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博士論文
フードシステムの高度化に対する 野菜販売の戦略分析
平成26年3月
坂 知樹
岡山大学大学院
環 境 学 研 究 科
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【目次】
序章 課題と方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 第一節 本研究の課題と背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 第二節 本研究の構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1 各章の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 2 課題への接近方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第一章 業務・加工用野菜の特徴と取引の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 第一節 業務・加工用野菜の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 第二節 フードシステムの高度化と業務・加工用野菜需要増加・・・・・・・・・・・7 1 外食産業の発展・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 2 中食産業の発展・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 3 家族やライフスタイルの変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 第三節 業務・加工用野菜使用の誘因・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 第四節 原料野菜の特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 1 品質の特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 2 流通面の比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 3 契約取引の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 第五節 取引の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
第二章 産地における業務・加工用の普及に関する現状と課題・・・・・・・・・・・・28 第一節 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28 第二節 業務・加工用野菜契約栽培が産地に与える効果・・・・・・・・・・・・・・28 1 経営安定効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 2 作業軽減効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30 3 費用軽減効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 第三節 JA倉敷かさやにおける加工用タマネギの事例分析・・・・・・・・・・・・31 1 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 2 加工用への対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 3 契約取引の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 4 JA倉敷かさやの課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 5 カット用と生食用の経済性比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 第四節 JA岡山におけるカット用キャベツの事例分析・・・・・・・・・・・・・・35 1 産地の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
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2 サラダクラブとの契約取引・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 3 スピナとの契約取引・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 4 JA岡山の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 5 カット用と生食用の経営性の比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 第五節 むすびに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49
第三章 農業協同組合における業務・加工用野菜の産地への普及に関する役割・・・・・51 第一節 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51 第二節 業務・加工用への取り組みの意義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51 第三節 農業協同組合が果たすべき産地への普及に関する役割・・・・・・・・・・・52 1 営農指導事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52 2 販売事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 第四節 JA三重中央による野菜加工事業への取り組み・・・・・・・・・・・・・・54 1 JA三重中央の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54 2 ベジマルファクトリーの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 3 地元への影響・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 4 JAが行うことの強み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 5 今後の可能性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 第五節 全国農業協同組合連合会による流通機能の全国ネットワーク化・・・・・・・57 1 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57 2 全農の流通型の分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 3 全農による流通機能の全国化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
第四章 中間事業者としての卸売業者の販売戦略・・・・・・・・・・・・・・・・・・64 第一節 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64 第二節 卸売業者を取り巻く環境の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64 1 市場流通をめぐる環境の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64 2 卸売業者における経営環境の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65 第三節 中間事業者の成り立ちと役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65 第四節 倉敷青果荷受組合の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66 1 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66 2 原料野菜の調達・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 3 原料野菜の国産化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68 4 国産化に向けた課題の克服・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70 5 クラカにおける原料国産化の経済効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72 6 クラカの経営戦略の枠組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・73
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第五節 生産者と実需者との協働による卸売業者の販売戦略・・・・・・・・・・・・73 1 浜松ベジタブルの取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・73 2 JA遠州中央の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・74 3 JA遠州中央,浜松ベジタブル,RFの三者による取引・・・・・・・・・・・・75 4 浜松ベジタブルの戦略の枠組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80 第六節 むすびに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82
終章 結論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83 第一節 各省の要約・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83 第二節 フードシステムの高度化に対する野菜販売の戦略・・・・・・・・・・・・・85
