• 検索結果がありません。

土壌の物理性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "土壌の物理性"

Copied!
52
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

土壌の物理性

Journal of the Japanese Society of Soil Physics

第 127 2014 7

土壌物理学会

Japanese Society of Soil Physics

(2)
(3)

土壌の物理性

第 127 号  2014 年 7 月

目 次

巻頭言

吉川省子

. . . 1

論 文

X

線画像法による飽和粘土の水分量推定

廣住豊一

·

岡島賢治

·

伊藤良栄

·

成岡 市

. . . 3

鉛直流路形成が濃厚な粘土懸濁液の界面沈降速度に及ぼす影響

中石克也

·

大井節男

. . . 11

多雪重粘土地帯の地下水位制御システム圃場における

不耕起

V

溝直播水稲

冬作大麦

大豆

2

3

作体系下での

·

窒素

·

リン

·

懸濁物質の流出

鈴木克拓

·

大野智史

·

谷本 岳

. . . 19

土粒子

これまでの研究生活を振り返って 濱本昌一郎

. . . 31

会務報告

. . . . 33

編集後記

. . . . 35

表紙写真の説明

麦秋を迎えた中央農研 北陸研究センターの地下水位制御システム(FOEAS)圃場.排水性が悪く,有効水 分が少ない粘土質土壌において同システムを利活用した23作体系を確立するための研究が行われてい る.今号掲載の論文「多雪重粘土地帯の地下水位制御システム圃場における不耕起V溝直播水稲冬作大 麦–大豆2年3作体系下での水·窒素·リン·懸濁物質の流出」をご参照下さい.

(4)
(5)

 土壌物理学会賞候補の推薦(公募)について

土壌物理学会では,下記の要領で学会賞候補(推薦)を公募いたします.

学会賞種類:論文賞

対 象 論 文: 2013 (平成 25 )年度に「土壌の物理性」(第 124 , 125 , 126 号)に掲載された 論文( original paper )

推 薦 期 限: 2014 (平成 26 )年 8 月 15 日(金)必着

推薦書に必要事項をご記入いただき,学会事務局(庶務幹事)までお送り下さい.推薦書様式は,

学会ホームページ  http://js-soilphysics.com/prz  下部の “ 論文賞推薦書 ” をダウンロードしてご 記入願います.

表   彰: 2014 (平成 26 )年 10 月 25 日(土)  2014 年度大会にて

(6)

2014 年度土壌物理学会大会のご案内

詳細は, https://js-soilphysics.com/conf を参照下さい.学会,見学会,情報交換会,同送迎バス,

昼食弁当の申し込み,プログラムの詳細等は, 8 月下旬頃に上記の URL に詳細を掲載します.

開催日時 · 場所

日 時: 2014 年 10 月 25 日(土) 9:30 16:30

場 所:宮城大学太白校舎 (宮城大学太白キャンパス講義棟 1 階大講義室)

シンポジウム 宮城県における津波農地被害の復興

大津波( 2011 年)に被災した農地土壌の概況 南條正巳(東北大学)

農業土木分野における対応と課題 千葉克己(宮城大学)

宮城県の塩害と対策 宮内敏郎(株式会社日本総合地質)

ポスターセッションおよび企業展示 宮城大学太白キャンパス講義棟 1 階および 2 階講義室

情報交換会 18 時 20 時 KKR 仙台 杜邑(とゆう)

大会会場から KKR 仙台までの送迎バスがあります(先着 50 名まで)

見学会 10 月 26 日 (以下時間は案です.申込み開始までに上記 URL に詳細を掲載します)

仙台駅( 8:30 ) 石巻市(大川地区) 東松島市(洲崎地区) 名取市(閖上地区)

仙台空港 仙台駅( 18:00 )

参加料 3000 円(講演要旨集代として,ただし,学生会員は無料の予定)

懇親会 KKR 仙台 杜邑(とゆう) 会費 4500 円 (予定)

見学会 2500 円 同昼食 1000 円 定員 50 人 (額,人数とも予定)

ポスターセッションは A: 「土壌物理研究の最前線」と B 「放射性物質と土壌物理」のセッショ ンの 2 セッションあります.また,

::::::::::::::::::::::::::::::

発表者は学会員のみとします.

発表要旨( A4 , 2 ページ(含む 200 字程度の研究紹介))を 9 月末までに学会ホームページ

( https://js-soilphysics.com/conf ) へアップロードして下さい.詳細はホームページ参照.

また,シンポジウム特集号を発行する予定です.ポスターセッション発表の皆様の積極的な投

稿を期待します.

(7)

1) 仙台駅から市営地下鉄で長町南駅下車,バスプール 4 番から宮城交通バス「日本平」

行き又は「仙台南ニュータウン」行きで約 20 分 2) 仙台駅前から宮城交通バス「日本平」行きで約 45 分

いずれも宮城大学食産業学部前で下車して徒歩 1 分

長町南駅発,宮城大学食産業学部前(約 20 分) 仙台 長町南 (仙台市営地下鉄)

日本平行 8:11 , 9:06 約 6 分おき発で乗車時間 10 分程度 仙台南ニュータウン行 8:41 , 9:28 (詳しくは時刻表を確認ください)

仙台駅発,宮城大学食産業学部前(約 45 分)

日本平行 7 : 39 , 9 : 39 (仙台駅発は交通事情に より 45 分以上かかることがあります.)

問い合わせ先 :

土壌物理学会事務局 西村 拓 (大会担当幹事)

〒 113-8657 東京都文京区弥生 1-1-1

東京大学大学院農学生命科学研究科環境地水学研究室

電話 03-5841-5351 FAX 03-5841-8171 E-mail: [email protected]

(8)

評議員選挙の実施について(予告)

本年は,評議員の選挙の年にあたります.現在の評議員は,平成 27 年 3 月 31 日に任期が満了し ますので,会則第 6 条( 2 )「評議員 15 名 正会員の中から選挙によって選出される.」および役員 選出規定( 1970 年 11 月 18 日改訂)に基づいて,選挙を実施します.

会員の皆さまには, 9 月に会員名簿( 2014 年版)と投票用紙をお送り致しますので,ご投票下さ

いますようご協力をお願い致します.

(9)

No. 127, p.12 (2014)

土への思い

吉川 省子

1

巻頭言にふさわしい高尚なことは書けませんが,土への思いを2つの出逢いを交えてつれづれに述べさせていただ きます.

私の小学生時代は,学級名簿には親の職業欄がありました.「農業」よりも,わが家のように「サラリーマン(給料 制の職業はまとめてこう書かれていました)」とカタカナで書かれる方が格好いいように感じていました.そのよう な私でしたが,農業技術研究所に就職し,「農水省の職員であるからには農業を知らなくてはいけない」という同期入 省の熱いHさん(本学会員)に感化され,異動していった彼の後を継いで,日曜日に農家さん宅に通っていた時期が ありました.後で考えると,農家は日曜も休めずに気の毒なことでしたし,その時の気持ちは,「· · ·しなければなら ない」という義務感が先に立っていたと思います.その後,四国農業試験場に異動し,地域の営農に役立つ技術が求 められ,農家に出入りするうちに,「生きる源になる作物を生み出す「農業」は,このうえない崇高な生業なのではな いか」と思うようになりました.

