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准教授   中畑 和之

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(1)

3次元CADデータと多点計測技術を活用した 中小構造物の動態監視に関する研究

3次元CADデータと多点計測技術を活用した 中小構造物の動態監視に関する研究

愛媛大学大学院 理工学研究科 生産環境工学専攻

准教授   中畑 和之

第 2 0 1 3 - 0 7 号

平成 2 7 年 1 1 月

(2)

( 一 財 ) 日 本 建 設 情 報 総 合 セ ン タ ー 研 究 助 成 事 業 報 告 書

平 成 2 7 年 9 月 3 0 日

助 成 番 号2013号 -07号

3次 元 CADデ ー タ と 多点 計 測 技術 を 活 用 した 中 小 構 造 物の 動 態 監視 に 関 する 研 究

愛 媛 大 学

中 畑 和 之

(3)

目 次

1

はじめに

3

2

システムのフィージビリティチェック

4

2.1

無線計測システムの構成

. . . . 4

2.2

変位の算出とモードの抽出方法

. . . . 5

2.3

減衰定数の算出方法

. . . . 5

2.4 10

橋の歩道橋における計測実験

. . . . 6

2.4.1

藤原町歩道橋の計測実験

. . . . 7

2.4.2

全計測のまとめ

. . . . 13

2.4.3

うなりが観測された歩道橋

. . . . 13

2.5

数値解析によるうなりの原因の検証

. . . . 13

2.5.1

中村歩道橋の数値モデル化と固有値解析

. . . . 15

2.5.2

中村歩道橋の過渡応答解析

. . . . 15

3 MEMS

センサのノイズ除去技術の開発

15 3.1

カルマンフィルタ

. . . . 18

3.2 MEMS

加速度センサのノイズ除去の検証

. . . . 19

3.3

相補フィルタによるノイズ除去

. . . . 19

4

弾性波動計測への応用

22 4.1 I

型部材を伝搬する弾性波の性質

. . . . 22

4.2 I

型部材中を伝搬するガイド波の計測実験

. . . . 23

4.2.1

分散曲線

. . . . 23

4.2.2 I

型部材を伝搬するガイド波の発生とその計測

. . . . 23

4.3 I

型部材中のガイド波の

3

次元可視化および伝搬モードの検証

. . . . 27

5

まとめ

27

表 目 次

1

計測対象の歩道橋の橋長

. . . . 6

2

固有振動数,振動モードと減衰定数

. . . . 9

図 目 次

1

藤原町の歩道橋の寸法と床版上のセンサ配置

. . . . 7

(4)

2

加振位置と方法

. . . . 8

3

加速度波形と算出変位

(加振パターンA

におけるノード

No.3

7

z

方向の 時刻歴応答

) . . . . 9

4

加速度波形のフーリエスペクトル

. . . . 10

5

藤原歩道橋の振動モード

. . . . 11

6 (a)

橋長毎の各モードの固有振動数と

(b)

各固有振動モードの減衰定数

. . . . 12

7 (a)

湊町,(b) 保免西,(c) 中村の歩道橋で得られた

z

方向の変位

(ノードNo.7

8) . . . . 14

8

うなりの検証のための歩道橋の数値モデル

. . . . 16

9 (a)

計測実験で得られた波形と

(b)

過渡応答解析結果

. . . . 17

10

剛性と質量の偏心をなくしたモデル

(過渡応答解析結果). . . . 18

11

振動実験の加速度波形とパワースペクトル

. . . . 20

12

計測ノードの配置と連絡通路における振動実験の様子

. . . . 21

13 MEMS

加速度センサの原波形と相補フィルタを施した場合の波形のパワース ペクトル,

(a)

計測ノード

6

(b)

計測ノード

7 . . . . 22

14 I

型部材の性状と加振センサ位置

. . . . 24

15

ガイド波伝搬の

3

次元可視化

. . . . 25

16 I

型部材の分散曲線

(

計測実験:カラー,

SAFE

:黒点

)

(a)

計測列

2

(b)

測列

4,(c)

計測列

5. . . . 26

(5)

1 はじめに

社会インフラの経年劣化が社会問題となっており,特に我が国に

70

万以上あるといわれ ている橋梁の安全性をどのように担保するのかが喫緊の課題である.長大橋や課金制の道路 橋等は常時設置型のセンサによるモニタリングを実施している事例がある

[1]

が,地方の中 小橋梁に十分な検査が行き渡っている状況にはなく,国土交通省は平成

26

6

月に橋梁定 期点検要領

[2]

に基づいて

5

年に一度の検査の実施を指示した.定期検査は近接目視が基本 であるが,必要に応じて触診や計測装置を用いた検査を併用して行うこととしている.その 中に,異常な振動についても検査する項目があるが,実際に振動計測を定量的に行うとなれ ば,計測作業の簡素化・効率化が中小橋梁には必要となる

[3].また,検査すべき橋梁の数に

鑑みて,センサの常時設置はコスト的に不可能であり,ポータブルな計測装置を用いて現場 における可及的速やかな健全度判断が要求される.しかもその精度と信頼性は高いものでな ければならない.

我々は,中小橋梁の振動計測を効率的に行うために,多点に配置したセンサによる振動 の同時計測システムの開発を行っている

[4, 5].ここでは,Micro Electro Mechanical Sys-

tems(MEMS)

センサを搭載した計測ノードを無線ネットワークで接続することで,データを

基地局に集約し,一元管理するものである.他の無線計測システム

[6]

と決定的に異なって,

我々が重きを置いている点は,各データを

3D-CAD

上にマッピングし,橋梁全体の

3

次元 動的挙動を実時間に表示することである.ここでは,MEMS 加速度センサによって得られ た情報を変位に換算し,それを

CAD

上の計測点に相当する部分にマッピングし,橋梁全体 の変形を可視化する.可視化は橋梁の動態の即時把握が可能となるだけでなく,局所的な異 常箇所を鳥瞰的に把握できる可能性を有する.また,本システムは,一般的な実験モーダル 分析と異なり,

1

回の加振で連続体としての振動モード

(

曲げ・ねじり・並進等を含む

)

を高 次まで同定できるのが特徴である.2年間の助成を受け,(1) システムのフィージビリティ チェック,(2)MEMS センサのノイズ除去技術の開発,(3) 弾性波動計測への応用について検 討を行ったので,それを報告する.

