のほか、数百に及ぶ研究所、テクニカルセンター、工場、オフィス が集積しており、一企業が所有しているものとしては世界最大 の統合化学コンビナートです。ここはBASFの本社であり、ま た資源を効率的に活用するために生産設備や、エネルギーフ ロー、物流をうまく結びつけるフェアブントのコンセプトが最 初に生まれた拠点でもあります。
中間体 2,979 2,681 11 利息・税金・償却控除前利益(EBITDA) 5,374 3,114 73 営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) 4,208 1,953 115 特別項目控除前営業利益 4,233 2,032 108
高性能製品
高性能製品は、数多くの日用品に安定性や色彩、各用途に おける優れた特性を与えます。製品ポートフォリオには、ビ タミンや食品添加物をはじめ、医薬品/パーソナルケア/化 粧品/衛生/家庭用品向けの原料があります。このほか、製 紙業界、石油・ガス・鉱石生産、水処理の分野においてプロ セスの改善を実現する製品、また、燃料や潤滑油の効率性、 粘着材料やコーティングスの有効性、プラスチックの安定 性を向上させる製品も含まれます。 高性能製品主要データ(百万ユーロ)1 2017 2016 前期比 % 売上高 16,217 15,558 4 うち ディスパージョン & ピグメント 5,398 5,086 6 ケア・ケミカルズ 5,079 4,735 7 ニュートリション & ヘルス 1,844 1,932 (5) パフォーマンスケミカルズ 3,896 3,805 2 利息・税金・償却控除前利益(EBITDA) 2,427 2,577 (6) 営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) 1,510 1,678 (10) 特別項目控除前営業利益 1,416 1,777 (20)機能性材料
機能性材料部門では、特定のお客様や産業、特に自動車、 電気、化学、建設分野向けにシステムソリューションと革新 的な製品を一体化して提供しているほか、家電製品やスポー ツ、レジャー向けにも、多種多様な製品を提供しています。 製品ポートフォリオには、触媒、バッテリー材料、エンジニア リングプラスチック、ポリウレタンシステム、自動車用塗料、 表面処理ソリューション、コンクリート混和剤や建材製品な どが含まれます。 機能性材料主要データ(百万ユーロ) 2017 2016 前期比 % 売上高 20,745 18,732 11 うち 触媒 6,658 6,263 6 建設化学品 2,412 2,332 3 コーティングス 3,969 3,249 22 パフォーマンスマテリアルズ 7,706 6,888 12 利息・税金・償却控除前利益(EBITDA) 2,251 2,906 (23) 営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) 1,545 2,199 (30) 特別項目控除前営業利益 1,617 1,946 (17)農業関連製品
農業関連製品部門では、化学的・生物学的な作物保護、種 子処理や水管理だけでなく、栄養剤や植物ストレスの分野 においても、革新的なソリューションを提供します。 農業関連製品主要データ(百万ユーロ) 2017 2016 前期比 % 売上高 5,696 5,569 2 利息・税金・償却控除前利益(EBITDA) 1,282 1,305 (2) 営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) 1,015 1,037 (2) 特別項目控除前営業利益 1,033 1,087 (5)石油・ガス
石油・ガス部門では、欧州、北アフリカ、ロシア、南米、中東 など、原油・ガスの豊富な地域における探索・生産に重点を 置いています。ロシアのパートナーであるガスプロム社とと もに、欧州における天然ガスの輸送を積極的に手がけてい ます。 石油・ガス主要データ(百万ユーロ) 2017 2016 前期比 % 売上高 3,244 2,768 17 利息・税金・償却控除前利益(EBITDA) 2,069 1,596 30 営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) 1,043 499 109 特別項目控除前営業利益 793 517 53 当期純利益 719 362 99 * 2017年1月1日に、モノマー事業本部およびディスパージョン&ピグメント事業本部によるエレクトロニクス業界向けの活動が、グローバル・エレクトロニクスマテリアル・ビジネス・ユニットに統合され、 ディスパージョン&ピグメント事業本部の所属となりました。比較のため、影響を受ける2016年の数字に調整を加えています。本レポートについて
4
ごあいさつ5
BASF
グループ2017概要6
BASF
グループ8
アジア太平洋地域におけるBASF16
日本のBASF20
環境・安全25
事業展開29
社員と社会30
BASF
グループ10年間の業績概要35
日本の主な拠点36
本レポートについて
「BASF in Japan−Report」は、
BASFの日本での活動を経済・環境・社会という持続可能性の
3つの側面か
らまとめた簡易レポートです。年1回発行しており、本レポートの対象期間は2017年度です。また、BASF
グループ 全体の概要と業績についても記載しており、国際財務報告基準(IFRS)および該当箇所についてはドイツ商法とド イツ会計基準(GAS)の要件に準拠して作成されています。完全子会社の合弁会社の排出量、廃棄物、エネルギー・ 水使用量は、比例割当法で報告されています。一方、持分法適用会社である合弁会社の排出量、廃棄物、エネルギー・ 水使用量は、本レポートの評価の対象外としております。ただし、BASFグループとその子会社、並びにBASFが安 全管理の面で十分な権限を有する合弁事業と合弁会社の全事業所において生じた業務上の事故は、持分にかかわら ず蓄積され、すべて報告されています。従業員数は、BASFグループの連結対象会社の2017年12月31日時点の 従業員数の合計です。2018
年2
月にBASF
ジャパン株式会社 代表取締役社長 に就任いたしました石田博基です。この度初めて、「BASF
in Japan - Report 2017
」を皆様にお届けできることを 嬉しく思っております。BASF
ジャパンに 入社してからの24
年間、私は、日本をはじめドイツ、マレーシア、香港と拠 点を移し、国内外の多くのお客様と関わりながら事業運営 を行ってまいりました。今後も引き続き日本のお客様やス テークホルダーの皆様の成功に貢献していきたいと考えて おります。 さて、昨年の活動について振り返りますと、2017
年は世界 経済が堅調に成長した1
年であり、BASF
は日本市場での 業績を拡大させ、成長基盤を強化することができました。 また、顧客重視に向けた組織づくりにも取り組みました。農 薬製品の研究拠点「アグソリューションファーム成東 」を2017
年1
月に本格稼働し、果樹園芸・畑作物水稲生産者の ニーズに見合う、より充実した技術サービスの提供を開始 しました。建設化学品事業においては、2017
年4
月に子会 社の大晃商事株式会社を「ポゾリスソリューションズ株式会 社 」に再編・社名変更し、日本の建設業界独自のニーズに合 わせた技術やサービスをお客様により効率的に提供できる 体制を整えました。 日本企業との協業も重要な成長戦略です。2015
年に設立 した戸田工業株式会社との合弁会社であるBASF
戸田バッ テリーマテリアルズ合同会社は、設立以来、急成長する正極 材料市場におけるお客様ニーズへの対応に注力しています。2017
年12
月には、小野田工場の生産能力を3
倍に拡大し ました。日本での生産能力拡大により、BASF
は世界有数 の正極材料メーカーとなり、e-
モビリティ向け電池用正極 材料事業の強化に取り組んでいます。 またBASF
は、社会的責任に関するグローバルなコミット メントの一環として、日本においても地域社会への貢献活 動を行っています。6
歳から12
歳の子どもたちに化学の楽 しさを伝える「子ども実験教室 」を毎年開催し、2017
年に は250
人以上の子どもたちが参加しました。さらに2017
年8
月より、「子ども実験教室 」のオンラインプラットフォー ム「バーチャル実験教室 」の展開を日本語でも開始しまし た。また、2011
年の東日本大震災および2016
年の熊本 地震の被災地に対しては、子どもたちの教育につながる復 興支援活動に継続して取り組んでいます。私たち
BASF
ジャパンは、「We create chemistry for
a sustainable future.