さて,1年半前のことです.私は,ある事情でパリから離れた田舎で宿を探さねばならず,たまたま通りかかった お年寄りに「Bonjour」と声を掛けると,すぐ近くに日本人の農家がある,と教えてくれました.そして,突然訪ねた にもかかわらず親身になっていろいろとアドバイスしてくださった方が,山下朝史さんでした.後でわかったことで すが,「パリで生まれた世界一おいしい日本野菜(主婦と生活社)」の著者で,日本でもTVで彼の「奇跡のカブ」が 紹介されていました.山下さんは,盆栽業からゴルフ教師を経て,43才で野菜農家になり,農業の指南役の指導を仰 ぐ機会も与えられず,奥さんの協力のもと,たった一人で畑に向き合い,野菜と対話をする農業を行ってきたそうで す.北向き斜面の耕作不適格地と分類されるような立地と土質にありながら.その山下さんの書かれた本の中からい くつか引用しますと· · ·「苗を植え付ける時に,いつも心がけていることがあります.それは『深く耕して,浅く植え る』ということです.硬い地面を掘り起こし,耕すのですから,大変なのは当然です.地面を深く耕すことによって,

初期の根の伸びる余地がたくさん確保され,土の中に空気がいっぱい入るのです.そこに,根を植えつけるのですが,

要領はできるだけ『浅く』植えることです.浅く植えると,最初はとても不安定で心配です.最初は探るように根を 伸ばしていき(見えていないので想像ですが),伸ばせるとわかると一気に四方八方に根を広げ,いつの間にかしっ かりと地面をつかみ,安定します.—中略— 生育が芳しくないと,—中略— これから先に根が伸びていけるよ う,スコップとかフォークで根を傷めないように気をつけながら,周りの土をほぐしてやります.水や肥料はその先 です.ひょっとしたら必要ないかもしれないから.」さらに,山下さんは簡潔にこう結論を述べています.「土作りの 正しい優先順位は,(1)物理性 (2)生物性 (3)化学性です.」と.たったひとりで畑に向き合った人がたどり着い た,土作りで一番大切なものは,「土壌の物理性」であり,心がけていることは,「野菜の気持ちになって土壌の物理 性を良くすること」だったというのです.土壌物理研究に関わる私にはうれしいことでした.私は,この出逢いを思 うたび,土壌物理学会のロゴマークの良さを認識します.デザインが美しいうえに,「野菜の気持ちになって土壌の物 理性を表現した」マークだと思うからです.

また,今年の春には,モグラとの旧縁を思い起こしました.例年にない積雪が解け,おそらく地温や土壌水分など の土壌物理性が彼らの活動に丁度よくなったのでしょう.自宅近くの空き地にモコモコと土の小山がライン状にほぼ 一定間隔で現れ,それが日を追うごとに少しずつ延びていきました.20年以上前ですが,私は,土壌通気性の研究に 携わったのがきっかけで「土の世界 大地からのメッセージ(朝倉書店)」の「土の中は穴だらけ」という項目を執筆 する機会をいただきました.そこで,私は土の模式図に,(しっかり見たことはありませんでしたが!)モグラを描き ました.また,四国では,ある教授から「彼岸花はモグラを寄せ付けない」という説を聞きました.当時,私は遊休 地管理の仕事に携わっていて,モグラの穴が水田の土壌侵食を助長する現場を見ていました.そのため,水田の畦に 彼岸花を植えた古人の叡智を確認するための圃場試験を行いました.モグラの多い畑に彼岸花のラインを作り,片側 にはモグラの食糧となるミミズの繁殖を促すように有機物を多く加え,彼岸花ラインをモグラが通過するか否かを観 察しました.残念ながらその試験ではモグラが彼岸花ラインを平気で通過したため,彼岸花の効用を確認できません でした.しかし,古から今に至る人間と土壌の深い関係に思いを馳せたことを覚えています.

1独立行政法人 農業環境技術研究所

(10)

2 土壌の物理性 第127号 (2014)

そして,先の圃場試験では生け捕ることのできなかったモグラを偶然見かけました.おそらく仲間争いで追い出さ れたのでしょう,死んで間もなく体温が残っているその体を触わると,まるでビロードのような手触りでした.これ を知人に話すと,「柔らかく上質の光沢をもつモグラの毛皮は重宝され,20世紀に入るまで,乗馬用ズボンやコート など,さまざまな用途に用いられてきた」という情報を教えてくれました.土壌は食糧生産の場であるばかりでなく,

狩りの場でもあったのです!ちなみに,モグラ(土竜)は,同じ字でミミズの意味もあるそうです.こうなると,彼 らには,敵,味方の区別なく,「共存」という言葉が頭に浮かんできます.ミミズは朽ちた有機物を食べて土壌団粒を 作り,土壌物理性を改良してくれます.そのミミズを食するモグラ,そのモグラを追い払ったり狩ったりしながら,

かれらの生きる場で作物を育てて食糧を得てきた人間· · ·.土壌物理学会のロゴマークに作物だけでなくミミズやモ グラなどを加えてもよかったかもしれません.もっとも,デザイン的には混沌としすぎてしまうでしょうけれど,そ れが土壌というもので,その混沌の中に規則性を見いだしていくことが土壌物理の目指すところ,といえるかもしれ ません.

2011年3月の震災以降,私は,福島県内の現地試験に関わっています.採取した土壌カラムをザクッと切り分け る時,何だか悲鳴が聞こえるような気がします.農業ができなくなってしまったよ,と.土の大切さに改めて気づき,

すこしずつ愛着が湧いてきます.今では,実家が農家でなかったことが残念であり,農業のための研究をしてきたな らば,最後は農業に挑戦したい,そんなことを思い始めています.

追記:御存知のように,本学会誌表紙には,素敵なロゴマークが2010年の214号から入っています.昨年224号 からは編集委員長,編集幹事の尽力で,「論文」にも「資料」にも「土粒子」にも「巻頭言」にも左上に入るようにな りました!

(11)

No. 127, p.39 (2014

X 線画像法による飽和粘土の水分量推定

廣住豊一

1

· 岡島賢治

1

· 伊藤良栄

1

· 成岡 市

1

Estimating water content of saturated clay by soft X-ray digital radiography

Toyokazu HIROZUMI1, Kenji OKAJIMA1, Ryoei ITO1and Hajime NARIOKA1

Abstract:This study estimated water content of saturated clay using soft X-ray digital radiography (SXDR). The study focused on the relationship between water content and clay density. The water content of saturated clay can be calculated from its wet bulk density. The dry bulk den- sity of dried clay can be calculated by examining the aver- age gray levels of pixels in its soft X-ray image. The water content of saturated clay can also be estimated from its soft X-ray image if the wet bulk density of saturated clay can be estimated using the same technique. Experiments were conducted with the soft X-ray images of saturated kaolin and bentonite samples. The gravimetric and volumetric water contents estimated from these images were com- pared with observed values. The estimated values were in agreement with the observed values. This fact proved that the water content of saturated clay can be estimated by SXDR.

Key Words: soft X-ray digital radiography (SXDR), wet bulk density, gravimetric water content, volumetric water content, clay

1. はじめに

土壌は,直径数mmの砂から,直径数µm以下の粘土 まで,微小な粒子が無数に集まり,相互に影響しあい形 成されている.したがって,微小寸法における土壌の状 態変化を捉えることは,土壌中に生起する諸現象の解明 に極めて重要である.とくに土壌水分は,降雨や乾燥な どによって,大きく変化する.そして,この土壌水分の 変化は,土壌中の物質移動や,土壌構造そのものに大き な影響を与える.

