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熊本地震において災害時要配慮者が直面した食の問題

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(1)〔事例報告〕. 日本健康学会誌 Jpn J Health & Human Ecology. 2021;87(2):84‒93. 熊本地震において災害時要配慮者が直面した食の問題 齋藤かなた 1 須藤 紀子 2,3 笠岡 (坪山) 宜代 3,4 下浦 佳之 5 Dietary difficulties among vulnerable people affected by the Kumamoto Earthquake Kanata SAITO 1, Noriko SUDO 2, 3, Nobuyo TSUBOYAMA-KASAOKA 3, 4 and Yoshiyuki SHIMOURA 5 This study aimed to reveal dietary difficulties among vulnerable people affected by the Kumamoto Earthquake. We analyzed 148 copies of assessment sheets for special need diets recorded by the members of Japan Dietetic Association-Disaster Assistance Team dispatched to the damaged areas and summarized their complaints by life stage and symptoms. A total of 432 people were grouped into four life stages; three lactating woman, three infants, 13 1-to-6 year-old children, and 282 elderly people. The two most complaints by the elderly were “low in vegetables” (17.6%) and “meal is hard” (14.4%). It is often pointed out the shortage of vegetables in the shelter meals, but because elderly people usually eat more vegetables than in other ages, it is possible that they may feel a lack of vegetables strongly during a disaster. According to the analysis by symptoms, hypertension (41.0%) was the most prevalent followed by constipation (21.7%), diabetes (19.7%), and difficulty in eating and swallowing (11.1%). They were frequently observed symptoms among elderly people and also reported in the Great East Japan Earthquake. It was suggested that dietary difficulties among vulnerable people could be caused by lacks of information about special needs diets and food distribution system as well as diets low in vegetables. Key words:Kumamoto Earthquake, Japan Dietetic Association-Disaster Assistance Team, vulnerable peo-. ple, assessment sheet for special need diets, dietary difficulty 熊本地震,日本栄養士会災害支援チーム,要配慮者,特別食アセスメントシート,食の問題 1 1. 2 2 3 3 4. 4. 5 5. お茶の水女子大学 生活科学部 食物栄養学科 Department of Nutrition and Food Science, Faculty of Human Life and Environmental Sciences, Ochanomizu University お茶の水女子大学 基幹研究院 自然科学系 Natural Science Division, Faculty of Core Research, Ochanomizu University 公益社団法人日本栄養士会災害支援チーム運営委員会 エビデンスチーム Evidence Team, Committee of JDA-DAT, The Japan Dietetic Association 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所 国際栄養情報センター 国際 災害栄養研究室 Section of Global Disaster Nutrition, International Center for Nutrition and Information, National Institute of Health and Nutrition, National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition 公益社団法人日本栄養士会災害支援チーム運営委員会 Committee of JDA-DAT, The Japan Dietetic Association.

