平成21年度立山カルデラ砂防博物館事業報告書
1 平成21年度事業の概要 (1) 本年度の取り組み 本年度は昨年度に引き続き、富山県及び立山砂防事務所と連携して、立山カルデラ の自然と歴史、砂防事業についての展示・調査研究・普及活動を活発に行い、博物館の テーマの普及に努めた。 特に、本年度「白岩砂防えん堤」が国重要文化財に登録されたのを機に、その情報を 積極的に発信することにより、立山砂防事業の歴史と成果について立山カルデラの厳し い自然の姿とともに紹介した。 ① 白岩砂防えん堤が国重要文化財としての指定が見込まれたことから、特別展「立山 カルデラの自然と立山砂防―白岩砂防えん堤の構築を中心として」を実施し、期間中 に国重要文化財の指定を受けたことから、開催期間を延長して展示した。 ② 夏企画展では、「立山をめぐる山岳ガイドたち」として、立山や立山カルデラにお ける地元山岳ガイドの活躍、業績に焦点をあて、当時の立山の様子とともに詳しく紹 介した。 映画「劔岳 点の記」の公開と相まって、好評を博した。 ③ 富山県が世界文化遺産への提案している内容をエントランスホールで映像により 常時紹介するとともに、「『立山・黒部』を誇りとし世界に発信する県民の会」と連携 し、展示事業、見学会、講演会、等を開催した。 ④ 立山カルデラ砂防体験学習会においては、国重要文化財の指定を受けた白岩砂防え ん堤の解説を重点的に行った。 また、トロッココースについては、安全上の問題から運行が遅れたものの 9 月から 復帰し、併せてトロッココース(団体)を新設し、利用者に対し便宜を図った。 (2) 入館者の状況 入館者については、49,001 人と前年度を 6,400 人余り下回った。 入館者数を月別で前年度と比較してみると、ゴールデンウィークを含む 4 月、5 月が 約 4,000 人減少、9 月のシルバーウィークには 3,000 人の増加があったものの、10 月 には逆に 4,000 人の減少となった。 秋の増減の時期のずれは、例年の 10 月の観光客の増加が 9 月のシルバーウィークに 前倒しとなったものと思われるが、全体的には、立山アルペンルートの富山側からの 入り込み数が前年比 92%と減少したため、その分入館者が伸びなかったものと思われ る。 児童・生徒・学生等の来館者数は、8,256 人と前年度を 3,300 人余り下回った。 この原因としては、新型インフルエンザの流行により団体での見学行事が少なくな ったことが少なからず影響しているものと思われる。2 展示事業 (1) 常設展示 立山カルデラ展示室、SABO展示室、ガイダンスコーナー及び大型映像で、立山カ ルデラの自然と歴史及び砂防を体系的に展示、紹介を行った。 来館者に対しては、エントランスホールで概要を説明するとともに、団体客には学芸 員等が各展示物について説明を行い、特に児童・生徒の団体に対しては、事前にできる 限りの来館の目的を把握し、それに沿った解説を行った。 なお、団体の来館数は 273 団体、うち県外からは 66 団体であった。 団体のうち児童生徒の団体は 69 団体であり、小学校 45 団体、中学校 9 団体、高校 7 団体であった。 (別添「参考資料 1入館者数等に関する資料」参照) なお今年度、展示室内の解説版に英語表記を加え、外国人の来館者に便宜を図ること とした。 (2) 企画展・特別展 平成 21 年度の展示事業実施にあたっては、夏には立山カルデラの自然、秋には砂防を テーマとした企画展を中心に、これまでの調査研究の成果を取り入れて、タイムリーで 分かりやすい展示を心がけた。さらに体験型・参加型手法を取り入れ、年代を問わず来 館者が楽しめるよう工夫した。 ① 特別展「立山カルデラの自然と立山砂防-白岩砂防えん堤の構築を中心として」 白岩砂防えん堤が国重要文化財としての指定が見込まれたことから、白岩砂防えん 堤の歴史を詳しく紹介するとともに、その背景にある立山カルデラの厳しい自然の様 子を併せて紹介した。 なお、6 月 30 日に国重要文化財に指定されたことから、予定より展示期間を約 4 ヶ 月間延長し、9 月 13 日まで展示期間を行った。 4 月 21 日(火)~9 月 13 日(日) ② 特別展「立山の四季-県立近代美術館所蔵作品より-」 立山を主題に描かれた洋画 8 点を紹介し、画家たちの目を通して雄大かつ繊細な自 然の宝庫・立山の姿とその魅力を伝えた。 4 月 25 日(土)~5 月 25 日(日) ③ 土砂災害防止月間特別展「有珠火山-その魅力と噴火の教訓-」 2000 年の有珠山噴火に対して、地域住民をはじめ多くの人々は何を思い、どう対応 したのか。活きる山・有珠山と共に生きる人々の様子を詳しく紹介した。 6 月 2 日(火)~7 月 14 日(火) ④ 夏企画展「立山をめぐる山岳ガイドたち」 立山や立山カルデラにおける地元山岳ガイドの活躍には顕著なものがあるが、一般 には知られていないのが現状である。そこで、彼らの業績に焦点をあて、当時の立山 の様子とともに詳しく紹介した。 また、映画「剱岳 点の記」の劇場公開に合わせ、その一つの舞台でもある立山温 泉についてもスポットを当てた。
期間中の 8 月 9 日、16 日に、来館者のための展示解説会を行った。なお、映画の人気 と相まって期間中大勢の来館者があった。 7 月 25 日(土)~9 月 13 日(日) ⑤ 特別展「飛越地震-内閣府報告書より-」 中央防災審議会の部会で飛越地震についての報告がまとめられた。展示では、飛越 地震における越中や飛騨での被害状況等の最新の報告内容を詳しく報告した。 なお、期間中の 9 月 27 日にシンポジウム「安政の飛越地震(1858)から学ぶ」を開 催し、約 200 人の参加者があった。 9 月 15 日(火)~10 月 12 日(月) ⑥ 砂防企画展「日本の砂防技術の発展と世界への技術協力」 日本の砂防技術の発展と、その技術で成された国際的な貢献について、パネルで詳し く紹介した。立山砂防事務所の主催で開催した。 12 月 5 日(土)~12 月 27 日(日) ⑦ 特別展「映像でみる立山・立山カルデラ・砂防」 大災害をもたらす自然現象をとらえた貴重な映像、砂防関連映像を紹介した。 2 月 16 日(火)~3 月 14 日(日) ⑧ 公募写真展「レンズがみた立山カルデラ・砂防」 立山カルデラを中心とした立山・常願寺川流域を対象範囲に、自然分野や砂防分野 を設けて、審査員、賞品を用意した公募写真展を開催している。 3 月 20 日(土)~4 月 22 日(木) 3 立山カルデラ砂防体験学習会 (1) 実 績 立山カルデラ砂防体験学習会については、21年度から新たにトロッココース(団 体)を新設し、6 月 26 日から 10 月 22 日にかけて 25 回計画し、そのうち 16 回実施し た。21年度に「白岩砂防えん堤」が国重要文化財に登録されたことを受け、各コー スにおいてその説明を重点的に行うとともに重要文化財指定記念トロッコ特別コース を実施した。 なお、トロッココースについては安全上の問題から、例年より遅れて 9 月からの実 施となった。 〈 応募総数 2,748 名 参加者総数 640 名 〉 また、教育、研究を目的とする団体を対象とした特別コースを11回実施した。 〈 参加者総数 245 名 〉 ① トロッココース<個人> 5 回計画 /4 回実施 146 名参加 トロッココース<団体> 4 回計画 /2 回実施 56 名参加 立山カルデラ内のポイントを巡り、砂防施設や崩壊地特有の自然を実体験した。往 復どちらかでトロッコに乗車し、常願寺川沿いの砂防施設も見学した。 【見学場所】 砂防専用軌道、常願寺川沿いの砂防施設(軌道上から確認)、 白岩砂防えん堤(白岩下流展望台)、湯川 12 号砂防えん堤、 六九谷展望台、立山温泉跡地・どじょう池、跡津川断層真川大露頭