補章 カット野菜業者の食品リサイクルに向けた取り組みと課題・・・・・・・・・・・87 第一節 はじめに~課題と方法~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87 第二節 食品廃棄の実態と動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88 1 食品廃棄の実態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88 2 食品リサイクル法の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89 3 エコフィードへの期待・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91 第三節 リサイクル事例の分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92 1 カット野菜業者クラカの取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92 2 イサミ牧場の野菜リサイクル活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 第四節 リサイクルの条件と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・96 1 条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・96 2 課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・96 第五節 おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97
謝辞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・99
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【図表目次】
<序章>
図序―1 家計における食料費の内訳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 図序―2 青果物フードシステム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
<第一章>
図1-1 野菜の業務・加工用需要量の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 図1-2 外食産業の市場規模の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 表1-1 惣菜産業の市場規模の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 図1-3 コンビニの売上高と店舗数の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 表1-2 コンビニエンスストアの部門別売上割合・・・・・・・・・・・・・・・・・11 表1-3 年齢別コンビニエンスストアの来店者割合・・・・・・・・・・・・・・・・12 表1-4 女子雇用者比率と実質賃金率の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 図1-4 世帯員数の移り変わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 図1-5 34歳以下単身世帯の食料消費支出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 図1-6 カットキャベツの価格設定の仕組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 表1-6 業務・加工用野菜と生食用野菜の商品的性格の比較・・・・・・・・・・・・18 表1-7 トマトに求められる品質・規格の違い・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 表1-8 キャベツに求められる品質・規格の違い・・・・・・・・・・・・・・・・・19 表1-9 契約取引のタイプ別概要と特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 表1-10 契約価格の決定方式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 表1-11 契約取引の内容と特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 表1-12 業務・加工用野菜へ出荷している割合・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 表1-13 品目別の出荷団体数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 表1-14 3年前と比較した出荷動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 表1-15 産地における出荷体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 表1-16 取引先の業種・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 表1-17 取引先との契約数量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 表1-18 取引先との契約価格・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 表1-19 業務・加工用需要に占める輸入割合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
<第二章>
表2-1 キャベツの市況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 表2-2 キャベツの栽培労働別時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
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表2-3 栽培品種の組み合わせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 表2-4 タマネギ生産者の経営収支の比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34 表2-5 牛窓地区における品種の組み合わせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 図2-1 サラダクラブとの取引手順・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38 表2-6 F氏の栽培品目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 表2-7 ネオアシスタント順風におけるキャベツの経営収支・・・・・・・・・・・・39 表2-8 契約参加者の年次別変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 表2-9 栽培・出荷先別による3タイプの分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 表2-10 10a当たり経営費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 図2-2 生食用栽培とカット用栽培の農業所得の比較・・・・・・・・・・・・・・・43 図2-3 生食用栽培しカット用に出荷する割合別農業所得の比較・・・・・・・・・・44 図2-4 カット専用栽培と生食用栽培しカット用にも出荷する場合の農業所得の
比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 図2-5 3タイプの農業所得の比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46 表2-11 3タイプの10a当たり農業所得における有利性の比較・・・・・・・・・・46 表2-12 岡山産キャベツの年別価格・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46 表2-13 生食用キャベツ80円/kg時の農業所得の比較・・・・・・・・・・・・・・46 図2-6 3タイプの一時間当たり農業所得の比較・・・・・・・・・・・・・・・・・47 表2-14 3タイプの一時間当たり農業所得における有利性の比較・・・・・・・・・・48 表2-15 生食用キャベツ80円時の一時間当たり農業所得の比較・・・・・・・・・・48
<第三章>
図3-1 ベジマルファクトリーの沿革・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 表3-1 業務・加工用原料野菜のおもな契約産地・・・・・・・・・・・・・・・・・58 図3-2 全農による補完的供給体制のイメージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 図3-3 全農をハブとした流通形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 図3-4 ハブ機能がない場合の流通形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
<第四章>
図4-1 野菜の卸売市場経由率・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64 図4-2 中間事業者の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66 表4-1 取扱いタマネギ量の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68 表4-2 真備根菜類生産組合契約数量と出荷量の推移・・・・・・・・・・・・・・・69 表4-3 因島玉葱生産組合契約数量と出荷量の推移・・・・・・・・・・・・・・・・70 図4-3 タマネギの産地間リレー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70 表4-4 タマネギ自動皮むき機導入コスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72