(私たちは持続可能な将来のため に、化学でいい関係をつくります)」という企業目的のもと、 お客様やステークホルダーにとって価値あるパートナーとな り、いかなる環境下においても、日本のお客様とともにさら に成長していくことを目指します。 社員一人ひとりが主体性を持ってBASF
グループとお客様 との間の垣根を無くし、双方の強みを結合させることによ り、お客様の国内外での成功に貢献していきたいと考えて います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。BASF
ジャパン株式会社 代表取締役社長 石田 博基4 1 2 3 2016: 4.1 4.24.3 4.4 4.5
Business
performance
€67,176 million
€59,852 million
業績 2017 2016 前期比 % 売上高 百万ユーロ 64,475 57,550 12.0 利息・税金・償却・特別項目控除前利益 百万ユーロ 12,527 10,327 21.3 利息・税金・償却控除前利益(EBITDA) 百万ユーロ 12,724 10,526 20.9 減価償却費1 百万ユーロ 4,202 4,251 (1.2) 営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) 百万ユーロ 8,522 6,275 35.8 特別項目 百万ユーロ 194 (34) . 特別項目控除前営業利益 百万ユーロ 8,328 6,309 32.0 金融収支 百万ユーロ (722) (880) 18.0 税引前及び少数株主持分控除前利益 百万ユーロ 7,800 5,395 44.6 当期純利益 百万ユーロ 6,078 4,056 49.9 資本コスト控除後営業利益 百万ユーロ 2,727 1,136 140.1 1株当たり当期純利益 ユーロ 6.62 4.42 49.8 調整後1株当たり当期純利益 ユーロ 6.44 4.83 33.3 1株当たり配当金 ユーロ 3.10 3.00 3.3 研究開発費 百万ユーロ 1,888 1,863 1.3 人件費 百万ユーロ 10,610 10,165 4.4 従業員数 115,490 113,830 1.5 資産 百万ユーロ 78,768 76,496 3.0 投資2 百万ユーロ 4,364 7,258 (39.9) 自己資本比率 % 44.1 42.6 – 総資産利益率(ROA) % 10.8 8.2 –株主資本利益率(ROE after tax) % 18.9 13.3 –
純負債 百万ユーロ 11,485 14,401 (20.2) 営業活動によるキャッシュフロー 百万ユーロ 8,785 7,717 13.8 フリーキャッシュフロー 百万ユーロ 4,789 3,572 34.1 1 無形資産の償却、有形固定資産の減価償却、減損処理、減損の戻入れ 2 無形資産および有形固定資産の追加(買収を含む)
2017
年の付加価値3 付加価値の創出(百万ユーロ) 2017 2016 総収入 67,176 59,852 1 原材料費および商品原価 (29,224) (25,450) 2 サービス購入、エネルギーコストおよびその他の経費 (14,520) (13,658) 3 減価償却費 (4,202) (4,251) 4 付加価値 19,230 16,493 付加価値の利用 2017 2016 4.1 従業員 55.2% 61.6% 4.2 政府 8.9% 8.6% 4.3 債権者 2.9% 4.0% 4.4 少数株主持分 1.4% 1.2% 4.5 株主(配当金および内部留保) 31.6% 24.6% 3 付加価値は企業の総収入から商品・サービスの購入費および減価償却費を差し引くことによって導き出されま す。総収入には、売上高、その他の営業収入、受取利息、株式保有から得た純利益が含まれます。付加価値の データをみると、BASFグループが個人および公的機関双方の収入に貢献し、また付加価値がすべてのステー クホルダーに分散して還元されていることがわかります。 総収入 671億7,600万ユーロ 2016年: 598億5,200万ユーロ研究開発費 百万ユーロ 1,888 1,863 1.3 研究開発にかかわる従業員数(12月31日時点) 10,110 9,966 1.4 社員と社会 2017 2016 前期比 % 社員 従業員数(12月31日時点) 115,490 113,830 1.5 研修生/実習生数(12月31日時点) 3,103 3,120 (0.5) 人件費 百万ユーロ 10,610 10,165 4.4 社会 寄付金および助成金 百万ユーロ 56.0 47.0 19.1 環境・健康・安全 2017 2016 前期比 % 健康・安全 環境に重大な影響を与えた輸送事故 0 0 0 プロセス安全に関連する事故 100万労働時間当たり 2.0 2.0 0 休業災害発生数4 100万労働時間当たり 1.4 1.5 (6.6) 健康度指標 0.97 0.96 1.0 環境 一次エネルギー使用量5 百万MWh 57.3 57.4 (0.2) 生産プロセスにおけるエネルギー効率 キログラム(販売製品)/MWh 625 617 1.3 総取水量 百万立方メートル 1,816 1,649 10.1 製造用に使用した飲用水の量 百万立方メートル 20.3 20.7 (1.9) 河川への有機物排出量6 千トン 14.1 15.9 (11.3) 河川への窒素排出量6 千トン 2.8 2.9 (3.4) 河川への重金属排出量6 トン 24.8 23.2 6.9 温室効果ガス排出量4 CO2換算(百万トン) 22.6 22.0 2.7 排ガス量(大気汚染物質)6 千トン 25.7 26.0 (1.2) 廃棄物排出量 百万トン 2.12 2.10 1.0 環境保全施設の運用経費 百万ユーロ 1,024 1,011 1.3 環境保全投資 百万ユーロ 234 206 3.6 4 2016年の数字は修正データに基づいて調整を加えています。 5 BASFのプラントにおける一次エネルギー使用量に加え、生産プロセスのエネルギー需要を供給するサプライヤーがプラントで使用するエネルギー量を加算。 6 石油とガスの生産における排出は除く。 バリューチェーン全体の監査 2017 2016 前期比 % サプライヤー 原材料サプライヤーの持続可能性に関する立入監査の回数 120 104 15.4 レスポンシブル・ケアマネジメントシステム 環境・安全監査の回数 109 121 (9.9) 直前通知監査の回数 63 37 70.2 労働医療・健康保護監査、健康度管理訪問の回数 44 30 –
BASF
は持続可能な将来のために、化学でいい関係をつ くります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責 任を同時に実現しています。BASF
では、約11万5,000
人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国 においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製 品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農 業関連製品、石油・ガスの5つの事業部門から成ります。BASF
