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<原著>コリン作働性薬剤レシチンのREM睡眠に与える影響-概日リズムとの関連を中心として- 利用統計を見る

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山梨医大誌,2(2),73∼79,1987 原 著

コリン作働性薬剤レシチンのREM睡眠に与える影響

一概日リズムとの関連を中心として一

石束嘉和1)・渥美義賢2)・内山

小 島 卓 也2)・福 沢   等1)       1) 山梨医科大学精神神経医学教室       2) 東京医科歯科大学神経精神医学教室 真2) 抄録:REM睡眠の1日のうちにおける出現様式は,概日リズムの影響を受けている。アセチル コリン前駆物質であるレシチンのREM睡眠におよぼす影響について,概臼リズムとの関連から 検討した。健康成人男子7名(21歳一29歳)に,1日量30gのレシチン穎粒を2週間経口投与し たQ基準夜,レシチン投与夜に3夜連続した終夜睡眠ポリグラフィを施行し,REM睡眠の出現様 式を観察した。REM睡眠にはton圭。(持続姓1)な現象とphasic(響動性)な現象がある。今回 REM睡眠をこの2面に分けて調べたところ, ton童。な現象であるREM睡眠出現量は基準夜にく らべレシチン夜では睡眠中間部でより多く出現し,後半部では逆により少なく患現していた。同様 にtonicな現象である第1一第4 REM睡眠期の持続時間は,レシチン夜では基準夜に比しより 早い時期から延長する傾向がみられた。この結果から,レシチン投与によってREM睡眠のtonic な現象の出現リズムに位相前進がおこったものと考えられた。これに対し,phasicな現象である REM activityやREM de導sityの出現様式は,基準夜とレシチン夜で差がなく,phasicな面の変 化はないと考えられた。これらの結果から,REM睡眠のphas圭。な現象は本来存在する翌日リズ ムと強く関連し,ton圭。な現象は概日リズムとの結びつきが比較的弱いと推測した。レシチンはこ の部分に作用して,概日リズムの影響を弱めることによりREM睡眠のねnicな現象の出現様式 を変化させたと考えられた。 キーワード レシチン,コリン作働性薬剤,REM睡眠,概ロリズム,三日リズム。

はじめに

 REM睡眠の出現にコリン作働性機構が大き く関与している事は従来から指摘されており, コリンアンタゴニストがREM睡1眠を抑制する ことはよく知られている1)。 コリンアゴニスト については,動物実験からREM睡眠に対し促 進的に働くと推定されているものの雲), ヒトで は必ずしも明らかになっていない。Sitaramら は健康成人にコリンアゴニストとしてアレコリ *山梨県中巨摩県玉穂町下河菓1110 受付:1987年2月23日 ン,フィゾスチグミンを静脈内投与して睡眠に およぼす影響を調べ,第!:NREM睡眠;期にそ れらの薬剤を投与すると,通常より早くREM

睡眠が出現しREM潜時が短縮するとしてい

る3)。彼らの報告は興味深いものではあるが, それらの薬剤はいずれも作用持続時間が短くか つ観血的投与をしなければならないという欠点 を持っている。そこで著者らは,以前よりコリ ンアゴニストとしてアセチルコリン前駆物質の レシチンを健康成人に投与し,REM睡眠の超 日リズム(Ultradian Rhythm)の変化に焦点を 当てて研究してきている4)。 しかし,REM睡 眠は概日リズム(Circadian Rhythm)の影響を

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強く受けており,REM睡眠に対するレシチン の影響も超日・晦日の2つのリズムから検討す る必要がある。また,REM睡眠にはtonic(持 続性)な現象とphasic(相動性)な現象がある ことが知られている。今回,REM睡眠が概}二1 リズムとの関連の中で,レシチン投与によりど の様な変化を示すかを調べた。その際REM睡 眠をtonicな現象とphasicな現象の2面に分 けて,詳細に観察して検討を加えた。 対象と方法  健康な成人男子7名(年齢21歳∼29歳)に, 1日:量30gのレシチン穎粒を2週間連続して 毎食後経口投与した。服用開始前の基準夜,1 週間服用し続けた時点のレシチン夜の2つの時 期に,3夜連続して終夜睡眠ポリグラフィを施 行した。被検者は検査開始3日前から検査期間 中にかけてはアルコールの摂取,普段とかけ離 れたスケジュールの生活(徹夜,過度なスポー ツ等)を禁じられた。記録開始時刻は各被検者 の日常の就床時刻に一致させた。入眠してから 7時間後に強制的に覚醒させ睡眠時間を一一定に した。ポリグラムの指標として,左側前頭部・

