国勢調査ミクロデータを用いた 外国人労働力の移動に関する実証分析
*伊 藤 伸 介
1 .はじめに
2 .外国人労働力の動向について
3 .外国人の就業状況と職業選択に関するミクロデータ分析 4 .外国人労働力における地域の移動状況に関する分析 5 .おわりに
1 .はじめに
近年のわが国における若年の無業者数については減少傾向が顕著に見られる.例えば,総務省統 計局「労働力調査」に基づいた厚生労働省「平成30年版厚生労働白書」によれば,若年無業者1)の 数は1993年に40万人程度であったが,1980年代後半のバブル景気後の長期停滞に伴い,若年無業者 は傾向的に増大し,2002年には64万人に増加した.その後,若年無業者は2002年~2012年に至るま で60万人前後で推移していたが,2013年以降,若年無業者数は低下しており,2017年における若年 無業者数は54万人となっている.
2015年の国勢調査の集計結果によれば,わが国の15~39歳の人口総数は,33,993,162人と算出さ れている.2010年における国勢調査の結果数値を見ると,15~39歳の人口総数は,37,911,337人で あることから, 5 年間で約400万人の若年層が減少していることを確認することができる.こうし た若年層の人口の変化が,若年における就業状況にさらなる影響を及ぼす可能性も否定できないと 思われる.
少子高齢化の進展に伴い,今後わが国の人口が減少することが指摘され,社会的関心が高まって いるが,それは,中長期的には15~64歳の生産年齢人口の減少,とりわけ若年層における労働力人 口のさらなる減少をもたらすことから,労働供給面だけでなく,労働需要面においてもわが国の社 会経済に今後大きな影響を与えることが考えられる.そうした労働供給側の変化に対応するため
* 本稿は,佐藤・伊藤(2016)における筆者の担当部分および伊藤(2020)に基づき,加筆・修正を施し たものである.
1 ) 『厚生労働白書』における 「 若年無業者 」 の定義は,「15~34歳で,非労働力人口のうち,家事も通学
に,就業していない女性や高齢者に対して,労働力としてのさらなる可能性を探ることについて社 会的な関心が高まっているが,それに加えて,外国人の就業者にも注目が集まっている.
本稿は,わが国における外国人労働力に焦点を当てた上で, 5 年に 1 回実施されている国勢調査 の個票データを用いて,世帯属性から見たわが国の外国人居住者の就業状況を捉えてみたい.具体 的には,本稿では,国勢調査の世帯属性に関する調査事項だけでなく,国勢調査でのみ捕捉されて いる調査事項である国籍も用いて,外国人の労働力に関して,個々人の社会人口的属性や世帯属 性,さらには地域特性の視点に立ったミクロデータ分析を行う.そして,本研究では,年齢,学 歴,居住年数,世帯人員,世帯類型といった変数をコントロールした場合でも,外国人居住者の就 業特性や労働力移動の特徴について事実発見的に捉えることを目指している.
2 .外国人労働力の動向について2)
最初に,わが国における外国人労働力の現状について見ていくことにする.厚生労働省による
「外国人雇用状況」の届出状況によれば,外国人労働者数は,2012年に前年比マイナスの伸び率に なったものの全体的に増加傾向にあることが確認でき,2015年以降,外国人労働者数の伸び率は 10%を超えている.そして,2019年10月末における外国人労働者数は,1,658,804人となってい る.この数値は,事業主による外国人労働者の届出が義務化され,外国人雇用状況の届出に基づい て把握可能になった2008年以降では最大となっている.つぎに,図 1 は,厚生労働省「外国人雇用 状況」の届出状況に基づいて算定されたわが国における在留資格別の外国人労働者数の動向を示し たものである.また,在留資格別に外国人労働者数を見た場合でも,全般的には増加傾向にあるこ とが確認できる.とくに,身分に基づく在留資格によって就業している外国人労働者数の比率が最 も高く,2019年においては全体の32.1%に達しているが,2015年においては,身分に基づく在留資 格に基づいて就業している外国人労働者数の比率は40.4%であって,約 8 %減少している.また,
専門的・技術的分野の在留資格を持って就業している外国人労働者数は,2019年では全体の19.8%
となっている.これは,2015年における18.4%と比較すると,若干増加していると言える.それに 対して,特定活動か技能実習のいずれかの在留資格を持って就業している外国人労働者数が,
425,053人となっている.これは,2019年における全体の外国人労働者数の25.6%を占めているだ けでなく,2015年における19.9%という数値と比べても, 5 %以上も比率が高くなっている.この ことは,近年の労働力不足の現状に対して,「出入国管理及び難民認定法」において「高度な専門 的知識を必要とする特定の分野に関する研究」に該当する「特定活動」の拡張,および「外国人の 技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第89号)(平成29年11月 1
日施行)(技能実習法)」に基づく新たな技能実習制度の展開を反映した結果と見ることができ,興 味深い動きだと言えよう.