土壌のなかでも粘質土は,土壌水分の変化によって,

土粒子の配列様式が大きく変化する.このとき生じた土 粒子の移動は,たとえば乾燥亀裂となって現れる.とく に水分飽和状態にある粘質土は,流動や変形を生じやす く,より顕著な変化を示す.粘質土における水分の空間 的·時間的変動を捉えることができれば,土壌水分と土

1Graduate School of Bioresources, Mie University, 1577 Kurimamachiya, Tsu, Mie, 514-8507, Japan. Corresponding author:廣住豊一,三重大学 大学院生物資源学研究科

2013616日受稿 201449日受理

土壌構造の関係について,より深い知見を得ることがで きる.

土壌水分の測定には,乾熱法のほか,テンシオメータ 法,TDR法,FDR法などが一般に用いられる(ファイ トテクノロジー研究会, 2002).テンシオメータ法,TDR 法,FDR法などの測定法は,非破壊で連続測定ができ,

土壌水分の野外観測には欠かせない.しかし,これらの 測定法は,ある程度の大きさをもった土壌を測定対象と し,土壌水分の微小な空間分布(たとえば,数mm3以 下)を捉えることは難しい.

これらの測定法に対して,放射線で物体を透写し,内 部の微小構造を測定する方法がある.その代表的なもの に,「CT」がある(土壌物理学会, 2002).CTは,断層 イメージをもとに,物体内部の三次元情報を得る手法で ある.CTで土壌水分の三次元分布を測定した例には,X 線CTによる例(Nakashima et al., 2011),中性子線CT による例(中西ら, 1999)などがある.しかし,CTは,

原理が複雑,装置が高価,撮影時間が長いなどの難点が ある.また,中性子線を用いる場合は,大規模な実験施 設を必要とする.

放射線による土壌の測定法には,CTのほか,「軟X線 映像法」がある(土壌物理学会, 2002).軟X線映像法 は,CTに比べて,高い空間分解能とコントラスト分解能 を持つ.また,造影剤を用いることで,土壌粗間隙を鮮 明に捉えることができる(徳永ら, 1984).軟X線映像法 によって,土壌粗間隙を測定した例には,立体構造の測 定(成岡, 1987),画像解析による定量評価(森ら, 1997) などがある.このように軟X線映像法は,土壌粗間隙の 存在形態を捉えることができる有用な手法である.土壌 粗間隙は,数量や寸法を用いて,その特徴を表現できる.

しかし,大きさや形状の異なる多数の土粒子からなる土 壌基質の特徴を,幾何学的に表現することは難しい.こ のことから,土壌基質の評価に,軟X線映像法を用いた 例は少なかった.

これに対して,軟X線画像を用いて,土壌基質を評価 できる「軟X線画像法」が開発された(廣住ら, 2011a). 軟X線画像法は,土粒子の分布や重畳の様式が,軟X 線画像に「質感」として投影されることに着目し,この

(12)

4 土壌の物理性 第127号 (2014) 軟X線画像の質感を,画像解析によって数値化すること

で,土壌基質の特徴を定量的に表現する.軟X線画像法 を用いた土壌基質に対する評価の例には,粗粒土の粒径 測定(廣住ら, 2011b),細粒土の土壌面密度測定(廣住

ら, 2012)などがある.軟X線画像法は,土壌の平面的

な密度変化を1 mm2以下の分解能で捉えることができ る,非破壊で連続測定ができる,などの特長がある.こ の特長を活用し,乾燥亀裂の発生および成長によって,

ベントナイトの基質部分に生じる,平面的な密度分布の 変化を,経時的に観察した例がある(廣住, 2013).軟X 線画像法によって土壌水分を推定できれば,微小寸法に おける土壌水分の空間的·時間的変動を追跡できる.

そこで筆者らは,水分飽和状態にある粘土の水分量は,

湿潤密度の関数であることに着目し,軟X線画像法を用 いて,粘土の水分量を推定する方法を考案した.本論で は,筆者らが考案した,水分飽和状態にある粘土に対す る水分量推定法の原理を示す.そして,膨潤性の異なる 2種類の粘土を用いて,この推定原理の妥当性を確認し,

軟X線画像法によって,水分飽和状態にある粘土の水分 量を推定できることを示す.

2. 推定原理

水分飽和状態にある粘土の含水比ωkg kg−1)および 体積含水率θm3m−3)は,湿潤密度ρt(Mg m−3),土 粒子の密度ρs(Mg m−3),水の密度ρw(Mg m−3)を用 いて,それぞれ次式で表すことができる.

ω=ρw

ρs

sρw

ρtρw

1 )

(1)

θ= ρsρt

ρsρw

(2)

(1),(2)式において,ρsおよびρwは,水分量によっ て変化しない.したがって,水分飽和試料では,ρtから,

ω およびθを求めることができる.

乾燥試料のρt,すなわち,乾燥密度ρd(Mg m−3)は,

軟X線画像法を用いて,「土壌面密度」を測定すること で,求めることができる(廣住ら, 2012).

土壌面密度ρAd(Mg m−2)は,「土壌の単位面積あた りの固相の質量」として定義される(廣住ら, 2012).ρAd は,試料の乾燥密度ρd(Mg m−3)および厚みt(m)を 用いて,次式で表すことができる.

ρAddt (3) 乾燥試料のρAdは,軟X線画像の平均濃度階調値gl の一次関数として求めることができる(廣住ら, 2012).

したがって,tが既知であれば,ρd,すなわち,乾燥試料 のρtは,glから測定できる.

そこで本論では,土壌面密度を拡張し,水分を含んだ 試料に適用できる「湿潤土壌面密度」を考える.湿潤土

壌面密度ρAt(Mg m−2)は,「土壌の単位面積あたりの 液相と固相の質量」として定義する.ρAtは,試料の湿 潤密度ρt(Mg m−3)および厚みt(m)を用いて,次式 で表すことができる.

ρAttt (4) 乾燥試料のρAdと同様に,水分飽和試料のρAtを,gl から測定できれば,(4)式からρtを求めることができる.

ここで,試料の水分量と軟X線の透過量の関係を考え る.試料に軟X線を照射すると,照射された軟X線の 一部は試料中で減弱され,その残りが試料を透過する.

そして,この軟X線の透過量に応じて,軟X線画像の画 素濃度が変化する.軟X線の照射量Iinと透過量Ioutに は,次式の関係がある(日本アイソトープ協会, 1992).

Iout=Iine−µmρtt (5) ここで,eは自然対数の底,µmは質量減弱係数(m2 Mg−1),ρtは湿潤密度(Mg m−3),tは厚さ(m)である.

(4),(5)式より,湿潤土壌面密度ρAtが等しい試料 に対して,同じ量の軟X線Iinを照射すると,試料の質 量減弱係数µmが大きいほど,軟X線の透過量Ioutは 小さくなる.一般に,軟X線の波長領域では,試料の 原子番号が大きいほど,µmは大きい(MacGillavry and

Rieck, 1968).したがって,試料を構成する元素の組成

割合によって,Ioutは変化し,軟X線画像の画素濃度も 変化する.