中心部・後頭部の脳波,水平・垂直方向の眼球 運動,オトガイ筋筋電図を記録した。基準夜・ レシチン夜ともに,実験第1夜目は第1夜効果 を考慮して研究の対象からはずし,2夜目と 3夜}ヨのデータを用い,7人計14夜つつの記 録について検討を加えた。得られた結果は, Rechtscha仔enとKalesの基準5)に従い睡眠段 階の判定を行った。なお,睡眠第2段階の開始 をもって入眠とし,入眠してから最初のREM 睡眠が出現するまでの時間をREM潜時と規定 した。 結 果  (1)REM睡眠のtonicな現象について。  REM睡眠量の1夜の中での分布を調べたの がFig.1である。入眠してから覚醒するまで の7時間を2時間20分毎に前・中・後の3つの 時期に3分割し,各時期におけるREM睡眠の 占める時間を示した。基準夜ではREM睡眠の 占める時間は,図の白棒で示すように明け方に なるにしたがい多くなって行く。それに対しレ シチン夜では,前!/3では基準夜と変わりはな いものの,中1/3で基準夜より多くなっており

岡 50 40 30 2G 10 0 〔コ CON丁ROL 〔コ しECIT卜{IN 糞★@P<0・01 ★ p<0,05        (mean, SD>          砦rs匙      middle      las窒          1/3        1/3        1/3 Fig・i: REM:Sleep I)istril:)utio1}.   Toωsieep episodes(seve叢玉hou}s)were divided into threc I40 min, epochs 繊dthe amount of REM sleep inα油epoch、ヘア技s mcasurc(1. The a、・erage 哉mount of REM sleep in the middle epoch({uring lecithin llights was signia− cantly greater than t貰}a毛dUring C・ntr・l l・igh芝S. ln the】aS之ep・Ch, the am・unt ・£R蹴Sleep dUri1玉9亡i・e leCifhin nightS・VaS leSS than that・釜C・1慮・hightS.

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コリン作働性薬剤レシチンのREM睡眠に与える影響 75 min)

50 CONTROL

4 し〔三ClTH囚 3 20 10 0 (mean, SD)          1     2     3     4       Successive REiM  Eipisodes 鷺g.2:Duration of Successive R氾M Episodes.   The aveI・age duratioll of R狂M slecp episodes on controhights progres− sively illcreased in each successive R£M episode。 On the other 1、and, on lecithin nights, average R£M time was Ionger durin92n(l alx13rd episodes tllan that on control nights・Average R狂M time of 4th episode was shorter thau that of contro王 nigh之S・ (nur劉beり  400 300 200 100

CO霞TROL

LECITHIN (%) 蓬5 蓬0      5        (mean, SD)      O       firs之     middle     ias重        1/3       1/3       1/3 Fig.3:Distribut玉0110f the Amomlt of REMs and REM Density.   Total sleep episodes were divided into three epochs as in藪9.1, Roth the amou就of:R£Ms(top>a籍d R妃M de臓sity(bottom)shoモve(I a silnilar progres− sive increase on both control nights alld lecithin nights。 (基準夜37.4±13。4分,レシチン夜51.6± 13ユ分,p<0. Oi),明け方である後!/3では逆 に基準夜に比べて減少している(基準夜54.9± 14.2分,レシチン夜44.0±10.5分,p<0.05)。  入眠後,時間経過に伴い順番に出現する各 REM睡眠期の持続時間を調べたのが, Fig.2 である。なお,小林らの知見6)をもとにして