グループの組織 ■5
つの事業部門に属する13
の事業本部 ■ 地域統括本部、ファンクショナル・ユニット、コーポレー ト・ユニットおよびリサーチ・ユニットがBASF
のビジ ネスをサポート13
の事業本部は、そのビジネスモデルによって5
つの事業 部門にグループ化されています。また、事業本部は経営責任 を負い、セクターもしくは製品に応じて細分化されています。 さらに、事業本部は、計55
のグローバルおよび地域ごとの ビジネス・ユニットを管理し、86
のストラテジック・ビジネス・ ユニットのための戦略を策定しています。 地域統括本部は各地域のインフラを最適化する責任を負って おり、潜在的な需要が見込まれる市場の開拓を担っていま す。財務報告のため、欧州、北米、アジア太平洋、および南 米・アフリカ・中東の4
つの地域統括本部が設けられています。 また、8
つのファンクショナル・ユニットと7
つのコーポレート・ユ ニットがBASF
グループの事業活動を支えており、財務、IR
、 コミュニケーション、人事、エンジニアリング、拠点管理、環境保 護、衛生・安全などの分野における業務を遂行しています。全 世界の研究ユニットで研究開発に従事している従業員数は約10,000
人で、BASF
のイノベーション能力と競争力を支えて います。事業プロセスは事業本部とファンクショナル・ユニット が共同で責任を負います。原材料やサービスの調達、生産、お よび顧客への配送まで、互いに密接に連携を取り合いながら 遂行しています。 拠点およびフェアブント ■ インテリジェント・プラント・ネットワークをもつ6
カ所 のフェアブント拠点 ■ さらに世界各国の347
カ所に生産拠点 ■ グローバルな技術とノウハウ・フェアブントBASF
は世界80
カ国以上でグループ会社を有しています。 また、全世界に6
カ所のフェアブント拠点(統合生産拠点) と347
カ所の生産拠点を展開しています。ドイツ・ルート ヴィッヒスハーフェンのフェアブント拠点は一企業が所有す るものとしては世界最大の統合化学コンビナートです。フェ アブントのコンセプトはここで最初に生まれ、継続的な最適 化がなされた後、他の拠点でも実践されてきました。 フェアブント(Verbund
)とは「統合・つながり」を意味する ドイツ語で、フェアブントシステムはBASF
の大きな強みの ひとつです。これにより資源を効率的に活用し、ワンカンパ ニーとしての付加価値を創出します。生産フェアブントとは、 廃熱を他のプラントでエネルギーとして使用したり、排出さ れた副産物を他のプラントで原料として再利用したりするな ど、生産とエネルギー需要をうまく結び付けるものです。こ れにより、原材料とエネルギーの効率的な使用のみならず、 排出物の削減、物流コストの低減が可能になり、シナジー 効果が発揮されます。 また、フェアブントのコンセプトは生 産にとどまらず、技 術 や知識の共有、社員間、顧客、ビジネスパートナーとの関わ りにおいても活用されており、専門的な知識はグローバルな 研究プラットフォームの中で蓄積されています。 調達および販売市場 ■ 約130,000
社の顧客企業/幅広い顧客ポートフォリオ ■70,000
社以上のサプライヤーBASF
は、世界のほぼすべての国々において、様々なセク ターの顧客企業約130,000
社に対して製品およびサービ スの提供を行っています。BASF
の顧客ポートフォリオは、 大手の国際的な企業から中規模の企業、そして一般消費者 にいたるまで、幅広いものとなっています。 また、BASF
は世界各国の様々なセクターの70,000
社以 上のサプライヤーとの取引があります。サプライヤーはBASF
に対して重要な原材料や化学品、投資財や消費財を供給 し、また幅広いサービスを提供しています。BASF
にとって 重要な原材料としては、ナフサ、天然ガス、メタノール、アン モニア、ベンゼンなどが挙げられます。 事業環境および競争環境BASF
はグローバルに事業を展開している企業です。これ はすなわち、国、地域、および世界的な規模での様々な条 件に従うことを意味します。これには以下のような要素が挙 げられます: −世界経済環境 −法的・政治的な制約(EU
規制など) −NAFTA
(北米自由貿易協定)などの貿易協定 −環境協定(EU
の排出量取引制度など) −社会的側面(国連の世界人権宣言など)BASF
は、活動中の事業分野の約75%
で、上位3
位以内の マーケットポジションを維持しています。世界規模の重要な 競合他社にはアクゾノーベル、クラリアント、コベストロ、ダ ウ・デュポン、DSM
、エボニック、台湾プラスチック、ハンツ マン、SABIC
、中国石油化工集団、ソルベーなどがあり、地 域レベルでの競合他社はさらに数百社に及びます。今後は、 特にアジアや中東の競合他社が従来以上に重要な地位を占 めると予測しています。 会社の法的構造BASF SE
は上場親会社として、中核の役割を果たしてい ます。同社は、BASF
グループに属する会社の株式を直接 または間接的に保有する最大の事業会社です。グループ企 業の多くは、広範囲にわたるBASF
の事業を担っています。BASF
グループの連結決算書類上は、BASF SE
を含む286
社が全部連結、8
社が比例連結として処理されており、35
社が持分法適用会社となっています。企業戦略「We create chemistry(私たちは化学でい い関係をつくります)」のもと、果敢な目標を設定していま す。持続可能な将来に貢献したいとの思いが企業目的であ る「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係を つくります」に込められています。
2050
年には世界の人口は約100
億人以上に上るといわれ ています。世界の人口と需要が増え続ける一方で、地球の資 源には限りがあります。この人口増加は地球規模の大きな 課題である反面、特に化学業界にさまざまな機会をもたら すと考えています。 私たちの目的 ■ 私たちは持続可能な将来のために、 化学でいい関係をつくります。 私たちは、お客様や社会の課題を化学によって生まれるい い関係を通じて解決するとともに、限りある資源を最大限 に有効活用します。そうすることで、すべての人々がより豊 かな生活を享受することのできる、持続可能な未来の実現 に貢献していきます。 私たちはBASF
の企業目的を次のようなかたちで達成して いきます。 − 責任ある資源利用と生産を行います − 公正かつ信頼のおけるパートナーとして行動します −さまざまな創造力をつなぎ合わせ、市場のニーズに最も 適したソリューションを提供します これこそが、
BASF
の考える「成功」です。BASF
は世界の総合化学会社として、特に次の3
つの分野に おいて重要な貢献ができると考えています。 − 資源、環境、気候 − 食品と栄養 − 生活の質 そのために、私たちは4
つの戦略方針に則って行動していきます。 私たちの戦略方針 ワンカンパニーとしての付加価値を創出 前述のフェアブント は、業界でも類を見ないBASF