<個人> 実施日 定員 参加者数 応募者数 倍率 備 考 9 月 16 日(水) 40 名 36 名 80 名 2.00 9 月 30 日(水) 40 名 37 名 156 名 3.90 10 月 7 日(水) 40 名 中止 258 名 6.45 天候不良のため中止 10 月 14 日(水) 40 名 35 名 271 名 6.78 10 月 21 日(火) 40 名 38 名 325 名 8.13 合 計 200 名 146 名 1,090 名 5.45 実施率80% <団体> 実施日 定員 参加者数 応募者数 倍率 備 考 9 月 17 日(木) 40 名 - - - 応募団体無し 10 月 1 日(木) 40 名 20 名 20 名 0.50 10 月 8 日(木) 40 名 中止 20 名 0.50 天候不良のため中止 10 月 22 日(木) 40 名 36 名 40 名 1.00 合 計 160 名 56 名 80 名 0.50 実施率50% ② 重要文化財指定記念トロッコ特別コース 1 回計画/1 回実施 106 名参加 白岩砂防えん堤重要文化財指定記念として、一般の方々を対象に行った。 【見学場所】 砂防専用軌道、常願寺川沿いの砂防施設(軌道上から確認)、 白岩砂防えん堤(白岩下流展望台)、湯川 12 号砂防えん堤、 六九谷展望台、立山温泉跡地・どじょう池 実施日 定員 参加者数 応募者数 倍率 備 考 8 月 22 日(土) 120 名 106 名 235 名 1.96 ③ バスコース 8 回計画 /5 回実施 180 名参加 立山カルデラ内のポイントを巡り、砂防施設や崩壊地特有の自然を実体験する。 【見学場所】 白岩砂防えん堤(白岩下流展望台)、跡津川断層真川大露頭 有峰トンネル熔岩、六九谷展望台、多枝原展望台 オオバヤナギの群落・天涯の水、立山温泉跡地・どじょう池 実施日 定員 参加者数 応募者数 倍率 備 考 6 月 26 日(金) 40 名 9 名 9 名 0.23 7 月 10 日(金) 40 名 中止 43 名 1.08 天候不良のため中止 7 月 24 日(金) 40 名 中止 65 名 1.63 天候不良のため中止 8 月 7 日(金) 40 名 41 名 201 名 5.03 8 月 28 日(金) 40 名 39 名 129 名 3.23 9 月 11 日(金) 40 名 35 名 130 名 3.25
9 月 25 日(金) 60 名 56 名 155 名 2.58 10 月 9 日(金) 60 名 中止 146 名 2.43 天候不良のため中止 合 計 360 名 180 名 878 名 2.44 実施率63% ④ 健脚多枝原コース 4 回計画 /3 回実施 92 名参加 カルデラ内を多枝原から湯川沿いに2時間程度徒歩で下り、大規模な崩壊や砂 防工事の現場、火山活動等について見学する。 【見学場所】 白岩砂防えん堤(白岩下流展望台)、跡津川断層真川大露頭 有峰トンネル熔岩、六九谷展望台、多枝原展望台 立山温泉跡地・どじょう池、湯川谷噴泉・泥谷護天涯の碑、 有峰二の谷 実施日 定員 参加者数 応募者数 倍率 備 考 7 月 3 日(金) 40 名 20 名 28 名 0.70 7 月 31 日(金) 40 名 38 名 38 名 0.95 9 月 4 日(金) 40 名 35 名 52 名 1.30 10 月 2 日(金) 40 名 中止 103 名 2.58 天候不良のため中止 合 計 160 名 92 名 237 名 1.48 実施率75% ⑤ 健脚白岩下流コース 4 回計画 /2 回実施 60 名参加 立山砂防の要である「白岩砂防えん堤」を重点的に見学できるコースとして平 成 19 年度より新設した。 