REM睡眠が25分以下のNREM睡眠で分断さ

れても同じREM睡眠が持続していると考えて 計算した。図の白棒で示すように基準夜では

第!REM唾眠期から第4REM睡眠期にな:る

にしたがい,持続時間が長くなっている。レシ

チン夜では基準夜に比較して,第2第3REM

睡眠期では持続時間が長い傾向が見られるが, 第4REM睡眠期では逆にレシチン夜の方が基 準夜より持続時間が短い傾向にあった。  (2)REM睡眠のphasicな現象について。  REM activityが1夜全体の中でどの様に分 布しているかを調べたのがFig.3の上段であ る。REM睡眠期を1秒間隔に分割し,急速眼

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球運動のみられる区画を計算し,その区画数を もってREM activityとした。1夜をFig.1 と同様に3分割して,各1/3における急速下上 運動の区画数を示してある。基準夜・レシチン 夜ともに前!/3に比して中1/3,後1/3で著明 に多く出現し,類似したパタンを示している。 そして,同じ手法でREM densityの分布を調 べたのがFig.3の下段である。 REM睡眠期 を1秒間隔に分割し,地区画数の内の急速眼球 運動の出現している区画の割合をパーセントで 示してある。REM densityは,基準夜・レシ チン夜でほぼ同じパタンを示し,前1/3に比べ 中1/3,後1/3で多いという傾向を示している のがわかる。 考 察  コリン作働性薬剤,ことにコリンアゴニスト のヒトの睡眠におよぼす影響についての研究は 極めて少ない。脳内のアセチルコリン作用を高 める方法として,Sitaramらはつぎの3つを挙 げている。(1)フィゾスチグミンなどのコリンエ ステラーゼ阻害剤の投与,(2)アレコリンなどの アセチルコリン類似薬の投与,(3)コリン,レシ チンなどのアセチルコリン前駆物質の投与,で ある。Sitaramらは健康成人を対象に上記(1)(2) の方法で実験を行っている3)。 しかし,フィゾ スチグミン,アレコリン,ともにその性質とし て作用持続時間が短いこと,および経購投与が できないことから自然な1夜を通した睡眠記録 を得るとはいいがたい。  一方,上記(3)のコリンとレシチンは,経口投 与できヒトの血清および髄液中のコリン濃度を 長時間にわたり増加させる7)。 コリンは嘔気等 の副作用が強いのに対し,レシチンの副作用は 消化器症状および皮膚症状があるが,いずれも 重篤なものではない。このためレシチンが長時 間作用型のコリンアゴニストとして有用かつ安 全と考えられた。しかるにこのレシチンとヒト の睡眠の関係を調べた報告は未だ著者らの報告 以外には見あたらない。  著者らが既に報告しているように荏), レシチ ン投与により,REM潜時が短縮して入眠約60

分後に第1REM睡眠が出現し,同時にREM

睡眠周;期が基準夜の91分から110分へと延長し た。また,基準夜ではREM睡眠の出現様式の 個体間差,個体内差が大きいのに対し,レシチ ン夜ではこれらが小さくなり,整って出現する ようになった。このような事実から著者らは, レシチンはREM睡眠の出現様式を整える作用 があり,その結果としてREM潜時の短縮と REM睡眠出現周期の延長がみられたものと推 測している。しかしREM睡眠は概日リズムの 影響を強く受けていることが知られており,晦 日リズムの変化を考えるとき,その背後に存在 する概日リズムの変化の有無を考慮し,それと の相互関係を考える必要がある。今回,REM 睡眠をtonicな現象とphasicな現象に分け, それぞれがレシチンを投与することによりどの 様な変化を示すかを,愛日リズムとの関わりの 中で調べた。

