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山間地域の訪問看護ステーションの活動上の課題と現任教育の方策

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(1)

研 究報 告

山間地域の訪問看護 ステーシ ョンの活動上の課題 と

現任教育の方策

Issues of Activity among Home Health Care Nursing Agencies and Strategy of

ln―

Service Training inふ

/1ountainous Areas

安 田貴 恵子

,柄

澤邦江

,御

子柴裕子

,酒

井久美子

,下

村聡子

,北

山秋雄

Kieko YASUDA,Kunie KARASAWA,Yukoヽ

41KOSHIBA,

Kumiko SAKAI,Satoko SHIMOMURA,Akio KITAYAMA

訪問看護 ステーシ ヨン

(home health care nursing agency),

山間地域

(mOuntttnOus areas),現

任教 育

(in service training)

要 旨 本研 究 の 目的 は

,山

間地域 にあ る訪 問看護 ステー シ ヨン (以下

,訪

問看護 Stと す る

)の

管理者が捉 えた活動 上 の課題 を明 らか に し

,そ

の内容か ら現任教育 の方策 を検討す ることである

A県

内 にあ る特別 地域加算 を得 てい る

7か

所 の訪 問看護 Stの 管理者 を対象 に面接F月査 を行 った 調査 内容 は

,訪

問看護 Stの 活動地域 に関す る 状況,主 治医 との連携 ,関 係機関 との連携,事例検討の方法やス タツフ育成のために工夫 していること等である 調査 内容 か ら明 らか になった活動上 の口呆題 は

,山

間地域 にお け る訪 問看 護 St看 護 師の実践 能力 の向上

,訪

問看 護Stが山間地域 の看護 資源 として定着す るこ と

1関

係者 との連携 強化 に よる在宅 ケアニーズヘ の対応 の

3つ

に 集約 され た。 これ らの課題 は山間地域 の貴重 な看 護 資源 と して役 割 を発揮 させ るための 目標 で もあ り

,<日

常 の訪問看護活動 の振 り返 りを活用 した学習

><山

間地域 の特性 や在 宅 ケ アの現状 の共有 とぃ果題 の検 討

><医

療 機 関

,行

,福

祉 を含 めた市町村単位 ・圏域単位 の学習体制

>と

い う現任教育 の方策が導 かれた

キー ワー ド

I.は

じめに 訪 問看護 ステー シ ョン(以下 ,訪 問看護 Stと す る) は

,増

加 の一途 をた どる在宅 ケアニーズ に対応 す る 重要 な資源であ り,訪 問看護 師へ の期待 は大 きい1) 訪 問看護 師の多 くは看護 師教 育 を修 了 した後

,病

院 や施設での様 々な看護実践経験 を経 て訪問看護 に従 事 してい る

2)訪

問看護 師 になるための必須 とされ る教育制度 はな く

,都

道府県 ごとに開催 され る訪問 看 護 師研 修 の受 講 も個 々の訪 問看 護 Stの 管理 運営 に委ね られている 筆 者 らは

,A県

の全 訪 問看護 Stの 管 理者 を対 象 に現任教育の現状 と学習 ニーズに関す る調査 を実施 した

3)_そ

の結果

,管

理者 の 9害 Jが研修受講 の ため の支援 に困難 を感 じてお り

,そ

の理 由は勤務 にゆ と 受イ寸日 :2011年11月 7日

採択 日 :2012年3月 12日

長野県看護大学 Nagano College of Nursing

りが ない

,日

程調整が難 しい とい う内容 であ つた 特 に

,中

山間地域 に係 る加算や特別地域事業所加算 を得 て い る訪 問看 護 Stは

,研

修 開催 地 まで遠 い こ とが職場外 研修 の受講 を困難 に していた 一方 で, 職場 内研修 と して「 ケース検討会」 は

8割

以上 の訪 問看 護Stで実 施 してお り

,訪

問看 護 事 例 を振 り返 り複数で検討す る機会 を重視 していた また

,利

用 者 の保 険種 別

,タ

ー ミナル利用者数

,介

護予 防利用 者 数 な どの 内訳 は ス テ ー シ ョンご とに違 いが み ら れ

,訪

問対 象地域 の保健 医療 資源 の整備状況 に よつ て

,訪

問看 護 Stに 求 め られ る役 割 が異 な る こ とを 確認 した 以上 の こ とか ら

,訪

問看護 師の現 任教 育 は

,活

動 地域 の保健医療 資源の整備状況 を反映 した訪問看護 日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻

(2012) 17

(2)

Stに 求 め られ る役 割 や機 能 を踏 まえて

,そ

の あ り 方 を見 出す必要があると考 えた そ こで

,本

研 究 は活動条件が厳 しく職場外研修ヘ の参加 に困難 が大 きい 山間地域 にあ る訪 問看護 St に焦点 を当て

,管

理者の認識か ら捉 えた活動上 の口果 題 を明 らか に し現任教育の方策 を検討す ることを 目 的 とす る Ⅱ

.方

1.対

象者 独 立 行 政 法 人 福 祉 医 療 機 構 が 運 営 す る

WAM

NETを

用 い て

A県

の介護事業者情報 か ら特 別地域 加 算 を得 て い る14か所 の訪 問看 護 Stを 抽 出 した これ らの管理者 に電話で研究の趣 旨・内容等 を説明 し

,調

査協力の同意が得 られた管理者 を調査対象者 と した

2.調

査 内容

1)訪

問看護 Stに 関す る内容

:設

置 主体

,開

設 時期

,併

設 施 設

,職

員 数

,24時

間対 応 の有無 お よ び管理者 の経験年数等

2)訪

問看 護 Stの 活動 地域 に関す る内容 :自 然 条件

,地

,人

々の生活

,保

健 医療福祉 資源の状況 等 につ いて管理者が捉 えていることを聞 き取 った

3)当

該地域 で訪問看護 を行 う上 での課題 に関す る内容 :訪問看護 Stの 活動 条件 や地域 の状 況 に伴 う工 夫点や口果題

,主

治医 ・関係機 関 との連携 の現状 や工夫 している点や課題 を質問 した。

4)現

任教 育の現状 と課題 に関す る内容 :職場 内 研修 の内容

,特

に事例検討やケース カンファレンス の方法 について質問 した さ らに

,ス

タ ッフ育成 の ため に工 夫 して い る こ とや課題 につ い て も質問 し た

3.調

査方法 調査者

2名

が訪問看護Stを 訪 ねて面接調査 を行 っ た。面接 に よる拘束時間 を短 くす るため に

,訪

問看 護 Stに 関す る内容 (上記

2

調 査 内容1))│ま自記 式 の調査用紙 を事前 に送付 した 調査 内容

2)∼ 4)

につ いては イ ンタビュー ガィ ドを用いて聞 き取 りを した 面接 内容 は

,対

象 者 の許 可 を得 てICレコー ダー に録音 した 調 査 は

,2010年

9月

13日 ∼24日 に行 った

4.分

析方法 録音 した聞 き取 り内容 は

,逐

語録 を作成 して質問 項 目ご とに回答内容 を整理 した こ こでい う“管理 者 が工夫 した り努力 した りしてい るこ といや 垢果題" とは具体 的 な事 実 や活動 地域 の現状等 に基 づ い て “意図的 に行 ってい る こと

",あ

るい は “この ように したい"と述べ られてい る もの と し, これ らにあた る もの を抽 出 して分類 した.