左岸インクライン取付階段を下り、下流側からえん堤を見学。真下からえん堤 を見上げるためその大きさを実感することができる。 【見学場所】 白岩砂防えん堤、跡津川断層真川大露頭、有峰トンネル熔岩、 六九谷展望台、立山温泉跡地・どじょう池 水谷平山腹工、真川の鳶泥・花崗岩の巨石群 白岩砂防えん堤を下り湯川と真川の合流点まで徒歩で見学 実施日 定員 参加者数 応募者数 倍率 備 考 7 月 17 日(金) 40 名 中止 15 名 0.38 天候不良のため中止 7 月 31 日(金) 40 名 中止 50 名 1.25 天候不良のため中止 9 月 18 日(金) 40 名 27 名 45 名 1.13 10 月 16 日(金) 40 名 33 名 118 名 2.95 合 計 160 名 60 名 228 名 1.43 実施率50%
⑥ 特別コース 10 回計画 /10 回実施 245 名参加 教育、研究等を目的とする団体について、特別コースとして受け入れた。 【見学場所】 参加団体の希望考慮し、バスコース並びに健脚コースをアレンジした コース設定を行った。 実施日 参加者数 参加団体 備 考 7 月 31 日(金) 60 名 立山少年自然の家 8 月 4 日(火) 21 名 とやま夏期大学 8 月 7 日(金) 17 名 相の木児童クラブ育成会 8 月 26 日(水) 19 名 「立山・黒部」県民の会※ 8 月 28 日(金) 30 名 黒部名水会 9 月 11 日(水) 10 名 JATA富山地区会 9 月 18 日(金) 20 名 城端公民会 10 月 16 日(金) 29 名 富山市民大学 10 月 16 日(金) 25 名 立山カルデラ撮影会 ジュピターカメラ 10 月 23 日(金) 14 名 立山カルデラ撮影会 富山県カメラ商組合 合 計 245 名 10回実施 ※「立山・黒部」を誇りとし世界に発信する県民の会 (2) その他の取り組み ① 砂防ボランティア協会員によるトロッココースの解説 トロッココースの解説には、引き続き、トロッコ解説員として富山県砂防ボランテ ィア協会員にお願いした。 ② 解説員研修会の実施等 解説員研修会を実施し、立山カルデラの自然・歴史及び砂防について講演や、最新 の研究成果を加えた研修を行い、内容の充実を図った。 また、立山カルデラ解説員と砂防ボランティア協会員との連携を深める意見交換会 を行った。 第1回研修会 平成 21 年 5 月 13 日(水) ・参加対象:立山カルデラ解説員、トロッコ解説員 ・講 議: 「立山砂防事業について」 講 師 :高橋裕史 立山砂防事務所副所長 「立山温泉について」 講 師 :今井清隆 館長 ・協 議:「今年度の解説に向けて」 第2回研修会 平成 21 年 6 月 17 日(水) ・参加対象:立山カルデラ解説員