(1)

システムのフィージビリティチェック

(H25

年度)

 松山市内の

10

橋の歩道橋を対象として,本システムの検証を行った.歩道橋を対象

にした理由は,歩道橋が人力加振によって高次の振動モードを励起できる固有振動数

帯域であること,車両交通を妨げること無く本システムの検証が実施できたからであ

る.健全性の検査を目的とした観点での歩道橋の振動計測例は意外に少なく,一方で

歩行時の使用性に関する検討は,米田

[7],鈴木・加藤・田中ら[8, 9],深田ら[10]

よって

90

年代に精力的に行われた.しかし,歩行時に人が不快に感じるような振動数

は低次の曲げ振動モードによるものであり,本研究のような健全性評価のための高次

振動モードの同定を念頭に置いた研究は,著者の調べる限り見当たらない.また,将

来的には橋梁の損傷同定へ本システムを組み込んでいく予定であるが,そのためには

数値解析技術を積極的に活用することを考えている.ここでは,過渡応答を

FE

解析

(6)

必要となるため,振動波形から各固有振動モードの減衰定数を抽出する手法について も述べる.

(2)MEMS

センサのノイズ除去技術の開発

(H26

年度

)

MEMS

加速度センサは低コストで導入しやすいことが利点であるが,圧電型加速度 センサ等に比べると定常ノイズが混入しやすいという欠点がある.そこで本研究では,

本システムにおける

MEMS

加速度センサの性能をソフト的に向上する技術として,カ ルマンフィルタの導入を検討した.カルマンフィルタは,計測値からセンサの状態量 を推定するための手法であり

[15],本研究においては,MEMS

センサの定常ノイズを 除去するために用いた.さらに,カルマンフィルタを応用して,低ノイズ,高感度の 圧電型

3

軸加速度センサ(以下,圧電センサ)を併用した相補フィルタの導入に関す る基礎的検討も行ったので報告する.

(3)

弾性波動計測への応用

(H26

年度

)

 本システムは振動現象を可視化し,将来的には損傷の評価までを行うことを意図し て研究を進めているが,

H25

年度のフィージビリティチェックの際に,加振時の衝撃は 弾性波として最初に各ノードに到達している様子が観察できた.弾性波の伝搬速度は 数千

m/s

以上であるため,ノード間の到達時刻の差は僅かであるが,本システムの時 刻同期は

GPU

信号を利用したものであり,時間方向の分解能が高いため,弾性波の伝 搬も計測できることが分かった.橋梁を構成する

I

型部材に衝撃を与えたときの弾性 波を本システムで計測し,波動伝搬の様子を

3

次元的に可視化することに成功したの で,その結果についても示す.

2 システムのフィージビリティチェック

2.1 無線計測システムの構成

本研究で構築した波形収集システム

[5]

は,無線センサノード,無線ルータ,基地局用のモ バイル

PC

からなる.無線センサノードのセンサ部には

3

軸の加速度を計測する

MEMS

ンサ

(カイオニクス社製,KXM52-1050)

が搭載されており,BNC ケーブルを介して電圧信

号がデータ転送部に送られる.データ転送部は,ナショナルインスツルメンツ社

WLS-9215

を使用している.センサ部から得られた電圧信号を受信し,

A/D

変換ボードでデジタルデー タに変換する.そして,デジタル信号を,無線ルータを介して基地局のモバイル

PC

に送信 する.3 軸加速度をサンプリングレート

10kHz

で計測する場合,約

0.48Mbps(=10k × 16

ビット

× 3

軸)の転送速度が必要となるが,

IEEE802.11g

の公称転送速度は

54Mbps

なの で,理論的には約

112

基のノードが接続できることになる.ここでは

16

基のノードを作成 した.

無線計測では,各センサノードの時刻同期が重要である.ここでは,

GPS

信号受信用セン

(Navisys Technology

社製の

GM-316)

を用いて,GPS センサから発信する

PPS(Pulse Per

(7)

Second)

信号による時刻同期を行った.PPS 信号の誤差は

秒以下であるので,サンプリ ングレートが数

kHz

程度の計測が可能である.

2.2 変位の算出とモードの抽出方法

各センサノードを制御し,データの集録・波形処理を行い,結果を出力するためのソフ トウェアを自作した.開発にはグラフィカルプログラミング環境の

LabVIEW[11]

を用いた.

MEMS

センサで得られる信号は加速度である.本研究では振動による変形を

3

次元的に可視 化したいので,加速度から変位を算出する.ここでは,次に示す線形加速度法

[12]

を用いた.

サンプリング間隔を

∆t

とすれば,時刻

t = n∆t

における加速度

an = (anx, any, anz)

と時刻

t = (n1)∆t

における加速度

an1

から,速度

vn

は次のように求まる.

vni =vin−1+ ∆t(ani1 2 + ani

2 ), (i=x, y, z) (1)

また,変位

un

は次のように求まる.

uni =un−1i + ∆tvin−1+ ∆t2(ani1 3 +ani

6 ), (i=x, y, z) (2)

なお,静止状態における初期値は

v0 =0

u0 =0

である.加速度を数値的に積分して変位 を得る場合には,一般的に基線ずれ

(低周波のドリフト)

が伴う.ここでは,低い周波数を除 去するハイパスフィルタを作用させることによって基線ずれを防止している.各点の変位情 報を

CAD

上にマッピングすることによって,橋梁振動の

3

次元可視化を行う.変位データ をマッピングする際,滑らかに変形を表示させるために,スプライン補間法を採用した.

一般的に固有振動数は,センサ単体の波形から得られるフーリエスペクトルを吟味し,ピー ク位置から推定が可能である.ここでは,振動モード形状を抽出する方法について述べる.

ピーク振動数を中心としたバンドフィルタを作用させ,他の振動成分を除去する.バンドパ スフィルタは,デジタルフィルタ

[13]

として与える.バンドパスフィルタを設計する際には,

フィルタ範囲の選定が重要となるが,一般的には卓越するフーリエスペクトルの谷の間や,

フーリエスペクトルが卓越する値の

1/10

以下になる間をフィルタ領域とする

[1].フィルタ

を作用させた状態で

3

次元可視化を行うと,そのモードシェイプの変形が現れる.なお,今 回は

16

基の無線センサノードで計測するため,ノードあたり

3

つの方向の変位データが得 られるから,全部で

48

方向の変位情報が利用できる.

2.3 減衰定数の算出方法

後に示す数値解析(過渡応答解析)で減衰定数が必要となる.ここでは,式

(3)

の減衰振 動曲線に当てはまるように,数値的にモード減衰定数

ξ(以下,減衰定数)

を定める.

(8)

上式の

ωn

n

次の振動モードの固有振動数,ϕ は位相である.減衰定数を求める際には計 測波形から正確に単一モードの減衰自由振動波形を抽出する必要がある.しかし,実際の計 測波形では,様々な非線形性によって,理想的な減衰自由振動波形が得られることは難しく,

他の振動モードやノイズを含んでいる場合がある.今回は,基準関数と相互相関を取ること により,計測された加速度波形から減衰自由振動波形を抽出し,非線形最小二乗法により減 衰定数を算出する.基準関数に用いたガボール関数

[14]

を式

(4)

に示す.

