第 2 章 経済と環境 第 2 章 経済と環境
バリー.C.フィールド『環境経済学入門』日本評論社
報告日:2008年4月16日 報告者:寺脇 拓
本章の概要
経済システムにおける物質・エネルギーの流れから環 境と経済の関係を理解する その上で 政策的に汚 境と経済の関係を理解する。その上で、政策的に汚 染物質の排出削減を行う際に留意しておかなければ ならないポイントを学ぶ。
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第2章 経済と環境 環境経済学入門
本章の構成 本章 構成
イントロダクション 2-1 資源経済学 2-2 基本的な物質収支
2-3 経済的・社会的資産としての環境 2-4 専門用語
2 4 専門用語
2-5 排出物、環境質、環境被害 2 6 汚染物質の諸分類
2-6 汚染物質の諸分類 2-7 要約
3
第2章 経済と環境 環境経済学入門
イントロダクション イントロダクション
4 イントロダクション
■経済と経済学 経済 経済学
• 経済(economy)
科学技術の状況、および法制度なおし社会制度の集合体であり、
科学技術の状況、および法制度なおし社会制度の集合体であり、
それを通じて、社会の人々が自らの物質的および精神的幸福の増 進を希求するもの。
> 基本的な経済機能
> 基本的な経済機能
生産
(production)財 サ ビスの産出量を決定する全ての行為 およびそうした産出
z
財、サービスの産出量を決定する全ての行為、およびそうした産出 を実行するための技術的、経営的手段の全て。
消費
(consumption)z
産出された財とサービスとが社会構成員たる個人、ないし団体に 分配されていく様態。
れらの活動を通じて社会全体の幸福 ( 厚生 ) を高めるた
• これらの活動を通じて社会全体の幸福 ( 厚生 ) を高めるた めの方策を探る学問が経済学(economics)である。
5 イントロダクション
■環境と経済の関係 環境 経済の関係
• 自然環境に取り囲まれた経済システムは自然法則(laws of nature) の支配を受ける。
• 自然環境が経済に対して果たす役割
1.
原材料、エネルギーといった生産に必要な投入物を供給する。
>
この原材料の供給源としての自然環境の役割を分析するのが資源 経済学
(natural resource economics)経済活動が生み出す残留物(廃棄物)を同化 吸収する(同化能力
2.
経済活動が生み出す残留物(廃棄物)を同化・吸収する(同化能力
assimilative capacity)。
> ((
同化能力を超える 同化能力を超える
))残留物の廃棄が環境に与える影響と経済との 残留物の廃棄が環境に与える影響と経済との 関係を分析するのが環境経済学
(environmental economics)z
開発による生態系破壊や景観破壊などの問題も環境経済学が扱う トピックに含まれる
トピックに含まれる。
z
環境の資源利用はその同化能力に影響を与え、環境汚染もまた資 源利用に影響を与えることから、これら二つの学問分野は相互に関 係している
6
係している。
イントロダクション
第2章 経済と環境 環境経済学入門
資源経済学の研究対象 環境経済学の研究対象
7 イントロダクション
第2章 経済と環境 環境経済学入門
2-1 資源経済学 2 1 資源経済学
8 2-1 資源経済学
■資源経済学の下位部門 資源経済学の下位部門
• 森林経済学(forest economics)
森林から材木を収穫する際の適正な収穫率はどれほどか?製材
森林から材木を収穫する際の適正な収穫率はどれほどか?製材 会社の収穫率は政府の政策によってどのような影響を受けるか?
• 水産経済学(marine economics)
漁場を管理する際にどのような規則が必要か?漁場収穫率の違 いは漁業資源ストックにどのような影響を及ぼすか?
土地経済学 (l d i )
• 土地経済学 (land economics)
建設業者や住宅購入者のどのように土地利用の意思決定を行う か?財産権に関する法律や公有地の使用規制は、土地利用の分 か?財産権に関する法律や公有地の使用規制は、土地利用の分 布にどのような影響を与えるか?
