IChO-2013 Preparatory Problems
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問題 18 フェノールの化学
フェノールは有用な性質を持つ様々な材料や化合物の合成のための重要な工業製品 である。そのため、フェノールは年に総計数百万トンが生産されている。フェノール の古典的かつ工業的製法は、ソ連の化学者である
R. Udris
によって1942
年に開発され た二段階の工程である。まず、ベンゼンA A A A
とプロペンB B B B
の混合物を酸触媒存在下、加 熱圧縮する。A A A A
とB B B B
が1:1
で反応すると化合物C C C C
が生成する。この化合物C C C C
を空気酸 化し、その後、酸処理することにより、最終的に二つの生成物、フェノールと、これ もまた産業で広く用いられる化合物D D D D
となる。高分子、薬、染料の合成におけるフェノールの潜在的可能性は以下の例で示すこと ができる。
酸の存在下でのフェノールと
D D D D
の反応により「ビスフェノールA」が得られる。こ
の物質はロシアの化学者A. Dianin
により1891
年に初めて合成されたものである。ビス フェノールA
をNaOH
で処理するとE E E E
が生成し、これはホスゲンと反応して繰り返し 単位F F F F
からなる「ポリカーボネート」を生成する。フェノールを希硝酸で処理すると互いに異性体である
G G G G
とH H H H
が生成し、これは水蒸 気蒸留によって分離できる。G G G G
の分子は対称面を二つ(分子平面とそれに直交する 面)持つが、HH H H
の対称要素は分子平面のみである。GG G G
を起点として、二段階の工程に より「パラセタモール」J J J J
を得ることができる。「アスピリン」M
M M M
はフェノールから三段階で得られる。まず、フェノールを高圧加 熱下でNaOH
とCO
2と反応させる。この反応により化合物K K K K
が得られる。K K K K
は分子平 面をただ一つの対称要素として持つ。KK K K
の酸処理には2
当量の酸が必要であり、これに より化合物L L L L
が生成する。さらにL L L L
のアセチル化によりアスピリンM M M M
が得られる。さらに、L
L L L
はアルミニウムや他のいくつかの金属の定量の用いられる「アルミノン」という染料の前駆体でもある。2当量の
L L L L
とホルムアルデヒドを酸性条件下で反応させ るとN N N N
を得る。更に亜硝酸ナトリウムNaNO
2と硫酸の存在下でN N N N
にもう1
当量のL L L L
を 加えるとO O O O
が生成し、最後にO O O O
をアンモニアで処理することによってアルミノンが得 られるIChO-2013 Preparatory Problems
2
A A A A + BBBB
H3PO4
T, p CCCC
OH + DDDD 1) O2 (from air)
2) H3O+
HCl
HO OH
Bisphenol A
NaOH EE EE
O Cl Cl
[ FFFF ]n Polycarbonate
GG G G + HH HH NaBH4
IIII O
O O
J J J J Paracetamol
CO2, NaOH T, p
K K KK
H2SO4
LL L L
O O
O
M M M M Aspirin O
H H
N N N N
L L L L NaNO2
H2SO4
OOOO
NH4OH
O CO2NH4
OH CO2NH4
HO H4NO2C
Aluminon H2SO4
HNO3
Catalist
(補足)図中の