に 限界があ る. まず,能力. 投資先同市場での 販売能力の拡大にともない 順 次,その輸出枠を 引き下げて現地販売枠を 増加 させるというスタイルであ る.以下ではこれを. 増強の限界は 生産設備自体の 能力単位に. 出荷 仕 向地の調整と 呼ぶことにしょう. この行. 1 つに,段階拡張といっても ,. そこには能力の. よ. るも. のであ る. すなわち,追加投資するとしても. 動は先行研究の poI モデルで示された 資源代替. 生産設備には 能力にかんして 単位があ り,その 単位以下での 能力分割はできない.能力増強量 は,生産に投入される設備の能力単位に 依存す. 性の概念に関連している.. ることになる. 鋤. ,つぎに,増強速度の 限界とは. POI モデルでは,マ. ーケティンバと 生産にかんする 資源の比較から 代替性がとらえられているが ,. ほかの市場や 目. 的への転用可能性にかんしては. ,生産投資の枠. 能力を拡張するためには 一定のセットアップ 時. 内でも考えることができるとともに. 間 が必要であ. の存在は代替性自体が 企業の選択にかかわって. るということであ る. したがって, 販売能力の増加にたいして 生産能力を時間的な 意味で確実に 適合させることは 困難であ るとい ぅ. ことであ る.最後に,最大生産能力をおさえ. と いっ. ,. この行動. いることを示すものであ る.. 出荷 仕 向地の調整では ,販売先を投資先国内 市場に依存しないという 点で所与の能力での 操. することになり , 当初は規模の 経済を十分に 享. 業率 拡大,規模の 経済を志向した 設計上の能力 いずれから見ても 生産能力の拡張志向と 合致す. 受できない場合がでてくることになる.つまり. ることになる. したがって, これが可能となる. このような行動は 生飯並行展開問題の. ための基本的な 条件は,本国や 第三国に輸出の. る. ことで,生産能力の拡張志向とは 相反. 1 つめと. る.至極. して生産能力が 販売能力を凌駕してしまう 事態 を 回避することはできる 一方で, 当初は規模の. 対象となる市場があ るということであ. 経済の犠牲という. めて重要であ る.外国投資企業が,かりに本国. になる.. 2. つ めの問題を招来すること. あ たりまえの条件であ るが, 海外事業ではきわ をふくめて複数の 国に生産活動拠点を 保有して.

(7) 日本企業の中国市場参入行動 一 データによる 実態解明一 (谷地. 弘安 ). (317). 53. おり,同種の製品を生産しているとずれば ,各. きにわれわれが 説明した生産能力形成過程にお. 担当拠点の販売対象市場の. ける当初の生産品質の 低さや操業の 不安定性で. 調整作業を行. う. 必要. があ るからであ る. これを行わねば 販売能力の 形成に待機する 間に輸出することは 容易にでき ないⅢ. この行動はいく っか のインプリケーションを. EDI という 投資タイブの 識別にたいするものであ る・研究 者がこのようなタイプを 実際に識別する 場合に は ,輸出上ヒ率 あ るいは投資先国内むけの 販売比 率という数値を 用い。 そのような数値の 多寡に よって判定・ 解釈することが 多い・ しかし,新 興市場で生飯並行展開問題に 直面しその対応 として出荷 仕 向地の調整があ ることを考慮すれ ば ,そうした判定には誤謬が生じる 吋能 性があ あ たえてくれる.. 1. っは , MDI. と. 輸出比率 るということであ る.つまり,たとえ が高くても,投資企業は現地市場での 販売を目 的としており ,数値は出荷仕 向地の調整をとっ ている 吋能 ,注が考えられるのである・ とくに新 興市場を対象とする 場合は, こうした一時点で の比率値ではなく. ,その時間的な推移や当該企. る.それゆえ,たとえ生産直接投資がなされ ても,当初は現地で販売能力が 生産能力を凌駕 するという状態があ らわれることになり ,それ を 補 う ために本国や 第三国の生産活動拠点から 輸出が継続的に 行われるという 見解が示されて あ. きた,11. しかし,われわれが 提起した問題状 況では,当該国の生産活動拠点が 製品を輸出す るという,対称的な 行動がえられるのであ る. その点,出荷仕 向地の調整は 新興市場という 状 況でクローズアップされる 行動スタイルといえ る. Ⅲ一 2 一. 4. 4. 合弁方式. ( 他者販売資源の. 利用行. 動) つのの対応として 合弁方式が考えられる. 現地合弁相手がすでに 形成している 製品流通 チ ャ ネルを利用するという 万法であ る・先行研究 では,企業が直接投資を行うとき ,合弁方式に. 業の目的次元から 投資タイプを 識別しなければ. する大きな理由として 合弁相手のチャネルの 利 用が挙げられてきた 1,,. そのさいの説明は ,. ならないことになる. これは以降における , わ. 外国投資企業が 現地の流通システムにかんする. れわれの分析や 投資タイプを 考慮する研究全体. 知識を蓄積しておらず ,販売網も形成されてい ないというものであ る.前者はPOI モデルにお. にたいする 2. イ. シプリケーションとなる.. つめに, このような行動を 実施するには 具. 体的な仕向先や 出荷量の決定など ,多かれ少な かれ本社の主導性が 要求されるということであ る.言い換えれば,ある特定 国 での事業展開を 遂行するために ,本社主導でそれを支援するの であ り,この行動は特定国を所管する 子会社だ けにかかわる 独立行動ではなく・ 国際的に事業 活動を行う企業における 調整活動の. 1. っ だとい. うことであ る. 3. つのは, この. ょ. うな行動が先行研究とは 異. なる視点を提供していることであ. る・すなわち ,. 先行研究ではすでに 輸出によって 現地にチャネ ルが形成されていることから ,むしろ投資によ って現地に形成される 生産能力の過小が 焦点と なってきたのであ る.生産面での問題とは, さ. ける市場特定的な 知識の獲得と 対応している. POT モデルでは時間の 経過に よ り,市場にかん する知識が蓄積されると 見なされているが ,か れらがとりあ げなかった合弁方式は ,その知識 の獲得・蓄積ぺ ー スを早める形態と 考えること ができる. また,先行研究の資源投入量からす. ると,出資構成という点から完全所有方式の 子 会社設立と比較して ,その抑制に結びつく・ しかし,合弁相手のチャネルを利用するとい うことが,具体的にどのような内容をさすのか について再考する 必要があ る. 1 つは ,合弁相 手の企業の努力によって 製品が販売されること になる場合であ り, もう 1 つは合弁相手がめう していた資源の 移管をうけて 製品を販売するこ とになる場合であ る.このような 2 つの形態が.