試料の間隙は,乾燥状態では空気で,水分飽和状態で は水で,それぞれ満たされている.密度の小さい空気を 無視すると,乾燥試料は,土粒子のみで構成された物質 であると考えることができる.これに対して,水分飽和 試料は,土粒子と水の混合物である.水素と酸素からな る水は,ケイ素やアルミニウムなどからなる土粒子に比 べて,構成元素の原子番号は小さい.よって,水分飽和 試料は,乾燥試料に比べて,µmは小さくなる.したがっ て,ρAtが等しいとき,水分飽和試料は,乾燥試料に比 べて,Ioutは大きくなる.

前述のように,乾燥試料を土粒子のみで構成された物 質であると考えると,その構成元素の組成割合は変化せ ず,µmは一定である.これに対して,水分飽和試料で は,土粒子に対する水の存在割合,すなわち,ω の増減 によって,µmは変化する.(1)式より,ωρtには一価 関係がある.よって,µmはρtの関数である.したがっ て,(4),(5)式より,水分飽和試料では,IoutはρAtの 関数であると考えることができる.

以上のことから,水分飽和試料では,湿潤土壌面密度 ρAtは,軟X線画像の平均濃度階調値glの関数であると 考えることができる.そこで,ρAtglの関係を,次式 で一般的に表す.

ρAd=f( gl)

(6)

(13)

(1),(2),(4),(6)式より,水分飽和試料のωおよ びθは,それぞれ次式で表すことができる.

ω=ρw

ρs

( t(ρsρwf(gl)ρwt−1

)

(7)

θ=f (gl)

st

tsρw) (8)

(7),(8)式より,ρAtglの関係およびρws,tが 既知であれば,水分飽和試料のω およびθ は,glから 推定できる.

3. 材料と方法

3.1試料の作成

試料の材料には,膨潤性の異なる2種類の粘土を供し た.非膨潤性粘土にはナカライテスク社製カオリン(以 下,「カオリン」とする)を,膨潤性粘土には同社製ベン トナイト(以下,「ベントナイト」とする)を,それぞれ 用いた.土粒子の密度ρs(Mg m−3)は,カオリンでは ρs=2.74,ベントナイトではρs=2.72であった.

各材料は,蒸留水と混合し,水分量を調節した.まず,

風乾した材料を50 g程度石膏用ラバーボウルにとり,質 量を測定した.そして,この石膏用ラバーボウルに所定 質量の蒸留水を加え,水分状態が均一になるように材料 をよく練り混ぜた.このとき加える蒸留水の質量は,各 含水比が所定間隔以下になるように設定した.この間隔 は,カオリンでは0.05 kg kg−1以下,ベントナイトでは

0.1 kg kg−1以下を目安とした.また,調整する水分量

は,各材料につき40点以上とした.

含水比を調整し練り混ぜた材料は,ポリスチレン製の 矩形容器(縦27.5 mm,横27.5 mm,深さ8.2 mm)に,摺 り切りまで充填した.充填の際には,気泡や材料の充填 むらが生じないように注意し,できる限り均一に充填し た.容器に充填した材料は,表面をナイフで丁寧に成形 し,これを試料とした.試料は,各水分量につき,1個 作成した.

試料の湿潤密度,湿潤土壌面密度,含水比,体積含水 率,水分飽和度は,試料容器の内寸法,軟X線撮影直後 および炉乾燥後の試料の全質量から,試料全体の値とし て求めた.

3.2X線画像法による解析

作成した試料は,ソフテックス社製軟X線照射装置

DCTS-7003およびフジフイルム社製工業用X線フィル

ムIX FRを用いて軟X線撮影した.撮影方法は,造影

剤を使用しない単純撮影とした.照射条件は,管電圧40 kV,管電流1.5 mA,照射時間60 s,FFD 500 mmの一 定値に設定した.撮影したフィルムは,ニックス社製自

動現像機Hi-RHEIN RH-9001を用いて現像した.現像

条件は,現像液温度28C,現像時間180 sに設定した.

フィルム上に現像された試料影像は,エプソン社製

フラットベッドスキャナGT-X750および同社製スキャ ナドライバEPSON Scan ver.3.24Jを用いてデジタル画 像化した.デジタル化の手順は,既報(廣住ら, 2011a) に準じた.スキャン条件は,16ビットグレースケール,

1200 dpi(画素寸法0.0212 mm×0.0212 mm),アスペ

クト比1 : 1とした.また,スキャナが持つ,ダイナミッ

クレンジやガンマ値などに対する自動補正機能はすべて 停止した.

デジタル化した試料影像は,試料中央を中心とする一 辺1248 pix(26.4 mm)の正方形に切り抜き,これを「軟 X線画像」とした.軟X線画像に含まれる画素濃度は,

黒を最小値の0,白を最大値の1とし,その間を65,535 段階に離散化した「濃度階調値」として扱った.この濃 度階調値は,0に近いほど軟X線の透過量が多いことを 示す.

軟X線画像は,Scilab-4.1.2(Digiteo, 2013)および SIP-0.4.0(Fabbri, 2012)を用いて解析した.画像解析で は,軟X線画像に含まれる全画素の濃度階調値に対する 平均値(以下,「平均階調値」とする)および標準偏差

(以下,「階調標準偏差」とする)を求めた.

画像解析によって得られた平均階調値は,(7),(8)式 に代入し,含水比および体積含水率の推定値を求めた.

そして,推定値と実測値を比較した.このときの計算で は,ρw=1(Mg m3),t=0.0082(m)とした.ρsは,

各材料の値を用いた.

推定値の適合度の判断には,RMSE(Root Mean Square Error)を測定範囲に応じて補正したNRMSE(Normalized RMSE)を用いた.RMSEおよびNRMSEは次式で定義 される.RMSE およびNRMSE は,その値が小さいほ ど,実測値に対する,推定値の適合度が高いことを示す.

RMSE=

√ 1 n

n i=1

(xˆi−xi2 (9)

NRMSE= RMSE

xmax−xmin (10) ここで,nは測定数,xˆiは推定値,xiは実測値,xmax は実測値の最大値,xminは実測値の最小値である.

4. 結果と考察

4.1水分飽和試料の選定

本論の方法で作成した試料のうち,水分飽和状態にあ るものを選定するため,含水比ωkg kg−1)と水分飽和S(m3m−3)の関係を調べた(Fig. 1).

カオリンおよびベントナイトのいずれの材料でも,ω の増加とともに,Sは増加した.水分飽和状態に達する 含水比ωsat(kg kg−1)は,カオリンではωsat=0.35,ベ ントナイトではωsat=1.12であった.ωωsat でみら れたSのばらつきは,試料の厚さや封入空気のばらつき などによると考えた.

(14)

6 土壌の物理性 第127号 (2014)

Fig. 1 カオリン(K)およびベントナイト(B)の含水比

(ω; kg kg1)と水分飽和度(S; m3m3).

Gravimetric water content(ω; kg kg1)and water saturation

S; m3m3of kaolinKand bentoniteB.

          

Fig. 2 ωωsatにおける,カオリン(K)および ベントナイト(B)の含水比(ω; kg kg1)と湿潤密度

(ρt; Mg m3).—は(11)式による理論値.

Gravimetric water contentω; kg kg1and wet bulk density(ρt; Mg m3)forωωsatof kaolin(K)and bentonite(B). — : theoretical value by Eq.(11). 以上のことから,本論では,ωωsatの試料を水分飽

和試料として選定し,これ以降,この試料を用いて検討 を行った.