G(t) = cos (kt)gα(t) (4)

ここで,窓関数

gα(t)

gα(t) = 1 2

παet

2

(5)

である.

α

はガウス関数の幅を示す指数であり,

k

はウェーブレット波数である.ガボール 関数は,抽出したい減衰自由振動波形と類似した周波数をもった波形となっている.ガボー ル関数を基準関数とし,次式のように時刻歴波形との畳み込み積分により相互相関をとる.

y(t) =

−∞

x(τ)G(t−τ)dτ (6)

このように基準関数と相互相関をとることで,特定の振動数の減衰自由振動波形を求め,式

(3)に基づいて減衰定数を算出する.なお,本方法の利点はガボール関数の

α

k

の値を 適切に設定することで,抽出したい振動波形の周波数帯域を調整できる点である.つまり,

うなりの発生しているような近接する振動モードがある場合でも,k の値によって抽出する 周波数帯域を調整し,求めたいモードの減衰定数を算出できる.本手法は,LabVIEW のプ ラットフォームに組み込み,計測時に即時に減衰定数が算出できる.

2.4 10 橋の歩道橋における計測実験

本システムのフィージビリティを検証するために,松山市の歩道橋

10

橋で振動可視化実 験を行った.階段が歩道橋の左右に

2

つずつあって,橋軸が対称軸となる線対称の構造形式 を選んだ.選定した

10

橋の歩道橋の橋長を表–1 に示す.

1:

計測対象の歩道橋の橋長

␒ྕ

㻝 㻞

㻠 㻡 㻟

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(9)

㻝㻢

㻝㻡

㻝㻜

㻝㻝

㻝㻞 㻝㻟

㻝㻠

㻞㻣㻝㻜㻜

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㻝㻣㻜㻜 㻝㻞㻜㻜

㻢㻤㻡

㻝㻜㻜㻜

㻝㻣㻜㻜

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– 1:

藤原町の歩道橋の寸法と床版上のセンサ配置

2.4.1

藤原町歩道橋の計測実験

10

橋のうち,ここでは藤原町の歩道橋の計測結果の詳細を述べる.図–1 に藤原町の歩道 橋の概略図とセンサ設置状況を示す.藤原の歩道橋は支間

25.3m,幅員1.7m

の歩道橋であ る.橋脚は左端と右端のみに設置されており,道路中央分離帯には無い.また,床版は下側 からデッキプレート,コンクリート,モルタル,表面はアスファルトブロックで舗装されて いる.振動計測では,16 基のノードを図–2 の黄色い丸で示す位置に設置した.橋軸方向を

y

,橋軸直交方向を

x

,鉛直方向を

z

とした.計測波形のサンプリング周波数は

1.0kHz

とし,

ドリフトを避けるためのハイパスフィルタのパスバンドを

2.0Hz

に設定した.計測実験の加 振方法は,以下の

3

パターンとした.

加振パターン

A

:歩道橋の中央で加振した時

加振パターン

B:中央からずれた位置を加振した時

加振パターン

C

:周期的に高欄を揺らした時

それぞれの実験の加振位置を図

–2

に示す.加振パターン

A

B

では,高さ

30cm

の台から体

重が

65kgf(637N)

の人が飛び降りて衝撃を与えた.加振パターン

C

では,高欄を揺らす周期

1Hz

とする.なお,センサノードはすべて工作用粘土で床版表面に固定しており,サンプ

リング周波数,デジタルフィルタのパスバンド,加振方法は全計測で統一させている.

(10)

㻞 㻝㻢

㻣 㻝㻡

㻝㻜 㻡

㻢 㻟

㻝㻝

㻝㻞

㻝㻟

㻝㻠

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– 2:

加振位置と方法

計測実験で得られた加速度波形と算出変位の一例を図–3 に示す. ここでは,加振パター ン

A

の場合に,ノード

No.3

7

で得られた

z

方向の加速度波形と変位を示す.図–3 の

2.2

秒の時刻が着地した瞬間であり,着地時には大きな加速度が得られている.着地後は,減衰 していく様子が見られる.着地より前の時刻にも変位の振幅が見られるが,これは人がしゃ がみ跳躍準備の動作によって起きたものである.変位の結果をみれば,加振パターン

A

では 変位が全振幅

(

ピーク

to

ピーク

)

1mm

以上となっている.

加振パターン

A,B,C

の計測実験から得られた

x,y,z

方向の加速度波形をフーリエ変換 し,

16

基のセンサで加算平均化した結果を図

–4

に示す.この結果から,

x

方向では

4.98Hz

7.50Hz

14.35Hz

が卓越しているのがわかる.また,

y

方向では

4.37Hz

が,

z

方向では

3.51Hz

4.98Hz,11.26Hz,14.35Hz,23.10Hz

の卓越する固有振動数が得られた.次に,前節で述べ た方法を用い,それぞれの固有振動数がどの振動モードに対応しているかを同定する.固有 振動数の近傍で狭帯域のバンドパスフィルタを作用し,振動を可視化する.その結果を図–5 に示す.床版

z

方向の曲げモードは

1

次モードが

3.51Hz,2

次モードが

11.26Hz,3

次モード が

23.1Hz

であることがわかった.また,ねじり振動モードは

1

次モードが

4.98Hz

2

次モー ドが

14.35Hz

であった.その他に,橋軸方向並進モード

4.37Hz

x

方向の曲げ

1

次モード

7.50Hz

が得られた.

次に,減衰定数は加振パターン

A

B

の加速度波形を用いて算出する.まず,加速度波形

から各固有振動数に対応する減衰自由振動波形を求める.そして,式

(3)

の減衰振動曲線に

基づいて,非線形最小二乗法による数値手法により減衰定数

ξ

を算出した.藤原町の歩道橋

の固有振動数,振動モード,減衰定数を整理したものを表

–2

に示す.固有振動数

14.35Hz

ねじり

2

次モードは加振パターン

C

から得られたデータのため,減衰自由振動が得られず減

衰定数を算出していない.