(8) 54 (318). 横浜経営研究. 第 XlX 巻. 第 3 号 (1998). あ ることを考慮すると , それぞれについて 問題. また, たとえ能力的に 問題のない営業要員の 提. への対応として 疑問が生まれることになる. まず,製造企業が合弁相手であ るとき,販売 促進努力の優先度をど う するかという 問題があ. 供をうけたとしても ,かりに提供側の合弁相手 と外国投資企業との 間に販売政策や 方針面での 違いがあ った場合,合弁相手で能力を発揮して. る. それは典型的には 営業活動の局面に 現れる と 思われる.営業要員が 合弁相手の人間であ る. きた営業要員が 転出先企業の 販売政策・方針に 合致して業績をあ げるとはかぎらない. これは. 場合,既存製品にくわえて 合弁会社の製品を 新. 合弁相手に帰属する 既存資源の移管をめぐって. 規にとりあ っ かぅ ことになる. この. 生ずる問題であ る.. ょ. うな状況. で各担当要員が 合弁相手が生産する 既存製品と わけへだてなく 販売に努力してくるかどうかが 問題となるだろう. また,実際に販売努力が適 切なものであ るのかどうかを 監視することに 困 難がともなうことになる.従来, この問題は合 弁相手が生産している 現有製品と合弁事業で 生 産される製品とが 代替的な関係にあ るような場 合に深刻なものとなるといわれてきた 13,.し かし,われわれが重視するのは ,. この問題が代. 替・競合の程度に 関連せずに生ずると 思われる 点であ る, というのは, これは営業要員という 販売資源の配分問題だからであ る.合弁相手企 業にとって,既存の営業要員は有限の 人的資源 であ って,すでにこれまでの 自社製品の販売の ためにかれらの 行動が計画され ,実施されてき ている.そこに,合弁事業製品の新規取扱・販 売というさらなるタスクを ひき. ぅ. 追加するという 場合,. ける個々の担当営業要員としても. ,. タス. クの追加が加算的に 負担となる.そこで ,かれ にとって有限の 時間・努力を 既存水準に維持す ることが困難であ ることから,合弁事業製品の 軽視に結びつく 可能性があ る 14,. つぎに,合弁相手のチャネルの 利用という意 味のなかには ,合弁相手に帰属する資源の 配分 ではなく,資源の移管があ る.すなわち,合弁 相手から営業要員といった 資源の提供を ぅ ける というものであ. る.だが,この 方法も有効性に. 以上の二点からすれば ,合弁方式採用の 理由. として合弁相手のチャネルの 利用を一般論とし てあ げるのは疑問となる. この ょ うな問題が生. ずるとすれば ,当該企業は結局のところ 合弁製 品口を専門的にあ っ かぅ という意味で , 自社専属 の営業要員を 育成・投入する 必要があ る.では,. そうなると合弁相手のチャネルを. 利用するとい. うのは, どのような内容になるのか.. それは合. 弁相手がすでに 帳 合を開設している 流通業者を 紹介してもら ぅ ,換言すれば潜在的な新規取扱 流通業者や開拓顧客にかんする 情報の提供とい うものとなり ,チャネル形成作業の 前段階への 貢献に限定される.新規製品の 帳 合開設後の販 売にかんして ,結局は自社で作業を行うという ことになり,外国投資企業にとっては新規製品 ぽかんする帳 合の開設行為以双の 段階での努力 が軽減するという ,より限定的な 部分が生 販 並 行展開問題にたいする 合弁投資の期待効用にな る. 1,,.しかしこうした 問題を考慮しあ. く. まで販売能力の 形成という点にのみ 注目するな. らば, 自社製品に関連する 現地企業の営業要員 や管理者をスカウト 雇用することと 効用面では 大差がないこととなり ,投資における所有比率 の問題と販売資源の 調達方式の問題は 完全に合 致しないことになるのであ. る 161.. しかも, すでに問題として 指摘したように ,. は疑問があ る. 合弁相手が営業要員を 提供する. 合弁方式というのは 生産直接投資でも 販売直接 投資単体 ( 直接輸出 ) いずれでもとりうるので. として,かれらが優秀な営業要員をふりむけて. あ. くれることを 期待するのはむずかしい.最悪の. ぐるさきの問題は 共通して想定されることにな. 場合は余剰人員の 捌け口として ,能力が高くな い営業要員を 移管してくるという 懸念があ る.. る,それゆえ,段階的参入においても 生産直接 投資以前に販売直接投資 ( 直接輸出 ) を, この. り,営業要員のような資源の配分や 移管をめ.