4.2選定した水分飽和試料における水分量と湿潤密度 の関係の確認

選定した水分飽和試料で,本論の推定原理で示した水 分量と湿潤密度の関係が成り立つことを確認するため,

含水比ωkg kg−1)と湿潤密度ρt(Mg m−3)の関係を 調べ,推定原理で示した両者の関係式から求めた理論値 と比較した(Fig. 2).

まず,ωに対するρtの理論曲線を求めるため,(1)式 をωの関数として整理しρtを次式で表した.

ρtw

( ρsρw

ρsω+ρw

+1 )

(11)

そして,(11)式に,ρw=1(Mg m−3),各材料のρs

(Mg m3)を代入し,ωに対するρtの理論曲線を求めた.

ωおよびρtの関係を調べると,カオリンおよびベント ナイトのいずれの材料でも,ωの増加とともに,ρtは減 少した.ωおよびρtの実測値を(11)式から求めた理論

曲線と比較すると,いずれの材料でも,実測値にばらつ きはみられるものの,理論曲線は実測値の傾向をよく捉 えた.

以上のことから,選定した水分飽和試料における水分 量と湿潤密度の関係は,本論の推定原理で示した両者の 関係と概ね一致することを確認できた.

4.3試料内部の充填密度のばらつき

試料内部の充填密度のばらつきを確認するため,含水 比ωkg kg−1)と階調標準偏差σglの関係を調べた(Fig.

3).

カオリンでは,ω の増加とともに,σglは減少した.

そして,ω0.7で,σgl0.01付近に収束した.一方,

ベントナイトでは,σglは,ωによって大きく変化せず,

σgl0.01であった.

以上のことから,試料が水分飽和状態にあるとき,試 料内部の充填密度のばらつきは,カオリンでは水分量の 増加とともに大きくなること,ベントナイトでは水分量 と明瞭な関係はみられないことがわかった.

4.4水分飽和試料における湿潤土壌面密度の測定 水分飽和試料において,平均階調値から湿潤土壌面密 度を測定できることを確認するため,試料の水分状態と

(15)

Fig. 3 ωωsatにおける,カオリン(K)およびベント ナイト(B)の含水比(ω; kg kg1)と階調標準偏差(σgl). Gravimetric water contentω; kg kg1and standard devi- ation of gray levels(σgl)forωωsatof kaolin(K)and bentoniteB.

          

Fig. 4 ωωsatにおける,カオリン(K)およびベント ナイト(B)の平均階調値(gl)と湿潤土壌面密度(ρAt; kg m2は,ωωsatのときの近似値.···は,ω

0のときの近似値.

Average gray levelsgland wet area density of soilρAt; kg m2)forωωsatof kaolin(K)and bentonite(B).

—: approximate value forωωsat.···: approximate value forω0.

軟X線の透過量の関係が,推定原理で示した内容と一致 することを確認した.そこで,ωωsatの試料における,

平均階調値glと湿潤土壌面密度ρAt(kg m−2)の関係を 調べ,ω0の試料と比較した(Fig. 4).ω0におけ るglとρAtの関係は,既報(廣住ら, 2012)の平均階調 値と土壌面密度の近似式において,土壌面密度をρAtと みなすことで求めた.

ω ωsat の試料における,glとρAt の関係を調べる と,カオリンおよびベントナイトのいずれの材料でも,

ρAtの増加とともに,glは増加した.そして,ωωsat の試料でも,ω0の試料と同様に,ρAtglの一次関 数として近似できた.この近似式の決定係数r2は,いず れの材料でも,r2>0.9であった.したがって,水分飽 和試料でも,乾燥状態にある試料と同様に,平均階調値 と湿潤土壌面密度に一価関係があること,両者の関係は 一次関数でよく近似できることを確認できた.

ωωsatとω0での軟X線の透過量の違いを調べ ると,いずれの材料でも,ρAtが等しいとき,ωωsatに おけるglは,ω0におけるglに対して,小さかった.

すなわち,湿潤土壌面密度が等しいとき,水分飽和試料 は,乾燥状態にある試料に比べて,軟X線の透過量は大 きいことを確認できた.これは,推定原理で示した内容 と一致した.

以上のことから,水分飽和試料の軟X線の透過に関す る性質は,推定原理で示した内容と一致することを確認 できた.そして,水分飽和試料の湿潤土壌面密度を,平 均階調値から測定できることを確認できた.

4.5X線画像法による含水比および体積含水率の 推定

水分飽和試料において,本論で示した推定式を用いて,

平均階調値から水分量を推定できることを確認するた め,平均階調値glと,含水比ωkg kg−1)および体積 含水率θm3m−3)の関係を調べ,(7),(8)式を用いglから求めた推定値と比較した(Fig. 5,Fig. 6).

カオリンおよびベントナイトのいずれの材料でも,

ω および θ の増加とともに,gl は減少した.この傾 向は,(7),(8)式と一致した.実測値に対する推定値 の適合度を調べると,いずれの材料でも,含水比では

(16)

8 土壌の物理性 第127号 (2014)

Fig. 5 ωωsatにおける,カオリン(K)およびベント ナイト(B)の平均階調値(gl)と含水比(ω; kg kg1).

は,7)式による計算値.

Average gray levelsgland gravimetric water content

(ω; kg kg1)forωωsatof kaolin(K)and bentonite(B).

—: estimated value by Eq.7.

          

Fig. 6 ωωsatにおける,カオリン(K)およびベント ナイト(B)の平均階調値(gl)と体積含水率(θ; m3m3).

は(8)式による計算値.

Average gray levels(gl)and volumetric water content(θ; m3m3forωωsatof kaolinKand bentoniteB.

—: estimated value by Eq.(8).

NRMSE<0.1,体積含水率ではNRMSE<0.2 であっ た.以上のことから,本論で示した推定式を用いること で,平均階調値から含水比および体積含水率を精度よく 推定できることを確認できた.

カオリンおよびベントナイトにおいて,土壌面密度の 平面分布を測定するとき,粒子同士の干渉や雑音の混入 などを考慮すると,その測定寸法は一辺0.1 mmの正方 形が最適である(廣住ら, 2012).湿潤土壌面密度の測定 においても同様であるとすると,本論で示した水分量の 推定法でも同等の空間分解能をもつと考えられる.

本論では,材料として,膨潤性の異なるカオリンおよ びベントナイトを供した.その結果,材料によって推定 精度は異なるものの,いずれの材料に対しても,本論で 示した水分量の推定法を適用できた.このことから,本 論で示した推定原理は,さまざまな土壌に適用可能であ ることが期待できる.

5. おわりに

本論では,軟X線画像法を用いて,水分飽和状態にあ

る粘土の水分量を推定する方法について検討した.そこ で,粘土の水分量と湿潤密度との関係に着目した推定原 理に基づき,試料の軟X線画像の平均階調値から含水比 および体積含水率を推定する計算式を導いた.そして,

カオリンおよびベントナイトを用いた実験を行い,推定 式の妥当性を検証した.その結果,この推定式を用いて 求めた含水比および体積含水率は,実測値とよく一致す ることが確認できた.以上のことから,軟X線画像法を 用いて,水分飽和状態にある粘土の水分量を精度よく推 定できることが確認できた.今後は,粘土以外の土壌や,

水分不飽和状態にある土壌に対して,軟X線画像法を適 用する方法について検討する.

謝辞

本論で実施した実験では,三重大学大学院生物資源学 研究科および同学部流域保全学教育研究分野の古谷啓 氏,原田寛氏および杉浦麻菜美氏に,ご協力いただいた.