・現地研修:「白岩えん堤を中心に各コースにおける見学ポイント、解説内容、 安全上の留意点、等の確認」 講 師 :博物館学芸員 第3回研修会 平成 21 年 9 月 27 日(日) ・参加対象:立山カルデラ解説員、トロッコ解説員 ・シンポジウム:「安政の飛越地震(1858)から学ぶ」 講 師 :伊藤和明 名誉館長、ほか 第4回研修会 平成 21 年 11 月 27 日(金) ・参加対象:立山カルデラ解説員、トロッコ解説員 ・現地研修:「雨天時代替コースの解説方法」 講 師 :博物館学芸員 ・話題提供:「立山砂防工事専用軌道の歴史」 講 師 :今井清隆 館長 ・結果報告:「今年度の体験学習会について」 ・協 議(意見交換) ③ トロッココース<団体>の新設 トロッココースへの申込数が非常に多いため、立山砂防事務所の協力により、トロ ッココース<団体>を新設した。 今年度は、9 月、10 月の木曜日に設定し、各回 2 団体を募集した。 ④ インターネット申し込みへの対応 情報化の流れに対応するため、平成19年度より博物館のホームページからも応 募できるシステムを導入したが、今年度も全体の 66%(昨年度 61%)がインターネ ットを通じての申込みとなり、ますます増える状況にある。 4 普及事業 (1) フィールドウォッチング 立山カルデラ以外の野外ゾーンを訪れ、立山周辺及び常願寺川流域についての自然や 砂防事業についての理解を深めた。 ①「春の立山 雪の大谷」 5 月 10 日(日) 51 名 雪の大谷、室堂周辺を散策し、立山の雪の多さや性質を理解する体験を実施。 ②「春の材木坂と美女平」 5 月 31 日(日) 23 名 材木坂を自然観察しながら登り、美女平では探鳥を行う体験を実施。 ③「材木坂を訪ねて」 6 月 27 日(土) 39 名 立山夏山開き実行委員会と共催 ④「室堂山・浄土山とカルデラ展望」 9 月 6 日(日) 26 名 室堂山・浄土山へ登ってカルデラを望み、その自然や砂防事業を理解する体験を実 施。
⑤「秋の弥陀ヶ原とカルデラ展望」 10 月 11 日(日) 51 名 紅葉の弥陀ヶ原の自然を満喫し、松尾峠からカルデラを望んで、その自然や砂防事 業についての理解を深めた。 ⑥「秋の有峰と常願寺川砂防探訪」 10 月 18 日(日) 21 名 紅葉の有峰で自然に親しみ、常願寺川流域で砂防施設を見学した。 ⑦「立山の雪を体験しよう」 1 月 31 日(日)、2 月 6 日(日) 37 名 雪の結晶づくり実験、雪壁の観察を行い、立山の雪を体験した。 また、フィールドに出て冬の植物、動物を探訪しその生態について理解を深めた。 (2) 名誉館長講演会 「ダム湖で津波が起きた-岩手・宮城内陸地震」 6 月 21 日(日) 30 名 「地震災害の歴史」 8 月 17 日(月) 70 名 「シンポジウム『安政の飛越地震から学ぶ』」 9 月 27 日(日) 100 名 (3) 移動博物館 積極的に館外へ出向き、博物館のテーマに関する普及活動を行った。内容は講座、移 動展示、現地フィールドを展示物とみなした解説活動等を実施した。講師派遣 57 回 ① 学校連携 11 回 理数大好きモデル地域事業、理数教育における地域型キャリア教育研究事業、小学 生立山登山などに際して、常願寺川や砂防を学習してもらうため、常願寺川流域を見 学し、博物館の案内を実施。 ② 県民カレッジ、市民大学、他機関等との連携(出前講座) 34 回 学芸員が講師として各地に出向き、「立山火山」、「地震と活断層」、「立山カルデラ の動物」などの専門的な解説を実施。 特に、富山県民生涯学習カレッジ連携講座では、「立山の知られざる姿 立山カル デラ」を主題にして、年 6 回開催して好評を得た。 ③ 立山砂防連携 3 回 砂防講座・出前講座、僕らさぼう探検隊支援、水辺の楽校支援 本宮砂防えん堤周辺で川原に親しみ、砂防を理解する教室等を実施。 ④ 富山県砂防課連携 6 回 子ども砂防教室、土砂災害防止月間イベント、県政バス 小学生に実験や現地見学等を通して、楽しみながら砂防を体験できる教室を実施。 ⑤ 「立山の夕べ」実行委員会との連携(第2回「立山賛歌」) 「立山の夕べ」実行委員会(立山博物館、立山自然保護センター、立山カルデラ砂 防博物館、等で構成)主催の講演会「第 2 回立山賛歌」を東京(港区 ニッショーホ ール)において開催し、「立山・黒部」の世界文化遺産登録に向けた活動を行った(参 加者 700 名)。 当館では、今井館長が「越中と信州をつなぐ道」と題して、明治 13 年に開通した 立山山麓から立山カルデラを経て信州大町へ至る「立山新道」を紹介した。 その中で、立山温泉が立山砂防工事の重要な基地となったことや、富山平野を土砂