(9) 円本企業の中国市場参入行動 一 データに. よ. る実態解明一 (谷地. 弘安 ). 55. (319). 合弁方式によって 行う場合には 同様の問題に 直. かんして検証しておくことにしたい.. 面することになるⅡⅠ. 階的参入という 形態次元における 第 1 の行動の. さて,以上に検討した 4 つの行動スタイル と, それぞれにかかわる 制約・条件を 総括したのが 図 1 であ る.. これは段. 実態を明らかにすることにほかならない. 生産能力の段階拡張については. , 第 1 にこの. 行動にたいする 志向性として 測定する. だが, 図1. かりにわれわれが 収集したデータのなかに 操業. 参 人形態次元. を開始して間もな い ものがふくまれているとす. れば, この結果から 行動の採用を 判断するのは 不適切であ る.そこで第 2 に,実際の行動とし て ,操業を開始した時点から現時点まで ,. どれ. ほど年間生産能力が 変化してきたのかを 操業開 始時期にわけて 見ることにしょう. 出荷 仕 向地の調整も 2 つの指標で見る. 1 っ は,. この行動にたいする 志向性であ る. 2 つめ. に,. この行動が時間の 推移にともなってなされ. ることを考え ,操業開始時点と現時点での国内 販売比率, およびその推移を 見ることにする. ただし, かりに標本のなかに 操業開始から 間も lV. な い ものがあ るとすれば,すべての標本で集計. データ分析の 焦点. することは適切ではない.やはり 操業開始時点. これまでにわれわれが 行ってきた議論をふま え,以下ではサーベイ・データにより 日本企業. の中国市場参入行動の 実状を明らかにしていく ことにしよう. まずは分析の 焦点について 整理 しておくことにしよう. lv一 l. そこで, 合弁方式が参入行動として. 参入行動の実態. 最初の検討項目は. ,生飯並行展開問題にたい. して, 企業がどのような 対応行動をとっている のかであ る. ここでは,基本的に対応行動それ. ぞれの採用の 実態を見ていくことにしよう. Ⅳ. 1. 1. 参入形態次元. われわれは新興市場が 強力な直接投資ドライ ブをかけてきていること. で標木を分割する 181. さて,参入形態次元には 合弁方式があ るが, 中国では国内で 製品を販売するためには 現地法 人の完全所有は 原則認可されておらず ,比較の 対象がないことから 土版並行展開問題として 合 弁方式の有効性を 確認することができないⅣ・. ,. また対外経済体制の. 土版並行 展. 開 問題への対応となっているのかどうかは. ,ほ かの新興市場諸国を 対象とした今後の 検討課題 として保留することにし ,本稿の分析ではこの 行動を対象から 除外する. 最後に, 琴 人形態次元での 対応を個別にでは なく,全体として見るとどのような 実態となっ ているのかを 検討する. そのため,全体的パタ ーンとしては. 3. つの対応行動のくみあ わせが観. 経緯から考えて ,初期時点から生産投資がなさ. 察の対象となる. 合弁方式をのぞく 3 つについ. れる可能性が 高 い こと, くわえて輸出のような. て,. 形態を先行させることで 生産投資以前にチャネ. 体的にはすべて 非採用をふくの 合計. ルを 形成しておくのがむずかしいことを. が想定されることになる. MDl. た.. 指摘し. まずはこの点を 日本企業の中国市場 参 人に. それぞれ採用・ 非採用があ ることから,全. れた標本がこれらのいずれに. 8. パターン. として識別さ. 該当することにな.

(10) 横浜経営研究. 56 (320). 第 XIX 巻. 第 3 号 (1998). るのかを明らかにする.. 発しているとの 報告を考慮したものであ る.外 資系企業であ れば,たとえこうした問題に直面. Ⅳ一 1. する場合でも. 一 2 参入マーケティンバ 次元 拙稿では,参入マーケティンバ次元がチャネ. ,国外の親会社に債務履行をうな. 元についての 実態はすでに 拙稿で見たので , 本. がすという方法を 考えることもできる. しかし 中国におけるチャネルや 最終需要者の 構成主体 として見れば ,外資系企業のプレゼンスは大き くはないと予想される.それゆえに,外資への. 稿 ではもう 1 つめ ユニット・チャネル 次元の実. 取引依存は債権 回収実績の改善には 寄与しても. 態を見ることにする.. チャネル拡張では 限界をゆ. ルのとらえかたから 大きく. 2. つぼ わけられた.. しかし,そのうちのチャネル・ネットワーク次. これについては 流通業者にたりするディーラ. ー・ヘルプスがあ ることを指摘した. ディー ラ 一. ヘルプスの方法はさらに. いくっ かに分けられ. るが,ここでは特定の方法を 指定せずに,流通. 業者向け支援策の 実施にかんする 現状を評価さ せるものと,小売業者にたいする 自社販売要員 の派遣にかんする 現状を評価させるもの ,. 2 つ. に ょり測定する.ただし 後者は消費財を 対象. とするものであ り,産業財には適用されない.. う. するものと予想さ. れる 2. つ めに,取引相手の規模は債権 回収問題を. 取引先の資金的問題と 考えた場合の 対応であ. り. 取引相手の大規模性とその 資金力に正の 関係を 想定してのものであ る.ただし この項目にか んしても大規模企業に 依存するというのはチャ ネル拡張として 限界があ ると予想される. 以上の行動に 各々にかんして ,現状における 採用実態を明らかにすることが 課題となる.. また, ここではチャネル 拡張を 2 つの関連指. 標からも見てみることにしたひ. 1 つは ,取引 相手の国籍として 外資系企業への 販売依存度で あ る. 2 つ めに,取引相手の規模構成を大規模. lv一 2 参入行動間の 関係 各参入行動の 実態を明らかにするだけではな く,参入行動間の関係を分析することがつぎの. 企業への依存度としてとらえ. 課題であ. ,. これを競合他社. との比較において 見る.規模については消費財 において百貨店,スーパ一など大型小売業者へ の 販売依存度,産業財では取引先の売上高・ 資. る. 中国市場においてチャネルを 拡張させるのが 非常に困難であ ることがすでに 検証されている・ そして,参入マーケティンバ行動が販売能力の. ,生飯並行. 本金・従業員数のいずれかで 見た大規模企業へ の販売依存度でとらえる. さて,谷地「1997] では中国に見られるチャ. 展開問題に直面する 新興市場においては ,参入 マーケティンバ 行動と参入形態次元との 間に代. ネル拡張への 制約要因として 物流と債権 回収,. 替的な関係があ. および現地調達の 問題が指摘され ,. 次元のほうは 必ずしも投資先国内市場における チャネル拡大に 依存しなかったり ,それにあれ せて生産能力を 拡張していくことになるからで. それに関連. する行動が示された.以下ではこの点も考慮す る.. まず,物流問題に関連する行動次元について は ,生産活動拠点の配置があ り, これについて. も拙稿で見たことから 本稿では割愛する.一方, 債権 回収問題への 対応については 2 つの関連項 目を見ることにしたひ. それらはさきに 示した. 外資系企業への 販売依存度,取引相手の規模で あ. る.前者は,この 問題が中国企業との. 間で多. 拡大と同義であ ることを考慮すると. ることが仮説される.参入形態. あ る.. これが新興市場参入行動の 基本的な特徴であ るとわれわれは 考え,以下で検証する. もしそ うであ れば,新興市場参入はマーケティンバ次 元や先行研究流の 形態概念だけでなく ,両者を あ わせた広範な 次元からなる 行動として定式化 されねばならないことが. 確認されることになる..