つぎに,図 2 は,法務省の「出入国管理統計」に基づいて,専門的・技術的分野の在留資格を持 つ入国外国人数とその変化率に関して,捕捉可能な1990年~2018年まで年次ベースで示したもので ある.図 2 により,入国外国人の実数は増加傾向になっていることがわかるが,2018年の入国外国 人数は,776,774人となっている.また,入国外国人数は,2015年以降,急激に増加していること が明らかになっている.入国外国人の変化率を見ても,2015年以降の比率は概ね10%を超えてい る.本図からは,グローバル化の進展で,専門的・技術的な知識を有する外国人労働者のわが国へ の移動が近年活発になっている動向を見て取ることができる.
また,入国外国人の変化率から明らかになっている特徴としては,バブル崩壊直後だけでなく,
リーマンショックや東日本大震災の直後にもその変化率がマイナスになっていることが確認され る.このことは,専門的・技術的分野の在留資格を持つ入国外国人の動向が,景気変動的な側面に よっても影響を受ける可能性があることを示唆している.
わが国の総人口数を把握する全数調査である国勢調査においては,調査事項として国籍が含まれ
600,000
(人)
専門的・技術的分野の在留資格 特定活動 + 技能実習 資格外活動(留学)
資格外活動(その他) 身分に基づく在留資格
500,000 400,000 300,000 200,000 100,000
2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019(年)
0
図 1 在留資格別外国人労働者数の動向,2008年~2019年
注)「専門的・技術的分野の在留資格」については,「教授」,「芸術」,「宗教」,「報道」,「投資・経営」,「法律・会計 業務」,「医療」,「研究」,「教育」,「技術」,「人文知識・国際業務」(「技術」と「人文知識・国際業務」の総計値),
「企業内転勤」,「興行」と「技能」が含まれている(2015年以降においては「投資・経営」ではなく,「高度専門職 1 号・ 2 号」と「経営・管理」の区分が新たに設けられている.また,2017年に「介護」の項目が設けられてい る).また,「身分に基づく在留資格」においては,「永住者」,「日本人の配偶者等」,「永住者の配偶者等」と「定住 者」がそれに該当する.なお,2010年 7 月に「技能実習」の在留資格が新設されたことから,本図では,「技能実 習」と「特定活動」の総計を示している.
資料)厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況
数調査によって把握することが可能である.表 1 は,2000年~2015年における15歳以上の外国人就 業者数の推移を見たものである.2015年の外国人就業者数は,807,996人であるが,厚生労働省
「外国人雇用状況」の届出状況表における2015年10月末の外国人労働者数は907,896人となってい る.同様に,2010年の国勢調査から把握される外国人就業者数は,759,363人であるが,厚生労働 省「外国人雇用状況」の届出状況における2010年10月末の外国人労働者数は649,982人である.こ のことから,国勢調査の結果数値と出入国管理統計の数値との間に10万人程度の差異があることが 確認される.これらについては,国勢調査と出入国管理統計における外国人労働力に関する定義の 違いを指摘することができる.
表 1 15歳以上の外国人就業者数,2000年~2015年 国 籍 2000年 2005年 2010年 2015年 韓国,朝鮮 255
,
880 225,
888 195,
298 173,
534 中国 121,
574 185,
738 239,
826 232,
756 フィリピン 42,
328 64,
185 71,
041 94,
165 タイ 9,
632 11,
366 13,
048 16,
535 イギリス 7,
068 7,
319 6,
630 7,
218 アメリカ 22,
028 22,
348 21,
036 23,
294 ブラジル 128,
996 140,
830 82,
545 68,
385 ペルー 20,
192 22,
552 17,
763 17,
305 総 数 684,
916 772,
375 759,
363 807,
996注)平成12年国勢調査の集計結果表には,ベトナムとインドネシアの国籍を持つ就業者 数が把握できないため,本表には含めていない.また,平成27年国勢調査では,イン ドの国籍を持つ就業者数が捕捉可能であるが,本表ではそれは含まれない.