また,本論の執筆にあたって,平成25年度三重大学若 手研究プロジェクトの支援を受けた.ここに謝意を表 する.

(17)

引用文献

Digiteo (2013): Home-Scilab. Available at http://www.scilab.org/

products/scilab/. (December 20th, 2013)

土壌物理学会編(2002):新編土壌物理用語事典. pp. 44–45,養賢 堂,東京.

Fabbri, R. (2012): SIP — Scilab Image Processing Home- page. Available at http://siptoolbox.sourceforge.net/. (Decem- ber 20th, 2013)

ファイトテクノロジー研究会(2002):ファイテクHow toみる· きく·はかる植物環境計測—. pp. 94–99, 171–175,養賢 堂,東京.

廣住豊一(2013):土壌基質構造の測定法の開発とその物理的性

質の評価.三重大学大学院生物資源学研究科紀要, 39: 1–35.

廣住豊一,黒澤俊人,成岡 市(2011a):土壌構造評価のための軟

X線画像法X線画像法の開発とその適用例—.土壌の 物理性, 119: 3–15.

廣住豊一,黒澤俊人,成岡 市(2011b):土壌構造評価のための軟

X線画像法—ガラスビーズおよび砂の粒径測定—.土壌の 物理性, 119: 17–28.

廣住豊一,黒澤俊人,成岡 市(2012):土壌構造評価のための軟

X線画像法—微細粒試料の「土壌面密度」—.土壌の物理 性, 122: 3–14.

MacGillavry, C.H. and Rieck, G.D. (ed.) (1968): International ta- bles for X-Ray crystallography vol. III —Physical and chem- ical tables, pp. 157–200, International Union of Crystallogra- phy, The Kynoch Press, Birmingham.

森也寸志,渡辺紹裕,丸山利輔(1997): フーリエ変換を用いた

土壌粗間隙の構造解析.農業土木学会論文集, 187 (65-1):

49–57.

中西友子,古川 純,松林政仁(1999):中性子線による根–土壌系

の水のCTイメージング.土壌の物理性, 82: 29–33.

Nakashima, Y., Mitsuhata, Y., Nishiwaki, J., Kawabe, Y., Ut- suzawa, S. and Jinguuji, M. (2011): Non-destructive analysis of oil-contaminated soil core samples by X-ray computed to- mography and low-field nuclear magnetic resonance relaxom- etry: a case study. Water, Air, & Soil Pollution, 214: 681–698.

成岡 市(1987):X線映像による土壌孔隙の立体計測法.

業土木学会誌, 55(9): 29–35.

日本アイソトープ協会編(1992):放射線·アイソトープ 講義と 実習, pp.18–37,丸善,東京.

徳永光一,成岡 市,深谷高俊(1984):重液浸入法の開発とそれ

による土壌間隙の軟X線透写像についての考察— X線透 写像による土壌と間隙に関する研究(I)—.農業土木学会論 文集, 114: 61–68.

要 旨

本論では,軟X線画像法を用いて,水分飽和状態にある粘土の水分量の推定を行った.本論では,水分 飽和状態にある粘土の水分量と密度の関係に着目した.粘土が水分飽和状態にあるとき,水分量は,湿 潤密度から算出できる.粘土が乾燥状態あるとき,乾燥密度は,軟X線画像の平均濃度階調値から測定 できる.湿潤密度も同様に平均濃度階調値から測定できるとすると,水分飽和状態にある粘土の水分量 も同様の方法で推定できる.実験には,水分飽和状態にあるカオリンとベントナイトの軟X線画像を用 いた.そして,軟X線画像から推定した含水比および体積含水率を,実測値と比較した.その結果,推 定値は,実測値とよく一致した.以上のことから,軟X線画像法を用いて,水分飽和状態にある粘土の 水分量を推定できることが明らかになった.

キーワード:軟X線画像法,湿潤密度,含水比,体積含水率,粘土

(18)

製造販売元 製造販売元 製造販売元 製造販売元

4444 4444 4444 つ つ つ つ つ つ つ つ つ つ つ つ の の の の の の の の の の の の 連 連 連 連 連 連 連 連 連 連 連 連 続 続 続 続 続 続 続 続 続 続 続 続 し し し し し し し し し し し し た た た た た た た た た た た た 1111 1111 1111 0000 0000 0000 0000 0000 0000 mmmm mmmm mmmm llll llll llll コ コ コ コ コ コ コ コ コ コ コ コ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア が が が が が が が が が が が が 採 採 採 採 採 採 採 採 採 採 採 採 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 取 可 可 可 可 可 可 可 可 可 可 可 可 能 能 能 能 能 能 能 能 能 能 能 能 ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! !

型式 型式 型式 型式 HSC-20型 HSC-20型 HSC-20型 HSC-20型

独 独 独 独 独 独 独

独立 立 立 立 立行 立 立 立 行 行 行 行政 行 行 行 政 政 政 政 政 政 政 法 法 法 法 法 法 法 法 人 人 人 人 人 人 人 人 農 農 農 農 農 農 農 農 業 業 業 業 業 業 業 業 環 環 環 環境 環 環 環 環 境 境 境 境技 境 境 境 技 技 技 技術 技 技 技 術 術 術 術研 術 術 術 研 研 研 研究 研 研 研 究 究 究 究所 究 究 究 所 所 所 所 所 所 所 イ

イ イ イ イ イ イ

イン ン ン ン ンベ ン ン ン ベ ベ ベ ベン ベ ベ ベ ン ン ン ン ン ン ン ト ト ト ト ト ト ト ト リ リ リ リ リ リ リ リ ー ー ー ー ー ー ー ー セ セ セ セ セ セ セ セ ン ン ン ン ン ン ン ン タ タ タ ター タ タ タ タ ー ー ー ー共 ー ー ー 共 共 共 共同 共 共 共 同 同 同 同開 同 同 同 開 開 開 開発 開 開 開 発 発 発 発 発 発 発

土壌の物理性(三相分布)の測定は、感覚的な土づくりをより科学的に行う目安を与えてくれます。

土壌の物理性(三相分布)の測定は、感覚的な土づくりをより科学的に行う目安を与えてくれます。

土壌の物理性(三相分布)の測定は、感覚的な土づくりをより科学的に行う目安を与えてくれます。

土壌の物理性(三相分布)の測定は、感覚的な土づくりをより科学的に行う目安を与えてくれます。

簡便で精度の高い試料採取を行い定期的な土壌の物理性モニタリングを行うことで、保水性、通気 簡便で精度の高い試料採取を行い定期的な土壌の物理性モニタリングを行うことで、保水性、通気 簡便で精度の高い試料採取を行い定期的な土壌の物理性モニタリングを行うことで、保水性、通気 簡便で精度の高い試料採取を行い定期的な土壌の物理性モニタリングを行うことで、保水性、通気 性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

主な特徴 主な特徴 主な特徴 主な特徴

●従来の1個用コアサンプラー●従来の1個用コアサンプラー●従来の1個用コアサンプラー●従来の1個用コアサンプラーHSCHSCHSC-HSC---5555 を改良し100を改良し100を改良し100mlを改良し100mlmlml のコアを4ヶ使用し垂直方向に連続したのコアを4ヶ使用し垂直方向に連続したのコアを4ヶ使用し垂直方向に連続したのコアを4ヶ使用し垂直方向に連続した 土壌の採取ができます。