(11) 日本企業の中国市場 参 人行動 一 データによる 実態解明一. @V一 3. (谷地. 弘安 ). (321). 57. 行動の採用ケース・ 非採用ケース 間で上 ヒ駁 した. 参入行動の成果. 最後の分析対象は , 参 人行動にかかわる 成果 であ る. 参 人行動が結局いかに 有効なものであ. り,各行動にかんするデータと 各成果次元のデ ータをリンクして 相関関係を見ていくことで 現. るのかは,最終的に重要な関心事項であ る.. 状や問題がさらに 明確なものとなるだろう ,01.. 成果指標としては 中国国内での 売上高, 売上. V. 高 営業利益率,総資産経常利益率,それに 売L 債権 回転率をとりあ げる.売上高は損益計算の. V 一 l. 基礎となる事業活動の 規模を表わすものであ る. V 一 l一 1. 中国で製品を 販売するために 直接投資を行う 以 上 , 当該企業にとっては 中国国内での 売 L 高. と. いう取引の規模を 拡大させることが 基本的な目 標となろ. う. ・. 図. 2. 中国市場参入行動の 実態. 参 人形態次元 段階白9 参入. は中国進出にあ たって,最初に採用した. 形態が生産投資であ ったか, それ以外の形態で あ ったのかを投資タイプ 別に示したものであ る. また, これは販売能力拡大の 結果. 図2. 指標であ る.売上高営業利益率と総資産経常利. 目的別に見た 初期形態の採用状況. 益率は, いずれも収益の 効率性を示 す 基本指標 であ り,前者は売上高から売上原価 ど 販売 費. MD@. I@ (n=162). ED@. I@ (n=140). ・. 一般管理費を 差し引いたものであ る. 後者は活 動に必要な投入としての 資本の効率を 表わす指. 標であ る.売上債権回転率は売上高にたいする 売上債権 の割合であ り,通常は売上債権には 信 用 販売分として. 売掛債権 と受取手形がふくまれ. 0%@. ・l。. 20%@. 一""""" 先行. 40%@. 60%@. 80%@. 100%. 構成比 (%). 口 Ⅰ初期時点直接投下 非生産投 蚕形悠. る. これを 1 年の 365 ( 日 ) で除算ずれば 回転 日数が算出されることになるが. ,. いずれも債権. し のちに生産投資を 行ったケースが 多くなっ. 回収の実績を 示すものであ る.. ここでは,. もう 1. 目的にかかわりなく ,輸出や技術供与に従事. つの指標として 中国国内の. ている・. ただし, MDT. と. EDI とを比較すれば ,. 市場占有率もとりあ げることにしょう. 市場占. 生産投資以前にほかの 形態を採用していた 場合. 有率は財務指標ではないが ,売上高や投資収益. が多いのは MDI. 率 (ROI). 初から直接投資を 行っているケースが 44%. といった財務指標と 密接に関連する. しかも,市場占有率はほかの競合者との相対. と. して算出されることから 競争状況を反映した 成. (72%). であ り, EDI では 最. 目的間で採用頻度に 違いが見られる , それでも, MDK. のケースで 3 割程度で初期. 時点から生産投資がなされていることは. 果指標であ る. われわれは, これら指標をすべて 主要競合他. 社との比較による 回答企業の満足度として 測定. と. 看過で. きない. しかも, たとえ最初は 生産投資を行わ. した. これら指標群を 生の数字としでとらえる. なかったとしても ,そこにいたるまでに企業が どのような形態変転パターンをとったかが 大き. のは企業機密上,下口Ⅰ能 と思われるからであ る. な問題となる.そこで,最初に生産投資を行わ. また, わが国をふくめて ,. なかった MDT. 売上債権 回転率はも. ともと業種によって 差異があ ることが 去 ら甘T て いる (森田 [1990 ). この ょ うな場合は, かえ Ⅱ. って生数値よりも 満足度として 測定し , たほうが 全体的評価がしやすくなるのであ. る.. 以上の側面にかんして ,データを特定の参入. ケースについて ,. 生産投資にい. たるまでの形態推移の 実態を明らかにしよう. 結果を示したのが 図 3 であ る.. これを見ると ,間接輸出および・または技術 供与を先行させているものの. , 直接輸出を経由. せずに生産投資にいたっているケースが 86%.