(2) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 85. 前震発生から 6 日後の 21 日には特殊栄養食品ス. Ⅰ.緒言. テーションを設置するなど,要配慮者に向けた支. 熊本地震は,2016 年 4 月 14 日に前震,16 日に. 援は東日本大震災から前進していることが予想さ. 本震で震度 7 を観測し,甚大な被害をもたらし. れる 2).また,本震発生の約 2 週間後の JDA-DAT. た 1).公益財団法人日本栄養士会(以下,日本栄. の被災地支援対策は要配慮者への対応,避難所生. 養士会)は,16 日に都内事務局に災害対策本部を. 活の長期化に伴う栄養改善が中心であったことも. 設置し,翌 17 日より日本栄養士会災害支援チーム. 報告されている 7).そこで本研究では,熊本地震. (Japan Dietetic Association-Disaster Assistance. の被 災 地で日 本 栄 養 士 会から派 遣された JDA-. Team; JDA-DAT) (以下,JDA-DAT)として延べ. DAT が記入した特別食アセスメントシートを解析. 1,010 名の管理栄養士・栄養士(以下,栄養士)を. することにより,被災した要配慮者が抱えていた. 現地に派遣し,支援活動を行った.  2, 3). .日本栄養士. 問題を明らかにすることを目的とした.. 会から熊本地震に派遣された JDA-DAT は日本医. Ⅱ.方法. 師会災害医療チーム(Japan Medical Association Team; JMAT)(以下,JMAT)や各避難所の管理. 1.分析に用いた調査票. 者からの依頼に基づき,支援が必要な人を訪問し. 本研究では,熊本地震の際に JDA-DAT が被災. て,特別食アセスメントシートを記入した.この. 地の避難所で記録した特別食アセスメントシート. アセスメントは,食事に関して特別な配慮が必要. (図 1)15 施設分 148 枚(432 人分)を分析に用い. な災害時要配慮者(以下,要配慮者)を主な対象. た.特別食アセスメントシートは,当初,防衛省. 者として行われた.東日本大震災で日本栄養士会. 所有の「はくおう」 (ホテルシップ)における被災. から派遣された栄養士が被災地活動で感じた「思. 者支援の際に,乗船時のアセスメントに用いられ. い」を分析した研究においても, 「体調の悪い人に. ていたが,その簡便さから多くの避難所でも用い. も非常食や弁当しか提供できない環境に,栄養士. られるようになった.避難所においては,JMAT. として無力だと感じた」ことが報告されており,. や各避難所の管理者からの依頼に基づき支援を必. さまざまな要配慮者への個別対応が求められてい. 要とする被災者を訪問する際に記入された.記入. るものの,対応が十分でなかったことが示されて. 後は,必要に応じて特殊栄養食品ステーションの.  4). いる .また,東日本大震災の 1 か月後の避難所. 食品の提供や,医師等への情報伝達,JDA-DAT 内. においては, 「ミルクまたは離乳食が必要な者」と. での対応の引き継ぎに活用された.. 「高齢・障害等で普通の食事が食べられない者」の. 2.分析に用いた項目. 支援ニーズが多かったことが報告されている 5).. 特別食アセスメントシートの設問のうち,対象. 東日本大震災と熊本地震は,前者が津波,原発事. 者の情報(①年齢,②身体状況,③相談内容)を. 故を伴う複合災害であっただけでなく,被害状況. 分析に用いた(図 1) .記入者氏名,対象者氏名は. やその規模,地域の違い,政府や各機関の対応等. 二次利用の前に削除されていたことから分析に用.  1, 6). .また,熊本地震は JDA-. いなかった.また,本研究では,被災した要配慮. DAT 発足後,初の震災であったため,日本栄養士. 者が抱える問題を導き出すことを目的としている. の多くの面で異なる.  2). 会による対応も東日本大震災とは異なる .その. ため,対応について書かれた欄は分析に用いなかっ. ため,熊本地震で被災した要配慮者の支援ニーズ. た.. についても明らかにする必要がある.しかし,熊 本地震において,災害時要配慮者からの相談が,. 3.分析方法 分析にあたり,対象者の中から要配慮者の抽出. どのような内容であったのかについては明らかに. を行い,ライフステージ別(乳児,1 ~ 6 歳児,. なっていない.熊本地震において,JDA-DAT は. 授乳婦,高齢者(65 歳以上),その他)と症状別.

(3) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 86. ①. ②. ③. 図 1 熊本地震の際に用いられた特別食アセスメントシート ①∼③は分析に使用した項目を示す.     ①〜③は分析に使用した項目を示す.   対象者の情報(①年齢,②身体状況,③相談内容). 図 1 熊本地震の際に用いられた特別食アセスメントシート 対象者の情報(①年齢,②身体状況,③相談内容).