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表4-5 JA遠州中央と浜松ベジタブルの取扱品目,仕入れ量・金額・・・・・・・・76 表4-6 業務・加工野菜価格におけるJA遠州中央と他産地との比較・・・・・・・・76 表4-7 JA遠州中央とJA岡山における業務・加工用キャベツの経営収支の比較・・78 図4-4 三者による協働型産地の形成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80
<補章>
表補―1 家庭における一日一人当たり食品使用量および食品ロス量・・・・・・・・・87 図補―1 家庭での食事の食べ残し(意識調査)・・・・・・・・・・・・・・・・・・88 表補―2 食品廃棄物の発生過程と分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90 表補―3 食品関連事業者ごとの再利用の目標と実施率・・・・・・・・・・・・・・・90 表補―4 イサミ牧場の飼養頭数と種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・94 表補―5 家畜の野菜への嗜好性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・95 図補―3 農業の良サイクルモデル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・98
1 序 章 課 題 と 方 法
第 一 節 本 研 究 の 課 題 と 背 景
近 年 、野 菜 消 費 に 対 す る 量 的 、質 的 な 変 化 が 起 き て い る 。野 菜 消 費 量 は 、年 々 減 少 し て お り 、 農 林 水 産 省 「 食 料 需 給 表 」 に よ る と 、 日 本 人 一 人 に 1 年 間 で 供 給 さ れ る 野 菜 は 、1985 年 の 111.7kg を ピ ー ク に 、2011 年 に は 91.7kg と な っ た 。 質 的 な 変 化 と し て は 、 食 の 洋 風 化 に よ り 、 キ ャ ベ ツ や ト マ ト な ど の サ ラ ダ 野 菜 の 消 費 の 増 加 と 、 大 根 や 白 菜 な ど 重 量 野 菜 の 消 費 の 減 少 が み ら れ る 。 そ し て 、 ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化 な ど か ら 食 の 外 部 化 は 進 展 し 、 外 食 や 中 食 な ど へ の 存 在 度 が 増 し て い る 。 そ れ に よ り 、 以 前 は 、 生 産 者 ― 農 業 協 同 組 合 ― 卸 売 業 者
― 仲 卸 売 業 者 ― 小 売 店 の よ う に シ ン プ ル だ っ た 野 菜 の 流 通 経 路 は 多 様 化 し 、 間 に 商 社 、 一 次 加 工 業 者 、 二 次 加 工 業 者 、 外 食 業 者 、 中 食 業 者 な ど 多 く の 主 体 が 係 る よ う に な っ た 。
一 方 で 、 野 菜 販 売 に 携 わ っ て き た 各 主 体 に も 変 化 が 起 き て い る 。 産 地 で は 、 生 産 者 数 の 減 少 や 高 齢 化 な ど に よ り 衰 退 が 懸 念 さ れ て お り 、 卸 売 業 者 も 市 場 外 流 通 の 増 加 や 卸 売 市 場 法 の 改 正 な ど に よ り 厳 し い 経 営 環 境 に あ る 。 そ の た め 、 新 た な 野 菜 販 売 戦 略 が 求 め ら れ て い る 。
こ う し た 傾 向 の 中 、 カ ッ ト 野 菜 や 冷 凍 野 菜 な ど 、 野 菜 を 大 量 に 使 用 す る 食 品 業 者 に と っ て 扱 い や す い 形 に 一 次 加 工 さ れ た 「 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 」 の 需 要 は 増 加 し て い る( 図 序 - 1 )。農 林 水 産 政 策 研 究 所 の 調 査 に よ る と 、業 務・加 工 用 野 菜 の 多 く は 輸 入 に よ っ て 原 料 調 達 さ れ て お り 、 家 計 消 費 用 の 国 産 野 菜 の 割 合 が 98% な の に 対 し て 、業 務・加 工 用 で は 68% と 低 く な っ て い る 。し か し 、食 品 製 造 業 者 な ど の 実 需 者 は 食 の 安 全・安 心 の た め 国 産 野 菜 に 強 い 関 心 を 持 っ て い る 。 農 林 水 産 省 が 2008 年 8 月 に 行 っ た カ ッ ト 業 者 を 含 め た 食 品 製 造 業 者 等 へ の 調 査 で は 、54% の 業 者 が 「 国 産 野 菜 の 使 用 量 が 1 年 前 に 比 べ 増 え た 」 と 回 答 し 、 81% の 実 需 者 が 「 今 後 国 産 を 増 や し た い 」 と 回 答 し て い る 。 ま た 、 国 も 「 国 産 原 材 料 サ プ ラ イ チ ェ ー ン 構 築 事 業 」 な ど の 補 助 事 業 を 開 始 し 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 国 産 化 を 支 援 し て い る 。 よ っ て 、こ れ に 対 応 す る こ と が で き れ ば 国 産 業 務 用 野 菜 と い う 市 場 が 創 出 さ れ る と と も に 、そ れ を 強 く 意 識 し た 野 菜 販 売 戦 略 が 求 め ら れ る こ と に な る 。
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業 務 ・ 加 工 用 は 生 食 用 と は 求 め ら れ る 品 質 や 規 格 が 異 な る こ と が あ る た め 、 従 来 型 の 生 食 用 ( 家 計 消 費 用 ) を 前 提 と し た 生 産 ・ 供 給 の 延 長 で は 不 十 分 で あ る ¹⁾。 ま た 販 売 方 法 に 関 し て も 、 食 品 企 業 と 契 約 取 引 を 行 う な ど 、 新 た な 対 応 が 必 要 と な る 。
以 上 よ り 本 研 究 の 課 題 は 、野 菜 販 売 に 携 わ っ て き た 産 地 、農 業 協 同 組 合( 以 下 、 J A )、 卸 売 業 者 が 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 導 入 を 強 く 意 識 し て 、 新 た な 野 菜 版 倍 戦 略 に つ い て 明 ら か に す る こ と で あ る 。
第 二 節 本 研 究 の 構 成 1 各 章 の 概 要
以 上 の 課 題 に 対 し て 、 本 研 究 で は 四 つ の 視 点 か ら ア プ ロ ー チ す る 。
第 一 章 で は 、 市 場 を 経 由 す る 一 般 生 食 用 野 菜 と は 、 流 通 や 取 引 方 法 が 異 な る こ と か ら 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 特 徴 を 整 理 し て い く と と も に 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 需 要 が 増 加 し て い る 要 因 に つ い て 、 各 種 統 計 資 料 な ど か ら 食 生 活 が 変 化 し た 要 因 を 明 ら か に す る 。ま た 、現 在 、国 内 で 行 わ れ て い る 取 引 の 現 状 に つ い て 、 既 存 の 研 究 デ ー タ な ど を も と に 、 そ の 概 観 と 特 徴 に つ い て 明 ら か に す る 。 第 二 章 で は 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 に 取 り 組 ん で い る 生 産 者 の 現 状 と 課 題 を 明 ら
図 序 - 1 家 計 に お け る 食 料 費 の 内 訳
資 料 : 厚 生 労 働 省 「 家 計 調 査 」
48.4 41.9 38.0
32.4 29.9 29.3
41.4
42.5
40.7
41.5 41.9 42.0
3.0
4.3 6.3
8.9 10.2 10.6
7.2 11.3 15.1 17.2 17.9 18.0
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0
1965 1975 1985 1995 2000 2002
←生鮮食品
←加工食品
←調理食品
←外食 業
務・ 加 工用 約 70
% (%)
(年)
3
か に す る 。 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 へ の 取 り 組 み は 徐 々 に 広 が っ て き て い る が 、 取 り 組 む 産 地 数 の 割 合 は 過 半 数 を わ ず か に 超 え る に す ぎ ず 、 野 菜 販 売 金 額 に 占 め る 割 合 も 低 い 。そ の た め 、生 産 者 や 産 地 の 実 態 を と ら え た 研 究 蓄 積 も ま だ 少 な い 。 そ こ で 、 岡 山 県 内 に あ る J A 倉 敷 か さ や と 、 J A 岡 山 に お け る 取 り 組 み を 分 析 し 、 そ の 現 状 と 課 題 を 明 ら か に す る 。 ま た 、 当 該 事 例 で 行 わ れ て い る 品 目 の 業 務 ・ 加 工 用 生 産 と 生 食 用 生 産 の 経 営 収 支 の 分 析 を 行 い 、 そ の 意 義 を 考 察 す る 。 第 三 章 で は 、 J A グ ル ー プ と し て 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 に 取 り 組 む こ と の 意 義 と 果 た す べ き 役 割 に つ い て 明 ら か に す る 。 こ れ ま で も J A は 産 地 に お い て 、 栽 培 技 術 指 導 や 農 産 物 の 販 売 活 動 な ど 、 重 要 な 役 割 を 果 た し て き た 。 そ の こ と か ら も 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 へ の 産 地 の 普 及 に つ い て は 、 J A が 指 導 力 を 発 揮 す る こ と が 期 待 さ れ る 。 よ っ て 、 以 下 の 三 点 か ら ア プ ロ ー チ を す る 。 第 一 に 、 第 二 章 で 取 り あ げ たJ A 岡 山 と J A 倉 敷 か さ や の 対 応 を 参 考 に 、産 地 に お け る J A グ ル ー プ に 求 め ら れ る 役 割 を 、と く に 営 農 指 導 事 業 と 販 売 事 業 に つ い て 整 序 す る 。第 二 に 、J A 三 重 中 央 の 事 例 よ り 、J A が 原 料 野 菜 の 生 産 だ け で な く 、 加 工 事 業 ま で 取 り 組 む こ と の 意 義 に つ い て 考 察 す る 。第 三 に 、全 農 に よ る 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 流 通 の 全 国 ネ ッ ト ワ ー ク 化 に つ い て 考 察 す る 。