(12) 58@ (322). 横浜経営研究. , 力の 果い. 効な. の. のは そで. くも. ヵ、ベ. しる. も と. ず呼. は入 と参. '。。 '. こ的 る階. 非生産投資形態先行の 変転パターン 。. め段. 点未 。 "'. はる てれ. """. 第 3 号 (1998). あさる を待あ 来期で. 図3. 第 XIX 巻. @4(@ @ コ. このような結論は ,図4 によっても示唆され. 今 販売れ 点 先行 投は @4@(ll). 今 今 中. 一 一 一. る.初期時点から生産投資を行っていないケー スを対象に,段階的参入の効果を尋ねた 結果が. M@(43<. 図 4 であ る. 図4. 段階的参入行動の 効用. 桶甘 Ⅰ拓の進 ミ. >. 7(2) 現地五. % ノク @ ウ 0%. 有能なⅠ克人Ⅰの. 森用. 田め 生 Ⅰ ノウ. 43(5). i 布ミな上ⅠⅠⅠの と. 荻. 育成. @ ウ宙拍. 侠 用甘硅. <. に 利点なし. a9(1) 窩 威光. (%). 吟 注目すべきは ,段階的参入行動の効用にたい. 今. 吟. 吟. ゆ. する回答比率の 数値自体がチャネルにかんして すらそれほど 高くないことであ る. また, とく. 17(2). に効用がなかったという 評価も. 遼数敬は柏 成比 (九 ) , 括弧内は実数. 2. 割ほど存在し. ている. ほかの形態を 生産投資に先行させてい る ケースが多 い にもかかわらず ,以上のような. までに達しているのであ る.すでに説明したよ う. に, これら形態を 先行させても ,投資によっ. て形成される 生産能力に見 あ. ぅ. だけのチャネル. 結果が一方で 見られる. やはり中国では 先行的. なチャネル構築に 制約があ り,段階的参入はか ならずしも生飯並行展開問題にたいして 期待し. が形成されているかどうかには 疑問があ る. も ともと対外経済開放双の 中国では, 輸出といっ. た 効用をもたらしてくれるとはかぎらないと 思、 われる. これに初期時点から 生産投資を行った. てもそのルートがかぎられており ,いわゆる少 数の「友好商社」を 利用するか,年間数回開催 される交易会を 利用する,あ るいは政府などの. ケースが MDT. 総括すれば,本調査に 回答してきたケースのほ とんどは,土賊並行展開問題に直面していると. 公的機関とのスポット 取引程度しかなかった 21). いうことができょ. また, 開放後もすぐに 日本企業が輸出チャネル を 拡張できる体制ができたわけではなく ,中国 の輸出入公司を っう じたものや香港代理店経由 の輸出など,直接投資下で 見られるような 中国 国内チャネルの 構築がなされてきたわけではな ぃ ・最初から生産投資を. 行ったケースをふくめ. ほとんどのケースについてチャネル. 先行形成 効. ,. V 一1一2 2. の 3 割ほどあ ることをあ わせて. ぅ. .. 生産能力の段階拡張. つ めの対応行動として ,生産能力の段階 拡. 張 を見よう. まず, この行動にかんする 方針を 回答者の認知で 測定したデータ (V21) では, 該当 層が 83%. を占めていた. しかしながら ,. 標本のなかには 操業を開始して 間もないものが.

(13) よ. る実態解明. (谷地. 弘安 ). レ一. れ. 読み. こ. カ レ﹂. t.t. カ. うな行動を実際に 採用していると 判断するのは. 59. (323). き 大. 干葉. 規 張. の. ま広. カ. る・. 多くふくまれており , ここから大多数がこのよ. ヒヒ ム Ⅱ P一. ま. 棒 Ⅱ. 日本企業の中国市場琴人行動 一 データに. 問題であ る・ むしろ, ここからいえることは ,. 意見として大多数がこのような 行動を政策とし て考えているということで ,数値は政策志向指 数 と呼ぶべきものであ る.. そこで,操業を 開始した時点から 現時点まで, 実際にどれほど 生産能力が変化してきたのかを. 操業開始時期別に 見ることにしよう. なお, こでいう生産能力とは 操業率ではなく ,. 一 1 一 3 出荷札向地の 調整 つぎに, 出荷性向地の 調整について 見よう. まず, この行動の採用を 回答者の認知によって 測定すると は-22), 45% の企業が該当すると V. いう結果がえられた. 生産能力の段階拡張ほど こ. 工場の. ではないが,それでも半数ほどの企業が 出荷 仕 向地を変数とする 調整を志向している.つぎに ,. 最大年産能力であ る.それを示したのが図 5 で. 国内販売比率の 数値を用いて 実変化を見よう.. あ る.. ただし基本的に 出荷 仕 向地の調整は 時間の推 図5. 移 にともなってなされると 思われることから ,. 生産能力の段階拡張実態. すべての標本で 集計することは 適切ではなく ,. 操業開始時期別異変化. 操業開始時点で 標本を分割する. lggs@ 年㎡. l990 一 l@94 年 (n. lg@s-l989. g80-@9. 表 l は MDI. n 75). て, 95 年以降に操業を 開始したケース と, そ. 67). れ 以前に操業を 開始したケースに 標本を分割し ,. 年 (n 目 l). 操業開始時点と 現時点での国内販売上 率をくみ あ わせたものであ る.縦軸が操業開始時点,横 ヒ. む午 。 @@@). 故グ. 2. 2倍以上 5倍天河 岩. 40%. まず, ここ 2 年以内. (1995 年以降. ロ木女 コ 倍. ロ. として識別されたケースについ. 未汀り. 0㍉. 構成比. を開始した標本では ,. 軸が現時点での 国内販売比率であ る. ). に操業. まだ変化していないのが. 表 1. 操業開始時期別に 見た国内販売率推移. a : 94 年以前の操業開始. 55% 存在している. しかし, この短期間で 2 倍以上の能力拡張を 行ったケースも 20% 存在 しており, これに 2 倍未満の拡張を 行った ケ一 ス をあ わせれば 44%. にまで達する. それ以前. に操業を開始したケースでは. ,. ほとんどの企業. が生産能力の 拡張を行ってきたことがわかる 5. 倍未満に能力を 拡張した. n-. ,. S3. 始 開 技 操. 倍以上. 以降. 2. 年. なかでも,. ケースが多くを 占めている. 2 倍以上の能力増. 強を行ったのは 84 年以前の操業開始のすべて のケース, 85 年から 89 年に操業開始したケー. スの 55%, 90 年から 94 年の操業開始ケースの 49% に達している.. 本調査では能力の 拡張をはかった 時期がいつ であ るのかは質問項目にふくのなかったが. , 実. 際に多くの標本が 能力の段階拡張を 実行してき たこと, そして操業から 時間が経過している 標. n=75. Ⅹ 縦棚は操業開始時点, 横棚は現時点の 国内販売比率 螢 上段は実数, 下段は総数に 対する構成比.

