九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
ヒト臍帯血CD34陽性細胞を材料とした樹状細胞の大 量増幅法の確立
岡田, 八栄
九州大学大学院歯学府
https://doi.org/10.15017/21982
出版情報:Kyushu University, 2011, 博士(歯学), 課程博士 バージョン:
権利関係:
ヒト臍帯血 CD34 陽性細胞を材料とした 樹状細胞の大量増幅法の確立
2012年
岡 田 八 栄
九州大学大学院歯学府 歯学専攻 歯科麻酔学分野
九州大学大学院歯学研究院 口腔顎顔面病態学講座 歯科麻酔学分野 指導教員 横 山 武 志 教授
九州大学大学院薬学研究院 革新的バイオ医薬創成学講座 研究指導者 米 満 吉 和 教授
対 象 論 文
本論文の一部は下記の原著論文で既に公表済みである。
Cytokine-based high log-scale expansion of functional human dendritic cells from cord-blood CD34-positive cells
Yui Harada1,2,3, Yae Okada-Nakanishi3, Yasuji Ueda2,5, Shunichi Tsujitani4, Satoru Saito2,3, Terumi Fuji-Ogawa2, Akihiro Iida5, Mamoru Hasegawa5, Tomohiko Ichikawa1
& Yoshikazu Yonemitsu2,3
1Departments of Urology, Chiba University Graduate School of Medicine, Chiba 260-8670, Japan
2Department of Gene Therapy, Chiba University Graduate School of Medicine, Chiba, Japan
3R&D Laboratory for Innovative Biotherapeutics, Kyushu University Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Fukuoka 812-8582, Japan
4Department of Surgery and Science, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University, Fukuoka 812-8582, Japan
5DNAVEC Corporation, Tsukuba, Ibaraki, Japan.
Harada, Y. et al. Cytokine-based high log-scale expansion of functional human dendritic cells from cord-blood CD34-positive cells. Sci. Rep. 1, 174; DOI:10.1038/srep00174 (2011).
目 次
要 旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 緒 言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 材 料 と 方 法 ・・・・・・・・・・・・・・ 5 結 果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 考 察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 謝 辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 引 用 文 献 ・・・・・・・・・・・・・・・ 25
要 旨
悪性腫瘍に対する樹状細胞(DC)を用いた免疫療法は、一部でその有効性が 確認されつつあるが、未だ十分ではない。我々はこれまでに、その原因として 考えられる様々なパラメータのうち、投与されるDCの数が治療成績を左右する 重要なファクターであり、理論的に体重比より試算して現臨床プロトコールの 10〜100倍のDCが必要になることを明らかにしてきた。しかしながら、DCの大 量増幅に成功した報告はこれまで存在しなかった。そこで本研究は、治療成績 の向上を目指したヒトDCの体外大量増幅技術を開発することを目的とした。
ヒト臍帯血CD34陽性細胞を材料として、GM-CSF(granulocyte macrophage colony-stimulating factor)及びSCF(stem cell factor, c-Kitリガンド)(GM/SCF)共 存 在 下 で 行 う 一 段 階 培 養 法 、 GM/SCFで の 培 養 の 後GM-CSF 及 び interleukin-4(IL-4)、つまりGM/IL-4存在下での培養に切り替える二段階培養法を 開発した。いずれにおいても2-methacryloyloxyethylphosphorylcholine (MPC) コー ティングされたプレートを用いて浮遊系での培養を行い、得られたDCについて 各種機能解析を行った。