第 四 章 で は 、 岡 山 県 倉 敷 地 方 卸 売 市 場 で 荷 受 会 社 と し て 事 業 展 開 し て い る ク ラ カ グ ル ー プ と 、 静 岡 県 浜 松 中 央 卸 売 市 場 で 卸 売 業 者 と し て 事 業 展 開 し て い る 浜 松 ベ ジ タ ブ ル の 事 例 を も と に 、 卸 売 業 者 が 販 売 戦 略 と し て カ ッ ト 野 菜 事 業 へ 取 り 組 む こ と へ の 意 義 に つ い て 考 察 す る 。 成 果 物 の 市 場 経 由 率 は 年 々 低 下 し て お り 、 特 に 地 方 卸 売 市 場 は 経 営 環 境 が 悪 化 し て い る 。 加 え て 、1994 年 と 2004 年 に 卸 売 市 場 法 が 改 正 さ れ 、市 場 間 の 競 争 は 激 し く な っ て い る 。そ う し た 中 で 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 取 引 を 円 滑 に 行 う た め に 、 国 は 中 間 事 業 者 の 育 成 を 行 っ て い る 。 そ こ で 、 中 間 事 業 者 と し て 活 躍 し て い る 卸 売 市 場 の 事 例 分 析 を 通 じ て 、 そ の 販 売 戦 略 に つ い て 明 ら か に す る 。
2 課 題 へ の 接 近 方 法
研 究 へ の 接 近 方 法 と し て 、 フ ー ド シ ス テ ム 学 を 援 用 す る 。 フ ー ド シ ス テ ム と は 、 高 橋 に よ る と 「 川 上 の 農 漁 業 か ら 、 川 中 の 食 品 製 造 業 、 食 品 卸 売 業 、 川 下 の 食 品 小 売 業 、 外 食 産 業 を 経 て 、 最 終 消 費 者 で あ る 食 生 活 に 至 る 一 連 の 流 れ 、
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す な わ ち 『 農 』 と 『 食 品 産 業 』 と 『 食 』 と を 連 結 し た 仕 組 み を 一 つ の シ ス テ ム と し て と ら え 、 そ れ を 構 成 す る 主 体 間 の 関 係 を 明 ら か に す る こ と を 通 じ て 、 先 の ブ ラ ッ ク ボ ッ ク ス を 白 日 に さ ら し 、 も っ て 、 今 日 ま た 将 来 の 農 業 問 題 の 所 在 を 明 ら か 」 に す る と し て い る ²⁾。
ま た 、 論 文 の 大 き な テ ー マ で あ る 「 フ ー ド シ ス テ ム の 高 度 化 」 と は 、 次 の 二 点 に 集 約 さ れ る 。す な わ ち 、① 野 菜 消 費 構 造 の 変 化 か ら 起 こ る 流 通 の 多 様 化 と 、 流 通 主 体 が 増 加 し た 。 ② 以 前 は 各 流 通 主 体 間 の 関 係 は 、 モ ノ と カ ネ の 一 方 的 な 流 れ で あ っ た が 、 近 年 で は サ プ ラ イ チ ェ ー ン で は な く 、 バ リ ュ ー チ ェ ー ン の 構 築 を 目 指 す よ う に 、 ヒ ト や 情 報 な ど 、 各 主 体 の 間 で 双 方 向 の や り 取 り が 求 め ら れ る よ う に な っ た こ と で あ る 。 そ こ で 、 野 菜 生 産 、 加 工 、 使 用 の 各 段 階 で ど の よ う な 取 り 組 み が 行 わ れ て い る の か 、 そ し て 、 生 産 者 、 加 工 業 者 、 実 需 者 が そ れ ぞ れ ど の よ う に 作 用 し あ っ て い る の か を 本 研 究 で 解 明 し て ゆ く 。具 体 的 に は 、 第 二 章 で は 生 産 者 の 取 り 組 み を 分 析 す る 。第 三 章 で は J A と 全 農( 中 間 事 業 者 ) の 取 り 組 み の 分 析 し 、 生 産 者 と J A と 全 農 の 三 者 が ど の よ う に 作 用 し あ っ て い る の か を 明 ら か に す る 。 第 四 章 で は 、 卸 売 業 者 ( 中 間 事 業 者 ) の 取 り 組 み を 分 析 し 、 生 産 者 と J A と 卸 売 業 者 と 実 需 者 の 四 者 が 、 ど の よ う に 作 用 し あ っ て い る の か を 明 ら か に す る 。
こ れ ら よ り 、 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 に お け る フ ー ド シ ス テ ム の 各 主 体 と そ れ ら の 関 係 性 を 明 ら か に す る こ と に よ り 、 課 題 へ の ア プ ロ ー チ と す る 。
輸 入 商 社
J A グ ル ー プ 卸 売 市 場 小 売 業
消 費 者 国
内 産 地
海 外 産 地
加 工 業 者
図 序 ― 2 青 果 物 フ ー ド シ ス テ ム
資 料 : 藤 島 廣 二 ・ 小 林 茂 典 「 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 」 農 文 協 、2008年 を 参 考 に 筆 者 二 章 で の 課 題 三 章 で の 課 題 四 章 で の 課 題
外 食 ・ 中 食 業 者
5 註 1 ) 参 考 文 献[6]を 参 照
2 ) 参 考 文 献[1]、pⅱ を 参 照
参 考 文 献
[1]高 橋 正 郎 編 著 「 フ ー ド シ ス テ ム 学 の 理 論 と 体 系 」 農 林 統 計 協 会 、2002 [2]藤 島 廣 二 ・ 小 林 茂 典 「 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 」 農 文 協 、2008
[3]農 林 水 産 省 資 料 「 国 際 原 材 料 サ プ ラ イ チ ェ ー ン 構 築 事 業 」2010
[4]時 子 山 ひ ろ み・荏 開 津 典 生「 フ ー ド シ ス テ ム の 経 済 学 」医 歯 薬 出 版 株 式 会 社 、 2013
[5]高 橋 正 郎 「 食 料 経 済 」 理 工 学 社 、2005
[6]日 本 施 設 園 芸 協 会「 加 工 ・ 業 務 用 野 菜 需 要 へ の 取 組 に 向 け た 品 目 別 ・ 用 途 別 ガ イ ド ラ イ ン 」
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第 一 章 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 特 徴 と 取 引 の 現 状
第 一 節 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 概 要
特 徴 を 捉 え る た め 、ま ず 、業 務・ 加 工 用 野 菜 の 分 類 を 行 う 。そ し て 、業 務 加 工 用 野 菜 の 実 需 者 と 、 原 料 野 菜 の 生 産 者 か ら 見 た 特 徴 を 整 理 す る ¹⁾。
業 務・加 工 用 野 菜 の 明 確 な 定 義 は な く 、何 ら か の 手 が 加 え ら れ た 野 菜 と い う 概 念 的 な も の で あ る 。ま た 、手 を 加 え る 度 合 い を み て も 、缶 詰 の よ う に 比 較 的 高 度 な 加 工 を さ れ た も の か ら 、カ ッ ト 野 菜 の よ う に 野 菜 を 裁 断 し た だ け の も の ま で さ ま ざ ま で あ る 。そ こ で 、業 務・加 工 用 野 菜 の 実 態 を 捉 え る た め 、 製 品 形 態 に 着 目 し 、塩 蔵 野 菜 、冷 凍 野 菜 、ト マ ト 加 工 品 、乾 燥 野 菜 、そ の 他 の 加 工 野 菜 、 の 五 つ の タ イ プ に 分 類 し 整 理 す る 。
塩 蔵 野 菜 は 、保 存 性 を 高 め る な ど の 目 的 で 、加 熱 は せ ず に 食 塩 又 は 食 塩 水 に 漬 け た も の 指 す 。か つ て は 輸 入 野 菜 の 代 表 格 で あ っ た が 、近 年 は 健 康 に 気 を 遣 う 人 が 増 え た た め 、 2005 年 か ら 輸 入 量 は 減 少 傾 向 に あ る 。 塩 蔵 品 に 加 工 さ れ る お も な 野 菜 は キ ュ ウ リ 、 レ ン コ ン 、 シ ョ ウ ガ 、 キ ノ コ 類 で あ る 。 冷 凍 野 菜 は 、皮 を む い た り 、使 用 し や す い よ う に カ ッ ト し た 状 態 で 、加 熱 処 理 ま た は 加 熱 処 理 せ ず に 、野 菜 を 冷 凍 し た も の で あ る 。塩 蔵 野 菜 に 代 わ り 、 近 年 、流 通 量 が 増 え て い る 。冷 凍 品 に 加 工 さ れ る お も な 野 菜 は 、ジ ャ ガ イ モ や サ ト イ モ な ど の イ モ 類 、エ ダ マ メ や イ ン ゲ ン な ど の 豆 類 、ス イ ー ト コ ー ン 、 ブ ロ ッ コ リ ー 、 ホ ウ レ ン ソ ウ 、 な ど で あ る 。