入国外国人数 入国外国人の変化率
1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
-10
-5 0 5 10 20
(%)
(年)
15 900,000
800,000
(人)
700,000 600,000 500,000 400,000 300,000 200,000 100,000 0
図 2 「専門的・技術的分野の在留資格」を持つ入国外国人の推移,1990年~2018年
注)「専門的・技術的分野の在留資格」の定義は,図 1 と同様である.
資料)法務省「出入国管理統計」
また,表 1 を見ると,中国国籍の外国人就業者が大きく増大していることが注目される.2010年 には,中国国籍の外国人就業者が韓国・朝鮮国籍のそれを上回り,国籍から見た場合の最大の外国 人就業者となっている.また,フィリピンやタイの国籍を持つ外国人就業者も傾向的に増加してい る.アメリカ国籍やイギリス国籍の外国人就業者については,2000年~2015年にかけて,大きな増 減は見られない.それに対して,ブラジル国籍やペルー国籍といった南米諸国からの外国人就業者 数は,2000年~2015年の15年間で大きく減少していることがわかる.このことから,わが国におけ る外国人就業者の流入が,南米諸国からアジア諸国にシフトしつつある現状を把握することができ る.
3 .外国人の就業状況と職業選択に関するミクロデータ分析
先述のとおり,少子高齢化の進展に伴うわが国の労働力の将来的な減少の可能性に対して,外国 人労働力の必要性が注目されてきた.そこで,外国人の就業特性を明らかにするために,様々な側 面から外国人就業者に関する実証研究が行われてきた.こうした先行研究として,本稿では,経済 的な側面から見た外国人労働力に関するミクロデータ分析を行った中村他(2009),社会階層論的 な観点から外国人の就業特性を明らかにした是川(2012)等を指摘しておく.
前節で,わが国で外国人就業者が増加傾向にあることが明らかになった.それを踏まえ,本節で は,わが国における外国人の就業と職業選択について,ミクロデータ分析を行う.外国人の就業行 動および職業選択は,その居住する環境によっても左右されると考えられる.このことから,本研 究では,2010年の国勢調査の個票データを用いて,外国人の就業行動・職業選択とその社会経済的 属性との関連性について実証分析を行う.
本研究における最初の分析対象は,15~39歳で在学中の者(留学生)を除いた年齢階層である.
本分析においては,東京都に居住する外国人に焦点を当て,外国人の就業行動と職業選択につい て,その特徴を見ていきたい.
本分析では,つぎの 3 つのモデルを設定し,二項ロジットモデル分析を行った.
モデル 1
就業状態=f(年齢ダミー,学歴ダミー,国籍ダミー,居住年数ダミー,東京23区ダミー)
モデル 2
モデル 3
職業選択=f(年齢ダミー,学歴ダミー,国籍ダミー,居住年数ダミー,東京23区ダミー)
モデル 1 からモデル 3 における説明変数のダミー変数は以下のとおりである.
年齢ダミー:15~19歳,20~24歳,25~29歳,30~34歳,35~39歳(リファレンス・グループは15
~19歳)
学歴ダミー:小学・中学卒,高校・旧制中卒,短大・高専卒,大学・大学院卒(リファレンス・グ ループは小学・中学卒)(以下,同様)
国籍ダミー:中国,韓国・朝鮮(以下「韓国」と略称),フィリピン,タイ,インドネシア,ベトナ ム,イギリス,アメリカ,ブラジル,ペルー(リファレンス・グループは中国)
居住年数ダミー:1 年未満, 1 ~ 5 年未満, 5 ~10年未満,10~20年未満,20年以上(リファレン ス・グループは 1 年未満)
東京23区ダミー(東京23区,東京23区以外)(リファレンス・グループは東京23区以外)
本分析では,就業状態(就業= 1 ,非就業3)= 0 )を被説明変数とするモデル 1 ,就業形態(正規
= 1 ,非正規= 0 )を被説明変数とするモデル 2 ,および,職業選択4)(ホワイトカラー= 1 ,ブルー カラー= 0 )を被説明変数とするモデル 3 を用いてモデル分析を行う.また,説明変数として学 歴,国籍と居住年数を設定している.国籍については,韓国,フィリピン,タイ,インドネシア,
ベトナム,イギリス,アメリカ,ブラジルとペルーがダミー変数としてモデルに含まれる.地域ダ ミーとして,東京23区に居住しているか否かのダミー変数(東京23区= 1 , それ以外の地域= 0 )が 設定されている.なお,本分析においては,国籍ダミーと東京23区ダミーの交差項も説明変数に含 めたモデル分析も行っているが,以下の分析結果では,国籍ダミーと東京23区ダミーの交差項を含 まない結果のみを示すこととする.