上記の培養法により、ヒト臍帯血CD34陽性細胞は5週間の増幅培養で総細胞数 100,000倍にまで増幅され、その過程で80%以上がCD11c陽性となった。得られた
CD11c陽性細胞は、形態 (樹状突起の発現) 、各種表面マーカー(接着分子、
HLA-DR、共刺激分子)の発現、炎症性サイトカイン/ケモカイン(TNF-、IL-12p70、
IL-1等)の産生量、抗原取り込み能、及びアロT細胞増殖刺激能において、従 来法で得られたDCと同等の性質を示し、これがmyeloid系DCに酷似した、治療 に用いるのに必要と考えられる性質を保持しているDCであることを確認した。
本研究はDCの体外での大量増幅が可能であることを示し、投与DC数の問題を 解決する大きな足掛かりとなると考えられる。本技術により、悪性腫瘍に対す るDCを用いた細胞療法の治療成績の向上、アフェレーシス回数削減による低侵 襲化、及び適用範囲の拡大が期待される。
2
緒 言
現在、がんは我が国の国民死亡原因の第一位であり、今なお増加傾向にある。
世界的にも、WHOによる統計評価によると、悪性腫瘍は循環器疾患に次いで死 因の第2位であり、その患者数は年々増加傾向にある(1)。近年の医学の進歩によ り、その予後は目覚ましく改善してきたが、既存の手術、放射線療法、化学療 法に抵抗性であるがんも依然存在しており、特に転移を有する進行がんに対し ては未だ満足な治療成績を残すに至っていない。そこで現在、「がん治療におけ る第4の選択肢」として「樹状細胞(Dendritic Cell: DC)を用いたがんワクチン」
が期待されている。しかし、2004年に報告された米国National Cancer Institute
(NCI) における集計結果では、その臨床での有効性はわずか7.1%程度(standard
oncologic criteriaによる判定法)であると報告されている。腫瘍特異的T細胞の増 加や腫瘍の一部崩壊などに関する報告は多数存在するが、腫瘍退縮に至る症例 は少ない(2)。このDCワクチンの治療成績を向上させ、今後標準治療として確立 するためには、種々の条件、即ちDCの種類、DCの活性化方法、投与DCの数、
抗原提示させる方法、投与ルート、投与頻度及び投与間隔といった種々の条件 を最適化する必要がある(3)。
我々はこれまで、これらの問題を克服すべく、ワクチン効果を決定するパラ メータの探索を行ってきた。その結果、投与細胞数が治療成績を左右する重要 なファクターであることを明らかにした。即ち、臨床における治療効果が不十 分である理由の一つとして、投与するDCの数が十分でないことが考えられる。
いずれの報告においても、現在患者から採取可能なDCの数には限りがあり、ワ クチン1回あたりおよそ106から108個程度である(4)。これは、実験動物で得ら れた知見から鑑みると、DCの数が圧倒的に不足していることを示している。
我々はマウスにおける皮下腫瘍及び肺転移モデルにおいて、DCを用いた免疫 療法を評価した結果、投与DC数依存的な治療効果が得られ、同モデルにおいて は少なくとも体重 30gあたり 1x106 個の DC が必要であり、これは体重比で換
算してヒトでは1x109 (10億) 個のDCが必要になることを意味する (5,6)。また、
2010年にFDAにより製造販売が承認された、DCを有効成分とする前立腺がん に対する細胞医薬品プロベンジでは、1×108個以上のDCを投与された群の無増 悪生存期間が31.7週であったのに対し、1×108個未満のDCしか投与できなかっ た群では 12.1 週と、治療成績に有意な差 (P=0.013) がみられた(7)。従って、
悪性腫瘍に対するDCによる免疫療法の治療成績を改善するには、投与DC数を 増やすことが必要であると考えられる。
我々はこの問題を解決するため、まずマウスにおけるDC大量増幅技術の開発 に取り組んだ。その結果、サイトカインカクテルFS36 (Flt3-L、stem cell factor (SCF) 、 interleukin-3 (IL-3) 、 IL-6) 及 び GM/IL-4 (granulocyte macrophage colony-stimulating factor (GM-CSF)/IL-4) がマウスDCの体外大量増幅技術に有用 であること(従来法の約1,300倍への増幅が可能)を明らかにした(8)。本技術 は、増殖能の高い骨髄系の lineageマーカー陰性細胞を材料とし、ミエロイド系 の前駆細胞の増殖を強力に誘導するサイトカインを使った二段階培養法から成 る。増幅したDCには抗原提示分子の発現、貪食能、炎症性サイトカインの産生 能、アロ T 細胞の増殖刺激能があり、皮下腫瘍モデル及び肺転移モデルにおい て抗腫瘍効果があることを確認した。そこで次には、同様の技術がヒトに応用 可能であるかどうかを確認する必要がある。
ヒトにおいては一般に末梢血中の単球から GM/IL-4 で DC が誘導されるが、
増幅培養はこれまで不可能とされてきた。そこでDCの増幅培養の材料として、
より未分化な細胞集団が必要と考えられた。ヒトにおいてDCの増幅を試みた報 告でこれまで最も実績のあるものは、CD34陽性細胞を材料とした培養に関する ものである。中でもFS36で最も効率の良い増幅に成功したのはBontkesらのグ ループである。BontkesらはCD34陽性細胞を材料として、サイトカインカクテ ル FS36 及び FST (Flt3-L、SCF、thrombopoietin) による二段階培養法により、