ト マ ト 加 工 品 は 、ケ チ ャ ッ プ や 、ピ ュ ー レ 、ジ ュ ー ス 、ソ ー ス 、な ど で あ る 。 ト マ ト と い う 、 一 つ の 作 物 の 加 工 品 で あ る が 、 幅 広 い 需 要 が あ る た め 、 輸 入 量 で は 冷 凍 野 菜 に 次 ぐ 多 さ で あ る ( 重 量 ベ ー ス )。
乾 燥 野 菜 は 、保 存 期 間 を 延 ば す た め 、野 菜 の 水 分 を 取 り 除 い た も の で あ る 。 伝 統 的 に は キ ノ コ 類 や 干 ぴ ょ う 、切 り 干 し ダ イ コ ン な ど が あ る が 、フ リ ー ズ ド ラ イ 技 術 の 発 展 に よ り 、さ ま ざ ま な 野 菜 が 製 品 と し て 乾 燥 野 菜 に で き る よ う に な っ た 。
そ の 他 の 加 工 野 菜 は 、カ ッ ト 野 菜 や ジ ュ ー ス 、ジ ャ ム 、ス ー プ 、な ど 多 岐 に わ た る 。
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第 二 節 フ ー ド シ ス テ ム の 高 度 化 と 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 需 要 増 加
業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 市 場 規 模 が 拡 大 し た の は 、 そ れ を よ く 利 用 す る 中 食 や 外 食 産 業 が 発 展 し た た め 、 需 要 が 大 幅 に 増 加 し た か ら で あ る 。 図 1 - 1 は 野 菜 の 業 務 ・ 加 工 用 需 要 量 を 表 し た も の で あ る 。 品 目 別 に み る と 、 ニ ン ジ ン が そ の 割 合 を 急 激 に 高 め 、2005 年 に は 60% を 超 え て い る 。 ト マ ト や ネ ギ も 60% を 超 え て お り 、 タ マ ネ ギ や ダ イ コ ン 、 サ ト イ モ 、 ハ ク サ イ も そ れ に 近 い 値 を 示 し て い る 。 そ し て 品 目 全 体 と し て 業 務 ・ 加 工 用 に 使 用 さ れ る も の が 55% に 達 し て お り 、 家 計 用 よ り も 業 務 ・ 加 工 用 と し て 野 菜 が 多 く 使 用 さ れ て い る こ と が わ か る 。 カ ッ ト 野 菜 を 含 む 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 の 需 要 が 増 加 し た 要 因 は 、 中 食 や 外 食 産 業 の 発 展 な の で 、 そ れ ら を 整 理 し ま と め て い く ²⁾。
1 外 食 産 業 の 発 展
以 前 は 、 食 事 と い う も の は 、 家 庭 で 調 理 を 行 う こ と が 日 常 的 で あ り 、 外 食 を す る と い う の は 、 何 か 特 別 な 行 事 の よ う な 出 来 事 で あ っ た 。 し か し 現 在 で は 、 フ ァ ス ト フ ー ド 店 、 フ ァ ミ リ ー レ ス ト ラ ン 、 そ の 他 飲 食 店 が 街 に は 数 多 く 存 在 し 、 そ こ で 食 事 を す る こ と も 特 別 な こ と で は な く な っ た 。 外 食 と は 、 調 理 す る こ と も 食 べ る こ と も 家 庭 の 外 で 行 う こ と で あ る 。 財 団 法
0 10 20 30 40 50 60 70
1990年 2000年 2005年
図 1 - 1 野 菜 の 業 務・加 工 用 需 要 量 の 変 化( 単 位:% )
資 料 : 農 林 水 産 政 策 研 究 所 推 計 値
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人 外 食 産 業 総 合 調 査 研 究 セ ン タ ー に よ る と 、 外 食 産 業 は 大 き く 給 食 主 体 部 門 と 料 飲 主 体 部 門 に 分 類 さ れ 、 さ ら に 給 食 主 体 部 門 は 営 業 給 食 ( 飲 食 店 や ホ テ ル で の 食 事 な ど ) と 集 団 給 食 ( 学 校 給 食 や 社 員 食 堂 、 病 院 食 な ど ) に 分 け ら れ る 。
そ れ で は 、 外 食 産 業 の 発 展 の 様 子 を み る と 、 市 場 規 模 は 1977年 で は 11 兆 円 ほ ど で あ っ た の が 、1997 年 に は 29 兆 円 と 、 わ ず か 20 年 で 3 倍 弱 に 急 成 長 し た 。 そ の 後 は 経 済 の 悪 化 か ら 、 企 業 の 交 際 費 削 減 や 家 計 の 節 約 に よ り 減 少 し た が 、 近 年 は 25 兆 円 ほ ど で 安 定 し て い る 。2007 年 の 内 訳 で は 営 業 給 食 (15 兆 8 千 億 円 )、 集 団 給 食 ( 3 兆 6 千 億 円 )、 合 わ せ て 給 食 主 体 部 門 (19 兆 4 千 億 円 )、 そ し て 料 飲 主 体 部 門 ( 5 兆 2 千 億 円 ) と な っ て い る 。 ま た 、 日 本 の 最 終 飲 食 費 は 約 80 兆 円 と さ れ て い る の で 、 外 食 産 業 は こ の う ち の 約 30% を 占 め て い る 。
外 食 産 業 が こ の よ う に 発 展 し た 要 因 を 三 点 あ げ る 。 第 一 に 、 経 済 の 成 長 が あ げ ら れ る 。 実 質 一 人 当 た り の G N P は 1970年 か ら 1990 年 ま で の 20 年 間 で ほ ぼ 2 倍 に な っ た 。 こ れ に よ っ て 、 所 得 が 増 加 し 、 外 で 食 事 を 楽 し め る だ け の 経 済 的 余 裕 が で き た 。 上 の 図 と 照 ら し 合 わ せ て み て も 、 こ の 期 間 の 外 食 産 業 の 成 長 率 は 顕 著 で あ る 。 ま た 、 こ の 所 得 の 増 加 の 一 部 を 支 え た の が 女 性 の 社 会 進 出 で あ り 、 共 働 き で 忙 し い た め 外 食 を 利 用 す る 機 会 が 多 く な っ た と も 考 え ら れ る 。
図 1 - 2 外 食 産 業 の 市 場 規 模 の 推 移
資 料 : 外 食 産 業 総 合 調 査 研 究 セ ン タ ー 0
50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000
1977 1982 1987 1992 1997 2002 2007(年)
(億円)
9
第 二 に 、 こ う し て 夫 婦 や 家 族 が 外 食 を 利 用 す る こ と が 多 く な っ た と い う 需 要 側 の 状 況 に 応 え て 、 従 来 の 食 堂 な ど の イ メ ー ジ と は 違 っ た し ゃ れ た 雰 囲 気 を 持 つ 店 が 登 場 し た こ と で あ る 。 特 に 1969年 か ら 資 本 自 由 化 が 行 わ れ 、 日 本 の 外 食 市 場 の 発 展 性 に 注 目 し た ア メ リ カ 資 本 が 相 次 い で 日 本 に 進 出 し た 。 そ の 例 と し て 、1970 年 に ケ ン タ ッ キ ー フ ラ イ ド キ チ ン 、 翌 71 年 に マ ク ド ナ ル ド が 日 本 で オ ー プ ン し た 。 そ し て 、 こ れ ら は チ ェ ー ン 展 開 し 、 料 理 の 味 ・ 値 段 や サ ー ビ ス な ど を 統 一 さ せ る こ と で 安 心 し て 外 食 を 楽 し め る よ う に し た 。
第 三 に 、 自 動 車 が 普 及 し 、 郊 外 の 幹 線 道 路 沿 い の フ ァ ミ リ ー レ ス ト ラ ン 利 用 を 促 す 大 き な 要 因 と な っ た 。
し か し 、 近 年 の 不 景 気 な ど の 影 響 に よ り 外 食 産 業 の 市 場 規 模 は 減 少 傾 向 に あ る 。 そ の 代 わ り に 、 新 た に 市 場 規 模 を 拡 大 さ せ て い る の が 中 食 産 業 で あ る 。
2 中 食 産 業 の 発 展
ま ず 、 中 食 の 定 義 と は 、 外 食 と 内 食 の 間 、 つ ま り 調 理 は 外 部 で 行 わ れ る が 、 食 事 は 家 や 会 社 の 中 で 行 う も の で あ り 、 弁 当 や 惣 菜 な ど で あ る 。 し か し 、 フ ァ ス ト フ ー ド の ハ ン バ ー ガ ー な ど で は 店 の 中 で 食 べ れ ば 外 食 と な り 、 テ イ ク ア ウ ト し 家 で 食 べ れ ば 中 食 に な る と い う 、 非 常 に あ い ま い な 部 分 も あ る た め 、 外 食 と 厳 密 に 区 別 す る こ と は 難 し い 。
具 体 例 と し て 、惣 菜 の 市 場 規 模 の 推 移 を 表 1 - 1 に 示 し た 。惣 菜 と は「 日 常 の 食 事 の 副 食 物 。毎 日 の お か ず 」と 辞 書 に 載 っ て い る が 、そ の 範 囲 は コ ロ ッ ケ や 豚 カ ツ な ど の お か ず か ら 、ご 飯 弁 当 や 麺 類 、調 理 パ ン も 含 ま れ る 。次 に 、 表 1 - 1 に あ る 業 態 の 定 義 を 説 明 す る 。「 専 門 店 、 他 」 と は 主 に 惣 菜 屋 の こ と を 指 す が 、肉 屋 の コ ロ ッ ケ や 唐 揚 げ の 売 り 上 げ も こ れ に 含 ま れ る 。「 総 合 ス ー パ ー 」と は 売 り 場 面 積 が 3,000 平 方 メ ー ト ル 以 上( 都 の 特 別 区 及 び 政 令 指 定 都 市 は 6,000 平 方 メ ー ト ル 以 上 )で 、衣・食・住 に わ た る 各 商 品 を 小 売 り し 、そ の い ず れ も 小 売 販 売 額 の 10% 以 上 70% 未 満 の 範 囲 内 に あ る 事 業 所 で 、従 業 者 が 50 人 以 上 の 事 業 者 を い う 。「 食 料 品 ス ー パ ー 」と は 売 り 場 面 積 が 250 平 方 メ ー ト ル 以 上 で 、 取 扱 商 品 の う ち 食 品 が 70% 以 上 の ス ー パ ー