独自のコンセプトです。この洗 練された有益なコンセプトは、生産フェアブントのみならず、技 術フェアブント、ノウハウ・フェアブントにまで広がり、世界中の 顧客産業においても拡大し続けていきます。私たちはこうして強 みを結集し、ワンカンパニーとしての付加価値を創出しています。 顧客のさらなる成功のために革新BASF
は、これまで以 上に顧客のニーズに事業を集中させ、革新的で持続可能な ソリューションで顧客の成功に貢献することを目指していま す。顧客や研究機関との密接なパートナーシップにより、化 学、生物学、物理、素材科学、エンジニアリングにおける専 門的技術をカスタマイズされた製品、高機能材料、システム・ ソリューションそしてプロセスや技術と結び付けています。 持続可能なソリューションを促進 サステナビリティは、今 後新しいビジネスチャンスの出発点として、ますます重要性 が高まっていくことでしょう。だからこそ、BASF
はサステナ ビリティとイノベーションを利益ある成長のための原動力と して大切にしています。 ベストチームを編成 世界中の信頼し合える優秀な社員の 存在は、持続可能な将来へ貢献するための鍵となります。 ベストチームを編成するため、私たちは、卓越した労働条件 だけではなく、相互信頼と尊敬、最高のパフォーマンスへの あくなき挑戦を基とした巻き込み型(インクルーシブ)リー ダーシップに力を入れています。 私たちのバリューBASF
の戦略を成功に導くには、私たちがどのように行動す るかが重要です。バリューは、私たちの社会やパートナーとの 関わり方を示しています。Creative
(創造性) 革新的で持続可能なソリューション を見出すために、私たちには大胆なアイデアを追求する信 念があります。多くの異なる分野のノウハウをまとめ、創造 性に富み付加価値のあるソリューションを創出するパートナー シップを築きます。また、製品やサービス、ソリューションの 向上に絶えず努力します。Open
(オープン) 私たちは人や意見、経験などの多様性 に価値を見出します。これこそが、私たちが誠実さと敬意、 相互信頼に基づく対話を促進する理由です。Responsible
(責任) 私たちは社会の一員として責任あ る行動を取り、コンプライアンス基準に厳格に従います。そし て、私たちはいかなる場合でも安全に対して決して妥協しま せん。Entrepreneurial
(起業家精神) 私たちは皆、BASF
の成功のために個人、そしてチームとして貢献します。BASF
は、市場ニーズを顧客のためのソリューションへと転換しま す。私たちは、仕事に対し主体性を持ってアカウンタビリティ (説明責任)を果たしています。 私たちの注力分野 ■ 私たちはバリューチェーンに沿って注力分野ごとに目 標を設定しています。 サステナビリティは企業が長期的に成功を収めていく上で 重要な要素となります。したがって、私たちの企業戦略にも サステナビリティの考え方が組み込まれています。自分たち が取るべき行動を体系的に策定し、バリューチェーン上の拡 大する課題に対応すべく、注力分野を規定しています。 −責任ある調達 −人と環境にとって安全な生産 −効率的な生産 −すべての人を尊重し、公平に扱う −持続可能な製品とソリューションの推進目標
「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつく ります」という企業目的の実現に向けて、BASF
はバリュー チェーン全体にわたり意欲的な目標を掲げています。収益 面での成長と社会・環境面での責任ある行動の実践を目指 し、企業として大きく貢献することができる課題に特に注力 しています。 バリューチェーンにおける目標領域 サプライヤー BASF 顧客 調達 成長・収益性、従業員、生産、製品安全、 エネルギー保全・気候変動防止、水 製品・ソリューション 調達 2020年目標 2017年末 BASF独自のリスクベース手法による重要サプライヤー1へのサステナビリティ・パフォーマンス・アセスメント、 および改善点に関する行動計画の策定 70% 56% 1 サプライヤーに対する評価は、それぞれのポートフォリオの範囲や規模に起因するリスクに従って行います。リスクマトリックスおよび購入者の評価によって特定された場合は、サス テナビリティに関する潜在リスクが高いサプライヤーと位置付けています。サプライヤーの評価には、持続可能なサプライチェーンの実現を目的とした化学企業の共同イニシアチブである「Together for Sustainability(TfS)」などの情報も活用しています。
成長・収益性
2015
年に策定したとおり、今後の目標として、BASF
は、 全世界の化学生産平均(医薬品を除く。2017
年:3.5%
、2015
年からの平均変化率:3.5%
)をやや上回る売上高成 長率と大幅に上回る利息・税金・償却控除前利益(EBITDA
) を実現することを目指します。また資本コストを大きく超え るプレミアムの確保に向けた取り組みを進めます。さらに、 高水準のフリーキャッシュフローを毎年実現し、配当につい ても増配か少なくとも前年と同水準を維持します。 2017 2016年からの 変化率 2015平均変化率年からの 売上高(億ユーロ) €645 12.0% 3.7%2 EBITDA(億ユーロ) €127 20.9% 13.1%2 1株当たり配当金 €3.00 €0.10 資本コストに対する プレミアム(億ユーロ) €27 フリーキャッシュ フロー(億ユーロ) €48 2 2015年基準:ガスプロム社に譲渡した事業は除外 従業員 2021年目標 2017年末 管理職に占める女性比率 22–24% 20.5% 長期目標 上級管理職3の国際比率 ドイツ人以外の上級管理職の比率の増加(基準:2003年、30%) 38.9% 海外勤務経験のある上級管理職 海外勤務経験のある上級管理職の比率を80%以上へ 84.6% 人材開発 BASFグループ共通のフレームワークを活用し、社員と育成責任を持つ リーダーが主体的に人材開発に取り組む 全世界でプロジェクトを実行 3 「上級管理職 」とは、管理職レベル1から4までの管理職を指す(レベル1は取締役に該当)。さらに、特別な専門知識を有する一般従業員にも上級管理職相当の地位が認められる。生産 2025年目標 2017年末 全世界での100万労働時間当たりの休業災害発生数の削減 ≤0.5 1.4 全世界での100万労働時間当たりのプロセス安全関連事故発生数の削減 ≤0.5 2.0 年間目標 健康度指標 >0.9 0.97 製品安全 2020年目標 2017年末 BASFが世界中で年間1トン以上販売した全製品についてのリスクアセスメント >99% 76.2% エネルギーおよび気候保全 2020年目標 2017年末 すべての重要拠点4にエネルギー管理システム認証(ISO50001)を導入することによる 一次エネルギーの需要管理 90% 54.3% 販売製品1トン当たりの温室効果ガスの排出量削減(2002年を基準。ただし石油・ガス製品は除く) (40%) (35.5%) 4重要拠点は一次エネルギーの使用量と当該地域のエネルギー価格を基準に選定。 水 2025年目標 2017年末 水ストレスエリアの全製造工場およびすべてのフェアブント拠点における持続可能な水管理の導入(石油・ ガス関連工場は除く) 100% 45.2% 製品およびソリューション 2020年目標 2017年末 持続可能な発展に特に大きく貢献する製品の売上高比率の拡大(Accelerators) 28% 27.3%
