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九四年アメリカ中間選挙の分析と       アメリカ政治の動向

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(1)

九四年アメリカ中間選挙の分析と

       アメリカ政治の動向

1民主党に鉄槌下る一

序 言

選挙結果概観

共和党の勝因

アメリカ政治の展望

今 村

 アメリカ政治を激震が襲った︒昨年=月八日︵現地時間︶に投票が行なわれた中間選挙において︑共和党は大

勝を博し︑連邦上下両院で多数を占めたばかりか︑州知事・州議会選挙でも大躍進を遂げた︒とりわけ︑連邦下院

39 早稲田社会科学研究 第50号  95(H.7).3

(2)

図1 中間選挙投票率の推移 50

48 46 44 42 40 38 36 34 32 30

.=墾54

・45.4・

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1962年 1966 1970   1974 1978 1982 1986

  38。7

33.0

1990 1994

票率

44 42 40 38 36 34 32

対有権.者人口比

で共和党が多数を占めるのは実に四〇年ぶりのことになる︒一九五

四年の中間選挙以来︑連邦議会では民主党の優位がほぼ定着したか

のように思われていただけに︑今回の結果は衝撃的であると言えよ

う︒その原因は何であろうか︑そして今後のアメリカ政治の行方は

どうなるのであろうか︒そうした問いに答える手懸りを探ってみた

い︒

一 選挙結果概観

 1 上昇した投票率

 今回の選挙結果と選挙民の投票傾向を概観しておこう︒まず注目

すべきは︑選挙民の関心の上昇である︒アメリカにあっては︑中間

選挙の投票率は︑大統領選挙のそれに比べて大きく落ち込むのを常

とする︒今回も例外ではなく︑推定投票率は︑連邦下院議員選挙を

基準に取ると︑一八歳以上の有権者人口比で三八・七パーセントで ︵1︶あった︒この数字をアメリカ政治に関心を持たない者が一見すると︑

非常に低いとさえ思うかもしれない︒しかし︑図1に示す様に︑こ

40

(3)

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

民主党 共和党 その他

表1  州知事

29 → 19 →  2 →

民主・共和両党の勢力の消長

19 30 1

連邦上院 55 → 47 45 → 53

 連邦下院 256 → 204 177 → 230  1 →   1 主:Associated Pressのファクス速報値,及び以後の修正報道による。現在

開票結果を巡り係争中のものもある。

連邦上院では,中間選挙直後に非改選議員一名が民主党から共和党へ移

動。

連邦下院には欠員が1出あった。州知事と上院とは非改選者を含む。

議席占有率  52.9%

 46.9  0.2   表2

総得票

33,180,220 30,186,126 1,375,152

連邦下院議員選挙結果  得票率  獲得議席

 51.3%      230  46.4     204   2.1      1 共和党

民主党

れでも中間選挙の投票率としては︑一九七〇年に記録した四三・五

パーセント以来の二四年ぶりの高さなのである︒そして︑七二年に

一八歳選挙権が確立してからは最も高い︒アメリカの選挙民は︑政

治不信に陥っていると多くの報道機関が伝えた︒しかし︑過去の中

間選挙に比べて棄権者は減じ︑寧ろ投票機のレバーで不満を表明し

た有橋者が増えたのである︒

 2 民主党に厳しい審判

 そして︑この選挙民の不満は︑専ら民主党︑とりわけ現職候補者

に向けられた︒すなわち︑民主党現職候補者のうち︑州知事一二名

中五名︑連邦上院一六名中二名︑下院二二五名中三五名が落選の憂

き目を見たのである︒対して共和党の場合︑立候補した現職の州知

事一〇名︑上院議員一〇名︑下院議員一五七名の︑実に全員が再選

を果たしたのであった︒かくして︑選挙民の審判による新しい州知

事と連邦議会の政党別勢力分野は︑表1の如くである︒連邦下院に

おいて民主党が失った議席は︑五二にも達した︒また︑連邦下院議

員選挙では︑土ハ和党候補者の総得票数が民主党候補者のそれを約一

割方上回ったばかりか︑第三党候補者を含む総投票数の過半の五

41

(4)