(4) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 87. (摂食・嚥下困難,食物アレルギー,腎疾患,糖尿. は,特別食アセスメントシートの記入者氏名,対. 病,高血圧,便秘,下痢)に要配慮者を分類した.. 象者氏名の欄が事前に削除されていたため,個人. ライフステージ別のその他には,年齢やライフス. が特定されることはなかった.. テージが対象外のもの,未記入のものをまとめた.. 本研究は国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄. 1 ~ 6 歳児,高齢者(65 歳以上)の抽出には,特. 養研究所倫理審査委員会の審査を受け,承認を得. 別食アセスメントシートの①年齢を用いた.乳児,. た(受付番号:健栄 54).. 授乳婦の抽出には,②身体状況,③相談内容の記. Ⅲ.結果. 述を用いた.症状別要配慮者(摂食・嚥下困難, 食物アレルギー,腎疾患,糖尿病,高血圧,便秘,. 1.ライフステージ別相談者数. 下痢)の抽出には,②身体状況の記述を用いた.. ライフステージ別相談者数とその割合を表 1 に. 本研究では,ライフステージ別,症状別での相. 示す.全相談者数 432 人のうち,高齢者は 282 人. 談人数の比較,高齢者の相談内容ごとの件数の分. と最も多く,全体の 65.3%を占めていた. また,. 析,具体的な相談内容の分析を行った.症状別相. 全相談者数 432 人のうち,相談内容が記載されて. 談人数は,症状について複数回答が可能であった. いなかったのは 163 人であった.163 人のライフ. ため,延べ人数である.高齢者の相談内容は,自. ステージの内訳は,高齢者 119 人,1~6 歳児 1 人,. 由記述の内容をもとに,複数の高齢者が訴えてい. 乳児 1 人,授乳婦 1 人,その他 41 人であった.. た項目についてグループにまとめた.本研究では, 以下の 8 つのグループ(野菜不足,食事が硬い,. 2.ライフステージ別の相談内容 高齢者の主な相談内容とその人数を表2に示す.. 嗜好に合わない,食欲不振,水分摂取量の減少,. 「野菜不足」という相談は 33 人でみられた. 「食事. 食事量の過多・不足,飲み込みにくい,持病から. が硬い」という相談は 27 人みられた.そのうち,. くる食事の不安)に分類した.「野菜不足」「野菜. 何が硬いかを記載してあったのは 22 人であり,. を食べたい」という記述は「野菜不足」のグルー. 「ご飯が硬い」と答えたのは 14 人, 「肉が硬い」4. プに,「~が硬い」「~が硬くて食べられない」と. 人, 「弁当が硬い」2 人, 「生野菜が硬い」 「おかず. いう記述は「食事が硬い」のグループに, 「~を好. が硬い」1 人ずつであった. 「食事が硬い」と答え. まない」 「~は飽きた」 「~を食べない」 「~を食べ. た 22 人のうち, 「やわらか食を食べている」と答. られない」という記述は「嗜好に合わない」のグ. えた人数は 3 人で,やわらか食を提供しているが,. ループに,「食欲がない」という記述は「食欲不. 食べていない人は 2 人おり,その原因は器がない. 振」のグループに,「水分摂取が少ない」「水分の. こと,電子レンジの使い方が分からないことであっ. 支給が少ない」という記述を「水分摂取量の減少」. た.また, 「食事が硬くて食べられない」に関連す. のグループに, 「食事が少ない(足りない)」 「食事. る相談として, 「義歯の不具合,紛失」は 3 人で. が多い」 「食事が食べきれず残している」という記. あった. 「嗜好に合わない」という相談は 19 人か. 述を「食事量の過多・不足」のグループに, 「~が 飲み込みにくい」という記述を「飲み込みにくい」 のグループに, 「~(病名)で食事が気になる」 「食 事療法」についての記述を「持病からくる食事の 不安」のグループにまとめた.上記以外の 1 人し か挙げていなかった相談は, 「その他」とし件数を 記載した. 4.倫理的配慮 日本栄養士会より二次利用許可を得たデータ. 表 1 ライフステージ別要配慮者の相談人数とその割合 人数. 割合(%). 282. 65.3. 13. 3.0. 乳児(0 ~ 11 ヶ月). 3. 0.7. 授乳婦. 3. 0.7. その他*. 131. 30.3. 合計. 432. 100.0. 高齢者(65 歳以上) 1 ~ 6 歳児. *. 年齢やライフステージが対象外及び未記入のもの.

(5) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 88 表 2 高齢者の主な相談内容とその人数 相談内容. 人数. 表 3 症状別要配慮者の相談人数とその割合 人数*. 割合(%). 割合(%)**. 野菜不足. 33. 17.6. 高血圧. 100. 41.0. 食事が硬い. 27. 14.4. 便秘. 53. 21.7. 嗜好に合わない. 19. 10.2. 糖尿病. 48. 19.7. 食欲不振. 14. 7.5. 摂食・嚥下困難. 27. 11.1. 水分摂取量の減少. 9. 4.8. 食物アレルギー. 7. 2.9. 食事量の過多・不足. 9. 4.8. 腎疾患. 5. 2.0. 飲み込みにくい. 5. 2.7. 下痢. 4. 1.6. 244. 100.0. 持病からくる食事の不安. 3. 1.6. 合計. その他*. 68. 36.4. *. 合計**. 187. 100.0. 複数選択可能のため延べ人数 ** 症状別相談人数の合計に対する割合. *. 1 人しか挙げていなかった相談をその他にまとめた. ** 相談内容は複数あるため,高齢者のうち食に関する相 談が書いてある人(N=163)を上回る.. 偏りが気になる」 「刺身を食べに行き,食あたりを 起こした」 「食事をもらえるだけで幸せ」は 1 人ず. らあった.そのうち, 「揚げ物を好まない,食べな. つ相談があった.. い」という相談は 9 人, 「肉を好まない」5 人, 「弁. 1 ~ 6 歳児に関する相談内容は,「食物アレル. 当のバリエーションが少なく,飽きた」2 人, 「魚. ギーで食事に困っている」という相談が 2 人で,. を好まない」 「マジックライスはパサついて美味し. 