DC 前駆細胞の増幅 (453 倍) に成功した(9)。しかし、その分化効率の低さか ら 1×105のCD34陽性細胞からわずか1×106のDCが得られるに過ぎず、材料と
4
なる全細胞数からの増幅倍率は10倍程度であった。ただし、単球と比較して高 い増幅効率と商業的に入手が可能である点を考慮して、我々はCD34陽性細胞か らのヒトDCの増幅技術に注目した。
CD34陽性細胞由来のDCを用いた悪性腫瘍に対する免疫療法については既に
報告がある (10-14) 。CD34陽性細胞からDCを分化誘導するためにはGM-CSF レセプターの発現を上昇させる一方で、DC 以外の lineage 即ちリンパ球系、顆 粒球系などへの分化を抑制する必要があるが、そのためには Tumor Necrosis
Factor-α(TNF-が必須であることが報告されている (15,16)。GM-CSFレセプタ
ー鎖(CD116)を高発現する単球はDCに分化し、CD116が低発現の単球はマ クロファージに分化する(17)ことが知られているため、CD116 の発現を上昇 させることが必要なのは理にかなっている。また、TNF-を含まない GM/IL-4 では CD34陽性細胞からDCを誘導することが不可能であり、TNF-とGM-CSF の併用ではCD34陽性細胞からのDCの分化と同時に活性化が起こるが、細胞の 増殖率は減少することが明らかになった (未発表データ) 。そこで、我々は
GM-CSFと SCFの併用を行うことを考えた。SCFはチロシンキナーゼ型のレセ
プターを持つサイトカインであり、主に造血系前駆細胞に作用することが知ら れている (18) 。また、CD34 陽性細胞の浮遊培養や細胞増殖能の検討を行った ところ、SCFの添加によりGM-CSFやTNF-よりもDCの作成効率が向上した という報告もなされている(19-21)。最近では Balan らが CD34 陽性細胞から DCを650倍に増幅する二段階培養法を報告した。しかしながら、この方法では 細胞分離操作が必要であり、多くのサイトカインを使用しなくてはならない
(22) 。臨床応用するためには単純な方法が求められるため、我々は、より簡便
な系を確立することを目指した。そこで、細胞の活性化を起こすために増幅効 率の低下をもたらす TNF-は使用せず、GM-CSF と SCF の組合せ(GM/SCF)
での評価を行った。
材 料 と 方 法
1. 使用細胞と組換えセンダイウィルスベクター
ヒト臍帯血CD34陽性細胞及びヒト末梢血CD34陽性細胞はマグネットビーズを 用いて濃縮され (purity>95%) 、5×105個を含む凍結バイアルとして市販されて いる製品をLonza社(Basel, Switzerland) より購入した。本研究で使用されたF蛋 白欠損非伝播型組換えセンダイウィルスベクターの調整、回収、使用容量設定 や保存方法は既存の報告に従って行った (23) 。
2. 樹状細胞の誘導と増幅
全ての培養はIMDM (10%FBS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン) により行っ た。各種サイトカインは0.1%BSA入りのPBSで使用終濃度の100倍の濃度とし て保存(GM-CSF: 10 g/ml、SCF: 5 g/ml, IL-4: 5 g/ml)し、使用時にIMDMで 希釈して使用した。従来のDCは、末梢血のCD14陽性細胞から既存の報告に従 い採取し、ヒト組換えGM-CSF (100 ng/ml) 及びヒト組換えIL-4 (50 ng/ml) 存在 下で培養した。CD14陽性細胞は健常人ボランティアの末梢血単核細胞 (PBMC) をFicoll (Red CrossBlood Service社、Melbourne, Australia) を用いた密度勾配遠心 法により分離し、PBSで洗浄後、各lineageマーカー (CD2, CD3, CD19, CD20, CD56, CD66b, CD123,グリコフォリンA) 陽性の細胞をEasySep human monocyte enrichment without CD16 depletion kit (Stemcell Technologies, Vancouver, Canada) で 除去することにより濃縮した。CD34陽性細胞は指定された方法で解凍し、サイ トカイン非含有培地中で 37℃、1 時間のインキュベートの後に生細胞率を計測 し、95%以上の生存を確認してから使用した。それぞれ GM/SCF (100 ng/ml GM-SCFと50/ng/ml SCF) もしくはGM/IL-4 (100 ng/ml GM-CSFと50 ng/ml IL-4) を IMDM に加えて培養を行った。メディウムは 3日〜4 日毎に交換した。細胞 は全て 2-methacryloyloxyethylphosphorylcholine (MPC) でコートされたプレート (MD6 with Lid Low-cell Binding; Nalge Nunc International, Rochester, NY) で浮遊培
6 養を行った。
3. 形態学的解析