• エネルギー経済学 (energy economics)
石油資源の適切な採掘率はどれほどか?エネルギー消費量はエ ネルギー価格の変化にどれだけ敏感に反応するか?
9 2-1 資源経済学
• 水資源経済学(water resource economics) 水資源経済学(water resource economics)
水資源を地域、部門かんでどのように配分すべきか?種々の水資 源法は人々の水資源利用にどのような影響を与えるか?
• 農業経済学 (agricultural economics)
農家の環境保全配慮に対する意思決定はどのように行われるの
農家の環境保全配慮に対する意思決定はどのように行われるの か?政府の政策は、農作物の種類と規模に関する農家の選択に どのような影響を与えるのか?
10 2-1 資源経済学
第2章 経済と環境 環境経済学入門
■異時点間の資源配分 異時点間の資源配分
• 再生不可能資源 (nonrenewable resources)
補填過程をもたない、あるいは補填速度が極めて遅い資源。
補填過程をもたない、あるいは補填速度が極めて遅い資源。
z
石油資源、非エネルギー鉱物資源、地下水など。
資源利用においては、現在と将来、すなわち異時点間
(intertemporal)のトレードオフが大きな問題になる。
• 再生可能資源(renewable resources)
補填過程をもつ資源。
z
漁業資源、材木資源、太陽エネルギーなど。
生物資源に は 異時点間 ト ドオ が問題になりうる
生物資源については、異時点間のトレードオフが問題になりうる。
>
現在における過剰な森林伐採や漁獲が、将来におけるそれらの資 源利用を妨げうる。
源利用を妨げうる。
⇒ 持続可能性(sustainability)
将来世代の資源利用が妨げられないよう、長期に持続できるよう
11
将来世代の資源利用が妨げられないよう、長期に持続できるよう な資源利用を目指す考え方。
2-1 資源経済学
第2章 経済と環境 環境経済学入門
■資源問題と環境問題の関連性 資源問題 環境問題の関連性
• 資源としての同化能力
環境の同化能力は、快適な生活環境を生み出す資源と見ることが
環境の同化能力は、快適な生活環境を生み出す資源と見ることが できる。
>
汚染物質の環境への蓄積は、同化能力という資源の枯渇として捉 えられる
えられる。
>
環境問題においても、持続可能性が重要な課題になる。
• 生物 ( 学的 ) 多様性 (biological diversity) という資源
• 生物 ( 学的 ) 多様性 (biological diversity) という資源
世界中に
3000万種存在するといわれる生物は、膨大な遺伝子資 源として捉えられる。
>
同時のこの多様性は生態系を安定にし、環境の同化能力を保全す ることに貢献する。
近年 この生物多様性の保全の問題は 資源 環境の両面から注
近年、この生物多様性の保全の問題は、資源、環境の両面から注 目されており、その持続可能性に焦点を当てた生態経済学
(ecological economics)という新しい研究分野が生まれている。
12 2-1 資源経済学
2-2 基本的な物質収支 2 2 基本的な物質収支
13 2-2 基本的な物資収支
■物質収支モデル 物質収支 デル
• 物質・エネルギー収支(materials/energy balance)均 等式
M:自然環境から採取される物質、あるいはエネルギー
:生産過程で最終的に廃棄される残留物
:消費過程で最終的に廃棄される残留物
z
残留物(residuals)とは、生産と消費に伴って発生する残りかすの ことであり、二酸化硫黄、農薬、重金属などの残留物質だけでなく、
熱、騒音、放射能などの廃エネルギーも含む。
熱、騒音、放射能などの廃 ネルギ も含む。
• 熱力学の第一法則 ( 質量保存の法則 ) より、長期的には、
この均等式が成立するはずである。
成長過程では、投入物が廃棄されるまでにタイムラグがある。
リサイクルによって、廃棄を遅らせることが可能となる。
14 2-2 基本的な物資収支
第2章 経済と環境 環境経済学入門
• リサイクルを考慮した物質・エネルギー収支均等式 リサイクルを考慮した物質 ネルギ 収支均等式