(11)

-200 -100 0 100 200

[gal]

No.3 䡖᪉ྥ

-200 -100 0 100 200

0 2 4 6 8 10

[gal]

᫬㛫[sec]

No.7 䡖᪉ྥ -0.6

-0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6

[mm]

No.3 䡖᪉ྥ

-0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6

0 2 4 6 8 10

[mm]

᫬㛫[sec]

No.7 䡖᪉ྥ

2.2 sec 2.2 sec

図– 3: 加速度波形と算出変位

(加振パターンA

におけるノード

No.3

7

z

方向の時刻歴 応答)

2:

固有振動数,振動モードと減衰定数

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⸨ཎ㻌Ṍ㐨ᶫ

(12)

1.00E-04 1.00E-03 1.00E-02 1.00E-01 1.00E+00 1.00E+01 1.00E+02

0 5 10 15 20 25

᣺ືᩘ[Hz]

ຍ᣺䝟䝍䞊䞁㻭 ຍ᣺䝟䝍䞊䞁B ຍ᣺䝟䝍䞊䞁C 㼦 ᪉ྥ

1.00E-04 1.00E-03 1.00E-02 1.00E-01 1.00E+00 1.00E+01 1.00E+02

0 5 10 15 20 25

᣺ືᩘ[Hz]

㼥 ᪉ྥ

ຍ᣺䝟䝍䞊䞁A ຍ᣺䝟䝍䞊䞁B ຍ᣺䝟䝍䞊䞁C

1.00E-04 1.00E-03 1.00E-02 1.00E-01 1.00E+00 1.00E+01 1.00E+02

0 5 10 15 20 25

᣺ືᩘ[Hz]

㼤 ᪉ྥ

ຍ᣺䝟䝍䞊䞁A ຍ᣺䝟䝍䞊䞁B ຍ᣺䝟䝍䞊䞁C

– 4:

加速度波形のフーリエスペクトル

(13)

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼦᪉ྥ᭤䛢䠍ḟ㻌㻌㻟㻚㻡㻝㻴㼦

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㼤᪉ྥ᭤䛢䠍ḟ㻌㻌㻣㻚㻡㻜㻴㼦

୪㐍᪉ྥ ୪㐍᪉ྥ

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥

㼤 㼦 㼥 䛽䛨䜚䠎ḟ㻌㻌㻝㻠㻚㻟㻡㻴㼦

㼦᪉ྥ᭤䛢䠏ḟ㻌㻌㻞㻟㻚㻝㻴㼦 㼦᪉ྥ᭤䛢䠎ḟ㻌㻌㻝㻝㻚㻞㻢㻴㼦

図– 5: 藤原歩道橋の振動モード

(14)

㻜㻚㻜㻜㻜㻌 㻜㻚㻜㻜㻡㻌 㻜㻚㻜㻝㻜㻌 㻜㻚㻜㻝㻡㻌 㻜㻚㻜㻞㻜㻌

㻜 㻡 㻝㻜 㻝㻡 㻞㻜 㻞㻡 㻟㻜

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ᖹ࿴㏻

㻜 㻡 㻝㻜 㻝㻡 㻞㻜 㻞㻡 㻟㻜

㻝㻤 㻞㻜 㻞㻞 㻞㻠 㻞㻢 㻞㻤 㻟㻜

ᅛ ᭷ ᣺ ື ᩘ 㼇㻴 㼦㼉

ᶫ㛗㼇㼙㼉

㼦᪉ྥ᭤䛢㻝ḟ ᶫ㍈᪉ྥ୪㐍 䛽䛨䜚㻝ḟ 㼤᪉ྥ᭤䛢㻝ḟ 㼦᪉ྥ᭤䛢㻞ḟ 䛽䛨䜚㻞ḟ 㼦᪉ྥ᭤䛢㻟ḟ

㻔㼍㻕

㻔㼎㻕

図– 6: (a) 橋長毎の各モードの固有振動数と

(b)

各固有振動モードの減衰定数

(15)

2.4.2

全計測のまとめ

10

橋の固有振動数と減衰定数を図–6 にまとめる.図–6(a) は,横軸を橋長とし,縦軸に各 モードの固有振動数をプロットしたものである.橋長が長くなるにつれて固有振動数は小さ くなる傾向があり,これは,深田らの振動測定結果

[10]

と定性的に一致する.また,各振動 モードと減衰定数の関係を図–6(b) にプロットした.振動モードが高次になると減衰定数が 大きくなる傾向があることがわかった.なお,図–6 (b) では,加振方法により減衰自由振動 が励起されていなかった床版

x

方向曲げ

1

次モード

(

湊町,和泉北

)

とねじり

2

次モード

(

全 歩道橋) はプロットしていない.

2.4.3

うなりが観測された歩道橋

歩道橋の振動計測を

10

橋行った中で,うなりが観測された歩道橋があった.うなりの発生 要因は卓越する

2

つの振動数が近接していることである.ここでは,うなりが観測された歩 道橋をピックアップし,周波数ピークが近接する理由について調査した.うなりが観測され た歩道橋は,湊町,保免西,中村の

3

橋である.そのときの波形を図–7 に示す.いずれも加 振パターン

A

の場合の

z

方向の変位波形である.図

–7(a)

より,湊町の歩道橋では

2

秒程度 の周期を持つうなりが観測されている.これは,湊町の歩道橋の

z

方向の曲げ

1

次モードの 固有振動数

4.00Hz

とねじり

1

次モードの固有振動数

4.48Hz

の影響である.この

2

つのモー ドが近接することよって,

2.08

秒周期のうなりが発生している.図

–7(b)

に示す保免西の歩 道橋では,3 秒程度の周期を持つうなりが観測されている.これは,z 方向の曲げ

1

次モード の固有振動数

5.07Hz

y

方向の並進モードの固有振動数

4.70Hz

の影響であるといえる.こ の近接する振動数によって,

2.70

秒周期のうなりが発生している.次に,図

–7(c)

の中村の 歩道橋では,床版

z

方向の曲げ

1

次モードの固有振動数

3.33Hz

とねじり

1

次モードの固有

振動数

3.47Hz

の近接によって,

7.14

秒周期のうなりが発生している.

以上の結果,固有振動数が近接する場合にはうなりが観測されるが,どのモードが近接 しているかは,橋梁毎に異なることがわかった.今回計測した歩道橋の傾向として,橋長が

20m

程度の歩道橋は,

z

方向の曲げ

1

次モードの固有振動数と

y

方向の並進モードの固有振 動数が近くなる傾向にあった.一方,橋長が

28m

程度の歩道橋は,z 方向の曲げ

1

次モード の固有振動数とねじり

1

次モードの固有振動数が近接する傾向にあった.しかし,図–7(c) に 示すように,中村の歩道橋ではノード

No.7

8

ではうなりの振幅に違いがみられる.この 局所的に異なる振幅値の原因を解明するために,次節で

FE

モデルを用いた過渡応答シミュ レーションを行う.

