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大阪市立大学大学院経営学研究科・商学部 中瀬哲史

「社史の意義と役割―一経営史研究者からの期待―」2013 年 7 月 1 日

本日の目標

社史執筆者の専門集団の方と一経営史研究者との間の「対話」を通じて,魅力的な歴史的事実 の著作物を生み出していく手がかりとすること。

本日の内容

最近の経営史研究について/歴史はだれのものか/社史とは何か/「歴史的歩み」の明らかとす るもの/参考文献

最近の経営史研究について

歴史を学ぶ重要性は語られても,なぜ歴史を学ばねばならないかが今一つ不明確 佐々木聡氏(資料 1)

資料 1

20 世紀末から今日にいたる産業社会は、「第 3 次産業革命」の時代といわれる。大量の情 報処理と広範囲の情報交換の即時化と高度化を特徴とするこの大きな変革は、今なお進 展中である。時間と空間の限界を打破し続けるこの新たな変動のなかで、経営戦略はさら にスピードを求められ、組織とマネジメントはより柔軟な変化が求められてゆくであろう。そし て、新たな産業社会の骨幹たる情報システムの進化のために、従来にもまして、人々の多 大な叡智とエネルギーの結集が必要となってゆくであろう。と同時に、広範囲におよぶ即時 の見えざる相手とのビジネス関係の広がりは、内外の金融ビジネスの諸問題にみられるよう に、大きな危険をはらんでいる。こうした大きなリスクをはらんだ変革期の今日だからこそ、

企業者や企業のあり方があらためて問い直されているのである。/本シリーズは、こうした分 水嶺にあって、かつて日本の企業者がいかにその資質を磨き、いかにリーダーシップを発 揮し、そしていかなる信条や理念を尊重してきたのかを学ぶことに貢献しようということで企 画された。本シリーズの企業者の諸活動から、21 世紀の日本の企業者のあり方を展望する 指針が得られれば、望外の喜びとするところである。(佐々木、2009)

橘川武郎氏の「応用経営史」(資料 2)

資料 2

今日の日本において経営史学が明確にすべきレーゾンデートルは、必要とされている日本 経済や日本企業の改革に関して、他のアプローチでは見出しえないような実行プランを提 示することにある、という結論である。…応用経営史とは、経営史研究を通じて産業発展や 企業発展のダイナミズムを析出し、それをふまえて、当該産業や当該企業が直面する今日 的問題の解決策を展望する方法である。/一般的に言って,特定の産業や企業が直面する 深刻な問題を根底的に解決しようとするときに,どんなに「立派な理念」や「正しい理論」を 掲げても,それをその産業や企業が置かれた歴史的文脈(コンテクスト)のなかにあてはめ て適用しなければ,効果をあげることができない。/また,問題解決のためには多大なエネ

(2)

ルギーを必要とするが,それが生み出される根拠となるのは,当該産業や当該企業が内包 している発展のダイナミズムである。ただしこのダイナミズムは,多くの場合潜在化しており,

それを析出するためには,その産業や企業の長期間にわたる変遷を濃密に観察することか ら出発しなければならない。観察から出発して発展のダイナミズムを把握することができれ ば,それに準拠して問題解決に必要なエネルギーを獲得する道筋がみえてくる。そしてさら には,そのエネルギーをコンテクストにあてはめ,適切な理念や理論と結びつけて,問題解 決を現実化する道筋も展望しうる…これが,応用経営史の考え方である。(橘川、2012、

11-12 頁)

◎「展望する」とはどういうことを読者に求めているのか⇒あいまい 経営史の「不幸」な出発点と流れ

経営史≒チャンドラー史学

1990 年代前後のチャンドラーモデルの見直し ピオリ&セブル『第 2 の産業分水嶺』の登場

大量生産大量販売,そして大量廃棄のモデルの反省,転換 オルタナティブ・モデルの提唱

代替の方法論の探索がメインテーマ?