牛乳アレルギー,鶏卵・牛乳アレルギーが 1 人ず. くない」「脂っこいものは食べられない」「野菜を. つであった.また, 「市販のものを食べていなかっ. 食べない」は 1 人ずつであった. 「食欲不振」に関. たため,味が濃く,硬さが合わない」という相談. しては 14 人から相談があった.食欲不振の原因と. は 2 人, 「白飯がビニール袋に入っていることと,. して, 「食事が合わない」「肉中心の食事である」. おかずがないことで,なかなかご飯を食べない」. ことがそれぞれ 1 人から挙げられていた. 「食事量. 「離乳食の在庫が少ない」「ビタミン不足が心配」. の過多・不足」に関する相談は 9 人からあった.. は 1 人ずつであった.. 「弁当のご飯が多い」という相談は 3 人,「食べき. 乳児に関する相談内容は, 「1 か月前くらいから. れなくて残して,次の日に食べている」 「食事の量. ミルクをあまり飲んでくれない」 「母乳ではなく,. が多い」という相談は 2 人ずつ, 「おにぎり 1 個は. 粉ミルクで授乳している」という相談が 1 人ずつ. 少ない」「朝ごはんが少ない」は 1 人ずつであっ. であった.. た.「水分摂取量減少」の相談は 9 人で,「水分の. 授乳婦に関する相談内容は, 「授乳しているので. 支給が少ない」が 4 人, 「水が喉に引っかかりやす. すぐお腹が空く」 「地震後,母乳が出なくなった」. く,あまり水分摂取しない」が 1 人であった. 「持. という相談が 1 人ずつであった.. 病からくる食事の不安」の相談は 3 人で, 「糖尿病. 3.症状別相談者数. の食事療法がうまくいっていない」 「糖尿病性腎症. 症状別相談者数(延べ人数)とその割合を表 3. で食事が気になる」 「生魚,鶏卵アレルギーで食事. に示す.最も相談人数が多かったのは高血圧 100. が気になる」が 1 人ずつであった.また,その他. 人(41.0%)で,次いで便秘 53 人(21.7%) ,糖尿. の意見として, 「弁当は揚げ物が多い」という相談. 病 48 人(19.7%) ,摂食・嚥下困難 27 人(11.1%). は 3 人,「配給の食事が辛い」「塩分が気になる」. であった.. 「食事が美味しい」「揚げ物は衣を取って食べてい. 4.症状別相談内容. る」「体調不良の時に炊き出しに並ぶのが大変」2. 高血圧に関しては, 「野菜不足」という相談が 6. 人ずつ,「他の避難所と支援内容が違う」「食事の. 人, 「塩分が気になる」は 3 人, 「被災後に高血圧.

(6) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 89. になった」は 2 人からあった. 「被災前に減塩指導. 品の利用法の理解に課題があると示された.栄養. を受けたが気にしていない」という話もあった.. 士は,被災者に特殊栄養食品を提供すると同時に,. 便秘に関しては, 「野菜不足」8 人, 「食欲不振」. 必要であれば食べ方,調理法等の助言をすること. 3 人, 「水分摂取量の減少」は 2 人から相談があっ. で,要配慮者の栄養管理の効果を高めることに繋. た.. がると推察できる.東日本大震災の際に,栄養士. 糖尿病に関しては,「野菜不足」6 人,「甘いも. から「活動のマニュアル化が必要」との声があっ. のに注意している」2 人, 「食事療法がうまくいっ. たことから,このような栄養相談の内容,進め方. ていない」 「1600kcal の食事のとり方を知りたい」. についてもマニュアル化し,支援に参加する栄養. 「疾患が心配だ」「昼食は菓子パンを食べずにカッ. 士に共有することが求められる 4).また,最も相. プ麺を食べている」との相談は 1 人ずつから寄せ. 談が多かった「ご飯が硬い」という相談について. られた.. は,弁当やおにぎりの冷たいご飯によるものだと. 摂食・嚥下困難は, 「食事が硬い」という相談が. 推察する.冷たいご飯は,ポリ袋に入れた状態で. 8 人からあり,そのうち「ご飯が硬い」3 人,「弁. 湯につけて温めたり,汁物に入れて雑炊のように. 当が硬い」2 人であった.「飲み込みにくい」は 3. したりすることで,軟らかくすることができる 9).. 人,「食欲不振」は 3 人であった.また,「目が見. また,咀嚼・嚥下の問題には, 「義歯の不具合,紛. えず箸で食べられない」という相談もあった.. 失」も大きく関わる.実際に,東日本大震災にお. 食物アレルギーに関する相談内容は,鶏卵・牛. いて義歯の紛失により硬いものが食べられず,体. 乳,鶏卵・生魚,鶏卵,甲殻類,しいたけが 1 人. 重が減少したという事例が報告されている 8).. ずつで,前者 2 人は食事が無くて困っているとの. 最も相談が多かった「野菜不足」については,. ことであった.. 備蓄食料や支援物資に野菜が少なかったことと,. 腎疾患は, 「糖尿病性腎症で食事が気になる」と. 普段の生活における高齢者の野菜摂取量の多さに. いう相談があった.. 起因すると推察される.大学の備蓄食料だけで 2. Ⅳ.考察 1.高齢者. 日間生活した学生による備蓄内容の評価に関する 研究では,大学に備蓄されていた食料の中で,野 菜は五目ごはんの具である人参,ごぼうのみであ. ライフステージ別の全相談者の 65.3%を占める. り,参加者の 48.3%から「野菜を食べたくなった」. 高齢者であるが,災害時に高齢者にケアニーズが. との意見があったことが報告されている 10).また,. 高い背景には,咀嚼・嚥下の問題が関わっている. 被災直後の支援物資として届けられる市販弁当に. 「食事が硬い」 と考えられる 8).本研究においても,. 関して,炭水化物,脂質,タンパク質(たんぱく. 