2.5 数値解析によるうなりの原因の検証

中村の歩道橋で発生したうなりの原因の解明を試みる.ここでは,歩道橋床版の

FE

モデ

ルを作成した.多点計測結果から,各モードの減衰定数は算出されているので,この値を

(16)

-0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3

[mm]

䝜䞊䝗No.7 z᪉ྥ

-0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3

0 2 4 6 8 10

[mm]

᫬㛫[sec]

䝜䞊䝗No.8 z᪉ྥ

㻔㼍㻕㻌‖⏫㻌ຍ᣺䝟䝍䞊䞁㻭

-0.4 -0.2 0 0.2 0.4

[mm]

䝜䞊䝗No.7 z᪉ྥ

-0.4 -0.2 0 0.2 0.4

0 5 10 15 20

[mm]

᫬㛫[sec]

䝜䞊䝗No.8 z᪉ྥ

㻔㼏㻕㻌୰ᮧ㻌ຍ᣺䝟䝍䞊䞁㻭

㻔㼎㻕㻌ಖචす㻌ຍ᣺䝟䝍䞊䞁㻭

-0.4 -0.2 0 0.2 0.4

[mm]

䝜䞊䝗No.7 z᪉ྥ

-0.4 -0.2 0 0.2 0.4

0 5 10 15 20

[mm]

᫬㛫[sec]

䝜䞊䝗No.8 z᪉ྥ

図– 7: (a) 湊町,(b) 保免西,(c) 中村の歩道橋で得られた

z

方向の変位

(ノードNo.7

8)

(17)

FE

解析に導入し,過渡応答解析を行う.数値シミュレーションは汎用有限解析ソフトの

NX Nastran

を用いた.

2.5.1

中村歩道橋の数値モデル化と固有値解析

歩道橋の寸法や材質等は設計データを国土交通省松山河川国道事務局から提供して頂いた ので,ほぼ厳密な形状を

CAD

で再現している.CAD から起こした歩道橋の数値モデルを 図–8 に示す.特筆すべきは,主桁の長さが橋軸の左右で異なり,片側は

27.6m,もう一方は

28.0m

となっている.また,主桁

27.6m

側には道路標識板が

3

枚と信号機

1

基が設置されて

おり,その質量を模擬して桁中央に

300kg

を付加質量としてモデル化している.材料定数は 文献等を参考に,計測時期・環境等を考慮して次のように設定した.鋼

(SS400)

のヤング率

E

= 206 GPa

,ポアソン比

ν = 0.30

,密度

ρ= 7900kg/m3

とし,コンクリートは

E = 30GPa

ν = 0.20,ρ = 2600 kg/m3

,モルタルは

E = 25 GPa,ν = 0.20,ρ = 2250 kg/m3

,アス ファルトタイルは

E = 9 GPa,ν = 0.35,ρ = 2300 kg/m3

.階段は床版にフックで掛けられ ているだけで応力を伝えることは無いため,

FE

モデルは橋脚の位置で完全固定の境界条件 とした.定常場の線形固有値計算の結果,z 方向曲げ

1

次モードとねじり

1

次モードの固有 振動数はそれぞれ,3.25Hz と

3.35Hz

となった.計測実験におけるそれらは

3.33Hz

3.47Hz

であり,よく一致していることがわかった.

2.5.2

中村歩道橋の過渡応答解析

線形固有値解析において,固有振動数が良好に一致したので,ここでは中村橋の数値モデ ルに衝撃力を加えて,床版の過渡応答解析を行う.減衰パラメータは前節で求めたモード減 衰定数を入力している.この時の過渡応答解析と計測実験で得られた波形を図

–9(a)

(b)

に 示す.ノード

No.7

の振幅はノード

No.8

よりも大きく,うなりもほとんど起きていないこと がわかる.また,計測したモード減衰定数を

FE

モデルに入力しているため,減衰過程につ いてもよく一致している.片側でのみ生じるうなりの原因究明のため,

FE

モデル上で主桁の 長さを左右とも

27.6m

とし,道路標識と信号機の質量をなしとしてみる.その結果を図–10 に示す.うなりの振幅がノード

No.7,8

の間で同じになることが過渡応答解析により示され た.以上より,中村の歩道橋で計測されたうなりの振幅の違いは,橋軸の左右で桁の長さが 違うことによる剛性の違いと,道路標識と信号機による質量の偏りによって起きたものだと 考えられる.

3 MEMS センサのノイズ除去技術の開発

前述のように,MEMS 加速度センサは低コストで多点計測システムが構築できるが,圧

電型加速度センサに比べると定常ノイズが混入しやすいという欠点がある.そこで本研究で

は,MEMS 加速度センサの精度及び信頼性の向上を目指して,カルマンフィルタの導入を

(18)

඲యᅗ

➃㒊ᣑ኱ᅗ

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㻔㻿㻿㻠㻜㻜㻕 㐨㊰ᶆ㆑ 㻘㻌ಙྕᶵ䛾㔜㔞 㻟㻜㻜㼗㼓

୺᱆㛗䛥㻌㻞㻣㻚㻢㼙

୺᱆㛗䛥㻌㻞㻤㼙

図– 8: うなりの検証のための歩道橋の数値モデル

(19)

㻙㻜㻚㻢 㻙㻜㻚㻠 㻙㻜㻚㻞 㻜 㻜㻚㻞 㻜㻚㻠 㻜㻚㻢

㻜 㻡 㻝㻜 㻝㻡 㻞㻜

㼇㼙

᫬㛫㼇㼟㼑㼏㼉

䝜䞊䝗㻺㼛㻚㻣㻌㼦᪉ྥ

䝜䞊䝗㻺㼛㻚㻤㻌㼦᪉ྥ

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㻙㻜㻚㻢 㻙㻜㻚㻠 㻙㻜㻚㻞 㻜 㻜㻚㻞 㻜㻚㻠 㻜㻚㻢

㻜 㻡 㻝㻜 㻝㻡 㻞㻜

㼇㼙

᫬㛫㼇㼟㼑㼏㼉

䝜䞊䝗㻺㼛㻚㻣㻌㼦᪉ྥ

䝜䞊䝗㻺㼛㻚㻤㻌㼦᪉ྥ

㻔㼍㻕㻌ィ ᐇ㦂㻌㻔 ୰ᮧ㻌ຍ᣺䝟䝍䞊䞁 㻭㻕

図– 9: (a) 計測実験で得られた波形と

(b)

過渡応答解析結果

(20)

㻙㻜㻚㻢 㻙㻜㻚㻠 㻙㻜㻚㻞 㻜 㻜㻚㻞 㻜㻚㻠 㻜㻚㻢

㻜 㻡 㻝㻜 㻝㻡 㻞㻜

㼇㼙

᫬㛫㼇㼟㼑㼏㼉

䝜䞊䝗㻺㼛㻚㻣㻌㼦᪉ྥ

䝜䞊䝗㻺㼛㻚㻤㻌㼦᪉ྥ

– 10:

剛性と質量の偏心をなくしたモデル

(

過渡応答解析結果

)

検討した.カルマンフィルタは計測値からセンサの状態量を推定するための手法であり

[15]

, 本研究においては

MEMS

センサの定常ノイズを除去するために用いる.