表 2―1 と表 2―2 はそれぞれ,被説明変数が就業状態である男女別のモデル 1 の結果を示してい る.国籍ダミーを見ると,男性については全般的にプラスに有意になっているが,ベトナム,イン ドネシアといった東南アジア出身の外国人における回帰係数の値が大きくなっているのが興味深
3 ) 本研究における「非就業」については,完全失業者あるいは非労働力人口のいずれかに含まれる者が 該当する.
4 ) 本研究では,職業大分類を用いて,ホワイトカラーとブルーカラーを以下のように定義している.
ホワイトカラー:管理的職業従事者,専門的・技術的職業従事者,事務従事者
ブルーカラー:販売従事者,サービス職業従事者,保安職業従事者,農林職業従事者,生産工程従事 者,輸送・機械運転従事者,建設・機械運転従事者,建設・採掘従事者,運搬・清掃・
い.それに対して,女性の場合,フィリピン,タイ,インドネシアといった東南アジア出身の外国 人はマイナスに有意となっており,男性と異なる結果が見られる.なお,東京23区ダミーについて は,男女のいずれもプラスに有意になっている.このことから,東京23区内のほうが職探しをしや すく,東京23区外と比べて,外国人がより就業しやすい環境にある可能性が指摘できる.このよう
表 2 ― 1 モデル 1 の分析結果,男性
説明変数 係数 標準誤差 有意性
年齢〈15~19歳〉
20~24歳 0
.
947 0.
129 ***25~29歳 1
.
688 0.
128 ***30~34歳 2
.
078 0.
130 ***35~39歳 2
.
190 0.
130 ***学歴〈小学・中学卒〉
高校・旧制中卒 -0
.
329 0.
062 ***短大・高専卒 -0
.
051 0.
078大学・大学院卒 0
.
498 0.
059 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
198 0.
052 ***フィリピン 0
.
303 0.
112 ***タイ 0
.
121 0.
181インドネシア 0
.
514 0.
173 ***ベトナム 0
.
603 0.
202 ***イギリス 0
.
644 0.
157 ***アメリカ 0
.
255 0.
093 ***ブラジル 0
.
394 0.
171 **ペルー 0
.
354 0.
214 *居住年数〈 1 年未満〉
1 ~ 5 年未満 0
.
473 0.
051 ***5 ~10年未満 0
.
236 0.
073 ***10~20年未満 -0
.
062 0.
08820年以上 -0
.
172 0.
104 *東京23区ダミー 0.233 0.051 ***
定数 -0
.
666 0.
137 ***Cox&SnellR
2 0.
070NagelkerkeR
2 0.
124- 2 対数尤度 14280
.
735LR
カイ 2 乗 1372.
286N
19040注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
表 2 ― 2 モデル 1 の分析結果,女性
説明変数 係数 標準誤差 有意性
年齢〈15~19歳〉
20~24歳 0
.
600 0.
120 ***25~29歳 0
.
618 0.
116 ***30~34歳 0
.
404 0.
116 ***35~39歳 0
.
317 0.
116 ***学歴〈小学・中学卒〉
高校・旧制中卒 -0
.
566 0.
035 ***短大・高専卒 -0
.
381 0.
041 ***大学・大学院卒 -0
.
010 0.
034 国籍〈中国〉韓国 0
.
132 0.
030 ***フィリピン -0
.
224 0.
035 ***タイ -0
.
474 0.
072 ***インドネシア -0
.
428 0.
128 ***ベトナム 0
.
119 0.
114イギリス 0
.
924 0.
170 ***アメリカ 0
.
324 0.
092 ***ブラジル 0
.
546 0.
140 ***ペルー 0
.
615 0.