災害から守ってきた白岩砂防えん堤が国の重要文化財になったことを紹介した。 ⑥ 立山周辺施設との連携 立山自然保護センターにおける パネル展「立山をめぐる山岳ガイドたち」、 講演観察会「立山の雪の壁」を行った。 ⑦ 立山黒部貫光(株)との連携(講演会「立山物語」) アルペンルートを運営する立山黒部貫光(株)と連携し、東京(品川区 きゅりあん 大ホール)において講演会「映像で魅せる立山物語」を実施し、重文白岩砂防えん堤、 砂防、立山の自然、世界遺産に向けた取り組み等についての紹介を行った。 (4) サイエンスショー2009 8 月 1 日(土)~2 日(日) 443 名 県外から「実験名人」4名を招くと共に当館学芸員も参加し、夏休みに自然や災害 をテーマとしたサイエンスショー及び実験ブースを実施し、多くの親子連れが参加し、 好評であった。 (5) 白岩砂防えん堤重要文化財記念式典 8 月 19 日(水) 150 名 知事、北陸地方整備局長はじめたくさんの方々が参加し、当館映像ホールで開催さ れ、午後からは知事をはじめとして 78 名が参加して、現地視察会と重要文化財指定記 念碑の除幕式が行われた。 (6) 世界自然・野生生物映像祭フィルムツアー 8 月 22 日(土)~23 日(日) 619 名 第8回世界自然・野生生物映像祭の作品から15本を上映した。 (7) 国際砂防フォーラム 2009 の開催 10 月 16 日(金) 380 名 「立山・黒部地域」の世界文化遺産登録に向け、富山が近代砂防技術発祥の地であ ることや、立山砂防の文化的な価値を広く紹介することを目的として開催され、当館 も協力を行った。 (8) 地域連携事業 2 月 11 日(木)~14 日(日) 第 2 回とやまスノーピアード 立山山麓「雪の祭典」へ参加し、かまくら内でのパネ ル展示や雪結晶実験を実施した。 5 調査研究、資料収集 博物館のテーマに関わる調査研究、資料収集を積極的に実施し、その成果を博物館活 動(展示、普及活動等)に利活用する。調査研究としては、各学芸員が専攻分野につい て行う分野別研究と、学芸員あるいは外部研究者が共同で行う総合研究がある。 (1) 分野別研究 砂防分野、地学(地形、地質、地球化学、地球物理)分野、水圏(気象、雪氷)分野、 生物(植物、動物)分野、歴史(災害史、社会史)分野、博物館学的分野
(2) 総合研究「安政大災害の総合調査」 ・鳶崩れの崩壊土砂調査 ・古文書等による検証研究 (3) 平成 21 年度における調査研究(主なもの) ・砂防関連情報の収集整理分析 ・立山カルデラ内における県営砂防施設の実態に関する調査 ・砂防のための観測研究についての実例調査(委託研究) ・立山・立山カルデラ形成史に関する調査研究(産業技術総合研究所等との共同研究) ・立山カルデラの崩壊に関する資料作成(アーキジオ委託研究) ・立山カルデラ泥鰌池の堆積物の調査(金沢大学との共同調査) ・真川湖成層堆積環境調査(藤井昭二氏との共同研究) ・跡津川断層に関する研究 ・立山カルデラ新湯での玉滴石の調査(富山市科学博物館、山梨県立宝石美術専門学 校との共同調査) ・安政大災害の全体像及び災害復旧に関する研究 ・中部地方地殻の電気伝導度地下構造調査(東京大学との共同研究) ・立山山岳地域の降雪積雪特性及び気象特性に関する研究(富山大学・名古屋大学と の共同研究) ・立山山岳地域の高山気象に関する研究(富山大学、名古屋大学、(独)海洋研究開発 機構との共同調査) ・立山カルデラにおけるツキノワグマの生態調査・採食様式調査 ・立山の氷河に関する調査 6 情報発信 (1) 砂防図書コーナーの利用促進 「砂防図書コーナー」の利用促進を図るため、博物館ホームページで紹介するととも に、書籍リストも閲覧できるようにして便宜を図った。 (2) 大型映像装置による立山黒部世界遺産への登録を目指す情報発信 今年度も引き続き、博物館エントランスにおいて、大型映像装置(103 インチ)によ り下記の映像を常時流し、来館者に対し情報を発信した。 「立山黒部 世界遺産に向けて」(6分、ハイビジョン映像) (3) 児童生徒の団体に対する重点解説の実施 来館する学校等の児童生徒の団体に対し、展示等の解説をよりわかりやすく重点的に 行った。
(4) 小学生向けの副読本の作成 小学生向けに、「立山カルデラ」「地震と洪水」「川を治めた人びと」「砂防」等をやさ しく解説した「立山カルデラたんけんブック」を作成した。 (5) 砂防情報の収集・整理及び提供 収集、保存されている過去の新聞スクラップを区分分けし、見出しを付け整理した。 新聞及び砂防関連機関誌の記事の収集を行うとともに、砂防広報事例の調査分析とし て、取材等を行った。 (6) 砂防情報ネットワーク 北陸砂防資料館ネットワークは、立山カルデラ砂防博物館(砂防情報課)が中心とな り、北陸地方整備局の管内にある砂防事業担当事務所や砂防関係資料館が相互に連携し、 砂防広報活動に役立つ情報を直轄8事務所、2資料館に配信した。 (7) 博物館だより 「研究と解説」「活動報告」「ニューストピックス」「砂防ページ」等で構成した博物 館だよりを発行し、博物館情報及び砂防情報の普及に努めた。 (8) イベントポスター・イベントガイド 「イベントポスター」(年1回発行)、「イベントガイド・リーフレット」(年2回発行) の他、毎月「イベントニュース」を発行し、博物館の行事やイベントの広報を積極的に 行った。 (9) ホームページ ホームページの更新を多く行い、各種イベント情報や最新のニュースを提供するよう 努めた。さらに解説員ページの更新、「研究紀要」データベースの更新を行い、新たな 調査研究の積極的な情報発信を行った。 砂防関連の問い合わせについては、砂防情報センターホームページに寄せられており、 砂防情報課で随時対応した。 また、一般の方に「安政の大災害に関する資料」の提供を呼びかけるお願い文の掲載 を始めた。 (10)「 年報 第 11 号」の発行 博物館の 1 年間の活動を集約して記録した。 (11) その他の広報活動 関連博物館・資料館、学校・教育機関、報道機関に対しタイムリーな告知を行った。
7 友の会活動 (1) 立山探訪会 8 月 24 日(月)~25 日(火) 立山周辺を散策し、立山カルデラ、立山の自然、動物等について、学芸員による解 説を行った。 (2) 交流視察会 9 月 12 日(土) 大町山岳博物館、田淵行男記念館等を視察し、会員同士の交流を図った。 (3) 野外ゾーン宿泊体験 10 月 10 日(土)~11 日(日) 立山カルデラ内での宿泊体験を行うとともに、白岩砂防えん堤をはじめとする砂防施 設や立山カルデラの自然、等を視察し、立山カルデラに対する会員の理解を深めた。 (4) 友の会ホームページの開設 今年度から、友の会ホームページを開設し、利用者の便宜を図った。 (5) 友の会だより 会員あての友の会だより「たてかるの風」を発行した。 (6) その他 総会の開催、博物館グッズの販売、行事案内 等を実施した。