 まずREM睡眠のtonicな現象としてREM

睡眠出現量と,即夜のうちで周期的に出現する

REM睡眠期の持続時間を調べた。従来REM

睡眠の出現しやすさはその時間帯によって強く 影響され,春日リズムを有していることが知ら れている8)。つまりREM睡眠は体温が最低点 を示す明け方では出現しやすくなり,逆に体温 が最高点に至る夕方には出現しにくいという24 時間周期の出現リズムを持っている。今回の結 果でも1夜の睡眠を前・中・後に3分割して各時 期のREM睡眠の出現時間をみたところ,基準 夜の出現パタンはこの従来よりの知見に一致し た。レシチン夜についてみると前1/3では基準 夜と同じであるものの,中!/3では基準夜に比 較してより多く出現しており,後1/3では逆に 基準夜よりも少なくなっていた。つまりtoaic な現象の一つであるREM睡眠出現量のピーク は,基準夜でみると後!/3にあるのに対し,レシ チン夜では中1/3に移動していた。次にもう一 つのtonicな現象である個々のREM睡眠期の 持続時間であるが,通常REM睡眠期の持続時 間は入眠初期は短く,明け方になるにしたがい

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コリン作働性薬剤レシチンのREM睡眠に与える影響 77 長くなるといわれている9)。基準夜ではこの従 来いわれている所見に一致するものの,レシチ ン夜では一一致せず,より早期のREM睡眠期の 持続時間が長くなる傾向がみられた。これらの 結果から,レシチン投与によりREM睡眠の出 現ピークが基準夜よりも早い時間帯に移動した と考えられた。つまりREM睡眠におけるtonic な現象の当日リズムに位相前進が起こっている と推測された。  次に,REM睡眠のphasicな現象として1夜 の中でのREM activityとREM densityの分 布を調べた。両者ともに基準夜・レシチン夜で 変化がな:く,前1/3で少なく中1/3,後1/3で 多いというパタンを示した。従来REM density は,夜間入眠した後,時間が経過して明け方に なるとともに漸増するといわれている10)。今回 の結果では中1/3と後1/3の差がないものの 基準夜・レシチン夜ともにこの従来の所見に似

ており,レシチンを投与してもREM睡眠の

phasicな現象の出現リズムにはなんら影響を与 えなかったと考えられる。  以上述べてきたように,REM睡眠をtonic な現象とphasicな現象に分けてみたとき,レ シチン投与によりそれら2つが異なった動きを することがわかった。従来健康人の睡眠実験で は,REM睡眠の出現様式は野田リズムに一致 して,ton呈。な現象・phasicな現象ともに同様 の動きをすることが知られている。つまり出現 量,持続時間,REM densityのいずれもが睡 眠前半部では少なく,明け方の方が多くなると いうものである。今回の結果では,REM睡眠 のtonicな現象の面からみると即日リズムが位 相前進していることから,生体全体の概日リズ ムの位相が前進している可能性も考えられた。 しかし時差の研究で報告されているように,即 日リズムを有する種々の生体リズムは,昼夜逆 転している地点に高速ジェット機で移動して も,かなり強固に本来の出現パタンを維持する 傾向がある11)。ましてや日常の明暗リズム下で 生活している今回の実験条件では,半日リズム の位相が簡単に変化することは考えにくい。事

実REM睡眠のphasicな現象は,本来の概日

リズムと一致した動きをしていた。ではなぜ もonicな現象のみ位相が前進したのだろうか。  Zimmermanらはヒトの実験で被検者を自由 継続(free−running)状態におきREM睡眠の 出現様式を調べている12)。それによると,自由 継続状態ではREM睡眠の出現量のピークは, 口常の明暗条件下(entrained)と比較して睡眠 中間部に移行し,同時に,より早期のREM睡 眠期の持続時間が延長した。それに対しREM densityは両条件下で変化しなかった。この結 果から彼らは,自由継続状態下ではtonicな現 象の位相が前進するのに対し,phasicな現象の 位相は変化せず,各々の現象は別々の機構によ り支配されているのだろうと考察している。彼 らの結果は実験条件こそ異なるものの著者らの 結果と似かよっている。このようにREM睡眠 をphasicな現象・tonicな現象の2面に分け たとき,ある種の特殊な状況下では,両者は必 ずしも同調して変化しないようである。Zim− mermanらと著者らの結果を考えあわせると,