上下両院共共和党が多数 アラスカ アリゾナ コ ロラド アイダホ イリ ノイ インディアナ カ ンザス ミシガン モン タナ ニュー・ハンプシ

表3 各州議会の多数党一覧  上院のみ共和党が多数  コネティカット フロリ  ダ ネヴァダ ニュー・

 ヨーク ペンシルヴェニ  ァ ヴァーモント

下院のみ共和党が多数 デラウェア アイオワ ノース・キャロライナ ワシントン

ジオ

ヤタジ コ

・ ダ

一 ・ユ ス

ニ 一 ノ

ヤ イ

注 キャリフォーニア州下院,メイン州上院,

  下院は,民主・共和両党の議席が同数。

ネヴァダ ハイオ オレゴン サウ

ス・ダコタ ユタ ウィ スコンシン ワイオミン

      ︵2︶二・九パーセントを占めた︵表2︶︒これまた︑一九四六年以来のことである︒実際︑民主党の苦戦・退潮は︑当初より予想されてはいた︒また︑中間選挙においては︑政権党が後退するのが通例であることは︑もう言うまでもあるまい︒しかし︑連邦下院の逆転にまでは至るまいとの観測も根強かった︒そうした予想を越える変化が生じたのである︒因みに︑今回の連邦下院議員選挙結果で︑今一つ注目されるのは︑民主・共和両党の得票率と議席占有率が︑さわめて高い相関を示したことであろう︒我が国においては︑一人一区制の下では﹁民意﹂が正確に反映されないと︑恰も常識の如くに言われてきた︒しかし︑これは決して一般理論でも何でもない︒ある特定の条件の下でのみ︑かかる傾向が生じ得るというだけのことなのである︒ さらに︑我が国においてはあまり注目されなかったものの︑四六州で行なわれた州議会議員選挙においても︑共和党の善戦が著しか

った︒全米州議会協会によれば︑制度上無党派で構成されることに

なっているネブラスカ州を除く︑四九州の州議会の上院の内︑中間

選挙前は︑三〇で民主党が多数を占め︑共和党多数が一七︑同数二︑      ︵3︶下院は民主党多数三四︑共和党多数一四︑同数一であった︒これが︑

42

(5)

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

図2 連邦上下両院議員現職候補者再選率の推移

  亀、魅

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、9

80

70

60

50

66   68   70   72   74   76 78  ,80   82   84  ,86

下院     ヒ院

88   90   92   94

㎜ 90 表3に示す様に︑上院で民主党多数と共和党多数が各々二四︑同数

一に︑下院は︑民主党多数二五︑共和党多数二二︑同数二になり︑

議員総数でも︑民主党三︑八四七名に対し共和党三︑三九一名とな

ったのである︒州単位で見ると︑上下両院を民主党が支配する州が

二六から一入へと減じ︑共和党が両院を支配する州は八から一八へ

と増加した︒州議会議員のレヴェルで︑かくも両党の勢力が接近し

たのは︑南北戦争が終わって以来初めてのことである︒

 3 それでも強い現職

 苦戦を強いられた民主党大物現職者として注目を浴びたのは︑現

職下院議長としては実に=二四年ぶりの落選議員となったT・フォ

ーリーや民主党の万年大統領候補者でもあったニュー・ヨーク州

M・クオモ知事︑一時苦戦を伝えられながら必死の挽回で再選を果

たしたE・ケネディ上院議員等であった︒しかし︑何よりも我々を

驚かせたのは︑D・ロステンコウスキー下院議員の落選であろう︒

事前の世論調査で接戦を予想された前述の人々とは違って︑彼のイ

リノイ第五区は︑いわゆる無風選挙区に数えられており︑メディア

も彼の楽勝を予想していた︒ところが︑蓋を開けてみれば︑さして

43

(6)

図3 現職者出馬区における民主党僕補者得票率分布 50

40

選 30

数20

10

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15〜  20−  25〜  30〜  35〜  40〜  45〜  50〜  55〜  60−  65〜  70−  75〜  80〜  85〜  90〜

19,9 24,9 29,9 34.9 39.9 44.9 49.9 54.9 59.9 64.9 69,9 74.9 79.9 84.9 89.9 94.9

     −1994年 ・・…1992年 … 1990年 一一1988年 得票率 %

図4 連邦下院議員選挙民主党候補者得票率分布

60

50

40

 30

選挙区数

20

10

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一1994年  ・1992年 一一1990年 一一1988年

44

(7)