3.1 カルマンフィルタ

カルマンフィルタとは,雑音の混入した時系列データが観測されたとき,その背後にある 物理量(状態量)を時系列の状態空間モデルを用いることによって推定する方法である.こ こでは,簡単にその原理を述べる.離散時間を

t = 1,2,· · · , k

とし,対象とする時系列デー タ

y(k)

が線形状態空間モデル

x(k+ 1) =Ax(k) +bv(k) (7)

y(k) =cTx(k) +w(k) (8)

で記述されるとする.ここで,x(k) は

n

次元ベクトルであり,観測値に潜む状態量を表す.

また,

v(k)

は平均値

0

,分散値

σv2

のシステム雑音,

w(k)

は平均値

0

,分散値

σw2

の観測雑音ベ クトルであり,互いに独立な正規性白色雑音と仮定する.さらに

A

n×n

行列,b は

1

行列,c は

1

行列である.以上の準備のもとで,カルマンフィルタとは,時刻

k

までの 時系列データ

y(i)|i = 1,2,· · · , k

を用いて,

n

次元状態変数ベクトル

x(k)

の推定値

x(k)b

を 計算するものである.計算の手順は以下のようになる.

1.

初期値および雑音の設定

(a)

状態推定値の初期値を

x(0) =e x0

と定める.事前情報が利用できる場合は,その

値を用いれば良いが,情報がない場合には

0

と置く.また,共分散行列の初期値

(21)

P(0) =γI

とすることが多い.γ は調整用パラメータで,観測雑音が大きく

S/N (Signal-noise)

比が小さい場合には,γ を小さくする方が良いとされる.

(b)

システム雑音の分散

σv2

と,観測雑音の分散

σw2

を設定する.

2. k = 1,2,· · · , N

について

(a)

(b)

を実行する

(a)

予測ステップ

i.

事前状態推定:

b

x(k|k−1) =Ax(kb 1) ii.

事前共分散行列:

P(k|k−1) =AP(k1)AT +σ2vbbT (b)

フィルタリングステップ

i.

カルマンゲイン:

g(k) = P(k|k−1)c cTP(k|k−1)c+σ2w ii.

状態推定:

b

x(k) = x(kb |k−1) +g(k)(

y(k)−cTx(kb |k−1)) iii.

事後共分散行列:

P(k) = (

Ig(k)cT)

P(k|k−1)

システム雑音の分散

σv2

と観測雑音の分散

σw2

はカルマンフィルタの重要な調整パラメータで ある.システム雑音とはシステムを駆動するための雑音であり,カルマンフィルタでは非常 に微小であっても必要な値である.

3.2 MEMS 加速度センサのノイズ除去の検証

振動数

10Hz,最大加速度100gal

MEMS

加速度センサを振動させ,計測データにカル

マンフィルタを適用させノイズ除去の検証を行う.サンプリングレートは

1kHz,100Hz

の ローパスフィルタを利用し計測を行った.また,初期値のシステム雑音の分散

σv2

はセンサ の定常ノイズの分散を利用し,観測雑音の分散

σw2

はシステム雑音と近い値の

1gal2

とした.

その結果,図

–11

に示すように,振動試験の振動数とその整数倍に振動数以外のスペクトル が小さくなっていることが分かる.これより,カルマンフィルタをかけることによってノイ ズ除去ができていることが分かる.

3.3 相補フィルタによるノイズ除去

1

つの測定対象に対して,質の異なる

2

つのセンサから計測されたデータを統合し,カル

(22)

䝣䜱䝹䝍䛺䛧 䝣䜱䝹䝍䛒䜚

ຍ㏿ᗘ㻔㼓㼍㼘㻕

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㻙㻝㻡㻜 㻙㻝㻜㻜 㻙㻡㻜 㻜 㻡㻜 㻝㻜㻜

㻜㻚㻜 㻜㻚㻞 㻜㻚㻠 㻜㻚㻢 㻜㻚㻤 㻝㻚㻜

䝟䝽䞊䝇䝨䜽䝖䝹

࿘Ἴᩘ 㻔㻴㼦㻕 㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻝㻜

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻢

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻠

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻞

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻤

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻜 㻝㻜 㻞㻜 㻟㻜 㻠㻜 㻡㻜

– 11:

振動実験の加速度波形とパワースペクトル

(23)

㻡㻝㻡㻜 㻡㻝㻡㻜 㻡㻝㻡㻜

㻝㻢㻜㻜㻜

㻞㻣㻡 㻞㻣㻡

㻤㻜㻜㻜

㻝㻝㻡㻜

㻝㻝㻡㻜 㻢㻡㻜

㻢㻡㻜

↓⥺䝉䞁䝃䝜䞊䝗タ⨨Ⅼ ຍ᣺Ⅼ

ᡭᦾ

ᡭᦾ

図– 12: 計測ノードの配置と連絡通路における振動実験の様子

[16]

という.本研究では,

MEMS

加速度センサと高感度加速度センサをフュージョンさ せ,MEMS 加速度センサの状態量を推定する.

ここでは,相補フィルタを用いたノイズ除去の検証を行う.図–12 に示すような建物間の

連絡通路にセンサを設置し,連絡通路中央に約

12kg

のおもりを落下させ,振動試験を行っ

た.サンプリングレートは

1kHz,100Hz

のローパスフィルタを用いて計測した.図–13 は計

測した加速度波形をフーリエ変換したスペクトル波形である.ノイズが取り除かれ,卓越す

る振動成分がはっきりと現れているのが分かる.特にノード

7

(図

–13(b)

)においては,相

補フィルタ適用前ではノイズに埋もれて確認することができていなかった高次の固有振動数

を読み取ることができる.以上より,ノイズに埋もれた固有振動数を相補フィルタによって

識別でき,相補フィルタの有効性が検証できた.