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で あ る 。 惣 菜 市 場 は バ ブ ル 崩 壊 後 の 不 景 気 に も 関 わ ら ず 年 々 増 加 し て お り 、 2007 年 に は 8 兆 円 に 迫 る 勢 い で あ る 。 業 態 別 で み る と 、 総 合 ス ー パ ー と コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア で の 成 長 率 が 鈍 化 し て い る も の の 、そ の ほ か で は 順 調 に 売 り 上 げ を 伸 ば し て い る 。
一 般 に 食 の 外 部 化 と は 、外 食 と 中 食 を 合 わ せ た も の で あ り 、中 食 部 分 を 抜 い た も の は 狭 義 の 外 部 化 と 呼 ば れ る 。図 1 - 2 と 表 1 - 1 を 比 べ る と わ か る よ う に 、近 年 で は 外 食 市 場 の 成 長 率 は 低 く 、惣 菜 産 業 の 成 長 率 は 高 い 。つ ま り 、近 年 の 食 の 外 部 化 の 進 展 と は 外 食 が 増 え た の で は な く 、中 食 の 利 用 が 増 加 し た こ と が 分 か る 。
次 に 、 中 食 産 業 の 発 展 の 要 因 を 検 証 す る 。 第 一 に 、 外 食 に 比 べ て 安 い と い う こ と が あ げ ら れ る 。 外 食 で は 調 理 、 販 売 の 他 に 飲 食 場 所 や ホ ー ル で の 接 客 サ ー ビ ス な ど を 提 供 し な く て は な ら な い 。 一 方 、 中 食 で は 調 理 と 販 売 の み な の で 、 外 食 産 業 に 比 べ 「 土 地 」 と 「 人 」 な ど 生 産 要 素 の 投 入 が 少 な く 、 コ ス ト を 抑 え る こ と が で き る 。 そ し て 、 外 食 の よ う に 一 食 す べ て を 提 供 す る の で は な く 、 コ ロ ッ ケ や サ ラ ダ な ど 一 品 ず つ バ ラ で 売 ら れ て お り 、 自 分 で 作 ら な い も の だ け を 補 完 的 に 購 入 で き る と い う こ と で 、 食 費 を 抑 え る こ と が で き る 。 ま た 、 外 食 と 違 い 、 自 分 の 好 き な 場 所 で 食 べ ら れ る こ と も 、 中 食 を 利 用 す る 要 因 の 一 つ で あ ろ う 。
第 二 に 、 コ ン ビ ニ の 普 及 が あ げ ら れ る 。 日 本 で は 1970年 代 に 誕 生 し 、 急 速 に 普 及 し て い っ た 。 図 2 - 3 は コ ン ビ ニ の 総 売 上 と 店 舗 数 を 示 し た も の で あ る 。1998 年 か ら 2008年 の 10年 間 に 店 舗 数 は 10,000 以 上 増 え 、 売
資 料 :( 社 ) 日 本 惣 菜 協 会 「 惣 菜 白 書 」 20 08 年
表 1 - 1 惣 菜 産 業 の 市 場 規 模 の 推 移 ( 単 位 : 百 万 円 )
注 1 : カ ッ コ 内 は 2004年 を 100と し た 場 合 の 指 数
業 態 2004年 2005年 2006年 2007年
専門店、他 2,783,118 3,007,302 3,106,543 3,140,715 百貨店 12,885 14,761 15,248 15,736 総合スーパー 884,197 889,492 899,276 929,852 食料品スーパー 1,561,971 1,673,920 1,779,377 1,882,581 コンビニエンスストア 1,947,542 1,994,879 2,012,480 2,026,923 7,189,713 7,580,355 7,812,924 7,995,807
(100.0) (105.4) (108.7) (111.2)
合計
注 2 :2007年 は 推 計 値
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り 上 げ は 2 兆 3000 億 円 以 上 伸 ば し て い る 。 コ ン ビ ニ は 駅 の 近 く な ど 便 利 な 場 所 に 立 地 し て い る こ と や 、24 時 間 営 業 し て い る こ と な ど に よ り 利 用 し や す い こ と 、 そ し て 、 弁 当 や 惣 菜 な ど の フ ァ ス ト フ ー ド が 充 実 し て い る こ と か ら 、 中 食 産 業 の 発 展 に 大 き く 貢 献 し て き た 。 コ ン ビ ニ に お け る 部 門 別 売 上 を み る と 、 弁 当 や 惣 菜 な ど に 代 表 さ れ る フ ァ ス ト フ ー ド は 割 合 を 伸 ば し 続 け て お り 、2001 年 で は 売 り 上 げ 全 体 の 4 分 の 1 弱 を 占 め て い る ( 。 そ し て 、 来 店 者 の 年 齢 別 割 合 を み る と 、 最 も 多 く 来 店 す る 年 齢 は 全 調 査 年 で 16~25 歳 と 変 化 は な い の だ が 、 そ の 割 合 は 低 下 し て お り 、 逆 に 35 歳 以 上 の 中 高 年 層 の 来 店 は 増 加 傾 向 に あ る 。 中 で も 1986年 に 1.7% し か い な か っ た 56 歳 以 上 の 来 店 者 は 、2001年 で は 9.9% と そ の 割 合 を 大 き く 伸 ば し て い る 。
0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000
0 1,000,000 2,000,000 3,000,000 4,000,000 5,000,000 6,000,000 7,000,000 8,000,000 9,000,000
1998 2000 2002 2004 2006 2008
売上高 店舗数
(百万円) (店)
(年)
酒類 飲料 FFなど 他の食品 雑誌・雑貨 その他 合計
1986年 9.9 ― 7.9 67.0 13.1 5.1 100.0 1991年 13.6 9.2 7.9 49.6 18.4 1.3 100.0 1996年 6.8 13.0 16.5 39.8 17.6 6.3 100.0 2001年 6.0 16.2 23.8 30.4 13.3 10.2 100.0
図 1 - 3 コ ン ビ ニ の 売 上 高 と 店 舗 数 の 推 移
資 料 : 社 団 法 人 日 本 フ ラ イ チ ャ イ ズ チ ェ ー ン 協 会
「 コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア 統 計 時 系 列 デ ー タ 」
表 1 - 2 コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア の 部 門 別 売 上 割 合( 単 位:% )
資 料 :「 コ ン ビ ニ 」 商 業 界 、1995年 春 夏 号
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第 三 に 、 家 族 や ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化 が あ げ ら れ 、 こ れ が 最 も 大 き な 要 因 で あ る と 考 え ら れ る 。 女 性 が 社 会 進 出 す る こ と に よ り 、 調 理 の 負 担 を 軽 減 さ せ る た め に 便 利 な 調 理 品 を 購 入 し た り 、 コ ン ビ ニ を よ く 利 用 す る 単 身 世 帯 者 が 増 え た り し た か ら で あ る 。 ま た 、 女 性 の 社 会 進 出 や 単 身 世 帯 の 増 加 は 外 食 産 業 の 発 展 の 要 因 で も あ る 。 そ れ で は 次 に 家 族 や ラ イ フ ス タ イ ル が ど の よ う に 変 化 し て い っ た の か 詳 し く 検 証 す る 。
3 家 族 や ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化
第 一 に 、所 得 が 増 加 し た こ と で あ る 。自 分 で 材 料 を 買 い 調 理 を 行 っ た 方 が 食 費 は 安 く 抑 え ら れ る が 、可 処 分 所 得 が 増 加 し た た め 、食 事 を 外 部 に ア ウ ト ソ ー シ ン グ で き る よ う に な っ た 。
第 二 に 、 女 性 の 社 会 進 出 が 進 ん だ こ と で あ る ( 表 1 - 4 )。 こ れ は 女 性 の 高 学 歴 化 や 男 女 共 同 参 画 が 進 み 、企 業 側 も 育 児 休 暇 や 企 業 内 託 児 施 設 を 充 実 さ せ た か ら で あ る 。さ ら に 女 性 は 家 を 守 る と い っ た 概 念 が 薄 れ た せ い も あ り 、 結 婚 後 も 仕 事 を 続 け る 、あ る い は 子 育 て が す み 再 就 職 す る 人 の 割 合 が 増 え て い る 。そ し て 、実 質 賃 金 も 大 き く 増 加 し た こ と も 、社 会 進 出 を 促 し た 要 因 で あ る 。こ の よ う に 女 性 も 働 き だ し 忙 し く な っ た た め に 家 事 を 簡 便 化 す る 必 要 が あ る 。 そ の た め に 調 理 を 外 部 に 依 存 す る よ う に な っ た 。
第 三 に 、世 帯 規 模 が 小 規 模 化 し て い る こ と で あ る 。図 1 - 4 よ り 、1985 年 1980 1985 1990 1995 2000 2005 既婚女子雇用者比率(注1) 26.4 29.9 33.9 36.2 36.5 36.8 女子実質賃金率(1980=100)(注2) 100.0 108.9 122.2 134.7 141.9 147.0
~15歳 16~25歳 26~35歳 36~45歳 46~55歳 56歳~
1986年 8 61 21 5.7 2.6 1.7
1991年 6.2 51.4 24.2 9.3 4.9 4
1996年 5.4 47.7 23.4 12.5 5.8 5.3
2001年 5.1 45.3 21.2 11.2 7.3 9.9
表 1 - 3 年 齢 別 コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア の 来 店 者 割 合 ( 単 位 : % )