5.倫

理 的配慮 電話 に よる研究協力の承諾 を得 たのち

,事

前記入 用 の調査表 と一緒 に依頼用 の書類 を送付 した それ には

,研

究 目的

,調

査 内容

,面

接所要時間

,公

表 の 際 に は個 人や施 設 が特 定 され ない よ う留意 す る こ と

,入

手 したデ ー タは研究 目的のために使用す るこ と,研 究成果の公表予定等 についての説明 を記 した 調査員が訪問 した時には, まず

,再

度研究 目的 と方 法お よび倫理的配慮 の内容 を確認 し

,同

意書へ の署 名 を もって調査協 力の同意 を確認 してか ら聞 き取 り を開始 した 本研 究 は

,長

野県看護大学倫理委員会の承認 を得 て実施 した (2010年 8月 5日 審査番号11) Ⅲ

.結

果 調 査 協 力 の得 られ た

7か

所 の訪 問看護St管理 者

7名

に調査 を行 った。調査 においては管理者の想い が語 られ

,所

要 時 間は平均 1時 間41分 (SD± 121) であった

1.ス

テ ー シ ョンの概要 と回答 した管理者の背景

7か

所 の訪 問看 護 Stの 概 要 を表

1に

示 した 開 設 時期 は1995年∼2007年であ り

,5か

所 (a,b,e,

f,g)は

居 宅 介 護 支援 事 業所 を併 設 してい た 員 数 は

,平

67人

(SD±

30)で

看 護 職 員 数 の平 均 は

54人

(SD±

24)で

この うち常勤 看 護職 員 数 は平均

40(SD±

4.0)であ った

4か

(a,b,f,

g)の

訪 問看護Stでは事務職が配置 されていなかっ た 回答 した管理者 の年代 は40歳代 ∼60歳代 で看護 職 と して の経 験 年 数 は平均 25,9年 (SD±

58),管

理者 と しての経験年数 は平均

59年

(SD±

40),訪

問看護 の経験年数 と管理者のそれが 同 じ人は2人で あ った ス タッフの訪問看護 師

1人

が 1日 に訪問す る件 数 は平 均

48件

(SD±

08)で

,7か

所 の うち

5か

(a,b,e,f,g)で

は管理者 も同 じ程 度 に 訪 問 を行 っていた

18

日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻 (2012)

(3)

一 日あたりの訪問件数 スタッフ看護師(件) 管理者(件) 管理者

年代 看護師経験年数(年) 訪問看護師経験年数(年) 管理者経験年数(年) 高齢化率(96) 所 在 す る市 町 村 の 人 口 (人) 24時 間連絡体制 同一市町村内の同業者 職員数(人) 看 護 職 PT等 事 務 職 併設施設の有無 併設施設の種類 ステー ション開 設 年 設置主体 訪 問 看 護 ステー ション 一日あたりの訪問件数 スタッフ看護師(件) 管I軍者(件) 管理者

年代 看護師経験年数(年) 訪問看護師経験年数(年) 管理者経験年数(年) 高齢化率(%) 所在する市町村の人口(人) 24時 間連絡体制 同一市町村内の同業者(数) 職 員 数 (人) 看 護 職 事 務 階 PT等 併設施設 設置主体 訪 問 看 護 ステー ション 約13,000 有 有(1) 有 居宅介護支援事業所 1998年 社 団法人 0 0 0 0 352 7(常勤5+非常 勤2) 0 司(非 常 勤 1)

6 0

6 4

264 約53.000 有 無 4(常動3+非常 勤 1) 3(常勤2+非常 勤1) 0 有 居宅介護支援事業所 訪問介護事業所 老人保健施設 診療所 特別養護老人ホーム 認知症対応型共同生活介言 通所介護 通所リハビリ 軽費老人ホーム 社会福祉法人 40 265 ∞ ∞ 258 約5,000 有 無 (常勤3 有 居宅介護支援事業所 訪問介護事業所 診療所 通所介護 1999年 社会福祉法人

5 0

2 0 0

3 0

259 約 160,000 有 有 (13) 4(常動3+非常 動 1) 0 0 小規模 多機能型居宅介護 宅老所 人ホーム ループホーム 援事業所 介護事業所 入浴サービス 社会福祉法人 b 40 15 m m 330 約14,000 有 有 (1) (常勤4) 有 居宅介護支援事業所 訪問介護事業所 通所介護 2007年 NPO法人 0 0 つ 0 255 約45.000 有 有(2) 10(常勤9+非常 三カ1) 02 05 有 訪問介護事業所 厚 生 連

4 0

︲ 7 5

6 5

354 子95,000 有 無 6(常 勤司+非常勤5) 3(非 常勤3) 1(非常勤1) 診 療 所 厚生連 表

1

訪 問看護 ステ ー シ ョンな らびに管理者 の概要 注1)併 設施設,職 員数,同 業者,24時 間連絡体制は,2010年8月31日 現在の状況を示す 注2)人 日は,2010年4月1日現在の概算を示し,高 齢化率は2010年4月1日現在の統計を示す 注3)訪 問看護ステーションcのPT等・事務職の数字は,設 置主体関連施設との兼務状況を示す 注4)管 理者の経験年数は1小 数点以下は12カ月を10進 法に変換

'

注5)一 日あたりの訪問件数は,2010年4月∼8月の平均的な訪問件致

2

管理者 が捉 えていた活動地域の状況 表

2に

示 す とお りであ る どの地域 も寒冷地で冬 季 は降雪 や道路 の凍結が み られた 幹線道路 は除雪 が行われ るが

,利

用者 の 自宅周辺道路 の除雪 は十′刀` ではない

.そ

のため

,冬

季 は通常 よ りも移動時 間 に 余裕 を もって訪 問計画 をたててい る 谷 あいの地域 では

,幹

線道路が事 故 で通行 で きない と訪間で きな くなる状況 もあ る 活動 地域 の人 々の労働生活 につ いては

,野

菜 や果物 の専業 農家

,平

日は勤 めに出て 休 日のみ農作業 に従事 す る

,夏

季 は農業 ・冬季 は旅 館業 な どに従事 す る とい うこ とを把握 していた 農 繁期 は大 変忙 し く

,家

族総 出で収穫作業 に携 わるた め介護 まで手が まわ らな くな り

,農

繁期 に施設利 用 者がナ曽える地域 もあ った 日本 ルー ラルナー シ ング学 会誌 第7巻

(2012) 19

(4)

在 宅療養 の状 況 産業,労 働生 活 自然条件,地 形等 訂 間 有 護 ス テーション 在宅療養の状 況 産業,労 働生 活 自然条件,地 形等 訪 問看護 ス 予―ション 示 が 点 在,道踏 漂 襦 幹線道路が通行止めに なると訪間できなくなる e 12月∼3月 まで寒さのた め に閉 じこもりがちにな る 暖房費 用を気 にしてい る 高齢者が 自分たちが食 べる程度の野菜・米づく り 農繁刑 は介護が手薄に なる 者い世代は会社勤めを しながら休 日に農作業 に従事 ペンション経営が多く林 の中に民家あり 冬 は湿つた風 が 吹いて 雪が 多い 道路 は急カープ多い a 後 継 者 の いる農 琢 が 多 い 農繁期 は6月∼10月 標高1000∼1200m,冬季 の道路凍結 多↑Eで 大変な時剛に訪 問介護や訪問看護を利 用する 晨緊期に施設入所増え る スボーツ合宿施設 や旅a日 が 多い 野菜づくり農家は忙しい 時期が集中する 標高800∼1 000rn, 冬李 の積雪刊m. 幹線道路以外の除雪は されていないことが 多い b 果物晨雰と冬季の旅解経 営で一年中忙しい 冬季積雪 刊

m,高

齢者世 帯は除雪できない g 家でみる習慣があり外部 に委ねることがあまりない 訪問看護より訪間介護の 利用が多い 野菜 つくりをする専 莱農 家 は長 時 間働 く,特に春 か ら夏 にか けて忙 しい 集落が点在し夜間訪問の 目印がなく街灯も少ない 高齢者の世代は近所の 助け合いがあつたが子供 世代は薄れてきている C 夜間訪間には抵,几感があ る 野菜づくり農家では多忙 な夏季に施設利用が多 く!独 居や高齢者 は冬季 に施設利用が多い 野 栗つくり長 雰 は夜 甲か ら収穫 作業 が ある 農業以外の産業は少ない 冬季 は路 面 が凍結,集落 が 点在 d 表

2

管理者 が捉 えていた活動地域 の状況 注)調査を行つた2010年9月13日∼24日に聞き取つた内容

3.こ

の地域 で訪問看護活動 を行 う上 での課題 活動地域 の状 況 を踏 まえて管理者 が 口呆題 だ と感 じ てい る内容 を表

3に

示 した 「 自然条件や移動距離 の長 さに よる訪 問看護 師の 魚担 が大 きい」 は

,冬

季 は積雪 や道路 の凍結 が あ る ため訪問のための移動 時間が通常 よ りも長 くな り効 率 的 な訪 間がで きない こ とや 自動車 の運転 に一層 の 注意が必要 となるこ とか ら看護 師の負担 が増 える と い う