(24)

㻹㻱㻹㻿 ຍ㏿ᗘ䝉䞁䝃ཎἼᙧ

┦⿵䝣䜱䝹䝍

࿘Ἴᩘ 㻔㻴㼦㻕 䠄㼍䠅 䝜䞊䝗 㻢䠄㼦 ㍈䠅

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌㻙㻝㻜 㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻢

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻠

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌㻙㻞 㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻤

䝟䝽䞊䝇䝨䜽䝖䝹

㻝㻜 㻞㻜 㻟㻜 㻠㻜 㻡㻜

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻝㻜

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌㻙㻢 㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻠

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻙㻞

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌

㻝㻚㻜㽢㻝㻜㻌㻙㻤

㻝㻜 㻞㻜 㻟㻜 㻠㻜 㻡㻜

࿘Ἴᩘ 㻔㻴㼦㻕 䠄㼎䠅 䝜䞊䝗 㻣 䠄㼦 ㍈䠅

図– 13: MEMS 加速度センサの原波形と相補フィルタを施した場合の波形のパワースペクト ル,

(a)

計測ノード

6

(b)

計測ノード

7

4 弾性波動計測への応用

これまで,ハンマの衝撃加振によって発生する振動現象を計測し,固有振動数を評価する

手法

[17, 18]

は,これまで多く報告されている.これらは,基本的には振動現象に基づいて

損傷の検出を行うものであるが,損傷位置の同定や損傷の性状を把握するためには,より 高周波成分を利用した手法,すなわち波動伝搬を利用した手法が有用となる.本システムの フィージビリティチェックの際に,加振時の衝撃は弾性波として最初に各ノードに到達して いることが観察された.本システムの時刻同期は

GPU

信号を利用したものであり,時間分 解能が高いため,弾性波の伝搬も計測できることが分かった.そこで,橋梁を構成する

I

型 部材に衝撃を与えたときの弾性波を本システムで計測したところ,波動伝搬の様子を

3

次元 的に可視化することに成功したので,その結果についても示す.

4.1 I 型部材を伝搬する弾性波の性質

I

型部材のような長尺材料中を長手方向に伝搬する弾性波は,ガイド波

[19]

と呼ばれる.ガ

イド波の共通した性質として,分散性と重畳性が挙げられる.分散性とは,伝搬速度が形状

や周波数に依存して変化することである.重畳性は,単一の周波数に対して複数の伝搬モー

ドが同時に存在することである.この伝搬モードは,長尺材料の断面形状や材質,周波数に

よって異なる.ガイド波を考えるとき,位相速度

cp

と群速度

cg

の把握が重要である.等方

均質な広い材料中を伝搬するバルク波

[20]

の場合,位相速度と群速度は一致するが,ガイド

波の場合は分散性によりこれらが異なる.いま,周波数を

f,角周波数をω,波数をk

とす

(25)

れば,位相速度は次のように表される.

cp = ω

k = 2πf

k (9)

分散がある場合,群速度と位相速度は異なり,群速度は

cg =

dk (10)

となる

[21]

.式

(9)

を式

(10)

に代入すると,次式を得る.

cg =c2p [

cp−ωdcp

]1

(11)

群速度は波群が伝わる速度と捉えることもできる.もし,c

p

が周波数に依存しない場合,

cg = cp

となる.また,カットオフ周波数に対応する場合

(cp

が無限大に漸近

)

には,

cg

0

に漸近する.

4.2 I 型部材中を伝搬するガイド波の計測実験

4.2.1

分散曲線

加速度センサで得られた時刻歴波形から分散曲線を導出する方法について述べる.分散曲 線は,横軸を波数領域

k,縦軸を周波数領域f

としたものであり,式

(9)

より

f = c

k

であ るから,曲線の傾きは位相速度を表す.実際には,ある計測点

z

における時刻歴波形

u(z, t)

に,以下の式で表される時空間フーリエ変換を施すことで得られる.

H(k, f) =

−∞

−∞

u(z, t) exp{i(kz−ωt)}dzdt (12)

4.2.2 I

型部材を伝搬するガイド波の発生とその計測

図–14 に示すような

I

型部材を伝搬するガイド波について,本システムを用いた計測実験 を行った.I 型部材の材質はアルミニウム(縦波音速

cL=6300m/s,横波音速cT=3100m/s,

密度

ρ=2700kg/m3

)である.形状は部材高

150mm

,フランジ幅

124mm

,ウェブ厚

10mm

フランジ厚

10mm,長さは2000mm

I

型断面部材である.加振にはステンレス製のハンマ を用いる.また,波動の発生の時刻を検出するために,加振点近くに基準用無線ノードを設 置した.図

–14

に示すように,計測列

1

8

として,長手方向に

8

列の計測点とした.計測波 形は以下の手順で収集する.

1.

ハンマで加振し,基準用無線ノードと計測用無線ノードで加速度を計測する.

(26)

㻞㻡㻜

㼇㼙㼙㼉

㼦 㼤

㼦 㼥

㼥 㼤

㻞㻜㻜㻜

ཷಙ䝉䞁䝃 㻝㻞㻤 Ⅼ 䠄㻝㻜㼙㼙 䛚䛝䠅 ィ ิ 㻝

ィ ิ 㻠

ィ ิ 㻡㻘㻢㻘㻣㻘㻤 㻡㻜㻜

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ィ ิ 㻤

ィ ิ 㻣 ィ ิ 㻢 ィ ิ 㻡 ィ ิ 㻠

ィ ิ 㻟 ィ ิ 㻝㻘㻞㻘㻟

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䝇䝔䞁䝺䝇〇㻌ຍ᣺䝝䞁䝬

㻝㻜 㻝㻡㻜 㻝㻜

㻝㻜 㼤

㼦 㼥

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䚷䚷⦪Ἴ㡢㏿ 㼏㻌㻩㻌㻢㻟㻜㻜㼙㻛㼟 㻌㻌㻌㻌㻌㻌ᶓἼ㡢㏿ 㼏㻌㻩㻌㻟㻝㻜㻜㼙㻛㼟 㻌㻌㻌㻌㻌㻌ᐦᗘ䃠㻌㻩㻌㻞㻣㻜㻜㼗㼓㻛㼙

㻝㻡㻜

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䚷䚷⦪

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㻝㻞㻠

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図– 14: I 型部材の性状と加振センサ位置

(27)

㻜㻚㻡㼙㼟 㻝㻚㻜㼙㼟 㻝㻚㻡㼙㼟

㻞㻚㻜㼙㼟 㻞㻚㻡㼙㼟

㻠㻚㻡㼙㼟 㻠㻚㻜㼙㼟

㻟㻚㻡㼙㼟

㻟㻚㻜㼙㼟

㻞㻜㻜㻜 㻡㻜㻜

ྍど໬㡿ᇦ

㻝㻞㻣㻜

ኚ఩䛾⤯ᑐ್

㻜㻚㻜 㻝㻚㻜

㻡㻚㻜㼙㼟

図– 15: ガイド波伝搬の

3

次元可視化

(28)

Ἴᩘ 㼗㻔㻝㻛㼙㼙㻕

㻜㻚㻜㻜 㻜㻚㻜㻞 㻜㻚㻜㻠 㻜㻚㻜㻢 㻜㻚㻜㻤 㻜㻚㻝㻜 㻜㻚㻜

㻞㻚㻡 㻡㻚㻜 㻣㻚㻡 㻝㻜㻚㻜

㼒㻔㼗㻴㼦㻕

㻜㻚㻜 㻞㻚㻡 㻡㻚㻜 㻣㻚㻡 㻝㻜㻚㻜

㼒㻔㼗㻴㼦㻕

㻜㻚㻜 㻞㻚㻡 㻡㻚㻜 㻣㻚㻡 㻝㻜㻚㻜

㼒㻔㼗㻴㼦㻕 ṇつ໬䝹ᙉ

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㻜㻚㻜

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Ἴᩘ 㼗㻔㻝㻛㼙㼙㻕

㻜㻚㻜㻜 㻜㻚㻜㻞 㻜㻚㻜㻠 㻜㻚㻜㻢 㻜㻚㻜㻤 㻜㻚㻝㻜 Ἴᩘ 㼗㻔㻝㻛㼙㼙㻕

㻜㻚㻜㻜 㻜㻚㻜㻞 㻜㻚㻜㻠 㻜㻚㻜㻢 㻜㻚㻜㻤 㻜㻚㻝㻜

– 16: I

型部材の分散曲線

(

計測実験:カラー,

SAFE

:黒点

)

(a)

計測列

2

(b)

計測列

4

(c)

計測列

5

(29)

2.