「飲み込みにくい」等の,咀嚼・嚥下機能に関する. 質,たん白質,蛋白質)の多い弁当では野菜重量. 相談が多かった.また,本研究結果より,咀嚼・. が少ない傾向にあるとの報告がある 11).本研究に. 嚥下困難対応食であるやわらか食が提供されてい. おいて, 「揚げ物を好まない,食べない」という相. たにも関わらず,器がない,電子レンジの使い方. 談が 9 件, 「弁当は揚げ物が多い」 「弁当のご飯が. が分からない等の理由で食されていないという問. 多い」という相談は 3 件ずつあったことと併せて,. 題が明らかになった.咀嚼・嚥下困難対応食のよ. 熊本地震で提供された弁当にも市販弁当と同様の. うな,特定の対象者の栄養補給等に適するとの表. 傾向があったと推察できる.また,炊き出しでは,. 示がなされた食品である特殊栄養食品は,食べ方,. 野菜中心の副菜の提供回数が多いこと 12),いも類,. 調理法等の表示がなされているが,小さい文字が. 肉類,野菜類の提供量が多いことが報告されてい. 読めない等の理由でその理解が十分でない可能性. る 13).備蓄食料や支援物資と炊き出しを組み合わ. がある.この相談内容から,高齢者の特殊栄養食. せて提供することで,栄養バランスの改善,食事.

(7) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 90. に対する満足度の向上に繋げることが期待され. く,アセスメントの際に栄養士から助言すること. る .また,65 歳以上の高齢者の野菜摂取量は他. で改善の余地がある.また,熊本地震の特徴とし. の年代と比較して多いことが報告されている 14).. て,車中泊をする人数が多かったことが挙げられ. 普段の食事とのギャップから,高齢者は他の年代. る 19).車中泊によるエコノミークラス症候群を防. よりも,避難所での食事の野菜の少なさを強く感. ぐためにも水分補給の重要性を認知させる必要が. じる傾向にあったと推察できる.. ある..  13). 3 番目に相談が多かった「嗜好に合わない」に. 2.1 ∼ 6 歳児,乳児,授乳婦. ついては,高齢者が揚げ物を好まない傾向にある. 1 ~ 6 歳児が「ビニール袋に入った食事を食べ. ことが分かった.中には,「衣を取って食べてい. ない」との声から,特殊栄養食品の提供だけでな. る」というものもあった.東日本大震災の避難所. く,普段の食事に近い,提供方法等の工夫も検討. では,菓子パン等の炭水化物の食糧物資が過剰で. する必要があることが示唆された.実際に,東日. あったと同時に,肉や魚,野菜,乳製品が不足し. 本大震災における日本栄養士会の活動の一つとし. ていたと報告されている .揚げ物は,災害時の. て,発泡スチロールの皿の代わりとなるトレーや. 貴重なタンパク質源となりうるため,揚げ物の衣. 皿の支援も行っていたことが報告されている 20)..  12). を除いて中身を食べるといった工夫により,災害. 乳児にとって唯一の栄養摂取源は乳汁である.. 時の栄養不足の改善に繋げることができる.しか. 「粉ミルクを与えている」との相談があったが,避. し,肉のように弾力や繊維がある食品は,高齢者. 難所で清潔な湯を準備し,調乳作業を行うのは負. にとって噛みにくく,食べづらい食品である.そ. 担が大きい.そのような災害時の状況を考慮する. のため,食品に水分を加え再調理することや,魚. と,最適な栄養源は母乳であるといえる.母乳は. や豆の缶詰,レトルト食品の利用なども推奨され. 手間がかからず,衛生的であり,避難所で多くみ. 「弁当のバリエーションが少な ている 9).また,. られる風邪や乳児下痢症などの感染症のリスクを. く,飽きた」という相談もみられた.避難所生活. 減らすことが報告されている 21).しかし,本研究. での食事は,炊き出し等を有効活用することで,. においては, 「地震後,母乳が出なくなった」とい. 食事改善とともに,避難者の食の充実を図ること. う相談もみられた.そのような場合に活用できる. ができる 12,15).また,東日本大震災時に福祉避難. のが乳児用液体ミルクである.液体ミルクは,湯. 所では,高齢者の咀嚼・嚥下力,個人の嗜好等に. で溶かす必要がなく,未開封の状態で,常温で 6. 配慮した食事作りがなされていた 16).熊本地震の. カ月保存できる製品である.2019 年 3 月 11 日以. 際は多くの要配慮者が福祉避難所に入れなかった. 降国内でも販売されている.しかし,東日本大震. との報告がなされており,今後要配慮者に対する. 災時の避難所の余剰物資の1つが液体ミルクであっ. 支援を充実させるために,福祉避難所の整備も求. た.被災者は,普段から食べ慣れた(飲み慣れた). められる .  17). 「いつもの(食べ物・飲み物) 」を好むとの報告が. 次に, 「水分摂取量の減少」に関する相談である. ある 22).災害時に活用するためにも,平常時から. が,トイレ環境の不備によるものと,相談にあっ. 液体ミルクへの理解を深める必要がある.. た「支給の少なさ」に大別できる 18).水分の支給. 今回の相談内容から授乳婦では食事量の不足が. が少ない点に関しては,物資不足または,水分の. 課題であると考えられた.授乳婦の推定エネルギー. 支給場所,支給方法に関する情報提供の不十分さ. 必要量には,母乳のエネルギー量分の付加量が設. が原因となる可能性がある.物資が十分であって. 「授乳しているのでお腹が空く」 定されている 23).. も,避難者がその支給場所,支給方法等を知らな. との声もあることや,母乳を推奨すべきであるこ. ければ,物資は無駄になってしまう.大規模な避. とを考慮すると,母乳代替食品の支援よりも授乳. 難所では,避難者全員に情報を伝えることは難し. 婦に優先して食べ物を提供する必要があるといえ.