サンパウロ ガイスマー フリーポート フローハムパーク
各地域における
BASF
2017
年売上高:
644
億
7,500
万ユーロ
2017
年営業利益(
EBIT
、利息・税金控除前利益)
:
85
億
2,200
万ユーロ
北 米 地 域15,937
売上高(百万ユーロ)11,236
営業利益(1 EBIT、 利息・税金控除前利益) (百万ユーロ)18,295
従業員2(人) 南米・アフリカ・ 中東 地 域4,102
売上高(百万ユーロ)1335
営業利益(1 EBIT、 利息・税金控除前利益) (百万ユーロ)7,286
従業員2(人) ■各地域における本社 ■主な生産拠点 ■フェアブント拠点(統合生産拠点) ■主な研究開発拠点 1 2017年、会社所在地別売上高 2 2017年末時点香港 クアンタン ルートヴィッヒスハーフェン アントワープ 南京 欧 州 地 域
30,778
売上高(百万ユーロ)14,742
営業利益(1 EBIT、 利息・税金控除前利益) (百万ユーロ)71,653
従業員(人)2 アジア太平洋 地 域13,658
売上高(百万ユーロ)12,209
営業利益(1 EBIT、 利息・税金控除前利益) (百万ユーロ)18,256
従業員(人)2資本市場における
BASF
の活動
BASFの2017年末時点での株価は91.74ユーロとなり、
前年比で3.9%の上昇となりました。BASF
は積極的な 配当方針を堅持し、前年比3.3%の増配となる1株当た り3.10ユーロの配当金を支払いました。BASFの財務状 況は堅固で、信用格付も良好です。BASF
の株価の状況 ■BASF
の株価は2017
年に3.9%
上昇 ■ 長期的にもベンチマーク指標を大幅に上回る状況が 継続2017
年末時点のBASF
の株価は91.74
ユーロで、これは 年初来高値を記録した2016
年末時点と比較しても3.9%
の上昇となりました。配当金が再投資されたと仮定すると、BASF
の株式の価値は2017
年の1
年間で7.4%
増加した ことになります。ドイツ株式市場のベンチマーク指標であるDAX 30
は2017
年に12.5%
の上昇、欧州株式市場のベ ンチマーク指標であるEURO STOXX 50
は9.2%
の上 昇 を 記 録しています。化 学 業 界 のグローバル指 標 であるMSCI World Chemicals
は23.6%
の上昇でした。BASF
の株価は2017
年に過去最高値となる97.46
ユーロ を記録しました。10
年の長期的なスパンでみても、BASF
の株価はこれらの指標を大きく上回る数字を記録していま す。たとえば、2007
年末にBASF
の株式を1,000
ユーロ 分購入した投資家が、配当金をBASF
の株式の購入に再 投資した場合、その資産価値は2017
年末の時点で2,676
ユーロにまで増大していることになります。これを1
年当たり の増加率に置き換えると10.3%
となり、BASF
の株式はDAX 30
(4.8%
)、EURO STOXX 50
(0.8%
)、MSCI
World Chemicals
(6.8%
)といった指標をすべて上回っ ています。 BASFの株式と各種指標との長期的比較 (配当金を再投資した場合の年平均増加率) 2012∼2017年 8.9% 11.1% 8.8% 12.2% 2007∼2017年 10.3% 4.8% 0.8% 6.8%BASF株式 DAX 30 EURO STOXX 50 MSCI World Chemicals
主要指標におけるBASFの株式の構成比率(2017年12月31日時点)
DAX 30 8.1%
EURO STOXX 50 3.5%
MSCI World Chemicals 8.6%
BASF株式の投資価値:2017年における変動
(配当金は再投資されたと仮定し、指標化)
BASF株式(上昇率7.4%) DAX 30 (上昇率12.5%) EURO STOXX 50 (上昇率9.2%) MSCI World Chemicals (上昇率23.6%)
12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月 90 100 120 130 110 90 100 120 130 110
1株当たり3.10ユーロの配当金
2017
年の1
株当たり配当金は3.10
ユーロでした。BASF
は意欲的な配当方針を堅持し、合計約28
億ユーロの配当 金を株主に還元しました。2017
年末時点の株価をベース とすると、BASF
の株式の配当利回りは3.4%
という高い 数字になります。BASF
はDAX 30
の中でも最も配当利回 りの高い15
社からなるDivDAX
株式指標の構成銘柄のひ とつとなっています。BASF
では、配当金を毎年増配、もし くは最低でも前年度と同水準に維持することを目指してい ます。 1株当たり配当金(ユーロ) 2017 2014 2015 2016 2012 2013 2011 2010 2009 2008 1.95 1.70 2.20 2.60 2.70 2.80 2.50 2.90 3.00 3.10 国際的な株主構成BASF
の株主の総数は50
万人を上回っており、高い浮動 株比率を持つ株式公開企業としては最も規模の大きな企業 のひとつです。2017
年末に実施された株主構成の分析に よると、株式資本の20%
を米国およびカナダの機関投資 家が占めており、地域別ではここが最大のグループとなって います。ドイツの機関投資家は11%
、英国およびアイルラ ンドの株主も12%
となっています。その他の欧州各国の機 関投資家の合計は17%
でした。個人投資家はBASF
の株 式資本の約29%
を占めており、そのほとんどがドイツ在住 です。これにより、BASF
はDAX 30
の企業の中でも個人 投資家比率が最も高い企業のひとつとなっています。 株主構造(地域別) 1 2 3 4 5 6 1 ドイツ 40% 2 米国およびカナダ 20% 3 英国およびアイルランド 12% 4 その他欧州 17% 5 その他地域 5% 6 不明 6% 従業員持株制度BASF
では多くの国において従業員持株制度を導入してお り、社員は株主となることができます。2017
年には、2
万3,700
人の社員がBASF
の株式を購入し、その投資額は合 計で6,300
万ユーロに達しました(2016
年は2
万4,000
人 が5,900
万ユーロを投資)。アジア太平洋地域の概観
経済2017
年の売上高を顧客所在地別にみると、アジア太平洋地 域における売上高は前年比18
%増の143
億4,300
万ユーロ でした(2016
年:121
億6,500
万ユーロ)。 すべての事業部門において成長しました。売上高の増加は、販 売価格の上昇、および販売量の増加によるものです。また、為 替によるマイナス効果がみられましたが、製品ポートフォリオ 関連の施策による売上高への大きな影響はみられませんで した。 アジア太平洋地域のEBIT
は22
億900
万ユーロで、101
%の 成長となりました。これは主に、すべての事業部門で販売量と 利益率が増加したことによるものです。中でも特に化学品部門 が大きく貢献しました。BASF