DCの形態学的評価は、Wright-Giemsa染色にて行った。細胞をCytospin (Shandon Southern Instruments Inc, Sewickley, PA) で調整し、Wright染色液、Giemsa染色液 による染色を行った。標本は光学顕微鏡で観察した。
4. フローサイトメトリー
細胞の培養を開始して1週間置きに5週間目までと、細胞をOK-432等で活性化 して2日目に、細胞1×106個をFITC、PE、PE-Cy5各蛍光物質で標識されたモノ クローナル抗体 (mAbs: CD1a、CD1b、CD3、CD11b、CD11c、CD14、CD33、
CD40、CD45R (B220)、CD54 (ICAM-1)、CD80、CD83、CD123 (IL-3Ra)、
CD195 (CCR5)、CD197 (CCR7)、CD207 (Langerin)、CD324 (E-cadherin)、HLA- ABC、HLA-DR (Pharmingen, San Diego, CA)で染色した。陰性コントロールと して isotype-matched IgGを使用した。FACSCalibure にてデータを取得し、解析 はCellQuest software (Becton Dickinson, Franklin Lakes, NJ) で行った。
5. fluorescein isothiocyanate (FITC)-dextranの取り込み
各細胞を終濃度 1 mg/ml の FITC-dextran (M.W=40000, Sigma-Aldrich, Tokyo, Japan) を含むIMDM (10%FBS) に懸濁して、4℃及び37℃で30分間インキュベ ートを行った。その後細胞は PBSで 3 回洗浄し、PE で標識された抗CD11c 抗 体で染色した。FITCの取り込みはDC の活性化後 2日目に行い、37℃と 4℃で 培養した細胞のMean Fluorescence Intensity (MFI) をFACSCaliburで評価した。
6. 同種異系白血球混合反応(Allo-MLR)
同種異系 CD3 陽性細胞は健常人ボランティアより採取した。密度勾配遠心法 (GE Healt hcare Bio -Scienc AB, Sweden) にて処理した後、細胞表面抗原
(CD14,CD16, CD19, CD56, グリコフォリンA) 陽性細胞をEasySep Human T-Cell Enrichment kit (Stemcell Technologies) にて除去した。この工程で濃縮された CD3陽性細胞 (purity>98%, deta not shown) をresponderとした。活性化された、
あるいはimmatureな各種DCはマイトマイシンC (20 μg/ml) 存在下37℃で1時 間処理し、stimulatorとした。allogeneic responder細胞 (1×105個/well) は96well の丸底 マイクロプレートで stimulator 細胞の濃度を振り(DC:T cell 比は 1:10, 1:100, 1:1000)、duplicateもしくはtriplicateにて共培養を行った。培養は 37℃、
5% CO2 の条件下で行った。適当時間培養後、ELISA-based cell proliferation kit (BrdU colorimetric, 1647229, Roche Diagnostics, Mannheim, Germany) にて解析を 行った。
7. サイトカイン産生能
従来法で作成した DCと増幅したDCを 1x106 cells/mlに調製し、センダイウィ ルス (rSev: MOI=50)、Lipopolysaccharide (LPS: 1 μg/ml)、OK-432 (0.5 KE/ml) を 添加して2日間培養した。その培養上清中のヒトIL-1、TNF-、 IL-6、 IL-8、
IL-10、 IL-12p70の濃度をCytometric Bead Array (CBA) Human Information Kit (BD Biosciences) を用い、FACSCalibur及びCell Quest software (Becton Dickinson) に て解析を行った。
8. 統計学的分析
全データは平均値と標準誤差で示し、one-way ANOVAにて統計解析を行った。
統計的有意差は Dunnett’s testにより解析し、p<0.05の場合に統計的に有意差有 りとした。
8
結 果
1. 臍帯血CD34陽性細胞を材料としたCD11c陽性細胞の増幅培養
本研究では従来の DC分化培養を含めて3通りの方法でDCの培養を行った。
各培養法の概要を(図1)に示す。
図 1
各培養方法の概略。上段は増幅培養(GM/SCF)を5週間行う方法 中段は増幅培養4週間行った後に分化培養(GM/IL-4)を1週間行う 方法、下段は従来のDC分化培養(GM/IL-4を1週間のみ)である。
Cord Blood (CB) CD34陽性細胞をGM/SCFで5週間培養した結果、全細胞数 で従来法の約100,000倍に増幅された (図2)。
図 2
1x105個のCB CD34陽性細胞をGM/SCFで5週間培養、及び4週目から GM/IL-4に切り替えて培養した際の全細胞数の推移。
Figure 1.