:生産過程で発生する残留物
:生産過程で発生する残留物
:生産過程でリサイクルされる残留物
:消費過程でリサイクルされる残留物
• この式から、自然環境に向けて排出される ( 廃棄される ) 残留物の量を削減するための三つの方法が導かれる。
1. 産出高(G)を減少させる。
産出水準は人口に比例するわけではないことに注意。
2. 生産からの残留物( )を減少させる。
汚染防止
(pollution prevention)手法
z
経済の全部門において、生産の残留物集約度(residuals
intensity of production)を引き下げる。
産出
1単位あたりの残留物発生量を削減するような技術開発
15
>
産出
1単位あたりの残留物発生量を削減するような技術開発。
2-2 基本的な物資収支
第2章 経済と環境 環境経済学入門
部門間シフト
(sectoral shift)手法
z
産出
1単位あたりの残留物発生量が相対的に大きな部門の産出 を削減し、それが相対的に小さい部門の産出を拡張する。
3 リサイク 量( )を増加させる
3. リサイクル量( )を増加させる。
熱力学の第二法則
(エントロピー増大の法則
)よりリサイクルは完 璧ではありえないことに注意。
璧ではありえないことに注意。
一方で、リサイクル技術は日々進歩し続けている。
16 2-2 基本的な物資収支
17 2-2 基本的な物資収支
2-3 経済的・社会的資産 としての環境
としての環境
18 2-3 経済的・社会的資産としての環境
第2章 経済と環境 環境経済学入門
■環境質の捉え方 環境質の捉え方
• 資源としての捉え方
生産物
経済活動
生産
市場財
生産物経済活動
残留物 環境質 生活環境
発生 悪化 生産
資源 生産物
• 生産物(消費財)としての捉え方
発生 悪化 生産
生産
市場財
生産物経済活動
環境質
生産物 トレード・オフ
19 2-3 経済的・社会的資産としての環境
環 質
生産第2章 経済と環境 環境経済学入門
■市場財と環境質との間のトレード・オフ 市場財 環境質 の間のト ド オ
• 生産可能性曲線 (production possibility curve: PPC)
ある時点において、社会が資源と技術的能力を所与として生産可
ある時点において、社会が資源と技術的能力を所与として生産可 能な二財の組み合わせをしめした曲線。
> 生産可能性曲線の形状は技術的能力(technical cap- ) 大きく依存するが 特 市場財と環境質と 間 acities) に大きく依存するが、特に市場財と環境質との間 のトレード・オフ関係を示す場合には、自然環境の生態学 的な諸条件にも大きく依存する。
的な諸条件にも大きく依存する。
> 経済学的な関心はこの生産可能性曲線のどの点を選択す ることが社会的に望ましいか(社会選択 社 (社 選択 social choice)を ) 探ることである。
> そこで問題となるのが、環境質を人々がどのように評価し ているのかを知ることである。
環境質は、非市場的
(nonmarket)であるがゆえに、市場価格か らその価値を把握できない
20
らその価値を把握できない。
2-3 経済的・社会的資産としての環境
■生産可能性曲線と持続可能性 産可能性曲線 持続可能性
• 環境政策は長期(long run)的な配慮に基づいて決定さ れるべきであるが、今日の意思決定は短期 (short run) 的な視野のもとで行われがちである。
短期:近い将来の帰結や現代世代のみを視野に入れる。
長期:遠い将来の帰結や将来世代をも斟酌する。
> もし、現代世代が環境質を低下させるような社会的意思決 定を行 たならば 将来において生産可能性曲線は内側 定を行ったならば、将来において生産可能性曲線は内側 にシフトする可能性が高い。
技術進歩、人口動向も影響を与えるので、一概には言えない。
技術進歩、人口動向も影響を与えるので、 概には言えない。
> 生産可能性曲線が内側にシフトしないよう注意する。
⇒ 持続可能性(sustainability)
⇒ 持続可能性(sustainability)
21 2-3 経済的・社会的資産としての環境
生産可能性曲線