179 ***居住年数〈 1 年未満〉
1 ~ 5 年未満 0
.
159 0.
029 ***5 ~10年未満 0
.
277 0.
038 ***10~20年未満 0
.
602 0.
056 ***20年以上 0
.
981 0.
092 ***東京23区ダミー 0
.
112 0.
029 ***定数 -0
.
310 0.
119 ***Cox&SnellR
2 0.
035NagelkerkeR
2 0.
046- 2 対数尤度 39801
.
232LR
カイ 2 乗 1056.
395N
29663注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
に,東京において常住する地域が外国人にとっての就業に対して相対的に大きな影響をもたらすこ とが明らかになった.なお,女性の場合,居住年数が長いほど就業する傾向にあることもわかる.
表 3―1 と表 3―2 はそれぞれ,被説明変数が就業形態である男女別のモデル 2 の結果を示してい る.モデル 2 の結果を見ると,男女のいずれも学歴が高くなるほど,回帰係数が大きくなっている ことから,外国人の場合においても,高学歴ほど正規の雇用者として就業する傾向にあることが確 認できる.一方,国籍を見ると,フィリピンについては,男女いずれも非正規の雇用者で就業する 傾向にあることがわかる.さらには女性については,ベトナム,タイ,インドネシアの国籍を持つ
表 3 ― 1 モデル 2 の分析結果,男性
説明変数 係数 標準誤差 有意性
年齢〈15~19歳〉
20~24歳 0
.
481 0.
224 ***25~29歳 0
.
917 0.
220 ***30~34歳 1
.
172 0.
220 ***35~39歳 0
.
966 0.
220 ***学歴〈小学・中学卒〉
高校・旧制中卒 0
.
866 0.
057 ***短大・高専卒 1
.
128 0.
064 ***大学・大学院卒 1
.
885 0.
047 ***国籍〈中国〉
韓国 -0
.
078 0.
042 *フィリピン -0
.
575 0.
099 ***タイ 0
.
037 0.
156インドネシア 0
.
244 0.
128 *ベトナム -0
.
163 0.
147イギリス -0
.
166 0.
090 *アメリカ -0
.
255 0.
066 ***ブラジル -0
.
025 0.
140ペルー -0
.
344 0.
180 *居住年数〈 1 年未満〉
1 ~ 5 年未満 0
.
026 0.
042 5 ~10年未満 -0.
090 0.
060 10~20年未満 0.
070 0.
08320年以上 0
.
054 0.
097東京23区ダミー -0.033 0.043
定数 -1
.
660 0.
225 ***Cox&SnellR
2 0.
131NagelkerkeR
2 0.
177- 2 対数尤度 19468
.
656LR
カイ 2 乗 2283.
042サンプル数 16310
注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
女性においても,非正規で就業する傾向が見られるのが興味深い.このことから,女性については アジア圏の国籍である外国人の就業の非正規化を見て取ることができる.なお,女性については,
居住年数が長いほど,正規雇用者として就業する傾向にあることがわかった.
表 3 ― 2 モデル 2 の分析結果,女性
説明変数 係数 標準誤差 有意性
年齢〈15~19歳〉
20~24歳 0
.
010 0.
231 25~29歳 0.
131 0.
227 30~34歳 -0.
022 0.
227 35~39歳 -0.
388 0.
227 * 学歴〈小学・中学卒〉高校・旧制中卒 0
.
450 0.
066 ***短大・高専卒 1
.
259 0.
066 ***大学・大学院卒 2
.
186 0.
055 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
201 0.
043 ***フィリピン -0
.
899 0.
068 ***タイ -0
.
530 0.
137 ***インドネシア -0
.
787 0.
224 ***ベトナム -0
.
546 0.
176 ***イギリス 0
.
495 0.
184 ***アメリカ 0
.
225 0.
118 *ブラジル -0
.
318 0.
201ペルー 0
.
029 0.
250居住年数〈 1 年未満〉
1 ~ 5 年未満 0
.
159 0.
029 ***5 ~10年未満 0
.
277 0.
03810~20年未満 0
.
602 0.
056 ***20年以上 0
.
981 0.
092 ***東京23区ダミー 0.112 0.029 ***
定数 -1
.
852 0.
232 ***Cox&SnellR
2 0.
206NagelkerkeR
2 0.
279- 2 対数尤度 18054
.
795LR
カイ 2 乗 3755.