Cord-Blood CD34+ cells
GM/SCF 4 wks
Differentiation /Expansion
GM/IL-4 OK-432, etc
2 days
Maturation /Activation
1 wk GM/SCF
5 wks
GM/IL-4 1 wk Monocyte
a.
b.
c.
1011 1010 109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
1 2 3 4 5 (weeks) (days)
0 10 20 30
Expanded DCs (Ex-GSDC) Expanded DCs
(Ex-G4DC) Monocyte-derived
DCs (md-DC)
: GM/SCF (Ex-GSDC) : GM/IL-4 (Ex-G4DC) : GM/IL-4
OK-432, etc 2 days OK-432, etc
2 days
Activated DCs (analyzed)
d. 1011 1010 109 108 107 106 105
0 1 2 3 4 5 (weeks)
: GM/SCF : GM/IL-4 (Ex-G4DC)
0 20 40 60 80 100
: GM/SCF : GM/IL-4 (Ex-G4DC)
Total cell numberCD11c+ cell number
Figure 1.
Cord-Blood CD34+ cells
GM/SCF 4 wks
Differentiation /Expansion
GM/IL-4 OK-432, etc
2 days
Maturation /Activation
1 wk GM/SCF
5 wks
GM/IL-4 1 wk Monocyte
a.
b.
c.
1011 1010 109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
1 2 3 4 5 (weeks) (days)
0 10 20 30
Expanded DCs (Ex-GSDC) Expanded DCs
(Ex-G4DC) Monocyte-derived
DCs (md-DC)
: GM/SCF (Ex-GSDC) : GM/IL-4 (Ex-G4DC) : GM/IL-4
OK-432, etc 2 days OK-432, etc
2 days
Activated DCs (analyzed)
d.
1011 1010 109 108 107 106 1050 1 2 3 4 5 (weeks)
: GM/SCF
: GM/IL-4 (Ex-G4DC)
0 20 40 60 80 100
: GM/SCF
: GM/IL-4 (Ex-G4DC) Total cell number CD11c+ cell number
以前我々が報告した FS36 によるマウス DC の増幅培養の結果と異なり、
GM/SCF 存在下で増幅培養を行った場合、それのみで CD11c 陽性率は培養開始
から徐々に増加し、培養5週間目には80%を超えるに至り(図3)、その結果105 個 の CB CD34陽性細胞からおよそ1010個以上のCD11c+/CD14+細胞を得ることが 可能であった (Ex-GSDC; =105倍) (図4 )。CB CD34陽性細胞をGM/SCFで4週 間増幅培養した後、GM/IL-4 で 1 週間分化培養した場合には、5×109 個以上の CD11c+/CD14-細胞が得られた (Ex-G4DC; =104倍)(図 4,5)。この場合の CD11c 陽性率は5週目に90%を超えていた(図3)。各培養条件でのCD11c陽性細胞数の 推移を(図4)に示す。
図 3
CB CD34陽性細胞をGM/SCFで1〜5週間培養、及び4週目からGM/IL-4 に切り替えて培養した際のCD11c陽性率(%)。
図 4
1x105個のCB CD34陽性細胞をGM/SCFで1〜5週間培養、及び4週目か らGM/IL-4に切り替えて培養した際のCD11c陽性細胞数。
Figure 1.
Cord-Blood CD34+ cells
GM/SCF 4 wks
Differentiation /Expansion
GM/IL-4 OK-432, etc
2 days
Maturation /Activation
1 wk GM/SCF
5 wks
GM/IL-4 1 wk Monocyte
a.
b.
c.
1011 1010 109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
1 2 3 4 5 (weeks) (days)
0 10 20 30
Expanded DCs (Ex-GSDC) Expanded DCs
(Ex-G4DC) Monocyte-derived
DCs (md-DC)
: GM/SCF (Ex-GSDC) : GM/IL-4 (Ex-G4DC) : GM/IL-4
OK-432, etc 2 days OK-432, etc
2 days
Activated DCs (analyzed)
d.
10111010 109 108 107 106 105
0 1 2 3 4 5 (weeks)
: GM/SCF
: GM/IL-4 (Ex-G4DC)
0 20 40 60 80 100
: GM/SCF
: GM/IL-4 (Ex-G4DC)
Total cell number CD11c+ cell number
Figure 1.
Cord-Blood CD34+ cells
GM/SCF 4 wks
Differentiation /Expansion
GM/IL-4 OK-432, etc
2 days
Maturation /Activation
1 wk GM/SCF
5 wks
GM/IL-4 1 wk Monocyte
a.
b.
c.