(8) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 91. る.また,避難所での食生活では何をどれだけ食. 少なかった 25).調理設備の有無により食事メニュー. べれば十分なのか,判断が難しい.そこで妊産婦. が異なる等の格差を改善するために,各避難所の. のための食事バランスガイドの利用が推奨されて. 情報を正しく把握すること,事前に物資の運搬・. いる .食事バランスガイドは,1 日の食事の望. 配給体制を整備することが必要である 4).. ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわ. 糖尿病や腎疾患をもつ人からは,食事療法に関. かりやすく示したものであり,知識が少ない人で. する相談が多く寄せられた.東日本大震災で日本. も十分に活用できる.食事内容の助言を行うとと. 栄養士会から派遣された栄養士が被災地活動で感. もに,このような指針を利用し,被災者自身で判. じた「思い」を分析した研究においては, 「限られ. 断できる環境を整えることも必要である.. た物資でバランスの良い食事や栄養補助食品の提.  24). 3.症状別. 供ができるのは管理栄養士だけだ」という意見が. 高血圧や便秘など,平時においても広くみられ. あったことが報告されている 4).管理栄養士には,. る症状は,避難所においても多くあがってきてい. 適切な助言により,慢性疾患等で食事への不安を. た.このほか,糖尿病や腎疾患などの慢性疾患で,. 強く持つ人を身体的・精神的にケアすることが求. 普段の食事療法が避難所では継続困難となるケー. められている.. スや,高齢者が多いことによる摂食・嚥下困難の. 食物アレルギーを持つ人の相談は, 「食べられる. 問題が多くみられた.高血圧や便秘は,野菜不足. ものが無い」という即時的な対応が求められるも. の解消や減塩など,避難所で提供される一般的な. のであった.今回,JDA-DAT は前震発生から 6 日. 食事の改善が対応につながると考えられる一方で,. 後の 21 日に,熊本県庁内に特殊栄養食品ステー. 糖尿病や腎疾患は,病態栄養の知識をもつ専門家. ションを設置した 3).特殊栄養食品ステーション. による個別対応を必要とする.食物アレルギーは. は,被災市町村,避難所からの食物アレルギー対. 人数こそ少ないものの,発災後一食目からの対応. 応食品等の特殊栄養食品のニーズに対して調整や. が求められ,アナフィラキシーショックなど重篤. 配布を行うシステムである 3).JDA-DAT 発足前の. な健康問題につながりかねないため,最も緊急性. 東日本大震災と比較して,熊本地震では特殊栄養. を要する食の問題である.このように,症状によっ. 食品ステーションの設置によって,日本栄養士会. て必要となる支援は異なるため,災害時の食対応. による要配慮者支援は物資の調達,管理,提供の. の難しさが浮き彫りとなった.. 仕組みにおいて前進したといえる.熊本地震では,. 高血圧,便秘,糖尿病の 3 つの症状で, 「野菜不. JDA-DAT が出動し,現地で行政との連携体制の. 足」を訴える相談が最も多かった.災害時の野菜. もとに特殊栄養食品ステーションが設置されたが,. 不足は以前から指摘されていたが,今回の相談内. その設置の迅速さにおいては,まだ改善の余地が. 容から,野菜摂取との関連が強く,野菜摂取が推. あったと振り返ることができる.その後の西日本. 奨される症状をもつ被災者において,野菜不足を. 豪雨や北海道胆振東部地震の際は,JDA-DAT の. 感じやすい傾向にあると推察された 25).. 先遣隊が派遣され,厚生労働省から日本栄養士会. 東日本大震災では,発災から 2,3 週間の避難所. に特殊栄養食品ステーションの設置等を要請する. では,排水溝の問題により,インスタントラーメ. 事務連絡が素早く発出されるとともに,いち早く. ンのスープを全て飲み干さなければならなかっ. 被災県等の栄養士会事務局内に設置されたことが. た 26,27).塩分が多い食事や,精神的不安定により,. 報告されており,より対応がスムーズになった様. 高血圧でなかった人も高血圧となり,多くの慢性. 子が伺える.. 疾患患者は病状が悪化したとの報告もある 26).一. 一方で 2018 年に実施された最新の全国調査によ. 方で,発災から 1 カ月後,自炊をしていた自治会. ると,避難行動要支援者の備蓄について,地域防. 館では,新たな高血圧や慢性疾患の悪化が比較的. 災計画又は関連計画に記載があると回答した 32 都.