,活

動 地域 の 自然条件 に よる影響 が述べ られて いた 「地域住民 の訪問看護 に対す る理解 が定着 してい ない」 は

,家

の 中に他 人が入 ることへ の抵抗感があ る こ とや 自分 たちで何 とかす る とい う意識があるこ とを把握 してお り

,地

域住民の相互扶助 を評価す る 一方で看護師の家庭訪間が知 られていない状況 をH果 題 と していた 訪 問看護 の メ リッ トが理解 され る と 地域 住民 の方 か ら“処 置が な くて も来 て ほ しい"と 言 われ る ようになるこ とを経験 してお り

,訪

問看護 を具体 的に伝 えてい く必要性 を述べ ていた 「在宅 ケ アン資源 が少 ない状 況 で介 護 家族 を支 える 必要性」は,看 取 りに対す る家族 の心理 的サ ポー ト, 高齢者世帯 や家族 員数 の少 ない介護力 の低 い家族ヘ の支援

,緊

急 時 に誰が訪問 して も訪問看護 師だ とわ か る ようにス タ ッフ全員の顔写真 を渡す な ど

,介

護 家族 の支 え となる ような関わ りの必要性 を述べ てい た 加 えて

,在

宅 ケ ア資源 と して「在宅療養 を支 え る医師の不足」が挙 げ られ

,在

宅 での看取 りに関わ る医師の不足や頻 回に交替す る診療所 医師 との対応 に関す ることが述べ られた 在宅 での看取 りについ て は

,訪

問看護 師の方で家族が在宅で看 と りを しよ うと考 え られ る ようにサ ポー トして も医師が難 しい と言 って医療 関係者の方針が一致 しない場合が ある こ とや在宅での看取 りを支援 で きる医師が絶対 的に 不足 してい るこ とを述べ ていた。診療所 が唯― の医 療機関であ る場合 には

,派

遣 医師が

1∼

2年

で交代 す る状況 に対応 す るために訪問看護 師が利用者 の経 過や状態 を的確 に新 しい主治医に伝 える必要性 を述 べ ていた

20

日本ルーラルナーシング学会誌 第 7巻 (2012)

(5)

訪問看護の活動地域が広 い(3件) 在宅医療を支える医師の 不足 (3件) 在宅ケア資源が少ない状 況で介護家族を支える必要 性(4件) 地域住民の訪問看護に対 する理解が定着していない (4件) 自然条件や移動距離の長 さによる訪問看護師の負担 が大きい(4件) 項 目 農繁期は介護まで手が回ら ない(1件) 在宅サービス利用への抵 抗がある(2件) 山間地域に潜在するニーズ ヘの対応 (2件) 関係機関の訪問看護に対 する理解不足 (2件) 遠方の利用者が多く緊急時の対応を待たせてしまう(e) 遠方の利用者への訪問看護の依頼には近隣のステーションと協 力して訪問したいが実際は難しい (c) サテライトステーションを含めてみていると活動の状況は把握できるが具体的な対応が難しい (c) 在宅の看とり方を後押ししてくれる医師が非常に少ない(開業医2名 のうち1名は高齢

)家

族の迷 いに寄り添うのは看護師の役割だが1家 族の背中を押してくれるのは主治医の存在 (g) 地域内にある診療所の医師は病院からの派遣モ1∼ 2年で交代する 医師の交代が頻回にあるの で訪問看護師が利用者の状態を正確に伝えることが必要 (つ 自宅での看取りを迎えるために家族と何回も話し合いをして家族の気持ちの揺れを支える努力をし ているが,医療機関の医師が「難しい」といって実現しない場合がある (b) ターミナルの場合は家族が覚悟をしていても不安が大きく,亡 くなるまでの経過をしつかりと伝えるこ と 利用者と家族の思いを受けとめてそれを支持することが大事 (d) 受け持ち制をとつているが緊急時は誰が対応してもわかるようにスタッフ全員の顔写真を契約の時 に渡している いつもの人じゃないと不安になるかもしれないので (c) 家族が在宅で看る時に看とりまでやる決断の後押しをすることが求められるが,そ の際には家族の 肢労などの見極めが必要 (a) 家族の介護 力が弱い(老老介護、独 きる範囲で対応したり,セルフケア能身の息子との同居 )が、社会資源が少ない そのため家族がで 力を高めるために臨時の訪問を行つたりしている (d) 訪問看護の存在を知らない人もいて「もっと早くお願いすればよかつたJと言われることもある(e) 集落内の交流や支え合いはあるようだが,「何とかなる」と言つて訪問看護やヘルパーの利用には なかなか結び付かない (c) 利用者の居室だけでなく洗面所や手洗い甥まで使うことがあるので訪問看護が拒否されることがあ る そのため,貸 してもらわなくても済むようにステーションから全部持つていき,少 しずつ家庭に 訪問看護が入ることのメリットが理解されていない 契約していなくても無理強いせず,家 に上がら せてもらうこと,何かケアをさせてもらうことから始める例もある 理解してもらえると「何も処置がなく ても来てくれ」と言われることがでてきた(a) 移動距離が長いと車を運転する看護師の緊張が続き,疲 労が大きい 特に冬季は道路の凍結や積 雪があるので負担が強まる このことを理由に退職する人もいた 自宅から直行する方法で負担の 少ない訪間の組み方を工夫する(e) 遠い地域は夜問訪問になると30分以上かかる すぐに到着できない点を家族に理解してもらうよう に説明する (b) 「′】Ⅲ 冬季は道路事情が悪く緊急時にすぐに到着できない 電話で対応して救急軍を呼んだ方が早い 冬季は遠隔地 は道路が凍結 から訪間を頼まれても移動に時間がかかるため積極的に受け入れない 高台の地域 して滑り,看 護師の不安やストレスが強く負担が大きい (a) 内 容 兼業農家が多いので農繁期になると介護が手薄になり,脱水を起こしていることや痰の吸引がされ ていないことがある(a) 「まだ元気だから」と訪問看護の利用をぎりぎりまで待つことがある ずつと在宅で暮らしているとぎり ぎりまでサービスを入れないことが多い(e) 訪問看護の利用に結び付けるために,お 金のかからない方法を紹介して安心してもらう(a) 妊娠上の生活管理を行う訪問看護があつてもよいと思う(妊娠悪阻の例 、長期入院すると家族と離 れてしまう)地域の助産師と実施したいと話しているが、制度がない (e) ターミナルケアの充実をはかりたい 在宅での看とりをする医療機関が増えるだけでなく訪問看護師 としてもターミナルケアができると言つていけば在宅での看取りが増えると考えている(b) 地域の輪の中に入つていくことが必要。看護師としては地域からいろいろ頼まれたり相談されたりし た時に、一看護師としてそれに応していく。看護師の力を利用してもらう、その積み重ねが訪問看護 のPRにもなる。訪問看護を知ってもらうことと私たちはみなさんの力になりたいということを分かつて もらうことが大切 (c) 同じ法人内でも訪問看護を知らない人がいる。職員と地域の人にも理解してもらうために年1回 事業 報告会を法人として開いている。わかりやすい資料をつくつて報告。訪問もして、管理者の仕事もし て事業報告もしているので大変(b) 表

3

この地域 で訪問看護 を行 う上 での課題 「訪 間看護 の活動 地域 が広 い」 は

,サ

テ ラ イ トス テー シ ョンヘ の管理者 としての支援が十分 にで きな い ことやス タッフ看護 師の負担 との兼ね合いか ら遠 方 に住 む利用者 の期待 に十分応 え られ ない状況 が述 べ られていた 「 関係機 関の訪 問看 護 に対す る理解不 足 」 で は, 設置主体 の組織 内の理解不足 と訪 問看護活動 を行 う 地域 の関係者 の理解不足が挙 げ られた 訪 問看護 の 理解 を得 るために

,法

人内の事業報告会 の時に参加 者 にわか りやす い資料 を作 成 して説 明す る努力 を し 日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻

(2012) 21

(6)

4

主治医 との連携 における工夫 注

)()は

訪問看護ステーションを示す て い た また,“地域 の (関係 者 の

)輪

の 中に入 っ てい くこ とが大切"と述べ て

,関

係者 か らの依頼 や 相談 に対応 してお り

,そ

の積み重 ねが訪問看護 の理 解 につ なが る と考 えていた 「 山間地域 に港在す るニーズヘ の対応 」 では

,訪

問看護 を通 して把オ屋してい る港在 ニーズが述べ られ てい た 具体 的 には

,

ター ミナルケアに対応 で きる 訪 問看 護 Stと して の理 解 が もっ と広 まれ ば在 宅 で の看取 りが増 えるのではないか と考 えて医療機関 と の連携 を積極 的に作 ろ うとしていた また