(14) 60@ (324). 第 XIX 巻. 横浜経営研究. 第 3 号 (1998) 表2. 現時点での国内販売比率. 始 闘. これを見ると , 95 年以降に操業をはじめた. と圧倒的多数を 占めており, 上昇したケ ースは全体の 7% を占めるにすぎない. これは. あ らかじめ予想されることであ る. ところが,. 20% 未満. 同様のパターンは ,それ以前に操業を開始した 標本でも見られるのであ る,比率の大きさから すれば,それ以前に操業を 開始したケースの ほ うが国内販売上 ヒ率 不変の占める 割合が 81% と 少なくなり, 上昇したケースの 占める割合が 12% と若干多くなるが , それでも構成比の 数 値 自体は小さい. しかも,操業開始時点からす. 20. でに国内販売上 ヒ 率が 80% 以上で現在にいたっ ているのが 94 年以前の操業開始ケースで 61%,. 降. 91%. 年 4 9. 販 内 国 の率 在地 現売. 標本では,対角線上にあ る不変のケースが 合計. 2.0. 24.2. ∼ 40%. 9.6. 6,6. 40 ∼ 60%. 4.9 8.5 65.0. 6,6. Ⅰ. 60 ∼ 80%. 80% 以上. 6.6. 56.0. n 幸83. 年以降だと 44%. n 宰75. にまで達している.. が集計の対象としたのは. ,. われわれ. いうまでもなく 中国. 市場での販売を 目的に投資を 行った企業であ る.. 95 年以降でも 56% にまで達しているのであ る. これらは中国の 生産活動拠点を 中国国内専用の. にもかかわらず , 国内販売比率が 低い水準にあ. そのようなケースが 半数以上を占めていること. るケースが多いということは ,時間的な推移に よる構成比の 変化はともかく ,現時点では輸出 依存によって 国内販売展開への 待機調整状態に. になる.. あ ることを推測させる. ここで考慮すべきが 中. 供給拠点としているケースということになり. ,. いずれについても 国内販売比率不変のケース が 多く,上昇ケースが 少なく現れた 理由の 1 つ. には,われわれが設定した国内販売比率のクラ ス幅が大きいことがあ る. このようなクラス 幅. 国でのチャネル 拡張制約要因であ る. われわれ は チャネル拡張にあ れせる 26 にして国内出荷 構成を高めていくものとして 出荷 仕 向地の調整. でクロス集計をした 場合, 国内販売比率の 上昇. を考えてきたのであ るが, こうしたケースは , そのチャネル 拡張制約ゆえに 国内出荷構成を 高. として現れるケースは 上昇 量 としてきわめて 大. めることができずに い ることを示しているので. きいものであ る可能性が高くなる. しかし,逆. はないだろうか. 国内販売比率が 不変であ って. にいえば出荷 仕 向地の調整によって 国内販売比 率の継起的拡張を 劇的に行うというケースはき. も,輸出に依存することで生産能力と販売能力 の乖離を回避することはできると. わめて少ないという 実態が明らかになった.. れゆえ, この点では輸出も 行い,国内販売上ヒ率. しかし注目しておくべき 点は,一方で現時 点の国内販売上 率が 40% 未満であ るというケ. は 不変であ るケースも出荷 仕 向地の調整行動に. ヒ. 思われる. そ. 該当すると考えることが 可能であ ろう,2,.. ースも少なくな い ことであ る.表2 は現時点で の国内販売比率の 分布を て示したものであ る.. 2. つの操業時期にわけ. これを見ると ,比率が20% 未満しかな い. V 一 1一4. 参入形態次元ミックス. これら海外市場参入行動がどのようなくみあ も. わせで採用されているのかを. 見ることにしよう.. のですら, 95 年以降の至近に 操業を開始した. 表 3 は,想定される 8 つのくみあ わせについて ,. ケースで 24%,. 採用頻度を示したものであ. 94 年以前のケースでも 12% 存 在しており, 60 勿 未満となるとそれぞれ 26%, 37% にのぼる. 80% 未満であ るケースをカウ ントすれば, 94 年以前の操業開始で 35%, 95. る.段階的参入にか. んしては,生産投資以前にほかの 形態が採用さ. れてきたのかどうかという 基準だけで識別して いる.生産能力の段階拡張, 出荷 仕 向地の調整.