資 料 :「 コ ン ビ ニ 」 商 業 界 、2002年 4月 号
表 1 - 4 女 子 雇 用 者 比 率 と 実 質 賃 金 率 の 変 化 ( 単 位 : % )
資 料 : 注 1は 総 務 省 「 労 働 力 調 査 」
注 2は 厚 生 労 働 省 「 賃 金 構 造 基 本 調 査 」
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と 比 べ て 2005 年 で は 単 身 世 帯 が 2 倍 近 く も 増 え て お り 、逆 に 三 世 代 世 帯 は 減 っ て い る 。こ の こ と か ら 平 均 し て 世 帯 員 人 数 は 減 少 傾 向 に あ る こ と が わ か る 。で は 、単 身 世 帯 で は ど の よ う な 食 生 活 を 送 っ て い る の だ ろ う か 。図 1 - 5 は 34 歳 以 下 の 単 身 世 帯 に お け る 食 料 消 費 支 出 の 割 合 を み た も の で あ る 。 驚 く べ き こ と に 、男 性 で は 圧 倒 的 に 食 材 費 よ り も 中 食 や 外 食 の 割 合 の ほ う が 高 く 、 こ の 二 つ を 合 わ せ る と 実 に 75% に も な る 。 女 性 の 場 合 は 男 性 よ り も そ の 割 合 は 低 い も の の 、58% を 占 め て い る 。こ れ は 、単 身 世 帯 で は 二 人 世 帯 や 三 人 世 帯 に 比 べ 調 理 に お け る 規 模 の 経 済 が 働 き に く い た め 、自 分 で 調 理 を せ ず 、 外 食 な ど に 依 存 す る も の と 考 え ら れ る 。
こ の よ う に 、家 族 の ラ イ フ ス タ イ ル が 変 化 し た た め 、外 食 や 中 食 を 利 用 す る よ う に な っ た の で あ る 。他 に も 家 族 揃 っ て で は な く 、食 事 を 一 人 で 摂 る 孤 食 や 、家 族 そ れ ぞ れ が 違 う も の を 食 べ る 個 食 が 増 え た こ と な ど 、食 生 活 は 大 き く 変 化 し て い る 。
第 三 節 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 使 用 の 企 業 に お け る 誘 因
使 用 者 に と っ て 業 務・加 工 用 野 菜 と 生 食 用 野 菜 と で は 何 が 違 う の か 、つ ま り 、 カ ッ ト 野 菜 を 使 用 す る 誘 因 に つ い て 考 察 を 進 め る 。
( 1 ) 時 間 の 節 約 と 人 件 費 の 削 減
具 体 的 に 、カ ッ ト 野 菜 と 生 食 用 野 菜 の 価 格 を 比 較 す る 。図 1 - 6 の 式 は 倉
7.9 11.2 14.5
5.2
7.6 17.6 9.6
18.1 5.3 18.8
4.6
3.4 2.0
2.3
2.8
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50
1985年 1995年 2005年
単身世帯 夫婦のみ世帯 核家族世帯
三世代世帯 その他世帯
(百万世帯)
62%
44%
13%
14%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
男性 女性
外食 中食 食材等 菓子類 飲料・酒類
図 1 - 5 34 歳 以 下 単 身 世 帯 の 食 料 消 費 支 出 図 1 - 4 世 帯 員 数 の 移 り 変 わ り
資 料 : 総 務 省 「 家 計 調 査 」 資 料 : 総 務 省 「 国 勢 調 査 」
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敷 青 果 荷 受 組 合 の ヒ ア リ ン グ 調 査 に 基 づ い た カ ッ ト キ ャ ベ ツ の 価 格 設 定 の 仕 組 み で あ る 。
こ の よ う に 、同 じ 重 さ の キ ャ ベ ツ を 購 入 し た 場 合 、カ ッ ト キ ャ ベ ツ の 価 格 は ホ ー ル キ ャ ベ ツ の 3 倍 以 上 も 高 く な っ て い る (318 円 ÷100 円 )。 こ れ は 当 然 、カ ッ ト す る 加 工 代 や 人 件 費 な ど が 含 ま れ る か ら だ 。し か し 実 際 は 、単 純 に 比 較 し て 3 倍 以 上 高 い と い う こ と で は な い 。な ぜ な ら 、ホ ー ル キ ャ ベ ツ に は 食 べ る こ と の で き な い 芯 や 外 葉 な ど も 含 ん だ 値 段 で あ る か ら だ 。キ ャ ベ ツ の 可 食 部 分 は 70% 程 な の で 、 こ れ を 加 味 し た 実 際 の 値 段 比 率 は 2.2 倍 で あ る (318 円 ÷143 円 )。
カ ッ ト 野 菜 は 値 段 が 高 い の で 、ホ ー ル 野 菜 を 購 入 し て 自 前 い で 切 っ た ほ う が コ ス ト を 抑 え ら れ る 。し か し 、野 菜 を 大 量 に 使 用 す る 現 場 で は 、自 前 で 切 ろ う と す る と 多 く の 時 間 や 人 件 費 が か か る 。す な わ ち 、カ ッ ト 野 菜 を 使 用 す る こ と に よ り 、野 菜 を 切 る 手 間 を 省 く こ と が で き 、調 理 時 間 を 短 縮 さ せ る こ と が で き る 。よ っ て 、原 材 料 費 は 高 く な る が 、人 件 費 を 抑 え る こ と が で き る た め 、 企 業 は コ ス ト 削 減 が 可 能 で あ る 。
( 2 ) 食 品 ロ ス の 減 量 化
飽 食 の 時 代 と 言 わ れ て い る と お り 、現 在 の 日 本 は 食 物 が 余 っ て い る 。そ れ を 象 徴 す る か の よ う に 、食 べ 残 し や 賞 味 期 限 に よ り 廃 棄 さ れ た 食 品 ロ ス 、い
ホ ー ル キ ャ ベ ツ 1kg=100 円 う ち 可 食 部 分 が 70% な の で
カ ッ ト さ れ る キ ャ ベ ツ 1kg≒143円
と な る 。 そ こ か ら 人 件 費 ・ 設 備 費 ・ 管 理 費 ・ 資 材 費 ・ 運 賃 そ の 他 を 合 わ せ て 150円 な の で 、 カ ッ ト キ ャ ベ ツ の 原 価 は
143+150=293 円
と な る 。 こ れ に 利 益 率 は 8 % と 設 定 し て い る の で カ ッ ト キ ャ ベ ツ の 1kg の 値 段 は
293×1.08=318円
図 1 - 6 カ ッ ト キ ャ ベ ツ の 価 格 設 定 の 仕 組 み
資 料 : ヒ ア リ ン グ を も と に 作 成
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わ ゆ る 生 ゴ ミ が 膨 大 に 発 生 し て い る 。2008 年 度 に 農 水 省 が 開 催 し た 「 食 品 ロ ス の 削 減 に 向 け た 検 討 会 」資 料 に よ る と 、日 本 で 捨 て ら れ て い る 食 品 廃 棄 物 は 、 年 間 約 1,900 万 ト ン で あ り 、 こ の 数 字 は 世 界 の 食 糧 援 助 量 ( 年 間 約 600 万 ト ン ) の 3 倍 以 上 で あ る 。5 割 以 上 は 、家 庭 の 調 理 段 階 で 出 る 野 菜 く ず や 魚 の 骨 、食 品 工 場 か ら 出 る 調 理 く ず や 果 実 の 搾 り か す な ど だ が 、こ の う ち 500~900 万 ト ン が 、本 当 は 食 べ ら れ た は ず な の に 、ゴ ミ と し て 捨 て ら れ て い る こ と が 問 題 視 さ れ て い る 。
外 食・中 食 産 業 な ど の 野 菜 ロ ス は 食 べ 残 し の 発 生 も あ る だ ろ う が 、調 理 時 に お け る 不 可 食 部 分 の 除 去 分 が 多 い 。こ れ は 、ホ ー ル 野 菜 は キ ャ ベ ツ の 芯 や ジ ャ ガ イ モ の 皮 な ど 、不 可 食 部 分 が 多 く 含 ま れ て い る た め 、必 然 的 に ロ ス に 占 め る 野 菜 の 割 合 が 高 く な っ て い る 。し か し 、業 務・加 工 用 野 菜 は 予 め 不 可 食 部 分 が 除 去 さ れ て い る の で 、外 食・中 食 産 業 か ら の 食 品 ロ ス を 減 量 化 す る こ と が 可 能 で あ る 。ま た 、食 品 ロ ス に は 処 理 費 用 も 発 生 す る の で 、減 量 化 す る こ と に よ っ て コ ス ト 削 減 も で き る 。
ま た 、個 々 の 使 用 者 が 出 す 食 品 ロ ス は 、そ れ ぞ れ が 出 す 量 は 少 な い た め 利 用 す る こ と が 難 し い 。集 め ら れ た 時 に は 膨 大 な 量 に な っ て い る が 、他 の さ ま ざ ま な ゴ ミ と 混 ざ っ て い る の で 、燃 や す か 、埋 め る し か で き な い 。し か し 業 務・加 工 用 で は 、加 工 業 者 に 不 可 食 部 分 が 集 積 し て い る た め 、再 利 用 が 比 較 的 容 易 で あ る 。一 部 の カ ッ ト 業 者 で は 、飼 料 化・肥 料 化 し て お り 、資 源 の 循 環 が 実 現 で き て い る 。こ う し て カ ッ ト 野 菜 は 、消 費 者 か ら で る 食 品 ロ ス を 減 少 す る だ け で な く 、 ロ ス の 発 生 量 そ の も の を 減 少 さ せ る こ と が 可 能 で あ る 。
( 3 ) 安 定 調 達 と 安 定 価 格
業 務・加 工 用 野 菜 の 実 需 者 で あ る 外 食 業 者 や 中 食 業 者 で は 、原 料 野 菜 の 安 定 調 達 と 価 格 の 安 定 性 が 強 く 求 め ら れ る 。ま ず 、安 定 調 達 に つ い て 、メ ニ ュ ー が 予 め 決 ま っ て い る た め 、欠 品 は 許 さ れ な い 。例 え ば 、お 好 み 焼 き 屋 で は キ ャ ベ ツ が な け れ ば 営 業 で き な い し 、フ ァ ミ リ ー レ ス ト ラ ン で は メ ニ ュ ー に あ る 料 理 を 提 供 で き な い と 消 費 者 か ら の 信 頼 を 損 な う こ と に な っ て し ま う た め で あ る 。次 に 、価 格 を 安 定 性 に つ い て 、野 菜 価 格 の 変 動 を 随 時 、メ ニ ュ ー 価 格 に 反 映 さ せ る こ と は で き な い た め 、業 務・加 工 用 野 菜 も 価 格 が 長 期 間