1011 1010 109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
1 2 3 4 5 (weeks) (days)
0 10 20 30
Expanded DCs (Ex-GSDC) Expanded DCs
(Ex-G4DC) Monocyte-derived
DCs (md-DC)
: GM/SCF (Ex-GSDC) : GM/IL-4 (Ex-G4DC) : GM/IL-4
OK-432, etc 2 days OK-432, etc
2 days
Activated DCs (analyzed)
d.
1011 1010 109 108 107 106 1050 1 2 3 4 5 (weeks)
: GM/SCF
: GM/IL-4 (Ex-G4DC)
0 20 40 60 80 100
: GM/SCF
: GM/IL-4 (Ex-G4DC) Total cell number CD11c+ cell number
10 図 5
Ex-GSDC 及び Ex-G4DC における、CD11c+/CD14+細胞数と CD11c+/CD14-細胞数。
各培養方法で得られたCD11c陽性細胞の表面マーカーを (図6 ) 及び (表1) に示す。いずれについてもCD11c+/CD11b+/B220-であり、ミエロイド系のDC であると考えられた。
図6
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DCにおける、各種表面抗原の発現強度の比較。
表1
各Supplementary Table 1. DCの表面抗原発現パターン
Ex-GS Ex-G4 mdDC
CD1a - - -
CD1d +/- - -
CD3 - - -
CD11b +++ +++ +++
CD11c +++ +++ +++
CD14 ++ +/- +/-
CD33 + + +
CD40 ++ +++ ++
CD45 (B220) - - -
CD54 (ICAM-1) +++ +++ +
CD80 + + +
CD83 + + +
CD86 ++ ++ ++
CD123 (IL-3R! ) - - -
CD195 (CCR5) + +/- +/-
CD197 (CCR7) +/- +/- +/-
HLA-DR ++ ++ ++
HLA-ABC ++ ++ ++
CD207 (Langerin) - - -
CD324 (E-cadherin) + - +
12
2. 増殖したCD11c陽性細胞の特性
次に、CB CD34 陽性細胞から増幅した CD11c 陽性細胞 (Ex-GSDC 及び
Ex-G4DC) と、従来の培養方法で得られたDC (末梢血CD14+単球から得られる
DC:md-DC) との生物学的性状の比較を行った。LPS (1 μg/ml)、OK-432
(0.5 KE/ml)、rSeV (MOI=50) のいずれかを添加して2 日間培養後、それぞれの
形態を確認したところ、md-DCで見られる特徴的な樹状突起がEx-GSDCとEx- G4DCに見られることを確認した。rSeVを添加した際のDCを(図7)に示す。
図 7
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DCをrSeVで活性化させ、ライト・ギムザ 染色を行った。いずれの場合にも、DCの特徴的な樹状突起が観察された。
次に、フローサイトメトリーを用いてDCに特徴的に発現する細胞表面マーカ ーを確認した。全てのデータは CD11c陽性細胞における発現強度を示している (図8)。各 DCによって発現強度はそれぞれ異なるが、全てのDCにおいて抗原 提示に必要な分子(MHC Class II、CD80、CD86)、ケモカインレセプター(CCR5、
CCR7)、細胞接着分子(ICAM-1 = CD54)、活性化マーカー(CD83)の発現を認
めた。MHC Class IIは特にrSeVによる発現上昇が顕著に見られた。Ex-GSDCと
Ex-G4DCにおいては、md-DCよりもICAM-1の発現が高い傾向がみられた。活
性化すると発現の低下がみられることが知られるCCR5は、いずれのDCでも活 性化後に低下傾向がみられた。
EX-GSDC
0 200 400 600 800
HLA-DR CD40 Ex-G4DC
0 200 400 600 800
Md-DC
0 200 400 600 800 0
200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
IL-1b
0 500 1000 1500 2000 2500
GS G4 md
NT SeV LPS OK432
0 200 400
CCR5 CD86
0 200 400
0 200 400
0 100
CD83 CCR7
0 100
0 100 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
Figure 2.
b.
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
a.
Ex-GSDC Ex-G4DC md- DC図 8
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DCを各種 stimulator で活性化後の表面 抗原発現強度の比較。
全てのDCにおいて、種々の活性化刺激; RIG-Iにより認識されるrSeV (24)、
Toll Like Receptor-4 (TLR-4)により認識されるLPS、及びTLR-2/4に加えてβ2イ ンテグリンにより認識される OK-432(25, 26)に対し典型的な炎症性サイトカ イン及びケモカインの産生能があることを確認した (図 9)。md-DC を OK-432 で刺激した際に見られる TNF-や IL-12p70 (Th1 の誘導に必要) の産生が
Ex-GSDCにおいては認められなかったが、Ex-G4DCではその産生能は高かった。
LPSで刺激した場合には、2種のEx-DCに比べてmd-DCにおいて高いIL-10 (Th2 の誘導を示唆)の産生を認めた。
EX-GSDC
0 200 400 600 800
HLA-DR CD40 Ex-G4DC
0 200 400 600 800
Md-DC
0 200 400 600 800 0
200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
IL-1b
0 500 1000 1500 2000 2500
GS G4 md
NT SeV LPS OK432
0 200 400
CCR5 CD86
0 200 400
0 200 400
0 100
CD83 CCR7
0 100
0 100 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
Figure 2.
b.