REM睡眠のphasicな現象は概日リズムとの

連関をより強固に保有し,特殊な状況におかれ てもそのリズムは簡単には変化しないと考えら れた。それに対し,tonicな現象と概日リズム との連関は比較的弱いと考えられた。そしてレ シチンはまさにこの部分に作用したと推測され た。  著者らは既にレシチンが,REM睡眠の即日 リズムを変化させ整えることをみてきている。 このことと今回の実験結果とをまとめて考察す ると次のようになる。  REM睡眠の超日リズムは概日リズムにより 変調を受けており,本来のREM睡眠の超日リ ズムは時間帯とは関係なく規則正しく出現して いる可能性が考えられている13>。しかし三日リ ズムとREM睡眠の四日リズムとの結びつき は,今回の結果にみられるように一様ではなく, phasicな現象に対しては強く, tonicな現象に 対しては比較的弱いと推測された。こう考えて くると,レシチンは結びつきの弱い概日リズム

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とREM睡眠のtonicな現象との関係に作用し て,概日リズムのREM睡眠におよぼす影響を より一層弱めたと考えられる。それによって, REM睡眠が本来の超日リズムに近いリズムで 出現してきたものと推測された。

 Deme航とKleitmanは,長いREM潜時を

持つ例では第!NREM睡眠期の半ばに一過性 に出現する比較的浅い睡眠段階は,本来REM 三眠になるべき時期(missed REM sleep)で あるとしている9)。レシチン投与によりREM 睡眠が本来の七日リズムで出現するようになっ たという仮説を導入すると,第1REM睡眠は 本来入眠60分後に出現する可能性が考えられ, このmissed REM sleepの機序を考えるうえで 極めて有用な考えであると思われる。また,こ の仮説を用いてREM睡眠周期の結果を考える と,本来のREM睡眠周;期は110分であること が示唆され,今後ピ・の十日リズムを研究する うえで有益であると思われる。コリン作働性機 構が概旧リズムと超日リズムの橋渡しとしてど の様な役割を担っているかを今後詳細に検討す る必要があると考える。

おわりに

 コリン作働性機構のREM睡眠におよぼす影 響については,従来よりREM睡眠の量的増減 の見地から論じられることが多い。今後はコリ ン作働性機構とREM睡眠の関係を種々のリズ ムの面から研究していく必要がある。その際 REM睡眠を単一のものとしてではなく,今回 tonicな現象とphasicな現象に分けたように, いくつかの要素に分けて検討して行く必要があ る。  稿を終えるにあたり,研究に御協力いただい た東京医科歯科大学精神神経医学教室,田中邦 明,内田直両学士に感謝します。貴重な御助言 をいただいた東京都精神医学総合研究所故遠藤 四郎博士に深謝します。御校閲してくださいま した山梨医科大学精神神経医学教室,仮屋哲彦 教授に深謝します。 (本論文の要旨は第11回日 本睡眠学会にて報告した) ︶ 1 ︶ 9桝 ︶ 3 ︶ 4 、♪ 戸ひ ︶ 6 ︶ 7 ︶ 8 ︶ 9 10) 11) 12) 13) 文 献 Jouvet, M.: Cholinergic Mechanisms and S正eep。 ln:Ch・Hnergic Mechanisms,455−476, 犯d.P. G. Waser, Raven Press, New York, 19%. Khazan, N., Rar, R., Sωman, F. G.:The:Ef− fect of Cholinergic Drugs on Para(至oxical sleep i1ユ the RεししInt・J. NeuropharmεtcoL,6, 279−282, 1967. Sitaram, N・, GiUi11,」・C.:Deve玉opment縦nd Use of Pharmacological Probes of the CNS in Maa:Evidence of Cho玉inergic Abnormality ill Primary Affective Illness.βiological Psy− chiatry,15,925−955,1980. 石束嘉和,渥美義賢,小島卓也,高橋良:コリン 作働性薬剤レシチンを用いたREM睡眠の研究. 精神薬療基金研究年報,16,139−145,1985. Rechtschaffen, A.,1くa玉es, A.(Eds):AManu− al of Standar(lized Terminology, Tcchnigues and Scoring System for Sleep S亀ages o歪Human Subjects・P曲lic Health Service, US。 Gov− ernment Pri蹴in90偲ce, Washington, D. C., }968. 小林敏孝,辻陽唱斉藤泰彦,遠藤四郎:睡 眠の単位構造としてのSleep Cycleとその出現 過程.脳波と筋電図,ll,165−175,1983. wurtman, R. J・,}{irsc}㍉M.」., Groudo, J. H・: Lecithin Comsumpti()11 R盆ises Serum−Frcc Cholin Leve}s. Lancet,2, 66−69, 1977. Endo, S., Kobayashi, T., Yamamoto, T., Fu− kuda, H., Sasaki, M., Ohta, T.:Pers三ste1}ce of the Circadian Rhyt1、m of REM S】eep:A Variety of犯xperilnenta正Manipulatioll of the Sleep・Wake Cycle. Sleep,4,319弓28,198L Dement, W・, Kleitman, N・:Cyclic Variation in氾EG During Sleep an(l Tl}eir Rclation to Eye Movement, Body Motility, and Drcam− in9・Electroencephalogr・αin. NeuぎoPhysi・L, 9,673−690,1957. 阿住一雄:正常成人のR£Mdensity,特にその 基準について.脳波と筋電図,3,320謁28,1975。 遠藤四郎,山本卓二,西原京子,佐々木三男: 時差による睡眠の変化一同期化について一、臨 床脳波,三9,653崎60,】977。 zi㎜merman, J. c・, czeisler, c. A., Laxmi− narayan, S., Knaucr, R. S., Weitzman, E。 D。: REM De監}sity is DiSS〔)C圭ate(1釜r・葉れR£M Sleep Timillg During Free−Rしmni1}g Sleep Episodes・Sleep,2,409415,1980。 Kyipke,1)・F・:Ultra(li鋤Rhythm3 in Slee正) 註nd W&kefulness・Ill:Advance in Slee})Rc− search。 volj,305弓25, Ed£一). Weitzma玉ユ, Spectrum Publicado1、, New York,1974.