16 一 定 で あ る 必 要 が あ る 。
こ れ ら の 理 由 が あ る た め 、外 食 業 者 や 中 食 業 者 は 、卸 売 市 場 経 由 で 野 菜 を 調 達 す る の で は な く 、業 務 用・加 工 用 野 菜 を 専 門 業 者 か ら 直 接 契 約 仕 入 れ す る こ と が 多 く な っ て い る 。
( 4 ) 衛 生 的 な 野 菜
野 菜 は 収 穫 さ れ て 冷 蔵 車 で 市 場 に 運 ば れ る の だ が 、市 場 で 取 引 を 行 う と き に は 常 温 で 放 置 さ れ て し ま う の で 、夏 場 で は 作 物 が 傷 ん で し ま う 危 険 性 さ え あ る 。し か し 、業 務・加 工 用 野 菜 は 衛 生 管 理 さ れ た 工 場 で 加 工 さ れ て い る た め 、 使 用 者 は 衛 生 面 で の リ ス ク が 軽 減 さ れ る 。
と く に 、カ ッ ト 工 場 で は 衛 生 管 理 の た め HACCP と 呼 ば れ る 手 法 の 導 入 が 進 ん で い る 。HACCP は 1960 年 代 に ア メ リ カ が 宇 宙 食 を 開 発 す る 際 に 、 微 生 物 の 増 殖 を 抑 え 安 全 性 を 確 保 す る た め に 考 え 出 さ れ た も の で あ る 。 HACCP( 危 害 分 析 ・ 重 要 管 理 点 ) 方 式 と は 食 品 の 安 全 性 を 確 保 す る た め 、 こ れ ら に か か わ る 危 害 を 確 認 し 、そ れ を 抑 制 す る た め の 防 除 手 段 と 定 義 さ れ て い る 。HACCP 方 式 は 、 主 と し て 最 終 製 品 の 検 査 に 依 存 す る 従 来 の 衛 生 ・ 品 質 管 理 手 法 と 違 っ て 、原 材 料 の 生 育・飼 育 の 段 階 か ら 最 終 製 品 が 消 費 者 の 手 に わ た る ま で の 各 段 階 に お い て 発 生 の お そ れ の あ る 危 害 の 確 認 や 発 生 防 止 に 焦 点 を 合 わ せ た 管 理 方 式 で あ る 。7 つ の 原 則 と 12 の 手 段 に よ り 厳 格 に 安 全 性 を チ ェ ッ ク し て い る 。
ま た 、調 理 の 際 は 製 品 を 袋 か ら そ の ま ま 出 し 、手 を 触 れ ず 調 理 す る こ と が で き る も の が 多 い 。こ の た め 、手 か ら の 雑 菌 や 、ま な 板 、包 丁 か ら の 食 中 毒 菌 な ど の 感 染 を 防 ぐ こ と が 可 能 で あ る 。よ っ て 、食 の 安 全 を 確 保 し 、外 食 産 業 や 中 食 産 業 の リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト に 役 立 っ て い る 。
( 5 ) そ の 他 の 誘 因
野 菜 に は 皮 が 硬 く て 切 り に く く 、包 丁 で 切 る 際 に 注 意 が 必 要 な も の が あ る 。 ま た 、包 丁 を 使 用 す る こ と 自 体 も 少 な か ら ず 怪 我 や 事 故 の リ ス ク が 含 ま れ て い る が 、業 務・加 工 用 野 菜 を 利 用 す る こ と に よ り 、そ れ ら の リ ス ク を 回 避 す る こ と が で き る 。ま た 、野 菜 を 切 る 必 要 が な い こ と か ら 調 理 場 ス ペ ー ス を 抑
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え る こ と が で き 、使 用 す る 分 だ け を 購 入 で き る の で 、貯 蔵 ス ペ ー ス も 抑 え る こ と が で き る 。他 に も 、洗 浄 す る 必 要 が な い の で 、水 の 節 約 に も な っ て い る 。 以 上 の よ う に カ ッ ト 野 菜 は さ ま ざ ま な 特 徴 や 、ホ ー ル 野 菜 と 比 べ て コ ス ト 削 減 や ゴ ミ の 減 少 な ど の 効 果 が あ る こ と が 分 か っ た 。こ の た め 業 務 用 と し て 中 食 ・ 外 食 企 業 で 好 ん で 使 わ れ て い る 。
第 四 節 原 料 野 菜 の 特 徴 1 品 質 の 特 徴
業 務・加 工 用 野 菜 と し て 使 用 さ れ る に は 、生 産 者 は 業 務・加 工 用 に 適 し た 品 種・栽 培 方 法 や 取 引 方 法 へ 切 り 換 え が 求 め ら れ る 。日 本 施 設 園 芸 協 会 の 加 工 ・ 業 務 用 野 菜 需 要 へ の 取 り 組 み に 向 け た 『 品 目 別 ・ 用 途 別 ガ イ ド ラ イ ン 』 に お い て も 、「 加 工 ・ 業 務 用 野 菜 を 生 産 ・ 供 給 し て い く た め に は 、 従 来 型 の 家 計 消 費 用 を 前 提 と し た 生 産・供 給 の 延 長 で は 不 十 分 で す 。な ぜ な ら 、加 工・
業 務 用 と 家 計 消 費 用 と で は 、求 め ら れ る 基 本 的 特 性 等 が 異 な っ て お り 、こ れ に 対 応 し た 産 地 体 制 の 整 備 や 栽 培 方 法 等 が 必 要 と さ れ る か ら で す 。」 と し て い る 。
ま た 、生 食 用 と 業 務 ・加 工 用 の 違 い は 、清 水 に よ る と 、業 務 ・加 工 用 の 原 料 野 菜 は 、カ ッ ト 業 者 が カ ッ ト す る た め に 大 量 に 加 工 す る 生 産 財 で あ る の に 対 し て 、生 食 用 は 不 特 定 多 数 の 主 体 が そ れ ぞ れ 異 な る 用 途 の た め に 使 用 す る 消 費 財 で あ る 。両 者 は 同 じ 品 目 の 野 菜 で も 、調 理 の 主 体 、処 理 作 業 を 異 に し 、 そ の 違 い に 応 じ て 異 な っ た 性 格 の 商 品 が 求 め ら れ て い る と 指 摘 し て い る ³⁾。
業 務・加 工 用 と 生 食 用 の 原 料 野 菜 の 商 品 的 性 格 を ま と め た の も が 表 1 - 6 で あ る 。
( 1 ) 生 食 用
生 食 用 野 菜 の 形 質 は 、色 づ き や 傷 の 有 無 、き れ い な 形 が 重 視 さ れ る 。規 格 に つ い て は 、等 級 数 が 多 く 細 か く 分 類 さ れ る 。ま た 、大 き す ぎ る 規 格 は 調 理 し づ ら か っ た り 、世 帯 員 数 が 減 少 傾 向 に あ る 一 般 家 庭 で は 食 べ き れ な か っ た り と 、使 用 し づ ら い 面 が あ る た め 中 小 規 格 が 好 ま れ る 。そ し て 荷 姿 に つ い て は 、レ タ ス の よ う に 一 玉 ず つ ビ ニ ー ル ラ ッ プ で 包 装 さ れ て い た り 、ミ ニ ト マ
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ト の よ う に 数 個 単 位 で パ ッ キ ン グ さ れ て い た り と 、 小 分 け 包 装 さ れ て あ る 。 こ の よ う に 、き れ い な 見 た 目 や 包 装 、適 度 な 大 き さ な ど が 商 品 価 値 に 大 き く 影 響 す る こ と が 生 食 用 野 菜 の 特 徴 で あ る 。
( 2 ) 業 務 ・ 加 工 用
一 方 、業 務 ・加 工 用 野 菜 は 、見 た 目 で は な く 品 質( 加 工 適 正 )が 重 視 さ れ る 。形 質 は 品 質 が 良 け れ ば 、傷 が あ っ て も 問 題 な い 場 合 も あ り 、例 え ば 、キ ャ ベ ツ や 白 菜 な ど で は 、外 葉 に 傷 が あ っ て も 、そ こ を 取 り 除 け ば 加 工 で き る 。 ま た 、規 格 は 大 型 規 格 が 好 ま れ る 。そ の 理 由 は 、第 一 に 、一 般 的 に 野 菜 は 大 型 規 格 に な る ほ ど 加 工 歩 留 り 率 ( 可 食 率 ) が 高 く な る か ら で あ る 。 第 二 に 、 加 工 作 業 効 率 を 高 め る た め で あ る 。機 械 を 用 い て 加 工 す る 場 合 、例 え ば 、じ ゃ が い も の 皮 を む く 作 業 は 、規 格 の 大 小 に 関 係 な く 一 個 当 た り の 作 業 時 間 が ほ と ん ど 変 わ ら な い た め 、 大 型 規 格 の 方 が 効 率 は 良 く な る 。
ま た 荷 姿 も き れ い な 化 粧 箱 で は な く 、無 包 装 の 通 い コ ン テ ナ で 出 荷 す る 場 合 が 多 い 。
( 3 ) 業 務 ・ 加 工 用 野 菜 品 質 の 具 体 例
そ れ で は 個 別 に ど の よ う な 品 質 や 規 格 の 要 求 が あ る の か『 品 目 別・用 途 別 ガ イ ド ラ イ ン 』 を も と に ト マ ト と キ ャ ベ ツ の 紹 介 を す る 。
ト マ ト に つ い て 、ま ず 、カ ッ ト 用 に 向 い て い る 品 質 は 、ゼ リ ー 部 が 落 ち に
資 料 : 参 考 文 献[5]p239の 表 の 一 部 を 加 筆 修 正
表 1 - 6 業 務 ・加 工 用 野 菜 と 生 食 用 野 菜 の 商 品 的 性 格 の 比 較
生食用野菜 業務・加工用野菜
形質 外見、見栄え重視 熟度、色、香りなど内実重視
規格 規格・等級数多く、中小規格選好 規格・等級数少なく、大型規格選好
荷姿 小分け包装 無包装またはコンテナ
仕入れ方法 卸売市場経由が多い 産地、農家との契約取引が多い
精算方法 毎日精算、短期決済 1か月精算、中期決済
価格形成 日々価格変動 長期間一定価格
品揃え 多品目少量仕入れ 少品目大量仕入れ
栽培志向 規格統一し、外見を重視 目方を重視
栽植密度 畝幅狭く密植 畝幅広く粗植
作業内容 労働集約的 労働粗放的
栽 培 方 法 商 品 形 態 取 引 方 法