計測用無線ノードで計測した加速度を基準用無線ノードの加速度の到達時刻と最大加 速度振幅で正規化する.

3.

基準用無線ノードは固定したまま,計測用無線ノードの位置を変えてハンマ加振およ び計測を行う.

1. 2. 3.

を繰り返すことによって,多点で波形を収集し波形を解析する.

4.3 I 型部材中のガイド波の 3 次元可視化および伝搬モードの検証

ハンマ加振によるガイド波の伝搬を可視化した結果を図

–15

に示す.加振位置は上フラン ジ端部であるが,ウェブや下フランジにもガイド波が伝搬していることがわかる.次に,計

測列

2,計測列4,計測列5

で得た加速度波形について,式

(12)

を用いて,時空間フーリエ

変換を行う.それぞれの計測列における分散曲線

H(k, f)

を図

–16

に示す.なお,黒点は,半 解析的有限要素法

(Semi-Analytical Finite Element

法,以下

SAFE)[22]

を用いて,数値的に 求めた分散曲線を表している.計測列

2,4,5

の結果から,それぞれ異なる分散曲線が現れ ていることがわかる.これは,フランジ中央,ウェブ,フランジ端部でガイド波の伝搬モー ドが異なることを表している.同一周波数で複数の伝搬モードが発生しており,ガイド波の 特徴である重畳性も確認できる.また,それぞれの計測列で,SAFE で得られた分散曲線と 計測実験の分散曲線は良好な一致を示している.

SAFE

は,その周波数に存在しうるすべて の伝搬モードを計算・出力する.一方,実験ではその一部しか現れていないことがわかる.

このことは,土木構造部材のように大断面になると,センサの位置や入力位置によっては,

すべてのガイド波成分が計測できるとは限らないことを示唆している.

5 まとめ

中小橋梁における振動,あるいは波動伝搬などの動的な挙動を効率的に計測するために,

多点にセンサを配置した計測システムの開発を行った.本システムでは

MEMS

センサを搭 載した計測ノードを無線ネットワークに接続することで,データを基地局に集約し,一元管 理するものである.本システムの特徴は,多点で得られた加速度データから変形を表す物理 量に変換したものを

3D-CAD

上にマッピングし,橋梁の

3

次元動的挙動を実時間に表示する ことである.可視化によって橋梁動態の即時把握が可能となるだけでなく,卓越振動成分を 含む前後でバンドパスフィルタを作用させることによって,連続体としての振動モード

(曲

げ・ねじり・並進等を含む

)

を高次まで同定できるのが特徴である.2年間の助成期間では,

(1)

システムのフィージビリティチェック,(2)MEMS センサのノイズ除去技術の開発,

(3)

弾 性波動計測への応用について検討を行った.

(1)

について,松山市内の

10

橋の歩道橋において本システムのフィージビリティチェックを

行った.振動計測の結果,橋長が大きくなると固有振動数が小さくなることが観察でき,こ

(30)

れは既往の研究と一致することを示した.10 橋のうち

3

つの橋梁で,うなりの振動現象が観 測された.今回計測した歩道橋の傾向として,橋長が

20m

程度の歩道橋では,曲げ

1

次モー ドの固有振動数と橋軸方向の並進モードの固有振動が近接することによってうなりが生じて いた.一方,橋長が

28m

程度の歩道橋は,曲げ

1

次モードの固有振動数とねじり

1

次モード の固有振動数によって生じることがわかった.また,ある

1

つの橋梁では特定の計測ノード でのみ,うなりが観測された.この局所うなりの発生原因を調べるために,多点計測で得ら れた振動モードと減衰パラメータを

FE

モデルに組み込み,過渡応答解析を行った.この結 果,橋軸の左右で桁の長さが違うことによる剛性の違いと,道路標識と信号機による質量の 偏りによって局所うなりが起きたものだと判断した.以上のように,本システムと過渡応答 解析が有機的に連動し,局所うなりの原因を特定できたことは有益な成果であると考える.

(2)

について,カルマンフィルタ,及びそれを応用した相補フィルタ技術を構築し,MEMS センサのノイズ除去に関する検討を行った.加速度波形をフーリエ変換したパワースペクト ルから,ノイズ除去が良好に行われていることが分かった.これによって,橋梁の振動計測 において実用上十分な精度で

MEMS

センサが利用可能であることを示した.

(3)

について,本システムの時刻同期は非常に正確で,時間分解能が高いため,弾性波の 伝搬も計測できることを示した.長尺材料中を伝搬する弾性波はガイド波となって伝搬する.

このガイド波は,本システムによって計測可能であり,さらにその伝搬挙動を

3

次元的に可 視化することができた.分散曲線を吟味した結果,衝撃加振によってすべての波動モードが 計測されるのではなく,土木構造物のような大断面では一部のモードしか計測されないこと がわかった.

本システムの新規性は,橋梁の振動だけでなく波動についても

3

次元可視化が可能である ことである.今後,本システムを橋梁の健全度評価に役立てたいと考えているが,おそらく,

内部に潜む損傷を検出するためには,弾性波動の活用がキーとなると考える.さらに,損傷 を高精度に同定するためには,本研究で示したような数値解析技術の導入が非常に有用であ り,今後は数値解析と計測実験データをマージしたデータ同化

[23]

にも取り組んで行きたい と考える.

参考文献

[1]

土木学会構造工学委員会橋梁振動モニタリング研究小委員会編: 橋梁振動モニタリン グのガイドライン

,

土木学会

, 2001.

[2]

国土交通省, 道路の老朽化対策 橋梁定期点検要領,

<http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/yobohozen.html>.

[3]

土木学会メインテナンス工学連合小委員会編

,

社会基盤メインテナンス工学

,

東京大学

出版会, 2004.

参照

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