(9) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月. 92. 道府県のうち,アレルギー対応食の記載がある都 道府県は 6 か所のみであり,公的備蓄はいまだ不. 謝  辞. 十分であることがわかった 28).また,特殊栄養食. 本研究を進めるに当たり,ご協力いただきまし. 品は受注生産中心であり,在庫が少ないため,支. た皆様に感謝申し上げます.. 援物資として災害時に大量に確保することは難し. 開示すべき利益相反はございません.. い .そこで,家庭で日常的に利用している特殊  29). 栄養食品を多めに買い置きし,避難所に持参する 等の自助の推進も必要である 30,31).支援物資は調 達と輸送に時間を要するため,発災直後からの食 を確保するためには,家庭や自治体で現物備蓄を しておくことが不可欠である. 4.本研究の限界点 本研究の限界点として,1 点目に調査対象者の 少なさ,抽出の偏りが挙げられる.熊本県内の避 難所への避難者は,最大で 183,882 人である 1).本 研究での対象者は,要配慮者に絞ったとはいえ, 432 人と非常に少ない.また,対象者が避難して いた避難所に関しても,15 施設と非常に限られて いたといえる.そのため,熊本地震で被災した要 配慮者の全貌を把握できたとはいえない.2 点目 として,自由記述欄を解析対象とした点が挙げら れる.①年齢の欄が未記入のものが多くみられた ため,ライフステージの分類において「その他」 に該当する人数が増えてしまい,分類の精度が低 くなった可能性がある.また,③相談内容の欄に 記載のないものが多く見られたため,相談内容の 詳細を把握することができなかったものも多かっ た.. Ⅴ.結論 熊本地震で被災した要配慮者が抱えていた食に 関する問題は,野菜等の物資不足,特殊栄養食品 の利用法等の情報提供の不十分さ,要配慮者へ優 先的に物資を提供するための避難所における食料 分配体制の整備不十分によって生じたことが示唆 された.ライフステージや症状によって必要とな る支援は異なるため,地域の要配慮者の実態を把 握するとともに,家庭や自治体での備蓄の充実, 支援体制の整備が求められる.. 文  献 1)平成 28 年(2016 年)熊本県熊本地方を震源とす る地震に係る被害状況等について.内閣府非常災 害 対 策 本 部.http://www.bousai.go.jp/updates/ h280414jishin/pdf/h280414jishin_40.pdf(2019 年 11 月 8 日). 2)石井孝文.発災からの災害支援活動~(公社)熊 本県栄養士会の活動を中心に~.日本栄養士会雑 誌,2016;59:5-6. 3)熊本地震に係る栄養改善・食事支援について~国 の取組と今後の課題~.厚生労働省健康局健康課 栄 養 指 導 室.https://www.mhlw.go.jp/file/ 04-Houdouhappyou-10904750-KenkoukyokuGantaisakukenkouzoushinka/14_1.pdf(2019 年 11 月 8 日). 4)濱口ほゆき,須藤紀子,笠岡(坪山)宜代,他. 日本栄養士会が東日本大震災の被災地に派遣した 災害支援管理栄養士・栄養士の「思い」の分析. 日本栄養士会雑誌,2015;58:35-44. 5)Tsuboyama-Kasaoka N, Hoshi Y, Onodera K, et al: What factors were important for dietary improvement in emergency shelters after the Great East JapanEarthquake? Asia Pac J Clin Nutr, 2014; 23: 159-166. 6)平成 23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震(東 日本大震災)について(第 159 報) .消防庁災害対 策本部.https://www.fdma.go.jp/disaster/higashi nihon/items/159.pdf(2019 年 11 月 8 日). 7)諸岡 歩.行政栄養士と JDA-DAT との連携~益 城町への栄養・食生活支援活動を通じて~.日本 栄養士会雑誌,2016;59:10. 8)笠岡(坪山)宜代,近藤明子,原田萌香,他.東 日本大震災における栄養士から見た口腔保健問 題.日本摂食嚥下リハビリテーション学会誌, 2017;21:191-199. 9)要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガ イド.農林水産省.http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/ foodstock/guidebook/pdf/need_consideration_ stockguide.pdf(2019 年 11 月 22 日). 10)竹田衣里,須藤紀子,小崎 望.大学の備蓄食料 だけで2日間生活した学生による備蓄内容の評価. 日本災害食学会誌,2018;5:29-37. 11)西田実加,山本奈美.コンビニ弁当の栄養価およ.