,妊

娠悪 阻のため に妊婦が病 院に長期入院 している例 を示 し て

,助

産師 と共 同 して妊婦 の生活管理 を行 う訪問看 護が で きないだろ うか とい う妊婦 だけで な く家族全 体 の生活 を提 えた内容 も挙 げ られた 「 在 宅サ ー ビス利 用へ の抵抗 があ る」 で は

,訪

問 看護 が入 る と良 い と判 断で きる場合 で も本 人が “ま だ元気 だか ら"と利用 になか なか結 び付 か ない

,限

られた収入で生活 している状況があ るためで きるだ けお金のかか らない方法 を提案す る大切 さを述べ て いた 「農繁期 は介護 まで手が 回 らない」 は

,農

作業 に 従事 す る家庭 の繁忙期 の働 き方 を把握 してお り

,介

護 まで手が まわ らず療養者の水分補給や痰 の吸引が お ろそか になるため

,特

にその時期 に注意が必要 な こ とを述べ ていた

4.主

治 医

,関

係機 関等 との連携 で工夫 してい る こ とや課題 訪問看護サ ー ビスを提供す るための主治医 との連 携 にお ける現状 と工夫 (表

4)で

は「訪問看護 の理 解 を得 るため に主治 医 と積極 的に コミュニケー シ ョ ンを とる」 ことが挙 げ られた 訪 間看護の報告書 に 加 えて

,受

診 時 に同行 した り詳細 な報告書 を届 けた りしていた 主治医に会 う時 には用件 のみではな く 世 間話 も して訪 問看護 Stと の 間 に顔 のみ える関係 を築 く工 夫 を していた また,「 訪 問看護 の理解状 況 に応 じて対応 を変 える」「訪 問看護 の利 用希望 を 積極 的 に伝 える」では

,医

師の理解状 況 に合 わせ て 伝 える情報 や伝 え方の工夫 を していた 開業 医の数 が少 ない山間地域 では病 院の勤務 医か ら指示書 が出 され る こ ともある そのため

,病

院勤務医 と連絡 を とることが必要 となるが病 院勤務 医 と会 う時間 を設 定す るこ とが難 しい状況 であ ったが

,最

近 は地域連 携室が主治 医連絡 の窓 口 と して役立 っていた 主治医以外の関係機 関 との連携 では充実 させ たい こ とが述べ られた(表

5)「

活動体 制が異 なるステー シ ョンとの共 同訪問やサテライ トステーシ ョンヘ の 支援 の充実」では

,同

じ市内に病 院併設の訪問看護 Stがあ り

,休

日の有無 や夜 間訪 問 な どの訪 問体制 の違い を互 いに補 いあっていることや新 しい医療機 器 の扱 い方 を学 ぶ機会があることの有効性 を認識 し てい た 「病 院の看護職 との連携 を密 に して看護 の 病院の地域連携室を活用して 連絡をとる(1件) 訪問看護の利用希望を積極的 に伝える(司件) 訪問看護の理解状況に応じて 対応を変える(2件) 訪問看護の理解を得るため主 治医と積極 的にコミュニケー ションをとる(5件) 項 目 努力をしているが大きな病院の医師は会う時間がなかなかとれず,最近は地域連携室を通 している (f) 往診していて訪問看護を入れるとよいと思われる場合でも医師から声をかけられることが少 ない ケアマネジャーから連絡を受け,こちらから主治医に訪問看護を希望していることを伝 えて指示書をお願いする (b) 主治医が往診しなくても状況がわかるよう1こまめに報告しているが,訪 問看護に理解のある 医師とそうでない医師がいて「報告はいらない」と言われることがあり,対応に配慮している (a) 連絡票のやりとりでは訪問時の状況を細かに記載している 若い医師は訪問看護を積極的 に勧めてくれるが年齢の高い医師は診察を受けていればよいという人もいる(a) 月1回報告書を持つていく時に必ず主治医に会う 利用者の報告だけでなく世間話もして人 間味あら、れる会話をする 遠くても管理者が持参して話をする 言葉も大切だが顔があわせ ることも大事 (D 指示書の出し方は医師によつて様々,指 示害をお願いしても書いてなかなか書いてもらえず ¬力月後に届くこともある (e) 系列病院の医師がほとんどなので連携はとりやすい 時々顔を合わせることがあれば言葉 をかける 新しい医師が開業する時は挨拶に伺,(d) 指示害を初めて受けとる時 は必ず 医師を訪ねて,訪間看護ステーションの説 明を加える 気 になることや分からないことは主治医に聞くよう1こしている (c) 受診をするケースでは報告書とは別に受診時に同行することや利用者の状態報告資料を 作ってファックスで送ることをしている(b) 内 容

22

日本 ルーラルナーシング学会誌 第7巻 (2012)

(7)

5

主治医以外 の関係機 関 との連携 において充実 させたいこと 意見を言い合える在宅ケア チームの人間関係 (1件) 生活を支える体制づくり1こ向け て行政保健師と連携をとる(1 1牛) 施設関係者との連携を密にし て1連続 した在宅ケアサービス を提供できるよ引こする(2件) 病院の看護職との連携を密 に して看護の継続性を保つ(3 件) 活動体制が異なるステーション との共同訪問やサテライトス テーションヘの支援の充実(3 件) 項 目 訪問看護師が見つけた問題点を伝えてもそれを取 り入れてもらえない場合がある テームは 利用者 中心であるはずなのに先に進まないことがある (g) 行政の保健師との連絡は頻回にしている 訪問看護師1人がかかわつて責任をもってその人 の生活を支えられるわけはないと思つているので,支 える人を増やすことを考えている(d) 夏の農繁期に施設利用者が多くなる 月に呵回施設長の会議が行われ訪問看護利用者で入 所している人の情報を得たり,情報提供をしている(0 ショートステイを利用する時は利用前に連絡票をファクスで送り,利用後は訪問看護に状況 報告をもらう 訪問頻度が週司回がほとんどなので,看護の目がどこでも入るように看護師ど うしの連携を密にしている 常に看護師としてのアンテナを光らせている(b) 関係者との連携の中でも病院のケースワーカーや地域運携室をできるだけ通すよ引こしてい る そうすると,別の利用者の紹介につながることがある,医 師よりも制度や訪問看護を知つ 医療機関の地域連携室に常勤の看護師がいないと,こちらからいろいろ働きかけても限界が ある(e) て い 退院の際の連携 はできてきたが病院と在 宅の看護師の連携が不十分,利 用者が入院 して死 亡したら連絡が来ることになつているが十分に機能していない 私たちの看護 は死亡 したら 終了ではなくお悔やみ訪間をして最期 の様子をお聞きして終わ りとなる.そ れがなかなか理 解されない (c) サービス調整会議が開かれていない地域がある ケアマネジャーと月1回 カンファレンスをや るようにしたが十分ではない サテライトの管理者だけに任せると負担になる (b) 医療機器の種類と使用方法は病院併設の訪問看護ステーションから教えてもらう(a) 365日24時 間やつているので土 日体みの病院併設の訪問看護ステーションから一緒にやつ てほしいと依頼が来るよう1こなった (a) 内 容 継続性 を保つ」では

,利

用者が亡 くなってか らの家 族支援が大事 と考えて

,在

宅療養か ら入院 して死亡 した場合 に訪問看護Stへ の連絡 を病 院に依頼 して いるが十分 に機能 していない問題点 を指摘 してい た また

,病

院の看護師 も退院患者に訪問 してみる と

,退

院後の様子が分か り看護師の視野が広が り, 患者 ・家族 もうれ しく感 じるだろうと

,連

携 を充実 させ る方策 を述べていた また

,関

係機関の中で も 病院のケースワーカーや地域連携室 をで きるだけ通 す ように している例では

,そ

の方法をとることが訪 問看護利用者の拡大につながることを意図 して行 っ ていた 「施設関係者 との連携 を密 に して

,連

続 した在宅 ケアサービスを提供で きるようにする」は

,シ

ョー トステイ利用時に も必要 なケアが継続 で きるよう に

,看

護師間の情報交換 を密 にしていることや施設 利用が増 える季節には意識的に施設 との情報共有 を していることが述べ られ

,訪

問看護利用者が どの時 期にどのようなサー ビスを利用 しているのか

,そ

の 動向を把握 した連携の重要性が述べ られていた 「在宅療養 を支 える体制づ くりにむけて行政保健 師 と連携 をとる」は

,訪

問看護師が対応で きる範囲 は限 られていると認識 してお り

,行

政保健師 と連携 することにより支援者を増や してい くことを意図的 に行っていた

5.研

修 の計画 と参加 の状況 お よび職場 内教 育 の状 況 (表

6)