184サンプル数 16257
注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
表 4―1 と表 4―2 はそれぞれ,被説明変数が職業選択である男女別のモデル 3 の結果を示してい る.モデル 3 の結果を見ると,学歴が高くなるほど,回帰係数が大きいことから,高学歴の外国人 のほうが,管理職,専門職,事務職のようなホワイトカラーの職業に就く傾向にあることが確認で きる.一方,国籍に着目すると,イギリスやアメリカにおける係数値がプラスに有意になっている のに対して,フィリピン,インドネシア,ペルーといった東南アジアや南米の国籍については,男
表 4 ― 1 モデル 3 の分析結果,男性
説明変数 係数 標準誤差 有意性
年齢〈15~19歳〉
20~24歳 0
.
304 0.
43025~29歳 0
.
931 0.
425 **30~34歳 1
.
105 0.
425 ***35~39歳 1
.
039 0.
425 *学歴〈小学・中学卒〉
高校・旧制中卒 0
.
562 0.
085 ***短大・高専卒 1
.
799 0.
082 ***大学・大学院卒 3
.
012 0.
067 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
216 0.
045 ***フィリピン -0
.
530 0.
124 ***タイ -0
.
363 0.
186 *インドネシア -0
.
544 0.
151 ***ベトナム 0
.
154 0.
164イギリス 1
.
305 0.
109 ***アメリカ 1
.
240 0.
079 ***ブラジル 0
.
157 0.
178ペルー -1
.
063 0.
302 ***居住年数〈 1 年未満〉
1 ~ 5 年未満 -0
.
023 0.
0465 ~10年未満 -0
.
213 0.
067 ***10~20年未満 -0
.
336 0.
098 ***20年以上 -0
.
692 0.
113 ***東京23区ダミー 0.034 0.047
定数 -3
.
329 0.
429 ***Cox&SnellR
2 0.
312NagelkerkeR
2 0.
416- 2 対数尤度 16429
.
573LR
カイ 2 乗 6095.
152サンプル数 163010
注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
女いずれもマイナスに有意な結果が得られている.このことは,欧米の外国人がホワイトカラーの 職業を選択するのに対して,東南アジアや南米の外国人はブルーカラーの職業に就く傾向にあるこ とを示している.このように,東南アジアおよび南米の外国人では,ヨーロッパや北米の外国人と 比べて,職種が大きく異なることが確認される.なお,東京23区ダミーを見ると,女性の場合,マ イナスに有意な結果が得られている.このことから,東京23区内に居住する女性の外国人は,ブ
表 4 ― 2 モデル 3 の分析結果,女性
説明変数 係数 標準誤差 有意性
年齢〈15~19歳〉
20~24歳 -0
.
452 0.
261 **25~29歳 0
.
169 0.
256 30~34歳 0.
310 0.
256 35~39歳 0.
243 0.
255 学歴〈小学・中学卒〉高校・旧制中卒 0
.
784 0.
071 ***短大・高専卒 1
.
598 0.
071 ***大学・大学院卒 2
.
582 0.
061 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
579 0.
044 ***フィリピン -1
.
299 0.
075 ***タイ -0
.
198 0.
132インドネシア -0
.
371 0.
219 *ベトナム -0
.
351 0.
179 **イギリス 1
.
301 0.
216 ***アメリカ 1
.
196 0.
136 ***ブラジル 0
.
139 0.
195ペルー -0
.
778 0.
314 **居住年数〈 1 年未満〉
1 ~ 5 年未満 0
.
065 0.
047 5 ~10年未満 0.
020 0.
062 10~20年未満 0.
104 0.
08420年以上 0
.
123 0.
109東京23区ダミー -2.424 0.261 ***
定数 -0
.
666 0.
137 ***Cox&SnellR
2 0.
258NagelkerkeR
2 0.
349- 2 対数尤度 17034
.
645LR
カイ 2 乗 4860.
726サンプル数 16257
注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
ルーカラーの職に従事する傾向にあることを見てとることができる.