は、アジア太平洋地域における地域戦略の一環として、 売上高に占める現地生産比率をさらに高めていきたいと考え ています。2017
年もこの目標に向けてさらに一歩前進するこ とができました。その一例として、2017
年3
月にインド・チェ ンナイで排ガス触媒の新規生産拠点が操業を開始したことが 挙げられます。また中国・上海には2017
年11
月に化学触媒 の大型工場を開設しています。2018
年も引き続きこの目標 に向けて努力を続けていきます。 また、インド・ムンバイでは、新たなイノベーション・キャンパス が始動しました。ここでは作物保護や特殊化学品の研究に特 に力を入れています。ムンバイのイノベーション・キャンパスは、BASF
がこれまでに南アジアで行ってきた研究開発投資の中 で最大規模のものです。 生産施設および研究部門への投資は、BASF
のアジア地域 内のお客様のみならず、この成長地域に進出している世界各 国のお客様に対する製品の供給につながるものです。 BASFのアジア太平洋地域における売上高(10億ユーロ) (顧客所在地別) 2017 14.3 2016 12.2 2015 12.3 BASFのアジア太平洋地域における営業利益(EBIT、利息・税金控除前利益) (百万ユーロ)(会社所在地別) 2017 2,209 2016 1,098 2015 445 環境 原材料調達から自社の事業活動、お客様に提供するソリュー ションに至るまで、BASF
はバリューチェーン全体を通じて アジア太平洋における環境課題の解決に取り組んでいます。 例えば原材料のレベルでは、アルケマ社、Jayant Agro
社、 非政府組織であるソリダリダードとともに、持続可能なひま し油のサプライチェーンの確立を目的とした共同イニシアチ ブを創設し、2017
年も継続して活動を行いました。「ひまし 油持続可能性イニシアチブ_プラガティ」と名付けられたこ のプロジェクトは、インドにおけるひまし油生産の効率化と 環境影響の抑制を支援することを通じて、ひまし油生産農家 およびその従業員の経済状態を改善することを目指してい ます。 また、アジア太平洋地域全域において、エネルギーと水の利 用効率、および廃棄物管理の改善に向けた数多くの取り組 みを各拠点で実施しました。リサイクル率や冷却水の再使用 率の向上への取り組みもその一例です。BASF
は2017
年、お客様の環境目標達成を支援すること を目的とした幅広いソリューションを導入しました。その一例 として、屋内の空気環境を向上させるため、揮発性有機化合 物のレベルを非常に低く抑えた内装塗料用の次世代ディス パージョンのAcronal
®ECO 7653
を発売したほか、屋内 の空気からホルムアルデヒドを素早く除去できる新たな触媒、Formaldpure™
も発売しました。 社員と社会2017
年末時点でのアジア太平洋地域におけるBASF
の従 業員数は18,256
人(2016
年末は18,156
人)で、このう ち女性の比率は25.9
%です(2016
年末は26.6
%)。また、2017
年 のアジア太 平 洋 地 域 における 新 規 採 用 者 数 は2,141
人で、このうち女性の比率は24.9
%です(2016
年 は新規採用者数1,733
人のうち32.1
%が女性)。 従業員数(12月末現在) 2017 18,256 25.9% 74.1% 2016 18,156 26.6% 73.4% 2015 17,562 26.2% 73.8% ■■合計 ■女性比率 新規採用者数(12月末現在) 2017 2,141 24.9% 75.1% 2016 1,733 32.1% 67.9% 2015 1,861 25.1% 74.9% ■■合計 ■女性比率BASF
では、社員一人ひとりが最も効率的に仕事ができるよ うな枠組みづくりに継続的に取り組んでいます。そのための システムの導入を20
年以上前から開始しており、現在では アジア太平洋地域全体で採用されています。BASFはアジア太平洋地域での成長をこのまま持続してい
くことができますか?2017
年、BASF
はアジア地域内のすべての市場や事業部 門において、売上・利益ともに大幅な成長を達成することが できました。化学品の生産と消費において、アジア太平洋地 域は今後も世界最大の市場であり続けるでしょう。しかしな がら、市場の変動や顧客ニーズのめまぐるしい変化、厳格な 規制、エネルギーや資源の不足といった大きな課題も抱え ています。 そのため、BASF
は世界的な企業買収と地域内の企業買収 によって製品ポートフォリオを拡大していくとともに、中国、 インド、マレーシア、タイといった新興市場における生産ネッ トワークのさらなる拡張にも取り組んでいます。2018
年か ら2022
年までの約27
億ユーロの投資計画では、BASF
が技術面での先進性と競争優位性を確保しており、なおか つ平均以上の市場成長が見込まれている分野に注力します。BASF
はこれまで通り、売上高に占める現地生産比率の拡 大を目標として掲げていきます。これにより、地域内のお客 様に対してより迅速に、そしてより柔軟に対応していくこと が可能になるからです。BASFはアジア太平洋地域におけるイノベーションをどの
ように支えていきますか?BASF
では、アジア太平洋地域内のお客様がグローバル市 場における競争に参入し、そこでの地歩を確立するための支 援をしたいと考えています。そのためにはイノベーションが鍵 となります。バリューチェーンを構成するお客様やパートナー との協業を通じてイノベーションを推し進め、バリューチェー ン全体でサステナビリティ目標を達成するための新たなソ リューションを実現していきます。 お客様と市場のニーズを早い段階で統合することでイノベー ションを加速させることを狙いとして、BASF
はこの5
年間 にわたり、アジア太平洋地域における研究開発機能の拡充 に継続的に取り組んできました。2017
年には、インド・ムン バイに2
つ目となる「イノベーション・キャンパス・アジア・パ シフィック」を開設しました。また、新しいバッテリー材料研 究所と自動車アプリケーションセンターの開設を含む、上海 のイノベーション・キャンパスの拡張も実施しました。さらに、 アジア太平洋 地 域におけるポスドクセンターであるアジア・ オープンリサーチ・ネットワーク(NAO
)の規模を拡大し、 提携大学や研究分野を大幅に拡張させました。これらのイノ ベーションハブにおいて、BASF
は、アジア太平洋地域内の お客様や研究開発コミュニティと密接に協業していくことに より、新たな需要を正確に読み取り、お客様のニーズに寄り 添ったソリューションを生み出すための研究を推進していく ことが可能になります。 BASF取締役 サンジブ・ガンジー アジア太平洋地域における今後の機会についてどう考えて いますか? アジア太平洋地域は、都市化や、安全で持続可能な食料の 供給、増大するエネルギー需要といった、グローバルなメガ トレンドが最も顕著に現れている地域です。BASF
では、エ ネルギー効率の高い自動車や手頃な価格の集合住宅、高度 な医薬品、持続可能な包装材、省資源型農業の実現といっ た革新的な事業分野に特に力を入れています。BASF