研修計画 につ いては

,設

置主体 の方針 に沿 つて看 護職員

1人

ひ と りが一年 間の学習計画 をたてる (a,

b.e),系

列施 設 全体 か ら選 出 され た教 育担 当者 が 研 修 計 画 をた て る (c,d)′ 訪 問看 護 協 議 会 地 区 ブロ ックが企画す る研修会 に参加で きるように管理 者 が 一年 間 の計 画 をたて る

(g)と

い うように

,設

置主体 や系 列 施 設 の規模 に よって違 いがみ られ た どの管理者 も立案 した計画 を実施す ることの大変 さ を述べ ていた 常勤看護師

4人

のみの訪 間看護St(g) の管理者 は,訪 問看護協議会地区ブロ ックの研修 は, 近 い場所で実践 的な研修がで きてい る と評価 してい た

.職

場外 石汗修 に出 られ る人 は限 られ るので

,研

1多 参加者 が辛R告 資料 を作 って参加 してい ない人 に伝 達 す る工 夫 を していた 筆者 らが先 に行 った調 査 において職場 内の取 り組 み と して事例検討 の実施状況が高か ったので

,事

例 検討 の内容 や方法 を中心 に調べ た その結果

,朝

や 夕 方 の ミー テ イ ングが検 討 につ なが る

,訪

問 か ら 戻 った時や昼休 みの話 し合いが 自然 と事 例検討 にな る とい う日常業務の中で利用者の情報共有 だけで な く対応方法 につ いての意 見交換 や検討 が行 われてい た 管理者 は

,そ

れ らの場が事例検討 として機能 し てお り

,ス

タッフ育成の機会 に もなっている と認識 日本 ルー ラルナー シ ング学会誌 第7巻

(2012) 23

(8)

6

研修 に関わる工夫 や困難

,事

例検討の方法 注)研修計画の作成状況 O:作成している,X:作成していない していた

.利

用者 の情報 をス タッフ看護師が共有 し てい る背景 には

,ほ

とん どのステーシ ョンが利用者 の担 当 を輪番制 と していることや緊急対応 に備 えて どの看護 師 もある程度理解 してお くことが必要であ る こ とも関係 していた 定例 の事例検討 を行 ってい る訪問看護

St(c,d,e,f,g)で

,新

規 ケース, ター ミナルケース

,家

族 の介護力 を引 き出 しに くい ケース

,症

状が安定 しないケースな どを取 り上 げて 検討 していた

.併

設施設の状況 によっては

,ヶ

アマ ネジ ャーゃ診療所 医師 も参加 して行 っていた

6.山

間地域 にお ける訪問看護活動の質 を高 めるた めに必要 なこと (表

7)

「訪 問看護 師 と して継続 で きるため に看護 師の意 欲 を支 える」 にあたる内容 は

,管

理者か ら様 々な表 現 で語 られ て い た

24時

間体 制 で夜 間や土 日の汁 応 に備 えたシフ トゃ道路事情が良 くない条件 での単 独訪 問な ど

,ス

タ ッフに負担がかか っていることを 考慮 して,“ス タ ッフのモチベ ー シ ョンを下 げない よ うに意見調整す る",“好 きで訪問看護 に来たので ス タ ッフが燃 え尽 きない ように したい"などの配慮 が大事 であることを強調 していた また

,ス

タ ッフ が働 きやすい ように管理者の負担増 はやむ を得 ない と考 えてカバー してぃる例 もあった 昇任 で きるこ とが望 ま しいが訪 問看護 Stの 職場 は少 人数 なため に限界があるため

,設

置主体 の法人組織全体 の中で 昇任 で きる体制がある と意欲向上 に も影響す る とい う意見 もみ られ た. 「 ケ アチ ー ムの一員 と して療養者 に もっ とも近 い 立場である看護 の役害」を発揮 で きる」では,ケアチー ム内での看護 の役割 をうま く伝 える能力 を高めてほ しい

,ケ

アチームの一員 として人の意見 を聞 くこと ので きる重要性 を伝 える

,他

の人が見て も理解 で き る看護記録 の充実 な どであ り

,ケ

アチ ームの一員 と して機 能で きる能力の向上

,療

養者 に近 い立場 にい るこ との メ リッ トを最大 限に生かせ ることを述べ て いた 「訪問看護が定着 していない地域 での訪 問看護 St の管理 ・運営へ の意識 を高める」では

,利

用者 の確 保 や収入 に も意識 を向けてほ しい と意図的 に利用者 数の現状 を示 した り

,管

理者 の役割 を伝 えた りして いた また

,毎

日行 う訪問看護の積 み重 ねが

,訪

問 看 護 の メ リ ッ トを伝 える こ とにな り訪 問看 護 Stの 利用者拡大 につ なが る営業 の意識 を持 ってほ しい と 訪 問 一  ヨ X X ○

O

○ ○ ○ 威 況 作 状 各 自が一年間の計画を作成 糸ウリの訪問右護ステーション5 か所の学習担 当者が研修内容 を検討 教育委員が一年間の学習計画 を立てる 各 自が一年間の計画を作 り参 加後にレポートを作成する 各 自が一年間の 目標をたてて 計画作成し年度末に参加状況 を確認 作成方法 年間の研修計画 小規模 のため研修 に出すのが困 難 関運するデイサービス,診療所. 訪問看護ステーションの3か所8 人の看護師がローテーションを組 んで業務経験が偏らないようにし ている 研修参加後は8人で共有 計画をたてても実際は研修に出ら れないことが多い 勤務時間内の研修時間の確保が 難しい 組織全体の 目標,看護部 目標を 訪問看護ステーション管理者が具 体化させてスタッフ1こ伝達 研修参加後は,法人内共通の研 修シーHこ レポートを作成し管理 者が評価 研修参加後は記録を作つて参加し ていない人に回覧による伝達 い 宿泊を要する研修 は参加しにく 研修参加後は記録を作って参加 し ていない人に回覧による伝達 研修 に関わる工夫や困難 隔月で時間外に実施 1回1-2例 を検 討 日常的に看護師,診療所看護師,ケ ア マネジャーでケース相談を実施 定例 は月 1回 程度.ターミナルケース中心 毎 日のミーテイングで情報共有 定例 の事例検討は月1回3時間 新規利用 者 は必ず検討 週 1回1時間,勤 務時間内に実施 司 会は当番制 毎月担当1人を決めて時間外に実施 可回に2事例検討 朝のミーテイング時の情報共有とともに 必要事項を検討 必要時は昼休みや 夕方にも実施 カンファレシス用紙に検討内容を記入し て参加できない人にも共有 朝のミーテイング時の情報共有とともに 必要事項を検討 必要時は昼休みも活 用 訪問看護ステーションで行つている事 例検討の方法

24

日本 ルー ラルナー シ ング学会誌 第7巻 (2012)

(9)