22
生産可能性曲線
2-3 経済的・社会的資産としての環境
第2章 経済と環境 環境経済学入門
2-4 専門用語 2 4 専門用語
23
2-4 専門用語
第2章 経済と環境 環境経済学入門
• 周辺環境質 周辺環境質 (ambient quality) ( q y)
ある都市の大気中の
SO2濃度や、ある湖水における特定化学物 質の濃度など、周辺環境中の汚染物質の量の多寡を意味する。
• 環境質 (environmental quality)
自然環境の状態一般を広く指す用語。周辺環境質だけでなく、環 境の視覚的 審美的な意味での質なども含む
境の視覚的、審美的な意味での質なども含む。
• 残留物(residuals)
ある物が生産ないし消費された後に残される物質やエネルギ
ある物が生産ないし消費された後に残される物質やエネルギー。
• 排出物 (emissions 、 effluent)
生産残留物や消費残留物のうち 直接もしくは処理後に環境の中
生産残留物や消費残留物のうち、直接もしくは処理後に環境の中 に排出される部分を意味する。
• リサイクル過程(recycling) リサイクル過程(recycling)
生産残留物あるいは消費残留物の一部あるいは全部を、生産や 消費において再利用すべく戻していく過程。
24
2-4 専門用語
• 汚染物質 汚 質 (pollutant) (p )
物質、エネルギーあるいは人間の行動で、それが自然環境に導入 されたならば環境質の水準低下を招く結果となるもの。
環境汚染( ll ti )
• 環境汚染(pollution)
何をもって環境汚染と定義するかは微妙な問題であるが、基本的 には環境の同化能力を超えるほどの汚染物質が環境に排出され には環境の同化能力を超えるほどの汚染物質が環境に排出され たときに、それを「汚染」とよぶ。
• 環境被害 (damages)
環境汚染が、人間の健康に与える悪影響、景観の劣化などの人間 の生活環境に与える悪影響、また生態学的連鎖の破壊や種の絶 減など生態系に与える悪影響をさす。
• 環境媒体(environmental medium)
自然界の諸相一般で集合的に環境を構成するもの。通常、土壌、
水 大気に分類される 水、大気に分類される。
• 排出源 (source)
工場 自動車 埋立地など 排出物が発生する場所
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工場、自動車、埋立地など、排出物が発生する場所。
2-4 専門用語
2-5 排出物、環境質、環境被害 2 5 排出物、環境質、環境被害
26 2-5 排出物、環境質、環境被害
第2章 経済と環境 環境経済学入門
●排出物→環境媒体
いずれかの環境媒体への排出を削
いずれかの環境媒体への排出を削 減すれば、同時に他の環境媒体への 排出が増加する。
複数の排出源から排出される排出物
複数の排出源から排出される排出物 が一つの環境媒体の中で完全に混 合される場合もあれば、そうならない 場合もある。
場合もある。
●環境媒体→環境質
自然体系の物理的、化学的、生物学 的 気象学的諸過程によ て決定さ 的、気象学的諸過程によって決定さ れる。
●環境質→環境被害
物理的過程だけでなく、ライフスタイ ルに対する人間の選択、および生命 体の耐性、受容能力に依存する。
27 2-5 排出物、環境質、環境被害
第2章 経済と環境 環境経済学入門
2-6 汚染物質の諸類型 2 6 汚染物質の諸類型
28 2-6 汚染物質の諸類型
2-6-1 累積型汚染物質と非累積型汚染物質 累積型汚染物質 非累積型汚染物質
• 物質の環境中への蓄積性による分類
• 非累積型汚染物質(noncumulative pollutant)
• 非累積型汚染物質(noncumulative pollutant)
騒音、熱など、排出後ほどなく消失していく汚染物質
• 累積型汚染物質 (cumulative pollutant)
• 累積型汚染物質 (cumulative pollutant)
放射性廃棄物、プラスチックなど、排出された量がそのまま環境中 に留まる汚染物質
• 多くの汚染物質はこれらの中間的な性質を持つ。