(15) H 本 企業の中国市場参入行動 一 データによる 実態解明一 (谷地. 弘安 ). (325). 61. , 実 変化べ ー スの. 向け出荷構成を 高めて い くという, くみあ わせ. データを用いており ,後者では現状での国内販 売比率が 60% 未満であ るものを該当ケースと. 行動スタイルとして 考えるものであ る. これま. はいずれも政策指数ではなく. して. ヵ. ウントした. 表3. 参 人形態の採用ミックス. でわれわれは 両者には代替的な 関係があ ると考 えてきた.それは規模効率の追求という 視点か ら 説明されるものであ り,生産能力の段階拡張 ではそれが制約されるために. めることで,. よ. , 輸出市場をもと. り大規模な生産能力形成が 吋能. となる出荷 仕 向地の調整が 志向されるのではな いかと推測したのであ る. しかし. ぅ. えの集計. はこの ょう な推測が妥当ではないことを 示して 74. いる. このような結果となった 理由としては ,当初 からの大規模生産能力の 形成を跨 路 させるよう. 米 n=l49. な要因がほかに 存在しているのではないかとい これを見ると ,. もっとも多くを 占めているの. うことがあ る. 考えられるのは 中国における 政. が段階的歩人と 生産能力の段階拡張を 併用する. 治面での将来的な 不安定性,税制など法的規制. 全体の 30%. というケースで ,. が該当している.. 面での変動性といった 問題であ り, これはい. き. つぎに多くを 占めるのは段階的参入のみを 採用 しているケース (18%) であ り, すべてを 採 用 するケース は 4%) がこれに っ づ . 中国. 表明される. こうしたほかの 要因が大規模な 生. では, たんにほかの 形態を生産投資に 先行させ. ることが予想される. また, 中国ではかねてか. るというだけでは 当初に想定した 段階的参入の. ら 投資企業にたいして. 効果を得ることができないことをすでに. にまわす よう に指導を行 い ,. く. 述べた.. でも中国投資における 代表的な懸念事項として 産能力を最初から 形成することを 抑制させてい 生産分の一定割合を 輸出 それが合弁契約に. とすれば, 日本企業はもっぱら 形態次元の対応 として生産能力の 段階的な拡張を 採用 @,ている. 明示されている 場合があ る. この ょう な場合だ. ことになる.. 内販売上 率がつねに高率となるとはかぎらなく. に該当しても ,. 国. ヒ. 一方,生産能力の段階拡張と出荷 仕 向地の調 整の関係に注目すれば , すべてを採用 l, ている. ケースもふくの 全体の 20%. と。 たとえ投資目的で MDT. ,両者を採用しているケースが. に達しており , 両者は対応行動と. なり,生産能力の段階拡張との 代替的な関係は 不明確なものとなると 考えられるのであ る. 2. つめに,政策志向での関係については ,こ. れまでは生産能力の 段階拡張によって 対応して. してまったくの 代替関係にあ るとはいいがたい. きたが,将来的に生産能力を拡張する 場合には. それは政策志向にもあ てはまる. すなわち, 両. 出荷 仕 向地での調整によって 対応するという 考. 者のいずれかに 該当するケースが 29%. えがあ るということであ る.規模の経済をもと. であ. る. のにたいして ,両方をともに政策として志向し ているケースが 36% あ る,3,, そして, い , 21) と (V22) について相関係数を 算出すると統 計的に有意な 頂相関すら見られるのであ る. 対応行動の転換が 行われることになるという ,. (r. 時間的なながれでの 変化を意味するという 解釈. 二. ・. 166 ;. p. く 05). ・. これにかんする 解釈の. 1. っは ,生産能力を段. 階的に拡張させて ぃ きながら, そのなかで中国. め, 2 0 効率的な製品生産を 行. 大幅拡張を行. う. う. ために能力の. ことを志向する 一方で, 国内 チ. ャ ネル拡張と生産能力に 乖離があ るとすれば,. であ る..

(16) v. 第 XIX 巻. 横浜経営研究. 62 (326). 一 2 参入マーケティンバ 次元 参入マーケティンバ 次元は,流通チャネルの. 拡張と関連行動から 構成される.. 図 6. に,その. 参入マーケティンバ 行動の実態. 51% の企業が,規模の大きな企業との 取引に ウェートを置いている (V l8b). つぎに, 国. 系企業との取引への 集中として特徴づけられる といえる. しかしながら ,. V l8a Ⅰ. これは中国市場での. 拡販にたいして 限界になると 考えられるのであ る.. V18b 00%. 80%. 0%. が 0。. 0%. 0。 が V 托. また, 産業財でも. は,相対的に見て大規模な 相手との取引,外資. V17. V17 Vl8a Vl8b. いていることがわかる.. 籍については ,消費財・産業財をあ わせ,外資 系企業との取引に 重心を置いているケースは 全 休め 48% となっている (V19). 以上から考えて ,多くの日本企業のチャネル. 点にかんする 集計結果を見ていくことにしよう 図6. 第 3 号 (1998). 対流通 案番への積極的支援 小売店頭販売 貝 の 派逆 (消費財 ) 大規模業者への 取引依存 (消焚財 ) 大規模 業 番への取引依存 (消費財 ). V 一3. 参入次元間の 関係 ここでは,われわれが識別した参入行動間の. 関係をデータをつうじて 検討することにしょう. 拙稿でも見た よう に,全体的に見て日本企業は 現状においてチャネル 拡張制約に直面している. 