はこ れらの市場において、サステナビリティの実現に向けたお客 様の取り組みを、ソリューションの提供を通じて支援してい きます。 日本におけるBASFの計画はどのようなものでしょうか? 私たちは、日本の企業と力を合わせて、日本におけるイノベー ションの実現に取り組んでいきます。また同時に、日本のイノ ベーション、特にお客様のサステナビリティ目標の達成につな がるようなイノベーションを世界に広げていくことも目指して います。日本は工業デザインの分野で非常に高い能力を有し ており、これはBASF
が強力なパートナーとしてお役に立て る分野でもあります。BASF
が日本で特に力を入れている市場は、自動車業界で す。たとえばe-
モビリティの分野では、自動車設計やバッテ リー材料の領域で投資を行っており、BASF
戸田バッテリー マテリアルズにおける生産能力の拡大もその一環です。さら に、日本の自動車業界に対する貢献を通じて、ASEAN
やイ ンドなど海外に進出している日系企業との協業にも取り組ん でいます。イノベーション
化学におけるイノベーションは、経済や社会の発展、環境 問題の改善に資する力があり、急速な都市化に伴って人口 が増加し続けるアジア太平洋地域の人々のニーズを満たす 上で、重要な役割を担っています。BASF
は、研究開発機 能を継続的に拡充することによって、このダイナミックに 変化する地域のイノベーションを推進していきます。将来 的には、BASF
の研究開発活動の約4分の1をアジア太平 洋地域で行う予定です。 アジア太平洋地域における研究開発機能の拡充 ■ インド・ムンバイに「イノベーション・キャンパス・アジア・パ シフィック」を開設 ■2018
年に「自動車アプリケーションセンター・アジア・ パシフィック」を新規開設予定BASF
はアジア太平洋地域における研究開発拠点の拡充 に継続的に取り組み、初期の段階から、お客様と市場の ニーズを統合することによってイノベーションを推進してきま した。中国、インド、日本、韓国に主要な研究開発拠点を展 開しており、2017
年末時点で約1,160
人の社員が研究開 発部門に所属しています(2016
年は1,100
人)。BASF
は中国・上 海とインド・ムンバイにイノベーション・ キャンパスを開設しています。これは、研究開発部門や事業 ユニット、生産ユニットなどのすべての関係部門を一つの統 合拠点に集約させるという、アジア太平洋地域独自の取り 組みです。イノベーション・キャンパスは、BASF
のグローバ ルなノウハウ・フェアブントを構成する重要な要素であり、 グローバル規模から、地域、国ごとの規模に至る幅広い研 究開発プロジェクトを実行しています。 イノベーション・キャンパス上海は、中国・上海のBASF
上 海浦東(プドン)イノベーションパーク内に2012
年に開設さ れ、2015
年にはその規模を拡張しています。2017
年7
月 には、電池材料市場や急速に成長を続ける中国の電気自動 車ニーズに対応するため、新しいバッテリー材料研究所が開 設されました。さらに、自動車アプリケーションセンターと プロセス触媒研究開発センターが入る新たな研究開発棟の 建 設 も2017
年 に 開 始しています。この 研 究 開 発 棟 は、2018
年末までに稼働する予定です。イノベーション・キャン パス上海は、「先進材料&
システムリサーチ」のグローバル 本部であり、先進材料、ケミカルプロセス工学、環境触媒の 各分野において広範囲にわたる研究が行われています。各 事業の技術開発機能だけでなく、アジアパシフィックデザイ ンセンターの持つ工業デザインの知見も組み合わせること で、イノベーション・キャンパス上海は、ほぼすべての主要産 業のイノベーションニーズに対応しています。 また2017
年には、イノベーション・キャンパス・ムンバイも 開設しました。同キャンパスは、作物保護と特殊化学品に焦 点を当てた補完的な研究を行っています。ここには、化学合 成や応用およびプロセス開発、さらには解析を行うための 最先端の研究施設もあります。イノベーション・キャンパス・ ムンバイは、ナビムンバイのターネーサイト内に位置し、事 務所棟や生産プラントに隣接しており、新規と既存の研究 開発活動のすべてを集約しています。 アジア太平洋地域全域においては、専門的な分野に特化し たBASF
の研究開発センターが、域内の資源効率や、食品 と栄養、生活の質などのさまざまな課題の克服に寄与する 革新的なソリューションの開発に取り組んでいます。尼崎研 究開発センターでは、バッテリーの性能向上につながる革新 的な材料の開発を専門分野としており、その他にもエレクト ロニクス、顔料、プラスチック添加剤、包装材料、粘着材料 などの分野の研究開発活動も行っています。水原(スウォン) の研究開発センターでは、韓国国内およびアジア太平洋地 域内の主要顧客との密接な協働により、エレクトロニクス材 料の開発に取り組んでいます。 2017年3月にオープンしたイノベーション・キャンパス・ムンバイ BASF尼崎研究開発センターバッテリー材料研究所で働く研究者たち産学共同のオープンイノベーション ■ アジア・オープンリサーチ・ネットワーク(
NAO
)が対象 分野と学術パートナーを拡大 ■ 上海でイノベーション・ラウンドテーブルを主催BASF
は、世界各国の学術界および産業界のパートナーと の密接な連携を通じたオープンイノベーションを重視してい ます。全世界で約600
の大学、研究機関、一般企業パート ナーとのネットワークを構築しており、これがBASF
のグロー バルなノウハウ・フェアブントの主軸となっています。 アジア太平洋地域では、BASF
と地域内の主要大学および 研究機関が運営する共同プラットフォームとして、アジア・オー プンリサーチ・ネットワーク(Network for Asian Open
Research/NAO
、旧称は先進材料オープンリサーチネット ワーク)が2014
年から活動を開始しています。2017
年12
月には大学パートナーと研究分野を幅広く拡大しました。現 在は、中国、日本、韓国内の10
パートナーで構成され、コラ ボレーション分野の拡大により、BASF
の3
つのテクノロジー プラットフォームである「先進材料&
システムリサーチ」、「バ イオサイエンスリサー チ」、「プロセスリサー チ&
ケミカルエ ンジニアリング」のあらゆるテクノロジーを網羅しています。NAO
の設立以来、その枠組みの中で、BASF
とパートナー はこれまでに20
以上の共同研究プロジェクトを実施してお り、ポスドクの学生10
名が、プロジェクト完了後にBASF
に入社しています。現在、NAO
のプロジェクトでは、新規モ ノマーやポリマー、表面や材料インターフェイス、ゼオライト、 ハイブリッド材料、コーティングス、さらには研究開発のデ ジタル化などのテーマを取り扱っています。 3Dプリントのサンプルを分析する研究者たち。イノベーション・キャンパス 上海には3Dプリンティングの研究施設が2つあり、レーザー焼結プロセスや フォトポリマーシステムに基づくソリューションに注力した研究を行っています。2017
年9
月には、グローバル・イノベーション・ラウンドテー ブル・ネットワークによるイベントがイノベーション・キャン パス上海にて開催されました。このイベントには、多数の国 際的企業からイノベーションマネジャーや研究開発員、役員 など約180
人が参加しました。2