有機廃棄物は、その排出量が環境の同化能力を超えてしまうと、
環境中に累積されていく。
• 累積型汚染物質の場合は、第 i 期の排出量(e
i)をゼロにし たとしても 同じ期の環境被害 ( ) はゼロにならない たとしても、同じ期の環境被害 (q
i) はゼロにならない。
非累積型:
累積型:
29
累積型:
2-6 汚染物質の諸類型
2-6-2 局地的な汚染物質と地域的・地球規模の汚染物質 局地的な汚染物質 地域的 地球規模の汚染物質
• 汚染物質が及ぶ範囲による分類
• 局地的汚染物質(local pollutant)
• 局地的汚染物質(local pollutant)
騒音問題、景観破壊
• 地域的汚染物質 (regional pollutant)
• 地域的汚染物質 (regional pollutant)
酸性雨
• 大域的汚染物質 (global pollutant)
• 大域的汚染物質 (global pollutant)
オゾン層破壊、地球温暖化
> 範囲が小さいほど問題解決が容易になる
> 範囲が小さいほど問題解決が容易になる。
• 類似の分類に法圏による環境問題の分類がある。
国内環境問題
国内環境問題
越境環境問題
法圏外環境問題
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法圏外環境問題
2-6 汚染物質の諸類型
第2章 経済と環境 環境経済学入門
2-6-3 点源汚染物質と非点源汚染物質 点源汚染物質 非点源汚染物質
• 汚染物質が発生する地点による分類
• 点源汚染物質 (point-source pollutant)
• 点源汚染物質 (point-source pollutant)
大規模発電所からの二酸化硫黄排出物、廃水処理上からの排水
• 非点源汚染物質(nonpoint-source pollutant)
• 非点源汚染物質(nonpoint-source pollutant)
農薬の流出
• 点源とも非点源とも捉えられるもの
• 点源とも非点源とも捉えられるもの
自動車の排気ガス
> 点源汚染物質のほうが明らかに管理が容易
> 点源汚染物質のほうが明らかに管理が容易。
31 2-6 汚染物質の諸類型
第2章 経済と環境 環境経済学入門
2-6-4 継続的かつ安定的な排出と偶発的排出 継続的 安定的な排出 偶発的排出
• 汚染の生起確率による分類
• 安定的に排出される汚染物質
• 安定的に排出される汚染物質
発電所や廃棄物処理場から排出される汚染物質
z
比較的排出量の管理が容易
z
比較的排出量の管理が容易
• 偶発的に排出される汚染物質
石油 化学物質の流出事故 原子力発電所からの放射能漏れ
石油、化学物質の流出事故、原子力発電所からの放射能漏れ
z
排出の生起確率を下げる管理が必要。
2-6-5 排出物と無関係の環境被害 2 6 5 排出物と無関係の環境被害
• 開発による動植物の生息地や景観の消失
32 2-6 汚染物質の諸類型
2-7 要約 2 7 要約
33 2-7 要約
• 自然環境は、経済への原材料投入物の供給主体としての 自然環境は、経済 の原材料投入物の供給主体としての 役割と環境が生み出す残留物の引き受けてとしての役割 を有している。
前者の議論は資源経済学、後者の議論は環境経済学に属する。
• 自然環境から取り込まれた物質やエネルギーは、長期的 にはすべて自然環境に還流される
にはすべて自然環境に還流される。
還流される残留物を減らすためには、取り込む物質を削減しなけ ればならない。
• 環境質を、経済活動から生み出されるある種の生産物と 捉えることによって、それと市場財との間のトレード・オフ関 係を表す生産 能性曲線を描く とが きる
係を表す生産可能性曲線を描くことができる。
• 残留物が環境に戻されることと環境汚染とは同じではなく、
またそれと環境被害とも別物である またそれと環境被害とも別物である。
• 汚染の蓄積性、汚染の及ぶ範囲、汚染の発生源、汚染の 生起頻度などによって 汚染物質は様々に分類される
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生起頻度などによって、汚染物質は様々に分類される。
2-7 要約