ケアチームの一員として療養者 にもつとも近い立場である看護 の役割を発揮できる(4件) 訪問看護師として継続できるた めに看護師の意欲を支える(6 件) 項 目 山間地域の社会資源や生活状 況の理解 (2件) 地域の看護資源として期待され るような利用者・家族とのパート ナーシップの形成 (3件) 訪問看護が定着していない地域 での訪問看護ステーション管 理・経営への意識を高める(3 件) 良好な人間関係を保ちつつ看護 師全員のレベルを保つ(1件) 学生実習や事例検討を活用した スタッフ育成 (2件) 山間地域で活動する訪問看護 ステーション管理者の姿勢(2 件) 内 容 他の人がみても理解できる訪問記録の充実 (g) ケアチームの一員として人の意見を聞き動くことの重要性を伝える(d) 在宅療養を支えるケアチーム内で看護の役割をうまく伝える能力を高める (c) 小さな組織ではキヤリアアップが困難なため,法 人内の人事交流を通して昇任 できるとよい (a) 1人 で利用者の家を訪問するスタッフのがんばりを認める (g) 非常勤のスタッフは勤務継続できるように配慮して大事に育てる (b) 好きで訪問看護に来たのでスタッフが燃え尽きないようにしたい (e) スタッフのモチベーションを下げないように意見調整する (b) 地域(社会資源や住民性等)を把握しておくことの重要性を伝える (d) スタッフには利用者・家族への教育的な関わり方や伝え方も学んでほしい (e) あの人にきてもらいたいと言われるような技術とセンス,人 間性を百てては スタッフの技術的な面よりも利用者との関係のとり方に配慮している (c) し 管理者のマニュアルを整備して後継者を育成する必要がある (b) 毎 日の仕事が訪問看護ステーションの営業にもつながるので,スタッフにも経営 や管理への関心を高めてもらいたい (e) 訪問件数全体を把握して問題意識を持てるよう1こスタッフの経営への関心を高 める (a) ケアプランにないことでも必要性があると判断したらその理由を説明できる応用 力 (g) 看護職員全体の人間関係を保ちながら訪問看護のレベルを保つためのマネジ メントが重要 (f) 事例検討での司会を輪番制にして訪問看護以外の役割も担う (c) 学生実習は訪問看護に関わる後輩育成とスタッフ教育と考えて受け入れてい る (b) 管理者 自身が"地域を守る訪問看護ステーシヨンでありたい"と信念を持つてい ることが大切 (d) 看護師として困つた時は訪問看護ステーション立ち上げ時に作成した訪問看護 10カ条に戻ることを伝えている (c) スタッフ全員に"この地域を守る"意識と力をつけてもらいたい (d) 表

7

山間地域 にお ける訪 問看護活動 の質 を高 めるための必要 なこ と 売ヨ三) ( ) ア 考 えていた 管理者 の後継者 を育成す るため に

,管

理者役割 の一部 をス タッフに担 って もらうことを試 み たが負担が大 き く

,管

理者育成のむずか しさを語 る場面 もあった 「地域 の看護/資源 と して期 待 され る利用 者 ・家 族 とのパ ー トナー シ ップの形成」 は,口利 用者 や家族 のセル フケア能力 を高め るための教育的 な関わ り方 や伝 え方 を学 んでほ しい",“あの人 に来 て もらいた い と言 われ るような技術 とセ ンス

,人

間性 を育てて ほ しい"などの内容 であ り

,利

用者 と家族 の力 を引 き出 し

,療

養生活 や介護 の伴走者 と して信 頼 され る 看護 師 を 目指 してい る内容 であ つた. 「 山間地域 の社 会 資源 や生活状況 の理解 」 で は, 活動地域 の社会 資源や人 々の生活

,健

康 に対す る意 識 な どを把 握す る とい う地 区把握 の必要性

,個

々の 利用者 に とどま らず地域 とい う広い視 点で もって地 域 を守 る看護 師 と しての意口哉と能力 の必要性 も述べ ていた 「 山間地域 で活動す る訪問看護Stの 管理者の姿勢」 では

,ス

タ ッフを育成す るために管理者 自身がぶれ ないでい る こ との重要性 を指摘 してお り

,開

設 時 の 理念 を大切 に してい る こ とや社 会資源 の少 ない地域 におい て看護 資源 と して機能す るため に“地域 を守 る訪 問看護 ステー シ ヨンであ りたい"とい う信念 を 日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻

(2012) 25

(10)

持ち続けてそれをスタッフに伝 えてい くことの大切 さを述べていた 「学生実習や事例検討 を活用 したス タツフ育成」 は

,看

護学生の訪問看護実習は

,訪

問看護の学習の みならず将来の訪問看護従事者の育成につながるこ と

,学

生指導はスタッフの学習機会にもなることを 考えて取 り組んでいた 「良好 な人間関係 を保ちつつ看護師全員の レベル を保つ」は

,少

人数の職場であ り職員の補充が難 し いため

,ス

タッフの人間関係 を常に意識 しなが らス タッフー人ひ と りに合 わせ た指導 を行 う必要性 で あった

V.考

1.山

間地域 の訪 問 看護St管理 者 が捉 えて い る訪 問看護活動 の課 題 今 回調査 を実施 で きた

7か

所 の訪 問看 護 Stの 活 動 地域 は

,山

間地域 にあ つて平坦 な地域 が少 な く, 標高 が高 い ところ もあ って気候 の季節変動 が大 きい 地域 であ った 産業 で は

,呆

樹 や野菜 の専業農家世 帯 や休 日に農作 業 に従事す る世帯が多 く

,農

繁期 と 農 閑期 で は労働 時 間 と内容 は大 き く異 な る また, 今 回の調査 で は

,利

用者 の経済状況 につ いて調べ て はい ないが

,第

一 次産業 に従事 していれば 自然条件 に よつて収入が左右 されることも考 え られる 木節 で は

,こ

の ような地域 で管理者 は訪 問看護活動 を行 う上 で のH果題 を どの よ うに捉 えて い るのか 考 察 す る

1)山

間地 域 に お ける訪 問看 護St看護 師 の 実践 能 力の向上 管理者 は

,冬

季 の道路凍結や除雪 が十分 で ない地 域へ の訪 問

,大

型車 も含 めて交通量が集中す る幹線 道路 しか移動手段 が ない な どの訪 問先 までの移動 に 伴 う負担がかか つてい ることを考慮 しつつ も

,こ

の 地域 にあ る訪 問看 護 Stの 看 護 師 と しての実 践 能 力 を高めることを念頭 において 日々管理業務 を行 つて い た 調 査 結 果 か ら

,訪

問看護St看護 師 の実 践 能 力 は

,次

の ように大別で きる す なわち,【利用者 と家族の生活の営 みに即 した看護 を提供で きる能 力

1,I活

動地域である山間地域の状況 とそこに生活 す る人の意識や行動 を理解する能力1,【社会資源が 限られた地域におけるケアチームの一員 として機能

できる能力】

,【

山問地域で活動する訪問看護

Stの

経営に姑する意識】の

4つ

である

利用者と家族の生活の営みに即した看護を提供

で きる能力】 は

,利

用者 の情報共有 と意見交換 を毎 日の ミーテ イングで行 つてお り

,事

例検討 を定例 的 に実施 していることか ら訪問看護 の中心 となる内容 である また

,新

しい医療器具 の扱 い方 の情報収 集 や習得 の ため に病 院併設 の訪 問看護 Stと の協 力体 制の有効性 を述べ てい るこ とか ら

,利

用者 と家族 に 不安 を与 えない よう努力 していた これは

,小

規模 施設のデ メ リッ トを補 う工夫である 加 えて

,利

用 者 と家族 に対す る教 育 的 な対応技術 の向上 や この人 に来て ほ しい と言 われ る ようになって ほ しい な ど, 利用者 と家族 の力 を引 き出 し個別性 の高 い看護 を提 供 で きる こ とを 目指 していた こ とか らも導 かれてい る これ らの内容 は

,療

養者本 人 に対 す る安 全 で適 切 な看 護 と介護家族 に対 す る看 護 が含 まれ てお り, 家族 を単位 と した看 護 展 開4)の重 要性 が確 認 され た

.山

問地域 の特徴 として

,在

宅 ケ アン資`源 に乏 しく 利用 で きるサー ビス に限 りが あ る こ とや移動距離が 長 く緊急時の迅速 な対応 が難 しい ことか ら

,利

用者 や家族 の力 を引 き出 して対応能力 を高める教育的な 看護 は重 要 である さ らに, この能力 は

,頻

繁 に交代す る診療所 医師 に在宅療養者の状況 を適切 に報告す ることや在宅で の看取 りに関わる医師 を増 や してい くこと

,訪

問看 護 の理解 を促す ための働 きかけ な ど

,訪

問看護 の活 動拡大 の基盤 であ る と考 え られ る 〔活動 地域 で あ る山間地域 の状 況 とそ こに生 活す る人の意識や行動 を理解す る能力

1は ,管

理者がス タ ッフ育成のために必要 だ と考 えていた内容 であっ た 管理者 は 自分 の経験 を振 り返 りなが ら

,管

理業 務 を行 うため に必要 に追 られ て取 り組 んで い たが, 訪 問看護 を充実 させ るため には

1人

ひ と りのス タッ フに も必要 な内容 だ と考 えていた 訪 問看護利用者 の療養生活や家族の生活 は

,そ

の地域 の生活条件 に よって さまざまな影響 を受けている 農繁期 は介護 が手薄 になることを予測 して訪問す る

,お

金 のかか らない介護方法 を提案 して安心 して もらうな どの対 応 か ら

,家

族 の労働生活 と介護が密接 に関連 してい る 在 宅看護実践者 に求め られ る対 象理解 の内容 と して‖地域社 会 の理解 "が 挙 げ られてい る5)が