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

精力的な選挙運動を展開したわけでもない無名の共和党新人に苦杯を喫したのである︒長きに渡って下院歳入委員

会のボス的存在であった彼の︑よもやの落選こそは︑今次の選挙の象徴であったかもしれない︒

 しかし︑そうした注目すべき事例にも拘わらず︑やはり立仕払した現職候補者の大半は︑結果として再選を果た

した︒図2に示す様に︑現職候補者の再選挙はさして変化していない︒但し︑︑彼らにとっても今回は決して楽な選

挙ではなかったことは︑図3・4から読み取れる︒すなわち︑下院議員選挙において党を問わずとにかく現職者が

出馬した選挙区における民主常候補者の得票率分布を︑八八年選挙からグラフ化してみると︑前回︑前々回に比べ

て︑双峰型分布が完全に崩れてしまっており︑現職者出馬区における接戦の増加が分かる︒

 こうして︑少なくともあと二年間︑民主党の大統領と共和党主導の連邦議会という︑いわゆる﹁分割政府﹂が︑

アメリカ合衆国政府を運営して行くことになったのである︒

二 共和党の勝因

 1 自人の反乱と﹁堅南部﹂の崩壊

 共和党の勝利をもたらしたのは︑いったい何であろうか︒表4に示す様に︑選挙民を種々のカテゴリーに分けて

連邦下院選挙での投票行動を見てみると︑最も印象的なのは︑白人が︑今回急速に共和党に傾斜したことであろう︒

従来拮抗していた共和党投票者と民主党投票者の差は︑近来になく大きく一六ポイントにもなる︒地域別に見ると︑

アメリカのどこに居住していようと黒人・ヒスパニックは︑圧倒的に民主党を支持しており︑地域差が認められる

45

(8)

のは白人層にほぼ限られることが分かる︒すなわち︑東部白人では︑共和党と民主党の差は僅か四ポイントに過ぎ

ない︒しかし︑中西部・西部では大差がついており︑とりわけかっては﹁堅南部﹂︵ωoま︒︒o国里︶として民主党の砦

であった南部地域の白人が︑実に二対一の比率で共和党を選んだのが目を惹く︒新たに下院議長となった共和党の

ニュート・ギングリッチが︑ジョージア州選出であることは︑誠に象徴的である︒今や南部は︑寧ろ共和党の地盤

となった観さえある︒

 また︑白人男性でも二四ポイントもの差がついた︒従来から男性に限っては︑共和党支持者が民主党支持者を凌

いではいたものの︑かくも大きな差がついたのは珍しい︒しかし︑今回の共和党の勝因を白人﹁男性﹂の反乱にの

み帰するのは︑やや適切を欠こう︒白人女性も︑五五対四五の比率で共和党を選んでいるからである︒寧ろこちら

の方が重要かもしれない︒というのは︑近年白人の男性の中では共和党支持者が︑女性では民主党支持者が多いと

いう︑いわゆる﹁ジェンダー・ギャップ﹂が観察され︑共和党の悩みの種となってきたからである︒また︑世帯年

収別の投票行動では︑従来民主党に投票した者が多かった年収三島〜霜曇ドルの中産層が︑今回共和党に傾斜した︒

この層は︑大半が白人から成る︒男女を問わぬ白人の民主党離れが︑今回の結果をもたらしたのでる︒

 2 勝敗決した無党派・保守・ぺ口−支持者

 今回の選挙の帰趨を決したと思われるカテゴリー集団には︑白人以外に少なくとも三つが存在する︒まず︑支持

政党から見て民主党も共和党も支持しない層︑次に︑イデオロギー面から保守ーリベラル軸上の保守に自己定位する

層︑最後に︑先の九二年大統領選挙でペロー候補に一票を投じた層である︒

 イ.無党派 至って当然のことながら︑民主党支持者は民主党下院議員候補者に︑共和党支持者は共和党候補者

46

(9)

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       表4

  1980      1982

民主党共和党 民主党共和党

連邦下院議員選挙社会集団別投票行動

  1984      1986      1988      1990      1992      1994

民主党共和党 民主党共和党 民主党共和党 民主党共和党 民主党共和党 民主党共和党

100総得票 52 48 57 43 51  49 52  48 54  46 52 48 54 46 50 50

49男 性 51女 性

9545 15

民﹂4

58

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44

48  52 54  46

51  49 54  46

52  48 57  43

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49  51 86  14 75  25

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018512 280487 804051nj

13 18−29歳 35  30−44歳

2845−59歳 2560歳以上

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35 共和党支持者 24無党派 41民主党支持者

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(10)

1980 1982 1984 1986 民主党共和党 民主党共和党 民主党共和党 民主党共和党

  1988         199〔}

民主党共和党 民主党共和党

1992 1994

民主党共和党 民主党共和党 oD

  世帯年収 11 15,000ドル未満 20 15,000〜29,999ドノレ 30 30,000〜49,999ドノレ 3950,000ドル以上 1775,000ドル以上

