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特集「マテリアルズインフォマティクス」にあたって

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Academic year: 2021

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324 人 工 知 能  34 巻 3 号(2019 年 5 月) ビッグデータを収集し,データの有効活用によって価 値を生み出すという考えは,ここ数年で急速に広まった ように思われる.この流れは,材料科学・工学分野にお いても活発である.この場合の「価値」は,新材料開発 の効率化や新しい法則の発見である.この背景として, 深層学習をはじめとする AI の普及,実験データの蓄積 に加え,信頼できるシミュレーションデータを人工的に 作成できるようになったことがある.この分野において も,AI は今後ますます重要になるだろう.そこで,本 特集では材料科学・工学においてどのように AI が適用 されてきたかを紹介する. 一つ目の伊藤 聡氏による「日本のマテリアルズイン フォマティクス研究」は本特集の導入であり,マテリア ルズインフォマティクスの背景と国内外の研究動向が解 説されている. 二つ目の平岡裕章氏,大林一平氏,赤木和人氏による 「パーシステントホモロジーと材料構造解析」では,デー タの散らばりについての幾何学的情報を分析する技術で あるパーシステントホモロジー法の解説である.本稿で は,パーシステントホモロジー法の導入された後,シリ カガラスの構造解析への応用や機械学習との融合技術が 紹介されている. 三つ目,四つ目の解説は,機械学習の材料開発への応 用事例についての解説である. 三つ目の岩崎悠真氏,澤田亮人氏,比嘉亮太氏,石田 真彦氏による「Interpretable Machine Learning による 新材料開発」では,材料研究者にとって解釈可能な機械 学習技術を熱電材料開発へ応用した事例が紹介されてい る. 四つ目の清原 慎氏,溝口照康氏による「機械学習を活 用した界面構造探索とスペクトル解析」では,機械学習 を適用することにより,結晶材料の界面の構造を効率的 に探索する技術や,スペクトル(X 線や電子線を物質に 照射したときの応答)を解析する技術を開発した事例が 紹介されている. 五つ目から七つ目の解説は,化学分野へ AI を適用し た事例についての解説である. 五つ目の畑中美穂氏による「化学におけるマテリアル ズインフォマティクスの現状と課題」では,新材料を発 見するためにどのようにデータを集め,データを活用す るか説明されている.化学実験を行うロボットや化学反 応過程を自動探索する試みなどさまざまな話題が説明さ れている. 六つ目の磯村 哲氏,山下博史氏による「化学産業にお ける分子デザイン」のテーマは創薬化学である.グラフ マイニング,深層学習,ヒューマンコンピュテーション などさまざまな技術の応用事例が解説されている. 七つ目の森川幸治氏による「無機材料へのマテリアル ズインフォマティクスの取組みと課題」のテーマは無機 材料である.マテリアルズインフォマティクスでは,学 習データが不足しているため特徴量(記述子)の選択は 重要な課題の一つである. 最後になるが,本特集は応用物理学会と人工知能学会 との連携企画の一つである.本特集が材料科学・工学と AIの交流の活性化のきっかけになれば幸いである.

特集「マテリアルズインフォマティクス」にあたって

小林 亮太

(国立情報学研究所,総合研究大学院大学)

木村  睦

(龍谷大学)

三宅 陽一郎

((株)スクウェア・エニックス)

市瀬 龍太郎

(国立情報学研究所,総合研究大学院大学)

参照

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