(10) 日本健康学会誌 第 87 巻 第 2 号 2021 年 3 月 び食品構成に関する調査.和歌山大学教育学部紀 要,2015;65:151-156. 12)原田萌香,瀧沢あす香,岡 純,他.東日本大震 災の避難所における食事提供体制と食事内容に関 する研究.日本公衛誌,2017;64:547-555. 13)三原麻実子,原田萌香,岡 純,他.東日本大震 災における弁当および炊き出しの提供とエネル ギー・栄養素提供量の関連について.日本公衛誌, 2019;66:629-637. 14)平成 29 年国民健康・栄養調査結果の概要.厚生労 働 省.https://www.mhlw.go.jp/content/ 10904750/000351576.pdf(2019 年 12 月 14 日). 15)奥田和子.本気で取り組む災害食 個人備蓄のす すめと共助・公助のあり方.東京:同時代社, 2016:19. 16)伊藤聖來,須藤紀子,笠岡(坪山)宜代,他.東 日本大震災後に日本栄養士会から派遣された災害 支援管理栄養士・栄養士の支援活動に関する分析. 日本栄養士会雑誌,2015;58:33-42. 17)岡田尚子,大西一嘉.平成 28 年熊本地震における 福祉避難所での要配慮者の受入状況−受入開始時 期と受入期間―.地域安全学会論文集,2017;31: 87-96. 18)坂本八千代.東日本大震災における活動報告と今 後への提言 栄養・食生活支援.日本静脈経腸栄 養学会誌,2012;27:33-37. 19)安田 修,池田義之,大石 充.1.熊本地震の特 殊性と高齢者の健康問題.日本老年医学会雑誌, 2017;54:120-124. 20)須藤紀子,笠岡(坪山)宜代,金谷泰宏監修.災 害時の食支援~東日本大震災からの学び~.東京: 岩波映像,2014. 21)Eidelman AI, Schanler RJ. Section on Breastfeeding Executive Committee. Breastfeeding and the use of human milk: policy statement. Pediatrics, 2018;. 93. . 129: 827-841. 22)井出留美.国内初の乳児用液体ミルク / 被災地支 援で考える / 災害時だけでなく日常使用を勧める 理由.包装技術,2019;7:28-32. 23)菱田 明,佐々木敏.日本人の食事摂取基準 2015 年版.東京:第一出版,2014:71-72. 24)災害時に乳幼児を守るための栄養ハンドブック −赤ちゃん防災プロジェクト−.公益財団法人日 本 栄 養 士 会.https://www.dietitian.or.jp/news/ upload/images/38b6b832444fbf45e58316b947b4b 30d9a448c29.pdf(2019 年 11 月 8 日). 25)坂本 薫,澤村弘美.災害に備えた食糧備蓄と災 害時炊き出し.ビタミン,2011;85:430-437. 26)鎌野倫加.東日本大震災における活動報告と今後 への提言 災害栄養管理 災害医療と地域医療. 日本静脈経腸栄養学会誌,2012;27:27-32. 27)上田咲子,金谷泰宏,奥村貴史,他.東日本大震 災の避難所における栄養士から見た衛生問題―食 料の有効利用,食中毒の予防,給排水環境の改善 に 向 け て ―.Japanese Journal of Disaster Medicine,2020;25:1-11. 28)財団法人日本公衆衛生協会.平成 30 年度地域保健 総合推進事業「大規模災害における栄養・食生活 支援活動の連携体制と人材育成に関する研究」大 規模災害時の栄養・食生活支援活動ガイドライン ~その時,自治体職員は何をするか~報告書.東 京:日本公衆衛生協会,2019:140. 29)豊永 有.東日本大震災時での被災地の課題(物 流,表示,製造の障害) .要配慮者の被災と災害食 (シンポジウム)事後抄録集,2015:5-6. 30)別府 茂.災害弱者の生活と食事―現状と課題―. 日本食生活学会誌,2009;20:93-99. 31)奥田和子.熊本地震が投げかける災害食の問題点 と教訓.日本災害食学会誌,2016;4:1-11. (受稿 2019.12.15;受理 2020.4.21).

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図 1  熊本地震の際に用いられた特別食アセスメントシート  ①〜③は分析に使用した項目を示す.  対象者の情報(①年齢,②身体状況,③相談内容) ① ②  ③ 図 1 熊本地震の際に用いられた特別食アセスメントシート①〜③は分析に使用した項目を示す.      対象者の情報(①年齢,②身体状況,③相談内容)

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