8 100,000ドル以上 56 53 47 38

44 47 53 62

73 60 52 37

27 40 48 63

63 54 49 39

37 46 51 61

56 53 53 47

44 47 47 53

67 57 53 45

39 33 43 47 55

61 63 55 52 49

43 37 45 48 51

57 69 57 52 47 44

31 43 48 53 56

62 52 49 46 47 45

38 48 51 54 53 55

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20 43 66

73 56 37

27 44 63

81 57 28

19 43 72

82 58 21

18 42 79

20東部臼人 22中西部白人 24南部白人 20西部白人

49 48 48 49

51 52 52 51

63 46 55 50

37 54 45 50

50 45 45 44

50 55 55 56

48 50 50 47

52 50 50 53

49 52 48 47

51 48 52 53

53 47 50 52

47 53 50 48

53 50 47 51

47 50 53 49

48 40 35 42

52 60 65 58

出典:The New Ybrk Times,1994年11月13日よリ抜粋。連邦下院議員選挙における投票政党の出口調査。

*数字はすべて%,最左行は94年時点対選挙民比率を示す。

 一は,調査カテゴリーなし,若しくはデータ不十分。

(11)

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

に投票する確率が︑従来から極めて高い︒従って︑大勢を決するのは無党派層であったのは今回も同じであった︒

しかし︑前回の中間選挙と比べても︑民主・土ハ和両党共極めて高い忠誠投票率を記録している︒その分︑無党派層

の動向が決定的な影響力を及ぼしたと言えよう︒そして︑今回その無党派層は八四年選挙以来一〇年ぶりに共和党

へと傾斜したのであった︒しかも︑その差は近来にない一ニポイントにも達したのである︒

 ロ.保守派 これまた予想される様に︑リベラル派は民主党に︑保守派は土曜和党に票を投じる傾向が強かったも

のの︑その相関は︑支持政党程は強くなかった︒今回目を惹くのは︑リベラル派と中道派の﹁歩留り﹂は殆ど変じ

︑ていないのに対して︑保守派の共和党への傾斜が増したことである︒この前回に比して七ポイントの差は︑保守派がりベラル派の二倍近く存在するだけに︑大きな意味を持ったであろう︒

 ハ.ペロi支持者 九二年大統領選挙でクリントンに投票した者の八七パーセント︑ブッシュに投票した者の八

九パーセントが︑夫々民主党と共和党に投票している︒しかし︑ペローに投票したと答えた選挙民は︑二対一の比

率で民主党より共和党を選んだ︒

 3 欲求不満に苛まれる選挙民

 それでは︑何が白人を民主党から離反させたのであろうか︒それは︑何な特定の争点についての民主党と共和党

の違いではない︒例えば︑犯罪は今回の選挙における︑かなり明瞭な争点であった︒しか←︑両党の候補者が掲げ

た犯罪対策に︑根本的な相違はなく︑寧ろ似通っていたのである︒民主党に災いしたのは︑多分アメリカ人一般に

ある︑そしてとりわけ白人中産層以上に響蝕していみ︑理路整然とは説明し難い漠然とした欲求不満とでも言うべ

き感情であろう︒

49

(12)

 まず何よりも︑経済のマクロ指標の好調とは裏腹に︑中産層の所得は︑実は殆ど増えていない︒商務省が発表し

た﹁一九九三年家計収入報告﹂によれば︑中産層の年収は寧ろ生面であったし︑貧困層が増加して貧富差は拡大す

る傾向にある︒それでいて︑平均労働時間は長く︑平均睡眠時間は短かくなり︑中産層の生活には︑確実にゆとり

がなくなっている︒こうなると︑税負担が実際以上に重く感じられるようになることはやむを得ない︒そして︑税

金の使途に敏感かつ不寛容になる︒不法移民への医療・教育の提供削減を目的として住民投票に付され︑大差で可

決されたキャリフォーニアの提案一八七号は︑そうした文脈で理解されねばならない︒単に不法移民が増加してい

るからだけではないのである︒

 また︑アメリカ人は︑社会がかつて程安全ではなくなったと感じている︒尤も︑元来犯罪統計の信頼性には︑疑

問がつきまとう︒ただアメリカでは︑受刑者が急激に増加しつつあることは間違いない︒九四年一〇月末︑全米の

受刑者が︑遂に百万人を突破した︒これは一〇年前の二倍半に相当する︒他に四四万人の被疑者が拘置されており︑

合わせて一四五万人が鉄格子の中にいることになる︒実に︑赤ん坊まで含めたアメリカ国民の一八○人に一人の割

合である︒これは︑人口の違いを勘案しても︑我が国の一五倍の数字になる︒しかも︑アメリカでは刑務所が足り

ず︑重罪犯を新たに収容するために︑軽犯罪者を刑期終了を待たずに釈放せざるを得ない︒こうして︑犯罪対策と

して︑警察官の増員と並んで︑刑務所の建設が盛んに唱えられた︒中傷合戦の目立った今回の選挙運動中︑殆ど唯

一の﹁建設的﹂公約と言えたであろう︒ところが︑公約通りに刑務所が建設されればされたで︑選挙民の欲求不満

は解消するどころか︑却って増幅されかねない︒最近の刑務所には︑空調設備は言うに及ばず︑図書館やアスレテ

ィック・ジムまで完備した豪華なものもある︒囚人が看守や刑務所当局を訴えるのが日常茶飯事の彼の国にあって

50

(13)