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
a. Ex-GSDC Ex-G4DC md- DC
EX-GSDC
0 200 400 600 800
HLA-DR CD40 Ex-G4DC
0 200 400 600 800
Md-DC
0 200 400 600 800 0
200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
IL-1b
0 500 1000 1500 2000 2500
GS G4 md
NT SeV LPS OK432
0 200 400
CCR5 CD86
0 200 400
0 200 400
0 100
CD83 CCR7
0 100
0 100 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
Figure 2.
b.
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
a. Ex-GSDC Ex-G4DC md- DC
EX-GSDC
0 200 400 600 800
HLA-DR CD40 Ex-G4DC
0 200 400 600 800
Md-DC
0 200 400 600 800 0
200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
IL-1b
0 500 1000 1500 2000 2500
GS G4 md
NT SeV LPS OK432
0 200 400
CCR5 CD86
0 200 400
0 200 400
0 100
CD83 CCR7
0 100
0 100 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
HLA-DR CD40 CD86 CCR5 CCR7 CD83 ICAM-1
Figure 2.
b.
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
Mean fluorescence intensity
a. Ex-GSDC Ex-G4DC md- DC
14 図 9
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DCを各種stimulatorで活性化した際に産生される炎 症性サイトカイン及びケモカインの比較。
次にFITC-dextran (M.W=40,000) uptake assayを行い、抗原提示細胞の典型的な 特徴である貪食能の解析を行った (図 10)。我々がこれまでに報告してきた (6, 8) ように、いずれの方法で得られた DC においても、活性化していない場合に は活性化した場合と比較して貪食能が高いことが明らかとなった。Ex-GSDCに おいて各刺激で活性化した際、貪食能の低下傾向は認められたが、有意ではな かった。いずれのDCでもrSeVで活性化した場合に最も貪食能の低下が大きい 傾向がみられた。一方で、いずれのDCにおいてもOK-432で活性化したDCは rSeV や LPS で活性化した場合と比較すると、貪食能が比較的維持されていた。
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DC間における貪食能に差は認められなかった。
図 10
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DCを各種stimulatorで活性化した際の貪食能 をFITCラベルしたデキストランの取り込みで比較した結果。
最後に、同種異系T細胞への増殖刺激能をMLR (mixed leukocyte reaction )で検 討した結果、rSeVやLPS、OK-432でDCを活性化することにより、同種抗原特 異的なT細胞の増殖がみられた (図11)。このことにより、いずれのDCも同種 抗原特異的なT細胞増殖刺激能を持つことが確認された。特に、OK-432によっ て活性化されたEx-GD4Cやmd-DCにおいて顕著なT細胞の増殖が確認された。
図 11
Ex-GSDC、Ex-G4DC及びmd-DCを各種 stimulator で活性化した際の Allo T細胞に対する増殖刺激能の比較。
16
3. 末梢血CD34陽性細胞を材料としたCD11c陽性細胞の増幅培養
臍帯血を用いたDCによる免疫治療は「他家細胞」による治療となることから、
HLA不適合により抗原特異的CTLの誘導に影響を及ぼす可能性があるなどいく つか問題点が想定される。そこで「自家細胞」による免疫治療における本 DC 増幅技術の可能性について、末梢血由来 CD34陽性細胞(PB CD34 陽性細胞)
からのDC大量増幅が可能であるか否か、について検討を試みた。
PB CD34陽性細胞を GM/SCF で5 週間増幅培養した場合には、105 個の PB CD34陽性細胞からおよそ108個以上、即ち約1,000倍に増幅が可能であった(図
12)。また、CB CD34陽性細胞を材料とした場合と同様、GM/IL-4で分化培養を
開始した場合には細胞のviabilityが低く、CD11c陽性率も著しく低いことが確認 された。
図 12
1x105個のPB CD34陽性細胞をGM/SCFで5週間培養、及びGM/IL4で1 週間培養した際の全細胞数の推移。
また、PB CD34陽性細胞を材料とした場合にはCB CD34陽性細胞を材料とし た場合と異なり、CD11c陽性率は増幅培養 3 週目までは 20%程度で推移してお
Supplementary Figure 1.
a. b.
c.