↦「経営史とは何か」を問わない(中瀬,2010)

大学における経営史受講生の減少,「戦後日本経営史研究における全体像への関心 の低さを問題視」(橘川,1997,28 頁)の事態へ

※経営史とは何か,だれのものか,何のために学ぶのか

歴史はだれのものか 読者のもの

ただし,歴史家を介した過去と現在(読者)の対話 歴史の果たす役割

過去,現在,未来という時間軸の中における自らの位置確認(資料 3) 資料 3

歴史を学ぶとは、人間が自分の現在を自分または他者の過去の経験に関連させることで、

自分がどこから来たのか、どこに向けて進んでいるのかの位置確認をより良いものにし、

未来に向けて何ができるかの手掛かりを手中にしようとする思考作業です。あるいは、歴 史とは、人間の自己認識の営みであり、自己を知るとは自身になにができるかを知ること であり、それは過去の経験を学ぶことによってなしうる、ということになります。(渓内、1995、

22 頁)

現代の問題の「解明」(資料 4)

資料 4

歴史の目的は、過去の「事実」の発掘にあるのではなく、時代が提起する「問題」の解明 にある、あるいは、「過去の事実の記憶」にあるのではなく、「現在の問題の解決」にありま

(3)

す。もっとも、現在の問題の解決といっても、当面の個別的問題にたいする具体的解決 策を示すことが現代史の課題ではありません。現代史の役割は、医学にたとえますと臨 床でなく病理学のそれに近いといえます。病理学には治療の処方箋を書く実用性は求 められないのですが、病理発生のメカニズムの解明はそれにまつほかありません。病理 が出番になるのは、臨床では診断・治療できない難病・奇病においてです。現代史も、

個々の問題にたいする処方箋を書くことはできません。それがなしうることは、現代の病 理の解剖、その発生のメカニズムの解明に役立つことです。現代史への関心は、時代が 経験則や既成の枠組みでは説明不可能な変化を経験する、しかもそれを例外的にでな いと実感するとき、とりわけ高まるといえるでしょう。価値体系、制度原理のような基本的枠 組みの安定性が揺らいでいるという感覚がひろくひとをとらえるとき、私たちは過去にむ けて、あるいは、これまで自明とみなしてきたものの歴史的根源に向けて、「なぜ」という問 いを発するのです。「既知」が「未知」に転化するわけです。(渓内、1995、30 頁)

≠年表のような編年史 歴史家の役割

課題を設定し,歴史的に有意味な因果の連鎖の抽出(資料 5)

資料 5

歴史とは、実在に対する単に知的な態度でなく、同時に因果的な態度の「選択的体系」

ということになります。歴史家が、自分の目的にとって有意味な事実を涯しない事実の大 海から選び出すのと全く同じように、彼は、歴史的に有意味な因果の連鎖を、いや、それ だけを多数の原因結果の多くの連鎖の中から取り出すのです。そして、歴史的意味の規 準とは、彼の考えている合理的な説明および解釈の方へ事実を嵌め込む彼の能力とい うことなのです。別の原因結果の連鎖が偶然的なものとして斥けられねばならないのは、

原因と結果との関係に違いがあるからではなく、この連鎖それ自体が無意味であるから です。(カー、1969、155 頁)

歴史は,歴史家が「発見」し、「解釈」し、意味あるものとして構成した「歴史的事実」になる 読者を想定し,製作者のある意図のもとに作られるストーリー

再び,経営史について

企業者の役割とは,経営構想力(知覚,認識,総合,先見,構想)の発揮(資料 6)

資料 6

意思決定の過程、つまり経営諸変数の値を選択する過程は、抽象的に言えば、少なくと も次の 3 つの段階的内容に区分されよう。その第 1 は、経営の客観的諸条件から、自己 の目的達成上の、したがって経営行為の遂行に係わる、さまざまの刺激や問題を知覚す る過程である。第 2 は、多様な知覚を統一して、そこから自己にとっての問題を主体的に 認識する過程である。そして第 3 は、この認識を基礎として、経験を想起しつつ、自己の 目的を達成するために、未来における可能な経営行為の形を求めて、具体的な見取り 図を構想する過程である。…企業者は、企業内外にわたる経営諸条件の状況から、経営

(4)

行為に係わる経営諸変数について知覚し認識した多様な問題を、自己の目的に照らし て、変数の値の選択に反映させ、経営行為の形の総体の枠組みのなかに組み込む。こ の過程は、さきに指摘したように、さまざまの因果系列に属する諸要因を組み合わせて、

一つの有機的構造をつくりあげることであるから、「綜合」と言うべきであって、ドラッカー が最高経営者の役は「全般的理解を要し、全体を把握しなければならない」と論じている のも、この綜合を意味するものと考えてよいだろう。ところで、企業者が現時点で行なう綜 合は、現在の経営行為の形を理解するためではなく、現在の経営諸条件が含む事象が、