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

は︑囚人の待遇にとりわけ気を使わざるを得ない︒ところが︑その一方で公共施設︑とりわけプ部の公立学校は︑

設備が老朽化して荒廃している︒これでは︑納税者が割り切れぬ思いを募らせるのも無理はない︒

 4 落ちた偶像 ビルとヒラリー

 一般に︑中間選挙は大統領選挙と直接には関連しない︒しかし︑今回の選挙は︑かってなく現職大統領への信任

投票の色彩が濃かった︒そして︑この点に関して選挙民が下した審判は︑至って明瞭である︒彼らは︑クリントン

大統領の代わりに民主党の議員や知事候補者に鉄槌を下した︒大統領選挙における民主党の課題は︑﹁中産層からむ

しり取った税金を怠惰な貧乏人にばらまき︑経済活動を官僚機構で取り巻いて︑がんじがらめに規制する﹃大きな

政府﹄を好む﹂というイメージから脱することであり︑それにある程度は成功したことが︑クリントンの勝因の一      ︵4︶つであると指摘したのは︑ちょうど二年前の本誌拙稿においてであった︒しかし︑彼が一旦は売り込みに成功した

かに見えた﹁新しい民主党﹂イメージを一彼自身が早々と裏切ってしま.つた様に思われる︒すなわち︑財政赤字削

減のための項目別拒否権の新設︑連邦議会スタッフの二五パーセント削減︑議員の選挙資金と圧力団体活動の調査

等の公約を︑クリントンが事実上撤回したのは︑まだ正式に就任もせぬ内であった︒さらに︑精力を費やした大規

模な医療保険制度改革も︑政府を肥大させる伝統的リベラル路線の延長線上に位置付け得るし︑選挙民もそう感じ

たであろう︒・

 かてて加えて︑いわゆる﹁ホワイト・ウォーター事件﹂や女性問題の醜聞︑決断力と首尾一貫性の欠如を指摘さ

れ︑指導者としての適性を︑倫理・資質の両面から問われる羽目になった︒このホワイト・ウォーター事件を︑名

称との連想から︑かつてニクヅン大統領を事実上の失脚に至らしめたウォーター・ゲート事件の様な︑政治的スキ

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ヤンダルであるからの様に考える向きもあろう︒しかし︑名称の類似は偶然に過ぎず︑実はクリントン大統領のア

ーカンソー州知事時代︑夫妻でホワイト・ウォーター土地開発会社に投資した際︑ある種の違法行為があったので

はないかとされるものである︒確かにさほどの問題ではない︒しかし︑その調査の過程で明るみに出た事実は︑ク

リントン夫妻のイメージを傷つけずにはおかなかった︒例えばヒラリー夫人は︑家畜市場に千ドル投資して︑僅か

九か月で一〇万ドルに増やすという離れ業を演じている︒ここで公正を期するために断っておくと︑別にこの取り

引きが不正なものであったという証拠は︑現時点では一切ない︒しかし︑それは問題ではないのである︒クリント

ンが大統領選挙で訴えたのは︑共和党政権下で繁栄したのは︑キーボードを叩いて金をいじっている投機屋ばかり

で︑地道に生産に携わっている人々が置去りにされているということではなかったであろうか︒それなのに︑ヒラ

リー夫人は︑自分で牛や豚を苦労して育てていたわけではなく︑ボードの上の売り買いだけで大金を儲けていたの

である︒ 5 黒人・ヒスパニック多数選挙区の創設

 一九八一年改正投票権法は︑少数者集団の公職選出を促進するため︑黒人やヒスパニックが︑選挙区人口の過半

数を占めるような連邦下院議員選挙区の創設を求めている︒こうして︑五二の選挙区が︑人為的操作で黒人・ヒス      ︵5︶パニックが選挙区内で過半を占める様に作られた︒それらの選挙区の大半から思惑通りに︑黒人・ヒスパニック議