.山

間地域 で は と りわけその必要性 は高 い 【社会/資源が限 られた地域 におけるケアチームの 一員 として機能で きる能力】は

,ケ

アチーム内で看 護 の役割 をうま く伝 える能力 を高めることの必要 性

,ケ

アチ〒ムの一員 として人の意見を聞 き入れて 動 くことがで きることの重要性

,他

の人がみて も理 解で きる記録の充実などの結果か ら導かれた ある

26

日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻 (2012)

(11)

管理者 は,“訪 問看護 で は

1人

で 自立 して動 け るこ とが必要 だが

,利

用者 のすべ て を看護 師

1人

で対応 で きるわけではない"と述べ

,ス

タ ッフが熱心 なあ ま りに

1人

で背負 いこんで しまっていないか を把握 しなが ら助言 してい た 保健 医療福祉 資源が乏 しい か らこそ

,保

健 医療福祉 な どの関係職種 ・機 関間の 連携 は重要 になる

6)チ

_ム

アプ ローチ をうま く進 め るための条件 の

1つ

と して「互いの専 門性 や果た す役 割

,機

能 につ いて共 通認識 を持 ち尊重 し合 う」 こ とが挙げ られている

7)管

理者が指摘 してい るこ の内容 は

,限

られた資源の中で療養者 と家族 に最 も 近 い立場 にい る看護職が療養者や家族 のニーズを捉 えてチ ーム内で発言 で きる役害」を期待 してい る と考 え られ る

山間地域で活動する訪問看護

Stの

経営・管理に

対する意識〕は

,訪

問実績が収入に直結するだけで

な く

,管

理者の後継者 を育成する必要性か ら導かれ た 管理者は

,常

勤スタッフに看護協会が開 く管理 者研修の受講を勧めた り

,管

理者の役割 を一部担当 して もらうことを試みた りしていた 山間地域の特 徴 により退職者の補充が難 しいため

,ス

タッフにか かる負担 をみはか らいなが ら

,経

営 ・管理の意識 を 高めることに苦′ふしていた

,看

護職にとつて日経営" とい う概念 は日‖染みの薄い内容である8)が

,山

間 地域 の小規模 な訪問看護 Stで はス タッフ看護 師に おいて も必要な内容 と考えられる

2)訪

問看 護Stが山間地 域 の看 護 資源 と して定着 す るこ と 今 回調査 を行 つた

7か

所 の うち

, 3か

所 は市 町村 内唯 一 の訪 問看 護Stであ つた 管 理 者 は

,活

動 地 域 の人 々に訪 問看護が どの ように受 け止 め られてい るのか を捉 えてお り

,家

に入 られる抵抗感 をな くす 工夫やお金のかか らない方法 を紹介す るな どしてお り,“利 用 して よか つた"とい うロ コ ミが周 囲 に伝 わ る こ とを期待 していた また

,主

治 医 と顔 の見 え る関係 を築 く

,訪

問看護 に対す る理解状況 に合 わせ て対応 を工夫す る とい う医師 との関係 を築 くことや 関係機 関 に訪 問看護 を理解 して もらうため に努力 を 重 ね てい た あ る管理 者 は “ひ とつ ひ とつ の訪 間が 営業 の よ うな もの"と述べ てお り

,訪

問看護 を利 用 して もらって理解が広が る手 ごた えがあ り

,そ

のた め にス タッフ看護 師一 人ひ と りを大事 に育 てたい と 考 えていた これ らの内容か ら

,山

間地域 におけ る 訪 問看 護 Stは

,地

域 住 民が住 み憤 れ た家 で療 養 で きるための貴重 な看護 資源であ り

,地

域住民お よび 医療保健福祉 の関係職種 ・機 関の訪 問看護 に対す る 理解 を促進す ることは

,地

域 の直果題 と して捉 える必 要があ る 加 えて

,地

域 の看護資源 と して定着す る

ことは訪問看護師の意欲やや りがいの高まりにもつ

ながると考えられる

.

3)関

係 者 との連携 強化 による在宅 ケアニーズヘの 対応 在 宅 ケ アに関わ る関係者 との連携 に関す る区果題 で は

,在

宅 ター ミナル を支 える医師の不足 か ら地域 の エーズに十分対応 で きていない

,利

用者死亡後 の家 族支援 を確実 に実施で きるように病院看護 師 との連 携 を強め たい な どが挙 げ られていた これ らは

,人

口規模 の少 ない地域 であるか らこそ捉 えるこ とので きた地域 の在 宅ケ アニ ーズで あ り

,関

係者が地域 の 課題 と して共有 し対応す るこ とが求 め られ る もので ある 森 は

,訪

問看 護St管理者 の調査 か ら活動 を活性 化 させ るための

6つ

の要素 を導 いてい る

9)す

なわ ち,「 適切 な訪問看護サー ビスの提供」「援助関係者 とのパ ー トナー シ ップ構 築」「家族 を単位 と した看 護 の展 開」「地域 資源 と しての基盤づ くり」「組織 内 部 の基 盤 づ くり」「地域 ケ ア充実 に向 け た貢献 」 の

6つ

であ るが

,1)∼ 3)で

述べ た内容 はこれ らの 要素 と類 似 性 が 認 め られ た 従 って

,訪

問看 護 St 管理者 の認識 か ら導 いた内容 は

,地

域 の資源 として どの ような役割が期待 されているのか を示す 口果題 で あ る。

2.山

間地域 にお ける訪 問看護活動 の課題 か ら考 え られ る現任教育の方策

<日

常の訪 問看護活動 の振 り返 りを活用 した学習

>

調査対象 のすべ ての管理者が 日々の ミーテ イ ング を重視 してお り

,そ

の場が ケースカ ンファレンス と して機能 している と認識 してい る管理者 もいた そ れには

,訪

問看護 の体制上 どのス タ ッフ も利 用者 の 状況 を把 握 してお く必要性が 関係 してい るが

,看

護 実践 能力 を高 め る方法 と して

,毎

日の訪 問看護 の体 験 を通 して学 ぶ こ とは “On the,ob trttning"と して 有効性 は高 い 特 に

,研

修計画 をたてて も職員数が 少 ないため研修 に出 られない

,遠

方 の会場 まで行 き に くい山間地域 においては重要である

1人

で行 つ てい る訪 間で観察 した内容 とそれに もとづ く看護判 断 を

,訪

問 してい ない人 に理解 で きる ように的確 に 説明す る こ とは

,自

らの訪問看護過程 を振 り返 る機 会 になる 佐久川 らは

,実

習先 であ る島嶼 の訪問看 日本 ルー ラルナー シ ング学会誌 第7巻

(2012) 27

(12)

護 Stの 訪 問看護 師 と大学 教 員 が 共 同で事 例 検 討 を 行 うことを通 して訪問看護 師の実践能力 を高め る試 み を報告 しているЮ

'

この ように

,看

護系大学 の看 護教員 を共 同す るこ とも方法 の1つであろ う. この ように

,訪

問看護 師が実践能力 を高 め るこ と は在宅ケアチームの中で看護の役割 を発揮す ること に もつ なが ってい く

<山

間地域 の特性 や在宅 ケアの現状 の共有 と課題 の 検 討

>

地域 の社会資源の把握や住民の労働生活等 を理解 す るこ とが必要 だ と管理者 は捉 えていたが

,こ

の内 容 は訪 問看 護St単独 で は な く

,行

政 や地域 包 括 支 援 セ ンターの保健 師や看護 師か ら社 会資源 の具体 的 な情報 を得 ることや訪問看護 を通 して把握 した生活 実態 や介護 に姑す る意識等 を共有 し

,情

報交換す る こ とに よ り地域 の理解 を深めることもで きるであろ う また

,こ

の ように情報 の共有や話 し合 いの場 を 持 つ こ とは

,関

係職種 ・機 関 との連携づ くりに も発 展 す る こ とが期待 で きる

<医

療機 関

,行

,福

祉 を含 めた市町村単位 ・圏域 単位 の学習体制

>

遠 隔地で開催 される集合研修 は参加 しに くい状況 が あ り

,訪

問看 護St協議 会 の地 区 ブ ロ ックで の研 修が役立 ってい る状 況や 同 じ市 内 にあ る病 院併 設 の 訪 問看 護 Stと の協 力 に よつて新 しい 医療 器 具 や処 置の情報や知識 を得 ていた 医療技術 の改革や器具 の改良に関す る情報 は近隣病院の協力 を得 ることが 有効 で あ ろ う。 特 に