未来において発現するであろう、その可能性や問題や意味を先見して、未来における経 営行為の形を構想するために行なわれるものである。そしてこの構想の過程に、企業者 の直感が介入しているわけである…この構想に結集する企業者の諸能力、すなわち、知 覚、認識、綜合、先見、構想の諸力を包括して、「経営構想力」と呼ぼうと思う。この経営 構想力は、以上に述べてきたところから明らかなように、経験に先行して経営行為の形を 表出する能力であり、企業の進路を定めるごとき、非日常的、戦略的意思決定は、すべ て、かかる経営構想力に媒介されて行なわれる。したがって、経営構想力を発揮すること こそ、企業における企業者の役割だということにもなる。(大河内、1979、31-38 頁)

経営史はこうした具体的な経営構想力にかかわるもの→あいまいでは困る

社史とは何か

報告者にとっての社史=当該企業の公式歴史書 ある時点での経営判断の背景と理由の確認

⇒もちろん「ウラを取る」作業は実施

重要な企業としての決定を「正面」から扱おうとする社史は貴重

『大阪市立大学百年史』『大阪市立大学学生寮の歴史』は重要な歴史的事実を正面から取り 扱う貴重書

現在(社史執筆者)と過去(当該企業の歴史的歩み)の対話

→現在(読者)と過去(当該企業の歴史的歩み)の対話

「歴史的歩み」の明らかとするもの

「なぜ当該企業は現在に存在しているのか」

=当該企業の「伝統と革新」の明示化 和菓子メーカー虎屋の取り組み(資料 7)

資料 7

確かに昔からの味を大幅に変えることはよくないことだと思うのですが、今ここで食べて下 さる方にとっておいしくなかったら何にもならないだろうと思うわけです。昔の味というのは 大切ですし、それが虎屋の味ですから、それを大幅に変えたりするつもりはありません。

しかし、時代の変化によって、ある幅の中で、たとえば甘さということで言えば、甘いもの

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が足りなくてすごく好まれた時代と、甘いものが氾濫している時代とでは違うと思います。

そのなかで味というのはのらりくらり動きながら決まっていくものかなと思ったりもいたしま す。あるいはそういう中で、皆さんが好まれる味というものを作っていかなくてはいけない のではないかと考えています。/ですから味についても決して見直しをしないというのでは なく、絶えず前向きに考えていかなければならないと思います。虎屋の味の幅の特徴は 何かというと、他の会社のつくっている物よりも少し甘いといえます。やはり甘くなければ 菓子ではないと考えており、それは自分たちでわかって少し甘くつくっています。/それか ら、意図して他のお菓子屋さんより少し固めにつくられています。今の全体の傾向からす ると柔らかいほうがいいのかもしれませんが、そこまでうちは柔らかくはしません。もう一つ は後味がよいことです。どういうふうにつくっても、食べた後に爽やかな感じが残るというも のを大切にしようとしています。この 3 つが虎屋の味だと思います。今後もある幅の中で、

いろいろ考えながら「虎屋の味だな」とわかって下さる菓子をつくっていきます。(黒川、

2000、134-136 頁)

重要な企業 DNA の継承

新旧経営者の共同経営行動の重要性(浅田,2013)

◎社史という印刷物の役割

時間,空間の超越,俯瞰的な視点からのまとめ,多くの人への伝達可能性 ただし,想定される読者に理解,認識できるものを

参考文献

Carr, Edward Hallett (1961)What Is History? London: Macmillan (清水幾多郎訳,『歴史とは何 か』岩波新書,1962 年)

浅田厚志(2013)『成功長寿企業への道』出版文化社 大河内暁男(1979)『経営構想力』東京大学出版会

橘川武郎(1997)「研究ノート 戦後日本経営史研究の新視角」『経営史学』第 32 巻第 2 号,

27-40 頁

橘川武郎(2012)『歴史学者 経営の難問を解く』日本経済新聞出版社

黒川光博(2000)、「高級和菓子にこだわり続けて:虎屋」神田他『企業不老長寿の秘訣』白桃書 房、113-143 頁

佐々木聡(2009)、「情熱の日本経営史シリーズ刊行の辞~今なぜ、日本の企業者の足跡を省 みるのか」藤井信幸『世界に飛躍したブランド戦略』芙蓉書房出版

渓内謙(1995)『現代史を学ぶ』岩波新書

中瀬哲史(2010)「経営史の哲学」『経営研究』第 61 巻第 2 号,105-18 頁

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