土壌の採取ができます。

土壌の採取ができます。

土壌の採取ができます。

●●●●本体を回転させながら押し込んでいくことで、圧密や破壊の少ない状態で行うことで、保水性、通本体を回転させながら押し込んでいくことで、圧密や破壊の少ない状態で行うことで、保水性、通本体を回転させながら押し込んでいくことで、圧密や破壊の少ない状態で行うことで、保水性、通本体を回転させながら押し込んでいくことで、圧密や破壊の少ない状態で行うことで、保水性、通 気性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

気性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

気性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

気性のバランスが取れた土づくりを行うことができます。

- 弊社ホームページ弊社ホームページ弊社ホームページ弊社ホームページ www.fujiwarawww.fujiwara----sc.co.jpwww.fujiwarawww.fujiwarasc.co.jpsc.co.jp -sc.co.jp ---

本 本 本

本 社社社社 〒〒〒〒114114114-114---0020020024002444 東京都北区西ケ原東京都北区西ケ原東京都北区西ケ原 1東京都北区西ケ原111----46464646----161616 16 営業部営業部

営業部営業部 TEL 03TEL 03TEL 03TEL 03----391839183918-3918---8111 FAX 038111 FAX 038111 FAX 03-8111 FAX 03---3918391839183918----811981198119 8119 千葉千葉

千葉千葉 営業所営業所営業所営業所 TEL 0438TEL 0438TEL 0438TEL 0438----646464-64---0800 FAX 04380800 FAX 04380800 FAX 04380800 FAX 0438----646464-64---082008200820 0820 つくば営業所

つくば営業所 つくば営業所

つくば営業所 TEL 029TEL 029TEL 029TEL 029----840840840840----1250 FAX 0291250 FAX 0291250 FAX 0291250 FAX 029----840840840-840---125512551255 1255

(19)

No. 127, p.1118 (2014)

鉛直流路形成が濃厚な粘土懸濁液の界面沈降速度に及ぼす影響

中石克也

1

· 大井節男

1

Settling velocity of high-density clay suspension and effects of vertical channel formation

Katsuya NAKAISHI1and Setsuo OOI1

Abstract:The effects of channel formation on settling ve- locity have not yet been clarified for high-density clay sus- pensions. In this study, we examined the effects of ver- tical channel formation conditions on channel shape and channel flow rate by a method where artificial bubbles were passed upward through a column containing a sus- pension of kaolinite. Specifically, settling velocity, chan- nel diameter, and channel number density were measured by photographic methods. These data were used to cal- culate channel flow rates, which were then compared with the values expected for Hagen-Poiseuille flow. At a high solid concentration (1.1 %4.0 % by volume), vertical channels did not form unless artificial bubbles were ap- plied, because the suspension became highly viscous. The number of channels formed by applying bubbles decreased sharply with increasing solid concentration, whereas verti- cal channel diameter increased with increasing solid con- centration. As a result, there was a peak settling velocity at a solid concentration of 2.2 % by volume. Under con- ditions without structural force, the relation was examined between measured diameter and flow rate diameter (i.e., the mean of diameter to the 4th power) calculated from set- tling velocity using Darcy’s law and the Hagen-Poiseuille equation. The calculated diameter of channels formed by artificial bubbles agreed well with the measured diameter at low solid concentration (<2.2 %), but was lower than the measured diameter at high solid concentration (>2.2

%). These results show the importance of structural force in high-density clay suspensions.

Key Words: settling velocity, vertical channel, kaolinite suspension, Hagen-Poiseuille flow, bubble rise

1. はじめに

粘土懸濁液の沈降特性に関する研究はこれまで数多 くなされているが,それらの内容は主に沈降体積から微 視的凝集構造を推定すること(例えばMelton and Rand, 1976; van Olphen, 1977)や沈降体積の時間変化から沈降 様式をいくつかのパターンに分けることで,定性的に沈

1College of Agriculture, Ibaraki University, 3-21-1 chuo, Ami, Inashiki, Ibaraki 300-0393, Japan. Corresponding author:中石克也,茨城大学農 学部

20131119日受稿 201458日受理

降現象を説明していることである(Imai, 1980, 1981). 一方,凝集懸濁液の沈降に関する最近の研究は,フロッ クに着目して沈降管の壁面とフロックの間で生じる流体 抵抗が単一フロックの沈降速度に及ぼす効果(Lall et al., 1989; Becker et al., 1996; Chhabra et al., 2003; Arsenijevi˙c

et al., 2010)や凝集過程における沈降粒子の構造につい

て調べたもの(Allain, et al., 1995, 1996; Gonzalez, 2001;

Gonzalez et al., 2004),塩濃度,pH,高分子添加によ るフロック構造の変化と沈降速度への影響について論 じた研究(Watts et al., 2000; Nasser and James, 2006;

Akther et al., 2008; Kim and Palomino, 2009; Bessho and Degueldre, 2009)などが数多くみられる.しかしながら,

試料濃度の増加にともなって無数の凝集粒子(フロック)

が相互に干渉しながら沈降したり,フロック同志が連結 してネットワークを形成するような高い濃度領域におけ る界面沈降に関する理論的研究はほとんど見られない.

そのような中で,沈降開始時から急速な沈降を示す希 薄な試料濃度から,試料濃度の増加にともなって沈降 初期に非常に遅い界面沈降を示し,経過時間にともなっ て突然急激な沈降現象が生じる領域までの沈降現象に ついては,ある程度定量的に取り扱われている.すなわ ち,Michaels and Bolger(1962)と三分一ら(1987)は,

Richardoson and Zaki(1954)の提案した剛体球の干渉沈 降における界面沈降速度式を凝集粘土懸濁液に拡張して 適用し,試料濃度と初期沈降高さが界面沈降速度に及ぼ す影響について解析を行った.さらに,中石らは凝集粘 土懸濁液の沈降現象をフロック沈降として捉え(Kuroda et al., 2003),無数のフロックが互いに干渉しながら沈降 する界面沈降現象を沈降界面からの透水現象と等価であ るとみなし,フロック構造に自己相似則を取り入れた界 面沈降速度式を提案した(Sekiguchi et al., 2004; Ooi et

al. 2007).これらの研究によって,希薄な試料濃度から

比較的濃厚な試料濃度領域における界面沈降現象のメカ ニズムをフロックモデルに基づいて説明できるようにな るとともに,界面沈降速度とフロック構造の試料濃度依 存性についても定量的に評価できるようになった.しか しながら,さらに濃厚な濃度領域における界面沈降特性 については,現象論的に圧密沈降として定義しているだ けであり(Imai, 1980, 1981),そのメカニズムについて はほとんど論じられていない.

(20)

12 土壌の物理性 第127号 (2014) 本研究では,1/100 mmの精度で計測が可能な3次元

読取顕微鏡にカメラを取り付けてモニターに接続し,拡 大した画像から界面沈降速度の計測と沈降過程における 懸濁層の詳細な観測を行った.その結果,濃厚な試料濃 度において,これまでのモデルの予想に反する異常な沈 降現象が生じ,同時に鉛直流路が形成されていることを 見出した.さらに,鉛直流路を上昇する粘性流の解析を 行うことによって,このような濃厚凝集懸濁液における 異常な界面沈降のメカニズムを明らかにした.