つぎに,日本国内に滞在して 5 年以内の外国人を対象に,専門管理職(管理的職業従事者と専門 的・技術的職業従事者)の職業選択に関する二項ロジットモデル分析を行った(モデル 4 ).本モデ ルの対象は, 5 年以内に地域間移動を行っている外国人で,15~39歳および40~59歳の年齢階層で ある.モデル 4 における被説明変数は専門管理職か否かである.また,説明変数におけるダミー変 数は,以下のように設定される.なお,地域については,モデル分析における結果の安定性を考慮 し,地域区分を北海道,東北,関東,中部,近畿,中国,四国と九州・沖縄(以下「九州」と略称)
の 8 地域とし,それぞれ,ダミー変数を設定した.
モデル 4
専門管理職か否か=f(性別ダミー,年齢ダミー,居住年数ダミー,日本人親族がいる世帯か否か,世 帯人員,学歴ダミー,地域ダミー,国籍ダミー)
性別ダミー:男性,女性(リファレンス・グループは女性)
年齢ダミー(15~39歳が対象):15~19歳,20~24歳,25~29歳,30~34歳,35~39歳(リファレン ス・グループは15~19歳)
年齢ダミー(40~59歳が対象):40~44歳,45~49歳,50~54歳,55~59歳(リファレンス・グルー プは40~44歳)
居住年数ダミー: 1 年未満, 1 ~ 5 年未満(リファレンス・グループは, 1 年未満)
日本人親族がいる世帯か否か:日本人親族がいる世帯,日本人親族がいない世帯(リファレンス・
グループは,日本人親族がいない世帯)
世帯人員(本モデルでは量的変数として説明変数の 1 つに設定される)
学歴ダミー:小学・中学卒,高校・旧制中卒,短大・高専卒,大学・大学院卒(リファレンス・グ ループは小学・中学卒)
地域ダミー:北海道,東北,関東,中部,近畿,中国,四国,九州(リファレンス・グループは関 東)
国籍ダミー:中国,韓国,フィリピン,タイ,インドネシア,ベトナム,イギリス,アメリカ,ブ ラジル,ペルー(リファレンス・グループは中国)
表 5―1 と表 5―2 はそれぞれ, 5 年以内に地域間移動をしている15~39歳の外国人および 5 年以 内に関東地域から移動している外国人に関する分析結果を示したものである.また,表 6―1 と表
表 5 ― 1 モデル 4 に関する分析結果,全国15~39歳
係数 標準誤差 有意性
性別〈女性〉 0
.
555 0.
013 ***年齢〈15~19歳〉
20~24歳 -0
.
069 0.
10725~29歳 0
.
557 0.
106 ***30~34歳 0
.
625 0.
106 ***35~39歳 0
.
685 0.
106 ***居住年数〈 1 年未満〉 -0
.
103 0.
014 ***日本人親族がいる〈日本人親族がいない〉 -0
.
071 0.
017 ***世帯人員 -0
.
053 0.
006 ***学歴〈中卒〉
高卒 0
.
232 0.
029 ***短大卒 1
.
775 0.
029 ***大卒 3
.
096 0.
023 ***地域〈関東〉
北海道 -0
.
176 0.
049 ***東北 0
.
068 0.
039 *中部 -0
.
470 0.
019 ***近畿 -0
.
165 0.
018 ***中国 -0
.
430 0.
033 ***四国 -0
.
475 0.
050 ***九州 -0
.
181 0.
028 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
185 0.
018 ***フィリピン -1
.
256 0.
032 ***タイ -0
.
365 0.
053 ***インドネシア -1
.
130 0.
059 ***ベトナム -0
.
670 0.
044 ***イギリス 2
.
280 0.
056 ***アメリカ 2
.
295 0.
033 ***ブラジル -0
.
912 0.
039 ***ペルー -1
.
686 0.
098 ***定数 -3
.
875 0.
107 ***Cox&SnellR
2 0.
279NagelkerkeR
2 0.
485- 2 対数尤度 157658
.
851LR
カイ 2 乗 97439.
297N
297982表 5 ― 2 モデル 4 に関する分析結果,関東地域から移動,15~39歳
係数 標準誤差 有意性
性別〈女性〉 0
.
632 0.
026 ***年齢〈15~19歳〉
20~24歳 0
.
115 0.
31625~29歳 0
.
504 0.
31030~34歳 0
.
784 0.
310 **35~39歳 0
.
869 0.
310 ***居住年数〈 1 年未満〉 0
.
010 0.
027日本人親族がいる〈日本人親族がいない〉 -0
.
147 0.
029 ***世帯人員 -0
.
080 0.
011 ***学歴〈中卒〉
高卒 0
.