109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
(weeks) (days)
0 10 20 30 (weeks)
0 1 2 3 4 5 109
108 107 106 105 104
: GM/SCF : GM/IL-4
Total cell number
1
0 20 40 60 80 100
2 3 4 5
CD11c+ cell number
り、培養期間に関わらずほぼ一定であったが、培養4週目より著しく上昇して くることが明らかになった(図13)。5週間の培養終了時点でのCD11c陽性率は
80%をやや下回った。1x105個のPB CD34陽性細胞をGM/SCFで5週間増幅培養
すると1x108個以上のCD11c+/CD14+細胞が得られ、1,000倍以上の増幅が可能で あった(図14)。これらの結果はそれぞれ少なくとも3回以上の独立した実験に より得られた。
図 13
PB CD34陽性細胞をGM/SCFで1〜5週間培養した際のCD11c陽性率(%)。
図 14
1x105個のPB CD34陽性細胞をGM/SCFで1〜5週間培養した際のCD11c 陽性細胞数。
Supplementary Figure 1.
a. b.
c.
109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
(weeks) (days)
0 10 20 30 (weeks)
0 1 2 3 4 5 109
108 107 106 105 104
: GM/SCF : GM/IL-4
Total cell number
1
0 20 40 60 80 100
2 3 4 5
CD11c+ cell number
Supplementary Figure 1.
a. b.
c.
109 108 107 106 105 104
CD11c-positive (%)
(weeks) (days)
0 10 20 30 (weeks)
0 1 2 3 4 5 109
108 107 106 105 104
: GM/SCF : GM/IL-4
Total cell number
1
0 20 40 60 80 100
2 3 4 5
CD11c+ cell number
18
以上の結果より、本DC増幅技術により、CB CD34陽性細胞から機能のある
DCを100,000倍以上に増幅することが可能になった。また、PB CD34陽性細胞
を材料とした場合にも、増幅効率は低下するものの1,000倍以上に増幅すること が可能であった。
我々は本研究により、高度に増幅された高純度且つ治療効果の期待出来る
DCをCD34陽性細胞から安定して得ることが可能な培養技術を確立した。これ により、DC培養システムの標準化が可能となり、悪性腫瘍をDCで治療可能に することが期待される。
考 察
悪性腫瘍に対する DC を用いた免疫療法が標準治療として定着されていくに は、十分な数のDCを確保することが必須であることが示唆される。我々のこれ までの検討によると、DCを用いてヒトで十分な抗腫瘍効果を得るには、マウス での検討から体重比で換算して1回投与当り1x109個のDCが必要となる。但し、
現在報告のある臨床での DCを用いた免疫療法においては、1×107個のDCの投 与でもある程度の治療効果が得られている (28, 29)。そのため、ヒトにおいて は現行法の 10倍程度、即ち 1×108個程度のDC でも十分な治療結果が得られる 可能性が考えられるが、その場合でも現在の培養法では必要量のDCを確保する 事は困難である。従って、DCの体外大量増幅技術は、悪性腫瘍に対するワクチ ン効果の向上のために必要不可欠である。そこで本研究において、我々は効率 的なDC増幅培養法を開発することを試みた。
我々はこれまでに二段階培養(増幅培養から分化培養)を行う事で、マウス における新しいDC増幅培養法を確立した。しかしながら、この培養法はステッ プはそのままヒトのDC増幅法として使用するができたが、類似のサイトカイン カクテルでは困難であった。そこで我々はヒトのDC増幅のための新しいサイト カインカクテルによる培養法を確立した。ここで我々の開発した方法は、4週間
GM/SCF で増幅培養し、その後 GM/IL-4 で 1 週間分化培養する二段階培養法
(Ex-G4DC)であり、この培養法により得られた大量の DC は、従来法(分化 培養のみ)で得られたDCと同等の生物学的活性を示すことが明らかとなった。
本技術で増幅したDCは、従来法で作成したDCと同様に形態学的に樹状突起 を持ち、抗原提示に必要な各種分子群及び炎症性サイトカインの産生があるこ とが確認された。また、貪食能及びアロ T 細胞への増殖刺激能を持つ事が明ら かになり、治療効果の期待できるDCであることが示唆された。しかし一方で、
活性化刺激を加えた後に発現レベルの上昇が見られない抗原があった。今回 我々が用いた培養法は全てMPC処理を行ったプレートを使用した浮遊系培養法