員が誕生している︒無論彼らの大半は民主党である︒しかし︑それによって︑その周辺の選挙区からは︑民主党の

堅固な支持基盤であるこれら少数者集団がいなくなり︑白人比率が上昇した︒そこは︑共和党の新たな金城湯池と

なりかねない︒黒人・ヒスパニックに対する遠慮からか声高に唱えられはせぬものの︑この黒人・ヒスパニック多

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数選挙区の創設は︑

ている︒ トータルして民主党の議席にマイナスの効果を持ったことは︑選挙関係者の間では常識とされ

三 アメリカ政治の展望

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

 1 対外政策への影響

 一九五〇一六〇年代のアメリカには︑短期的な国益を度外視しても普遍的な理念を追求する一途さがあった︒無

論︑使命感に支えられていたのみならず︑それが究極的にはアメリカの国益に収束するという楽観的な予定調和説

があったからであるが︒それに加うるに︑どんな指標で測ってもアメリカの国力が他に抜きん出ていたことからく

る余裕もあった︒しかし︑北東アジアを除いて冷戦が終結してからのアメリカは︑益々普通の国になってきたし︑

今後もそうであろう︒すなわち︑普遍的な理念を語りながら︑それを国益の追求に用い︑もし.理念の追求が国益

と相容れぬ場合は︑後者に比重を置く︒言い換えれば︑アメリカ改治における対外政策の比重は低下して行こう︒

実際︑今回の選挙戦で︑対外政策は殆ど争点にならなかった︒そして︑それは何も今回に限ったことではなく︑先

の九二年大統領選挙からして既にそうであったことを想起すべきである︒

 とはいえ︑それでも共和党政権には︑ある程度は首尾一貫した対外政策を期待できるかもしれない︒しかし︑今

後アメリカが内向きになる傾向は︑基本的には大統領の個人的資質や所属政党︑連邦議会の多数政党の如何を問わ

ぬであろう︒従って︑今回の選挙の結果は︑日米関係遊含むアメリカの対外政策を激変させる要因ではない︒但し︑

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北朝鮮の核開発疑惑に絡む先の米朝合意を見直す気運が議会で高まるであろう︒しかし︑これは別に日本にとって

それ程悪い話ではない︒

 2 国内政治動向

 しかし︑アメリカ政治の動向との関連で言えば︑話は別である︒政治家は常に選挙の結果を自分に都合よく解釈

したがる︒民主党系の人々は︑まず中間選挙の投票率の低さを問題にしよう︒また︑連邦下院議員選挙では︑総得

票において民主党は共和党に大敗した訳ではないと言いたがるであろう︒挙句に︑民主党が負けたので共和党が勝

ったのではないと言い出すかもしれない︒それは言葉の遊びである︒とはいえ︑選挙民は︑民主党が象徴的に体現

しているイメージを拒んだものの︑共和党のアンチテーゼを丸呑みする気にもなれずにいるという限りでは︑そう

も言える︒

 しかし︑民主党にとって︑寧ろこれは由々しき事態なのである︒個別の政策は簡単に修正し得る︒しかし︑一旦

染み付いたイメージを変えるのは︑それより遙かに難しい︒民主党のりベラル派は︑今回の敗因をクリントンの不

徹底な中道路線に帰し︑民主党再建のためには︑寧ろ伝統的なりベラル路線に立ち戻るべしと主張するだろう︒例       ︵6︶えば︑リベラル派の重鎮ケネディ上院議員は︑﹁アメリカに共和党は二つも要らない﹂旨の発言をしている︒

 三〇名程の穏健派民主党議員が︑今回引退や落選で姿を消した︒結果として皮肉にも︑リベラル派は︑民主党内

で却って比重を増している︒クリントン大統領にとっての真に困難な課題は︑共和党とではなくりベラルに傾斜し

た議会民主党と折合いをつけることになりかねない︒もし︑彼がりベラル派に引きずられるなら︑クリントンと民

主党に明日はない︒それは︑少数党への悪循環の第一歩である︒一方︑二年前に彼が打ち出しながら議会民主党へ

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九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