122 0.
060 **短大卒 1
.
364 0.
056 ***大卒 2
.
230 0.
047 ***地域〈関東〉
北海道 0
.
171 0.
224東北 0
.
312 0.
151 **中部 0
.
012 0.
070近畿 -0
.
099 0.
082中国 0
.
166 0.
180四国 0
.
386 0.
337九州 0
.
466 0.
141 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
217 0.
031 ***フィリピン -1
.
149 0.
072 ***タイ 0
.
059 0.
109インドネシア -0
.
287 0.
129 **ベトナム -0
.
184 0.
111 *イギリス 1
.
467 0.
098 ***アメリカ 1
.
381 0.
069 ***ブラジル -1
.
213 0.
083 ***ペルー -1
.
937 0.
155 ***定数 -3
.
434 0.
313 ***Cox&SnellR
2 0.
229NagelkerkeR
2 0.
345- 2 対数尤度 12626
.
385LR
カイ 2 乗 40203.
912N
48659表 6 ― 1 モデル 4 に関する分析結果,全国,40~59歳
係数 標準誤差 有意性
性別〈女性〉 0
.
447 0.
022 ***年齢〈40~44歳〉
45~49歳 0
.
066 0.
024 ***50~54歳 0
.
052 0.
029 *55~59歳 0
.
099 0.
036 ***居住年数〈 1 年未満〉 0
.
016 0.
024 日本人親族がいる〈日本人親族がいない〉 0.
000 0.
022世帯人員 -0
.
013 0.
008 *学歴〈中卒〉
高卒 0
.
062 0.
037 *短大卒 1
.
053 0.
043 ***大卒 2
.
284 0.
031 ***地域〈関東〉
北海道 0
.
729 0.
083 ***東北 0
.
423 0.
063 ***中部 -0
.
119 0.
030 ***近畿 0
.
100 0.
027 ***中国 0
.
099 0.
058 *四国 0
.
295 0.
098 ***九州 0
.
461 0.
045 ***国籍〈中国〉
韓国 -0
.
066 0.
024 ***フィリピン -1
.
710 0.
051 ***タイ -0
.
227 0.
079 ***インドネシア -0
.
600 0.
129 ***ベトナム -0
.
924 0.
177 ***イギリス 1
.
583 0.
072 ***アメリカ 1
.
243 0.
041 ***ブラジル -1
.
640 0.
046 ***ペルー -2
.
464 0.
112 ***定数 -2
.
733 0.
045 ***Cox&SnellR
2 0.
246NagelkerkeR
2 0.
404- 2 対数尤度 64499
.
353LR
カイ 2 乗 27796.
223N
98650注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.
表 6 ― 2 モデル 4 に関する分析結果,関東地域から移動,40~59歳
係数 標準誤差 有意性
性別〈女性〉 0
.
499 0.
035 ***年齢〈40~44歳〉
45~49歳 0
.
043 0.
03850~54歳 0
.
011 0.
04655~59歳 0
.
103 0.
059 *居住年数〈 1 年未満〉 0
.
071 0.
039 * 日本人親族がいる〈日本人親族がいない〉 -0.
179 0.
035世帯人員 -0
.
012 0.
013学歴〈中卒〉
高卒 0
.
016 0.
062短大卒 0
.
836 0.
070 ***大卒 2
.
125 0.
052 ***地域〈関東〉
北海道 0
.
486 0.
295 *東北 0
.
444 0.
211 **中部 0
.
165 0.
107近畿 0
.
154 0.
137中国 0
.
580 0.
280 **四国 0
.
117 0.
471九州 0
.
627 0.
206 ***国籍〈中国〉
韓国 0
.
006 0.
039フィリピン -1
.
670 0.
082 ***タイ -0
.
336 0.
113 ***インドネシア -0
.
495 0.
220 **ベトナム -1
.
345 0.
319 ***イギリス 1
.
372 0.
110 ***アメリカ 1
.
362 0.
068 ***ブラジル -1
.
778 0.
091 ***ペルー -2
.
584 0.
164 ***定数 -2
.
570 0.
073 ***Cox&SnellR
2 0.
249NagelkerkeR
2 0.
392- 2 対数尤度 24945
.
049LR
カイ 2 乗 9892.
814N
34486注)***… 1 %有意,**… 5 %有意,*…10%有意を示している.