高い販売能力をそなえた 流通業者が少なく ,債 権 回収や現地調達に 困難性があ ることや,全体 的に物流基盤が 脆弱であ るために地域内部で 取 扱業者の密度を 高めたり,販売対象地域を広げ ることができないでいるのであ. まず,ユニット・チャネル次元での行動を 見 てみよう. まず,ディーラーヘルプスの実態を 見ると,特定の方法を指定せず , なんらかの流. 通業者支援策を 積極的に展開している (V 16) とする企業は 全体の 15% であ り,全体的に 見 て 採用頻度が低い. しかし,消費財企業を対象 に小売業者への 支援を販売要員の 派遣 (V l7) として見ると ,全体の58% と ,比較的多くの 消費財企業がこの ょう な小売業者支援策を 展開. る.. そこで,参入マーケティンバ 次元での行動に. 制約があ るとすれば,進出した 日本企業は参人 形態次元での 行動に依存する 傾向があ ると推測 される.工場の生産能力レベルをおさえ ,チャ ネル拡張とともにそれを 拡大させたり , 仕 向地. を中国以外にもとめ ,チャネル拡張とともに 中 国むけにふりかえていくという 行動をとること になるものと 考えられる. すでにわれわれは 各次元を個別的に 見たが,. 債権 回収問題への 対応として挙げられたのが 取. ここでは両者を 同時に見ることで 次元問の関係 を明確にしょう.拙稿の結果をあ わせれば,拡 張制約に直面する 日本企業は販売対象地域を 限. 引相手の属性であ った. 1 つめの取引相手の 規. 定し,大規模な 企業や外資系企業との 取引に. 模は,消費財にかんして 小売段階に注目し ,大 規模小売業者への 販売依存 (V l8a) よって測 定した.図 6 では 53% と ,半数以上の消費財 企業が大規模小売業者との 取引にウェートを 置. エートを 置く傾向があ る. そこで,以下ではこ. している. チャネル拡張の 度合いを代理するとともに ,. の 26. ゃ. な チャネル政策を 集中チャネル 政策と呼. ぶことにしよう.集中チャネル 政策とチャネル 拡張制約とは ,いわばコインの表裏 の関係にあ.

(17) 日本企業の中国市場参入行動 一 データによる 実態解明一 (谷地. る. したがって,. ・. この集中チャネル 政策を志向. しているほど ,企業は生産能力の段階的な拡張. や出荷性向地の 調整を志向することになるもの と考えられる. さて,集中チャネル政策は空間,取引相手の 規模・国籍という 3 つの次元の範囲によって 構. 弘安 ). (327). 63. 次元において 中国市場での 販売展開を目指した としても,それが困難であ る・そのとき ,製品. は本国や第三国にふりむけられることになる. したがって , 少なくとも中国を 対象とする場合, 輸出上 ヒ率 という出荷 仕向 構成の指標によって. 企. 3 つの 成される複合政策であ る.そこで,この. 業の直接投資の 目的を判定することは 誤謬をも たらす・ まして,一時点での数値をながめるだ. 次元にかんする 相関係数を算出したところ. けではなおさら 危険であ る.投資先市場での販. 4. ,表. にあ るように統計的に 高度に有意な 頂相関関. 係 が検出された. 表4. に 現れるわけではなく ,販売をめぐる問題への ことがあ る "... こうした意思決定には 当然,本社が介在して いると思われる・ 本社子会社間の 関係という 側 面から分析結果を 解釈すれば,あ る特定 国 での 販売に苦慮する 子会社にた いし ,本社が当該子 会社の生産した 製品をひき 6 けたり,ひき ぅけ. .000 .308. V19. .417. .000. .000. V08. %V8. 対応として投資先 国 以外の市場が 仕向先になる. チャネ、 ル 変数間の相関関係 .326. V18. 売を目的としても ,それが決して 出荷化句構成. V18. : 販売対象地域. v) 広さ 17J逆転スコア. Vl8. 大規模取引相手の 依存. VI9. 外資系取引相手の 依存. 米 各セルの上段は 相関係数値。. 先をわりあ ててやることで ,その立上げを 支援 下段は」検定の. するという姿が 浮かび上がってくるのであ. る.. 限界水準. 米 n-l62. Vl Vl一 1. 中国市場参入行動の 鳥城国. 参入行動と成果の 関係. そこで,集中チャネル政策を表わす 指標を 3 つの変数から 合成したⅢ.この合成変数と政. の 採用実態といった ,これまでの検討の結果を. 策指標でとらえた 2 つの参入形態次元の 行動と. ふまえ, 以 卜では成果との 関係をも分析射程に. の相関係数を 算出すると, (V2l) の生産能力. とりいれることで ,中国市場参入行動の 鳥 倣 図 を導き出してみよう.. の段階拡張. (r. 二. 出荷 仕 向地の調整. ・. 249 ;. p. く 01), ・. (r 二 20l ; ・. p. (V22). く 0lj ・. の. 中国市場における 販売問題の構図や 参入行動. と集. 図7. 中 チャネル政策との 間には統計的に 有意な正の. 各成果 @v;標にたいする 評価. 相関関係があ る.相関関係は因果律を明らかに するものではないが ,チャネル拡張制約にたい ㌧・. して集中化政策が 志向されると ,参入形態次元 の 行動が志向されることを. 示唆する結果となっ. ている,. 面り占有本. 売上高 皆ま 利益 車. V.2f. チャネル拡張制約に 直面する日本企業は ,初. 24. 毛 下車種市村下車. 売上 仮牢 口伝 串. 期生産能力の 抑制から後続的拡張を 行ったり. 出荷 仕 向地を中国以覚にもとめるような 元 での行動を志向することになる.. 形態 次. とくに出荷 仕 向地の調整と 集中チャネル 政策. との関係は重要な 示唆をなげかけている.. 目的. まず, MDI. を行っている 日本企業にかんし. て,その成果を業績指標の分布から 見てみよう.

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