の配慮で抑制してきた本来の路線は︑︵もしも彼が本気であったのならの話だが︶共和党との妥協で実現できない訳

ではないのだから︑分割政府は︑クリントンにとって寧ろ意外な機会にもなり得るのである︒

 一方︑共和党にとっては︑大きな機会が訪れたことは間違いない︒共和党は︑その批判者達が言う様に︑政策公

約自体の魅力で選挙民を惹き付けたのではない︒本稿でも述べた如く︑選挙民の民主党に対する不満を吸収して勝

利したのである︒また︑批判者達が︑再び正しく指摘している様に︑共和党の公約の実現には︑様々の困難を克服

しなければならない︒しかし︑このことは︑政治的には共和党を寧ろ有利な位置に置くであろう︒端的に言えば︑

選挙民は︑別に共和党の選挙公約﹁アメリカとの契約﹂を読んで︑共和党に投票した訳ではない︒ということはつ

まり︑仮に土ハ和党が公約を完全には実現し得なかったとしても︑選挙民から公約違反を問われる気遣いはないので

ある︒不完全ないし部分的にではあれ︑従来の政策を軌道修正したという印象を与えられれば︑来るべき大統領選

挙を戦うには︑それで十分なのである︒

 3 九六年大統領選挙の展望

 支持率の面では︑クリントン政権は最悪期を脱しつつある︒最近の世論調査では︑支持四七パーセント︑不支持       ︵7︶四五パーセントで︑支持が不支持を僅かに上回った︒それでも︑彼の再選を支持する者は︑三八パーセントに過ぎ

ない︒クリントン再選への障害がどこにあるかは︑地図を一瞥すれば分かる︒大統領選挙を占うために注視される

のは︑投票が同じく州単位で行なわれるという点で︑州知事選挙の動向である︒州民が直接選挙で共和党知事を選

んだ三〇州が送り出す大統領選挙人は︑優に半数を越えて︑三七〇人にも及ぶ︒わけても︑人口が多く大統領選挙

の大票田たるキャリフォーニア︑ニュー・ヨーク︑テクサス︑フロリダ︑ペンシルヴァニア︑オハイオ︑イリノイ︑

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(18)

ミシガンの八大州で︑民主党知事が治めているのは︑フロリダ唯一州に過ぎない︒共和常知事の下にあるこれら七

州が持つ大統領選挙人票は︑二〇三票にも達する︒当選に要する二七〇票まで︑あと六七票なのである︒

 しかし︑来るべき九六年大統領選挙まであと六百日以上を残していることを忘れてはならない︒これは︑何が起

こっても不思議ではない期間である︒早い話が︑共和党の大統領候補者に誰がなるのか︑未だ混沌としている︒取

り沙汰される各候補者は︑一長一短いずれも決め手を欠く嫌いがある︒また︑再び有力な第三党候補者擁立の動き        ︵8︶もあり︑見逃し得ない︒

 しかしそれでは︑そもそもクリントンは︑民主党の大統領候補者になれるであろうか︒現時点でクリントン大統

領以外に民主党の大統領選挙に出馬しようという動きは伝えられていない︒中間選挙以後何かにつけて大統領と距

離を置こうとしているかに見えるゲッパート下院議員やボブ・ケリー上院議員も︑現時点では大統領選挙出馬を否

定している︒しかし︑九六年には︑両党で全米最大の代議員数を誇るキャリフォーニア州の予備選挙が︑三月に繰

り上がった︒従来四月初旬に予備選挙を行ない︑大統領候補者指名の趨勢に大きな影響力を揮ってきたニュー・ヨ

ーク州は︑対抗上その直前に予備選挙の日程を設定し直す等︑大統領候補者指名過程の﹁トレンド.セッター﹂の      ︵9∀地位を巡る州間の争いは︑尚予断を許さない︒

 しかし︑それでもやはり︑キャリフォーニア州予備選挙の結果は︑大統領候補者指名の帰趨を左右するであろう︒

そのキャリフォーニアには︑共和党穏健派をもたじろがせる様な提案一八七号の可決に象徴される保守化の波が打

ち寄せている︒来るべき九六年予備選挙では︑不法移民規制に加えて︑人種・民族・性差別撤廃のための各種の優

遇措置︵写声ヨ四二くΦ碧自︒ロ只ooq茜ヨ︶の是非が争点に浮上するかもしれない︒民主党の候補者にとって︑これは

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九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