日間にわたって開催された イベントでは、「ベンチャー企業のための設計思考と情報収 集活動」や「共同ビジネスモデルのイノベーション」をテーマ にディスカッションが行われました。イノベーション・ラウン ドテーブルは、ベストプラクティスを共有するための学習ネッ トワークであり、今後の企業間の協業を促進するものでも あります。 アジア太平洋地域の研究開発体制 ● イノベーション・キャンパス ● その他の主要研究開発拠点 上海 水原 尼崎 ムンバイアジア太平洋地域の研究開発拠点:
イノベーション・キャンパス上海 ■ 注力分野:先進材料、プロセス工学、環境触媒 イノベーション・キャンパス・ムンバイ ■ 注力分野:作物保護、特殊化学品 尼崎研究開発センター ■ 注力分野:エレクトロニクス、バッテリー材料 水原研究開発センター ■ 注力分野:エレクトロニクス概要
BASF
は、1888年より日本市場のパートナーとして事業 活動を行っています。事業分野は、化学品、高性能製品、 機能性材料、農業関連製品の4分野です。国内では、建設 化学品事業部の製造センター16カ所を含む24の生産拠 点の他、兵庫県尼崎市、神奈川県横浜市、神奈川県茅ヶ崎 市、千葉県山武市に研究開発拠点を設けています。2017
年のBASFの日本での売上高は約
17億ユーロ(約
2 ,100
億円)、従業員数は1,087人です。 日本との関わりは、BASF
が初めて日本市場にアプローチ した明治時代に遡ります。当時、BASF
の代表的な合成染 料である「インディゴ・ピュアBASF
」が日本に輸入され、 「紺がすり」にも採用されました。1949
年にはBASF
ジャ パン株式会社の母体となるカラケミー貿易株式会社が設立 されました。 現在、BASF
は国内に24
の生産拠点を設けており、中に は自動車用塗料の製造・開発を行う戸塚工場、主にパーソ ナル・ケア製品向けの油性剤およびワックスの製造・開発を 行う北利根工場、熱可塑性ポリウレタン(TPU
)の製造・開 発を行う四日市霞工場、ディスパージョンを製造する四日市 六呂見工場があります。また、茅ヶ崎工場を中心に、建設化 学品の製造センターを全国16
カ所に構えています。 さらに、触媒事業の一環で貴金属の取引を行うBASF
・メタ ルズ・ジャパン株式会社や、顔料事業を展開するBASF
カ ラー&
エフェクトジャパン株式会社、建設化学品の営業お よび技術サポートを担うポゾリス ソリューションズ株式会 社も設けています。 加えて、日本のパートナーとの協業も行っており、出光興産 株式会社との合弁であるBASF
出光株式会社は、1,4-
ブ タンジオールの製造・販売を、戸田工業株式会社との合弁 であるBASF
戸田バッテリーマテリアルズ合同会社は、リチ ウムイオン電池用正極材料の製造・販売を行っています。ま た、株 式 会 社イノアックコーポレーションとの 合 弁であるBASF INOAC
ポリウレタン株式会社は、ポリウレタン原 料、システムズ、エラストマー等を、住友金属鉱山株式会社と の合弁であるエヌ・イーケムキャット株式会社は触媒を製造・ 販売しています。 研究活動においても、日本はBASF
のグローバルネットワー クで重要な役割を果たしており、バッテリー材料研究所を併 設する尼崎研究開発センターを尼崎市に、エンジニアリング プラスチック・イノベーションセンターと「designfabrik
®Tokyo
(デザインファブリーク東京)」を併設する横浜イノ ベーションセンターを横浜市に設置しています。さらに、茅ヶ 崎市には、建設化学品の開発を行う茅ヶ崎技術開発センター を、山武市には、農薬製品の研究拠点「アグソリューション ファーム成東」を構えています。 尼崎研究開発センターバッテリー材料研究所 コンクリート混和剤のソリューションと技術に特化したR&Dチーム 農薬製品の研究拠点「アグソリューションファーム成東 」戸塚 尼崎 横浜 茅ヶ崎 四日市 (六呂見、霞) 千葉 小野田 北九州 東京 北利根
日本の
BASF
2017
年の売上高(顧客所在地別)17
億ユーロ
従業員数(2017
年12
月31
日現在)1,087
人
(2017年12月31日時点) ● 四日市六呂見工場 / BASFジャパン ● ● 四日市霞工場 / BASFジャパン ● 尼崎研究開発センター / BASFジャパン ● ● 小野田事業所 / BASF戸田バッテリーマテリアルズ ● 北九州事業所 / BASF戸田バッテリーマテリアルズ ● ● 北利根工場 / BASFジャパン ● 千葉工場 / BASF出光 ● アグソリューションファーム成東 / BASFジャパン ● 横浜イノベーションセンター / BASFジャパン ● ● 戸塚工場 / BASFジャパン ● 茅ヶ崎工場 / BASFジャパン ● 茅ヶ崎技術開発センター / BASFジャパン24生産拠点
(建設化学品事業部の製造センター16
カ所を含む) ●BASF
ジャパン本社 ●生産拠点 ●R&D /
テクニカルセンター ○建設化学品事業部の製造センター日本の主要産業を支える
BASF
のソリューション
日本 では、BASFがグローバルに 展 開する 事 業 のうち、 石油・ガスを除く4つの事業、「化学品」「高性能製品」「機 能性材料」「農業関連製品」を展開しています。幅広い事業 ポートフォリオを通して、自動車、建設、医薬品・医療機器、 電機・電子、包装材、パーソナルケア・ホームケア、農業・食 品など、ほぼ全ての産業に製品とソリューションを提供し、 国内およびグローバル市場で活躍する日本のお客様の成 功に貢献しています。 ※事業部門ごとの主な取り扱い製品については、P.3をご参照ください。 自動車産業BASF
は、化学品業界における世界最大の自動車部品向け サプライヤーです。日本においても、エンジン周りから外装 に至るまであらゆる製品を提供し、環境への影響を軽減す る様々なソリューションを提案しています。 BASFのソリューションは、自動車の軽量化やe-モビリティ、その他のイノ ベーションにも貢献しています。 主な製品例: エンジニアリング・プラスチック(エンジン周辺部品向け)、バッテリー 材料(リチウムイオン電池向け)、ポリウレタン(内装部品、サスペンショ ン内の制振材料)、エンジン液/ブレーキ液、自動車用塗料、自動車補 修用塗料、自動車触媒など。 建設産業BASF
は、作業効率の向上やエネルギー消費量の抑制、建 物の耐用年数や耐久性の向上、建設工期の短縮により、持 続可能な建造物に貢献するソリューションを提供しています。 BASFのソリューションは、主要なランドマーク建造物にも採用されています。 主な製品例: コンクリート混和剤、補修・保護材、産業床、防水システム、断熱材 など。 医薬品・医療機器産業 日本における人口構成や医療行政の変化を背景に、BASF
は、ますます高まる医療・健康産業のニーズに貢献する製品 の開発に取り組んでいます。安全で革新的な医薬品製造を 可能にする有効成分や添加剤を提供するほか、医療や健康 管理、介護のシーンにも活躍の場を広げています。 BASFは、医薬品および健康管理の分野におけるイノベーションを支援してい ます。 主な製品例: 溶剤、触媒、試薬、医薬品有効成分、可溶化剤などの医薬品添加剤、 非フタル酸系可塑剤など。電機・電子産業 日本は電子分野における世界的なリーダーであり、