2. 実験

2.1試料

供試試料として,極めて純度の高い入来産カオリナイ トを用いた.6 % H2O2溶液による有機物処理を行った 後,Na型粘土を作製するため,1 mol L−1のNaCl溶液で 2回洗った.その後,懸濁水の過剰なNaCl濃度を低下さ せるために,上澄み液のEC値が100µS cm−1NaCl 液10−4mol L−1)程度に低下するまで蒸留水で水洗いを 繰り返した.石英などのシルト分を取り除くために,懸 濁液のpHを10に調製して安定した分散状態をつくり,

沈降法を用いてストークス径で3µm以下の粒子を採取 した.さらに,採取された懸濁液を濃縮するために,遠 心分離機にかけて粘土画分を沈殿させて上澄み液を捨て た.この濃縮試料に蒸留水,NaCl溶液,NaOH溶液を加 えて,カオリナイト懸濁液の体積濃度を1.14.0 %の 範囲,バルク溶液のNaCl濃度を0.2 M,pHを10に調 製した.この溶液条件において懸濁層と上澄み液の間に 明瞭な界面が形成され,上澄み液の部分はほぼ透明で濁 りは見られなかった.

2.2測定方法

2.2.1界面沈降高さの測定

界面沈降実験に内径63.5 mm,容量300 mLのトール ビーカーを沈降管として用い,2.2.2で述べるような二つ の撹拌方法で撹拌した後,すばやく静置し測定を開始し た.界面高さの計測は,1/100 mm精度の読取顕微鏡を 用いて行った.肉眼で直接読み取ると誤差が出る可能性 が大きいので,読取顕微鏡の接眼部にカメラを取り付け て解像度の高いモニターに接続し,拡大された画像上で 界面沈降高さを1分間隔で読み取った.なお,粒子の沈 降は温度の影響を強く受けるので,ビーカー内の懸濁水 の温度を一定に保てるように,25Cに設定された恒温 室内で測定を行った.

2.2.2撹拌方法と懸濁層内への気泡混入

撹拌は,以下に示す懸濁層に気泡を混入させる方法と させない方法の二つの方法で行った.なお,異なる撹拌 を行う前に懸濁試料を均一にするために,5分間超音波 照射して試料を分散させ,25Cの恒温水槽内に1時間 程静置した後,懸濁液の温度を25Cに設定した.

フロック懸濁層へ気泡を混入させる撹拌は,沈降容器 上面をパラフイルムでしっかり覆って懸濁水が漏れない ようにして水面との間に空気を封入し,転倒撹拌によっ

て行った.このときの空気封入量は,およそ43 cm3程度 である.転倒撹拌は1分間で20回行い,撹拌後直ちに測 定を開始した.この方法は,Michaels and Bolger(1962) を始め多くの沈降実験で行われている一般的な撹拌方 法であり,以後転倒撹拌と呼ぶ.一方,懸濁層への気泡 混入が起こらない撹拌は,基本的には空気混入の場合と 同等になるように転倒撹拌によって行った.しかしなが ら,封入空気を除去して転倒撹拌を行った場合,懸濁液 を均質に撹拌することができないことから,以下のよう に工夫した.まず,ビーカー内の懸濁液中にスターラー

(攪拌子: 直径6.3 mm,長さ30 mmの円柱状)を3個投 入し,小孔付きのゴム栓をビーカー上部口に取り付け,

液面とゴム栓の間に含まれる空気を抜きながら栓を静か に押して水面まで接触させた.その後,上で述べたよう に,5分間超音波照射して試料を分散させ,25Cの恒温 水槽内に1時間程静置した後,1分間で20回の転倒撹拌 を行い,直ちに測定を開始した.以後,この撹拌方法を スターラー撹拌と呼ぶ.なお,スターラーを投入するこ とによる懸濁液面の上昇は0.8 mm程度であったことか ら,界面高さの補正は行わなかった.

以上のように流路形成の有無と懸濁層濃度の均質化の ために二つの撹拌方法を用いたが,基本的には空気とス ターラーを利用した転倒による撹拌であり,超音波撹拌 に比べて破壊力は非常に小さいことから,フロックの大 きさや構造に与える影響はほとんどないものと考えられ る(Ooi, et al., 2007).

2.2.3鉛直流路の測定

鉛直流路の確認並びに流路数と流路径の測定は,沈降 界面上面と懸濁層側面の観測に基づいて行った.具体的 には,測定終了直後の沈降界面上面をデジタルカメラで 撮影し,画像を拡大して流路数と流路径を計測した.ま た,側面の流路径は,沈降過程において読取顕微鏡に接 続したモニターに映し出された懸濁層側面の拡大画像か ら読み取って測定した.

3. 結果

3.1濃厚な濃度領域における特異な沈降現象

Fig. 1に示すように,凝集フロック懸濁液の界面沈降

特性は試料濃度に大きく依存して変化する(Sekiguchi et

al., 2004).希薄な体積濃度では,沈降開始直後から急激

な界面の低下(急速沈降)を引き起こす.試料濃度が増 加すると,始めに非常に緩やかな界面沈降(緩速沈降)

現象が表われ,ある程度の時間経過を経て急激な沈降が 生じる.固体濃度が増すにつれて緩速沈降継続時間が長 く続き,その後急速沈降に転じる.このような界面沈降 の特徴から推察すると,さらに固体濃度が増すと緩速沈 降過程のみが現れ,もはや急速沈降が起こらなくなるこ とが予測される.しかしながら,空気混入のある転倒撹 拌による界面沈降現象では、実際にはFig. 2に示すよ うに体積濃度が1.1 %を越える領域になると,体積濃度 の増加にともない界面沈降速度が増加するという,今ま

Fig. 1 カオリン( K )およびベントナイト( B )の含水比
Fig. 3 ω ≥ ω sat における,カオリン( K )およびベント ナイト( B )の含水比( ω ; kg kg − 1 )と階調標準偏差( σ gl ) . Gravimetric water content ( ω ; kg kg − 1 ) and standard  devi-ation of gray levels ( σ gl ) for ω ≥ ω sat of kaolin ( K ) and bentonite ( B )
Fig. 5 ω ≥ ω sat における,カオリン( K )およびベント ナイト( B )の平均階調値( gl )と含水比( ω ; kg kg − 1 ).
Fig. 2 界面沈降高さと時間の関係(気泡あり)
+7

参照

関連したドキュメント

The only thing left to observe that (−) ∨ is a functor from the ordinary category of cartesian (respectively, cocartesian) fibrations to the ordinary category of cocartesian

Comparing the Gauss-Jordan-based algorithm and the algorithm presented in [5], which is based on the LU factorization of the Laplacian matrix, we note that despite the fact that

Keywords: Convex order ; Fréchet distribution ; Median ; Mittag-Leffler distribution ; Mittag- Leffler function ; Stable distribution ; Stochastic order.. AMS MSC 2010: Primary 60E05

In the first section we introduce the main notations and notions, set up the problem of weak solutions of the initial-boundary value problem for gen- eralized Navier-Stokes

In Section 3, we show that the clique- width is unbounded in any superfactorial class of graphs, and in Section 4, we prove that the clique-width is bounded in any hereditary

Inside this class, we identify a new subclass of Liouvillian integrable systems, under suitable conditions such Liouvillian integrable systems can have at most one limit cycle, and

Our method of proof can also be used to recover the rational homotopy of L K(2) S 0 as well as the chromatic splitting conjecture at primes p &gt; 3 [16]; we only need to use the

The proof uses a set up of Seiberg Witten theory that replaces generic metrics by the construction of a localised Euler class of an infinite dimensional bundle with a Fredholm