厳しい﹁踏み絵﹂になりかねないのである︒しかも︑伝統的リベラルの拠点ニュー・ヨーク州の予備選挙が︑その

一九日前に行なわれる︒地理的にも政治的にも対極に位置する両州でほぼ連続して選挙戦を戦わねばならない民主

党各候補者は︑政策路線上の難しい選択を迫られよう︒リベラルでなければニュー・ヨークを取れず︑リベラルに

傾き過ぎれば︑キャリフォーニアを失ってしまう︒現時点では︑クリントンの中道路線は︑唯一可能な選択である

ようにも思われる︒しかし︑もし民主党から︑クリントン以上に果敢な中道・保守シフトを試みる候補者が現われ

れば︑クリントンの有力な対抗馬になり得よう︒また︑それに加えて勝敗を度外視したりベラル派の民主党候補者

が現われた場合︑クリントンは︑両者に挟撃されて埋没しかねない︒無論︑再選を望む現職大統領が党の指名を逸

した前例はない︒しかし︑前例というのは︑それが初めて生じた時には︑前例のない出来事だったのである︒

結 言

 今回の中間選挙の結果︑アメリカは︑僅か二年で﹁分割政府﹂に復帰することになった︒しかし︑これは︑単な

るレーガン・ブッシュ時代への回帰ではあり得ない︒民主党大統領と土ハ和党が両院とも主導する連邦議会の組み合

わせば︑一九四六年の中間選挙の結果生じた︑トルーマン政権下の二年間にまで遡らねば見出すことができないの

である︒これは︑政策路線上何を意味するであろうか︒

 回顧すれば︑一二年間に渡るレーガン・プッシュ時代は︑奇妙にねじれた時代であった︒基本的前提として︑ア

メリカでは︑対外政策には大統領が︑国内政策には連邦議会が︑主導権を発揮するという事情がある︒国内政策で

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は﹁小さな政府﹂を標榜した共和党の大統領は︑しかし︑対外政策上は﹁強いアメリカ﹂を追求せんとした︒それ

には︑当然莫大な経費を要する︒一方︑国内政策では︑民主党主導の議会がニュー・ディール流の﹁大きな政府﹂

を維持し続けた︒結果として︑アメリカは︑内政でも外政でも大きな政府を持つことになってしまったのである︒

これは︑基本的には︑借金によって賄われた政策であり︑我が国からの資金還流も与って力があったことは紛れも

ない︒これが︑今回の選挙で逆転したのである︒共和党主導の連邦議会は︑内政面で政府を縮小せんとしている︒

一方︑クリントン大統領は︑冷戦の大局的終結という事情もあって︑元来対外政策に積極的ではなかった︒図らず

も︑アメリカは︑今回の中間選挙によって︑内外政に渡って﹁小さな政府﹂を持つ機会を得たのかもしれない︒

︵1︶ 周知の如く︑アメリカ合衆国にあっては︑ノース・ダコタ州を除き︑有権者は自ら選挙権登録を行なわなければ︑投票し得な

  い︒この投票率とは︑登録手続きをしさえすれば選挙権を得られる︑満一八歳以上の合衆国市民の推定総人口に対する投票者の

  比率である︒アメリカにおける投票率については︑以下を参照されたい︒≦巴滞﹁U⑦⇔5Ud⊆コ島①β.︑↓げ①↓ロヨ〇三牢︒琶︒目−.ヨ

  ﹀.冨ヨ①ω幻①貯匡2a肉紺ら誉蕊︾§鳴篭ミ旨⑦竜群︵芝僧珍ぎ讐8∪6一㊤︒︒S●

︵2︶ 9亮越鴇艦§ミ◎§ミさき罫蘭沁§oきく︒一■認︵H㊤逡︶るO一S

︵3︶ 寒軸≧ミぎ漣§§塁ZO<Φ日ぴ①﹁Hωし㊤逡︒

︵4︶ 拙稿﹁アメリカ合衆国における九二年選挙1その回顧と展望1﹂﹃早稲田社会科学研究﹄︵第四十六号 平成五年三月二十

  日︶︒

︵5︶9亮義物§ミ◎§ミミき簿受謁§真く♀蟄︵竈ω︶︑ミ①ω■

︵6︶  九九四年一月二二日放送↓三︒︒芝①Φ冒≦圃390σユ戴冠①団︵︾bUO︶中の演説より︒︵7︶§鳴螢蔓ざ冨昌曽曼βおり幽.

︵8︶ ペロー候補の他に︑九二年大統領選挙で︑クリントンと民主党大統領候補者の座を争ったポール・ソンガス元上院議員が︑湾

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  岸戦争時の統合参謀本部議長で黒人のコーリン・パウエルを第三党候補者として擁立しようとしているやにも伝えられる︒

︵9︶ キャリフォーニア州の予備選挙は︑三月の第四火曜日に行なわれる︒これに対して︑ニュー・ヨーク州では︑原則として三月

  の第一火曜日︑九六年に限り︑三月七日目木曜︶に予備選挙を実施するとしている︒他にも︑従来大統領選挙の先陣を切るのを常

 としてきたニュー・ハンプシャー州と︑新たに予備選挙日程を繰り上げたアリゾナ州との間に︑競合が生じている︒

九四年アメリカ中間選挙の分析とアメリカ政治の動向

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