,山

間地域 はそれぞ れ に地域 特性 が あ り

,医

療 保健福祉 資源 の整備状 況 も一様 で はないので

,市

町村単位 や圏域単位での取 り組 みは 地域 の状 況 に即 した内容 や方法 で行 うこ とが で き る 本 田 らは

,訪

問看護 師 は経験 年数や年齢 にば らつ きが あ り

,雇

用形態 もさまざまであ る ことか ら

,個

別学習 プログラム を提案 してい る

lD

本調査 で も個 人 ご とに研修計画 をたてていたが

,職

場外 で研修 を 受 け る こ とを中心 に考 え られてい る と推 測 され た 訪 問看護 師一 人 ひ と りの学習意欲 に基づ くものだけ で な く

,山

問地域 の訪 問看 護St看護 師 に求 め られ る能力 も踏 まえた学習計画の検討 も重要 だ と考 え ら れ る

3.研

究の限界 以上 の知見 は

,山

間地域 で活動す る訪 問看護 師の 育成 や 訪 問看 護 Stの 活性 化 の た め の支援 の検 討 に 役立 て られ る と考 え られ る しか し

,本

調 査 は

1つ

の県 内 にあ る訪 問看護 Stの 管理者 を対 象 と してお り

,A県

における特別地域力げ算 を得ている訪問看護 Stの半数の結果である また

,ス

タッフ看護 師の 意見 も含めた分析 を行 うことにより

,山

間地域にお ける訪問看護師の現任教育の方法を具体的に検討で きると考えられる

V.結

語 山 問地 域 にあ る訪 問看 護 Stの 管 理 者 が 捉 えて い た活動 上 の課題 は

,山

問地域 にお け る訪 問看 護 St 看 護 師 の実践 能力 の 向上

,訪

問看 護Stが山 問地域 の看護 資源 と して定着す ること

,関

係者 との連携 強 化 に よる在宅 ケ アニーズヘ の対応 の

3つ

が 明 らか に な った 山 問地域 にお け る訪 問看護St看護 師 の実 践 能力 は,IttU用 者 と家族 の生活 の営 み に即 した看 護 を提供 で きる能力1, I活 動地域 であ る山間地域 の 状況 とそ こに生活す る人の意識や行動 を理解す る能 力】,【 社会 資源が限 られた地域 におけるケアチ ーム の一員 と して機能で きる能力1, I山 間地域 で活動す る訪問看護 Stの 経営 に対す る意識

1に

大 別 で きた これ らの課題 は山間地域 の貴重 な看護 資源 として役 割 を発揮 させ るための 日標 で もあ り

,<日

常 の訪 問 看護 活動 の振 り返 りを活用 した学習

><山

間地域 の 特性 や在 宅 ケアの現状 の共有 と課題 の検討

><医

療 機 関

,行

,福

祉 を含めた市 町村単位 ・圏域単位 の 学 習体制

>と

い う現任教育の方策が導かれた 謝辞 本研 究 の聞 き取 り調査 に際 して

,ご

協 力 い ただい た訪 問看 護 Stの 管理者 の皆 さまに深 く感謝 申 し上 げ ます 本 研 究 は

,2010年

度 長 野 県 看 護 大 学 特 別 研 究 費 補 助金 を受 けて実施 した また

,本

論 文の一部 を 日 本 ルー ラルナー シ ング学会第

6回

学術 集会 で発表 し た 引用文献

1)日

本看護協 会編 :平 成19年版 看護 白書

,日

本 看護協 会 出版会

,68-80,2007

2)柄

澤邦江

,安

田貴恵子

,御

子柴裕子他 :訪 問看 護 師の現任教育 の現状 と学 習ニーズ に関す る研 究(研究成果報告書

),1932,2011.

3)柄

澤邦江

,安

田貴恵子

,御

子柴裕子他 :長 野県 の訪 問看 護 師の現任教 育 の現 状 と学 習 ニ ー ズ

28

日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻 (2012)

(13)

(第

1報

)∼ 管理者 に対 す る調査 の分析 ∼

,長

野 県看護大学紀要

,13:17-27.2011

4)渡

辺裕子 :家族看護学 を基盤 とした在宅看護論

I,

日本看護協会 出版会

,4345,2011

5)前

掲書

4)151153.

6)宮

暗美砂子

,北

山三津子

,春

山早苗他編集 :最 新地域看護学第

2版

,へ

き地 にお ける地域看護 活動

,

日本看護協会 出版会

,152-155,2010,

7)

前掲書 4)168-171.

8)井

部俊子編集 :看護管理概説

,

日本看護協会 出 版壬革, 64-65, 2004.

9)森

仁実 :訪問看護 ステーシ ョンの活動 を活性化 す る方法 に関す る研究,岐 阜県立看護大学紀要,

11:25-34, 2011

10)佐

久川政吉

,大

湾 明美

,呉

地祥友里 :島嶼 にお ける大学 と実習先 との協働 による看護職者 の看 護実践能力向上 の試み(第

2報

)一事例検討 によ る訪問看護計画の検討 と看護実践の変化 ―

,

日 本 ルー ラルナー シ ング学会誌

,5:8793,2010.

11)本

田彰子

,赤

沼智子

,上

野 ま り他 :管理者 と学 習者 でつ くる訪 問看 護 師の個 別学 習 プ ロ グ ラ ム

, cOmmmity care,8(2):24-27,2006

日本ルーラルナーシング学会誌 第7巻

(2012) 29

表 4  主治医 との連携 における工夫 注 )()は 訪問看護ステーションを示す て い た   また , 地域 の (関 係 者 の )輪 の 中に入 っ てい くこ とが大切 &#34;と 述べ て ,関 係者 か らの依頼 や 相談 に対応 してお り ,そ の積み重 ねが訪問看護 の理 解 につ なが る と考 えていた 「 山間地域 に港在す るニーズヘ の対応 」 では ,訪 問看護 を通 して把オ 屋してい る港在 ニーズが述べ られ てい た   具体 的 には ,  ター ミナルケアに対
表 5  主治医以外 の関係機 関 との連携 において充実 させたいこと 意見を言い合える在宅ケア チームの人間関係 (1件 )生活を支える体制づくり 1こ 向けて行政保健師と連携をとる(11牛)施設関係者との連携を密にして1連続 した在宅ケアサービスを提供できるよ引こする(2件)病院の看護職との連携を密 にして看護の継続性を保つ(3件) 活動体制が異なるステーションとの共同訪問やサテライトステーションヘの支援の充実(3件)項 目 訪問看護師が見つけた問題点を伝えてもそれを取 り入れてもらえない場合がある
表 6  研修 に関わる工夫 や困難 ,事 例検討の方法 注 )研 修計画の作成状況 O:作 成している ,X:作 成していない していた .利 用者 の情報 をス タッフ看護師が共有 し てい る背景 には ,ほ とん どのステーシ ョンが利用者 の担 当 を輪番制 と していることや緊急対応 に備 えて どの看護 師 もある程度理解 してお くことが必要であ る こ とも関係 していた   定例 の事例検討 を行 ってい る訪問看護 St(c,d,e,f,g)で は ,新 規 ケース , ター ミナルケ

参照

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「社会人基礎力」とは、 「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な 力」として、経済産業省が 2006

参考資料12 グループ・インタビュー調査 管理者向け依頼文書 P30 参考資料13 グループ・インタビュー調査 協力者向け依頼文書 P32

[r]

参加者:黒崎雅子 ( 理事:栃木、訪問看護ステーション星が丘 ) 、杉原幸子 ( 役員:君津中央病院医療連携室 ) 、大桐 四季子 ( 役員:ふたわ訪問看護ステーション

の 立病院との連携が必要で、 立病院のケース ー ーに訪問看護の を らせ、利用者の をしてもらえるよう 報活動をする。 の ・看護 ・ケア

 このようなパヤタスゴミ処分場の歴史について説明を受けた後,パヤタスに 住む人の家庭を訪問した。そこでは 3 畳あるかないかほどの部屋に