3.がん患者に痛みのない日常生活を支援するために ―痛み止めの 用を理解できるパンフレットの効果を みる― 佐藤 花栄,丸山友夏里,野口亜希子 高久しのぶ,室田 恵子,竹澤 雅子 (伊勢崎市民病院 7階A病棟) 【は じ め に】 疼 痛 治 療 は WHO方 式 の 疼 痛 治 療 法 に って行われる.がん患者には「痛いけど,薬を増やすの は嫌だ.」と痛みを我慢する患者がいる. 痛みは身体的苦 痛のみならず, 日常生活の制限や不安を引き起こすと言 われており, 早期に対処すべき症状である. そこで, 痛み を我慢する必要はない事, 痛みがなくなれば生活の幅が 広がる事など, 疼痛治療について理解できるように痛み と鎮痛薬に対する思いに相応するパンフレットを作成し た. パンフレットの効果を報告する. 【目 的】 がんの 痛みと鎮痛薬について, 患者が理解を得るのに作成した パンフレットは効果があるかを明らかにする. 【研究方 法・対象】 麻薬性鎮痛薬を 用している院内のがん患者 18名に面接を実施して, 痛みや痛み止めに対する思いを 明らかにし, それを基にパンフレットを作成. 麻薬性鎮 痛薬を 用している外科病棟のがん患者 11名に, パン フレットを 用して説明を実施. 説明後, 1週間以上経過 した時期に面接を実施. 【倫理的配慮】 対象者に, 情報 は看護研究以外に 用しない事を文書にて説明し, 承諾 を得る. 【結果・ 察】 パンフレット 用後に痛みを我 慢しなくなった, 以前よりも我慢しなくなった患者は合 わせて 6名であった. パンフレット 用前より痛みを我 慢しない患者も 5名いた. レスキューと定期薬の 用方 法がわかり, パンフレットが役立ったと感じている患者, 痛み止めの副作用について理解ができパンフレットが役 立ったと感じている患者は各々6名であった. どの設問 でも過半数に効果は見られているが, どの項目を追加説 明することで, さらに痛みのない日常生活を支援できる のかが今後の課題である. 4.当院の緩和ケアチーム活動 相川 美絵(医療法人社団日高会 日高病院 4階北病棟) 【はじめに】 近年, わが国ではがん治療における緩和ケ アの重要性が認識されつつあり, 各病院にて緩和ケア チームが立ち上がってきています. 当院の緩和ケアチー ムも平成 19 年 11月に発足されました. メンバーは医 師・看護師・薬剤師・栄養士・理学療法士・作業療法士 で構成されています. 昨年, 緩和ケアチームの活動とし て院内・外に向けた勉強会の実施・週 1回のカンファレ ンスの実施・病棟ラウンド・がん相談外来を開始しまし た. その内容について, 報告します. 【勉強会の実施】 院外向けの勉強会は昨年 5例実施しました. 外部より講 師を迎え, がん治療や在宅療養について実施しました. 院内向けの勉強会は昨年 7例実施しました. 講師は各職 種の病院スタッフが専門としている内容を実施しまし た. 【カンファレンス】 毎週水曜日 17時 30 より, 緩 和ケアスタッフで実施しています. 時折, 訪問看護師の 方より退院後の状態について, また, 訪問看護をするう えで, 退院前に実施するべき問題点に対しても, 議題と して上がってきます. 緩和ケアチーム介入> べ人数 193名 平成 20年度新規介入>男性 : 24名 女性 : 16名 計 : 40名 病名> 食道がん 2名・前立腺がん 7名・胃が ん 9 名・膀胱がん 7名他 緩和ケアチーム介入理由 (重複 あり)> 疼痛コントロール : 36名 精神療法 : 23名 在 宅療法 : 14名 【がん相談外来】 平成 20年 6月より群 馬大学医学部保 学科神田清子教授中心に当院看護師ま たは看護部長とともに, 隔週火曜日午後より実施してい ます.現在までに,相談者 4名.相談内容は,不安や悩み・ 治療法 (リンパ浮腫など) についてです. 【今後の活動】 現在の緩和ケアチームへの介入者ががん患者さんのみで すが, 今後は疼痛緩和という広い視野にて関わっていけ るとよいと感じます. また現在, 緩和ケア認定看護師学 に 2名・化学療法認定看護師学 に 1名通学していま す. 今後は認定看護師が中心となりケアチーム活動の活 発化を図っていきたいと思います. 5.前立腺癌にて亡くなる前2年間に治療を必要とした 症状の検討 中村 敏之,加藤 春雄,奥木 宏 岡崎 浩 (館林厚生病院 泌尿器科) 【はじめに】 前立腺癌は進行が緩やかで死亡原因となる ことは少ないと思われているが, 実際には進行がんで見 つかることも多く死亡原因となることも多く経験する. 今回, 前立腺癌が死亡原因になった症例で, その終末期 2 年 間 の 主 に 入 院 治 療 を 要 し た 症 状 を 検 討 し た. 【対 象】 2000年 1月∼2008年 12月に前立腺癌で死亡した 55症例のうち, カルテで調べ得た 54症例を対象とした. 【結 果】 初診時臨床病期は B 3例 : C 13例 : D 37 例 : 不詳 1例, 死亡時年齢は 60∼95歳 (中央値 78歳), 病悩期間は 6∼179 月 (中央値 48月),死亡前 2年間の入 院回数は 1症例あたり 0∼12回 (中央値 3回),計 192回 の入院の主たる原因は疼痛 (44回)/体調不良 (30回)/血 尿 (23回)/がん治療 (22回)/ 血 (18回)/尿閉 (12回) が多かった.54例中オピオイドを要した症例は 32例{死 亡まで 0.5∼25月中央値 5月}: 輸血が 25例{0.5∼24月 中央値 5月}: 尿道留置が 17例{0.5∼16月中央値 4月}: 照射が 10例 (疼痛{3∼25月中央値 17月},血尿,脊髄圧 迫症状に対し): 経皮的腎痩造設術が 7例{0.5∼25月中 第 19 回群馬緩和医療研究会 62
3. がん患者に痛みのない日常生活を支援するために―痛み止めの使用を理解できるパンフレットの効果をみる―(第19回群馬緩和医療研究会<セッション1>)
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