(7)

cr V yftEIth・lthggXif V Y f yO REM tEfliglllen-SE-k 6 f}Yew

The Effect of Lecithin en Human REINdi Sleep: The Cholinergic Agent and Circadiai} Rhytkm

Yoshikazu Ishizuka]), Yoshikata A{sumi"'), Makoto UchiyamaL'), Takuya KojimaL'> and Hitoshi Fukuzawai)

l> DePart?nent of NeuroPs>?chiatr>,, Yamanashi Mectical College

2) DePartnzent of A7e?troPsychiatr)], Tok.>)o Medical a?id Dental Universit)'

In order to investigate the long-term effects of a cholinomimetic agent on human sleep, seven normal male vokmteers were administered 80 grams of lecithin grai}ule per day for two weeks. Three consecutive polysomnographic recordings were made on control nights(CN) and Iecithin nights(LN).

On each of the nights, the total s}eep episode of seven hours was divi(!ed into three epoc}}s of l40 minutes each. Tl}e amotmt of REM sleep da}'ing each epoch was measured. The mean REM sleep time of the subjects in the midclle epoch on LN(51.6-+}3.I min.) was significantly (p<O.Ol) greater than that on CN(87.4±lg.4 min.), whHe in t}ie Iast epoch, the mean REM sleep time on l.N(44.0±10.5min.> was less (p<O.e5) than that on CN<54.9±l4.2min.). The duration of REM showed a progressive increase through each successive REM episode on CN. On LN, the duration oE R.EM increased from the second to the third episode, followed by a slight decrease thereafter. These results suggest a circadiai} phase advance in the tonic event of R.EM sleep due to lecithin administration. On the other hai}d, the patterns of the phasic event of R.EM sleep, which includes REM activity and REIV{ density, no difference was observed between LN and CN.

Judging from the results of our experiment, we specRlate that circadian rhythm is less closely i'elated to the tonic event than to the phasjc event of REM s]eep. It is concluded tha{ lecithin might affect the relationship between circadian rhythm and the tonic event of REM sleep. Key Words: I.ecithin, Cho}iriomimetic Agent, REM SIeep, Circa(lian Rhytl}m, U]tradian Rhythm

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